JP2005132753A - 外皮用医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤と医薬活性成分とを含有してなる外皮用医薬組成物において、経皮吸収効果が著しく高められ、少ない含有量であっても、優れた医薬活性効果を得ることができる外皮用医薬組成物を提供する。
【解決手段】
ニンニクの成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする外皮用医薬組成物。
【選択図】 なし。
ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤と医薬活性成分とを含有してなる外皮用医薬組成物において、経皮吸収効果が著しく高められ、少ない含有量であっても、優れた医薬活性効果を得ることができる外皮用医薬組成物を提供する。
【解決手段】
ニンニクの成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする外皮用医薬組成物。
【選択図】 なし。
Description
本発明は、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤を含有してなる外皮用医薬組成物に関する。
従来から種々の医薬活性成分が人の病気治療に用いられ、その治療に貢献している。病気治療の現場では、医薬活性成分の効果が十分に発揮され、かつ、副作用の少ない安全で安価な医薬組成物が要求されている。
多くの医薬活性成分は、未加工のままでは有効性と安全性に欠点を持つばかりでなく、使用するのに困難を伴う。したがって、医薬活性成分はその薬物投与効果と安全性の両面が考慮され、種々の形態(製剤)に加工(製剤化)されて医薬品として供されている。
例えば、爪白癬の治療に有効な抗真菌剤であるイトラコナゾールやテルビナフィンは、爪白癬の治療用としては経口薬の形で人体に投与される。これらの医薬活性成分は、外皮用医薬組成物(塗布剤)として用いても、皮膚内部の爪を作る組織へ到達しないため、爪白癬の治療に有効な効果を得ることができないからである。
しかし、経口薬として用いる場合には、医薬活性成分の含有量が高いために人体に副作用をもたらしたり、製造コストが高くなるという問題がある。
近年、角質層を医薬活性成分が通過するのを促進させる作用を持つ様々な経皮吸収促進剤とその組成物が開発されてきた。しかしながら、イトラコナゾールまたはテルビナフィンとこれらの経皮吸収促進剤とを用いる組成物は、爪白癬を治療するための外皮用医薬組成物としては有効ではなく、イトラコナゾールまたはテルビナフィンの経口投与剤が採用されているのが現状である。
近年、角質層を医薬活性成分が通過するのを促進させる作用を持つ様々な経皮吸収促進剤とその組成物が開発されてきた。しかしながら、イトラコナゾールまたはテルビナフィンとこれらの経皮吸収促進剤とを用いる組成物は、爪白癬を治療するための外皮用医薬組成物としては有効ではなく、イトラコナゾールまたはテルビナフィンの経口投与剤が採用されているのが現状である。
本発明者も、特許文献1において、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤を提案している。この経皮吸収促進剤は、角質層の下部に存在する生きた細胞に直接吸収促進剤として働きかける作用を有している。
しかしながら、イトラコナゾールまたはテルビナフィンと、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤とを単に混合しただけの組成物では、角質層の厚い部分の真菌感染症や足の爪白癬を治療する外皮用医薬組成物としては有効ではなかった。
しかしながら、イトラコナゾールまたはテルビナフィンと、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤とを単に混合しただけの組成物では、角質層の厚い部分の真菌感染症や足の爪白癬を治療する外皮用医薬組成物としては有効ではなかった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤と医薬活性成分とを含有してなる外皮用医薬組成物において、経皮吸収効果が著しく高められ、少ない含有量であっても、優れた医薬活性効果を得ることができる外皮用医薬組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、イトラコナゾールまたはテルビナフィンと、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤とを用いる医薬組成物において、このものに、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分および、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体を添加すると、経皮吸収効果および医薬活性が著しく高められ、爪白癬の治療活性を有する外皮用医薬組成物を得ることができることを見出した。そして、この知見を一般化することにより本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、以下の外皮用医薬組成物が提供される。
(i)ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする外皮用医薬組成物。
(ii)乳化剤をさらに含有することを特徴とする(i)に記載の外皮用医薬組成物。
(iii)pH調整剤をさらに含有することを特徴とする(i)または(ii)に記載の外皮用医薬組成物。
(iv)前記疎水性基剤を、組成物全体に対して60〜99重量%含有することを特徴とする(i)〜(iii)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(v)前記高分子成分を、組成物全体に対して0.001〜10重量%含有することを特徴とする(i)〜(iv)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(vi)前記グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体を、組成物全体に対して0.0001〜1重量%含有することを特徴とする(i)〜(v)いずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(vii)前記医薬活性成分を、組成物全体に対して、0.1重量%以下含有することを特徴とする(i)〜(vi)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(viii)前記医薬活性成分が、抗真菌剤および抗炎症剤から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(i)〜(vii)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(i)ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする外皮用医薬組成物。
(ii)乳化剤をさらに含有することを特徴とする(i)に記載の外皮用医薬組成物。
(iii)pH調整剤をさらに含有することを特徴とする(i)または(ii)に記載の外皮用医薬組成物。
(iv)前記疎水性基剤を、組成物全体に対して60〜99重量%含有することを特徴とする(i)〜(iii)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(v)前記高分子成分を、組成物全体に対して0.001〜10重量%含有することを特徴とする(i)〜(iv)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(vi)前記グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体を、組成物全体に対して0.0001〜1重量%含有することを特徴とする(i)〜(v)いずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(vii)前記医薬活性成分を、組成物全体に対して、0.1重量%以下含有することを特徴とする(i)〜(vi)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
(viii)前記医薬活性成分が、抗真菌剤および抗炎症剤から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする(i)〜(vii)のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
本発明の外皮用医薬組成物によれば、経皮吸収効果が著しく高められているので、医薬活性成分の含有量が少なくても優れた医薬活性効果を得ることができる。
本発明の外皮用医薬組成物は、活性成分の含有量が少なくても優れた医薬活性効果を得ることができるので、副作用が少なく、経済的で安全性が高いものである。
本発明の外皮用医薬組成物によれば、皮膚に所定量を塗布するだけで爪白癬を含む真菌症、細菌感染、炎症に対して優れた治療効果を得ることができる。
本発明の外皮用医薬組成物は、活性成分の含有量が少なくても優れた医薬活性効果を得ることができるので、副作用が少なく、経済的で安全性が高いものである。
本発明の外皮用医薬組成物によれば、皮膚に所定量を塗布するだけで爪白癬を含む真菌症、細菌感染、炎症に対して優れた治療効果を得ることができる。
以下、本発明の外皮用医薬組成物を詳細に説明する。
本発明の外皮用医薬組成物は、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする。
本発明の外皮用医薬組成物は、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする。
(1)ニンニク成分
本発明に用いるニンニク成分は、ニンニクまたはニンニクから抽出したニンニク抽出液中に存在する成分である。ニンニク成分は、特許文献1で経皮吸収促進作用を持つことが知られている。その作用機序については不明であるが、多くの医薬活性物質に対して適用が可能であることが分かっている。ニンニク成分のもつ経皮吸収促進作用により、抗真菌剤、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤などの医薬活性成分が角質層の下部に存在する生きた細胞から効率良く吸収される為、従来よりも低濃度でこれらを使用できる。
本発明に用いるニンニク成分は、ニンニクまたはニンニクから抽出したニンニク抽出液中に存在する成分である。ニンニク成分は、特許文献1で経皮吸収促進作用を持つことが知られている。その作用機序については不明であるが、多くの医薬活性物質に対して適用が可能であることが分かっている。ニンニク成分のもつ経皮吸収促進作用により、抗真菌剤、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤などの医薬活性成分が角質層の下部に存在する生きた細胞から効率良く吸収される為、従来よりも低濃度でこれらを使用できる。
ニンニク成分は、具体的には、ニンニク0.1〜100g、好ましくは1〜10gを、1〜1000mlの水、好ましくは10〜500mlの水で抽出した抽出液の形で使用することができる。
(2)疎水性基材
疎水性基剤は、外皮用医薬組成物を皮膚に少しでも長く維持するために添加する。
疎水性基剤としては、例えば、ワセリン、パラフィン、プラスチベース、植物油、豚油、ミツロウ、サラシミツロウ、セタノールなどが挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
疎水性基材の使用量は、本発明の組成物に対して、60〜99重量%、好ましくは85〜95重量%である。この範囲において、外皮用医薬組成物を皮膚に長く保持して、医薬活性成分の経皮吸収効果を高めることができる。
疎水性基剤は、外皮用医薬組成物を皮膚に少しでも長く維持するために添加する。
疎水性基剤としては、例えば、ワセリン、パラフィン、プラスチベース、植物油、豚油、ミツロウ、サラシミツロウ、セタノールなどが挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
疎水性基材の使用量は、本発明の組成物に対して、60〜99重量%、好ましくは85〜95重量%である。この範囲において、外皮用医薬組成物を皮膚に長く保持して、医薬活性成分の経皮吸収効果を高めることができる。
(3)高分子成分
皮膚の最も外側には角質層があり、死んだ細胞とその細胞の間を埋める脂質とでできている。角質層は皮膚のバリヤー機能を担っており、薬物の経皮吸収においても最大のバリヤーとなる。ニンニク成分は角質層の下部に存在する生きた細胞に働きかけるものである。そこで、角質層に医薬化合物を拡散させる働きのある成分を加える必要がある。
本発明で用いる高分子成分は、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分であって、外用剤の浸透圧を上げることなく、医薬活性成分とニンニク成分が、角質層を通過するのを容易にする。
皮膚の最も外側には角質層があり、死んだ細胞とその細胞の間を埋める脂質とでできている。角質層は皮膚のバリヤー機能を担っており、薬物の経皮吸収においても最大のバリヤーとなる。ニンニク成分は角質層の下部に存在する生きた細胞に働きかけるものである。そこで、角質層に医薬化合物を拡散させる働きのある成分を加える必要がある。
本発明で用いる高分子成分は、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分であって、外用剤の浸透圧を上げることなく、医薬活性成分とニンニク成分が、角質層を通過するのを容易にする。
高分子成分としては、皮膚角質層への浸透を促進するものであれば、特に制限されない。例えば、ホホバオイル、ツバキオイル、カメリアオイル、ミツロウ、マカダミアナッツオイル、エミューオイルなどが挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、ホホバオイルの使用が好ましい。
高分子成分の使用量は、本発明の組成物に対して、0.001〜10重量%である。この範囲において、医薬活性成分の角質層透過性が向上し、優れた経皮吸収効果を有する外皮用医薬組成物を得ることができる。
高分子成分の使用量は、本発明の組成物に対して、0.001〜10重量%である。この範囲において、医薬活性成分の角質層透過性が向上し、優れた経皮吸収効果を有する外皮用医薬組成物を得ることができる。
(4)グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体
グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体は、ステロイドホルモン様作用、抗アレルギー作用、抗消化性潰瘍作用、免疫賦活作用、抗腫瘍作用、抗変異原抑制作用、抗ウイルス作用など多彩な作用を有することが知られている。また、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体は、他の薬の薬性を調和させ、薬効が過剰にならないように緩和させ、副作用の軽減を図る作用も有する。
グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体は、ステロイドホルモン様作用、抗アレルギー作用、抗消化性潰瘍作用、免疫賦活作用、抗腫瘍作用、抗変異原抑制作用、抗ウイルス作用など多彩な作用を有することが知られている。また、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体は、他の薬の薬性を調和させ、薬効が過剰にならないように緩和させ、副作用の軽減を図る作用も有する。
グリチルレチン酸誘導体としては、特に限定はされず、例えば、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸3−O−グルクロニド等のグリチルレチン酸配糖体;グリチルリチン酸アンモニウム塩、グリチルリチン酸カリウム塩、グリチルリチン酸ナトリウム塩等のグリチルレチン酸配糖体の塩;グリチルレチン酸ステアリル等のグリチルレチン酸の脂肪酸エステル;グリチルレチン酸アンモニウム塩、グリチルレチン酸カリウム塩、グリチルレチン酸ナトリウム塩等のグリチルレチン酸塩などが挙げられる。
本発明においては、これらの成分を1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、グリチルレチン酸配糖体の塩の使用が好ましい。
本発明においては、これらの成分を1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。なかでも、グリチルレチン酸配糖体の塩の使用が好ましい。
グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体の使用量は本発明の組成物に対して、通常0.0001〜1重量%である。この範囲において、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体はニンニク成分が皮膚の疾患部と強く反応するのを調和させる働きをする。
(5)医薬活性成分
本発明の外皮用医薬組成物に用いる医薬活性成分としては、特に限定されず、どのような医薬活性成分も使用することができる。例えば、抗真菌剤、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤等が挙げられる。
本発明の外皮用医薬組成物に用いる医薬活性成分としては、特に限定されず、どのような医薬活性成分も使用することができる。例えば、抗真菌剤、抗炎症剤、抗ヒスタミン剤等が挙げられる。
抗真菌剤としては、イトラコナゾール、テルビナフィン、ミコナゾール、ケトコナゾール、ナイスタチン、トリコマイシン、グリセオフルビン、トルナフタートなどが挙げられる。
抗炎症剤としては、アスピリン、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、スリンダク、エトドラク、ジクロフェナクナトリウム、ブフェキサマク、フェンブフェン、ナブメトン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ロキソプロフェン、プラノプロフェン、ザルトプロフェン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、メフェナム酸、セレコキシブ、ヒドロキシカム、テノキシカム、エピリゾール、チアラミドなどが挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、ロラタジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、クロルフェニラミン、クレマスチン、プロメタジン、アリメマジン、メキタジン、シプロヘプタジン、アゼラスチン、アステミゾール、セチリジン、オキサトミド、エバスチン、エピナスチン、ケトチフェン、テルフェナジン、ホモクロルシクリジン、ジメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、ロキサチジンアセテートなどが挙げられる。本発明においては、抗真菌剤および抗炎症剤が好ましい。
抗炎症剤としては、アスピリン、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、スリンダク、エトドラク、ジクロフェナクナトリウム、ブフェキサマク、フェンブフェン、ナブメトン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、ロキソプロフェン、プラノプロフェン、ザルトプロフェン、フェニルブタゾン、ケトフェニルブタゾン、メフェナム酸、セレコキシブ、ヒドロキシカム、テノキシカム、エピリゾール、チアラミドなどが挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、ロラタジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリナート、クロルフェニラミン、クレマスチン、プロメタジン、アリメマジン、メキタジン、シプロヘプタジン、アゼラスチン、アステミゾール、セチリジン、オキサトミド、エバスチン、エピナスチン、ケトチフェン、テルフェナジン、ホモクロルシクリジン、ジメチジン、ラニチジン、ファモチジン、ニザチジン、ロキサチジンアセテートなどが挙げられる。本発明においては、抗真菌剤および抗炎症剤が好ましい。
これら医薬活性成分の使用量は特に制限はないが、本発明の外皮用医薬組成物は著しく経皮吸収効果が高められているので、組成物全体に対して、0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下、より好ましくは0.025重量%以下の低濃度であっても、優れた医薬活性効果を得ることができる。通常、医薬活性成分はその医薬活性と共に、人体にとって好ましくない副作用を伴う場合が多いが、本発明の外皮用医薬組成物は医薬活性成分の含有量が低濃度であっても優れた医薬活性効果を得ることができるので、副作用の少ない医薬品となっている。
本発明の組成物は、ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基材、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を必須成分として含有するが、種々の効果を与える為、乳化剤、pH調整剤をさらに添加することができる。
(6)乳化剤
医薬活性成分として、非水溶性物質を用いる場合、ニンニクの抽出液は水溶液であるから、ニンニクの抽出液に医薬活性成分を均一に分散させる目的で、乳化剤を使用するのが好ましい。
医薬活性成分として、非水溶性物質を用いる場合、ニンニクの抽出液は水溶液であるから、ニンニクの抽出液に医薬活性成分を均一に分散させる目的で、乳化剤を使用するのが好ましい。
乳化剤としては、薬学分野において一般的な界面活性剤であればどれでも使用できる。
例えば、Span20、Span40、Span65、Span85、ArlacelC、Arlacel60等のSpan系の乳化剤;Tween20、Tween21、Tween40、Tween80などのTween系の乳化剤;などが挙げられる。
乳化剤の使用量は、組成物全体に対して、通常0〜1重量%である。
例えば、Span20、Span40、Span65、Span85、ArlacelC、Arlacel60等のSpan系の乳化剤;Tween20、Tween21、Tween40、Tween80などのTween系の乳化剤;などが挙げられる。
乳化剤の使用量は、組成物全体に対して、通常0〜1重量%である。
(7)pH調整剤
ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤は、pHを下げることでその効果が促進される傾向があるので、医薬活性成分が中性または塩基性物質である場合には、pH調整剤を配合するのが好ましい。pH調整剤としては、例えば、酢酸、ビタミンC、クエン酸などが挙げられる。pH調整剤の使用量は、組成物のpHが3〜7となる量である。なお、医薬活性成分が酸性成分である場合には、pH調整剤を添加する必要はない。
ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤は、pHを下げることでその効果が促進される傾向があるので、医薬活性成分が中性または塩基性物質である場合には、pH調整剤を配合するのが好ましい。pH調整剤としては、例えば、酢酸、ビタミンC、クエン酸などが挙げられる。pH調整剤の使用量は、組成物のpHが3〜7となる量である。なお、医薬活性成分が酸性成分である場合には、pH調整剤を添加する必要はない。
(8)外皮用医薬組成物の調製方法
本発明の外皮用医薬組成物は、例えば、以下のようにして調製することができる。
i)水を入れたコップの中に数片に分割したニンニク片を入れ、数分から数時間撹拌・放置した後、固形分を除去することによりニンニク抽出液を作成する。
Ii)ニンニク抽出液中に、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、必要によりpH調整剤を所定量添加し、混合する。医薬活性成分が酸性物質であれば、pH調整剤を添加する必要はない。
Iii)上記ii)で得た混合物に医薬活性成分の所定量を添加する。医薬活性成分が水溶性であれば均一に溶解させる。医薬活性成分が非水溶性である場合には、乳化剤を添加して乳化させる。
iv)上記iii)で得た混合物に、疎水性基剤および皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分の所定量を添加して、均一に混合する。
本発明の外皮用医薬組成物は、例えば、以下のようにして調製することができる。
i)水を入れたコップの中に数片に分割したニンニク片を入れ、数分から数時間撹拌・放置した後、固形分を除去することによりニンニク抽出液を作成する。
Ii)ニンニク抽出液中に、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、必要によりpH調整剤を所定量添加し、混合する。医薬活性成分が酸性物質であれば、pH調整剤を添加する必要はない。
Iii)上記ii)で得た混合物に医薬活性成分の所定量を添加する。医薬活性成分が水溶性であれば均一に溶解させる。医薬活性成分が非水溶性である場合には、乳化剤を添加して乳化させる。
iv)上記iii)で得た混合物に、疎水性基剤および皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分の所定量を添加して、均一に混合する。
次に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
なお、以下の実施例においては、2gのニンニクのかけらを4ないし6分割し、180mlの水に加え、室温で1時間撹拌した後、固形分を除去して得られた溶液をニンニク抽出液として使用した。
なお、以下の実施例においては、2gのニンニクのかけらを4ないし6分割し、180mlの水に加え、室温で1時間撹拌した後、固形分を除去して得られた溶液をニンニク抽出液として使用した。
[実施例1]
以下の成分を混合して、製剤1を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
酢酸 2.5ml
テルビナフィン 125mg
グリチルリチン酸アンモニウム塩 3mg
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
以下の成分を混合して、製剤1を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
酢酸 2.5ml
テルビナフィン 125mg
グリチルリチン酸アンモニウム塩 3mg
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
[実施例2]
以下の成分を混合して、製剤2を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
酢酸 2.5ml
イトラコナゾール 50mg
グリチルリチン酸アンモニウム塩 3mg
Tween80 0.25ml
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
以下の成分を混合して、製剤2を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
酢酸 2.5ml
イトラコナゾール 50mg
グリチルリチン酸アンモニウム塩 3mg
Tween80 0.25ml
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
[実施例3]
以下の成分を混合して、製剤3を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
メフェナム酸 50mg
Tween80 0.25ml
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
*メフェナム酸は酸性物質であるため、酢酸は加えていない。
以下の成分を混合して、製剤3を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
メフェナム酸 50mg
Tween80 0.25ml
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
*メフェナム酸は酸性物質であるため、酢酸は加えていない。
[実施例4]
以下の成分を混合して、製剤4を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
酢酸 2.5ml
ジクロフェナクナトリウム 50mg
Tween80 0.25ml
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
以下の成分を混合して、製剤4を調製した。
___________________________________
ニンニク抽出液 15ml
酢酸 2.5ml
ジクロフェナクナトリウム 50mg
Tween80 0.25ml
ワセリン 450g
ホホバオイル 5g
___________________________________
上記実施例1〜4で得た製剤を本発明者自身で試したところ、爪白癬(製剤1,2)およびリューマチによる手の痛み(製剤3,4)に効果があることが認められた。
Claims (8)
- ニンニク成分からなる経皮吸収促進剤、疎水性基剤、皮膚角質層への浸透を促進する高分子成分、グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体、および医薬活性成分を含有してなることを特徴とする外皮用医薬組成物。
- 乳化剤をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の外皮用医薬組成物。
- pH調整剤をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の外皮用医薬組成物。
- 前記疎水性基材を、組成物全体に対して60〜99重量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
- 前記高分子成分を、組成物全体に対して0.001〜10重量%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
- 前記グリチルレチン酸またはグリチルレチン酸誘導体成分を、組成物全体に対して0.0001〜1重量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
- 前記医薬活性成分を、組成物全体に対して0.1重量%以下含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
- 前記医薬活性成分が、抗真菌剤および抗炎症剤から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜7のいずれかに記載の外皮用医薬組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003368634A JP2005132753A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 外皮用医薬組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003368634A JP2005132753A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 外皮用医薬組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005132753A true JP2005132753A (ja) | 2005-05-26 |
Family
ID=34646239
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003368634A Pending JP2005132753A (ja) | 2003-10-29 | 2003-10-29 | 外皮用医薬組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005132753A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2735309A1 (en) * | 2012-11-27 | 2014-05-28 | Eduardo Cos Alfonso | Pharmaceutical composition for the treatment of calcific tendinitis and/or calcific bursitis |
JP2018528262A (ja) * | 2015-08-04 | 2018-09-27 | ユーファーマ プロプリエタリー リミテッド | 皮膚軟化組成物 |
-
2003
- 2003-10-29 JP JP2003368634A patent/JP2005132753A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2735309A1 (en) * | 2012-11-27 | 2014-05-28 | Eduardo Cos Alfonso | Pharmaceutical composition for the treatment of calcific tendinitis and/or calcific bursitis |
JP2018528262A (ja) * | 2015-08-04 | 2018-09-27 | ユーファーマ プロプリエタリー リミテッド | 皮膚軟化組成物 |
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