JP2005134014A - 温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム - Google Patents

温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005134014A
JP2005134014A JP2003369359A JP2003369359A JP2005134014A JP 2005134014 A JP2005134014 A JP 2005134014A JP 2003369359 A JP2003369359 A JP 2003369359A JP 2003369359 A JP2003369359 A JP 2003369359A JP 2005134014 A JP2005134014 A JP 2005134014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot water
heat
heat source
source hot
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003369359A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Hisakado
喜徳 久角
Norihiro Hori
紀弘 堀
Keiko Fujioka
恵子 藤岡
Fumio Wake
史男 和気
Masahiro Murashi
政弘 村司
Tetsuo Abiko
哲男 安孫子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
Noritz Corp
Teikoku Electric Mfg Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
Noritz Corp
Teikoku Electric Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Precision Products Co Ltd, Osaka Gas Co Ltd, Sekisui Chemical Co Ltd, Noritz Corp, Teikoku Electric Mfg Co Ltd filed Critical Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority to JP2003369359A priority Critical patent/JP2005134014A/ja
Publication of JP2005134014A publication Critical patent/JP2005134014A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/17District heating
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]

Landscapes

  • Details Of Fluid Heaters (AREA)
  • Steam Or Hot-Water Central Heating Systems (AREA)
  • Domestic Hot-Water Supply Systems And Details Of Heating Systems (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract


【課題】 エネルギの利用効率を高め、さらなる省エネルギ化が可能な温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システムを提供する。
【解決手段】 入口ライン20は、熱源温水循環ライン2から分岐し、熱源温水循環ライン2に流れる温度TIaの熱源温水を取り込む。取り込んだ熱源温水は、熱交換ユニット22内を通り、出口ライン21から熱源温水循環ライン2に戻される。熱源温水循環ライン2の入口ライン20の分岐位置と出口ライン21の分岐位置との間に、熱源温水循環ライン2に直列に流量調整弁23を設け、熱源温水循環ライン2に流れる熱源温水の流量を小さくすることで、分岐した入口ライン20に流れる熱源温水の流量を大きくし、取り込んでいる。
【選択図】 図2


Description

本発明は、供給された高温水を熱源として利用する温水熱源給湯装置および温水熱源給湯装置を備えるエネルギ供給システムに関する。
従来から、限りあるエネルギ資源の有効利用や、地球温暖化防止のための省エネルギの必要性は広く認識されている。今日では、火力発電によって、熱エネルギを電力エネルギに変換する形でエネルギ需要が賄われているので、火力発電所での効率化が図られている。効率化のためには、火力発電所は大規模に集中させる方が好ましい。
しかしながら、熱から電気への完全な変換は不可能であり、電力に変換しない熱は廃棄する必要がある。火力発電所などのエネルギ発生設備を大規模化すると、いくら効率が高くても、廃棄する熱量が多くなり、環境面などで種々の弊害が生じてしまう。この廃棄熱を有効に利用しようとしても、大規模な発電所での近傍では発生熱量に釣合う熱需要は、容易に見出すことができない。熱は、途中の損失が大きいので、長距離を輸送することができないからである。
そこで、発電とともに熱をも利用するコージェネレーション設備を、各エネルギ需要地に近接して設置する分散型発電が注目されている。発電した電力は、電熱に再変換して利用することも多いので、電力の供給に対しては、発電した電力を供給し、熱の需要に対しては、直接熱の形でエネルギを供給する方が、変換に伴う損失を避け、総合的なエネルギ効率を高めることができる(たとえば、特許文献1参照)。
このようなコージェネレーション設備では、都市ガスなどの燃料を使用して、熱と電力とを需要に応じて発生させる。電力の発生は、ガスエンジンなどの内燃機関やガスタービンなどの外燃機関を用いて、熱エネルギを機械的な運動エネルギに変換し、さらに運動エネルギで発電機を駆動して、電力エネルギに変換する。コージェネレーション設備では、これらの変換の過程で損失として発生する熱を、有効な熱エネルギとして回収し、利用することができる。さらに、化学エネルギを直接電力エネルギに変換する燃料電池などの化学反応機関の利用も研究され、変換効率の向上が期待されている。
分散型発電を用いたエネルギ供給システムでは、各家庭のエネルギ使用装置をエネルギ供給経路である高温水循環供給ラインで連結し、エネルギ発生設備で発生する熱エネルギを熱媒である高温水の形で各家庭に供給する。各家庭では、エネルギ使用装置で熱エネルギを使用して風呂用温水、床暖房温水などを所望の温度にまで加熱する。
各家庭のエネルギ使用装置には行きと戻りの2本の配管が設けられ、これらの2本の配管が高温水循環供給ライン、中間に流量制御バルブが設置されている。各家庭への温水は、このバルブの差圧を利用して行き配管から約80℃の高温水を取り込み、熱エネルギを使用した後、戻り配管に高温水を戻している。戻り配管を流れる高温水の温度は、家庭での熱エネルギ使用が風呂の追い炊き、浴室乾燥、床暖房の場合は、50℃〜60℃になり、別の家庭でも給湯に使用することができる温度であるが、給湯の場合は、戻り配管の高温水の温度が20℃〜30℃まで下がり、別の家庭では給湯に使用することができなくなる。したがって、エネルギ供給システムを利用する全ての家庭に充分にエネルギを供給するためには、家庭の同時使用率を考慮し、全熱負荷の20%以上のエネルギを供給できるだけの高温水を常時高温水循環供給ラインに流しておく必要がある。このため、高温水循環供給ラインの配管サイズが大きくなり、高温水を循環させるのに大きな動力のポンプが必要になる。また、配管サイズが大きくなると、放熱面積が広くなり、循環輸送中の放熱損失も大きくなってしまう。さらに、配管およびポンプなどの設置にかかる費用も増大する。
このような問題を解決するために、各家庭にPCM(Phase Change Material)蓄熱装置を設置したエネルギ供給システムが開発されている。PCM蓄熱装置は、高温水循環供給ラインを流れる高温水の温度が充分に高い温度のときには、熱エネルギを使用したり、蓄熱したりし、高温水循環供給ラインを流れる高温水の温度が低いときは、熱エネルギの使用を控えたり、蓄熱している熱を放熱したりする(たとえば、特許文献2参照)。これにより、一つの家庭が熱エネルギを大量に使用し、高温水循環供給ラインを流れる高温水の温度が低下しても、下流側の家庭に設置されたPCM蓄熱装置が蓄熱している熱を放熱することで高温水循環供給ラインを流れる高温水の温度を上昇させ、高温水を再び給湯に利用することができるようになる。
特開2002−171666号公報 特開2003−28449号公報
従来のエネルギ供給システムでは、高温水循環供給ラインを流れる高温水を適宜取り込み、吐出する手段としてポンプとモーターバルブとを組み合わせた手段を使用している。これらのポンプおよびバルブは、各家庭のエネルギ使用状況およびエネルギ発生装置の運転状況などに応じて制御される。
しかしながら、各家庭にポンプおよびモーターバルブを設置する必要があるので、設備規模が大きくなるという問題がある。また、ポンプおよびモーターバルブを動作させるためのエネルギが必要となるため、充分に省エネルギ化が行えないという問題がある。
さらに、給湯用および熱負荷用に2つのプレートフィン式の熱交換器を用いているが、配管や機器が複雑に入り組むため、充分な保温ができず、放熱損失が大きくなる。
本発明の目的は、エネルギの利用効率を高め、さらなる省エネルギ化が可能な温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システムを提供することである。
本発明は、主配管から分岐し、主配管を流れる熱源温水の一部を取り込むための取り込み配管と、
取り込んだ熱源温水と、水道水と、家庭内の熱負荷機器に供給する熱負荷用温水との間で熱交換を行う熱交換手段と、
熱負荷用温水を熱負荷機器に供給する温水供給手段と、
熱交換手段で行われた熱交換によって昇温された水道水を供給する給湯手段と、
主配管から分岐し、熱交換された熱源温水を主配管に戻すための戻り配管と、
取り込み配管の分岐位置と戻り配管の分岐位置との間にあって、主配管に直列に設けられ、主配管を流れる熱源温水の流量を調整する流量調整手段とを備えることを特徴とする温水熱源給湯装置である。
また本発明は、前記熱交換手段は2重管を有し、内側管に水道水を流し、外側管に熱源温水を流すことで、水道水と熱源温水との間で熱交換を行うことを特徴とする。
また本発明は、前記熱交換手段は、熱負荷用温水を外側管の外壁に接触するように流すことで、熱源温水と熱負荷用温水との間で熱交換を行うことを特徴とする。
また本発明は、前記熱交換手段は、蓄熱材を保持する蓄熱手段を有し、
蓄熱手段は、熱負荷用温水と蓄熱材との間で熱交換を行い、蓄熱および放熱を行うことを特徴とする。
また本発明は、主配管を流れる熱源温水の温度が所定の温度より低く、蓄熱材の蓄熱量が最大のときは、蓄熱手段が放熱することで熱負荷用温水を昇温させ、昇温された熱負荷用温水で熱源温水を昇温させることを特徴とする。
また本発明は、主配管を流れる熱源温水の温度が所定の温度より高く、蓄熱材の蓄熱量が最小のときは、熱源温水で熱負荷用温水を昇温させ、昇温された熱負荷用温水が蓄熱手段に蓄熱させることを特徴とする。
また本発明は、熱エネルギを発生するエネルギ発生設備と、
発生した熱エネルギを熱源温水として各家庭に供給する主配管と、
各家庭に設置された請求項4〜6のいずれかに記載の温水熱源給湯装置とを有し、
熱源温水の流れが下流に向かうにつれて、温水熱源給湯装置が備える蓄熱材の融点が低くなるように構成されることを特徴とするエネルギ供給システムである。
本発明によれば、主配管から分岐した取り込み配管によって、主配管を流れる熱源温水の一部を取り込み、熱交換手段によって取り込んだ熱源温水と、水道水と、家庭内の熱負荷機器に供給する熱負荷用温水との間で熱交換を行う。
温水供給手段は、たとえば床暖房機、浴槽乾燥機などの熱負荷機器に熱負荷用温水を供給し、給湯手段は、熱交換手段で行われた熱交換によって昇温された水道水を供給する。
熱交換された熱源温水は、主配管から分岐した戻り配管によって主配管に戻される。
熱源温水は、取り込み配管の分岐位置と戻り配管の分岐位置との間にあって、主配管に直列に設けられた流量調整手段で主配管を流れる熱源温水の流量を調整することで、取り込み配管から取り込むことができる。具体的には、主配管を流れる熱源温水の流量が小さくなるように調整することで、主配管から分岐した取り込み配管に流れる熱源温水の流量が大きくなり、熱源温水を取り込むことができる。
このように、ポンプおよびモーターバルブを使用せずに熱源温水を取り込むことができるので、エネルギの利用効率を高め、さらなる省エネルギ化が可能である。
また本発明によれば、熱交換手段は、2重管の内側管に水道水を流し、外側管に熱源温水を流すことで、水道水と熱源温水との間で熱交換を行う。
また本発明によれば、熱交換手段は、熱負荷用温水を外側管の外壁に接触するように流すことで、熱源温水と熱負荷用温水との間で熱交換を行う。
以上のように、水道水と熱源温水との間、熱源温水と熱負荷用温水との間の熱交換を、単純な構造で、1つの熱交換手段で行うことができるので設備規模を抑え、放熱損失を小さくすることができる。
また本発明によれば、熱交換手段は、蓄熱材を保持する蓄熱手段を有し、蓄熱手段は、熱負荷用温水と蓄熱材との間で熱交換を行い、蓄熱および放熱を行う。
また本発明によれば、主配管を流れる熱源温水の温度が所定の温度より低く、蓄熱材の蓄熱量が最大のときは、蓄熱手段が放熱することで熱負荷用温水を昇温させ、昇温された熱負荷用温水で熱源温水を昇温させる。
また本発明によれば、主配管を流れる熱源温水の温度が所定の温度より高く、蓄熱材の蓄熱量が最小のときは、熱源温水で熱負荷用温水を昇温させ、昇温された熱負荷用温水が蓄熱手段に蓄熱させる。
これにより、給湯および熱負荷機器によって熱エネルギを使用しないときに予め蓄熱しておき、大量に熱エネルギを使用するときに放熱することで熱エネルギの利用効率が向上する。また、主配管に他の温水熱源給湯装置が接続され、熱源温水を共用するような場合に、熱源温水を所定の温度に保持することができ、いずれの温水熱源給湯装置においても充分に熱エネルギを利用することができる。
また本発明によれば、エネルギ発生設備で発生した熱エネルギを熱源温水として主配管に流し、各家庭に供給する。各家庭には、上記の温水熱源給湯装置が設置され、熱源温水を利用する。ここで、熱源温水の流れが下流に向かうにつれて、温水熱源給湯装置が備える蓄熱材の融点が低くなるように構成される。たとえば、温水熱源給湯装置を複数のグループに分けて、グループごとに異なる蓄熱材を使用する。上流側のグループは、比較的高融点の蓄熱材を使用し、下流側のグループは比較的低融点の蓄熱材を使用する。
下流側に設置された温水熱源給湯装置が取り込む熱源温水の温度は、上流側で熱エネルギが使用されるために低くなってしまう。したがって、下流側に設置された温水熱源給湯装置の蓄熱材の融点を上流側と同じ融点にすると、下流側では充分に蓄熱および放熱することができず熱エネルギの利用効率が低くなる。本発明では、下流側の蓄熱材の融点を低くすることで、熱源温水の温度が低下した下流側でも蓄熱および放熱を行い、熱エネルギの利用効率が向上する。
図1は、エネルギ供給システム1の概略図である。主配管である熱源温水循環ライン2は、エネルギ発生設備3で発生する熱エネルギを熱媒である熱源温水の形で顧客である各家庭の温水熱源給湯装置4に供給する。温水熱源給湯装置4は、熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の温度を監視し、充分に高い温度のときに熱エネルギを使用したり、蓄熱したりする。熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の温度が低いときは、温水熱源給湯装置4は、熱エネルギの使用を控えたり、蓄熱している熱を戻すようにする。
エネルギ発生設備3は、たとえば、交流で発電出力25kW、温水出力38kWの出力を得ることを前提とする。25kWの出力を有する燃料電池(SOFC)やマイクロガスタービン(MGT)で発電を行う。エネルギ発生設備3では、30戸の家庭にエネルギを供給することとする。各家庭に設置された温水熱源給湯装置4の1ユニットあたりの放熱出力は12kW×10分間とし、一家庭あたりの平均温水負荷(冬季)は25kWh、平均使用電力は0.8kWとする。エネルギ発生設備3からは、エネルギ使用管理手段5を介して、80℃の熱源温水が熱源温水循環ライン2から各家庭に供給され、通常、65℃の温水として戻る。戻った温水は、熱媒として、排ガス熱媒熱交換で燃料電池の排ガスと熱交換して80℃に昇温される。
エネルギ使用管理手段5は、成層型温水蓄熱ユニット6、ヒートポンプ(HP)またはヒータユニットなどの補助熱源7、温度コントローラ8、払出しポンプ9、受入れポンプ10、および蓄電または電力負荷調整ユニット11を含む。エネルギ使用管理手段5の温度コントローラ8は、熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の温度を監視し、熱源温水の戻り温度を顧客の熱負荷パターンに応じ、50℃から65℃の範囲となるように、払出しポンプ9の流量を制御する。熱供給顧客全体の熱負荷が上がると戻り温度が50℃以下に下がるため、払出しポンプ9の流量を増やす。逆にその熱負荷が下がると戻り温度が65℃以上に上がるため、払出しポンプ9の流量を減らす。
熱供給顧客全体の熱負荷がエネルギ発生設備3から供給可能な熱量を超えるときには、蓄熱ユニット6や補助熱源7から不足する熱量を供給する。エネルギ発生設備3から供給する熱量が熱顧客全体の熱負荷に対して余裕があるときは、蓄熱ユニット6で蓄熱を行う。このように、熱顧客全体の熱需要に変動があっても、エネルギ使用管理手段5内の蓄熱ユニット6や補助熱源7で調整を行い、エネルギ発生設備3が高効率で稼働可能なように、蓄電または電力負荷調整ユニット11が全体的な調整を行う。
図2は、温水熱源給湯装置4の構成を示す概略図である。熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の流速は約60L/minであり、位置頭(ヘッド)は約90mである。なお、「L」は、体積の単位である「リットル」を示すものとする。
入口ライン20は、熱源温水循環ライン2から分岐し、熱源温水循環ライン2に流れる温度TIaの熱源温水を取り込む取り込み配管である。取り込んだ熱源温水は、熱交換手段である熱交換ユニット22内を通り、戻り配管である出口ライン21から温度TIbで熱源温水循環ライン2に戻される。従来では、入口ラインから熱源温水を取り込むためにポンプおよびモーターバルブを用いている。これに対して本発明では、熱源温水循環ライン2の入口ライン20の分岐位置と出口ライン21の分岐位置との間に、熱源温水循環ライン2に直列に流量調整手段である流量調整弁23を設けることで、入口ライン20から熱源温水を導入している。熱源温水循環ライン2に流れる熱源温水の流量を小さくすることで、分岐した入口ライン20に流れる熱源温水の流量を大きくしている。取り込む熱源温水の流量は、図示しない制御基板から流量調整弁23の弁開度を変化させることで制御することができる。制御基板による制御ロジックについては後述する。
流量調整弁23による熱源温水の圧力損失は、たとえば全開開度時が2kPaであり、全閉開度時が10kPaである。全開開度時に入口ライン20に導入される熱源温水の流量は、熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の流量の約5%であり、全閉開度時に入口ライン20に導入される熱源温水の流量は、熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の流量の約20%である。払出しポンプ9の吐出圧力は、流量調整弁23が全閉開度となった場合でも大きな差圧を生じないようにすることができ、熱源温水循環ライン2の管長と、温水熱源給湯装置4の設置個数に基づいて1MPa以下にすることができる。
温水熱源給湯装置4は、たとえば内径25mm前後の熱源温水循環ライン2に、2箇所で内径20mm前後の分岐管としての入口ライン20および出口ライン21としてそれぞれ接続される。流量調整弁23の開度を調整することにより、入口ライン20からの熱媒の取込みと、出口ライン21からの熱媒の払出しとを同時に行う。熱媒には、界面活性剤を添加することで、熱輸送管としての熱源温水循環ライン2の抵抗低減を図ることができる。しかし、界面活性剤を添加すると伝熱特性が低下する。そこで、導入した熱源温水は熱交換ユニット22内で攪拌し、水の性状を元に戻して伝熱性能を回復させる。
水道水は、給水ライン24から導入され、熱交換ユニット22内を通ることで昇温され、給湯ライン25から家庭内の給湯設備に供給される。供給される湯水の温度を適温に調節するために、熱交換ユニット22で昇温された湯水と水道水とを混合する。混合割合は、指示された温度に応じて湯温調整弁26を開閉して調整する。熱交換ユニット22内には、2重管が設けられ、水道水が内側管を通り、熱源温水循環ライン2から導入された熱源温水が外側管を通り、対向流で水道水と熱源温水との間で熱交換が行われる。このように2重管を用いることにより、たとえば市販の口径9〜20mmの銅管を加工するだけで実現できる。なお、給湯手段は、給水ライン24、給湯ライン25および湯温調整弁26から構成される。
家庭内で、給湯設備以外に熱エネルギを消費する熱負荷機器としては、床暖房機27、浴槽乾燥機28、風呂追い炊き機29および吸着除湿機30などがある。これらの機器に供給される熱負荷用温水である循環温水は、循環ポンプ31および圧力調整弁32によって、適温、適量で循環ライン31aを通って家庭内の各機器27〜30を循環する。循環ライン31aの遮断弁が必要時に開放されることで、循環ポンプ31から吐出された循環温水は、温度TIdで各機器27〜30に供給され、温度TIeで熱交換ユニット22に供給される。熱交換ユニット22内で、循環温水は2重管の外側管の管壁と接触し、熱源温水循環ライン2から導入された熱源温水との間で熱交換を行い、蓄熱セル22aを通って、循環ポンプ31に戻る。循環温水の流速は、約15L/minであり、位置頭は約7mである。なお、温水供給手段は、循環ポンプ31、圧力調整弁32および循環配管31aから構成される。
蓄熱手段である蓄熱セル22aは、所定の容器に蓄熱材を保持しており、循環温水が容器の外壁と接触することで、蓄熱材と循環温水との間で熱交換され、蓄熱および放熱が行われる。熱源温水の温度TIaが充分高く、各機器27〜30での熱エネルギ使用量が少ない場合は、循環温水は2重管との接触時に熱源温水によって昇温され、昇温された循環温水が蓄熱材を溶融させることで蓄熱を行う。また、熱源温水の温度が低い場合は、蓄熱セル22aとの接触時に循環温水が昇温されることで放熱を行い、昇温された循環温水が2重管に接触することで熱源温水が昇温される。
以上のように、熱交換ユニット22内では、熱源温水循環ライン2から導入された熱源温水と、水道水と、家庭内の熱負荷機器を循環する循環温水との間で熱交換が行われる。水道水と熱源温水との間、熱源温水と循環温水との間の熱交換を、単純な構造で、1つの熱交換手段で行うことができるので設備規模を抑え、放熱損失を小さくすることができる。
蓄熱材には、融点が異なる複数種類の相変化蓄熱材(PCM)を使用する。たとえば、図1に示したエネルギ供給システム1の場合、熱源温水循環ライン2の上流にあたる10戸の家庭に設置された温水熱源給湯装置4には、比較的高融点(70℃〜75℃)の蓄熱材を使用し、中流にあたる10戸の家庭に設置された温水熱源給湯装置4には、中程度の融点(60℃〜70℃)の蓄熱材を使用し、下流にあたる10戸の家庭に設置された温水熱源給湯装置4には、比較的低融点(55℃〜60℃)の蓄熱材を使用する。このように、上流から下流に向かって、蓄熱材の融点を低くすることによって、熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の温度を約60℃まで有効に活用することができる。
蓄熱材の具体例としては、日本精蝋株式会社製パラフィンHNP−9(品名、融点75℃)、155(品名、融点69℃)、130(品名、融点55℃)などのパラフィンを用いる。たとえば、融点分別することでパラフィンの融点を所望の温度に調節することができる。
以下、温水熱源給湯装置4の熱交換ユニット22を活用して各家庭に熱エネルギを供給する方法を示す。たとえば1軒目の家庭に80℃で供給される熱源温水の熱量は、蓄熱モードの蓄熱セル22aに蓄熱することができる。流量調整弁23を閉じて、熱源温水循環ライン2から入口ライン20を介して熱源温水を熱交換ユニット22に取込むとともに循環ポンプ31を運転し、2重管において熱交換を行い、循環温水を昇温させる。昇温された循環水が蓄熱セル22aに保持された蓄熱材を加熱し、蓄熱材を溶融して潜熱として熱を蓄えることができる。蓄熱で熱を失った熱源温水の温度は出口ライン21でたとえば60℃に低下する。1軒目より下流側にある2軒目の家庭には、80℃の熱源温水に60℃の温水が混合されて、たとえば70℃に温度が低下した熱源温水が供給される。2軒目では、温水を、風呂、床暖房、給湯などを同時に使用する最大負荷モードで利用すると想定すると、蓄熱セル22aに蓄積されている熱を放熱して、最大負荷に対する熱の供給が行われる。熱負荷を利用した結果、2軒目の出口ライン21には40℃まで低下した温水が70℃の熱源温水ライン2に戻り、2軒目より下流側にある3軒目の家庭には、混合してたとえば60℃の熱源温水が供給されることとなる。
3軒目の家庭では、蓄熱セル22aに蓄えられている熱を他の家庭のために放熱する放熱モードで運転する。放熱の結果、次の4軒目の家庭には、たとえば65℃まで温度が回復した熱源温水が供給される。4軒目の家庭では、特に熱を利用する必要がない場合、流量調整弁23を開けて熱源温水をほとんど取り込まないようにする。
以上のように、蓄熱セル22aを活用させれば、熱負荷が平準化され、38kW程度の温水出力であっても、30戸の家庭で必要な熱を供給することができる。
図3は、図1に示したエネルギ発生設備3の構成をモデル化し、シミュレーションを行った結果の一例を示す。コージェネレーション設備の中心となるガスエンジン100はバルブ101を調整して燃料となる天然ガスを取り込み、空気と混合して燃焼させる。ガスエンジン100の排ガスは、受入れ循環ポンプ10の引き込みにより65℃で戻ってきた熱源温水を、温水器102で昇温する。昇温された熱源温水は、80℃の熱源温水として熱源温水循環ライン2に供給される。このとき、ガスエンジン100は38.82kWの温水出力を発生させる。
図4は、さらに大規模なエネルギ供給システム1の概略図である。
エネルギ発生設備3は、たとえば、交流で発電出力280kW、温水出力330kWの出力を得ることを前提とする。エネルギ発生設備3では、300戸の家庭にエネルギを供給することとする。各家庭に設置された温水熱源給湯装置4の1ユニットあたりの放熱出力は12kW×10分間とし、一家庭あたりの平均温水負荷(冬季)は22kWh、平均使用電力は0.9kWとする。エネルギ発生設備3からは、85℃の熱源温水が熱源温水循環ライン2から各家庭に供給され、通常、65℃の温水として戻る。戻った温水は、熱媒として、排ガス熱媒熱交換器でガスエンジンや燃料電池などの排ガスと熱交換して80℃に昇温される。熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の流量は約4.5〜18m/hであり、位置頭(ヘッド)は約90mである。
エネルギ使用管理手段は、成層型温水蓄熱ユニット6、温度コントローラ8、払出し循環ポンプ9、受入れ循環ポンプ10、およびインバータ12,13を含む。エネルギ使用管理手段の温度コントローラ8は、熱源温水循環ライン2を流れる熱源温水の温度を監視し、熱源温水の払い出し温度および戻り温度を顧客の熱負荷パターンに応じ、それぞれ85℃および65℃となるように、インバータ12,13を制御する。システム全体の熱負荷が上がると戻り温度が下がるため、払出し循環ポンプ9の流量を増やす。逆に熱負荷が下がると戻り温度が上がるため、払出しポンプ9の流量を減らす。
各家庭に設置された温水熱源給湯装置4の蓄熱セル22aには複数種類の蓄熱材が使用される。上流側の約100戸の家庭の蓄熱セル22aには、融点が70℃〜75℃のパラフィンを使用し、中流の約100戸の家庭の蓄熱セル22aには、融点が60℃〜70℃のパラフィンを使用し、下流側の約100戸の家庭の蓄熱セル22aには、融点が55℃〜60℃のパラフィンを使用する。
図5は、エネルギ供給システム1の熱負荷の時刻ごとの変化(冬季)を示す図である。6時〜10時の間は、床暖房および給湯によって、非常に大きな負荷がかかり、エネルギ発生設備3の温水出力330kWを大きく越えることとなる。このような場合は、各家庭の温水熱源給湯装置4で150kWの放熱を行い、不足分を補う。さらに7時〜9時までは、成層型温水蓄熱ユニット6による貯湯槽負荷70kWを出力する。10時〜16時30分の間は、暖房および風呂給湯の予熱負荷として190kWを使用し、6時〜10時に放熱した分の蓄熱負荷に85kWを使用する。16時30分〜19時30分の間は、床暖房、給湯、風呂の追い炊きなどが集中するので、エネルギ発生設備3の最大出力を大きく越える。特に16時30分〜18時30分の間は、1日のピークにあたり、各家庭の温水熱源給湯装置4で200kWの放熱を行うとともに貯湯槽負荷70kWを出力する。18時30分〜19時30分の間は、貯湯槽負荷は出力せずに、200kWの放熱のみを行う。19時30分〜22時までの間はエネルギ発生設備3の温水出力330kWで対応する。22時〜5時までの間は、負荷が最も小さくなる時間帯であり、ハーフロードでエンジンを動かし、暖房および風呂給湯の予熱負荷として100kWを使用し、16時30分〜19時30分の間に放熱した分の蓄熱負荷に85kWを使用する。
以上のように、本実施形態のエネルギ供給システム1では、平均最大負荷が600kW(2時間)で最大ピーク時負荷が4000kW(10分間)となるような熱負荷に対応することができる。4000kW(10分間)の負荷とは、1戸あたり40kWの負荷で、100戸分に相当する負荷である。本システムは300戸の家庭を対象としているので、同時使用率を20%とすると、300戸×0.2=60戸分に対応可能であればよいが、安全率を考慮して1.5倍以上の100戸分に対応することができる。
図6は、図2の温水熱源給湯装置4による温度制御ロジックの基本概念を示す図である。熱交換ユニット22としての動作モードには、放熱モード、蓄熱モード、および待機モードがある。熱の使用には、給湯モード、風呂給湯モード、風呂追い炊きモード、浴槽乾燥モード、および床暖房モードがある。なお、以下では、比較的融点の低い蓄熱材を使用した下流側の家庭に設置された温水熱源給湯装置4について説明する。
熱源温水循環ライン2を流れる熱媒の温度を入口温度TIaで監視し、放熱基準温度よりも低下、たとえば45℃よりも低下すれば、放熱モードとなり、流量調整弁23を全閉開度に調整して熱源温水を取り込む。熱交換ユニット22の出口での熱媒温度TIbが50℃以下となると待機モードとなる。熱源温水循環ライン2の熱媒温度が、蓄熱基準温度よりも上昇、たとえば60℃よりも上昇すれば、蓄熱モードとなり、流量調整弁23を全閉開度に調整して熱源温水を取り込む。熱媒温度TIbが65℃以上となれば待機モードになる。これらの待機モードでは、たとえば流量調整弁23を全開開度に調整する。上流側、中流側の家庭に設置された温水熱源給湯装置4では、使用している蓄熱材の融点に応じて放熱基準温度および蓄熱基準温度の設定を変更すればよい。蓄熱材の融点が高ければ放熱基準温度および蓄熱基準温度も高く設定すればよい。
床暖房機27、浴槽乾燥機28および風呂追い炊き器29の温度は、各コントローラにより指示された温度となるよう、循環ポンプ31の流量が制御される。このようにして、各家庭の蓄熱や熱負荷の状況を監視し、流量調整弁23を制御して各家庭の熱交換ユニット22を常時活用することにより、熱輸送管である熱源温水循環ライン2の温度を50℃〜60℃の範囲に維持することができる。
以下、図7〜図9で、各モードの動作について説明する。
図7は、放熱モードについて示す。放熱モードでは、熱源温水循環ライン2の熱媒温度が、放熱基準温度である45℃以下となるとき、蓄熱量が最大である条件で、潜熱を10分間放出する。ただし、その家庭での熱使用に備え、熱媒温度が50℃以下となると待機モードに移行する。放熱モードでは、流量調整弁23を、全閉開度に調整する。放熱モード中に給湯モードまたは風呂給湯モードに移行する信号が入れば、その信号を優先し、循環ポンプ31を制御する。
すなわち、放熱モードは、ステップa0の待機モードから移行する。ステップa1では、熱源温水循環ライン2の熱媒の入口温度TIaが45℃未満になるのを待つ。TIa<45℃となると、ステップa2で、循環温水温度TIdが60℃を超えるのを待つ。TIdが60℃を超えなければ、ステップa1に戻る。ステップa2でTId>60℃となると、タイマによる計時を開始し、ステップa3で流量調整弁23を全閉開度に調整し、ステップa4で循環ポンプ31を最大容量で運転する。同時に、ステップa5にも移行し、TId>50℃であるか否かを判断する。TId>50℃であれば、ステップa6で、タイマの計時時間TMが10分間を超えるか否かを判断する。TMが10分間以下であれば、ステップa5に戻る。ステップa5でTId>50℃ではないと判断するとき、またはステップa6でTM>10minと判断するときは、ステップa7で流量調整弁23を全開開度に調整し、ステップa8で待機モードに移る。
図8は、蓄熱モードについて示す。蓄熱モードでは、熱源温水循環ライン2の温度が、蓄熱基準温度である60℃以上となるとき、蓄熱セル22aの潜熱や顕熱に余裕がない条件で、蓄熱を10分間実行する。ただし、給湯温度の上がり過ぎ防止のため、循環温水温度TIdが65℃以上となると待機モードに移行する。蓄熱モードでは、蓄熱セル22aに入る循環温水の温度をTIeとして、温度TIeが70℃を超えないように循環ポンプ31で制御する。蓄熱モード中に給湯モードまたは風呂給湯モードに移行する信号が入れば、その信号が優先し、循環ポンプ31の負荷を制御する。
すなわち、蓄熱モードは、ステップb0の待機モードから移行する。ステップb1では、熱源温水循環ライン2の熱媒の入口温度TIaが60℃を超えるのを待つ。TIa>60℃となると、ステップb2で、循環温水温度TIdが65℃未満となるのを待つ。TIdが65℃未満とならなければ、ステップb1に戻る。ステップb2でTId>65℃となると、タイマによる計時を開始し、ステップb3で流量調整弁23を全閉開度に調整する。次にステップb4で、蓄熱セル22aに入る循環温水の温度TIeが70℃未満であるか否かを判断し、TIe<70℃でなければ、ステップb5で循環ポンプ31の容量を小さくする。ステップb4でTIe<70℃であれば、循環ポンプ31の容量を大きくする。ステップb5またはステップb6では、循環ポンプ31の容量を一定量ずつ増減し、ステップb4に戻る。
ステップb4〜ステップb6の循環ポンプ31の制御と同時に、ステップb7にも移行し、TId<65℃であるか否かを判断する。TId<65℃であれば、ステップb8で、タイマの計時時間TMが10分間を超えるか否かを判断する。TMが10分間以下であれば、ステップb3に戻る。ステップb7でTId<65℃ではないと判断するとき、またはステップb8でTM>10minと判断するときは、ステップb9で流量調整弁23を全開開度に調整し、ステップb10で待機モードに移る。
図9は、待機モードについて示す。(a)は循環ポンプ31の制御について示し、(b)は他の動作モードへの移行について示す。待機モードでは、熱源温水循環ライン2の熱媒温度が45〜60℃の場合に、流量調整弁23を全開開度に調整し、各家庭のユーザが使用するのを待つ。待機期間中、循環温水温度TIdが60℃以下、かつ熱源温水循環ライン2の熱媒の入口温度TIaが55〜60℃であれば、循環ポンプ31を最大容量で運転し、時間をかけて完全蓄熱状態となるように運転する。
すなわち、(a)のステップc0で待機モードに入ると、ステップc1では、循環温水温度TIdが60℃を超えていないか否かを判断する。超えていないと判断するときは、ステップc2で、熱源温水循環ライン2の熱媒の入口温度TIaが55℃を超えているか否かを判断する。超えていると判断するときは、ステップc3でTIaが60℃未満か否かを判断する。ステップc3でTIaが60℃未満、すなわち、TIaが55〜60℃の範囲内と判断するときは、ステップc4で循環ポンプ31を最大容量で運転する。他の場合は、ステップc5で循環ポンプ31を最小容量で運転する。
(a)の制御と並行して、(b)に示すような循環ポンプ31の制御も行われる。ステップc10では、循環ポンプ31を最小容量で運転し、ステップc11で給湯負荷があるか否かを判定する。ステップc12では、風呂給湯が必要か否かを判定する。ステップc13では、風呂追い炊きが必要か否かを判定する。ステップc14では、浴槽乾燥が必要か否かを判定する。ステップc15では、床暖房が必要か否かを判定する。ステップc11で給湯負荷があると判定するときは、ステップc16で給湯モードに移行する。ステップc12〜c15の判定で、必要と判定されれば、ステップc17〜c20で、風呂給湯モード、風呂追い炊きモード、浴槽乾燥モード、床暖房モードにそれぞれ移行する。いずれも必要でないと判定されるときは、ステップc21で循環ポンプ31の最小容量運転を続ける。
実際に温水熱源給湯装置4を用いたエネルギ供給システムを運用する場合、各家庭に対して課金を行う必要がある。課金方法の一例としては、入口ライン20の熱源温水温度TIaと出口ライン21の熱源温水温度TIbとの差ΔT=TIa−TIbを算出し、ΔT>0であれば熱エネルギを使用したことになり、ΔTに応じた金額を課金するようにすればよい。
なお、エネルギ供給システム1は、コージェネレーション設備から発生される熱および電力の両方を供給するときに、最も効率的であると考えられるけれども、熱や電力を単独で供給したり、冷熱などの他のエネルギを供給する際にも適用することができる。
エネルギ供給システム1の概略図である。 温水熱源給湯装置4の構成を示す概略図である。 エネルギ発生設備3の構成をモデル化し、シミュレーションを行った結果の一例を示す図である。 大規模なエネルギ供給システム1の概略図である。 エネルギ供給システム1の熱負荷の時刻ごとの変化(冬季)を示す図である。 温水熱源給湯装置4による温度制御ロジックの基本概念を示す図である。 放熱モードの動作を示すフローチャートである。 蓄熱モードの動作を示すフローチャートである。 待機モードの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エネルギ供給システム
2 熱源温水循環ライン
3 エネルギ発生設備
4 温水熱源給湯装置
5 エネルギ使用管理手段
6 成層型温水蓄熱ユニット
7 補助熱源
8 温度コントローラ
9 払出しポンプ
10 受入れポンプ
11 電力負荷調整ユニット
12,13 インバータ
20 入口ライン
21 出口ライン
22 熱交換ユニット
22a 蓄熱セル
23 流量調整弁
24 給水ライン
25 給湯ライン
26 湯温調整弁
27 床暖房機
28 浴槽乾燥機
29 風呂追い炊き機
30 吸着除湿機
31 循環ポンプ
32 圧力調整弁

Claims (7)

  1. 主配管から分岐し、主配管を流れる熱源温水の一部を取り込むための取り込み配管と、
    取り込んだ熱源温水と、水道水と、家庭内の熱負荷機器に供給する熱負荷用温水との間で熱交換を行う熱交換手段と、
    熱負荷用温水を熱負荷機器に供給する温水供給手段と、
    熱交換手段で行われた熱交換によって昇温された水道水を供給する給湯手段と、
    主配管から分岐し、熱交換された熱源温水を主配管に戻すための戻り配管と、
    取り込み配管の分岐位置と戻り配管の分岐位置との間にあって、主配管に直列に設けられ、主配管を流れる熱源温水の流量を調整する流量調整手段とを備えることを特徴とする温水熱源給湯装置。
  2. 前記熱交換手段は2重管を有し、内側管に水道水を流し、外側管に熱源温水を流すことで、水道水と熱源温水との間で熱交換を行うことを特徴とする請求項1記載の温水熱源給湯装置。
  3. 前記熱交換手段は、熱負荷用温水を外側管の外壁に接触するように流すことで、熱源温水と熱負荷用温水との間で熱交換を行うことを特徴とする請求項2記載の温水熱源給湯装置。
  4. 前記熱交換手段は、蓄熱材を保持する蓄熱手段を有し、
    蓄熱手段は、熱負荷用温水と蓄熱材との間で熱交換を行い、蓄熱および放熱を行うことを特徴とする請求項2または3記載の温水熱源給湯装置。
  5. 主配管を流れる熱源温水の温度が所定の温度より低く、蓄熱材の蓄熱量が最大のときは、蓄熱手段が放熱することで熱負荷用温水を昇温させ、昇温された熱負荷用温水で熱源温水を昇温させることを特徴とする請求項4記載の温水熱源給湯装置。
  6. 主配管を流れる熱源温水の温度が所定の温度より高く、蓄熱材の蓄熱量が最小のときは、熱源温水で熱負荷用温水を昇温させ、昇温された熱負荷用温水が蓄熱手段に蓄熱させることを特徴とする請求項4記載の温水熱源給湯装置。
  7. 熱エネルギを発生するエネルギ発生設備と、
    発生した熱エネルギを熱源温水として各家庭に供給する主配管と、
    各家庭に設置された請求項4〜6のいずれかに記載の温水熱源給湯装置とを有し、
    熱源温水の流れが下流に向かうにつれて、温水熱源給湯装置が備える蓄熱材の融点が低くなるように構成されることを特徴とするエネルギ供給システム。
JP2003369359A 2003-10-29 2003-10-29 温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム Pending JP2005134014A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003369359A JP2005134014A (ja) 2003-10-29 2003-10-29 温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003369359A JP2005134014A (ja) 2003-10-29 2003-10-29 温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005134014A true JP2005134014A (ja) 2005-05-26

Family

ID=34646746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003369359A Pending JP2005134014A (ja) 2003-10-29 2003-10-29 温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005134014A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014206343A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 東邦瓦斯株式会社 即時給湯システム
JP2018537645A (ja) * 2015-11-03 2018-12-20 ベーシック ホールディングス ヒートポンプネットワーク
CN109990471A (zh) * 2018-01-02 2019-07-09 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 相变热水器及其控制方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014206343A (ja) * 2013-04-15 2014-10-30 東邦瓦斯株式会社 即時給湯システム
JP2018537645A (ja) * 2015-11-03 2018-12-20 ベーシック ホールディングス ヒートポンプネットワーク
JP7009363B2 (ja) 2015-11-03 2022-01-25 ベーシック ホールディングス ヒートポンプネットワーク
CN109990471A (zh) * 2018-01-02 2019-07-09 芜湖美的厨卫电器制造有限公司 相变热水器及其控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3620701B2 (ja) コジェネレーション装置
JP4414474B2 (ja) コージェネレーションシステム
CN105841396A (zh) 一种基于余热深度回收的冷热电三联供复合供能系统
WO2017017734A1 (ja) 電力供給システムおよびその制御方法
JPH084586A (ja) コージェネレーションシステム
JP3894489B2 (ja) 地域社会へのエネルギ供給システムおよび方法
JP7260352B2 (ja) エネルギー供給システム
JP2000297963A (ja) コジェネレーション装置
JP2004111208A (ja) 燃料電池発電システム
JP2003028449A (ja) 地域社会へのエネルギ供給システムおよび方法
JP4128054B2 (ja) 燃料電池システムおよびその作動方法
JP2004327160A (ja) 燃料電池コージェネレーションシステム
JP2005134014A (ja) 温水熱源給湯装置およびエネルギ供給システム
JP2004111209A (ja) 燃料電池発電システム
JP2002075427A (ja) 燃料電池発電システム
JP2006105452A (ja) コージェネレーションシステムおよびその制御方法
JP5749100B2 (ja) 燃料電池システム
KR100769118B1 (ko) 마이크로터빈을 이용한 지역난방시스템
Morita et al. A cogeneration system for an apartment building based on distributed heat storage technology
JP3199992U (ja) 集合住宅コージェネレーション装置
CN114754409A (zh) 一种氢能发电机高效热电联供系统
JP2004316974A (ja) 給水設備
JP6923477B2 (ja) 給水設備
JP2009236411A (ja) コージェネレーションシステム
KR200304447Y1 (ko) 축열식 전기 열교환 난방장치를 이용한 고효율 열병합발전장치