JP2005133867A - Coupling structure of shaft and ring - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は軸体と環体の結合構造に係り、例えば、自動車に用いられるウォーターポンプ軸受の軸に、プーリー取付用のプーリーシートを結合させることができる軸体と環体の結合構造に関する。 The present invention relates to a coupling structure of a shaft body and an annular body, and for example, relates to a coupling structure of a shaft body and an annular body that can couple a pulley sheet for attaching a pulley to a shaft of a water pump bearing used in an automobile.
従来より、軸体と環体の結合構造としては、例えばウォーターポンプ軸に適用されるものが開示されている(例えば特許文献1参照)。
図5に示すように、この軸体50と環体(図示せず)の結合構造では、軸体50の外周面51と環体の孔部内周面との少なくとも一方に凹部52を設け、環体50の圧入時に凹部52のエッジで嵌めあい面に残留する防錆油の油膜を遮断して油膜を掻き取るようにしている。
しかしながら、特許文献1に開示された軸体50と環体の結合構造では、凹部52の後方部分の油膜が掻き取られなくなる。このため、この部分で嵌挿摩擦の状態となり、圧入が進められると「かじり」が生じて圧入作業が困難となるという不具合を生じる場合がある。
Conventionally, as a coupling structure of a shaft body and an annular body, for example, a structure applied to a water pump shaft has been disclosed (see, for example, Patent Document 1).
As shown in FIG. 5, in this coupling structure of the
However, in the coupling structure of the
そこで、図6に示すような軸体と環体の結合構造が考えられた(例えば特許文献2参照)。
図6および図7に示すように、この軸体と環体の結合構造110は、例えばウォーターポンプ100に用いられるものがある。ウォーターポンプ100では、ポンプハウジング101は図示しないエンジンブロックに取付けられ、このポンプハウジング101の孔部に軸体と環体の結合構造110が用いられている。すなわち、軸受装置111の外輪112はポンプハウジング101の孔部に取付けられ、ポンプ軸113が内輪として回転自在に支持されている。ポンプ軸113の一方の端部(図7において右端)にはポンプロータ102が、他方の端部(図7において左端)にはプーリーシート103がそれぞれ圧入固定されている。
Therefore, a coupling structure of a shaft and a ring as shown in FIG. 6 has been considered (see, for example, Patent Document 2).
As shown in FIGS. 6 and 7, this shaft /
図7に示すように、軸受装置111では、長筒状の外輪112と、外輪112の一端側とポンプ軸113との間に配置され、保持器114により円周方向に等間隔に保持されている複数のボール115と、外輪112の他端側とポンプ軸113との間に配置され保持器116により円周方向に等間隔で保持されている複数の円筒ころ117を有している。
ポンプ軸113の一端には、軸心に対して傾斜した断面略V字形状の複数本の溝118が、互いに平行に周方向に不連続に設けられている。これにより、圧入過程では、溝118のエッジにより若干の油掻き取りがあるが、隣り合う溝118の間に平滑面を存在させているので、はめあい面の全域にわたって連続する油膜が残留されて境界摩擦の状態で円滑に圧入が行われるようにしている。
At one end of the
ところで、ポンプ軸113とプーリーシート103との嵌め合い構造において、ポンプ軸113の防錆上の観点から表面に塗布されている防錆油が残留すると、ポンプ軸113とプーリーシート103との間に油膜が残って、十分な嵌合力を得られない場合がある。一方、溝118を増やして掻き取ることができる油量を増加させると、ポンプ軸113とプーリーシート103との接触面積の低下から、十分な嵌合力が得られない場合が生じるという不都合があった。
By the way, in the fitting structure of the
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、防錆油等の油が残存する軸体に環体を圧入した際に十分な嵌合力を確保することのできる軸体と環体の結合構造を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above-described problems, and the object thereof is to ensure a sufficient fitting force when a ring body is press-fitted into a shaft body in which oil such as rust preventive oil remains. The object is to provide a coupling structure of a shaft and a ring.
前述した目的を達成するために、本発明に係る軸体と環体の結合構造は、嵌め合い部に油が残存する軸体と環体を圧入により結合させる軸体と環体の結合構造であって、前記嵌め合い部における前記軸体の外表面に、圧入時に前記油を掻き取って収容する凹部を設け、前記軸体の外周に対して前記凹部の占める割合が20〜40%となるようにしたことを特徴としている。 In order to achieve the above-described object, the coupling structure of the shaft body and the ring body according to the present invention is a coupling structure of the shaft body and the ring body that press-fits the shaft body and the ring body in which oil remains in the fitting portion. And the recessed part which scrapes and accommodates the said oil at the time of press fit is provided in the outer surface of the said shaft body in the said fitting part, and the ratio for which the said recessed part accounts with respect to the outer periphery of the said shaft body will be 20-40%. It is characterized by doing so.
このように構成された軸体と環体の結合構造においては、軸体を環体に圧入する際に、軸体の外表面に設けた凹部が、軸体と環体の嵌め合い部に残存している油を掻き取ると共に収容する。このとき、十分な嵌合力を得るためには、軸体と環体との嵌め合い部に一定以上の接触面積を確保する必要があるので、軸体の外表面に対する凹部の占める割合を20〜40%とする。これにより、軸体を環体に円滑に圧入した際に、十分な嵌合力を確保して引抜力の向上を図ることができる。 In the coupling structure of the shaft body and the ring body configured as described above, when the shaft body is press-fitted into the ring body, the concave portion provided on the outer surface of the shaft body remains in the fitting portion between the shaft body and the ring body. Scrape and store the oil. At this time, in order to obtain a sufficient fitting force, it is necessary to ensure a certain contact area or more in the fitting portion between the shaft body and the ring body. 40%. Thereby, when the shaft body is smoothly press-fitted into the ring body, a sufficient fitting force can be ensured and the pulling-out force can be improved.
また、本発明に係る軸体と環体の結合構造は、前記環体が、回転部材取付用シートであることを特徴としている。 Moreover, the coupling structure of the shaft and ring according to the present invention is characterized in that the ring is a rotating member mounting sheet.
このように構成された軸体と環体の結合構造においては、軸体に回転部材取付用シートを確実に取付けることができるので、例えばプーリーのような回転部材を十分な嵌合力をもって軸体に取付けることができる。 In the coupling structure of the shaft body and the ring body configured as described above, since the rotating member mounting sheet can be securely attached to the shaft body, for example, a rotating member such as a pulley can be attached to the shaft body with a sufficient fitting force. Can be installed.
本発明によれば、従来のような十分な嵌合力を得ることができない場合があるという問題を解消でき、防錆油等の油が残存する軸体に環体を圧入した際に十分な嵌合力を確保することができる。 According to the present invention, it is possible to solve the problem that a sufficient fitting force as in the conventional case cannot be obtained, and a sufficient fitting is achieved when the ring body is press-fitted into the shaft body in which oil such as rust preventive oil remains. A resultant force can be secured.
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る軸体と環体の結合構造の実施形態としての軸受装置を示す一部断面の正面図、図2(A)〜(C)は凹部の断面形状を例示する断面図、図3はポンプ軸の外周に対する凹部の割合と、嵌合力との関係を示すグラフ、図4ポンプ軸の外周に対する凹部の割合と嵌合力との関係における各要素の関係を示すグラフである。なお、前述した従来技術におけるウォーターポンプ100(図6参照)の各部と共通する部材には同じ符号を付して、重複する説明は省略することとする。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, embodiments according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a partially sectional front view showing a bearing device as an embodiment of a coupling structure of a shaft body and an annular body according to the present invention, and FIGS. 2A to 2C are sectional views illustrating sectional shapes of recesses. 3 is a graph showing the relationship between the ratio of the recess to the outer periphery of the pump shaft and the fitting force, and FIG. 4 is a graph showing the relationship of each element in the relationship between the ratio of the recess to the outer periphery of the pump shaft and the fitting force. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the member which is common in each part of the water pump 100 (refer FIG. 6) in the prior art mentioned above, and the overlapping description is abbreviate | omitted.
図1には、軸体と環体の結合構造として、ウォーターポンプ100(図5参照)に使用される軸受装置10が示されている。この軸受装置10では、内輪を構成する軸体としてのポンプ軸20と、長筒状の外輪30とを有している。外輪30の一端(図1において右端)とポンプ軸20との間には、保持器31によりボール32が円周方向に等間隔位置において回転自在に保持されている。また、外輪30の他端(図1において左端)とポンプ軸20との間には、保持器33により円筒ころ34が円周方向に等間隔位置において回転自在に保持されている。従って、ポンプ軸20は外輪30によって、相対的にスムーズに回転可能に支持されることになる。
なお、前述したように、一方はボール32、他方は円筒ころ34を設ける構造のほか、両方ともボール32を用いても良いし、あるいは両方とも円筒ころ34を用いるようにしても良い。
FIG. 1 shows a
As described above, in addition to the structure in which one is provided with the
環体としてのプーリーシート103(図6参照)との間に形成される嵌め合い部21であるポンプ軸20の外表面20aには、通常、防錆油等の油が残存している。このため、残存している油を圧入時に掻き取ると共に、掻き取った油を収容するために、軸方向に延伸される幅W(図2参照)の凹部22が全周にわたって、所定の間隔で複数個設けられている。
Usually, oil such as rust preventive oil remains on the
図2(A)〜(C)には、凹部22の断面形状が例示されている。図2(A)に示す凹部22は、角度θのV字状の溝であり、底部は半径Rの円弧22aとなっている。また、図2(B)に示す凹部22は、角度θのV字状の溝であり、平坦な底部22bを有している。また、図2(C)に示す凹部22は、角度θのV字状の溝であり、半径Rの円弧状の底部22cを有している。いずれの断面形状でも適用可能であるが、凹部22の肩部23は、ポンプ軸20とプーリーシート103との間に残存する油を掻き取るため、エッジを有する形状とするのが良い。また、掻き取る油を全て収容できる断面積を有する形状および寸法とする。
2A to 2C illustrate the cross-sectional shape of the
図3には、嵌め合い部21である図1中A−A位置におけるポンプ軸20の外周に対する凹部22(幅W)の割合と、圧入により得られる嵌合力との関係が示されている。また、図4には、嵌め合い部21におけるポンプ軸20とプーリーシート103との接触面積と嵌合力との関係、および残存する防錆油の量と嵌合力との関係が示されている。
FIG. 3 shows the relationship between the ratio of the recess 22 (width W) to the outer periphery of the
すなわち、凹部22の割合が10%〜20%の範囲では、凹部22の割合の増加に伴って掻き取って収容することのできる油量が増加することから、接触面積の低下の影響よりもポンプ軸20とプーリーシート103との密着度が増す効果が大きく、嵌合力が増加する。また、20〜40%の間では、掻き取って収容する油量の増加の効果と、凹部22の割合の増加による接触面積の減少の影響とが釣り合うため、嵌合力は略一定となる。そして、40%を超えると、凹部22の増加に伴う接触面積の減少の影響が大きくなり、嵌合力は低下することがわかった。このため、凹部22の占める割合は、ポンプ軸20の外周に対して20〜40%の割合となるように設定する。
That is, when the ratio of the
以上、前述した軸体と環体の結合構造によれば、嵌め合い部21において掻き取って収容することができる残存油量の増加と、凹部22の形成により減少するポンプ軸20とプーリーシート103との接触面積の減少との釣り合いを図ることができ、嵌合力の増加を図ることができる。
As described above, according to the coupling structure of the shaft body and the annular body described above, the
なお、本発明の軸体と環体の結合構造は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態において、軸体と環体の結合構造としてウォーターポンプに用いられる軸受装置10を例示したが、その他の軸受装置にも適用可能である。
In addition, the coupling structure of the shaft body and the ring body of the present invention is not limited to the above-described embodiment, and appropriate modifications and improvements can be made.
For example, in the above-described embodiment, the bearing
また、前述した実施形態においては、凹部22を軸方向に平行に設けた場合について説明したが、軸方向に傾けて平行に設けることも可能である。
さらに、前述した実施形態において示した凹部22の断面形状は例示であり、これに限定されるものではない。
そして、前述した実施形態では、プーリーシートを用いた構造を例示したが、本発明はプーリーシートを用いないプーリー直結型の構造にも適用できる。
In the above-described embodiment, the case where the
Furthermore, the cross-sectional shape of the
In the above-described embodiment, the structure using the pulley sheet has been exemplified. However, the present invention can also be applied to a pulley direct connection structure that does not use the pulley sheet.
10 軸受装置(軸体と環体の結合構造)
20 ポンプ軸(軸体)
20a 外表面
21 嵌め合い部
22 凹部
103 プーリーシート(環体、回転部材取付用シート)
10 Bearing device (Shaft and ring joint structure)
20 Pump shaft (shaft body)
20a
Claims (2)
前記嵌め合い部における前記軸体の外表面に、圧入時に前記油を収容する凹部を設け、前記軸体の外周に対して前記凹部の占める割合が20〜40%となるようにしたことを特徴とする軸体と環体の結合構造。 A coupling structure of a shaft body and a ring body in which the shaft body and the ring body in which oil remains in the fitting portion is coupled by press-fitting,
A concave portion that accommodates the oil at the time of press-fitting is provided on the outer surface of the shaft body in the fitting portion, and the ratio of the concave portion to the outer periphery of the shaft body is 20 to 40%. The coupling structure of the shaft and ring.
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