ところで、上述した従来の遊技機では、保留された当否判定権利は無条件に使用されるため、当たりが事前報知されると、遊技機に詳しい遊技者は、当たりの当否判定権利が使用されるまでの間、遊技に対して興味が薄れてしまうことがあった。また、保留されている当否判定権利の数(保留個数)を表示器等に表示する遊技機では、事前報知が行われたときの保留個数の表示から、何個目に保留されている当否判定権利が「当たり」であるかを容易に予想できるため、遊技者は、さらに当たりの当否判定権利が使用されるまでの間、遊技に対して興味が薄れてしまうという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、当たりの事前報知が行われた場合も、遊技に対する興味を持続させることが可能な遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎に、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示すると共に、個数表示手段は、成立個数のうち所定数より多い分を第1の表示態様で表示し、所定数以下の分を第1の表示態様とは異なる第2の表示態様で表示するところに特徴を有する。
請求項2に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示すると共に、個数表示手段は、成立個数のうち所定数に1を加算した数より多い分を第1の表示態様で表示し、所定数に1を加算した数以下の分を第1の表示態様とは異なる第2の表示態様で表示するところに特徴を有する。
請求項3に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示すると共に、個数表示手段は、成立個数から所定数を減算した分を表示する一方、所定数以下の分は表示しないところに特徴を有する。
請求項4に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示すると共に、個数表示手段は、成立個数のうち所定数に1を加算した数より多い分のみを表示し、所定数に1を加算した数以下の分を表示しないところに特徴を有する。
、ところに特徴を有する。
請求項5に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、個数表示手段の遊技者側の一部を覆う遮蔽部材を備え、個数表示手段は、遮蔽部材で覆われた領域で、成立個数のうちの所定数以下の分を表示し、遮蔽部材で覆われていない領域で所定数より多い分を表示すると共に、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示するところに特徴を有する。
請求項6に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、個数表示手段の遊技者側の一部を覆う遮蔽部材を備え、個数表示手段は、遮蔽部材で覆われた領域で、成立個数のうちの所定数に1を加算した数以下の分を表示すると共に、遮蔽部材で覆われていない領域で、所定数に1を加算した数より多い分を表示すると共に、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示するところに特徴を有する。
請求項7に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示し、個数表示手段は、成立個数に応じた数の個数表示用図柄を表示すると共に、個数表示用図柄のうち、少なくとも所定数に1を加算した成立個数目に対応する個数表示用図柄を、他の個数表示用図柄と異ならせる又は他の個数表示用図柄よりも遊技者から視認し難くしたところに特徴を有する。
請求項8に係る遊技機は、判定条件の成立に基づいて遊技の当否を判定する当否判定手段と、当否判定手段による当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果を、順次導出又は確定表示する当否結果表示手段と、成立した判定条件の成立個数を記憶する成立個数記憶手段と、成立個数を表示するための個数表示手段と、当否結果表示手段にて当否判定結果が導出又は確定表示される毎、成立個数記憶手段に記憶された成立個数を減算する減算処理手段と、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果が含まれていることを、その当たりの当否判定結果が当否結果表示手段にて確定表示される前に報知する事前報知手段とを備えた遊技機において、個数表示手段の一部を覆う遮蔽部材を備え、個数表示手段は、成立個数に応じた数の個数表示用図柄を表示すると共に、個数表示用図柄のうち、少なくとも所定数に1を加算した成立個数目に対応する個数表示用図柄を遮蔽部材で覆われた領域で表示し、当否結果表示手段は、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数以下のときには当否判定結果の導出又は確定表示を行わず、成立個数記憶手段に記憶されている成立個数が所定数を超えたときに、当否判定結果を導出又は確定表示するところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の遊技機において、事前報知手段は、当否結果表示手段に当たりの当否判定結果が導出又は確定表示されるまで連続して報知を行うところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の遊技機において、前記事前報知手段は、前記当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があることを、前記当否結果表示手段に表示して報知するように構成したところに特徴を有する。
請求項11の発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の遊技機において、事前報知手段は、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があることを、遊技機に備えた発光体の発光態様によって報知するように構成したところに特徴を有する。
請求項12の発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の遊技機において、事前報知手段は、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があることを、遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声によって報知するように構成したところに特徴を有する。
請求項13の発明は、請求項1乃至12の何れかに記載の遊技機において、当否結果表示手段は、当否判定結果を遊技者に報知するための判定用図柄を表示し、成立個数が所定数を超えたときには、判定用図柄の変動表示と停止表示とを所定数より多い数分だけ繰り返す一方、成立個数が所定数以下のときには判定用図柄を停止表示しておくところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件成立の個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、個数表示手段は、所定数より多い分の成立個数を第1の表示態様で表示し、所定数以下の分の成立個数を第2の表示態様で表示する。ここで、当否判定結果の導出又は確定表示は、成立個数が所定数より多いときだけ行われるので、通常の遊技中において、第2の表示態様は変化することがない。換言すれば、成立個数の増減に応じて第1の表示態様だけが変化するので、第1の表示態様が、あたかも、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数を表しているように見せることができる。これにより、事前報知が行われたときの成立個数の表示から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示がいつ実行されるかを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
しかも、実際には、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示が所定数分だけ残っているのに、第1の表示態様による個数表示が無くなった時点で、あたかも全部の当否判定結果の導出又は確定表示が終了したように見えるので、第1の表示態様による個数表示が無い状態で、当たりの事前報知が行われたときには、その当たりの事前報知が、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果とは関係なく行われているように見せることができる。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、個数表示手段は、所定数に1を加算した分の成立個数を第2の表示態様で表示し、所定数に1を加算した数を超えた分の成立個数を第1の表示態様で表示する。ここで、当否判定結果の導出又は確定表示は、成立個数が所定数より多いときだけ行われるので、第2の表示態様のうちの所定数分は、通常の遊技中において変化することが無い。これにより、これら所定数分の第2の表示態様は、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数とは関係のない表示のように見せることができる。従って、成立個数の表示と事前報知との関係から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示がいつ実行されるかを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
[請求項3の発明]
請求項3の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、個数表示手段は、所定数以下の分の成立個数は表示しないので、実際の未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数と、個数表示手段に表示された成立個数とを異ならせることができる。これにより、事前報知が行われたときの個数表示から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示がいつ実行されるかを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
しかも、実際には、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示が所定数分だけ残っているのに、個数表示手段における個数表示がなくなった時点で、あたかも全部の当否判定結果の導出又は確定表示が終了したように見えるので、個数表示手段における個数表示が無い状態で、当たりの事前報知が行われたときには、その当たりの事前報知が、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果とは関係なく行われているように見せることができる。
[請求項4の発明]
請求項4の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、個数表示手段では、所定数に1を加算した分の成立個数を表示しないので、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数と、個数表示手段に表示された成立個数とを異ならせることができる。これにより、成立個数の表示と事前報知との関係から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示が行われるタイミングを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
[請求項5の発明]
請求項5の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
しかも、実際には、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示が所定数分だけ残っているのに、遮蔽部材で覆われていない領域での個数表示がなくなった時点で、あたかも全部の当否判定結果の導出又は確定表示が終了したように見えるので、遮蔽部材で覆われていない領域での個数表示が無い状態で、当たりの事前報知が行われたときには、その当たりの事前報知が、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果とは関係なく行われているように見せることができる。
[請求項6の発明]
請求項6の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、個数表示手段では、所定数に1を加算した分の成立個数は遮蔽部材に隠れて遊技者から視認できないので、遮蔽部材に覆われていない領域で表示されている成立個数が、あたかも、未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数のように見せることができる。これにより、事前報知が行われたときの個数表示から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示がいつ実行されるかを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
[請求項7の発明]
請求項7の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、少なくとも所定数に1を加算した成立個数目に対応する個数表示用図柄が、他の個数表示用図柄と異なる又は、他の個数表示用図よりも柄遊技者から視認し難くなっている。これにより、遊技者が視認する個数表示用図柄の表示個数を、実際の未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数と異ならせることが可能なので、事前報知が行われたときの個数表示から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示がいつ行われるかを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
[請求項8の発明]
請求項8の発明によれば、判定条件の成立に基づいて当否判定が行われその結果が当否結果記憶手段に記憶される。そして、成立個数記憶手段に記憶された判定条件の成立個数が所定数を越えると、当否判定結果が順次に導出又は確定表示される。当否判定結果の導出又は確定表示は、判定条件の成立個数が所定数を超えている間だけ行われ、所定数となると、当否判定結果の記憶が所定数分あるにもかかわらず、当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。
ここで、当否結果記憶手段に当たりの当否判定結果の記憶があると、事前報知手段によって当たりの当否判定結果があることが事前報知される。ところが、このときの判定条件の成立個数が所定数以下であると、当たりの事前報知だけが行われて、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示は行われない。すると、遊技者は、この当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるために、判定条件の成立個数が所定数を超えるように遊技を続ける。このように、当たりの当否判定結果を導出又は確定表示させるには、判定条件の成立個数(成立個数記憶手段に記憶されている個数)を所定数より多くしておく必要があるので、当たりの事前報知があった後も、遊技者は気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
さらに、少なくとも所定数に1を加算した成立個数目に対応する個数表示用図柄が、遮蔽部材で隠れて遊技者からは視認できない。これにより、遊技者が視認する個数表示用図柄の個数と、実際の未実行の当否判定結果の導出又は確定表示回数とを異ならせることができるので、事前報知が行われたときの個数表示から、当たりの当否判定結果の導出又は確定表示がいつ行われるかを予想し難くなり、当たりの事前報知があった後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
[請求項9の発明]
請求項9の発明によれば、事前報知手段は、当たりの当否判定結果が導出又は確定表示されるまで連続して報知を行うので、当否判定結果の導出又は確定表示が行われる度に遊技者の当たりに対する期待感を高めることができる。また、成立個数が減少して所定数以下となっても当たりの報知が行われるので、当否判定結果の導出又は確定表示が行われなくなった後も遊技者に期待感を持たせることができる。
[請求項10の発明]
請求項10の発明によれば、事前報知手段は、当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に当たりの当否判定結果があることを、当否結果表示手段に表示して報知するので、当たりの事前報知を遊技者に分かり易くすることができる。
[請求項11の発明]
請求項11の発明によれば、事前報知手段は、当否判定結果の中に当たりがあることを、遊技機に備えた発光体の発光態様によって報知するので、当たりの事前報知を遊技者にとって分かり易くすることができる。
[請求項12の発明]
請求項12の発明によれば、事前報知手段は、当否判定結果の中に当たりがあることを、遊技機に備えた音声発生手段から発生した音声によって報知するので、当たりの事前報知を遊技者に分かり易くすることができる。
[請求項13の発明]
請求項13の発明によれば、当否結果表示手段では、成立個数が所定数を超えると、判定用図柄の変動表示と停止表示とを繰り返し行うのに対し、成立個数が所定数となると、判定用図柄が停止表示されたままとなる。これにより、まだ行われていない当否判定結果の導出又は確定表示が所定数分だけ存在することを遊技者に気付かれ難くすることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機に係る第1実施形態を、図1〜図14に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤11には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域が形成され、遊技領域の中央部に、表示装置13(本発明の「当否結果表示手段」及び「個数表示手段」に相当する)が備えられている。遊技領域のうち表示装置13の下方には、始動入賞口14、大入賞口15及び外れ球受け入れ口16が、上から順に間隔を開けて並べて設けられている。また、遊技領域のうち表示装置13等を挟んだ左右の両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18、風車19、一般入賞口20,21が設けられ、ガイドレール12に沿った両側端部には、サイドランプ22,22が設けられている。また、遊技領域全体に亘って、図示しない複数の障害釘が起立している。
図1に示すように、パチンコ遊技機のうち、遊技盤11より上方には、遊技盤11の前面側に張り出した装飾ランプ35が設けられている。パチンコ遊技機のうち遊技盤11より下方には、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられている。そして、下皿27Bの右端部に設けた操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11に向けて弾き出される。また、上皿27Aに設けたボタン29を押せば、上皿27Aから下皿27Bに遊技球が移動して収容される。さらに、上皿27Aを挟んだ両側には、スピーカ59Sが備えられている。
次に所要の各部位についてさらに詳説する。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなし、通過した遊技球は、その始動ゲート18に内蔵したゲートスイッチによって検出される。そして、その検出信号に基づいて、後述する普通図柄表示領域24の図柄が変動表示される。
始動入賞口14は、所謂、ポケット構造をなして上方に向かって開口しており、その開口の両側部には可動翼片14C,14Cが備えられている。これら両可動翼片14C,14Cは、常には起立状態になっており、両可動翼片14C,14Cに挟まれた始動入賞口14の開口幅は、遊技球が約1つ入る大きさになっている。そして、遊技盤11の裏に設けたソレノイドが駆動されると、可動翼片14C,14Cが横に倒され、遊技球が可動翼片14Cに案内されて始動入賞口14に入り得る状態になる。
始動入賞口14に遊技球が入賞すると、始動入賞口14内に設けた始動口スイッチ31(図2参照)が遊技球を検出し、その検出信号に基づいて表示装置13が後述するように特別図柄80,81,82(本発明の「判定用図柄」に相当する)を上下方向にスクロール表示(変動表示)する。
大入賞口15は、横長に形成されて、常には、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、後述する所定条件の成立によって、パチンコ遊技機が「大当たり状態」になると、遊技盤11の裏に設けたソレノイド15S(図2参照)が駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れる。これにより、大入賞口15が開放され、可動扉15Tを案内にして、大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能になる。ここで、可動扉15Tが、開放してから閉じるまでの間を「ラウンド」と称すると、1つのラウンドは、可動扉15Tの開放時間が29秒に達したか、又は、大入賞口15に遊技球が10個入賞したか、の何れかの条件が先に満たされた場合に終了する。
大入賞口15の内部には、継続入賞口と計数入賞口とが設けられており、これら継続入賞口及び計数入賞口が開放される。より詳細には、可動扉15Tが開いたときには、継続入賞口は開放しており、継続入賞口に入賞後、ソレノイド15Sが駆動されて、継続入賞口が閉鎖される一方、計数入賞口は開放されたままとなる。そして、継続入賞口内に設けた特定領域センサ32(図2を参照)が遊技球の入賞を検出すると、前述した終了条件を満たしてラウンドが終了した後で、連続して次のラウンドが実行される。また、計数入賞口内に設けたカウントセンサ33(図2参照)が遊技球の入賞を検出すると、前記継続入賞口への入賞球と合わせて、大入賞口15への入賞球がカウントされ、これらが前記したように計10個に達したか否かがチェックされる。
表示装置13は、全体として枠形構造をなした表示枠体23の後端面に、図示しない液晶モジュール(詳細には、TFT−LCDモジュール)を組み付けてなる。液晶モジュールのうち表示枠体23によって取り囲まれた前面部分は、表示画面34となっており、遊技者は、表示枠体23を通して表示画面34に表示された画像を見ることができる。
表示画面34には、図1に示すように、通常は、3つの左、中、右の特別図柄80,81,82が、横並びに表示されている。これら各特別図柄80,81,82は、例えば、「1」〜「12」の数字を表記した複数種類のもので構成されており、通常は、各特別図柄80,81,82ごと、所定の種類のものが、表示画面34に表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞したときに「判定条件が成立」して、「当否判定権」が発生する。当否判定権が発生すると、当否判定が行われ、その「当否判定結果を導出」する各特別図柄80,81,82のスクロール表示が開始される。なお、当否判定の実行タイミングは、特別図柄80,81,82の変動開始時など、適宜に選択することができる。
次いで、所定時間経過後に、例えば、左特別図柄80、右特別図柄82、中特別図柄81の順で、スクロール表示が終了して、各特別図柄80,81,82は完全に停止した確定停止表示となる。確定停止表示された全部の特別図柄80,81,82が、例えば、ぞろ目になった場合に「大当たり状態」となる。「大当たり状態」となると、大入賞口15の可動扉15Tが開いて、大量の遊技球が大入賞口15に入賞可能となる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は確率変動機能を備えており、特別図柄80,81,82が例えば、奇数のぞろ目であったときには、次回の「大当たり状態」の発生確率が、通常遊技状態(低確率状態、例えば、1/315)に比較して高い確率変動状態(高確率状態、例えば、5/315)に移行して、次回の「大当たり状態」発生までこの確率変動状態を継続するようになっている。なお、特別図柄80,81,82が確定停止表示した状態が、本発明における「当否判定結果が確定表示」した状態に相当する。
中特別図柄81がスクロール表示されている状態で、先にスクロール表示を終了した左・右の特別図柄80,82が停止表示されると共に、これら停止表示された左・右の特別図柄80,82が、同じ図柄となった場合にリーチ状態が成立する。
なお、リーチ状態とは、上記のものに限られるものではなく、遊技の当たり外れ判定結果を、複数の図柄組み合わせで表示する場合に、複数の図柄の一部が、停止表示されており、他の図柄がスクロール表示中において、停止表示されている図柄が当たりを意味する図柄組み合わせの一部を構成している状態をいう。
表示画面34のうち、特別図柄80,81,82の表示領域の左下隅には、普通図柄表示領域24が設けられている。この普通図柄表示領域24は、始動ゲート18内に設けたゲートスイッチ(図示せず)が遊技球の通過を検出したときに、例えば、「0」〜「11」までの数字を所定時間に亘って変動表示した後、当否判定結果に基づいて、所定の数字を確定表示する。そして、確定表示された数字が、例えば、奇数の場合に、前記始動入賞口14に設けた前記可動翼片14C,14Cが所定期間(例えば、0.4秒)に亘って横に倒され、始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる、所謂、小当たり遊技が行われる。なお、普通図柄表示領域24で表示する図柄は、数字に限るものではなく、アルファベットや記号等でもよい。
ところで、表示画面34において特別図柄80,81,82がスクロール表示している間に、或いは、大当たり状態で、始動入賞口14に遊技球が入賞した(「判定条件が成立」した)場合には、その入賞に起因した特別図柄80,81,82のスクロール表示は、すぐには実行されず一時的に保留される。つまり、「判定条件の成立」により発生した当否判定権はすぐには使用されない。すると、始動入賞口14への入賞に起因して取得された所定のデータが最大20個まで保留されて、RAM51C(図2を参照)に一時記憶される。そして、表示画面34において特別図柄80,81,82が仮停止表示及びスクロール表示される毎に、当否判定権の保留個数(本発明における「判定条件の成立個数」に相当する)が1つ減らされ、保留個数が「4」(本発明の「所定数」に相当する)となるまで、この動作が繰り返される。ここで、本実施形態では、保留個数が「4」以下の場合には、特別図柄80,81,82のスクロール表示が行われない。つまり、保留個数は、一旦「4」以上となると、「4」より少なくなることは無く、常にRAM51Cには「4」つ以上の所定のデータが記憶されていることになる。なお、当否判定権の保留個数、即ち、「判定条件の成立個数」は、保留個数カウンタ(本発明の「成立個数記憶手段」に相当する)によってカウントされている。
当否判定権の保留個数は、図3に示すように、表示画面34に表示される2種類の保留個数表示用の図柄30A,30Bによって遊技者に報知される。具体的には、表示画面34の下辺部分には、例えば、最大で5つの星形の図柄30A(本発明の「第2の表示態様」に相当する)が横並びに表示される。また、表示画面34の上辺部分には、例えば、最大で15個の丸形の図柄30B(本発明の「第1の表示態様」に相当する)が表示される。そして、保留個数が増加するときには、まず、星形の図柄30Aの表示個数が1つずつ増加していく。星形の図柄30Aが5つ表示された後で、さらに保留個数が増えたときには、丸形の図柄30Bの表示個数が1つずつ増加していく。
一方、保留個数が減少するときには、増加したときと逆の順番にこれら保留個数表示用の図柄30A,30Bが消えていく。即ち、まず丸形の図柄30Bの表示個数が1つずつ減少する。丸形の図柄30Bが全部消えると、次に星形の図柄30Aが消える。ここで、本実施形態では、上述したように、保留個数が「4」となると、特別図柄80,81,82のスクロール表示が行われなくなる。つまり保留個数は「4」より少なくはならないので、表示画面34の下辺部には、保留個数の増減に関係なく、常に4つの星形の図柄30Aが表示されていることになる。これにより、これら4つの星形の図柄30Aが保留個数を表示していることを遊技者に気付かれ難くなっている。
ここで、RAM51Cの記憶領域について図5に基づいて明する。RAM51Cには、同図に示すように実行領域Jと20個の保留記憶領域R1〜R20が備えられている。そして、当否判定や表示図柄を決定するためのデータが始動入賞口14へ遊技球が入賞したときに取得されて、これら保留記憶領域R1〜R20のうちの保留個数に応じた領域に格納される。
具体的には、例えば、パチンコ遊技機の電源投入後、最初に始動入賞口14へ遊技球が入賞した場合には、その入賞時に取得されたデータが、図5に示した保留記憶領域R1に一旦格納され、直ちに実行領域Jに再格納される。つまり、保留個数が一旦「1」となり、すぐに「0」とされる。また、データが実行領域Jに格納されると、特別図柄80,81,82の仮停止表示が開始されるが、スクロール表示は行われない。ここで、仮停止表示の態様としては、特別図柄80,81,82が、表示画面34の中央で上下又は左右に微動する態様や、特別図柄80,81,82の大きさが僅かに拡縮する等がある。また、このような表示態様に限らず、遊技者から見て明らかにスクロール表示とは異なることが判別できればよい。
実行領域Jにデータが格納されているときに始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、その入賞時に取得されたデータが、保留記憶領域R1に格納され、保留個数が「1」となる。保留記憶領域R1にデータが格納されているときに始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、その入賞時に取得されたデータが、保留記憶領域R2に格納され、保留個数が「2」となる。以下同様にして、先に取得されたデータから順番に保留記憶領域R1〜R20に格納される。
さて、保留個数が「4」のとき、即ち、図5の(A)に示すように保留記憶領域R4にデータが格納されているときに、始動入賞口14へ遊技球が入賞すると、その入賞時に取得されたデータが保留記憶領域R5に格納されて(図5の(B)の状態)、保留個数が「5」(本発明の「所定数に1を加算した数」に相当する)となる。すると、仮停止表示中の特別図柄80,81,82が実行領域Jに格納されているデータに基づいてスクロール表示を開始する。つまり、本実施形態では、保留個数が「所定数」以下の場合には、特別図柄80,81,82のスクロール表示(「当否判定結果の導出」)が開始されない。さらに、特別図柄80,81,82の確定停止表示はスクロール表示後に行われるので、保留個数が「所定数」以下の場合には、「当否判定結果の確定表示」も行われない。
特別図柄80,81,82のスクロール表示中に、始動入賞口14へ遊技球が2つ入賞した場合には、それらの入賞時に取得されたデータが、保留記憶領域R6,R7にそれぞれ格納される(図5の(C)の状態)。
そして、スクロール表示が終了後、特別図柄80,81,82が確定停止表示すると、保留記憶領域R1から実行領域Jに新たなデータが取り出されると共に、保留記憶領域R2〜R7に格納されているデータが1つずつ前の保留記憶領域R1〜R6にシフトされる(図5の(D)の状態)。
すると、保留個数は「6」つとなり、再び特別図柄80,81,82のスクロール表示が開始され、所定時間経過後に確定停止表示される。特別図柄80,81,82が確定停止表示すると、保留記憶領域R1から実行領域Jに新たなデータが取り出され、保留記憶領域R2〜R6に格納されているデータが1つずつ前の保留記憶領域R1〜R5にシフトされた後で、再び特別図柄80,81,82のスクロール表示が開始される(図5の(E)の状態)。
さて、このスクロール表示が終了して特別図柄80,81,82が確定停止表示すると、同様にして保留記憶領域R1から実行領域Jにデータが取り出され、保留記憶領域R2〜R5のデータが、保留記憶領域R1〜R4へシフトされるが、このとき保留個数が「4」となる(図5の(F)の状態)。すると、特別図柄80,81,82は、再び仮停止表示となリ、スクロール表示が行われなくなる。そして、この仮停止表示は、保留個数が再び「5」以上となるまで(始動入賞口14へ再度遊技球が入賞するまで)続けられる。換言すれば、始動入賞口14へ次の入賞があるまで、所定のデータが保留記憶領域R1〜R4に滞留されることになる。以上が、RAM51Cの記憶領域の説明である。
ところで、本実施形態のパチンコ遊技機は、予告演出機能を備えている。予告演出は、RAM51の実行領域J又は保留記憶領域R1〜R20にデータが格納されておりかつ、そのデータの中に当否判定結果が「当たり」となるデータが含まれている場合に、将来、「大当たり状態」が発生する可能性が高いことを表示装置13によって遊技者に報知している。具体的には、図4の(A)に示すように、特別図柄80,81,82の背景に、キャラクター図柄40を登場させる。また別の予告演出の例としては、特別図柄80,81,82のスクロール表示を通常時の真っ直ぐに下方へ移動する態様から、ジグザグに蛇行しながら下方へ移動する態様に変化させる(図4の(B)参照)等がある。この予告演出は、当否判定結果が「当たり」となるデータに基づいて特別図柄80,81,82のスクロール表示が行われるまでの毎回の仮停止表示中及びスクロール表示中に行われる。これにより、遊技者は、特別図柄80,81,82の仮停止表示及びスクロール表示が行われる毎に、当たりへの期待が徐々に高められる。また、保留個数が「4」つとなり、前述のように特別図柄80,81,82が仮停止表示している間も、予告演出が行われる。これにより、特別図柄80,81,82が仮停止表示を続けている間も、遊技者に当たりへの期待感を持たせることができる。
ここで、予告演出は、表示装置13で行うものに限らず、例えば、スピーカ59S(本発明の「音声発生手段」に相当する)から、「当たりが出るよ」という音声を発生させて遊技者に報知してもよいし、サイドランプ22,22や装飾ランプ35(本発明の「発光体」に相当する)の点灯態様を通常時と変化させることによって遊技者に報知してもよい。このようにすれば、遊技者以外の人にも、予告演出が行われていることを報知することができる。
図2には、本実施形態のパチンコ遊技機の電気的な構成が示されている。同図において、50はメイン制御基板であって、CPU51A、ROM51B及びRAM51Cを合わせてパッケージしたワンチップマイコン51を主要部として備える。そして、ワンチップマイコン51が、前記ROM51Bに記憶した種々のプログラムをランし、表示制御基板57、音声制御基板56、ランプ制御基板55等を制御する。
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機の動作を、図6〜図13のフローチャートを参照しつつ説明する。パチンコ遊技機の電源をオンすると、ワンチップマイコン51(図3を参照)が、所定の周期で(例えば、2.000msecごとに)、メインプログラムをROM51Bから取り出してランする。
メインプログラムでは、乱数更新処理や、大当たり状態に関する処理と共に、特別図柄80,81,82の表示に関する処理として、図6に示す特別図柄表示処理(S1、本発明の「当否結果表示制御手段」に相当する)が行われる。この処理(S1)では、まず、始動口入賞処理(S10)が行われる。始動口入賞処理(S10)は、図7に詳細に示されており、まず、始動入賞口14に備えた始動口スイッチ31が遊技球を検出したか否かをチェックする(S20)。始動口スイッチ31が遊技球を検出していない場合(S20でNo)、即ち、始動入賞口14へ遊技球が入賞していない場合には、直ちにこの処理(S10)を抜ける。一方、始動口スイッチ31が遊技球を検出した場合(S20でYes)には、保留個数(保留個数カウンタの値)が、上限個数である20個に達しているか否かがチェックされる(S21)。保留個数が20個である場合(S21でYes)、つまりRAM51Cの保留記憶領域R1〜R20が満タンである場合には、直ちにこの処理(S10)を抜ける。
保留個数が20個未満である場合(S21でNo)には、遊技の当否判定や表示図柄を決定するためのデータとして、所定の乱数値が取得される(S22)。ここで、本実施形態においては、乱数を生成するために、例えば、確定停止表示図柄を決定するための図柄決定用カウンタや、予告演出の有無を決定するための予告発生用カウンタ等が設けられている。
乱数取得処理(S22)後、保留個数カウンタを1インクリメントして(S23)から、取得した図柄決定用カウンタからの取得値(以下、「図柄決定用乱数値」という)及び予告発生用カウンタからの取得値(以下、「予告発生用乱数値」という)をRAM51Cの保留個数に応じた保留記憶領域R1〜R20に格納する(S24)。ここで、本実施形態では、保留記憶領域R1〜R20に各種乱数値が格納されると遊技の当否判定が行われる。遊技の当否判定は、図柄決定用乱数値に基づいて行われる。即ち、図柄決定用乱数値が、特別図柄80,81,82をぞろ目で確定停止表示させる乱数値であった場合に、当否判定結果は「当たり」となり、遊技が「大当たり状態」となる。また、図柄決定用乱数値が、特別図柄80,81,82をぞろ目以外の組合せで確定停止表示させる乱数値であった場合には、当否判定結果は「外れ」となる。この当否判定結果も保留記憶領域R1〜R20に格納される。つまり、本実施形態において、始動口入賞処理(S10)は、本発明の「当否判定手段」に相当し、RAM51Cは、本発明の「当否結果記憶手段」に相当する。
各乱数値をRAM51Cに格納(S24)したら、予告演出を実行するか否かがチェックされる(S25)。具体的には、予告発生用乱数値が所定の当選値と一致したか否かがチェックされ、当選値と一致しなかった場合(S25でNo)、即ち、予告演出を行わない場合には、この処理(S10)を直ちに抜ける。一方、当選値と一致した場合(S25でYes)、即ち予告演出を行う場合には、現在の保留個数(保留個数カウンタの値)を予告演出の連続実行回数として予告回数カウンタにセット(S26)し、この処理(S10)を抜ける。ここで、予告発生用乱数値が当選値と一致する確率は、上記した当否判定結果が「外れ」の場合よりも「当たり」の場合の方が高くなるように設定されている。そして、このステップS25、S26と表示装置13とで本発明の「事前報知手段」が構成されている。
なお、当否判定結果が「当たり」の場合には、必ず予告演出を行うようにし、当否判定結果が「外れ」であった場合にのみ、予告発生用乱数値が当選値と一致したか否かをチェックするようにしてもよい。
図6に示すように、特別図柄処理(S1)では、始動口入賞処理(S10)に次いで、保留個数(保留個数カウンタの値)が「0」か否かがチェックされる(S11)。保留個数が「0」の場合には、特別図柄80,81,82を待機表示(例えば、客待ち表示)させるための待機表示コマンドを表示制御基板57に送信して(S12)から、ステップS18にジャンプする。
一方、保留個数が「0」ではない場合(S11でNo)には、大当たり中フラグがセットされているか否かがチェックされる(S13)。ここで、大当たり中フラグは、後述するように、特別図柄80,81,82がぞろ目で確定停止表示された場合(当否判定結果が「当たり」の場合)にセットされ、「大当たり状態」が終了するまで保持される。大当たりフラグがセットされている場合(S13でYes)、即ち、「大当たり状態」中である場合には、特別電動役物処理(S14)として、ソレノイド15Sを駆動し、大入賞口15の可動扉15Tの開閉を繰り返し行う。
大当たりフラグがセットされていない場合(S13でNo)、即ち、「大当たり状態」ではない場合には、特別図柄変動中フラグがセットされているか否かがチェックされる(S15)。特別図柄変動中フラグがセットされている場合(S15でYes)、即ち、特別図柄80,81,82がスクロール表示又は仮停止表示中の場合には、特別図柄変動中処理(S17)が実行される。また特別図柄変動中フラグがセットされていない場合(S15でNo)、即ち、特別図柄80,81,82がスクロール表示又は仮停止表示中でない場合には、特別図柄変動開始処理(S16)が実行される。
特別図柄変動開始処理(S16)は、図8に示されており、まず、特別図柄80,81,82を仮停止表示させる第1変動パターンコマンドを表示制御基板57に送信し(S30)、特別図柄変動中フラグをセットする(S31)。次いで、図柄決定用乱数値に基づいて特別図柄80,81,82の確定停止図柄を決定し、そのコマンドを表示制御基板57に送信する(S32)。確定停止図柄のコマンドを送信後、保留個数カウンタの数値を1ディクリメントする(S33)。つまり、本実施形態では、特別図柄80,81,82が仮停止表示を開始したときに、保留個数が1つ減算される。なお、このステップS33が、本発明の「減算処理手段」に相当する。なお、本実施形態においては、第1変動パターンコマンドによって特別図柄80,81,82が仮停止表示し続けるように構成されているが、遊技店の営業時間内で特別図柄80,81,82が確定停止表示とならない時間(具体的には、風俗営業法により定められた時間であることが望ましい)分の変動パターンであればよく、このようにすることで、遊技者が遊技をやめた後の営業時間中に、特別図柄80,81,82が確定停止表示して当否判定結果を表示してしまうことが無くなる。
特別図柄変動中処理(S17)は、図9に示されている。この処理(S17)では、まず保留個数(保留個数カウンタの値)が「5」未満か否かがチェックされる(S40)。保留個数が「5」未満の場合(S40でYes)、即ち、本発明の「所定数」である「4」以下の場合には、特別図柄80,81,82のスクロール表示を開始せず、直ちにこの処理(S17)を抜ける。一方、保留個数が「5」以上の場合(S40でNo)には、後述する各種第2変動パターンコマンドを表示制御基板57に送信済みか否かがチェックされる(S41)。第2変動パターンコマンドが送信されていない場合(S41でNo)には、連続予告発生回数(予告回数カウンタ)が「0」であるか否かがチェックされる(S48)。連続予告発生回数が「0」である場合(S48でNo)、即ち、予告演出が実行されない場合(S25でNo)、又は、ステップS26で設定された連続予告回数に亘る予告演出が終了した場合には、確定停止表示させる特別図柄80,81,82の組合せに応じて、第2変動パターン及びスクロール表示時間が設定される。
詳細には、確定停止表示させる特別図柄80,81,82がぞろ目であった場合(S55でYes)、つまり、当否判定結果が「当たり」の場合には、大当たりの第2変動パターンコマンドを表示制御基板57に送信する(S56)。そして、特別図柄80,81,82のスクロール表示時間を設定するための特別図柄変動タイマを、20秒に設定する(S57)。
確定停止表示させる特別図柄80,81,82のうち、左特別図柄80と右特別図柄82とが一致し、中特別図柄81が、左・右特別図柄80,82とは異なる場合(S55でNo,S58でYes)、つまり、当否判定結果が「外れ」でかつリーチ状態となる場合には、リーチ外れの第2変動パターンコマンドを表示制御基板57に送信し(S59)、特別図柄変動タイマを18秒に設定する(S60)。
確定停止表示させる特別図柄80,81,82が全て異なる場合(S58でNo)、即ち、当否判定結果が「外れ」で、リーチ状態にならない場合には、大外れの第2変動パターンコマンドを表示制御基板57に送信し(S61)、特別図柄変動タイマを10秒に設定する(S62)。
図9におけるステップS48において、連続予告発生回数(予告回数カウンタ)が「0」ではない場合(S48でYes)には、予告回数カウンタを1ディクリメントして(S49)から、再度、連続予告発生回数が「0」となったか否かをチェックする(S50)。ここで、連続予告発生回数が「0」となった場合(S50でYes)には、予告終了コマンドを表示制御基板57に送信する(S51)。これにより、次回の特別図柄80,81,82の仮停止表示及びスクロール表示時には、予告演出が行われなくなる。一方、連続予告発生回数が「0」ではない場合(S50でNo)には、この処理(S51)は実行されない。
次いで、予告演出の第2変動パターンコマンドを表示制御基板57に送信し(S52)、特別図柄変動タイマを15秒にセットする(S53)。そして、「大当たり」、「リーチ外れ」、「大外れ」又は「予告演出」の何れかの第2変動パターンコマンドを送信したときには、第2変動パターンコマンド送信フラグをセットして(S54)、この処理(S17)を抜ける。
図9のステップS41において、第2変動パターンコマンド送信フラグがセットされていた場合(S41でYes)には、各種第2変動パターンコマンドに応じてセットされた特別図柄変動タイマが「0」となったか否かがチェックされる(S42)。特別図柄変動タイマが「0」ではない場合(S42でYes)、即ち、セットされたスクロール表示時間が経過していない場合は、直ちにこの処理(S17)を抜ける。これにより、特別図柄80,81,82のスクロール表示が続行される。
これに対し、特別図柄変動タイマが「0」であった場合(S42でNo)には、確定停止表示させる特別図柄80,81,82がぞろ目か否かがチェックされ(S43)、ぞろ目である場合、即ち、当否判定結果が「当たり」の場合にのみ、大当たり中フラグがセットされる(S44)。
そして、特別図柄変動中フラグと第2変動パターンコマンド送信フラグをクリアしてから(S45、S46)、スクロール表示中の特別図柄80,81,82を、前記ステップS32(図8を参照)で設定された図柄組合せで確定停止表示させるための停止コマンドを表示制御基板57に送信する(S47)。以上が特別図柄変動中処理(S17)の説明である。
図6に示すように、特別図柄処理(S1)では、前述した特別図柄変動開始処理(S16)又は特別図柄変動中処理(S17)を実行した後で、保留個数表示処理(S18)が実行される。保留個数表示処理(S18)は図10に示されており、まず、保留個数カウンタの値が変化したか否かがチェックされる(S63)。具体的には、保留個数カウンタの値が前回のメインプログラムの実行時の値と同じであった場合(S63でYes)には、直ちにこの処理(S18)を抜け、異なる場合(S63でNo)には、表示装置13にて新たな保留個数カウンタの値に対応した個数表示を行うためのコマンド(保留個数表示コマンド)を表示制御基板57に送信する(S64)。以上が、メインプログラムで実行される特別図柄処理(S1)の説明である。
さて、表示制御基板57は、所定の周期で、図11に示す表示制御プログラムLをROM57B(図2を参照)から取り出してランする。この表示制御プログラムLでは、特別図柄処理(S1)で設定された各種コマンドの受信処理(S70)と、そのコマンドに基づいて画像データを作成し表示する画像表示処理(S71)とが行われる。
コマンド受信処理(S70)では、図12に示すように、まずメイン制御基板50から各種コマンドを受信したか否かがチェックされる(S80)。コマンドを受信していない場合(S80でNo)には、直ちにこの処理(S70)を抜ける。
コマンドを受信した場合(S80でYes)には、そのコマンドが保留個数表示コマンドであったか否かがチェックされる(S81)。保留個数表示コマンドであった場合(S81でYes)には、表示画面34に保留個数を表示するための保留個数表示データを設定する(S82)。この処理(S82)では、星形の図柄30A又は丸形の図柄30Bを保留個数に応じた個数分、表示画面34に表示するためのデータを設定する。
詳細には、図13に示すように、まず、保留個数表示コマンドが「5」以下の保留個数に対応したコマンドであるか否かをチェックする(S90)。「5」以下の保留個数に対応したコマンドである場合(S90でYes)には、星形の図柄30Aの個数で保留個数を表示するデータをセットする(S92)。例えば、保留個数表示コマンドが保留個数「4」に対応したコマンドであった場合には、表示画面34に星形の図柄30Aを4つ表示するためのデータをセットする。
一方、保留個数表示コマンドが「5」より多い保留個数に対応したコマンドであった場合(S90でNo)には、星形の図柄30Aを5つ表示させ、「5」より多い分の保留個数を丸形の図柄30Bの個数で表示するデータをセットする(S91)。例えば、保留個数表示コマンドが保留個数「8」に対応したコマンドであった場合には、表示画面34に星形の図柄30Aを5つ表示すると共に、丸形の図柄30Bを3つ表示するためのデータをセットする。
図12において、メイン制御基板50から受信したコマンドが、第1変動パターンコマンド、第2変動パターンコマンド、又は確定停止図柄のコマンドであった場合(S81でNo、S83でYes)には、それぞれのコマンドに応じたデータを設定する(S84)。具体的には、第1変動パターンコマンドであった場合には、特別図柄80,81,82の仮停止表示に関するデータをセットする。「大当たり」又は「リーチ外れ」又は「大外れ」の第2変動パターンコマンドであった場合には、特別図柄80,81,82のスクロール表示に関するデータを設定する。予告演出の第2変動パターンコマンドであった場合には、キャラクター図柄40に関するデータを設定する。確定停止図柄のコマンドであった場合には、確定停止表示させる特別図柄80,81,82のデータを設定する。
図柄停止コマンドであった場合(S83でNo、S85でYes)には、スクロール表示している特別図柄80,81,82を確定停止表示させるためのデータを設定する(S86)。そして、前記した何れのコマンドでもない場合(待機表示コマンド等)には、そのコマンドに応じたデータをセットする(S87)。以上がコマンド受信処理(S70)の説明である。
図11に示すように、表示制御プログラムLでは、コマンド受信処理(S70)に次いで、画像表示処理(S71)が実行される。即ち、コマンド受信処理(S70)で設定された各種データに基づいて表示画面に34に、特別図柄80,81,82、保留個数表示用の図柄30A,30B及びキャラクター図柄40等の画像を表示させる。この処理(S71)の後、本発明に深く関連しないその他の処理(S72)を実行して、表示制御プログラムLから抜ける。
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
操作ノブ28を操作することで、遊技領域Rに打ち出された遊技球は、図示しない釘やランプ風車17、風車19等に接触しながら下方に向かって流下し、そのうちの幾つかが、始動ゲート18を通過する。
始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄表示領域24において普通図柄が所定時間スクロール表示された後で停止表示される。そして停止表示された普通図柄が、例えば「7」であった場合には、始動入賞口14に備えた可動翼片14C,14Cが拡開して、始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。
さて、パチンコ遊技機の電源投入直後では、表示画面34には、保留個数を示す星形の図柄30Aや丸形の図柄30Bは表示されておらず、特別図柄80,81,82は表示画面34の中央で確定停止表示している。
1つ目の遊技球が始動入賞口14に入賞すると、特別図柄80,81,82が僅かに上下に揺れる仮停止状態となるが、スクロール表示は行われない。
2つ目の遊技球が始動入賞口14に入賞すると、保留個数が「1」となり、星形の図柄30Aが1つ表示される。また、このときも、特別図柄80,81,82は仮停止表示したままである。
3〜5つ目の遊技球が入賞したときも同様で、3つ目の遊技球が入賞すると、保留個数が「2」となり、星形の図柄30Aが1つ増えて全部で2つ表示される。4つ目の遊技球が入賞すると、保留個数が「3」となり、星形の図柄30Aが3つ表示される。5つ目の遊技球が入賞すると、保留個数が「4」となり、星形の図柄30Aが4つ表示される。この間も、特別図柄80,81,82は仮停止表示のままである。
保留個数が「4」つの状態(図5の(A)の状態)で、始動入賞口14に遊技球が1つ入賞すると(保留個数が「5」となると)、星形の図柄30Aが、1つ増えて全部で5つ表示されると共に、仮停止表示中の特別図柄80,81,82がスクロール表示へ移行する。そして、所定のスクロール表示時間が経過すると確定停止表示される。つまり、本実施形態のパチンコ遊技機では、保留個数が「5」以上のときに特別図柄80,81,82がスクロール表示及び確定停止表示して、その確定停止表示した特別図柄80,81,82によって遊技の当否判定結果が遊技者に報知される。これに対し、保留個数が「0」〜「4」のときは、仮停止表示のままで、このような当否判定結果の導出(スクロール表示の開始)並びに確定表示(確定停止表示)が行われない。
保留個数が「5」となったときの特別図柄80,81,82のスクロール表示中(図5の(B)の状態)に、始動入賞口14に遊技球が入賞すれば、その入賞に基づいた各種乱数がRAM51Cの保留記憶領域R6から順番に格納される。例えば、このスクロール表示中に遊技球が2つ入賞すると、それらの入賞に基づいて取得された各種乱数値がRAM51Cの保留記憶領域R6、R7に格納され、保留個数が「7」となる(図5の(C)の状態)。このとき、表示画面34には、2つの丸形の図柄30Bが表示される(図14の(A)の状態)。つまり、表示画面34では、星形の図柄30Aの数(5つ)と丸形の図柄30Bの数(2つ)の合計で、現在の保留個数が表示されている。
ところで、図5の(C)において、保留記憶領域R7に格納されたデータが「当たり」の当否判定結果を有する場合(図柄決定用乱数値が特別図柄80,81,82をぞろ目で確定停止表示させる乱数値であった場合)には、以下のようである。
即ち、スクロール表示中の特別図柄80,81,82が確定停止表示すると、丸形の図柄30Aが1つ消えて、保留個数表示用の図柄30A,30Bの合計が「6」つとなり(保留個数が「6」となり)、続けて次のスクロール表示が開始される。このとき、スクロール表示している特別図柄80,81,82の背景に、予告演出用の図柄としてキャラクター図柄40が登場する(図14の(B)の状態)。また、このとき、保留記憶領域R7に格納されていた「当たり」の当否判定結果を有するデータは、保留記憶領域R6へ格納される(図5の(D)の状態)。
このスクロール表示が終了し、特別図柄80,81,82が確定停止表示すると、丸形の図柄30Aが全部消えた状態、即ち、星形の図柄30Aが5つだけ表示され(保留個数が「5」となり)、続けて次のスクロール表示が開始される。このときも、スクロール表示している特別図柄80,81,82の背景に、キャラクター図柄40が登場する(図14の(C)の状態)。また、このとき、保留記憶領域R6に格納されていた「当たり」の当否判定結果を有するデータは、保留記憶領域R5へ格納されている(図5の(E)の状態)。
さらに、このスクロール表示が終了して、特別図柄80,81,82が確定停止表示すると、星形の図柄30Aが1つ消えて全部で「4」つとなる。即ち、保留個数が「4」となる。すると、特別図柄80,81,82は僅かに上下に揺れる仮停止状態となり、スクロール表示へは移行しない。つまり、保留個数が「4」なので、特別図柄80,81,82のスクロール表示及び確定停止表示が行われない。このときも、仮停止表示している特別図柄80,81,82の背景に、キャラクター図柄40が登場する(図14の(D)の状態)。つまり、当たりの予告演出だけが行われ、当たりの当否判定結果に係る特別図柄80,81,82のスクロール表示及び確定停止表示は行われない。なお、このとき、保留記憶領域R5に格納されていた「当たり」の当否判定結果を有するデータは、保留記憶領域R4へ格納されている(図5の(F)の状態)。そして、始動入賞口14へ次の入賞があるまで、この「当たり」の当否判定結果を有するデータは保留記憶領域R4に滞留されることになる。なお、保留記憶領域R1〜R3にもデータが滞留されている。
次に、始動入賞口14に例えば、遊技球が4つ入賞すると、保留個数が一気に「8」つとなる。すると、表示画面34では、星形の図柄30Aが5つ、丸形の図柄30Bが3つ表示されると共に、仮停止表示中の特別図柄80,81,82がスクロール表示へ移行する。そして、所定時間経過後に特別図柄80,81,82が当否判定結果を表す図柄組合せで確定停止表示する。そして、この間も、特別図柄80,81,82の背景に、キャラクター図柄40が登場する(図14の(E)の状態)。
また、キャラクター図柄40が登場する予告演出は、「当たり」の当否判定結果を有するデータが、実行領域Jに格納され、そのデータに基づいて特別図柄80,81,82がスクロール表示を開始するまでの毎回の仮停止表示及びスクロール表示中に行われる。そして、「当たり」の当否判定結果を有するデータに基づいた確定停止表示(特別図柄80,81,82がぞろ目で確定停止表示)されると、遊技が「大当たり状態」となる。
このように、本実施形態によれば、特別図柄80,81,82のスクロール表示及び確定停止表示は、保留個数が本発明の「所定数」である「4」以下のときには行われず、「5」以上のときに行われる。つまり、当否判定結果としての特別図柄80,81,82を確定停止表示させるためには、始動入賞口14へ遊技球を入賞させて保留個数を「5」以上にする必要がある。これにより、予告演出が行われた場合も、その予告演出の起因となった「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82を確定停止表示させるために、遊技者は、始動入賞口14へ遊技球を入賞させて、保留個数を「5」以上に保持しようとする。つまり、遊技者は予告演出が行われた後も気を抜くことができないので、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82が確定停止表示されるまで遊技に対する興味を持続させることができる。
また、従来のパチンコ遊技機では、予告演出が行われた場合に、「大当たり状態」が発生するまで遊技球の発射を止めておき、「大当たり状態」が発生するタイミングを狙って遊技球を発射する、所謂、「止め打ち」が行われることがあったが、本実施形態のパチンコ遊技機では、予告演出が行われても、保留個数が「5」以上でないと特別図柄80,81,82のスクロール表示が行われず、特別図柄80,81,82をぞろ目で確定停止表示させて「大当たり状態」を発生させることができないので、遊技者は、予告演出が行われた後も続けて始動入賞口14を狙って遊技球を発射する。つまり、「止め打ち」を防ぐことができる。
また、遊技者が、保留個数「4」の状態から遊技を開始した場合には、以下のような効果を奏する。即ち、遊技を開始したときには、表示画面34に、すでに星形の図柄30Aが4つ表示されており、特別図柄80,81,82はスクロール表示ではなく仮停止表示している。しかも、始動入賞口14への遊技球の入賞や、特別図柄80,81,82が仮停止表示又はスクロール表示することによる保留個数の増減があっても、これら4つの星形の図柄30Aは変化しない。すると、遊技者は、この4つの星形の図柄30Aが、保留個数を表示する図柄とは無関係であると認識する。つまり、実際の保留個数と遊技者が認識する保留個数とを異ならせることができる。これにより、予告演出が開始されたときの保留個数の表示から、当たりの当否判定結果としての特別図柄80,81,82の確定停止表示が、いつ行われるかが予想困難となる。従って、予告演出が行われた場合も、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82が確定停止表示されるまで遊技に対する興味を持続させることができる。
また、上述のように、星形の図柄30Aの表示個数が4つ(保留個数が「4」)のときは、遊技者は、保留個数が「0」であると認識するので、このときに予告演出が行われると、保留個数が無い(当否判定権が無い)のに当たりの予告演出が発生しているように見える。つまり、当たりの予告演出が始動入賞口14への入賞とは関係なく行われているように見える。これにより、予告演出と「当たり」の当否判定結果との関係が分かり難くなるので、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82が確定停止表示されるタイミングが更に予想困難となり、遊技に対してより興味を抱かせることができる。
さらに、星形の図柄30Aの表示個数が4つ(保留個数が「4」)のときに、始動入賞口14へ遊技球が1つ入賞すると、その入賞を起因にして特別図柄80,81,82が仮停止表示からスクロール表示へ移行する。ところが、遊技者は、保留個数が「0」であると認識しているので、このスクロール表示を、スクロール表示開始の起因となった入賞(例えば、図5の(B)における保留記憶領域R6に格納されたデータ)に基づいて行われたと認識する。ところが、実際には、このスクロール表示は、スクロール表示開始の起因となった入賞よりも5つ前の入賞(例えば、図5の(B)における実行領域Jに格納されているデータ)に基づいて行われている。これにより、現在実行されている特別図柄80,81,82のスクロール表示及び確定停止表示が、どの入賞時に取得されたデータに基づいて行われているかが遊技者に知られ難くなるので、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82が確定停止表示が、いつ行われるかを予測することが困難となる。従って、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82が確定停止表示されるまで、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
ここで、仮に、遊技者が4つの星形の図柄30Aが保留個数を表していることに気付いたとしても、当否判定結果の表示を行う(特別図柄80,81,82をスクロール表示後、確定停止表示させる)ためには、始動入賞口14へ遊技球を入賞させて保留個数を「5」以上にする必要がある。つまり、「当たり」の当否判定結果があって、予告演出が行われても、保留個数が「4」以下であると「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82を確定停止表示させることができないので、遊技者は予告演出が行われた後も気を抜くことができず、遊技に対する興味を持続させることができる。
なお、第1実施形態で例示したパチンコ遊技機の構成をまとめると以下のようである。即ち、「判定条件が成立する毎に当否判定権を順次発生させ、前記当否判定権毎に遊技の当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定結果を所定時間をかけて表示するための当否結果表示手段と、
先に発生した前記当否判定権から順番に使用して、前記当否判定権毎の前記当否判定結果を前記当否結果表示手段に表示するための当否結果表示制御手段と、
使用されていない前記当否判定権の当否判定結果を記憶する当否結果記憶手段と、
前記当否結果記憶手段に記憶された当否判定結果の中に、当たりの当否判定結果が含まれていること報知するための事前報知手段とを備え、
前記判定結果表示制御手段は、使用されていない前記当否判定権の個数が所定数を超えたときに、その所定数より多い分の前記当否判定権だけを使用して前記当否結果表示手段に当否判定結果を表示するように構成した遊技機」ということができる。
[第2実施形態]
図15及び図16は本発明の第2実施形態を示す。
この第2実施形態は、「5」以下の保留個数の表示を行わないようにしたところが上記第1実施形態とは異なる。その他の構成については上記第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図15に示すように、本実施形態の保留個数表示処理(S18)では、保留個数カウンタの値が前回のメインプログラムの実行時の保留個数カウンタの値から変化したかがチェックされ(S63)、変化した場合(S63でNo)には、保留個数(保留個数カウンタの値)が「5」以上か否かがチェックされる(S100)。保留個数が「5」以上であった場合には、保留個数カウンタの値から「5」を減算した数だけ丸形の図柄30Bを表示する保留表示コマンドを表示制御基板57に送信する(S101)。一方、保留個数カウンタの値が「4」以下であった場合には、保留個数「0」に対応した保留表示コマンドを表示制御基板57に送信する(S102)。
例えば、保留個数が「0」〜「5」の場合には、表示画面34には、保留個数表示用の図柄が一切表示されないが、保留個数が「5」以上の場合、例えば「8」つの場合には、図16に示すように、保留個数(「8」)から「5」を減算した残りの「3」つの丸形の図柄30Bが表示される。
本実施形態によれば、保留個数が「5」以下のときは保留個数が表示されないので、遊技者は丸形の図柄30Bの個数を保留個数であると認識する。つまり、実際の保留個数と、遊技者が認識する保留個数とを異ならせることができるので、予告演出が開始されたときの保留個数の表示から、何回目の特別図柄80,81,82の確定停止表示が「当たり」(ぞろ目)となるかが予想困難となる。従って、予告演出が行われた後も、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82の確定停止表示が行われるまで、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
[第3実施形態]
図17及び図18は本発明の第3実施形態を示す。
この第3実施形態は、特別図柄処理(S1)を上記第1実施形態とは異なる構成としたものであり、その他の構成については上記第1実施形態と同じなので重複する説明は省略する。本実施形態では、当否判定権が発生しておりかつ、保留個数が「4」以下の場合に、特別図柄80,81,82は仮停止表示せずに完全に停止している。
図17に示すように、特別図柄処理(S1)では、始動口入賞処理(S10)に次いで、保留個数が「5」未満か否かがチェックされる(S110)。保留個数が「5」未満であった場合(S110でYes)には、特別図柄80,81,82のスクロール表示を開始せず、待機表示コマンドを表示制御基板57に送信する。すると、表示画面34では、特別図柄80,81,82が完全に停止表示される。一方、保留個数が「5」以上(S110でNo)で、かつ大当たりフラグがセットされていない場合(S13でNo)は、特別図柄変動開始処理(S16)を実行する。
特別図柄変動開始処理(S16)は図19に示されている。本実施形態の特別図柄変動開始処理(S16)では、ステップS54において第2変動パターンコマンド送信フラグをセットした後で、図柄決定用乱数値に基づいて決定された、確定停止表示する特別図柄80,81,82のコマンドを表示制御基板57に送信する(S32)。そしてこの処理(S32)の後で、保留個数カウンタの数値を1ディクリメントする(S33)。
本実施形態によれば、上記第1実施形態と同等な効果の他に次の効果を奏する。即ち、星形の図柄30Aは、保留個数の増減によって変化することが無く、しかも保留個数が「4」のときには、特別図柄80,81,82は完全に停止しているので、4つの星形の図柄30Aが保留個数を表示していることをより遊技者に気付かれ難くすることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1〜3実施形態では、パチンコ遊技機に本発明を適用していたが、遊技機であれば、コイン遊技機やスロットマシン等に備えてもよい。
(2)前記第1実施形態では、保留個数のうち「5」以下の分を星形の図柄30Aで表示するように構成されていたが、「4」以下の分を星形の図柄30Aで表示し、4つより多い分を丸形の図柄30Bで表示するようにしてもよい。このようにすれば、通常の遊技中において保留個数が変化しても、星形の図柄30Aの個数が変化することが無いので、遊技者にこれら4つの星形の図柄30Aは、保留個数とは関係ない表示であると認識させることができる。これにより、実際の保留個数と遊技者の認識する保留個数とを異ならせることができるので、予告演出が開始されたときの保留個数から、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82の確定停止表示が、いつ行われるかを予想し難くすることができる。従って、予告演出が行われた後も、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82が確定停止表示されるまで、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
(3)前記第2実施形態では、保留個数のうち「5」以下の分を表示しないようにし、「5」より多い分を表示するように構成されていたが、「4」以下の分を表示しないようにし、「4」より多い分を表示するようにしてもよい。
(4)上記第1実施形態では、保留個数のうち「5」以下の分を、表示画面34の下辺部分に表示させた星形の図柄30Aの個数で表示し、「5」より多い分の保留個数を、表示画面34の上辺部分に表示させた丸形の図柄30Bの個数で表示していたが、他の表示態様でもよい。例えば、図20の(A)に示すように、最初の5個の保留個数を、表示枠体23の上辺部分に設けられた5つのLED630の点灯数で表示してもよい。
また、例えば、図20の(B)に示すように、保留個数のうち「5」以下の分を表示する図柄130Aと、「5」より多い分を表示する図柄130Bとの色を異ならせてもよい。
例えば、図20の(C)に示すように、保留個数のうち「5」以下の分を特別図柄80,81,82の背景画像の一部を構成する図柄230(例えば、「樹木」を表した図柄)の数で表示してもよい。
例えば、図20の(D)に示すように、保留個数のうち「5」以下の分を表示する図柄330Aと、「5」より多い分を表示する図柄330Bとの大きさを異ならせてもよい。
例えば、図20の(E)に示すように、保留個数のうち「5」以下の分を、丸形の図柄30Bの個数で表示し、「5」より多い分を、数字図柄430で表示してもよい。この数字図柄430は、保留個数から「5」を減算した数字であることが好ましい。例えば、保留個数が「8」であった場合には、図20の(E)に示すように「3」を表示すればよい。
さらに、図21に示すように、保留個数のうち「5」以下の分を表示画面34の丸形の図柄30Bの個数で表示し、「5」より多い分を、装飾ランプ35に備えられたLED530の点灯数で表示してもよい。
つまり、保留個数のうち「5」以下の分を表示する表示態様と、「5」より多い分を表示する表示態様とが異なっていればよく、上記した例以外にも、「大きさ」、「形状」、「輝度」、「位置」等を適宜選択して異ならせればよい。
(5)上記第2実施形態では、保留個数のうち「5」以下の分を表示画面34に表示しないように構成されていたが、「5」以下の分の保留個数の表示を、遊技者側から視認し難くしてもよい。具体的には、図21に示すように、表示装置13の表示枠体23のうち、表示画面34の下辺部分に、表示画面34を前側から覆う遮蔽板300を備えておき、この遮蔽板300によって覆われた領域で、5つの星形の図柄30Aを表示するようにしてもよい。
(6)上記第1実施形態では、保留個数のうち「5」以下の分を、表示画面34の下辺部分に表示させた星形の図柄30Aの個数で表示し、「5」より多い分を、表示画面34の上辺部分に表示させた丸形の図柄30Bの個数で表示していたが、例えば、保留個数のうち4個目までの分と、6個目以上の分を図柄30A,30Bで表示し、5個目については表示しない又は遊技者から視認し難い態様で表示してもよい。具体的には、5個目の保留に対する個数表示のみを表示画面34の遮蔽板300で覆われた領域で行えばよい。
また、5個目の保留に対する個数表示を、他の表示態様とは異なる表示態様で表示するようにしてもよい。具体的には、5個目の保留に対する個数表示のみをLEDで行い、その他の保留に対する個数表示を表示画面34で表示させたり、5個目の保留に対する個数表示のみを星形の図柄30Aで表示し、その他の個数目の保留に対する表示を星形の図柄30Aとは異なる同一の表示態様で行うなどしてもよい。
このようにすれば、実際の保留個数と、表示画面34に表示される保留個数表示用の図柄30A,30Bの数とを異ならせることができるので、予告演出が開始されたときの保留個数の表示から、「当たり」の当否判定結果としての特別図柄80,81,82の確定停止表示がいつ行われるか予想し難くなり、予告演出が行われた後も、遊技者に遊技に対する興味を持続させることができる。
(7)上記第1〜第3実施形態では、予告演出は、当否判定結果が「当たり」となるデータに基づいて特別図柄80,81,82のスクロール表示が開始されるまで行われるように構成されていたが、「当たり」となるデータに基づいて特別図柄80,81,82が確定停止表示するまで行うようにしてもよい。
(8)上記第1及び第2実施形態では、保留個数が「4」以下の場合には、特別図柄80,81,82を仮停止表示するように構成されていたが、表示の態様は、適宜選択すればよい。例えば、特別図柄80,81,82の他に、特別図柄80,81,82よりも遊技者が視認し易い(例えば、特別図柄80,81,82よりも大きい)擬似図柄を表示するようにし、保留個数が「4」以下の場合には、特別図柄80,81,82がスクロール表示し続ける(確定停止表示しない)と共に、擬似図柄が完全に停止表示するようにしてもよい。即ち、「当否判定結果の導出」は行われるが「当否判定結果の確定表示」は行われないようにしてもよい。