JP2005135085A - Pcカード - Google Patents

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博史 土基
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朝彦 澁谷
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Abstract

【課題】 ANT部をケースに出し入れ可能な構造にして小型化と携帯性を高め、しかも、RF部とBB部との電気的接続を維持しながら、RF部とANT部とを一体にスライドさせることができる構造にすることで、RF部とANT部間の線長やインピーダンスの変動による特性劣化を少なくすると共に消費電力の低減化を図ったPCカードを提供する。
【解決手段】 PCカード1は、電磁シールドされたケース2と、コネクタ部5及びBB部6を有した基板3と、RF部7及びANT部8を有した基板4とを備えている。基板4はケース2にスライド自在に収納され、ANT部8をケース2から出し入れすることを可能にしている。そして、接続維持機構9がBB部6とRF部7との電気的接続を維持する。好ましくは、接続維持機構9を、BB部6に連通した端子群90と、RF部7に連通し端子群90に圧接された板バネ状の端子群91とで構成する。
【選択図】図12

Description

本発明はノート型パソコン(Note type Personal Computer)等のカードスロットに挿入して使用する無線通信用のPCカードに関するものである。
この種のPCカードは、一般に、ベースバンド部(以下「BB部」と記す)と高周波部(以下「RF部」と記す)とアンテナ部(以下「ANT部」と記す)とを一の基板に取り付け、ANT部を露出させた状態で、この基板を電磁シールドされたケース内に収納させた構造になっている。
ところが、最近では、PCカードの小型化や携帯性の観点からANT部に工夫を凝らしたPCカードが出現してきている。
その第1の例として、ANT部を着脱自在な構造にしたPCカードがある(例えば、特許文献1参照)。これにより、ANT部を本体から外して好きな位置に配置し、送受信感度を高めるようとするものである。
第2の例としては、ANT部をRF部などとは別体の基板に取り付け、この基板をスライド可能な構造にして、ANT部をケース内に引っ込めたり、ケースから出したりすることができるようにしたPCカードがある(例えば、特許文献2参照)。これにより、不使用時におけるANT部の破損防止やPCカードの小型化を図るものである。
さらに第3の例として、BB部とRF部とANT部とを一の基板に取り付け、ケースに固定されたPC用コネクタとの電気的接触を保ちながら、基板をスライドできるようにして、ANT部をケース内に引っ込めたり、ケースから出したりすることができるPCカードがある(例えば、特許文献3参照)。これにより、第2の例のPCカードと同様に、不使用時におけるANT部の破損防止やPCカードの小型化を図るものである。
特開平11−205177号公報 特開2000−299604号公報 特開2001−332914号公報
しかし、上記した従来のPCカードでは、次のような問題がある。
まず、第1の例のPCカードでは、ANT部を単に着脱自在にしたものであるので、不使用携帯時にANT部をケース内に収納することができない。したがって、小型化や携帯性の点で劣っている。また、ANT部が常にケースから露出しているため、電波が強い場所や弱い場所での使い分けができない。そして、かかる電波環境に応じて使用することができるようにするには、複数のアンテナが必要となり、コスト面で問題が生じる。
次に、第2の例のPCカードでは、ANT部が取り付けられた基板の端子が、RF部などの基板の端子に接触しながら動くので、RF部からANT部までの線長が変化し、端子接触部付近のインピーダンスが変動する。ところが、RF部とANT部間で送受信される信号の周波数は、例えば5GHzなど、非常に高いので、この線長の変化やインピーダンスの変動は、無線通信特性を大きく劣化させるおそれがあり、数dB程度の特性劣化が予想される。また、上記インピーダンスの変動が大きいと、送信パワーアンプの特性が劣化し、特定の対策を行わないと出力電力の低下や消費電力の増加を招く。これに対して、RF部とANT部間をフレキシブル配線基板などで連結することもできるが、かかる場合においても、フレキシブル配線基板の撓みや湾曲の影響により、インピーダンスの変動が生じるおそれがある。
最後に、第3の例のPCカードは、BB部などが取り付けられた基板の端子が、PC用コネクタとの電気的接触を保ちながら、スライドするので、BB部とコネクタトの間の線長が変化し、端子接触部付近のインピーダンスも変動するが、BB部とコネクタとの間で送受信される信号の周波数が低いので、上記第2の例のような問題が生じるおそれがほとんどない。しかしながら、ケースに固定されたPC用コネクタの端子数はRF部とBB部とを接続する端子数に比べて極めて多い。例えば、5GHz帯無線LAN用PCカードでは、RF部とBB部とを接続する端子数が20端子程度であるのに対し、PC用コネクタの端子数は68端子+シールドGND用8端子も必要である。このため、BB部などの基板とPC用コネクタとの接触部の部品点数が多くなり、大幅なコストアップにつながる。さらに、PC用コネクタの端子の中には、その電気長や物理長が標準規格で規定されているものがある。したがって、その端子だけ、線路長やインピーダンスを不変にして、他の端子のみ可動とするような特殊な構造が接触部に必要となり、実現が難しい。そして、実現することができたとしても、大幅なコストアップにつながるという問題がある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、ANT部をケースに出し入れ可能な構造にして小型化と携帯性を高め、しかも、RF部とBB部との電気的接続を維持しながら、RF部とANT部とを一体にスライドさせることができる構造にすることで、RF部とANT部間の線長やインピーダンスの変動による特性劣化を少なくすると共に消費電力の低減化を図ったPCカードを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係るPCカードは、電磁シールドされた両端開口のケースと、コンピュータのカードスロットに接続することができるコネクタ部とこのコネクタ部を介してコンピュータとの間でベースバンド信号を入出力するためのベースバンド部とを有し、且つコネクタ部をケースの一方開口から露出させた状態で当該ケースに固定された第1の基板と、無線通信回路を含んだ高周波部とこの高周波部に接続されたアンテナ部とを有し、且つケース内にスライド自在に収納されて、アンテナ部が当該ケースの他方開口から出し入れ可能な第2の基板と、高周波部とベースバンド部との電気的接続を維持して、高周波部とベースバンド部間の信号の入出力を可能にする接続維持機構とを具備する構成とした。
かかる構成により、使用時には、第1の基板のコネクタ部をコンピュータのカードスロットに接続した状態で、第2の基板をスライドさせ、アンテナ部をケースの他方開口から出すことにより、遠方との無線通信をすることが可能である。また、コネクタ部をコンピュータのカードスロットに接続した状態で、第2の基板をケース内方向にスライドさせ、アンテナ部をケース内に引っ込めることで、アンテナ部の一部が電磁シールドされたケースで隠されるので、近距離での無線通信が可能となる。通信の際には、接続維持機構が高周波部とベースバンド部との電気的接続を維持して、高周波部とベースバンド部間の信号の入出力を可能にしている。さらに、不使用時には、コネクタ部をコンピュータのカードスロットから取り外すと共に、アンテナ部をケース内に完全に引っ込めることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のPCカードにおいて、接続維持機構は、ベースバンド部から引き出されたラインの先端部で形成され且つ第1の基板の一方面に配設された端子群と、高周波部から引き出された同数のラインの先端部に形成され且つ第2の基板であって第1の基板の一方面とは逆側の面に配設され端子群に圧接した板バネ状の端子群とを有してなる構成とした。
かかる構成により、第2の基板に配設された板バネ状の端子群が第1の基板に配設された端子群に圧接して、高周波部とベースバンド部との電気的接続を維持する。
請求項3の発明は、請求項1に記載のPCカードにおいて、接続維持機構は、ベースバンド部と高周波部とを電気的に接続した可撓性の導線群でなる構成とした。
請求項4の発明は、請求項1に記載のPCカードにおいて、接続維持機構は、ベースバンド部と高周波部とを電気的に接続したフレキシブル配線基板でなる構成とした。
請求項5の発明は、第1及び第2の基板の少なくとも一方に、フレキシブル配線基板を接続するためのコネクタを設けた構成とする。
請求項1及び請求項2の発明によれば、使用時には、アンテナ部をケースの他方開口から出すことにより、遠方との無線通信が可能であり、アンテナ部をケース内に引っ込めることで、近距離での無線通信が可能となるので、1つのアンテナ部で、電波が強い場所や弱い場所での使い分けができると共に、不使用時には、アンテナ部をケース内に完全に引っ込めることができるので、PCカードの小型化と携帯性向上を図ることができる。さらに、通信の際には、接続維持機構が高周波部とベースバンド部との電気的接続を維持して、高周波部とベースバンド部間の信号の入出力を可能にする構成であるので、線長の変化やインピーダンスの変動が生じる個所は、低周波の信号の入出力を行う高周波部とベースバンド部間であり、この結果、線長やインピーダンスの変動による特性劣化を無視できる程度に小さくすることができるという優れた効果がある。また、高周波部とベースバンド部間を入出力する信号のエネルギーは非常に小さいので、接続維持機構を設けたことによる損失分を補正するために生じる消費電力を非常に小さくすることができる。また、高周波部とベースバンド部間の端子数は、コネクタ部とベースバンド部間の端子数に比べて極めて少なく、しかも、その電気長や物理長が標準規格で規定されていないので、接続維持機構に特殊な構造が不要となり、簡単な構造で実現することができ、この結果、PCカードの大幅なコストダウンを図ることができるという効果もある。
また、請求項3ないし請求項5の発明によれば、接続維持機構を、自由に撓む導線群やフレキシブル配線基板で構成したので、導線群やフレキシブル配線基板を第1及び第2の基板のいずれの面にも取り付けることができ、この結果、配線設計の自由度を高くすることができるという効果がある。
以下、この発明の最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係るPCカードを示す斜視図であり、図2は、PCカードの分解斜視図であり、図3は、第1の基板3の平面図であり、図3(a)は表面を示し、図3(b)は裏面を示し、また、図4は、第2の基板4の平面図であり、図4(a)は表面を示し、図4(b)は裏面を示す。
図1において、符号1がPCカードである。このPCカード1は、無線LANのPCカードであり、図2に示すように、ケース2と、第1の基板3と、基板3とは別体の第2の基板4とを備えている。
ケース2は、電磁シールドされた両端開口の箱状体であり、基板3と基板4はこのケース2内に収納されている。
基板3は、図3(a)に示すように、矩形の板体であり、コネクタ部5とBB部6とをその表面3aに有している。この基板3は、図1及び図2に示すように、コネクタ部5をケース2の後部開口20(一方開口)から露出させた状態でケース2に固定されている。
コネクタ部5は、ノート型パソコン200のデータバスに連結したカードスロット201に挿入する部分である。すなわち、ケース2をカードスロット201に挿入すると、ピンジャック構造のコネクタ部5がカードスロット201のデータバスと電気的に接続する。
また、BB部6は、周知のLAN回路であり、図3(a)及び(b)に示すように、そのライン60がコネクタ部5に延出している。これにより、BB部6は、コネクタ部5を介してノート型パソコン200との間でベースバンド信号を入力,出力する。具体的には、BB部6は、図示しないコントローラによって、ノート型パソコン200からのベースバンド信号を入力してネットワーク用の送信信号に変調する。さらに、BB部23は、RF部7からの受信信号をベースバンド信号に復調してノート型パソコン200に出力する。
一方、基板4も、図4(a)に示すように、矩形体の板体であり、RF部7とANT部8とをその表面4aに有している。この基板4は、図1及び図2に示すように、基板3と異なり、ケース2内にスライド自在に収納され、ANT部8をケース2の前部開口21(他方開口)から出し入れできるようになっている。
RF部7は、周知の無線通信回路であり、図示しない拡散符号発生器と乗算器などによって、基板3のBB部6からの送信信号をスペクトラム拡散で変調し、ANT部8からの受信信号をスペクトラム逆拡散で復調して基板3側に出力する。
また、ANT部8は、図4(a)に示すように、誘電体基板80上に金属からなるアンテナ電極81をパターン形成したチップ型アンテナである。このANT部8は、アンテナ電極81がライン70を介してラインRF部7に接続された状態で、基板4の前部に設けられ、カバー82で覆われた構造になっている。
以上のように、第1の基板3がケース2内に固定され、第2の基板4がスライド自在にケース2に組み付けられているので、この実施例では、接続維持機構9が設けられ、基板4のスライド動作時にも、基板3のBB部6と基板4のRF部7との電気的接続を維持して、BB部6とRF部7間での信号の入出力を可能にしている。
図5は、接続維持機構9を示す部分拡大斜視図であり、図6は、接続維持機構9の部分拡大側面図である。
接続維持機構9は、図3(b)に示す端子群90と、図4(a)に示す端子群91とで構成される。
図3(b)に示すように、端子群90は、基板3の裏面3b側に引き出されたBB部6の入出力ライン61の先端部で形成されている。すなわち、端子群90は、基板3の裏面3b(一方面)の先端縁部に所定ピッチで配設されている。一方、端子群91は、図4(a)に示すように、基板4の表面4a側に引き出されたRF部7の入出力ライン71の先端部に形成されている。すなわち、端子群91は、基板4の表面4a(逆側の面)の後端縁部に所定ピッチで配設されている。
具体的には、図5及び図6に示すように、基板3の裏面3bに形成されている端子群90は、長尺状の箔体であり、基板4の表面4aに形成されている端子群91は、上方に湾曲した板バネ状体である。そして、基板4が基板3の下側に配され、板バネ状の各端子91が各端子90に下方から圧接している。
これにより、図6の矢印Aで示すように、基板4が左右にスライドすると、端子群91が端子群90に圧接した状態で摺動するので、図3(b)及び図4(a)に示すように、BB部6とRF部7間での信号入出力が、ライン61,端子群90,91,ライン71を通じて行われる。
次に、この実施例のPCカード1が示す動作について説明する。
図7は、不使用時におけるPCカード1の外観図であり、図8は、不使用時におけるPCカード1の透視図であり、図9は、不使用時におけるPCカード1の断面図である。
PCカード1の不使用時には、これらの図に示すように、基板4をケース2の奥方にスライドさせて、ANT部8をケース2内に完全に引っ込める。これにより、PCカード1が小さくなり、携帯し易くなる。
また、PCカード1を使用する場合には、基板4をケース2の前部開口21側にスライドさせる。この際、基板4のスライド量を調整して、遠距離無線と近距離無線の使い分けが可能である。
図10は、使用時におけるPCカード1の外観図であり、図11は、使用時におけるPCカード1の透視図であり、図12は、使用時におけるPCカード1の断面図である。
遠距離無線の場合には、これらの図に示すように、基板4をスライドさせて、ANT部8をケース2外に完全に引き出す。そして、ケース2を図1に示したノート型パソコン200のカードスロット201に挿入して、コネクタ部5をカードスロット201のデータバスと接続させる。
かかる状態では、図12に示すように、接続維持機構9の端子群90,91が電気的に接触しているので、ノート型パソコン200を操作して、無線通信を行うことで、ベースバンド信号の入出力が、BB部6とノート型パソコン200との間で行われると共に、変調信号及び復調信号の入出力が、接続維持機構9を介して、BB部6とRF部7との間で行われ、そして、無線信号の送受信がRF部7とANT部8との間で行われる。
この際、上記した従来の第2の例に係るPCカードのように、ANT部8のみをRF部7から遠ざけるのでなく、RF部7とANT部8とを一体に動かしているので、高品質の通信が可能である。
また、近距離無線の場合には、基板4をスライドさせて、ANT部8をケース2内に戻す。図9に示すように、ANT部8をケース2内に完全に引っ込めた場合には、ANT部8の大半が電磁シールドされたケース2によって隠されるので、強い電波を抑制し、適度な強さの電波をANT部8で送受信することができる。したがって、ANT部8のケース2内への引っ込め量即ちケース2からの露出量を適宜調整することで、電波環境にあった良好な無線通信を行うことができると共に消費電力も節約することができる。
ところで、図7〜図12に示すように、基板4をスライドさせて、ANT部8をケース2から出し入れするということは、BB部6とRF部7との間のラインの長さが変化することを意味する。すなわち、図6の矢印Aで示したように、基板4を左右にスライドさせると、端子群91の端子群90に対する圧接点が距離Lの範囲で摺動するので、BB部6とRF部7間のライン61,端子群90,91,ライン71の合計線長が距離Lの範囲で変化する。このため、BB部6とRF部7間のインピーダンスも距離Lに対応して変動することとなる。
しかしながら、ライン61,端子群90,91,ライン71を流れる信号の周波数は、例えば0〜数10MHz程度と、非常に小さい。したがって、この線長の変化やインピーダンスの変動による特性劣化はほとんど無視できる。また、端子群90,91でなる接続維持機構9をBB部6とRF部7間に設けたことによる電力損失分も非常に小さい。例えば、上記した従来の第2の例に係るPCカードのように、高周波信号を流すアンテナ電極81とRF部7間のライン70について、その線長やインピーダンスを変化させる場合に生じる電力損失に比べると、100分の1程度以下で済む。
また、図3(a)及び(b)に示すように、BB部6とRF部7間のライン61数は、コネクタ部5とBB部6間のライン60数に比べて極めて少なく、コネクタ部5の端子のように電気長や物理長の標準規格を配慮する必要がない。このため、端子群90,91同士を接触させるという簡単な構造で、接続維持機構9を実現することができ、この結果、PCカード1の大幅なコストダウンを図ることができる。
図13は、この発明の第2実施例に係るPCカードを示す透視斜視図であり、図14は、ANT部8を引っ込めた状態を示すPCカードの断面図であり、図15は、ANT部8を引き出した状態を示すPCカードの断面図である。
この実施例のPCカードは、接続維持機構9′を導線群92で構成した点が、上記第1実施例と異なる。
具体的には、基板3において、上記端子群90を有しない入出力ライン61(図3参照)を基板3の表面3aに形成すると共に、基板4において、上記端子群91を入出力ライン71(図4参照)から取り除く。そして、導線群92を入出力ライン61の先端部と入出力ライン71の先端部とに接続することにより、BB部6とRF部7とを電気的に接続した。
かかる構成により、図14及び図15に示すように、ANT部8をケース2に引っ込めたり引き出したりしても、導線群92が撓んで、BB部6とRF部7との電気的接続を維持する。
このように、この実施例によれば、導線群92で接続維持機構9′を構成するので、入出力ライン61,71を基板3,4のいずれの面にも設けることができ、この結果、導線群92の取付やライン61,71の配線の設計に自由度が増す。例えば、上記のように、入出力ライン61,71を共に基板3,4の表面3a,4aに設けて、導線群92を接続するだけでなく、入出力ライン61,71を共に基板3,4の裏面3b,4bに設けて、導線群92を基板3,4の下側で接続したり、かかる入出力ライン61,71に連通したスルーホールを基板3,4に穿設して、導線群92を基板3,4の上側で接続することもできる等、設計上の自由度は非常に高い。
その他の構成,作用及び効果は上記第1実施例と同様であるので、その記載は省略する。
図16は、この発明の第3実施例に係るPCカードを示す透視斜視図であり、図17は、ANT部8を引っ込めた状態を示すPCカードの断面図であり、図18は、ANT部8を引き出した状態を示すPCカードの断面図である。
この実施例のPCカードは、接続維持機構9′′をフレキシブル配線基板93とコネクタ94とで構成した点が、上記第1及び第2実施例と異なる。
具体的には、基板3において、コネクタ94を基板3の表面3aの入出力ライン61(図3参照)に接続するとと共に、基板4において、フレキシブル配線基板93の一方端部を入出力ライン71(図4参照)に固着する。そして、フレキシブル配線基板93の他方端部をコネクタ94に差し込むことで、BB部6とRF部7とを電気的に接続した。
このように、この実施例によれば、フレキシブル配線基板93とコネクタ94とで接続維持機構9′′を構成したので、フレキシブル配線基板93をコネクタ94に挿入するだけで、BB部6とRF部7とを電気的に接続することができ、また、フレキシブル配線基板93をコネクタ94から容易に引き抜くことができるので、PCカードの組立や修繕に便利である。
その他の構成,作用及び効果は上記第1及び第2実施例と同様であるので、その記載は省略する。
なお、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
例えば、上記実施例では、ANT部8のチップ型アンテナが小型であるので、ANT部8全体をケース2内に引っ込めることができるように、カバー82の高さを設定したが、これに限るものではない。実装高さの高いチップ型アンテナを使用する場合には、図19及び図20に示すように、金属性カバー82を高く設定して、アンテナを収納するようにしても良い。かかる場合には、ANT部8がケース2に隠されないので、近距離通信時の消費電力の面で上記実施形態より劣るが、大型のアンテナを使用することができるので、送受信感度の良い通信が可能となる。
また、上記第3実施例では、フレキシブル配線基板93と1つのコネクタ94とで接続維持機構9′′を構成したが、一対のコネクタ94を両基板3,4に設けて、フレキシブル配線基板93をこれらのコネクタ94に接続する構成とすることもできる。なお、上記実施例では、フレキシブル配線基板93をコネクタ94に接続するものを例示したが、コネクタ94なしで、フレキシブル配線基板93を基板3,4に直接接続するものを除外する意ではない。
また、上記実施例では、チップ型アンテナをANT部8に適用したが、これに限らず、金属片アンテナ、基板パターンアンテナ等、基板4の前部に実装又は形成可能な全てのアンテナをANT部8に適用することができることは勿論である。
この発明の第1実施例に係るPCカードを示す斜視図である。 PCカードの分解斜視図である。 第1の基板の平面図であり、図3(a)は表面を示し、図3(b)は裏面を示す。 第2の基板の平面図であり、図4(a)は表面を示し、図4(b)は裏面を示す。 接続維持機構を示す部分拡大斜視図である。 接続維持機構の部分拡大側面図である。 不使用時におけるPCカードの外観図である。 不使用時におけるPCカードの透視図である。 不使用時におけるPCカードの断面図である。 使用時におけるPCカードの外観図である。 使用時におけるPCカードの透視図である。 使用時におけるPCカードの断面図である。 この発明の第2実施例に係るPCカードを示す透視斜視図である。 ANT部を引っ込めた状態を示すPCカードの断面図である。 ANT部を引き出した状態を示すPCカードの断面図である。 この発明の第3実施例に係るPCカードを示す透視斜視図である。 ANT部を引っ込めた状態を示すPCカードの断面図である。 ANT部を引き出した状態を示すPCカードの断面図である。 この発明の変形例を示す部分断面図であり、ANT部を引っ込めた状態を示す。 この発明の変形例を示す部分断面図であり、ANT部を引き出した状態を示す。
符号の説明
1…PCカード、 2…ケース、 3,4…基板、 3a,4a…表面、 3b,4b…裏面、 5…コネクタ部、 6…BB部、 7…RF部、 8…ANT部、 9,9′,9′′…接続維持機構、 20…後部開口、 21…前部開口、 60,61,71…入出力ライン、 80…誘電体、 81…アンテナ電極、 82… カバー、 90,91…端子群、 92…導線群、 93…フレキシブル配線基板、 94…コネクタ、 200…ノート型パソコン、 201…カードスロット。

Claims (5)

  1. 電磁シールドされた両端開口のケースと、
    コンピュータのカードスロットに接続することができるコネクタ部とこのコネクタ部を介して上記コンピュータとの間でベースバンド信号を入出力するためのベースバンド部とを有し、且つ上記コネクタ部を上記ケースの一方開口から露出させた状態で当該ケースに固定された第1の基板と、
    無線通信回路を含んだ高周波部とこの高周波部に接続されたアンテナ部とを有し、且つ上記ケース内にスライド自在に収納されて、上記アンテナ部が当該ケースの他方開口から出し入れ可能な第2の基板と、
    上記高周波部とベースバンド部との電気的接続を維持して、高周波部とベースバンド部間の信号の入出力を可能にする接続維持機構と
    を具備することを特徴とするPCカード。
  2. 上記接続維持機構は、上記ベースバンド部から引き出されたラインの先端部で形成され且つ上記第1の基板の一方面に配設された端子群と、上記高周波部から引き出された同数のラインの先端部に形成され且つ上記第2の基板であって上記第1の基板の一方面とは逆側の面に配設され上記端子群に圧接した板バネ状の端子群とを有してなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のPCカード。
  3. 上記接続維持機構は、上記ベースバンド部と高周波部とを電気的に接続した可撓性の導線群でなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のPCカード。
  4. 上記接続維持機構は、上記ベースバンド部と高周波部とを電気的に接続したフレキシブル配線基板でなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のPCカード。
  5. 上記第1及び第2の基板の少なくとも一方に、上記フレキシブル配線基板を接続するためのコネクタを設けた、
    ことを特徴とする請求項4に記載のPCカード。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100814771B1 (ko) * 2006-03-23 2008-03-19 교우세라 에르코 가부시키가이샤 잠금구조
JP2010035764A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Taito Corp 装着ユニット

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