JP2005132500A - 通信用絡車及び通信用絡車装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】角棒状支軸を角筒状軸受に容易に挿通し、絡車を巻線機に容易に装着すること。
【解決手段】絡車装置2は、絡車1を角棒状の支軸8を介して巻線機9に装着してなる。絡車1は、巻胴3の両端に設けられた鍔板4と、各鍔板4の外面中心に設けられる角孔状の軸受と、巻胴3の中にて両鍔板4の間に設けられて両軸受に連通する心筒6とを含む。巻線機9は、フレーム11と、そのフレーム11に設けられ、両鍔板4の外側に配置される一対のプーリ12と、各プーリ12に設けられる軸孔と、各プーリ12の内面に、軸孔の周囲に設けられるボスとを含む。両鍔板4には、軸受を囲んで軸受よりも外方へ突出し、ボスを内接可能とした案内袖10が設けられる。
【選択図】 図2
【解決手段】絡車装置2は、絡車1を角棒状の支軸8を介して巻線機9に装着してなる。絡車1は、巻胴3の両端に設けられた鍔板4と、各鍔板4の外面中心に設けられる角孔状の軸受と、巻胴3の中にて両鍔板4の間に設けられて両軸受に連通する心筒6とを含む。巻線機9は、フレーム11と、そのフレーム11に設けられ、両鍔板4の外側に配置される一対のプーリ12と、各プーリ12に設けられる軸孔と、各プーリ12の内面に、軸孔の周囲に設けられるボスとを含む。両鍔板4には、軸受を囲んで軸受よりも外方へ突出し、ボスを内接可能とした案内袖10が設けられる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、電話・電信等の通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするために使用される通信用絡車に関する。
従来、この種の通信用絡車の一例が、下記の特許文献1及び2に記載される。図14に示すように、特許文献1に記載された絡車21は、通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするための巻胴23と、巻胴23の両端に設けられる一対の鍔板24と、両鍔板24の外面中心に設けられた一対の軸受25とを備える。図15に示すように、絡車21は、ハンドル27を有する支軸28を介して巻線機29に支持され、使用される。巻線機29は、開脚可能に設けられたフレーム31と、フレーム31の上端に設けられた一対のプーリ32とを備える。巻胴23の中心には、心筒26が設けられる。心筒26の両端は両鍔板24に支持されて軸受25に連通する。図16に拡大して示すように、軸受25は角筒状(内部は角孔状)をなし、鍔板24の外面に突出する。軸受25の内部が角孔状をなすのは、軸受25に挿通される支軸28が角棒状をなすからである。図17に、図15の円の中を拡大して示す。図18に、図17の断面図を示す。図17,18に示すように、支軸28を挿通した状態で、プーリ32の軸孔32aは、軸受25に整合する。
従って、この絡車21を巻線機29に装着するには、図19に示すように、巻線機29における一対のプーリ32の間に、絡車21を配置する。そして、絡車21の軸受25を両プーリ32の軸孔32aに位置合わせしながら、図20に示すように、支軸28を一方のプーリ32の軸孔32a、一方の軸受25、心筒26、他方の軸受25及び他方のプーリ32の軸孔32aという順序で挿通する。
ところが、上記の特許文献1及び2に記載された絡車21では、軸受25の内部が角孔状をなすことから、角棒状の支軸28を挿通するときに、支軸28の先端を軸受25に整合させなければならなかった。このため、目視による正確な位置合わせが必要となり、面倒な作業となっていた。特に、絡車21を巻線機29に装着する場合は、絡車21を片手で水平に保持しながら、目視によりプーリ32の軸孔32aと軸受25に支軸28を挿通しなければならず、一人では非常に困難な作業となっていた。特に、巻胴23に野外線(約350m、約5kg)を巻いた絡車21を巻線機29に装着したり、暗所で絡車21を巻線機29に装着したりする場合には、更に作業が難航することになった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、角棒状の支軸を角孔状の軸受に容易に挿通することを可能とした通信用絡車を提供することにある。この発明の第2の目的は、第1の目的に加え、通信用絡車を巻線機に容易に装着することを可能とした通信用絡車装置を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするための巻胴と、巻胴の両端に設けられる鍔板と、各鍔板に設けられる角孔状の軸受と、巻胴の中にて両鍔板の間に設けられ、両軸受に連通する心筒とを備えた通信用絡車において、軸受を囲んで軸受よりも外方へ突出した案内袖を、両鍔板の少なくとも一方に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、角孔状の軸受に角棒状の支軸を挿通するとき、支軸の先端を案内袖の中に挿入することにより、支軸の先端が容易に軸受に臨ませられる。そして、支軸を案内袖の中で適度に回転させることにより、支軸が軸受に容易に整合する。
上記第2の目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、通信用絡車を角棒状の支軸を介して巻線機に装着してなる通信用絡車装置であって、通信用絡車は、通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするための巻胴と、巻胴の両端に設けられる鍔板と、各鍔板に設けられる角孔状の軸受と、巻胴の中にて両鍔板の間に設けられ、両軸受に連通する心筒とを含み、巻線機は、フレームと、フレームに設けられ、両鍔板の外側に配置される一対のプーリと、各プーリに設けられる軸孔と、各プーリの内側面にて軸孔の周囲に設けられるボスとを含む通信用絡車装置において、軸受を囲んで軸受よりも外方へ突出し、ボスを内接可能とした案内袖を両鍔板に備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、通信用絡車を巻線機に装着するには、巻線機における一対のプーリの間に、通信用絡車を配置し、両プーリのボスを同絡車における両案内袖の中にそれぞれ嵌め入れる。これにより、通信用絡車が両プーリに対して両案内袖を介して回転可能に支持される。この状態で支軸の先端を一方のプーリの軸孔に挿入し、支軸を適度に回転させることにより、支軸の先端が軸受に容易に整合する。その後、支軸を一方の軸受から、心筒、他方の軸受及び他方のプーリの軸孔という順で挿通することにより、巻線機に通信用絡車と支軸が一体的に装着される。
請求項1に記載の発明によれば、角棒状の支軸を角孔状の軸受に容易に挿通することができる。
請求項2に記載の発明によれば、角棒状の支軸を角孔状の軸受に容易に挿通することができる。加えて、通信用絡車を巻線機に容易に装着することができる。
以下、本発明の通信用絡車及び通信用絡車装置を具体化した一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1に、通信用絡車(以下、単に「絡車」と言う。)1を斜視図により示す。図2に、通信用絡車装置(以下、単に「絡車装置」と言う。)2を一部破断して正面図により示す。図3に、絡車装置2を斜視図により示す。
図1,2に示すように、この絡車1は、通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするための巻胴3と、巻胴3の両端に設けられる円形をなす一対の鍔板4と、各鍔板4の外面中心に設けられた一対の軸受5(図1に片方だけ図示した。)とを備える。巻胴3の中心には、両鍔板4の間に心筒6が設けられる。心筒6の両端は両鍔板4に支持されて軸受5に連通する。図2,3に示すように、この絡車1が、ハンドル7を有する支軸8と一体的に巻線機9に装着されることで、絡車装置2が構成される。絡車装置2において、ハンドル7を回すことにより、巻線機9に対して絡車1が回転する。
図4に、鍔板4の外面中心を拡大して斜視図により示す。図5に、図4の部分を断面図に示す。軸受5は、従来例と同様に角筒状をなし、鍔板4の外面から突出する。軸受5は、内部が角孔状をなしている。軸受5の内部が角孔状をなすのは、軸受5に挿通される支軸8が角棒状をなすからである。この実施形態では、軸受5を囲んで軸受5よりも外方へ突出した円筒状の案内袖10が、両鍔板4の外側面に一体的に設けられる。
図2,3に示すように、巻線機9は、開脚可能に設けられたフレーム11と、フレーム11の上端に設けられ、両鍔板4の外側に配置される一対のプーリ12とを備える。図6に、図2の円の中を拡大して示す。図7に、図6の断面図を示す。各プーリ12の中心には、軸孔12aが設けられる。各プーリ12の内側面には、軸孔12aの周囲にボス12bが設けられる。ボス12bは、案内袖10の開口縁10aに内接可能に設けられる。図6,7に示すように、支軸8を挿通した状態で、プーリ12の軸孔12aは、軸受5に整合する。
以上説明した絡車1によれば、角孔状の軸受5に角棒状の支軸8を挿通するとき、支軸8の先端を案内袖10の中に挿入する。これにより、目視による正確な位置合わせをすることなく、支軸8の先端が容易に軸受5に臨ませられる。そして、支軸8を案内袖10の中で適度に回転させることにより、角棒状の支軸8が角孔状の軸受5の形状に容易に整合する。従って、支軸8は、上記整合状態から、軸受5へ容易に押し込まれることになる。このようにして角棒状の支軸8を角孔状の軸受5に容易に挿通することができる。
ここで、絡車装置2の装着手順を説明する。図8に、絡車装置2の分解図を示す。図9に、図8の断面図を示す。絡車1を巻線機9に装着するには、図8に示すように、巻線機9における一対のプーリ12の間に、絡車1を配置する。そして、図6,7に示すように、各プーリ12のボス12bを、絡車1の案内袖10の中へ嵌め入れる。これにより、絡車1が両プーリ12に対し、両案内袖10を介して回転可能に支持され、絡車1が巻線機9に仮セットされる。
この仮セット状態から、図9に示すように、支軸8の先端を一方のプーリ12の軸孔12aに挿入し、支軸8を適度に回転させる。これにより、角棒状の支軸8の先端が角孔状の軸受5に容易に整合する。支軸8ではなく、絡車1を回転させることでも、支軸8を軸受5に整合させることができる。その後、その軸受5に支軸8を押し入れ、その軸受5から、心筒6、他方の軸受5及び他方のプーリ12の軸孔12aという順序により支軸8を挿通する。これにより、巻線機9に絡車1と支軸8が一体的に装着される。
この挿通作業では、作業者が片手で絡車1を保持する必要がない。また、二つの軸受5を目視しなくても、支軸8を適度に回転させて押し込むだけで、巻線機9の両プーリ12の軸孔12aと、絡車1の軸受5に支軸8を容易に挿通することができる。これにより、絡車1を巻線機9に対して容易に装着することができる。このため、巻胴3に野外線(約350m、約5kg)が巻かれた絡車1でも、その絡車1を巻線機9に容易に装着することができる。また、暗所でも絡車1を巻線機9に容易に装着することができる。
尚、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
(1)前記実施形態では、両方の鍔板4に対し、軸受5を囲む案内袖10を設けたが、一方の鍔板の軸受のみに案内袖を設けてもよい。この場合、その案内袖に支軸を挿入することにより、一方の軸受に支軸を容易に挿通することができる。その後、支軸を押し込むことで、支軸は心筒に案内されて他方の軸受に到達するので、他方の軸受にも支軸を容易に挿通することができる。
(2)前記実施形態では、案内袖10の開口縁10aを単純な筒状に形成したが、図10に示すように、案内袖10の開口縁10aをテーパ状に開いた形状にしたり、図11に示すように、案内袖10の開口縁10aを湾曲状に開いた形状にしたりしてもよい。
(3)前記実施形態では、案内袖10を軸受5とは別に設けたが、図12に示すように、案内袖10を軸受5と一体に設けてもよい。
(4)前記実施形態では、鍔板4から突出する軸受5に対してその軸受5を囲む案内袖10を設けたが、図13に示すように、鍔板4から突出しない軸受5に対してその軸受5を囲む案内袖10を設けてもよい。
1 絡車
2 絡車装置
3 巻胴
4 鍔板
5 軸受
6 心胴
8 支軸
9 巻線機
10 案内袖
11 フレーム
12 プーリ
12a 軸孔
12b ボス
2 絡車装置
3 巻胴
4 鍔板
5 軸受
6 心胴
8 支軸
9 巻線機
10 案内袖
11 フレーム
12 プーリ
12a 軸孔
12b ボス
Claims (2)
- 通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするための巻胴と、
前記巻胴の両端に設けられる鍔板と、
前記各鍔板に設けられる角孔状の軸受と、
前記巻胴の中にて前記両鍔板の間に設けられ、前記両軸受に連通する心筒と
を備えた通信用絡車において、
前記軸受を囲んで前記軸受よりも外方へ突出した案内袖を、前記両鍔板の少なくとも一方に備えたことを特徴とする通信用絡車。 - 通信用絡車を角棒状の支軸を介して巻線機に装着してなる通信用絡車装置であって、
前記通信用絡車は、通信用ケーブルを巻き取り、巻き戻しするための巻胴と、前記巻胴の両端に設けられる鍔板と、前記各鍔板に設けられる角孔状の軸受と、前記巻胴の中にて前記両鍔板の間に設けられ、前記両軸受に連通する心筒とを含み、
前記巻線機は、フレームと、前記フレームに設けられ、前記両鍔板の外側に配置される一対のプーリと、前記各プーリに設けられる軸孔と、前記各プーリの内側面にて前記軸孔の周囲に設けられるボスとを含む
通信用絡車装置において、
前記軸受を囲んで前記軸受よりも外方へ突出し、前記ボスを内接可能とした案内袖を前記両鍔板に備えたことを特徴とする通信用絡車装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003366803A JP2005132500A (ja) | 2003-10-28 | 2003-10-28 | 通信用絡車及び通信用絡車装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003366803A JP2005132500A (ja) | 2003-10-28 | 2003-10-28 | 通信用絡車及び通信用絡車装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005132500A true JP2005132500A (ja) | 2005-05-26 |
Family
ID=34644987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003366803A Pending JP2005132500A (ja) | 2003-10-28 | 2003-10-28 | 通信用絡車及び通信用絡車装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005132500A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100868870B1 (ko) * | 2008-03-17 | 2008-11-17 | 주식회사 고려이엔지 | 케이블 레이드 제조 장치 및 방법 |
-
2003
- 2003-10-28 JP JP2003366803A patent/JP2005132500A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100868870B1 (ko) * | 2008-03-17 | 2008-11-17 | 주식회사 고려이엔지 | 케이블 레이드 제조 장치 및 방법 |
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Effective date: 20061027 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090630 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20091027 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |