JP2005129378A - 火花点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 2本の並列配置された高圧電極を有する点火プラグの2本の高圧電極のそれぞれに2個の電源をコネクタを介して接続してなる火花点火装置において、点火プラグに対して間違った向きにコネクタを装着しようとしたときであっても、コネクタの取り付けを簡単に行うことができるようにする。
【解決手段】 コネクタ3は、軸一端側において2本の接続端子161、162に電気的に接続されるものであり、コネクタ3の接続端面34には、2本の接続端子161、162がそれぞれ挿入される2個の開口部351、352が設けられ、2本の接続端子161、162は、コネクタ3の軸3aからずれて配置されており、コネクタ3の接続端面34は、コネクタ3の軸3aと直交する面から傾いた傾斜面となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、並列に配置された2本の高圧電極を有する点火プラグを有する火花点火装置に関する。
2本の高圧電極を有する点火プラグとしては、軸方向に略平行に配置された2本の高圧電極と、これら高圧電極の一端部との間に放電ギャップを介して対向する接地電極とを有するものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
このような点火プラグは、放電破壊電圧が高い条件で確実に放電させるために、着火性を向上させるべく、2本の高圧電極を有することで、2つの放電ギャップを構成したものである。
特開昭61−42890号公報
一般に点火プラグは、エンジンブロックに形成された細長いプラグホールの底にネジ止めされて取り付けられるため、装着時において、このネジの回転方向すなわちプラグの軸回りの回転方向に対して点火プラグがどのような向きとなっているかを確認することは極めて困難である。
したがって、上記のような2本の高圧電極が平行して配置されている点火プラグでは、装着された点火プラグの向きに合わせてコネクタを取り付けることが困難である。このことは、具体的には次のようなことである。
2本の高圧電極が平行して配置されている点火プラグでは、2本の高圧電極のそれぞれにおいて、他端部すなわち放電ギャップとは反対側の端部に、接続端子が設けられている。そして、この接続端子を介して2本の高圧電極のそれぞれに電源が接続され、この電源によって高圧電極に高電圧を印加することが可能になる。
ここで、2本の接続端子と2個の電源とは、プラグホールの形状に合わせた細長形状のコネクタを介して電気的に接続される。
通常、点火プラグ用のコネクタは、プラグ側の接続端子が挿入される開口部(孔)を有し、この開口部に接続端子を挿入することで、コネクタと点火プラグとの接続を行う。そのため、2本の高圧電極が平行配置された点火プラグに対しては、コネクタにおける接続端子挿入用の開口部も2個必要である。
しかし、2本の高圧電極を有する点火プラグを、細長いプラグホールの底に装着した状態においては、軸回りの回転方向に対する点火プラグの向きを確認することが困難であるため、点火プラグの2本の接続端子とコネクタの2個の開口部との位置あわせも難しいものとなる。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて、2本の並列配置された高圧電極を有する点火プラグと2本の高圧電極のそれぞれに対応して設けられた2個の電源とをコネクタを介して接続してなる火花点火装置において、点火プラグに対して間違った向きにコネクタを装着しようとしたときであっても、コネクタの取り付けを簡単に行うことができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、軸方向に並列に配置された2本の高圧電極(151、152)およびこれら高圧電極(151、152)の一端部との間に放電ギャップを介して対向する接地電極(171、172)を有するとともに、2本の高圧電極(151、152)の他端部のそれぞれに接続端子(161、162)を有する点火プラグ(1)と、2本の高圧電極(151、152)のそれぞれに対応して設けられ、高圧電極(151、152)に高電圧を印加するための2個の電源(21、22)と、接続端子(161、162)に装着され、それぞれの高圧電極(151、152)と電源(21、22)とを電気的に接続する細長形状を有するコネクタ(3)とを備える火花点火装置であって、次のような特徴点を有する。
・コネクタ(3)は、軸一端側において2本の接続端子(161、162)に電気的に接続されるものであり、コネクタ(3)のうち2本の接続端子(161、162)に接続される側に位置する接続端面(34)には、2本の接続端子(161、162)がそれぞれ挿入される2個の開口部(351、352)が設けられていること。
・2本の接続端子(161、162)は、コネクタ(3)の軸(3a)からずれて配置されており、コネクタ(3)の接続端面(34)は、コネクタ(3)の軸(3a)と直交する面から傾いた傾斜面となっていること。本発明の火花点火装置は、これらの点を特徴としている。
それによれば、点火プラグ(1)の向きに対してコネクタ(3)を間違った向きに装着した場合、傾斜面であるコネクタ(3)の接続端面(34)においてコネクタ(3)の軸(3a)からずれた位置すなわち接続端面(34)の中心からずれた位置に、点火プラグ(1)の少なくとも一方の接続端子(161、162)が当接する。
このとき、コネクタ(3)を押し込もうとする力によってコネクタ(3)が回転し、接続端子(161、162)と傾斜面である接続端面(34)とが滑り合うことにより、接続端子(161、162)は開口部(351、352)まで導かれる。そして、接続端子(161、162)は開口部(351、352)に挿入され、接続端子(161、162)とコネクタ(3)との接続を行うことができる。
よって、本発明によれば、点火プラグ(1)に対して間違った向きにコネクタ(3)を装着しようとしたときであっても、コネクタ(3)が正しい向きに回転するため、コネクタ(3)の取り付けを簡単に行うことができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の点火装置において、2本の接続端子(161、162)は、コネクタ(3)側へ突出する長さが異なるものであり、コネクタ(3)における接続端面(34)は、突出する長さの大きい方の接続端子(161)に対応する開口部(351)の方が、突出する長さの小さい方の接続端子(162)に対応する開口部(352)よりも点火プラグ(1)から遠ざかるように、傾いていることを特徴としている。
請求項1に記載の火花点火装置としては、具体的に、このような構成を有するものにできる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の火花点火装置において、コネクタ(3)における接続端面(34)は、点火プラグ(1)に向かって凹となるように形成されたV字形状の傾斜面であり、開口部(351、352)は、V字形状の傾斜面の底部に位置していることを特徴としている。
請求項1に記載の火花点火装置としては、具体的に、このような構成を有するものにできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る火花点火装置を示す構成図である。
この火花点火装置は、放電ギャップで放電して燃焼室4内の混合気を着火させる点火プラグ1、点火プラグ1に高電圧を印加する2個の電源21、22、点火プラグ1と電源21、22とを接続するコネクタ3を備えている。
点火プラグ1は、1気筒2点点火を行うために、一対の点火プラグを一体化したもので、一対の放電ギャップを有する。
そして、それらの放電ギャップを内燃機関の1つの燃焼室4に共に臨ませた状態でエンジンブロック5に装着され、放電ギャップで放電して燃焼室4内の混合気を着火させるものである。
なお、本実施形態では、同じ構成要素が2個存在するものについては、これら2個のものを区別して呼称する場合、図1中の左側に位置するものを第1、右側に位置するものを第2、として呼称することとする。また、以下、非燃焼室側というのは、燃焼室4とは反対側の方向(つまり、図1中の上方)を表すものである。
点火プラグ1は、導電性の鉄鋼材料よりなる略円筒形状の取付金具11を有しており、この取付金具11の外周には雄ネジ12が設けられている。
点火プラグ1は、エンジンブロック(エンジンヘッド)5に形成された細長いプラグホール6に挿入されるとともに、このプラグホール6に形成された雌ネジ61と上記雄ネジ12とがネジ結合されている。
取付金具11の内部には、アルミナセラミック等からなる略円筒形状の2本の碍子131、132が収納されており、これら碍子131、132は、取付金具11にネジ結合された碍子押さえ14を介して取付金具11に固定されている。
そして、これら碍子131、132の一端(燃焼室4側の端部)およびこれと反対側の他端は、取付金具11から突出している。
それぞれの碍子131、132において、その内部には、図示しない軸孔が設けられており、この軸孔に高圧電極151、152およびこれに導通する接続端子としてのステム161、162が挿入されて保持されている。
高圧電極151、152は、その一端部が碍子131、132の一端から突出して燃焼室4に露出している。また、図示しないが、高圧電極151、152の他端部は、碍子131、132の内部にて、抵抗体や導電性ガラスシール材等を介してステム161、162の一端部と電気的に接続されている。
そして、ステム161、162の他端部は、碍子131、132の他端から非燃焼室側へ突出している。
本実施形態では、図1に示されるように、左側に位置する第1の碍子131の他端部側(非燃焼室側)の部位は、右側に位置する第2の碍子の他端部側の部位よりも長くなっている。
つまり、それに応じて、第1のステム161の他端部の方が、第2のステム162の他端部よりも非燃焼室側に突出した段違いの状態となっている。
ここで、高圧電極151、152は、たとえば内材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構成された円柱体からなる。また、ステム161、162は、たとえば導電性の鉄鋼材料よりなる円柱体である。
また、上記抵抗体は、たとえば炭素粉末とガラス粉末を混合した粉末状の抵抗材を焼き固めて円柱状に形成したもので、所定の電気抵抗値を有する。また、上記導電性ガラスシール材は、たとえば銅とガラスを主成分とするもので、電気良導体であると共に、燃焼ガスの洩れを防止するものである。
一方、取付金具11における燃焼室4側の端部には、一対の接地電極171、172が溶接等により固定されている。この接地電極171、172は、たとえばNi基合金等からなる角柱より構成されている。
そして、本点火プラグ1においては、第1の高圧電極151の一端部と第1の接地電極171の端部とが、第1の放電ギャップを隔てて対向し、第2の高圧電極151の一端部と第2の接地電極172の端部とが、第2の放電ギャップを隔てて対向している。
このように、本実施形態の点火プラグ1は、プラグの軸方向に並列に配置された2本の高圧電極151、152およびこれら高圧電極151、152の一端部との間に放電ギャップを介して対向する接地電極171、172を有するとともに、2本の高圧電極151、152の他端部のそれぞれに接続端子としてのステム161、162を有する構成となっている。
本例では、2本の碍子131、132は、プラグの軸方向に平行に配置されており、それによって、2本の高圧電極151、152およびステム161、162も互いに平行に配置されている。
なお、2本の碍子131、132は、プラグの軸方向に平行状態から互いに傾斜していてもよく、それに伴い、2本の高圧電極151、152およびステム161、162も互いに傾斜して配置されていてもよい。
そして、2個の電源21、22は、第1の高圧電極151に対応して設けられ、この第1の高圧電極151に高電圧を印加するための第1の電源21と、第2の高圧電極152に対応して設けられ、この第2の高圧電極152に高電圧を印加するための第2の電源22とからなる。
そして、これら高圧電極151、152と電源21、22とは、それぞれ、細長形状を有するコネクタ3を介して、電気的に接続されている。このコネクタ3は、プラグホール6内に挿入されて、プラグホール6内において点火プラグ1における非燃焼室側の端部側に位置している。
コネクタ3は、高耐熱、高絶縁性の樹脂からなるコネクタ本体31と、このコネクタ本体31の内部に設けられた2本の導電線321、322と、各導電線321、321における点火プラグ側の端部のそれぞれに導通する導電バネ331、332とから構成されている。ここで、導電バネ331、332と導電線321、322とは溶接等により接続されている。
そして、コネクタ3は、軸一端側(点火プラグ側の端部側)において2本のステム(接続端子)161、162に電気的に接続されており、これとは反対側の軸他端側において2個の電源21、22に電気的に接続されている。
具体的には、コネクタ3におけるコネクタ本体31のうち2本のステム161、162に接続される側に位置する接続端面34には、2本のステム161、162がそれぞれ挿入される2個の開口部351、352が設けられており、これら開口部351のそれぞれには、導電バネ331、332が望んだ形となっている。
そして、点火プラグ1における第1のステム161の他端部は、コネクタ3における第1の開口部351に挿入されて第1の導電バネ331に接触しており、点火プラグ1における第2のステム162の他端部は、コネクタ3における第2の開口部352に挿入されて第2の導電バネ332に接触している。
こうして、第1の高圧電極151と第1の電源21との間、および、第2の高圧電極152と第2の電源22との間は、それぞれ、コネクタ3を介して、電気的に接続された形となっている。
ここで、本実施形態においては、点火プラグ1における2本のステム161、162は、図1中の一点鎖線で示すコネクタ3の軸(中心軸)3aからずれて配置されている。また、コネクタ3の接続端面34は、コネクタ3の軸3aと直交する面から傾いた傾斜面となっている。
特に、本実施形態では、図1に示されるように、2本のステム161、162は、コネクタ3側へ突出する高さが異なるものであり、コネクタ3における接続端面3aは、突出する長さの大きい方の第1のステム161に対応する第1の開口部351の方が、突出する長さの小さい方の第2のステム162に対応する第2の開口部352よりも点火プラグ1から遠ざかるように、傾いている。
つまり、コネクタ本体31の長手方向に直角な面から傾斜しているコネクタ3の接続端面34において、2個の開口部351、352は、当該接続端面34の傾斜方向に沿って配置されている。
このような構成を有する本実施形態の火花点火装置は、次のようにして組み付けることができる。
まず、点火プラグ1をプラグホール6に挿入するとともに、取付金具11の雄ネジ12を介してプラグホール6の雌ネジ61とをネジ締めする。これにより、点火プラグ1をエンジンブロック5へネジ結合して固定する。
続いて、コネクタ3をプラグホール6へ挿入して、点火プラグ1の2個のステム161、162のそれぞれをコネクタ3の開口部351、352へ挿入することにより、点火プラグ1とコネクタ3とを電気的に接続する。また、コネクタ3と各電源21、22とを電気的に接続する。
このようにして組み付けられた本実施形態の火花点火装置においては、2個の電源21、22から2本の高圧電極151、152に対して、高電圧を印加して2個の放電ギャップで同時に点火させたり、タイミングをずらして点火させたりする。それによって、着火性に優れた放電が可能となる。
ところで、本実施形態によれば、軸方向に並列に配置された2本の高圧電極151、152およびこれら高圧電極151、152の一端部との間に放電ギャップを介して対向する接地電極171、172を有するとともに、2本の高圧電極151、152の他端部のそれぞれに接続端子としてのステム161、162を有する点火プラグ1と、2本の高圧電極151、152のそれぞれに対応して設けられ高圧電極151、152に高電圧を印加するための2個の電源21、22と、ステム161、162に装着され、それぞれの高圧電極151、152と電源21、22とを電気的に接続する細長形状を有するコネクタ3とを備える火花点火装置であって、次のような特徴点を有する装置が提供される。
・コネクタ3は、軸一端側において2本のステム161、162に電気的に接続されるものであり、コネクタ3の接続端面34には、2本のステム161、162がそれぞれ挿入される2個の開口部351、352が設けられていること。
・2本のステム161、162は、コネクタ3の軸3aからずれて配置されており、コネクタ3の接続端面3aは、コネクタ3の軸3aと直交する面から傾いた傾斜面となっていること。
このような特徴点を有する本実施形態の火花点火装置によれば、コネクタ3を間違った向きに装着した場合、傾斜面であるコネクタ3の接続端面34においてコネクタ3の軸3aからずれた位置すなわち接続端面34の中心からずれた位置に、点火プラグ1の少なくとも一方のステム161、162が当接する。
このとき、コネクタ1を押し込もうとする力によってコネクタ3が軸3a回りに回転し、ステム161、162と傾斜面である接続端面34とが滑り合うことにより、ステム161、162は開口部351、352まで導かれる。そして、ステム161、162は開口部351、352に挿入され、導電バネ331、332と接触してコネクタ3との接続が行われる。
このコネクタ3の接続作用について図2を参照して、より具体的に説明する。図2は点火プラグ1に対してコネクタ3を正しくない向きに向けて装着しようとしているところである。
本実施形態では、特に、点火プラグ1における第1の碍子131は第2の碍子132よりも長く、第1のステム161の他端部の方が、第2のステム162の他端部よりも非燃焼室側に突出した段違いの状態となっているため、第1のステム161の他端部の方がコネクタ3の接続端面34に先に当接する。
この当接点は、コネクタ3の軸3aからずれており、また、コネクタ3の接続端面34が傾斜しているので、コネクタ3の挿入に伴うコネクタ3を押し込もうとする力によって、コネクタ3は図2中の矢印Y方向に回転する。
そして、コネクタ3をさらにプラグホール6に挿入していくと、点火プラグ1とコネクタ3の向きが合って、簡単に接続することができる。
以上のように、本実施形態によれば、点火プラグ1に対して間違った向きにコネクタ3を装着しようとしたときであっても、コネクタ3が正しい向きに回転するため、コネクタ3の取り付けを簡単に行うことができる。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、第1のステム161には第1の開口部351を介して第1の導電バネ331が当接し、第2のステム162には第2の開口部352を介して第2の導電バネ332が当接するように接続する例を示した。
しかし、上記の組合せが逆になることが許されるならば、より単純な構成で目的を達することができる。
つまり、本発明の第2実施形態では、上記の接続の組合せであっても、その逆に、第1のステム161が第2の導電バネ332に当接し、第2のステム162が第1の導電バネ331に当接するものでも、どちらでもよい接続例を示すものである。
図3は、本実施形態の要部構成を示す概略断面図であり、(a)は、2つ並んだ第1の碍子131と第2の碍子132とが重なって見える向きの断面図を示し、(b)は(a)の横断面図を示す。以下、上記第1実施形態と相違するところを中心に説明する。
図3に示されるように、本実施形態では、コネクタ3におけるコネクタ本体31のうち2本のステム161、162に接続される側に位置する接続端面34は、点火プラグ1に向かって凹となるように形成されたV字形状の傾斜面であり、開口部351、352は、当該V字形状の傾斜面の底部に位置している。
また、本実施形態では、上記実施形態のように2本の碍子131、132の長さが同じであり、第1のステム161の他端部と第2のステム162の他端部とでは、非燃焼室側に突出する高さが同じ状態となっている。
次に、本実施形態の構成におけるコネクタ3の接続作用を説明する。
上記第1実施形態と同様に、点火プラグ1に対してコネクタ3を正しくない向きに向けて装着しようとすると、点火プラグ1のステム161、162がコネクタ3の接続端面34に当接する。
この当接点は、コネクタ3の軸3aからずれており、また、コネクタ3の接続端面34が傾斜しているので、コネクタ3を押し込もうとする力に対して、コネクタ3がその軸3a回りに回転する。
そして、コネクタ3をさらにプラグホール6に挿入していくと、点火プラグ1とコネクタ3の向きが合って、簡単に接続することができる。
このように、本実施形態によっても、点火プラグ1に対して間違った向きにコネクタ3を装着しようとしたときであっても、コネクタ3が正しい向きに回転するため、コネクタ3の取り付けを簡単に行うことができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、接続端子は、高圧電極とは別体で導電ガラス等を介して高圧電極と導通するステムであったが、高圧電極の他端部に設けられる接続端子は、これに限定されるものではない。
たとえば、接続端子は、高圧電極と一体のものであってもよい。この場合、たとえば、高圧電極における放電ギャップ側とは反対の端部が碍子の他端部から突出するように延びた構成とすればよい。
また、上記実施形態では、接地電極は、2本の高圧電極に対応して2個設けられていたが、たとえば2本の高圧電極に対して共通の1個の接地電極が設けられている構成であってもよい。このような構成は、たとえば上記特許文献1に記載されている。
以上述べてきたように、本発明は、2本の並列配置された高圧電極を有する点火プラグと2本の高圧電極のそれぞれに対応して設けられた2個の電源とをコネクタを介して接続してなる火花点火装置において、コネクタの接続端面を傾斜させるとともに、2本の接続端子をコネクタの軸からずらしたことを要部とするものであり、他の部分は適宜設計変更可能である。
本発明の第1実施形態に係る火花点火装置の全体構成を示す概略断面図である。 上記第1実施形態の作用効果を説明するための図である。 本発明の第2実施形態の要部構成を示す概略断面図であり、(a)は、2つ並んだ碍子が重なって見える向きの断面図を示し、(b)は(a)の横断面図を示す。
符号の説明
1…点火プラグ、3…コネクタ、3a…コネクタの軸、21、22…電源、
34…コネクタの接続端面、151、152…高圧電極、
161、162…接続端子としてのステム、171、172…接地電極、
351、352…コネクタの開口部。

Claims (3)

  1. 軸方向に並列に配置された2本の高圧電極(151、152)およびこれら高圧電極(151、152)の一端部との間に放電ギャップを介して対向する接地電極(171、172)を有するとともに、前記2本の高圧電極(151、152)の他端部のそれぞれに接続端子(161、162)を有する点火プラグ(1)と、
    前記2本の高圧電極(151、152)のそれぞれに対応して設けられ、前記高圧電極(151、152)に高電圧を印加するための2個の電源(21、22)と、
    前記接続端子(161、162)に装着され、それぞれの前記高圧電極(151、152)と前記電源(21、22)とを電気的に接続する細長形状を有するコネクタ(3)とを備える火花点火装置であって、
    前記コネクタ(3)は、軸一端側において前記2本の接続端子(161、162)に電気的に接続されるものであり、
    前記コネクタ(3)のうち前記2本の接続端子(161、162)に接続される側に位置する接続端面(34)には、前記2本の接続端子(161、162)がそれぞれ挿入される2個の開口部(351、352)が設けられており、
    前記2本の接続端子(161、162)は、前記コネクタ(3)の軸(3a)からずれて配置されており、
    前記コネクタ(3)の前記接続端面(34)は、前記コネクタ(3)の軸(3a)と直交する面から傾いた傾斜面となっていることを特徴とする火花点火装置。
  2. 前記2本の接続端子(161、162)は、前記コネクタ(3)側へ突出する長さが異なるものであり、
    前記コネクタ(3)における前記接続端面(34)は、前記突出する長さの大きい方の前記接続端子(161)に対応する前記開口部(351)の方が、前記突出する長さの小さい方の前記接続端子(162)に対応する前記開口部(352)よりも前記点火プラグ(1)から遠ざかるように、傾いていることを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
  3. 前記コネクタ(3)における前記接続端面(34)は、前記点火プラグ(1)に向かって凹となるように形成されたV字形状の傾斜面であり、前記開口部(351、352)は、前記V字形状の傾斜面の底部に位置していることを特徴とする請求項1に記載の火花点火装置。
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