JP2005127968A - 有機分子検出素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 DNAなどの有機分子のサンプル量が少なくても良好な検出結果を得ることできる高感度な有機分子検出素子を提供する。
【解決手段】 半導体基板11と、半導体基板の主面に形成された絶縁膜12と、絶縁膜を介して半導体基板とは反対側の表面に配置された有機分子の固定領域19とを含み、半導体基板は、固定領域に対応する主面側の所定領域(23)を挟んで配された1対の電極領域21,22を有し、所定領域は、固定領域に固定された有機分子18の帯電量に応じて抵抗値が変化する電流経路の形成領域であり、絶縁膜の膜厚Dは、該絶縁膜の誘電率をKiとするとき、該絶縁膜の構成分子の直径より大きく、かつ2.6Ki(nm)以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、有機分子(例えばDNAやRNAなどの核酸や蛋白質を含めた塩基類)の検出に用いられる有機分子検出素子に関する。
従来より、DNAの塩基配列や特性を解析するために、半導体を用いた検出素子が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。これらの検出素子は、MOS−FETやJ−FETに類似した構造を有する。ゲートに相当する部分にDNAを固定化して、ソース・ドレイン間に相当する部分の電気特性を測定することにより、指標のDNAと検出対象のDNAとの相補結合を解析することができる。
特表2001−511245号公報 特開2003−43010号公報
しかしながら、上記した従来の検出素子には、検出感度が低いという問題があった。このため、ゲート部分に固定化するDNAのサンプル量が少ないと、良好な検出結果を得ることができない。生体のDNAを解析する場合には、できるだけ生体に負荷を与えないようにするため、生体から採取するサンプル量を少なくすることが望ましい。
本発明の目的は、DNAなどの有機分子のサンプル量が少なくても良好な検出結果を得ることのできる高感度な有機分子検出素子を提供することにある。
請求項1に記載の有機分子検出素子は、半導体基板と、前記半導体基板の主面に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜を介して前記半導体基板とは反対側の表面に配置された有機分子の固定領域とを含み、前記半導体基板は、前記固定領域に対応する前記主面側の所定領域を挟んで配された1対の電極領域を有し、前記所定領域は、前記固定領域に固定された前記有機分子の帯電量に応じて抵抗値が変化する電流経路の形成領域であり、前記絶縁膜の膜厚は、該絶縁膜の誘電率をKiとするとき、該絶縁膜の構成分子の直径より大きく、かつ、2.6Ki(nm)以下である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の有機分子検出素子において、前記半導体基板はシリコン基板であり、前記絶縁膜はシリコン酸化膜であり、前記シリコン酸化膜の膜厚の上限値は10nmである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の有機分子検出素子において、前記半導体基板はシリコン基板であり、前記絶縁膜はシリコン窒化膜であり、前記シリコン窒化膜の膜厚の上限値は18nmである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機分子検出素子において、前記所定領域には、予め、前記電極領域と同じ導電型のチャネル拡散領域が形成され、前記固定領域に前記有機分子が固定されていないときの前記チャネル拡散領域のシート抵抗値は、1.5kΩ/□以上である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の有機分子検出素子において、前記固定領域には、表面を荒らす処理が施されている。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の有機分子検出素子において、前記荒らす処理は、ケン化処理またはプラズマ処理である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の有機分子検出素子において、前記固定領域と前記所定領域と前記1対の電極領域とを含むセルが同一基板上に複数個配置されている。
本発明の有機分子検出素子によれば、DNAなどの有機分子のサンプル量が少なくても良好な検出結果を得ることができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
ここでは、有機分子の1例であるDNAの検出について説明する。第1実施形態の有機分子検出素子は、ディプリッション(depletion)型のMOS−FETと同様の動作特性を有し、DNAがマイナスに帯電していることを利用してDNAを検出する半導体素子である。
第1実施形態の有機分子検出素子10は、図1(斜視図)と図2(図1のAA断面図)に示す通り、シリコン基板11と、シリコン酸化膜12,13と、金属膜14,15と、シリコン窒化膜16とで構成されている。図1ではシリコン窒化膜16の図示を省略した。シリコン酸化膜12(請求項の「絶縁膜」に対応)は、シリコン基板11(半導体基板)の主面に形成され、その膜厚Dが例えば5nm程度である。
有機分子検出素子10の表面には、シリコン酸化膜12,13とシリコン窒化膜16による絶縁膜の凹部17が形成されている。凹部17の底面は、シリコン酸化膜12の表面に位置し、DNA18を固定化するための領域(以下「DNA固定領域19」)となっている。つまり、DNA固定領域19は、シリコン酸化膜12を介してシリコン基板11とは反対側の表面に配置されている。DNA固定領域19とシリコン基板11の主面との間隔は、シリコン酸化膜12の膜厚D(例えば5nm程度)に相当する。DNA固定領域19には、表面を荒らす処理(ケン化処理またはプラズマ処理)が施されている。
また、シリコン基板11の主面側には、図2に示す通り、1対の電極領域21,22と、チャネル拡散領域23とが設けられている。電極領域21,22とチャネル拡散領域23とは、互いに同じ導電型であり、シリコン基板11とは逆の導電型である。
チャネル拡散領域23は、DNA固定領域19に対応する所定領域に予め形成された不純物領域であり、電流経路の形成領域である。チャネル拡散領域23では、DNA固定領域19(ゲートに相当)に固定されたDNA18の帯電量に応じて、その電流経路の抵抗値が変化する。チャネル拡散領域23の初期状態(DNA18が固定されていない状態)でのシート抵抗値は、例えば5kΩ/□程度である。チャネル拡散領域23の長さは、1μm〜10μm程度である。チャネル拡散領域23の接合深さ(幅)は、0.1μm〜2μm程度である。
電極領域21,22は、ソース・ドレインに相当し、チャネル拡散領域23を挟むように配されている。また、電極領域21,22には、シリコン酸化膜12,13に設けられたコンタクトホール14a,15aを介して、金属膜14,15が電気的に接続されている。金属膜14,15は、信号入出力用の配線回路として機能する。
次に、第1実施形態の有機分子検出素子10を製造する工程について、図3,図4を用いて具体的に説明する。ここでは、シリコン基板11の導電型(初期不純物種)をN型とする。この場合、電極領域21,22とチャネル拡散領域23の導電型は、P型である。
まず(図3(a))、不純物濃度の低いN型のシリコン基板11の主面に、熱酸化法などを用いて、シリコン酸化膜12Aを形成する(膜厚は例えば50nm程度)。シリコン酸化膜12Aは、プロテクト酸化膜として機能するものである。その後、シリコン酸化膜12Aの上にレジスト膜を塗布し、フォトリソ法によりパターニングして、レジストパターン31を形成する。
次に(図3(b))、レジストパターン31をマスクとして、P型不純物のボロン32をイオン注入法により導入する(濃度は例えば2×1015個/cm2程度)。その後、レジストパターン31を除去して清浄化し、アニール処理を施すことで、N型のシリコン基板11に不純物濃度の高いP型の拡散領域(つまり電極領域21,22)を形成する。
次に(図3(c))、シリコン酸化膜12Aの上にレジストパターン33を形成し、これをマスクとしてボロン32を導入する(濃度は例えば5×1012個/cm2程度)。その後、レジストパターン33を除去して清浄化し、アニール処理を施すことで、P型の電極領域21,22に挟まれたN型のシリコン基板11に、電極領域21,22どうしが繋がるようにして、不純物濃度の低いP型の拡散領域(つまりチャネル拡散領域23)を形成する。そして、エッチングによりシリコン酸化膜12Aを全て除去する。
次に(図4(a))、N型のシリコン基板11の主面のうち少なくともチャネル拡散領域23の表面上に、熱酸化法や水蒸気酸化法などを用いて、薄いシリコン酸化膜12を新たに形成する(膜厚は例えば5nm程度)。そして、シリコン酸化膜12の上に、常圧CVD装置などを用いて、シリコン酸化膜13を形成する(膜厚は例えば500nm程度)。シリコン酸化膜13は、NSGやPSGなどの保護膜である。
次に(図4(b))、シリコン酸化膜13の上にレジストパターン34を形成し、これをマスクとして、シリコン酸化膜12,13の一部をエッチングする。このエッチングにより、シリコン酸化膜12,13にはコンタクトホール14a,15aが形成され、シリコン基板11の電極領域21,22が露出することになる。
次に、レジストパターン34を除去して清浄化した後、スパッタ装置などを用いて、金属膜(AlやAl−Si−Cu合金などの導電物質膜)を全面に形成する。そして、不図示のレジストパターンをマスクとして、金属膜の一部をエッチングし、図4(c)のようなパターン形状の金属膜14,15とする。金属膜14,15は、コンタクトホール14a,15aを介してシリコン基板11の電極領域21,22に電気的に接続されている。
次に、金属膜14,15上のレジストパターン(不図示)の除去と清浄化を行った後、プラズマCVD装置などを用いて、シリコン窒化膜を全面に形成する(膜厚は例えば300nm程度)。そして、不図示のレジストパターンをマスクとして、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜13の一部をエッチングし、図1のようなパターン形状のシリコン窒化膜16,シリコン酸化膜13とする。
その結果、表面には凹部17が形成され、シリコン基板11のチャネル拡散領域23に対応する箇所のシリコン酸化膜12が露出することになる。その後、シリコン窒化膜16上のレジストパターン(不図示)の除去と清浄化を行い、凹部17の底面に対してケン化処理またはプラズマ処理を施すことにより、第1実施形態の有機分子検出装置10が完成する。上記したように、凹部17の底面がDNA固定領域19として使用される。
なお、凹部17の底面(DNA固定領域19)に対するケン化処理やプラズマ処理とは、表面を荒らす処理であり、シリコン酸化膜12にDNA18を固定し易くするための加工処理である。例えば、ケン化処理は、常温で1規定の水酸化ナトリウムに5分間浸した後、蒸留水で洗浄することにより行われる。ケン化処理の条件(濃度や時間など)はこれに限定されない。プラズマ処理は、酸素ガス雰囲気中で行われる。有機分子検出素子10にはプラズマ処理が好ましい。このような表面を荒らす処理は省略することもできる。
上記のようにして製造された第1実施形態の有機分子検出素子10には、DNAの検出時、金属膜14,15の間に不図示の電源と電流計が接続される。電源は定電圧源である。この場合、金属膜14,15の間に所定の電圧が印加され、電極領域21,22の間(つまりチャネル拡散領域23)を流れる電流値の測定が、電流計により行われる。
具体的には、例えば、有機分子検出素子10のDNA固定領域19に指標のDNA18を固定化した後で検出対象のDNAを相補結合させる場合、指標のDNA18のみの状態で1回目の電流測定を行い、相補結合処理の後に2回目の電流測定を行い、2つの測定結果を大小比較すればよい。また逆の順序で、検出対象のDNA18を固定化した後に指標のDNAを相補結合させる場合には、検出対象のDNA18のみの状態で1回目の電流測定を行い、相補結合処理の後に2回目の電流測定を行い、2つの測定結果を大小比較すればよい。何れにしても、大小比較の結果(電流値の変化量)に基づいて、指標のDNAと検出対象DNAとの相補結合を解析することができる。
ちなみに、シリコン基板11がN型でチャネル拡散領域23がP型の場合、マイナスに帯電したDNA(指標と検出対象との少なくとも一方)がDNA固定領域19に固定化されると、チャネル拡散領域23の抵抗値は、初期状態(DNA18が固定されていない状態)と比較して低下する。このため、電極領域21,22の間(つまりチャネル拡散領域23)を流れる電流値は増加する。したがって、上記した電流値の変化量は“増加量”となる。DNAの総帯電量と電流値の増加量とは比例関係にある。この場合、電流値の増加量に基づいて相補結合の解析が行われる。
また逆に、シリコン基板11がP型でチャネル拡散領域23がN型の場合、マイナスに帯電したDNA(指標と検出対象との少なくとも一方)がDNA固定領域19に固定化されると、チャネル拡散領域23の抵抗値は、初期状態(DNA18が固定されていない状態)と比較して増加する。このため、電極領域21,22の間(つまりチャネル拡散領域23)を流れる電流値は減少する。したがって、上記した電流値の変化量は“減少量”となる。DNAの総帯電量と電流値の減少量とは比例関係にある。この場合、電流値の減少量に基づいて相補結合の解析が行われる。
次に、有機分子検出素子10の検出感度について説明する。検出感度の大小は、電流値の変化率(%)の大小、つまり、DNA固定領域19におけるDNAの総帯電量を所定量としたときの電流値の変化量ΔIを初期状態の電流値IOにより除した値(=ΔI÷IO)の大小と相関がある。定性的には、電流値の変化率(=ΔI÷IO)が大きいほど検出感度が高い。
また、電流値の変化率(=ΔI÷IO)の大きさは、DNA固定領域19からチャネル拡散領域23までの距離(シリコン酸化膜12の膜厚Dに相当)に依存すると共に、初期状態でのチャネル拡散領域23のシート抵抗値に依存する。つまり、上記の膜厚Dおよびシート抵抗値の設定に応じて、有機分子検出素子10の検出感度を調整できる。
図5のシミュレーション結果について説明する。このシミュレーションは、DNA固定領域19に仮想的な電極を設け、その電極に印加する電圧値(以下「ゲート電圧値VG」という)を変化させ、チャネル拡散領域23の電流値の変化を調べたものである。ゲート電圧値VGは、DNA固定領域19に固定されたDNAの総帯電量を表している。
図5(a)〜(d)の各々は、シリコン酸化膜12の膜厚Dを50nm,10nm,5nm,1nmとした場合の結果である。他のシミュレーション条件は、チャネル長5μm、チャネル濃度5×1016cm-3、チャネル接合深さ0.5μm、基板濃度1×1014cm-3、ドレイン電圧−2V、バイアス電圧5Vである。図5(a)〜(d)の比較から、シリコン酸化膜12の膜厚Dが薄いほど、電流値の変化率(=ΔI÷IO)が大きくなるという傾向が分かった。
そして、本発明者は、上記のシミュレーション結果に基づいて、膜厚Dの異なる多数の有機分子検出素子を試作し、各々の試作品における電流値の変化率(=ΔI÷IO)を測定した。測定結果は、図6の通りである。図6(a)は測定結果を数値で示したものであり、図6(b)は図6(a)をグラフ化したものである。図6には、膜厚Dが10nm,100nmの結果のみを示した。
試作品では、DNA固定領域19にDNAを固定化する代わりに、DNA固定領域19に仮想的な電極を設け、その電極に対するゲート電圧値VGを変化させた。また、初期状態(VG=0)の電流値IOを測定し、ゲート電圧値VGを所定値(VG=0.2V)としたときの電流値を測定した。さらに、2つの電流値の差に基づいて、ゲート電圧値VGが10mVだけ変化したときの電流値の変化量ΔIを求め、この変化量ΔIを初期状態の電流値IOにより除して、変化率(=ΔI÷IO)を計算した。
図6の変化率(=ΔI÷IO)の測定結果において、膜厚D=10nmの結果(0.42%)と膜厚D=100nmの結果(0.03%)との比較から、シリコン酸化膜12の膜厚Dが10nmであれば、電流値の変化率(=ΔI÷IO)として十分な値を確保できることが分かった。これは、シリコン酸化膜12の膜厚Dが10nmであれば、有機分子検出素子の検出感度として十分な値を確保できることを意味する。
また、図5のシミュレーション結果と図6の測定結果とを組み合わせることにより、シリコン酸化膜12の膜厚Dが10nm以下であれば、有機分子検出素子の検出感度として十分な値を確保できると言える。ただし、膜厚Dがシリコン酸化膜12の構成分子の直径(0.4nm程度)以下になると、シリコン酸化膜としての性質を保てない。このため、十分な検出感度を確保できる膜厚Dの範囲は、シリコン酸化膜12の構成分子の直径より大きく、かつ10nm以下となる。
さらに、本発明者は、初期状態でのチャネル拡散領域23のシート抵抗値が異なる多数の有機分子検出素子を試作し、上記と同様の方法で、各々の試作品における電流値の変化率(=ΔI÷IO)を測定した。測定結果は、図7の通りである。図7は測定結果を数値で示したものである。図7には、膜厚Dが10nmの結果のみを示した。
図7の測定結果において、変化率(=ΔI÷IO)とシート抵抗値との比較から分かるように、シート抵抗値が1.8kΩ/□以上であれば、変化率(=ΔI÷IO)は格段に良く、0.2以上となる。また、変化率(=ΔI÷IO)が0.1以上で良好とし、変化率0.1のときのシート抵抗値を見積もると、1.5kΩ/□未満になることは明らかである。
このことから、変化率(=ΔI÷IO)として十分な値(0.1)を確保するためには、シート抵抗値を1.5kΩ/□以上とすれば良いことが分かった。これは、シート抵抗値が1.5kΩ/□以上であれば、有機分子検出素子の検出感度として十分な値を確保できることを意味する(接合深さxjが0.3μm〜1μm程度のとき)。
既に説明したように、第1実施形態の有機分子検出素子10では、シリコン酸化膜12の膜厚Dを例えば5nm程度とし、かつ、初期状態でのチャネル拡散領域23のシート抵抗値を例えば5kΩ/□としたことにより、電流値の変化率(=ΔI÷IO)として十分な値を確保することができ、検出感度としても十分な値を確保することができる。
したがって、DNA固定領域19に固定化するDNAのサンプル量が少なくても、チャネル拡散領域23における電流値の変化量を大きく捉えることができ、良好な検出結果を得ることができる。その結果、指標のDNAと検出対象のDNAとの相補結合の解析を確実に行える。また、生体のDNAを解析する場合に、生体から取得するサンプル量を少なくできるため、生体への負荷を軽減できる。
さらに、第1実施形態の有機分子検出素子10は、ディプリッション型であり、初期状態(DNA18が固定されていない状態)のときにもチャネル拡散領域23に一定量の電流が流れるため、初期状態の電流値に基づいて有機分子検出素子10の製造時のバラツキを調査することができる。
また、上記した第1実施形態では、有機分子検出素子10の表面をシリコン窒化膜16で覆うようにした。シリコン窒化膜16は、シリコン酸化膜に比べて膜構造が密で、アルカリ金属(例えばナトリウム)の原子を取り込み難く、耐薬品性に優れている。このため、保護膜として確実に機能し、金属膜14,15の劣化を確実に防止できる。また、シリコン窒化膜16はシリコン酸化膜に比べてDNAが付着し難い。したがって、DNA固定領域19の周囲にDNAが無駄に付着することを防止でき、DNA固定領域19のみにDNAを効率良く付着させることができる。
さらに、第1実施形態の有機分子検出素子10の製造工程は従来のMOS−FET製造プロセスと共通点が多い。このため、MOS−FETによる信号処理回路を同一基板上に容易に形成でき、センサ(有機分子検出素子10)と信号処理回路とを一体化することができる。
なお、上記した第1実施形態では、シリコン酸化膜12の膜厚Dを5nm程度としたが、本発明はこれに限定されない。膜厚Dを「シリコン酸化膜12の構成分子の直径より大きく、かつ10nm以下」の範囲の任意の値に設定しても良い。この場合にも、上記と同様、十分な検出感度を確保できる。
また、上記した第1実施形態では、チャネル拡散領域23の初期状態のシート抵抗値を5kΩ/□としたが、本発明はこれに限定されない。シート抵抗値を「1.5kΩ/□以上」の任意の値に設定してもよい。この場合にも、上記と同様、十分な検出感度を確保できる。
(第2実施形態)
ここでも、有機分子の1例であるDNAの検出について説明する。第2実施形態の有機分子検出素子は、エンハンスメント(enhancement)型のMOS−FETと同様の動作特性を有し、DNAがマイナスに帯電していることを利用してDNAを検出する半導体素子である。
図8に示す通り、第2実施形態の有機分子検出素子50は、シリコン基板51の不純物濃度を図2の有機分子検出素子10のシリコン基板11よりも低くし、図2のチャネル拡散領域23を省略したものであり、その他の構成は図2の有機分子検出素子10と同じである。有機分子検出素子50のシリコン酸化膜12の膜厚Dも例えば5nm程度である。
第2実施形態の有機分子検出素子50の製造工程は、第1実施形態の有機分子検出素子10の製造工程(図3,図4)のうち、図3(c)の工程を省略したものに相当する。このため、図3(a),(b)の処理を行った後で、図4(a)〜(c)と同様の処理を行うことにより、第2実施形態の有機分子検出素子50が完成する。図4(a)〜(c)と同様の処理が行われているときの断面図は、図9(a)〜(c)の通りである。
第2実施形態の有機分子検出素子50では、シリコン基板51のうち、DNA固定領域19に対応する所定領域11aが、電流経路の形成領域となる。所定領域11aでは、DNA固定領域19(ゲートに相当)に固定されたDNA18の帯電量に応じて、その電流経路の抵抗値が変化する。なお、初期状態(DNA18が固定されていない状態)のとき、所定領域11aの抵抗率は、シリコン基板51の抵抗率となるため、例えば10Ω・cm程度である。
DNAの検出時、有機分子検出素子50の金属膜14,15の間にも不図示の電源(定電圧源)と電流計が接続され、金属膜14,15の間に所定の電圧が印加され、電極領域21,22の間(つまり所定領域11a)を流れる電流値の測定が、電流計により行われる。電流測定の手順は、上記の有機分子検出素子10と同様であり、相補結合処理の前後で行う。そして、電流値の変化量(増加量または減少量)に基づいて、指標のDNAと検出対象DNAとの相補結合を解析する。
エンハンスメント型の有機分子検出素子50の検出感度については、上記の有機分子検出素子10の検出感度と同様に考えることができる。つまり、有機分子検出素子50の検出感度の大小も、電流値の変化率(=ΔI÷IO)の大小と相関がある。定性的には、変化率(=ΔI÷IO)が大きいほど検出感度が高い。
また、電流値の変化率(=ΔI÷IO)の大きさは、DNA固定領域19から所定領域11aまでの距離(シリコン酸化膜12の膜厚Dに相当)に依存する。そして、図5のシミュレーション結果と図6の測定結果から分かるように、シリコン酸化膜12の膜厚Dが10nm以下であれば、変化率(=ΔI÷IO)として十分な値を確保でき、エンハンスメント型の有機分子検出素子の検出感度として十分な値を確保できる。すなわち、十分な検出感度を確保できる膜厚Dの範囲は、シリコン酸化膜12の構成分子の直径より大きく、かつ10nm以下となる。
第2実施形態の有機分子検出素子50では、シリコン酸化膜12の膜厚Dを例えば5nm程度としたことにより、電流値の変化率(=ΔI÷IO)として十分な値を確保することができ、検出感度としても十分な値を確保することができる。
したがって、DNA固定領域19に固定化するDNAのサンプル量が少なくても、所定領域11aにおける電流値の変化量を大きく捉えることができ、良好な検出結果を得ることができる。その結果、指標のDNAと検出対象のDNAとの相補結合の解析を確実に行える。また、生体のDNAを解析する場合に、生体から取得するサンプル量を少なくできるため、生体への負荷を軽減できる。
さらに、上記した第2実施形態では、有機分子検出素子50の表面をシリコン窒化膜16で覆うようにした。このため、金属膜14,15の劣化を確実に防止できる。また、シリコン窒化膜16により、DNA固定領域19の周囲にDNAが無駄に付着することを防止でき、DNA固定領域19のみにDNAを効率良く付着させることができる。
また、第2実施形態の有機分子検出素子50の製造工程は従来のMOS−FET製造プロセスと共通点が多い。このため、MOS−FETによる信号処理回路を同一基板上に容易に形成でき、センサ(有機分子検出素子50)と信号処理回路とを一体化することができる。
なお、上記した第2実施形態では、シリコン酸化膜12の膜厚Dを5nm程度としたが、本発明はこれに限定されない。膜厚Dを「シリコン酸化膜12の構成分子の直径より大きく、かつ10nm以下」の範囲の任意の値に設定しても良い。この場合にも、上記と同様、十分な検出感度を確保できる。
(第3実施形態)
ここでは、上記した有機分子検出素子10(図2)のシリコン酸化膜12の代わりに、シリコン窒化膜を設け、その表面にDNA固定領域を配置した構成例の説明を行う。シリコン窒化膜は、シリコン酸化膜と比べて誘電率の高い絶縁膜である。具体的な数値を挙げると、シリコン窒化膜の誘電率は7〜8程度、シリコン酸化膜の誘電率は3.9程度である。
図10のシミュレーション結果について説明する。シミュレーションの方法は、図5の場合と同様であり、DNA固定領域に設けた仮想電極に対するゲート電圧値VGを変化させて、電流値の変化を調べた。図10(a)〜(c)の各々は、DNA固定領域が配置される絶縁膜(以下「ゲート絶縁膜」という)の誘電率を変化させた場合の結果である。図10(a)〜(c)の各々の誘電率をKa〜Kcとすると、Ka<Kb<Kc という大小関係が成り立つ。ゲート絶縁膜の膜厚Dは何れも10nmである。
図10(a)〜(c)の比較から、ゲート絶縁膜の膜厚Dが同じ場合には、ゲート絶縁膜の誘電率が高いほど、電流値の変化率(=ΔI÷IO)が大きくなるという傾向が分かった。上記の通り、変化率(=ΔI÷IO)が大きいほど検出感度が高い。したがって、膜厚Dを同じとする場合、シリコン酸化膜に代えてシリコン窒化膜を設ける方が、検出感度を高くすることができる。なお、シリコン窒化膜はDNAが付着し難いという性質を持つが、既に説明したケン化処理やプラズマ処理を施すことにより、シリコン窒化膜の表面(DNA固定領域)にも確実にDNAを固定化できる。
次に、ゲート絶縁膜としてシリコン窒化膜を用いた場合の良好な膜厚範囲を検討する。良好な膜厚範囲とは、十分な検出感度を確保できる膜厚Dの範囲である。
一般に、ゲート絶縁膜と半導体基板との界面に電界が無い場合、半導体基板中の表面付近における電界εsは、ガウスの法則により、次式(1)のように表される。式(1)のKiはゲート絶縁膜の誘電率、εiはゲート絶縁膜中での電界、Ksは半導体基板の誘電率(シリコン基板の場合11.7)である。
εs=Ki・εi/Ks …(1)
また、ゲート絶縁膜中に電荷が無いとすれば、その中の電界εiは一様であるため、次式(2)が成り立つ。式(2)のViはゲート絶縁膜に印加される電圧(上記のゲート電圧VGに相当)、Xiはゲート絶縁膜の膜厚である。
εi=Vi/Xi …(2)
そして、式(1),(2)から、次式(3)を得ることができる。この式(3)から分かるように、ゲート絶縁膜への印加電圧Viが一定の場合、ゲート絶縁膜の誘電率Kiが大きいほど、あるいは、ゲート絶縁膜の膜厚Xiが薄いほど、半導体基板中の表面付近における電界εsが大きくなり、チャネルの変化量も大きくなる。このような傾向は、上記のシミュレーション結果(図5,図10)や実験結果(図6)とも一致する。
εs=Ki・Vi/Xi・Ks …(3)
さらに、ゲート絶縁膜の膜厚Xiの上限値に関しては、式(3)から、次式(4)を得ることができる。式(4)のαは常数である。式(4)の導出に当たり、“Vi/(εs・Ks)”を常数αとした。これは、膜厚Xiが上限値のとき、ゲート絶縁膜への印加電圧Viが一定であれば、半導体基板中の表面付近における電界εsも一定になるからである。膜厚Xiの上限値とは、有機分子検出素子として十分な検出感度を確保できる範囲の上限値である。式(4)から分かるように、膜厚Xiの上限値はゲート絶縁膜の誘電率Kiに比例する。
Xi=α・Ki …(4)
式(4)の常数αは、ゲート絶縁膜としてシリコン酸化膜を用いた場合の膜厚Dの上限値10nm(図5,図6参照)を利用して算出することができる。式(4)のXiにシリコン酸化膜の場合の上限値10nmを代入し、式(4)のKiにシリコン酸化膜の誘電率3.9を代入することにより、常数αを“2.6”と求めることができる。したがって、式(4)は、次式(5)となる。
Xi=2.6・Ki …(5)
そして、式(5)のKiにシリコン窒化膜の誘電率(7〜8程度)を代入することにより、シリコン窒化膜の膜厚Xiの上限値を“18nm”と求めることができる。つまり、ゲート絶縁膜としてシリコン窒化膜を用いた場合には、その膜厚Dを「シリコン窒化膜の構成分子の直径(0.1nm程度)より大きく、かつ18nm以下」の範囲の任意の値に設定することにより、十分な検出感度を確保できる。
なお、上記した第3実施形態では、ディプリッション型の有機分子検出素子10(図2)のシリコン酸化膜12の代わりにシリコン窒化膜を設けた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。エンハンスメント型の有機分子検出素子50(図8)のシリコン酸化膜12の代わりにシリコン窒化膜を設けた場合でも、同様の効果を得ることができる。十分な検出感度を確保できる良好な膜厚範囲も同じである。
ところで、通常のMOS−FETの場合にもゲート絶縁膜は薄い方が好ましいと考えられている。しかし、この場合にゲート絶縁膜を薄くするのは、動作電圧を低減して消費電力を抑えるためであり、本発明とは目的も効果も違う。本発明の有機分子検出素子の場合は、DNAを感度よく検出するためにゲート絶縁膜(例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜)を薄膜化したものであり、検出感度の向上によりDNAのサンプル量を少なくすることもできる。
(第4実施形態)
ここでは、図11に示すように、複数のセル61が同一基板上に配置された有機分子検出素子60の説明を行う。各々のセル61には、図示省略したが、図2の有機分子検出素子10と同様のDNA固定領域19,チャネル拡散領域23,電極領域21,22,金属膜14,15が含まれる。または、図8の有機分子検出素子50と同様のDNA固定領域19,所定領域11a,電極領域21,22,金属膜14,15が含まれる。もちろん、各々のセル61のDNA固定領域19は、シリコン酸化膜12の表面(または第3実施形態のシリコン窒化膜の表面)に配置される。なお、各々のセル61どうしを電気的に分離させるため、シリコン基板の内部に熱酸化膜などの誘電体分離層を設けることが好ましい。
さらに、有機分子検出素子60では、各々の金属膜14,15が例えばL字状に延在され、その先端部分に電極62,63が設けられる。電極62,63上には、金属膜14,15上の保護膜であるシリコン窒化膜16(図11では図示省略)は形成されない。そして、電極62,63間に測定機器(定電圧源および電流計)が接続される。
複数のセル61を備えた有機分子検出素子60によれば、同時に複数種類のDNAを感度よく検出することができ、作業時間の短縮やコストの低減が容易に可能となる。この場合、複数のセル61には、種類(つまり塩基配列や特性)が同じDNAを付けても良いし、異なる種類のDNAを付けても良い。
(変形例)
なお、上記した実施形態では、ゲート絶縁膜として作り易いシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を用いたが、本発明はこれに限定されない。その他の絶縁膜(誘電率Ki)をゲート絶縁膜として用いても良い。この場合の良好な膜厚範囲は、「絶縁膜の構成分子の直径より大きく、かつ、2.6Ki(nm)以下」となる。絶縁膜(誘電率Ki)を用いた場合の膜厚の上限値に関しては上記の第3実施形態で説明した通りである。
また、上記した実施形態では、保護膜としてシリコン酸化膜13とシリコン窒化膜16を用いたが、シリコン酸化膜13をシリコン窒化膜などの他の絶縁膜に代えても良く、シリコン窒化膜16をシリコン酸化膜などの他の絶縁膜に代えても良い。シリコン窒化膜16の代わりに用いる絶縁膜としては、DNAをはじくような性質の膜(DNA分離膜)を用いることが好ましい。
さらに、上記した実施形態では、シリコン基板を用いた有機分子検出素子の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。シリコン基板に代えて、各種の半導体基板を用いることができる(例えばGaAS)。
また、上記した実施形態では、ゲート絶縁膜の表面にDNA固定領域を配置したが、本発明はこれに限定されない。ゲート絶縁膜の上に金属薄膜を設け、その表面にDNA固定領域を配置しても良い。この場合、金属薄膜の材料としては、例えば金を用いることが好ましい。その他、耐薬品性に優れた金属であれば何でも用いることができる(例えばPt,W,Alなど)。
さらに、上記した実施形態では、DNA固定領域19と金属膜14,15とを同一主面に形成したが、基板の反対側の主面に形成してもよい。この場合、電極領域21,22は、DNA固定領域19側の主面またはその近傍から、反対側の主面まで、連続的に深く形成される。このような深い電極領域21,22の形成には、イオン注入法に代えて、気相拡散や固相拡散などの熱拡散法を用いることが好ましい。
また、上記した実施形態では、有機分子検出素子の表面のうち凹部17の底面にDNA固定領域19を配置したが、平面状の箇所にDNA固定領域を配置してもよい。
さらに、上記し実施形態では、定電圧源と電流計を用いて測定を行ったが、定電圧源に代えて定電流源を用い、電流計に代えて電圧計を用いることにより、金属膜14,15間の電圧を測定した場合でも、同様の解析を行うことができる。
また、上記した実施形態では、DNAを検出する例を説明したが、その他のRNAやたんぱく質や核酸や塩基類などの帯電している有機分子について、同様の検査を行える。
第1実施形態の有機分子検出素子10の外観斜視図である。 有機分子検出素子10のAA断面図である。 有機分子検出素子10の製造工程を示す断面図である。 有機分子検出素子10の製造工程を示す断面図である。 シリコン酸化膜12の膜厚Dを50nm,10nm,5nm,1nmとした場合シミュレーション結果を示す図である。 シリコン酸化膜12の膜厚Dが異なる試作品の測定結果を示す図である。 初期状態でのチャネル拡散領域23のシート抵抗値が異なる試作品の測定結果を示す図である。 第2実施形態の有機分子検出素子50の断面図である。 有機分子検出素子50の製造工程を示す断面図である。 ゲート絶縁膜の誘電率(Ka〜Kc)が異なる場合のシミュレーション結果を示す図である。 有機分子検出素子60の外観斜視図である。
符号の説明
10,50,60 有機分子検出素子
11,51 シリコン基板
11a 所定領域(電流経路の形成領域)
12,13 シリコン酸化膜
12A シリコン酸化膜(プロテクト酸化膜)
14,15 配線用の金属膜
16 シリコン窒化膜
17 凹部
18 DNA
19 DNA固定領域
21,22 電極領域
23 チャネル拡散領域
61 セル

Claims (7)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の主面に形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜を介して前記半導体基板とは反対側の表面に配置された有機分子の固定領域とを含み、
    前記半導体基板は、前記固定領域に対応する前記主面側の所定領域を挟んで配された1対の電極領域を有し、
    前記所定領域は、前記固定領域に固定された前記有機分子の帯電量に応じて抵抗値が変化する電流経路の形成領域であり、
    前記絶縁膜の膜厚は、該絶縁膜の誘電率をKiとするとき、該絶縁膜の構成分子の直径より大きく、かつ、2.6Ki(nm)以下である
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
  2. 請求項1に記載の有機分子検出素子において、
    前記半導体基板は、シリコン基板であり、
    前記絶縁膜は、シリコン酸化膜であり、
    前記シリコン酸化膜の膜厚の上限値は10nmである
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
  3. 請求項1に記載の有機分子検出素子において、
    前記半導体基板は、シリコン基板であり、
    前記絶縁膜は、シリコン窒化膜であり、
    前記シリコン窒化膜の膜厚の上限値は18nmである
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の有機分子検出素子において、
    前記所定領域には、予め、前記電極領域と同じ導電型のチャネル拡散領域が形成され、
    前記固定領域に前記有機分子が固定されていないときの前記チャネル拡散領域のシート抵抗値は、1.5kΩ/□以上である
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の有機分子検出素子において、
    前記固定領域には、表面を荒らす処理が施されている
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
  6. 請求項5に記載の有機分子検出素子において、
    前記荒らす処理は、ケン化処理またはプラズマ処理である
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の有機分子検出素子において、
    前記固定領域と前記所定領域と前記1対の電極領域とを含むセルが同一基板上に複数個配置されている
    ことを特徴とする有機分子検出素子。
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JP2007040832A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Toppan Printing Co Ltd ハイブリダイゼーションの検出方法
JP2010002343A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Toppan Printing Co Ltd 半導体装置

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