JP2005129589A - 磁気結合素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 結合係数が高く、漏れインダクタンスの小さい磁気結合素子を提供すること。
【解決手段】 磁気結合素子MC1は、第1の導電体1、第2の導電体11及び磁性体21を備える。第1の導電体1及び第2の導電体11は、基部3,13と、基部3から伸びる端子5,15とを有する。磁性体21は、第1の導電体1及び第2の導電体11を包囲するように配置されている。電気的に絶縁された状態で重ねられた第1の導電体1及び第2の導電体11の基部3,13は、その両端が磁性体21の異なる2面から突出し、磁性体21の外側に導出されている。互いに重ねられた基部3,13の磁性体21から導出された部分は、磁性体21における導出された面と略平行で且つ同一方向に曲げられている。第1の導電体1の端子5と第2の導電体11の端子15とは、互いに隣り合った状態で下側磁性体25の下面に沿うように同一方向に曲げられている。
【選択図】 図2



Description

本発明は、磁気結合素子に関する。
近年、FET等の半導体スイッチング素子の進歩や、ソフトスイッチング等の回路技術の進歩により、スイッチング電源の駆動周波数はますます高周波化されている。このように駆動周波数が高周波化すると、トランスやチョークコイル等に必要とされるインダクタンス値を小さくできる。このため、インダクタとして、線状の導電体(金属導体)を上下の磁性体により挟んだ構造のものも使用可能となる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−323336号公報
本発明は、導電体の結合係数が高く、漏れインダクタンスの小さい磁気結合素子を提供することを目的とする。
本発明者等は、導電体の結合係数を高く、漏れインダクタンスを小さくし得る構成の磁気結合素子として、複数の導電体を重ねて磁性体で囲んだ構成のものに着目した。そして、鋭意研究を重ねた結果、以下のような事実を新たに見出した。
磁気結合素子を複数の導電体を重ねて磁性体で囲む構成、すなわち複数の金属導体が磁気的に結合する構成とする場合、インダクタンス値が小さくなると、漏れインダクタンスの影響が相対的に大きくなる。このため、下記(1)式に示される結合係数Kが小さくなり、伝送効率が低下するという問題点がある。
K=M/(L・L1/2 … (1)
但し、Mは相互インダクタンス値であり、L、Lはそれぞれ対応する導電体(コイル)の自己インダクタンス値である。
また、磁気結合素子を、例えばスイッチング電源用のコンバータ等のように、スイッチング素子と組み合わせて用いる場合、以下の問題点が生じてしまう。磁気結合素子の漏れインダクタンスが大きいと、漏れインダクタンスによるエネルギーが原因となってスイッチング素子に発生するサージ電圧が大きくなる。このため、スイッチング素子として高耐圧のものを用いたり、サージ電圧を吸収するための回路を別途設けたりする必要が生じてしまう。
かかる研究結果に鑑み、本発明に係る磁気結合素子は、板状をなし、電気的に絶縁された状態で重ねられる第1の導電体及び第2の導電体と、第1の導電体及び第2の導電体を包囲するように配置される磁性体と、を備えており、第1の導電体と第2の導電体とは、重ねられた状態で磁性体から導出されて同一方向に曲げられていることを特徴とする。
本発明に係る磁気結合素子では、第1の導電体と第2の導電体とが電気的に絶縁された状態で重ねられ、この重ねられた状態で磁性体から導出されて同一方向に曲げられているので、第1の導電体と第2の導電体との磁気的結合が極めて良好となる。この結果、第1の導電体と第2の導電体との結合係数を高くして、漏れインダクタンスを小さくすることができる。また、第1の導電体及び第2の導電体は、比較的幅広に形成することができることから、抵抗値が小さく、大電流化の要求に対応することが可能となる。
また、第1の導電体及び第2の導電体は、磁性体から導出された端部に端子を有することが好ましい。このように構成した場合、外部基板への表面実装が可能となる。
また、第1の導電体及び第2の導電体の端子の幅は、第1の導電体及び第2の導電体における互いに重ねられた部分の幅よりも短く設定されており、第1の導電体の端子と第2の導電体の端子とは、互いに隣り合わせて配置されると共に同一方向に曲げられていることが好ましい。このように構成した場合、外部基板への表面実装を容易に行うことができる。
また、第1の導電体の端子と第2の導電体の端子とは、異なる方向に曲げられていることが好ましい。このように構成した場合、外部基板への表面実装を容易に行うことができる。
本発明によれば、結合係数が高く、漏れインダクタンスの小さい磁気結合素子を提供することができる。
本発明の実施形態に係る磁気結合素子について図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1及び図2は第1実施形態に係る磁気結合素子を示す全体斜視図であり、図3は図1におけるIII−III線に沿った断面図であり、図4は第1実施形態に係る磁気結合素子を示す分解斜視図である。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図1の上下方向に対応したものである。
磁気結合素子MC1は、図1〜図4に示されるように、第1の導電体1、第2の導電体11及び磁性体21を備えている。
第1の導電体1は、板状をなし、四角形状を呈した基部3と、基部3の対向する2辺からそれぞれ伸びる端子5とを有している。端子5の幅(図1における左右方向での長さ)は、基部3の幅(図1における左右方向での長さ)より狭い値(基部3の幅の2分の1未満)に設定されている。第1の導電体1は、導電性の高い金属(例えば、銅、アルミニウム等)からなる。
第2の導電体11は、板状をなし、四角形状を呈した基部13と、基部13の対向する2辺からそれぞれ伸びる端子15とを有している。端子15の幅(図1における左右方向での長さ)は、基部13の幅(図1における左右方向での長さ)より狭い値(基部13の幅の2分の1未満)に設定されている。第2の導電体11は、第1の導電体1と同じく、導電性の高い金属(例えば、銅、アルミニウム等)からなる。
第1の導電体1と第2の導電体11とは、基部3と基部13とが電気絶縁材31を介して互いに重ね合わされることにより、電気的に絶縁された状態で重ねられている。
なお、電気絶縁材31を用いる代わりに、基部3及び基部13の少なくとも一方に電気絶縁材料を層状に塗布するようにしてもよい。この場合、基部3,13の全体に塗布してもよく、また、基部3,13の対向面にのみ塗布するようにしてもよい。
磁性体21は、外形が略直方体形状を呈しており、中空部が形成されることにより筒状をなしている。磁性体21は、U型コア形状とされた上側磁性体23と、I型コア形状とされた下側磁性体25とを含んでいる。上側磁性体23と下側磁性体25とは、接着等により一体化されている。上記中空部は、上側磁性体23と下側磁性体25とにより画成される。上側磁性体23及び下側磁性体25は、金属磁性体粉の圧粉成形体、表面を絶縁処理した金属磁性体、フェライト等を用いることができる。上側磁性体23と下側磁性体25との接着には、エポキシ樹脂等の樹脂材料にフェライト粉を混合して作製したペースト状の複合フェライトを用いることができる。また、上側磁性体23と下側磁性体25との接着面間にプラスチックフィルム等のギャップ材料を挿入するなどの方法でインダクタンス調整を行ってもよい。
磁性体21は第1の導電体1及び第2の導電体11を包囲するように配置されており、第1の導電体1及び第2の導電体11は磁性体21の中空部を通っている。電気的に絶縁された状態で重ねられた第1の導電体1及び第2の導電体11の基部3,13は、その両端が磁性体21の異なる2面(本実施形態においては、対向する2面)から突出し、磁性体21の外側に導出されている。第1の導電体1及び前記第2の導電体11は、磁性体21から導出された端部に端子5,15を有することとなる。
互いに重ねられた基部3,13の磁性体21から導出された部分は、磁性体21(下側磁性体25)における導出された面と略平行で且つ同一方向(本実施形態においては、下方)に曲げられている。第1の導電体1の端子5と第2の導電体11の端子15とは、互いに隣り合った状態で下側磁性体25の下面に沿うように同一方向に曲げられている。端子5,15は、外部基板(図示せず)のランド部にそれぞれ載置され、当該ランド部に半田付けされる。
以上のように、本第1実施形態においては、第1の導電体1と第2の導電体11とが電気的に絶縁された状態で重ねられ、この重ねられた状態で磁性体21から導出されて同一方向に曲げられているので、第1の導電体1と第2の導電体11との磁気的結合が極めて良好となる。この結果、第1の導電体1と第2の導電体11との結合係数を高くして、漏れインダクタンスを小さくすることができる。
また、本第1実施形態においては、第1の導電体1及び第2の導電体11は比較的幅広に形成することが可能となる。これにより、第1の導電体1及び第2の導電体11の抵抗値を小さくすることができ、磁気結合素子MC1は大電流化の要求に対応することができる。
また、本第1実施形態においては、第1の導電体1及び第2の導電体11は、磁性体21から導出された端部(基部3,13の端部)に端子5,15を有する。これにより、外部基板への表面実装が可能となる。
また、本第1実施形態においては、第1の導電体1及び第2の導電体11の端子5,15の幅は、互いに重ねられる第1の導電体1及び第2の導電体11の基部3,13の幅よりも短く設定されている。また、第1の導電体1の端子5と第2の導電体11の端子15とは、互いに隣り合わせて配置されると共に同一方向に曲げられている。これにより、外部基板への表面実装を容易に行うことができる。
(第2実施形態)
図5及び図6は第2実施形態に係る磁気結合素子を示す全体斜視図であり、図7は図5におけるVII−VII線に沿った断面図であり、図8は第2実施形態に係る磁気結合素子を示す分解斜視図である。また、説明中、「上」及び「下」なる語を使用することがあるが、これは図5の上下方向に対応したものである。
磁気結合素子MC2は、図5〜図8に示されるように、第1の導電体41、第2の導電体51及び磁性体21を備えている。
第1の導電体41及び第2の導電体51は、板状をなし、四角形状を呈している。第1の導電体41及び第2の導電体51は、導電性の高い金属(例えば、銅、アルミニウム等)からなる。
第1の導電体41及び第2の導電体51は磁性体21の中空部を通っている。電気的に絶縁された状態で重ねられた第1の導電体41及び第2の導電体51は、その両端が磁性体21の異なる2面(本実施形態においては、対向する2面)から突出し、磁性体21の外側に導出されている。
第1の導電体41及び第2の導電体51における少なくとも磁性体21の中空部に位置する部分43,53は、電気絶縁材31を介して互いに重ね合わされることにより、電気的に絶縁された状態で重ねられている。
なお、電気絶縁材31を用いる代わりに、第1の導電体41及び第2の導電体51における磁性体21の中空部に位置する部分43,53の少なくとも一方に電気絶縁材料を層状に塗布するようにしてもよい。この場合、第1の導電体41あるいは第2の導電体51における磁性体21の中空部に位置する部分43,53の両面に塗布してもよく、また、第1の導電体41あるいは第2の導電体51における磁性体21の中空部に位置する部分43,53の対向面にのみ塗布するようにしてもよい。
重ねられた第1の導電体41及び第2の導電体51の磁性体21から導出された部分は、磁性体21(下側磁性体25)における導出された面と略平行で且つ同一方向(本実施形態においては、下方)に曲げられている。第2の導電体51の先端部分55は、下側磁性体25の下面に沿うように曲げられている。第1の導電体41の先端部分45は、下側磁性体25の下面から離れるように、第2の導電体51の先端部分55とは反対の方向に曲げられている。本実施形態においては、第1の導電体41の先端部分45と第2の導電体51の先端部分55とは略180°反対方向に伸びている。
第1の導電体41及び第2の導電体51の先端部分45,55は、それぞれが端子として機能し、外部基板(図示せず)のランド部にそれぞれ載置され、当該ランド部に半田付けされる。
以上のように、本第2実施形態においては、第1の導電体41と第2の導電体51とが電気的に絶縁された状態で重ねられ、この重ねられた状態で磁性体21から導出されて同一方向に曲げられているので、第1の導電体41と第2の導電体51との磁気的結合が極めて良好となる。この結果、第1の導電体41と第2の導電体51との結合係数を高くして、漏れインダクタンスを小さくすることができる。
また、本第2実施形態においては、第1の導電体41及び第2の導電体51は比較的幅広に形成することが可能となる。これにより、第1の導電体41及び第2の導電体51の抵抗値を小さくすることができ、磁気結合素子MC2は大電流化の要求に対応することができる。
また、本第2実施形態においては、第1の導電体41及び第2の導電体51の先端部分45,55は、それぞれが端子として機能する。これにより、外部基板への表面実装が可能となる。
また、本第2実施形態においては、第1の導電体41の先端部分45と第2の導電体51の先端部分55とは、異なる方向に曲げられている。これにより、外部基板への表面実装を容易に行うことができる。
ここで、本実施形態によって、第1の導電体と第2の導電体との結合係数を高くして、漏れインダクタンスを小さくすることができることを、実施例及び比較例を参照して、具体的に示す。以下の実施例及び比較例では、1MHzにおけるシミュレーション演算(有限要素法による磁場解析)によりインダクタンス値、結合係数及び漏れインダクタンスを求めた。
(実施例1)
実施例1に係る磁気結合素子として、第1実施形態の磁気結合素子MC1を採用した。
第1の導電体1及び第2の導電体11を、厚みが0.3mmである銅板とした。各導電体1,11の基部3,13の幅(図1における左右方向の長さ)を7.6mmとした。
磁性体21の幅(図1における左右方向の長さ)を12mmとし、磁性体21の奥行き(図2における左右方向の長さ)を11mmとし、磁性体21の厚み(図1及び図2における上下方向の長さ)を5mmとした。磁性体21の中空部の上下幅を1mmとした。下側磁性体25の厚みと、上側磁性体23における各導電体1,11の基部3,13に平行な部分の厚みとを2mmとした。磁性体21の透磁率を30とした。
シミュレーション演算の結果、図12に示されるように、インダクタンス値は40.7nHとなり、結合係数は0.971となり、漏れインダクタンスは2.35nHとなった。
(実施例2)
実施例2に係る磁気結合素子として、第2実施形態の磁気結合素子MC2を採用した。
第1の導電体41及び第2の導電体51を、厚みが0.3mmである銅板とした。各導電体41,51の幅(図5における左右方向の長さ)を7.6mmとした。磁性体21については、実施例1と同条件とした。
シミュレーション演算の結果、図12に示されるように、インダクタンス値は40.1nHとなり、結合係数は0.994となり、漏れインダクタンスは0.50nHとなった。
(比較例1)
比較例1として、図9〜図11に示された磁気結合素子MC100を採用した。図9及び図10は比較例1の磁気結合素子を示す全体斜視図であり、図11は比較例1の磁気結合素子を示す断面図である。
磁気結合素子MC100は、第1の導電体101、第2の導電体111及び磁性体21を備えている。第1の導電体101及び第2の導電体111は、基部103,113と当該基部103から伸びる端子105,115とを有し、電気的に絶縁された状態で重ねられている。第1の導電体101及び第2の導電体111の基部103,113は、磁性体21の中空部内に位置する。第1の導電体101及び第2の導電体111の端子105,115は、磁性体21の外側に位置する。第1の導電体101及び第2の導電体111の端子105,115は、導出された面に沿うように同一方向に曲げられている。また、端子105,115の先端部分は、下側磁性体25の下面に沿うように曲げられている。
第1の導電体101及び第2の導電体111を、厚みが0.3mmである銅板とした。各導電体101,111の基部103,113の幅(図9における左右方向の長さ)を7.6mmとした。磁性体21については、実施例1及び2と同条件とした。
シミュレーション演算の結果、図12に示されるように、インダクタンス値は41.8nHとなり、結合係数は0.920となり、漏れインダクタンスは6.43nHとなった。
図19から分かるように、実施例1及び2では、比較例1に比して結合係数が高く、漏れインダクタンスが小さくなっている。以上のことから、本実施形態の有効性が確認された。
なお、実施例1は、実施例2に比して結合係数が低く、漏れインダクタンスが大きくなっている。これは、実施例1(第1実施形態)の構成では、第1の導電体1及び第2の導電体11の端子5,15の間の間隙領域近傍に磁性体21(下側磁性体25)が存在するため、端子5,15間の間隙領域近傍での漏れ磁束が大きくなり、漏れインダクタンスが大きくなることによるものであると考えられる。
次に、図13及び図14に基づいて、本実施形態に係る磁気結合素子が適用される回路について説明する。図13は、本実施形態に係る磁気結合素子が適用される回路の一例を示す回路図である。図14は、図13に示された回路の動作波形図である。
図13に示された回路は、スイッチング電源に用いられるタップドインダクタ方式の降圧型DC−DCコンバータ(Tapped-Inductor Buck Converter)81を構成している。このDC−DCコンバータ81は、例えばDC12VからDC1V前後の出力電圧を得るものであり、直流電源E及び負荷Rが接続されている。
DC−DCコンバータ81は、MOSFET等で構成されるスイッチング素子S1,S2と、タップドインダクタTIと、コンデンサCとを備えている。タップドインダクタTIは、互いに電磁結合されるコイルL1,L2を含んでいる。タップドインダクタTIに上記実施形態の磁気結合素子MC1,MC2が適用され、第1の導電体1,41及び第2の導電体11,51のいずれか一方がコイルL1を構成し、他方がコイルL2を構成することとなる。
図14に示されるように、スイッチング素子S1,S2は、交互にオン状態とされる。スイッチング素子S1がオン状態となると、タップドインダクタTIを通してコンデンサCと負荷Rへの電流i1が流れる。スイッチング素子S1がオフ状態となり、スイッチング素子S2がオン状態となると、タップドインダクタTIに蓄えられたエネルギーにより、コイルL2からコンデンサCと負荷Rへの電流i2が流れる。
このタップドインダクタTIを用いたDC−DCコンバータ81は、スイッチング素子S1がオン状態である時にはコイルL1,L2を通して電流i1が流れるので、コイルL2のみからなる従来のDC−DCコンバータに比較して、この電流i1は小さくなる。また、コイルL1,L2の巻数比を調整することにより、従来の降圧型コンバータに比較し、大きな時比率で低電圧出力を得ることができる。
このように、DC−DCコンバータ81は、タップドインダクタTIが1つの素子で出力フィルタと電圧変換の2つの機能を有することとなる。また、DC−DCコンバータ81は、スイッチング素子S1に流れる電流i1が小さいため、スイッチング素子S1のスイッチング損失および導通損が小さくなり、効率が向上することとなる。
また、上記従来のDC−DCコンバータでは、スイッチング素子S2には入力電圧がそのまま印加されるため、耐圧の比較的高いものを用いる必要がある。しかしながら、DC−DCコンバータ81では、スイッチング素子S2には出力電圧に近い電圧が印加することとなり、低耐圧、低オン抵抗のMOSFETを用いることができる。
DC−DCコンバータ81において伝送効率を高めるためには、コイルL1,L2間の結合係数を大きくする必要があり、タップドインダクタTIとして本実施形態の磁気結合素子MC1,MC2が好適である。タップドインダクタTIとして本実施形態の磁気結合素子MC1,MC2を用いた場合、漏れインダクタンスが小さいので、漏れインダクタンスによるエネルギーが原因となってスイッチング素子に発生するサージ電圧が低くなり、より一層耐圧の低いスイッチング素子を用いることが可能となる。もちろん、サージ電圧を吸収するための回路を別途設ける必要もない。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上側磁性体23をU型コア形状とすると共に下側磁性体25をI型コア形状とする代わりに、両磁性体23,25をU型コア形状としてもよい。また、両磁性体23,25をI型コア形状として、コアの両側を接着する等の方法により磁性体21を形成するようにしてもよい。また、磁性体21を筒状に一体形成してもよい。更に、金属圧粉材料等を用いて、重ねられた導電体1,11,41,51をインサート成形してもよい。
また、第1実施形態の磁気結合素子MC1において、磁性体21の同じ面から導出される第1の導電体1及び第2の導電体11の端子5,15の数を少なくとも一方の導電体については複数とし、磁性体21の同じ面から導出された第1の導電体1の端子5と第2の導電体11の端子15とを交互に隣り合わせて配置するようにしてもよい。
また、本発明は、タップドインダクタ方式のDC−DCコンバータに用いられるタップドインダクタだけではなく、絶縁型DC/DCコンバータなどに用いられるトランスに適用することができる。
第1実施形態に係る磁気結合素子を示す全体斜視図である。 第1実施形態に係る磁気結合素子を示す全体斜視図である。 図1におけるIII−III線に沿った断面図である。 第1実施形態に係る磁気結合素子を示す分解斜視図である。 第2実施形態に係る磁気結合素子を示す全体斜視図である。 第2実施形態に係る磁気結合素子を示す全体斜視図である。 図5におけるVII−VII線に沿った断面図である。 第2実施形態に係る磁気結合素子を示す分解斜視図である。 比較例1の磁気結合素子を示す全体斜視図である。 比較例1の磁気結合素子を示す全体斜視図である。 比較例1の磁気結合素子を示す断面図である。 実施例1及び2と比較例1とにおけるシミュレーション演算の結果を示す図表である。 本実施形態に係る磁気結合素子が適用される回路の一例を示す回路図である。 図13に示された回路の動作波形図である。
符号の説明
1,41…第1の導電体、3,13…基部、5,15…端子、11,51…第2の導電体、21…磁性体、23…上側磁性体、25…下側磁性体、31…電気絶縁材、45,55…先端部分(端子)、MC1,MC2…磁気結合素子。

Claims (4)

  1. 板状をなし、電気的に絶縁された状態で重ねられる第1の導電体及び第2の導電体と、
    前記第1の導電体及び前記第2の導電体を包囲するように配置される磁性体と、を備えており、
    前記第1の導電体と前記第2の導電体とは、重ねられた状態で前記磁性体から導出されて同一方向に曲げられていることを特徴とする磁気結合素子。
  2. 前記第1の導電体及び前記第2の導電体は、前記磁性体から導出された端部に端子を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気結合素子。
  3. 前記第1の導電体及び前記第2の導電体の前記端子の幅は、前記第1の導電体及び前記第2の導電体における互いに重ねられた部分の幅よりも短く設定されており、
    前記第1の導電体の前記端子と前記第2の導電体の前記端子とは、互いに隣り合わせて配置されると共に同一方向に曲げられていることを特徴とする請求項2に記載の磁気結合素子。
  4. 前記第1の導電体の前記端子と前記第2の導電体の前記端子とは、異なる方向に曲げられていることを特徴とする請求項2に記載の磁気結合素子。
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JP2020088289A (ja) * 2018-11-29 2020-06-04 太陽誘電株式会社 インダクタンス素子及び電子機器
CN117790132A (zh) * 2024-02-26 2024-03-29 联振电子(深圳)有限公司 一种耦合系数更高的双导电片

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