JP2005130726A - 核酸抽出装置 - Google Patents

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芳文 山口
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Abstract

【課題】 抽出工程を簡素化し、所望の核酸を高効率に抽出できる核酸抽出装置を得る。
【解決手段】 本発明の核酸抽出装置は、マイクロリアクタに形成された微小流路14内に、微小な磁性粒子15が左右に少なくとも1個挿入された単層ナノチューブ16を設け、単層ナノチューブ16の側面全体に核酸のみを捕集する核酸結合部17が修飾されているものである。また、核酸結合部17は、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の架橋剤に、数百nm〜数μmの大きさのシリカ粒子と、ピリジン分子又はポリm−フェニレンビニレン誘導体の芳香族化合物とが結合して形成されたものでもよく、単層ナノチューブ16は、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の架橋剤を介して、数十nm〜数μmの微小のシリカ粒子またはフラーレンから形成された球状粒子に固定化されたものでもよい。

【選択図】 図1

Description

本発明は、全血、植物、細胞、酵母菌などの生体試料からDNAやRNAなどの核酸を抽出する装置に関する。
従来の核酸抽出装置として、図4に示すように磁石と微小の磁性粒子を用いて核酸を高効率に抽出しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
図4は、従来の核酸抽出装置の抽出処理の構成を示すブロック図である。図4において、1は全血などの生体試料中に含まれるDNAやRNAなどの核酸を微小のシリカ粒子の表面に捕集するための反応槽部分であり、核酸以外の不要成分を含む溶液はドレインカップ部分2に回収され、目的とする核酸を含む抽出液は回収チューブ3で回収される。反応槽部分1、ドレインカップ部分2および回収チューブ3は支持板4で保持してある。5は反応槽部分1からドレインカップ部分2または回収チューブ3に不要成分を含む溶液または核酸を含む抽出液を排出するための排出パイプであり、回転部材6で排出パイプ5とドレインカップ部分2又は回収チューブ3との接続を切り換えている。7は回転部材6に一体成形され、反応槽部分1内に薬液の注入通路あるいは外部から圧力を加える通路となっている。
つぎに、この装置の動作について述べる。図5は、核酸抽出の工程を示す図である。図5(a)は、薬液の注入工程を示し、貫通パイプ7の入り口にシリンジあるいはマイクロピペッタが挿入され、薬液が注入される。次に、(b)は混合工程を示し、反応槽部分1で磁性シリカ粒子、核酸を含有する生体試料および核酸抽出用溶液をリング電極9の上下運動によって液全体の混合を実現している。(c)は核酸が結合した磁性担体(磁性シリカ粒子)を磁界で液体から分離する工程を示し、生体試料、核酸抽出用溶液、磁性担体11からなる液体を含む反応槽部分1の底部に磁石10を近づけることにより、磁性担体11だけを反応槽部分1の底部に集め、核酸抽出用溶液などの不要成分液と分離している。(d)は不要成分液を排出する工程を示し、図示していない加圧ポンプに連結された分注ノズル8が貫通パイプ7内にセットされ、この状態で加圧ポンプより圧力を加えると、反応槽部分1内にある液体は排出パイプ5の流路に沿って押し出され、ドレインカップ部分2へ排出されるようになっている。(e)は回収工程を示し、回転部材6を180度回転させると排出パイプ5はドレインカップ部分2から回収チューブ3に接続される。次に、貫通パイプ7内にセットされた分注ノズルから反応槽部分1内を加圧すると、反応槽部分1内にある核酸を含有する液は回収チューブに押し出されてチューブ内に回収されている。一方、ドレインカップ部分2内の充満したガスは排気ノズル12から系外に排出される。
このように、従来の核酸抽出装置は、装置内部を密閉系にして核酸を抽出するものである。
特開平11−187862号公報(第3−4頁、第1図および第6図)
しかしながら、上記従来の核酸抽出装置において、反応槽部分1に磁石10を近づけた状態でTE緩衝液(1.0mMトリス−塩酸塩、1.0mMEDTA;pH8.0)や滅菌水などを注入して磁性シリカ粒子の表面上からDNAやRNAなどの核酸を溶出することにより分離しているが、核酸を分離した後に不要となった磁性シリカ粒子が入った容器を廃棄する必要があるため、操作工程が煩雑となり、抽出処理に時間を要していたという問題があった。また、多検体の生体試料を扱う場合には、新しい磁性粒子を順次注入する必要があるため、ランニングコストが高くなるなどの問題もある。
そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、抽出工程を簡素化し、所望の核酸を高効率に抽出できる核酸抽出装置を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、核酸抽出に磁性粒子15を挿入した単層ナノチューブ16を用いたものである。
このようになっているため、マグネットスターラー13に内蔵されている永久磁石の回転に応じて単層ナノチューブが回転されるため、図示していない送液ポンプで導入された抽出用溶液から核酸のみを単層ナノチューブ16の側面全体に修飾された核酸結合部17で捕集することができ、単層ナノチューブ16の側面は核酸結合部17で保護されており、チューブの両端面はカルボキシル基が修飾されているため、変性蛋白質などの共存成分の特異的吸着や目的とする核酸がチューブ内に進入することを防止できる。
また、請求項2記載の核酸抽出方法は、反応性の乏しい単層ナノチューブの側面に核酸を捕集するための核酸結合部17を安定に保持するものである。
このようになっているため、単層ナノチューブ16の側面全体にピリジン分子やポリm−フェニレンビニレン誘導体などの芳香族化合物20を介してN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)などの架橋剤18に結合された、数百nm〜数μmの大きさの微小シリカ粒子19を固定化できる。
請求項3記載の核酸抽出方法は、核酸を捕集する単層ナノチューブ16を球状粒子21の表面上に多数本固定化したものである。
このようになっているため、DNAやRNAなどの核酸が単層ナノチューブ16の表面上に捕集される量が増加する。そのため、抽出処理に用いる生体試料量も大きくすることができる。
以上述べたように、本発明の核酸抽出装置によれば、単層ナノチューブ16内には四酸化第三鉄(Fe)や三酸化第二鉄(Fe)などの常磁性金属酸化物や金、鉄粒子などの磁性粒子15が左右に少なくとも1個以上挿入されているので、マグネットスターラー13に内蔵されている永久磁石が回転すると、それに伴って単層ナノチューブ16が回転する。そのため、図示していないマイクロポンプにより送り込まれた抽出用溶液中の核酸が単層ナノチューブ16の側面と接触しやすい反応場を形成でき、また、単層ナノチューブ16の側面全体に、核酸結合部17が覆われているので、DNAやRNAなどの核酸のみが結合されるが、変性蛋白質や抽出用試薬などの共存成分がチューブ側面に吸着する可能性が少なくすることができるという効果がある。
また、請求2に記載の核酸抽出装置によれば、単層ナノチューブ16の側面にピレン分子やポリm−フェニレンビニレンなどの芳香族化合物20が、π−π相互作用により安定に結合され、その芳香族化合物20にN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)などの架橋剤18を介して微小のシリカ粒子19が化学的に結合されているため、抽出用溶液のpHや溶液の流量および温度を変化させても、微小のシリカ粒子19が単層ナノチューブ16から脱離することがなくので、核酸の抽出処理を長期間、安定に行うことができる。
さらに、請求項3に記載の核酸抽出装置によれば、単層ナノチューブ16が、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)などの架橋剤18を介して球状粒子21と多数本結合しているので、目的とするDNAやRNAなどの核酸が単層ナノチューブ16側面上に捕集する量が一層増すなどの効果がある。
以下、本発明の具体的実施例を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の核酸抽出装置の抽出処理を示した構成図である。図において、ガラス又は高分子樹脂から形成されたマイクロリアクタの下部には市販のマグネットスターラー13が配置され、マイクロリアクタ内に形成された微小流路14内に、磁性粒子15が単層ナノチューブ16の左右に少なくとも1個以上挿入され、単層ナノチューブ16の側面全体には核酸結合部17が固定されている。磁性粒子15には、四酸化第三鉄(Fe)や三酸化第二鉄(Fe)などの常磁性金属酸化物および金、鉄などの微粒子を用いることができる。そのため、マグネットスターラー13に内蔵されている永久磁石の回転に伴って、磁性粒子15が磁気的作用により単層ナノチューブ16が回転し、図示していないマイクロポンプにより送られてきた抽出用溶液中の核酸が単層ナノチューブ16に接触しやすい反応場を形成できるようになっている。また、単層ナノチューブ16を超音波と硫酸などの強酸で併用処理すると、単層ナノチューブ16の両端面にカルボキシル基(−COOH)が修飾されているので、抽出用溶液中の核酸が単層ナノチューブ16の末端に接触すると、核酸の塩基類(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)とカルボキシル基が水素結合することにより核酸が捕集されることになる。
そして、核酸結合部17の単層ナノチューブ16の側面全体への固定化方法および側面での捕集方法は図2に示すように、核酸結合部17は、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)などの架橋剤18に微小のシリカ粒子19とピレン分子やポリm−フェニレンビニレンなどの芳香族化合物20を結合することにより構成された状態で単層ナノチューブ16の側面に結合されている。通常、単層ナノチューブ16の側面は炭素のみから形成されているため、反応性は乏しい。しかし、ピレン分子などの芳香族化合物20は、π−π相互作用により炭素面に強く吸着する特性を有することいるため、単層ナノチューブ16の側面上に安定に保持されることになる。そのため、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)などの架橋剤18を介して微小のシリカ粒子19が単層ナノチューブ16の側面全面に固定化できることになる。そこで、図示していないマイクロポンプで抽出用溶液をマイクロリアクタ内に流すと、溶液中の核酸がマグネットスターラー13の回転に伴って回転している単層ナノチューブ16の側面に接触し、微小のシリカ粒子19表面の水酸基(−OH)と核酸の塩基が水素結合することにより、核酸のみを捕集することができる。また、微小のシリカ粒子19は、ピレン分子などの芳香族化合物20と単層ナノチューブ16の側面の炭素面とπ−π相互作用により、安定に保持されているため、抽出用溶液のpH、溶液の流量および温度を変化させても微小のシリカ粒子19が単層ナノチューブ16から脱離することがないので、核酸の抽出処理を長期間、安定に行うことができる。
図3は第2実施例を示す構成図である。
図3に示すように、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の架橋剤18が、数十nm〜数μmのシリカ系の球状粒子21と化学反応し、超音波処理と硫酸や塩酸などの強酸との併用処理により末端面にカルボキシル基が修飾された単層ナノチューブ16が、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)と化学反応することで、単層ナノチューブ16が球状粒子21の表面上に多数本固定化されているような構成となっているので、目的とするDNAやRNAなどの核酸が単層ナノチューブ16側面上に捕集する量が一層増すことになる。
本発明は、全血、植物、細胞、酵母菌などの生体試料からDNAやRNAなどの核酸を抽出する装置にも適用できる。
本発明の第1実施例を示す核酸抽出装置の構成図である。 本発明の核酸抽出方法を示す構成図である。 第2実施例を示す核酸抽出装置の構成図である。 従来の核酸抽出装置の抽出処理の構成を示すブロック図である。 従来の核酸抽出用容器を用いた核酸抽出方法を示す模式図で、(a)は注入工程、(b)は混合工程、(cは)分離工程、(d)は不要成分除去工程、(e)は核酸回収工程である。
符号の説明
13 マグネットスターラー
14 微小流路
15 磁性粒子
16 単層チューブ
17 核酸結合部
18 架橋剤
19 微小シリカ粒子
20 芳香族化合物
21 球状粒子

Claims (3)

  1. ガラスまたは高分子樹脂から形成されたマイクロリアクタと、永久磁石が内蔵されたマグネットスターラーとを備えた核酸抽出装置において、
    マイクロリアクタに形成された微小流路内に、微小な磁性粒子が左右に少なくとも1個以上挿入された単層ナノチューブを備え、前記単層ナノチューブの側面全体に核酸のみを捕集する核酸結合部が修飾されていることを特徴とする核酸抽出装置。
  2. 前記核酸結合部は、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の架橋剤に、数百nm〜数μmの大きさのシリカ粒子と、ピリジン分子又はポリm−フェニレンビニレン誘導体の芳香族化合物とが結合して形成されていることを特徴とする請求項1記載の核酸装置。
  3. 前記単層ナノチューブは、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)の架橋剤を介して、数十nm〜数μmの微小のシリカ粒子あるいはフラーレンなどから形成された球状粒子に多数本固定化されたことを特徴とする請求項1または2記載の核酸抽出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7595495B2 (en) 2006-05-30 2009-09-29 Fuji Xerox Co., Ltd. Microreactor device and microchannel cleaning method

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