JP2005124001A - 動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム、動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 動きベクトルの符号化効率を向上可能な動画像符号化装置を提供する。
【解決手段】 動画像符号化装置1は、動き補償予測部2と、統合処理部18と、第3符号化部20と、第4符号化部22とを備える。動き補償予測部2は、符号化対象フレーム分割した複数のブロック各々について動きベクトルを抽出する。統合処理部18は、互いに隣接しており、且つ、類似する動きベクトルをもつブロックを統合することによって、領域を生成する。第3符号化部20は、面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの動きベクトルを予測動きベクトルとし、第1の領域の符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化する。第4符号化部22は、領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化する。
【選択図】 図1
【解決手段】 動画像符号化装置1は、動き補償予測部2と、統合処理部18と、第3符号化部20と、第4符号化部22とを備える。動き補償予測部2は、符号化対象フレーム分割した複数のブロック各々について動きベクトルを抽出する。統合処理部18は、互いに隣接しており、且つ、類似する動きベクトルをもつブロックを統合することによって、領域を生成する。第3符号化部20は、面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの動きベクトルを予測動きベクトルとし、第1の領域の符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化する。第4符号化部22は、領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、動画像符号化装置、動画像符号化方法、動画像符号化プログラム、動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムに関するものである。
動画像符号化装置では、符号化対象フレームの予測画像が参照画像に基づいて生成される。具体的に、符号化対象フレームが所定サイズの複数のブロックに分割される。複数のブロック各々について、参照画像に対するブロックマッチングが行われることによって、参照画像を用いた予測画像が生成される。また、複数のブロック各々の参照画像への動きベクトルが生成される。
このようにして生成された動きベクトルの符号化に関し、種々の方法を採用した動画像符号化装置が提案されている。その一つとして、複数のブロック各々の動きベクトルをラスタスキャン順に符号化する方法がある。この方法では、直前に符号化された隣接する左のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、符号化対象の動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化される。
また、他の一つとして、複数のブロック各々の動きベクトルを、異なる複数のスキャン順に符号化することによって、最も符号化効率の良い符号化データを採用する方法もある。この方法では、直前に符号化されたブロックの動きベクトルが、予測動きベクトルとして用いられる(例えば、特許文献1)。
特開平10−276436号公報
しかしながら、スキャンの順が連続する二つのブロックの動きベクトルが大きく異なる部分において、差分ベクトルの値が大きくなるので、動きベクトルの符号化に関する符号化効率の向上には限界があった。
そこで、本発明は、動きベクトルの符号化効率を向上可能な動画像符号化装置、動画像符号化方法、及び動画像符号化プログラムを提供し、本発明の動画像符号化装置によって符号化された動きベクトルを復元可能な動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化装置は、(1)動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、(2)複数のブロック各々の動きベクトルの類似性に基づいて、複数のブロック各々を複数の領域に関連付ける割当手段と、(3)割当手段によって各領域に関連付けられた複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、(4)割当手段の関連付けに関する情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、を備え、(5)動きベクトル符号化手段は、動きベクトル各々を符号化する際に、当該符号化する動きベクトルが関連付けられている領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、領域に関連付けられている符号化対象の動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該領域に関連付けられている動きベクトルを符号化する。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化方法は、(1)動きベクトル抽出手段が、動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出ステップと、(2)割当手段が、複数のブロック各々の動きベクトルの類似性に基づいて、複数のブロック各々を複数の領域に関連付ける割当ステップと、(3)動きベクトル符号化手段が、割当手段によって各領域に関連付けられた複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化ステップと、(4)領域情報符号化手段が、割当手段の関連付けに関する情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化ステップと、を含み、(5)動きベクトル符号化ステップにおいて、動きベクトル符号化手段は、動きベクトル各々を符号化する際に、当該符号化する動きベクトルが関連付けられている領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、領域に関連付けられている符号化対象の動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該領域に関連付けられている動きベクトルを符号化する。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化プログラムは、コンピュータを、(1)動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、(2)複数のブロック各々の動きベクトルの類似性に基づいて、複数のブロック各々を複数の領域に関連付ける割当手段と、(3)割当手段によって各領域に関連付けられた複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、(4)割当手段の関連付けに関する情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、して機能させ、(5)動きベクトル符号化手段は、動きベクトル各々を符号化する際に、当該符号化する動きベクトルが関連付けられている領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、領域に関連付けられている符号化対象の動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該領域に関連付けられている動きベクトルを符号化する。
これらの発明によれば、動きベクトルの類似性に基づいてブロックが領域に関連付けられる。すなわち動きベクトルが類似するブロックが領域に関連付けられる。符号化対象のブロックの動きベクトルに関する予測ベクトルとして同じ領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルが用いられる。すなわち、符号化対象のブロックの動きベクトルに類似する動きベクトルが予測動きベクトルに用いられるので、差分ベクトルの値が小さくなる。その結果、符号化すべき情報量が削減されるので、動きベクトルの符号化効率が向上される。したがって、動きベクトルの符号化効率を向上可能な動画像符号化装置、動画像符号化方法、及び動画像符号化プログラムが提供される。
上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化装置は、(a)動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、(b)互いに隣接しており、且つ、各々の動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域を統合して、1以上の領域を生成する統合手段と、(c)上記統合手段によって統合された領域に分けて、上記各領域に含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、(d)上記1以上の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、を備え、前記1以上の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、を備え、(e)上記動きベクトル符号化手段は、上記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、上記第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該第1の領域の上記符号化処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化方法は、(a)動きベクトル抽出手段が、動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出ステップと、(b)統合手段が、互いに隣接しており、且つ、各々の動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域を統合して、複数の領域を生成する統合ステップと、(c)動きベクトル符号化手段が、上記各領域に含まれる複数のブロック各々の上記動きベクトルを、上記統合手段によって生成された上記複数の領域に分けて符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化ステップと、(d)領域情報符号化手段が、上記複数の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化ステップと、を含み、(e)上記動きベクトル符号化ステップにおいて、上記動きベクトル符号化手段は、上記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該第1の領域の上記符号化処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像符号化プログラムは、コンピュータを、(a)動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、(b)互いに隣接しており、且つ、各々の動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域を統合して、複数の領域を生成する統合手段と、(c)上記各領域に含まれる複数のブロック各々の上記動きベクトルを、上記統合手段によって生成された上記複数の領域に分けて符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、(d)上記複数の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、として機能させ、(e)上記動きベクトル符号化手段は、上記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該第1の領域の上記符号化処理を行う。
これらの発明によれば、隣接しており、かつ、動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域が統合されて、1以上の領域とされる。すなわち、動きベクトルが類似する複数のブロックが統合された1以上の領域が生成される。1以上の領域のうち面積が最大の第1の領域では、符号化対象のブロックの動きベクトルに関する予測動きベクトルとして、第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロック動きベクトルが用いられる。すなわち、符号化対象のブロックの動きベクトルに類似する動きベクトルが予測動きベクトルに用いられるので、差分ベクトルの値が小さくなる。その結果、符号化すべき情報量が削減されるので、動きベクトルの符号化効率を向上される。したがって、動きベクトルの符号化効率を向上可能な動画像符号化装置、動画像符号化方法、及び動画像符号化プログラムが提供される。
また、上述した本発明において、動きベクトル符号化手段は、第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの左に隣接するブロックが該第1の領域に含まれる場合には、該左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとして、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成し、該符号化対象のブロックの左に隣接するブロックが該第1の領域に含まれない場合には、前記第1の領域における直前に符号化された動きベクトルを予測動きベクトルとして、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することができる。
また、上述した本発明において、動きベクトル符号化手段は、第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが該第1の領域に含まれる場合には、該左及び上に隣接するブロックの動きベクトルのうち該符号化対象のブロックの動きベクトルとの距離差が小さい動きベクトルを予測動きベクトルとして、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成し、更に該予測動きベクトルとして用いられた動きベクトルをもつブロックを特定するためのブロック情報を符号化して成るブロック情報圧縮データを生成し、該符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックのうち一方が該第1の領域に含まれる場合には、該隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化し、該符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが該第1の領域に含まれない場合には、前記第1の領域における直前に符号化された動きベクトルを予測動きベクトルとし、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化することができる。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像復号装置は、(6)復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に関連付けられた所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、(7)領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、を備え、(8)1以上の領域のうち、いずれかの領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、領域に関連付けられている復号済みの動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって符号化処理が行われており、(9)動きベクトル復号手段は、該領域に関連付けられた復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該領域に関連付けられた復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該領域の復号処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像復号方法は、(6)領域情報復号手段が、復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に関連付けられた所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号ステップと、(7)動きベクトル復号手段が、領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号ステップと、を含み、(8)1以上の領域のうち、いずれかの領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、前記領域に関連付けられている復号済みの動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって符号化処理が行われており、(9)動きベクトル復号手段は、該領域に関連付けられた復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該領域に関連付けられた復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該領域の復号処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像復号プログラムは、コンピュータを、(6)復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に関連付けられた所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、(7)領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、して機能させ、(8)1以上の領域のうち、いずれかの領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、領域に関連付けられている復号済みの動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって符号化処理が行われており、(9)動きベクトル復号手段は、該領域に関連付けられた復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該領域に関連付けられた復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該領域の復号処理を行う。
これらの発明によれば、領域情報圧縮データが復号されてなる領域情報が参照されつつ、動きベクトル圧縮データが復号処理される。領域に関する復号処理では、復号対象のブロックの差分ベクトルが復号される。同一領域内の復号済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、この差分ベクトルと予測動きベクトルとが加算されることによって動きベクトルが生成される。したがって、上述した本発明の動画像符号化装置によって符号化された動きベクトルを復号可能な動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムが提供される。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像復号装置は、(f)復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に含まれる所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、上記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、(g)上記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、上記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、を備え、(h)上記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域では、該第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって上記符号化処理が行われており、(i)上記動きベクトル復号手段は、該第1の領域に含まれる復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該第1の領域に含まれる復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該第1の領域の上記復号処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像復号方法は、(f)領域情報復号手段が、復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に含まれる所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、上記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号ステップと、(g)動きベクトル復号手段が、上記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、上記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号ステップと、を含み、(h)上記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域では、該第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって上記符号化処理が行われており、(i)上記動きベクトル復号ステップにおいて、上記動きベクトル復号手段は、該第1の領域に含まれる復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該第1の領域に含まれる復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該第1の領域の上記復号処理を行う。
また、上記目的を達成するため、本発明の動画像復号プログラムは、コンピュータを、(f)復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に含まれる所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、上記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、(g)上記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、上記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、として機能させ、(h)上記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域では、該第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって上記符号化処理が行われており、(i)上記動きベクトル復号手段は、該第1の領域に含まれる復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該第1の領域に含まれる復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該第1の領域の上記復号処理を行う。
これらの発明によれば、領域情報圧縮データが復号されてなる領域情報が参照されつつ、動きベクトル圧縮データが復号処理される。領域情報によって特定される面積が最大の第1の領域に関する復号処理では、復号対象のブロックの差分ベクトルが復号される。第1の領域内の復号済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、この差分ベクトルと予測動きベクトルとが加算されることによって動きベクトルが生成される。したがって、上述した本発明の動画像符号化装置によって符号化された動きベクトルを復号可能な動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムが提供される。
以上説明したように、本発明によれば、動きベクトルに関して符号化すべき情報量が削減されるので、動きベクトルの符号化効率を向上可能な動画像符号化装置、動画像符号化方法、及び動画像符号化プログラムが提供される。
また、上述した本発明の動画像符号化装置によって符号化された動きベクトルを復号可能な動画像復号装置、動画像復号方法、及び動画像復号プログラムが提供される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態にかかる動画像符号化装置1について説明する。図1は、動画像符号化装置1の構成を示す図である。動画像符号化装置1は、物理的に、CPU(中央処理装置)、メモリといった記憶装置、ディスプレイといった表示装置、通信装置等を備えるコンピュータであることができる。また、動画像符号化装置1は、携帯電話といった移動通信端末であってもよい。すなわち、動画像符号化装置1には、情報処理可能な装置が広く適用され得る
図1に示されるように、動画像符号化装置1は、機能的に、動き補償予測部(動きベクトル抽出手段)2と、減算部4と、量子化変換部6と、第1符号化部8と、逆量子化変換部10と、加算部12と、参照画像記憶部14と、第2符号化部16と、統合処理部(統合手段、割当手段)18と、第3符号化部(動きベクトル符号化手段)20と、第4符号化部(領域情報符号化手段)22と、選択処理部24と、を備える。
動き補償予測部2は、動画像の符号化対象フレームのための動き補償予測を行う。動き補償予測部2は、符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割する。所定サイズとしては、8×8ピクセル、16×16ピクセルといったサイズが例示される。
動き補償予測部2は、複数のブロック各々について、参照画像記憶部14に記憶されている参照画像に対するブロックマッチングを行う。ブロックマッチングの結果、動き補償予測部2は、ブロックの画像に最も近い参照画像中の部分画像を特定する。動き補償予測部2は、その部分画像への動きベクトルを求める。動き補償予測部2は、複数のブロック各々について求めた部分画像を用いて、符号化対象フレームの予測画像を生成する。
減算部4は、符号化対象フレームと予測画像との差演算を実行する。減算部4は、この差演算によって得られる予測残差画像を、量子化変換部6に出力する。
量子化変換部6は、減算部4によって出力された予測残差画像を変換係数の集合に分解する変換処理を実行する。この変換処理には、例えば、直交変換処理が用いられる。直交変換処理としては、DCT(Discrete Cosine Transform)、あるいはDWT(Discrete Wavelet Transform)を用いることができる。
量子化変換部6は、予測残差画像を分解することによって、変換係数を生成する。量子化変換部6は、変換係数を量子化することによって、量子化変換係数を生成する。
第1符号化部8は、量子化変換係数を符号化することによって、圧縮符号を生成する。この符号化には、例えば、算術符号化が用いられる。第1符号化部8は、生成した圧縮符号をビットストリームの一部として出力する。
逆量子化変換部10は、量子化変換部6によって生成された量子化変換係数を、逆量子化し、変換係数を復元する。逆量子化変換部10は、復元した変換係数に、上記した変換処理の逆変換処理を施すことによって、予測残差画像を復元した復元予測残差画像を生成する。
加算部12は、復元予測残差画像と、動き補償予測部2によって生成された予測画像とを加算することによって、符号化対象フレームの復元画像を生成する。
参照画像記憶部14は、加算部12によって生成された復元画像を参照画像として記憶する。参照画像記憶部14は、記憶した参照画像を、次の符号化対象フレームの動き補償予測に提供する。
第2符号化部16は、複数のブロック各々の動きベクトルを符号化する。この符号化のために、第2符号化部16は、符号化対象ブロックの左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、符号化対象ブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差からなる差分ベクトルを生成する。第2符号化部16は、ラスタスキャン順に複数のブロック各々の差分ベクトルを求め、その差分ベクトルを符号化することによって、圧縮符号を生成する。第2符号化部16は、この圧縮符号を選択処理部24に出力する。
統合処理部18は、類似する動きベクトルを有し、かつ、隣接しているブロックを統合することによって、複数のブロックを1以上の領域に分割する。そのために、統合処理部18は、2段階に分けてブロックの統合を行う。図2、統合処理部18によってブロックが統合される様子を例示的に示す図であり、1段階目の統合処理を経た状態を示す。
統合処理部18は、1段階目の統合処理として、隣接しており、かつ、同一の動きベクトルをもつブロックを統合する。図2には、統合処理部18による1段階目の統合処理を経ることによって生成された複数の領域が、点線によって各々囲まれている。統合処理部18は、複数の領域各々について代表動きベクトルを求める。1段階目の統合処理では、同一の動きベクトルをもつブロックが統合された領域が生成されているので、その領域に含まれるブロックの動きベクトルが代表動きベクトルとされる。
統合処理部18は、1段階目の統合処理を経て生成された複数の領域を更に統合する2段階目の統合処理を実行する。そのために、統合処理部18は、まず、複数の領域各々の代表動きベクトルと他の領域の代表動きベクトルとのユークリッド距離を求める。統合処理部18は、求めたユークリッド距離のうち最大のユークリッド距離を用いて、閾値を求める。本実施形態では、閾値は、最大のユークリッド距離の3.5%の値が用いられる。
統合処理部18は、隣接する二つの領域の代表動きベクトルのユークリッド距離が閾値以下の場合に、二つの領域を統合して新たな領域とする。統合処理部18は、新たな領域の代表ベクトルを、下式(1)によって求める。式(1)において、MVRは、新たな領域の代表ベクトルである。N1は統合される二つの領域のうち一方の領域に含まれるブロックの数である。MV1は、その一方の領域の代表動きベクトルである。N2は統合される二つの領域のうち他方の領域に含まれるブロックの数である。MV2は、その他方の領域の代表動きベクトルである。
統合処理部18は、複数の領域全てに対して、以上の2段階目の統合処理を行った後、新たに生成された領域の代表動きベクトルを用い、上述した閾値を上記と同様の計算によって更新する。統合処理部18は、閾値を更新した後、2段階目の統合処理を繰り返す。統合処理部18は、新たに統合される領域が無い場合に、2段階目の統合処理を終了する。
図3は、統合処理部18によってブロックが統合される様子を例示的に示す図であり、2段階目の統合処理を経た状態を示す。2段階目の統合処理を経て統合されたブロックは、図3において、点線で囲まれている。2段階目の統合処理を経て統合された領域は、図2に示される一段階目の統合処理を経た複数の領域のうち、隣接しており、かつ、類似する代表動きベクトルをもつ領域が、2段階目の統合処理を経ることによって、図3に示されるように統合される。尚、この実施形態では統合処理部18が各ブロックを統合する例について説明しているが、各ブロックの動くベクトルの類似性に基づいて各ブロックを領域に関連付けるようにしてもよい。
第3符号化部20は、複数の領域にわけて、その領域に含まれるブロックの動きベクトルを符号化する。第3符号化部20は、統合処理部18によって生成された複数の領域のうち、面積が最大の領域を第1の領域とする。第3符号化部20は、第1の領域とその他の領域とで、異なる符号化処理を行う。
第3符号化部20は、第1の領域に含まれる複数のブロック各々について、符号化対象のブロックの左に隣接するブロックがある場合には、その隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。一方、符号化対象のブロックの左に隣接するブロックが無い場合には、第3符号化部20は、第1の領域に含まれるブロックの動きベクトルのうち、直前に符号化された動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3符号化部20は、符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差から成る差分ベクトルを符号化する。この符号化にも、算術符号化を用いることができる。
第3符号化部20は、第1の領域以外の他の領域に含まれるブロックの動きベクトルについては、予測動きベクトルを用いずに、そのままの値を符号化する。尚、予測動きベクトルを用いて符号化してもよい。この符号化にも、算術符号化を用いることができる。
第4符号化部22は、複数の領域各々に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化する。この領域情報とは、複数のブロック各々が含まれるか否かを「1」と「0」の二値で表したものである。したがって、領域情報を二値画像と同様に扱って符号化することができる。
第4符号化部22は、領域情報をJBIGと同様の処理によって符号化する。但し、領域情報の符号化に用いられるコンテキストは、JBIGのコンテキストと異なる。図4(A)は、第4符号化部22が、領域情報の符号化に用いるコンテキストを表す図であり、符号化対象フレームの1フレーム前のフレームを複数のブロックに分割した状態を示している。図4(B)は、第4符号化部22が、領域情報の符号化に用いるコンテキストを表す図であり、符号化対象フレームを複数のブロックに分割した状態を示している。図4(B)において、円が描かれているブロックが領域情報を符号化する対象のブロックである。図4(A)及び図4(B)において、斜線のハッチングが施されているブロックがコンテキストとして符号化の際に参照されるブロックである。
第4符号化部22は、領域情報を符号化する対象のブロックに関し、1フレーム前の同一位置のブロック、左及び上に隣接するブロック、それぞれの値をからなるニ値の数列をコンテキストとし、符号化する対象のブロックの値を算術符号化する。
第4符号化部22は、全ての領域について領域情報を符号化してなる圧縮符号を生成し、生成した圧縮符号を選択処理部24に出力する。
選択処理部24は、第3符号化部20によって生成された圧縮符号のデータ量と第4符号化部22によって生成された圧縮符号のデータ量との合計値と、第2符号化部16によって生成された圧縮符号のデータ量とを比較する。選択処理部24は、比較の結果、第2符号化部16によって生成された圧縮符号のデータ量の方が小さい場合には、第2符号化部16によって生成された圧縮符号をビットストリームの一部として出力する。
一方、第3符号化部20によって生成された圧縮符号のデータ量と第4符号化部22によって生成された圧縮符号のデータ量との合計値の方が小さい場合には、選択処理部24は、第3符号化部20によって生成された圧縮符号と、第4符号化部22によって生成された圧縮符号とを、ビットストリームの一部として出力する。
すなわち、ラスタスキャン順に動きベクトルが符号化された動きベクトル圧縮データのデータ量がより小さければ、選択処理部24は、この動きベクトル圧縮データを採用して、ビットストリームの一部とする。
一方、領域にわけて動きベクトルが符号化された動きベクトル圧縮データと領域情報が符号化された領域情報圧縮データとのデータ量がより小さければ、選択処理部24は、この動きベクトル圧縮データと領域情報圧縮データとを採用して、ビットストリームの一部とする。
以下、本実施形態にかかる動画像符号化装置1の動作について説明する。併せて、本実施形態にかかる動画像符号化方法について説明する。図5は、この動画像符号化方法のフローチャートである。この動画像符号化方法では、動き補償予測部2が、動き補償予測を行う(ステップS01)。すなわち、符号化対象フレームを分割した所定サイズの複数のブロック各々について、参照画像記憶部14に記憶された参照画像に対する動きベクトルと、符号化対象フレームの予測画像とが生成される。
次いで、減算部4が、符号化対象フレームと予測画像との差からなる予測残差画像を生成する(ステップS02)。そして、量子化変換部6が、予測残差画像を変換係数に分解する変換処理を実行し、分解した変換係数を量子化してなる量子化変換係数を生成する(ステップS03)。
次いで、第1符号化部8が、量子化変換係数を符号化した圧縮符号を生成し、この圧縮符号をビットストリームの一部として出力する(ステップS04)。
次いで、逆量子化変換部10が、量子化変換係数を逆量子化することによって変換係数を復元する。逆量子化変換部10は、復元した変換係数に上記の変換処理の逆変換処理を施すことによって、予測残差画像を復元する(ステップS05)。
次いで、加算部12が、復元された予測残差画像と、動き補償予測部2によって生成された予測画像とを加算することによって、符号化対象フレームを復元した復元画像を生成する(ステップS06)。この復元画像は、参照画像記憶部14に、参照画像として記憶され、次のフレームの動き補償予測のために提供される。
次いで、第2符号化部16は、複数のブロック各々の動きベクトルを上述したようにラスタスキャン順に符号化することによって圧縮符号を生成する(ステップS07)。
次いで、統合処理部18が、上述した2段階の統合処理を実行する(ステップS08)。図6は、統合処理部18による統合処理のフローチャートである。統合処理部18は、まず、一段目の統合処理として、統合処理部18は、隣接し、且つ、同一の動きベクトルをもつブロックを統合することによって複数の領域を生成する(ステップS8−1)。
二段目の処理として、まず、統合処理部18は、複数の領域各々の代表ベクトルと他のブロックの代表ベクトルとのユークリッド距離を求める。統合処理部18は、最大のユークリッド距離の3.5%の値を閾値とする(ステップS8−2)。
次いで、統合処理部18は、隣接し、かつ、代表動きベクトルの距離差が閾値以下の二つの領域を統合することによって新たな領域を生成する(ステップS8−3)。統合処理部18は、新たな領域の代表動きベクトルを上述した式(1)によって更新する(ステップS8−4)。
統合処理部18は、全ての領域について、ステップS8−2〜ステップS8−3の処理を行った後、統合された領域があるか否かを判断し(ステップS8−5)、統合された領域がある場合には、ステップS8−2に戻り、閾値を更新する。一方、統合された領域が無い場合には、2段目の統合処理を終了する。
次いで、第3符号化部20が、統合処理部18によって統合された領域ごとに動きベクトルを符号化する(ステップS09)。図7は、領域ごとに動きベクトルを符号化する処理のフローチャートである。
図7に示されるように、第3符号化部20は、第1の領域のブロックを選択し(ステップS9−1)、選択したブロックの左に隣接するブロックが第1の領域に含まれるか否かを判断する(ステップS9−2)。左に隣接するブロックが第1の領域に含まれる場合に、第3符号化部20は、左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3符号化部20は、選択したブロックの動きベクトルと、予測動きベクトルとの差分からなる差分ベクトルを生成する(ステップS9−3)。
一方、左に隣接するブロックが第1の領域に含まれない場合に、第3符号化部20は、第1の領域において直前に符号化された動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3符号化部20は、選択したブロックの動きベクトルと、予測動きベクトルとの差分からなる差分ベクトルを生成する(ステップS9−4)。
第3符号化部20は、生成した差分ベクトルに算術符号化を施すことによって圧縮符号を生成する(ステップS9−5)。第3符号化部20は、第1の領域の全てのブロックについて、ステップS9−1〜ステップS9−5の処理が行われたか否かを判断し(ステップS9−6)、行われていない場合には、ステップS9−1に戻って、符号化が行われていないブロックを選択する。一方、第1の領域の全ブロックについて、ステップS9−1〜ステップS9−5の処理が行われている場合に、第3符号化部20は、他の領域の動きベクトルを符号化する(ステップS9−7)。他の領域の動きベクトルの符号化においても、第3符号化部20は、領域に分けて、その領域に含まれる動きベクトルを符号化する。但し、他の領域については、予測動きベクトルを用いずに、動きベクトルが符号化される。尚、予測動きベクトルを用いて符号化してもよい。第3符号化部20は、以上の処理を経て生成された動きベクトルの圧縮符号を選択処理部24に出力する。
図5に戻り、次に、第4符号化部22が、上述したように、複数の領域各々について、その領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化する。第4符号化部22が、この符号化によって生成した圧縮符号を選択処理部24に出力する(ステップS10)。
次いで、選択処理部24が、第3符号化部20と第4符号化部22によって出力された各々の圧縮符号のデータ量の合計値と、第2符号化部16によって生成された圧縮符号のデータ量とを比較する。第2符号化部16によって生成された圧縮符号のデータ量が小さい場合に、選択処理部24は、第2符号化部16によって生成された圧縮符号をビットストリームの一部として出力する。一方、第3符号化部20と第4符号化部22によって出力された各々の圧縮符号のデータ量の合計値の方が小さい場合に、選択処理部24は、第3符号化部20と第4符号化部22によって出力された各々の圧縮符号をビットストリームの一部として出力する(ステップS11)。
以下、コンピュータを動画像符号化装置1として動作させるための動画像符号化プログラム30について説明する。図8は、動画像符号化プログラム30の構成を示す図である。動画像符号化プログラム30は、例えば、CD−ROM、DVD、あるいはROM等の記録媒体あるいは半導体メモリによって提供される。また、動画像符号化プログラム30は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号としてネットワークを介して提供されるものであってもよい。
動画像符号化プログラム30は、処理を統括するメインモジュール31と、動き補償予測モジュール32と、減算モジュール34と、量子化変換モジュール36と、第1符号化モジュール38と、逆量子化変換モジュール40と、加算モジュール42と、参照画像記憶モジュール44と、第2符号化モジュール46と、統合処理モジュール48と、第3符号化モジュール50と、第4符号化モジュール52と、選択処理モジュール54と、を備える。
動き補償予測モジュール32、減算モジュール34、量子化変換モジュール36、第1符号化モジュール38、逆量子化変換モジュール40、加算モジュール42、参照画像記憶モジュール44、第2符号化モジュール46、統合処理モジュール48、第3符号化モジュール50、第4符号化モジュール52、選択処理モジュール54がコンピュータに実行させる機能は、上述した動き補償予測部2、減算部4、量子化変換部6、第1符号化部8、逆量子化変換部10、加算部12、参照画像記憶部14、第2符号化部16、統合処理部18、第3符号化部20、第4符号化部22、選択処理部24とそれぞれ同様である。
以下、本実施形態にかかる動画像符号化装置1の作用及び効果を説明する。動画像符号化装置1では、上述したように、統合処理部18によって、類似する動きベクトルを有し、かつ隣接するブロックが統合されて、複数の領域が生成される。
動画像符号化装置1では、統合処理部18によって生成された複数の領域にわけて、動きベクトルが符号化される。複数の領域のうち面積が最大の第1の領域では、符号化対象のブロックの動きベクトルに関する予測動きベクトルとして、第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロック動きベクトルが用いられる。すなわち、符号化対象のブロックの動きベクトルに類似する動きベクトルが予測動きベクトルに用いられるので、差分ベクトルの値が小さくなる。その結果、第3符号化部20が符号化すべき情報量が削減されるので、動きベクトルの符号化効率を向上される。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態の動画像符号化装置1について説明する。第2実施形態の動画像符号化装置1は、第1実施形態の動画像符号化装置と同様の構成を有する。第2実施形態の動画像符号化装置1では、第3符号化部20が第1実施形態と異なる処理を行う。
以下、第2実施形態の第3符号化部20の動作を説明する。併せて、第3符号化部20による動きベクトルの符号化処理を説明する。なお、第3符号化部20による動きベクトルの符号化処理を、図5に示される動画像符号化方法のフローチャートにおけるステップS09の処理に置き換えて用いることができる。
図9及び図10は、第2実施形態の第3符号化部20による動きベクトルの符号化処理のフローチャートである。図9に示されるように、第3符号化部20は、まず、複数の領域のうち、第1の領域のブロックを符号化対象のブロックとして選択する(ステップS9−11)。
次いで、第3符号化部20は、選択したブロックの左及び上に隣接するブロックが第1の領域に含まれるか否かを判断する(ステップS9−12)。左及び上に隣接するブロックがある場合、第3符号化部20は、選択したブロックの動きベクトルと距離差が少ない動きベクトルをもつブロックを選択する(ステップS9−13)。第3符号化部20は、左及び上に隣接するブロックのうち、選択したブロックの動きベクトルと符号化対象のブロックの動きベクトルとの差分からなる差分ベクトルを生成する(ステップS9−14)。
第3符号化部20は、左及び上に隣接するブロックのうち、選択したブロックを特定するためのブロック情報を符号化することによって圧縮符号を生成する(ステップS9−15)。この圧縮符号は、ビットストリームの一部とされる。ブロック情報は、例えば、左を「1」、上を「0」とするなど、二値の情報として扱うことができる。
ステップS9−12で条件が満たされないと判断した場合に、第3符号化部20は、第1の領域において、符号化対象のブロックの左及び上の一方に隣接するブロックがあるか否かを判断する(ステップS9−16)。
左及び上の一方に隣接するブロックが第1の領域にある場合に、第3符号化部20は、その隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。そして、第3符号化部20は、符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルを生成する(ステップS9−17)。
一方、符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが第1の領域に無い場合に、第3符号化部20は、第1の領域において直前に符号化されたブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3符号化部20は、符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルを生成する(ステップS9−18)。
次いで、第3符号化部20は、差分ベクトルを符号化することによって圧縮符号を生成する(ステップS9−19)。第3符号化部20は、第1の領域の全ブロックについて、動きベクトルの符号化処理が行われたか否かを判断し(ステップS9−20)、行われていない場合には、ステップS9−11からの処理を繰り返す。
一方、第1の領域の全ブロックについて、動きベクトルの符号化処理が行われている場合に、第3符号化部20は、第1の領域以外の他の領域の動きベクトルの符号化を行う。
第3符号化部20は、第m領域(mは1以上の整数であり、その最大値は全領域数である。)のブロックを符号化対象のブロックとして選択する(ステップS9−21)。
第3符号化部20は、符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが第m領域にあるか否かを判断する(ステップS9−22)。左及び上に隣接するブロックが第m領域にある場合に、第3符号化部20は、左及び上に隣接するブロックのうち、符号化対象のブロックの動きベクトルと距離差が少ない動きベクトルをもつブロックを選択する(ステップS9−23)。
第3符号化部20は、左及び上に隣接するブロックのうち、選択したブロックの動きベクトルと符号化対象のブロックの動きベクトルとの差分からなる差分ベクトルを生成する(ステップS9−24)。第3符号化部20は、左及び上に隣接するブロックのうち、選択したブロックを特定するためのブロック情報を符号化することによって圧縮符号を生成する(ステップS9−25)。この圧縮符号は、ビットストリームの一部とされる。
ステップS9−22で条件が満たされない場合に、第3符号化部20は、第m領域において、符号化対象のブロックの左及び上の一方に隣接するブロックがあるか否かを判断する(ステップS9−26)。
左及び上の一方に隣接するブロックが第m領域にある場合に、第3符号化部20は、その隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。そして、第3符号化部20は、符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルを生成する(ステップS9−27)。
一方、符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが第m領域に無い場合に、第3符号化部20は、第1の領域から第m−1領域のブロックであって、符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックのうち、符号化対象の動きベクトルとの距離差が少ない動きベクトルをもつブロックを選択する(ステップS9−28)。
第3符号化部20は、選択したブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、符号化対象のブロックの動きベクトルと予測動きベクトルとの差分ベクトルを生成する(ステップS9−29)。
第3符号化部20は、ステップS9−28において選択したブロックを特定するためのブロック情報を符号化することによって圧縮符号を生成する(ステップS9−30)。この圧縮符号は、ビットストリームの一部とされる。
次いで、第3符号化部20は、差分ベクトルを符号化することによって圧縮符号を生成する(ステップS9−31)。第3符号化部20は、第m領域の全ブロックについて、動きベクトルの符号化が行われたか否かを判断し(ステップS9−32)、行われていない場合には、ステップS9−21からの処理を繰り返す。一方、第m領域の全ブロックについて、動きベクトルの符号化が行われている場合に、第3符号化部20は、全領域の動きベクトルが符号化されているか否かを判断する(ステップS9−33)。全領域の動きベクトルが符号化されていない場合には、第3符号化部20は、mを1増加し、S9−21からの処理を繰り返す。一方、全領域の動きベクトルが符号化されている場合には、第3符号化部20による処理が終了される。
以下、コンピュータを第2実施形態の動画像符号化装置1として動作させるための第2実施形態の動画像符号化プログラム30について説明する。第2実施形態の動画像符号化プログラム30についても、第1実施形態の動画像符号化プログラム30と同様の構成を有している。但し、第2実施形態の第3符号化モジュール50は、第2実施形態の第3符号化部20の機能をコンピュータに実現させる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態にかかる動画像復号装置60について説明する。図11は、動画像復号装置60の構成を示す図である。動画像復号装置60は、第1実施形態の動画像符号化装置によって出力されたビットストリームから動画像を復元する装置である。
動画像復号装置60は、物理的に、CPU(中央処理装置)、メモリといった記憶装置、ディスプレイといった表示装置、通信装置等を備えるコンピュータであることができる。また、動画像復号装置60は、携帯電話といった移動通信端末であってもよい。すなわち、動画像復号装置60には、情報処理可能な装置が広く適用され得る。
図1に示されるように、動画像復号装置60は、第1復号部62と、逆量子化変換部64と、第2復号部(領域情報復号手段)66と、第3復号部(動きベクトル復号手段)68と、動き補償予測部70と、加算部72と、参照画像記憶部74とを備える。
第1復号部62は、上記のビットストリームから、量子化変換係数が符号化されて成る圧縮符号を抽出し、この圧縮符号から量子化変換係数を復号する。
逆量子化変換部64は、第1復号部62によって復号された量子化変換係数に逆量子化を施すことによって、変換係数を復元する。逆量子化変換部64は、復元した変換係数に逆変換処理を施すことによって、予測残差画像を復元する。逆量子化変換部64は、復元した予測残差画像を加算部72に出力する。
第2復号部66は、領域情報が符号化されてなる圧縮符号が上記のビットストリームに含まれる場合に、この圧縮符号を抽出する。第2復号部66は、抽出した圧縮符号を復号することによって、複数の領域情報を復元する。この復元のための処理は、JBIGの復元処理とほぼ同様である。但し、算術符号化に利用されるコンテキストは、図4に示されるように、JBIGに利用されているコンテキストと異なる。第2復号部66は、復元した複数の領域情報を第3復号部68に出力する。
第3復号部68は、ビットストリームに含まれている動きベクトルの圧縮符号を復号することによって、動きベクトルを復元する。領域情報が符号化されてなる圧縮符号が上記のビットストリーム含まれていない場合、すなわち、第2復号部66から領域情報が出力されない場合に、第3復号部68は、圧縮符号の復号をラスタスキャン順に行う。すなわち、第3復号部68は、復号対象のブロックの左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、圧縮符号を復号することによって得られる復号対象のブロックの差分ベクトルに、予測動きベクトルを加算することによって、復号対象のブロックの動きベクトルを復元する。
一方、第2復号部66から領域情報が出力された場合に、第3復号部68は、領域情報を参照することによって、領域にわけて動きベクトルの復元を行う。具体的に、第1の領域の動きベクトルの復元は以下のように行われる。第1の領域の復号対象のブロックの左に隣接するブロックが第1の領域に含まれる場合に、第3復号部68は、その隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、この差分ベクトルと予測動きベクトルとを加算することによって、復号対象のブロックの動きベクトルを復元する。
一方、第1の領域の復号対象のブロックの左に隣接するブロックが第1の領域に含まれない場合に、第3復号部68は、第1の領域において直前に復号されたブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、この差分ベクトルと予測動きベクトルとを加算することによって、復号対象のブロックの動きベクトルを復元する。
動き補償予測部70は、復号対象フレームの参照画像に対する予測画像を生成する。この予測画像は、参照画像記憶部74に記憶されている。具体的に、動き補償予測部70は、第3復号部68によって復号された動きベクトルから、参照画像中の部分画像を特定する。動き補償予測部70は、復号対象フレームを分割する複数のブロック全てについて部分画像を求めることによって、予測画像を生成する。
加算部72は、動き補償予測部70によって生成された予測画像と、逆量子化変換部64によって復元された予測残差画像とを加算することによって、復号対象フレームの復元画像を生成する。
参照画像記憶部74は、加算部72によって生成された復元画像を参照画像として記憶する。参照画像記憶部74は、記憶している参照画像を、次の復号対象フレームに関する動き補償予測のために提供する。
以下、動画像復号装置60の動作について説明する。併せて、本発明の実施形態にかかる動画像復号方法について説明する。図12は、本発明の第3実施形態にかかる動画像復号方法のフローチャートである。
図3に示されるように、この動画像復号方法では、まず、第1復号部62が、圧縮符号を復号することによって、量子化変換係数を生成する(ステップS21)。
次いで、逆量子化変換部64が、量子化変換係数を逆量子化することによって、変換係数を復元する。逆量子化変換部64は、復元した変換係数に逆変換処理を施すことによって、予測残差画像を復元する(ステップS22)。
次いで、領域情報が符号化されてなる圧縮符号、すあわち、領域情報圧縮データがビットストリームに含まれるか否かが判断される(ステップS23)。領域情報圧縮データがビットストリームに含まれる場合に、第2復号部66が、領域情報圧縮データから領域情報を復号することによって領域情報を復元する(ステップS24)。第2復号部66は、領域情報を第3復号部68に出力する。
次いで、第2復号部66によって領域情報が出力された場合に、第3復号部68が、領域情報を参照して、動きベクトルを復元する(ステップS25)。図13は、この動きベクトルを復元する処理のフローチャートである。
図13に示されるように、まず、第3復号部68は、第1の領域に含まれる複数のブロック各々の差分ベクトルを復号する(ステップS25−1)。
次いで、第3復号部68は、領域情報を参照し、第1の領域の復号対象ブロックの左に隣接するブロックが、第1の領域内のブロックか否かを判断する(ステップS25−2)。
左に隣接するブロックが第1の領域内のブロックである場合に、第3復号部68は、左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、予測動きベクトルと復号対象ブロックの差分ベクトルを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−3)。
一方、左に隣接するブロックが第1の領域内のブロック出ない場合に、第3復号部68は、第1の領域において直前に復号された動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルと予測動きベクトルとを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−4)。
第3復号部68は、第1の領域の全てのブロックについて動きベクトルの復元が完了したか否かを判断する(ステップS25−5)。第1の領域の全てのブロックの動きベクトルの復元が完了していない場合には、ステップS25−2からの処理が繰り返される。
一方、第1の領域の全てのブロックについて動きベクトルの復元が完了している場合に、第3復号部68は、他の領域の動きベクトルを復号する(ステップS25−6)。第1の領域以外の他の領域については、動きベクトルがそのまま符号化されているので、第3復号部68は、復号したベクトルをそのまま動きベクトルとして採用する。尚、予測符号化してもよい。
以下、コンピュータを動画像復号装置60として動作させるための動画像復号プログラム80について説明する。図14は、動画像復号プログラム80の構成を示す図である。動画像復号プログラム80は、例えば、CD−ROM、DVD、あるいはROM等の記録媒体あるいは半導体メモリによって提供される。また、動画像復号プログラム80は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号としてネットワークを介して提供されるものであってもよい。
動画像復号プログラム80は、処理を統括するメインモジュール81、第1復号モジュール82、逆量子化変換モジュール84、第2復号モジュール86、第3復号モジュール88、動き補償予測モジュール90、加算モジュール92、及び参照画像記憶モジュール94を備える。
第1復号モジュール82、逆量子化変換モジュール84、第2復号モジュール86、第3復号モジュール88、動き補償予測モジュール90、加算モジュール92、参照画像記憶モジュール94がコンピュータに実現させる機能は、上述した第1復号部62、逆量子化変換部64、第2復号部66、第3復号部68、動き補償予測部70、加算部72、参照画像記憶部74の機能とそれぞれ同様である。
以上のように、動画像復号装置60は、第1実施形態の動画像符号化装置1によって符号化された動画像を復元することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態の動画像復号装置60について説明する。第4実施形態の動画像復号装置60は、第3実施形態の動画像符号化装置と同様の構成を有する。第4実施形態の動画像復号装置60では、第3復号部68が第1実施形態と異なる処理を行う。
以下、第4実施形態の第3復号部68の動作を説明する。併せて、第3復号部68による動きベクトルの復元処理を説明する。なお、第3復号部68による動きベクトルの復元処理を、図12に示される動画像復号方法のフローチャートにおけるステップS25の処理に置き換えて用いることができる。
図15及び図16は、第4実施形態の第3復号部68による動きベクトルの復元について説明する図である。第2復号部66によって領域情報が出力された場合に、第3復号部68は、まず、圧縮符号を復号することによって第1の領域に含まれるブロックの差分ベクトルを復元する(ステップS25−11)。
次いで、第3復号部68は、第1の領域の復号対象ブロックの左及び上に隣接するブロックが第1の領域に含まれるか否かを判断する(ステップS25−12)。
左及び上に隣接するブロックが第1の領域に含まれる場合に、第3復号部68は、ビットストリームに含まれる圧縮符号を復号するこによって、左及び上に隣接するブロックの一方を特定するためのブロック情報を復元する(ステップS25−13)。第3復号部68は、ブロック情報から特定されるブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとして取得する(ステップS25−14)。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルと、予測動きベクトルとを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−15)。
一方、ステップS25−12で条件が満たされないと判断された場合に、第3復号部68は、第1の領域の復号対象ブロックの左及び上に隣接するブロックの一方が第1の領域に含まれるか否かを判断する(ステップS25−16)。
左及び上に隣接するブロックの一方が第1の領域に含まれ場合に、第3復号部68は、第1の領域に含まれる一方のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルに予測動きベクトルを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−17)。
一方、ステップS25−16で条件がみたされないと判断された場合に、第3復号部68は、直前に復元された第1の領域の動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルに予測動きベクトルを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−18)。
第3復号部68は、第1の領域の全ブロックについて動きベクトルが復元されたか否かを判断し(ステップS25−19)、全ブロックについて動きベクトルが復元されていない場合に、ステップS25−12〜ステップS25−18の処理を繰り返す。一方、第1の領域の全ブロックについて動きベクトルが復元されている場合に、第3復号部68は、第1の領域以外の他の領域の動きベクトルを復元する。
図16に示されるように、第3復号部68は、第m領域(mは1以上の整数であり、その最大値は全領域数である。)のブロックを復号対象のブロックとして選択する(ステップS25−20)。
第3復号部68は、復号対象ブロックの左及び上に隣接するブロックが第m領域に含まれるか否かを判断する(ステップS25−21)。左及び上に隣接するブロックが第m領域に含まれる場合に、第3復号部68は、ビットストリームに含まれる圧縮符号を復号するこによって、左及び上に隣接するブロックの一方を特定するためのブロック情報を復元する(ステップS25−22)。第3復号部68は、ブロック情報から特定されるブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとして取得する(ステップS25−23)。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルと、予測動きベクトルとを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−24)。
一方、ステップS25−21で条件が満たされないと判断された場合に、第3復号部68は、第m領域の復号対象ブロックの左及び上に隣接するブロックの一方が第m領域に含まれるか否かを判断する(ステップS25−25)。
左及び上に隣接するブロックの一方が第m領域に含まれ場合に、第3復号部68は、第m領域に含まれる一方のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとする。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルに予測動きベクトルを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−26)。
一方、ステップS25−25で条件がみたされないと判断された場合に、第3復号部68は、ビットストリームに含まれる圧縮符号を復号するこによって、第1の領域から第m−1領域までのいずれかの領域に含まれるブロックであって、左及び上に隣接するブロックの一方を特定するためのブロック情報を復元する(ステップS25−27)。第3復号部68は、ブロック情報から特定されるブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとして取得する(ステップS25−28)。第3復号部68は、復号対象ブロックの差分ベクトルと、予測動きベクトルとを加算することによって、復号対象ブロックの動きベクトルを復元する(ステップS25−29)。
第3復号部68は、第m領域の全ブロックについて、動きベクトルの復元が行われたか否かを判断し(ステップS25−30)、行われていない場合には、ステップS25−20からの処理を繰り返す。一方、第m領域の全ブロックの動きベクトルの復元が行われている場合に、第3復号部68は、全領域の動きベクトルが復元されているか否かを判断する(ステップS25−31)。全領域の動きベクトルが復元されていない場合に、第3復号部68は、mを1増加し、S25−20からの処理を繰り返す。一方、全領域の動きベクトルが復元されている場合に、第3復号部68による処理が終了される。
以下、コンピュータを第4実施形態の動画像復号装置60として動作させるための第4実施形態の動画像復号プログラム80について説明する。第4実施形態の動画像復号プログラム80についても、第3実施形態の動画像復号プログラム80と同様の構成を有している。但し、第4実施形態の第3復号モジュール88は、第4実施形態の第3復号部68の機能をコンピュータに実現させる。
1…動画像符号化装置、2…動き補償予測部、4…減算部、6…量子化変換部、8…第1符号化部、10…逆量子化変換部、12…加算部、14…参照画像記憶部、16…第2符号化部、18…統合処理部、20…第3符号化部、22…第4符号化部、24…選択処理部、60…動画像復号装置、62…第1復号部、64…逆量子化変換部、66…第2復号部、68…第3復号部、70…動き補償予測部、72…加算部、74…参照画像記憶部。
Claims (16)
- 動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、
前記複数のブロック各々の動きベクトルの類似性に基づいて、前記複数のブロック各々を複数の領域に関連付ける割当手段と、
前記割当手段によって各領域に関連付けられた複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、
前記割当手段の関連付けに関する情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、
を備え、
前記動きベクトル符号化手段は、前記動きベクトル各々を符号化する際に、当該符号化する動きベクトルが関連付けられている領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、前記領域に関連付けられている符号化対象の動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該領域に関連付けられている動きベクトルを符号化する、
動画像符号化装置。 - 動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、
互いに隣接しており、且つ、各々の動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域を統合して、1以上の領域を生成する統合手段と、
前記統合手段によって統合された領域に分けて、前記各領域に含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、
前記1以上の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、
を備え、
前記動きベクトル符号化手段は、前記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、前記第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該第1の領域の前記符号化処理を行う、
動画像符号化装置。 - 前記動きベクトル符号化手段は、
前記第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの左に隣接するブロックが該第1の領域に含まれる場合には、該左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとして、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成し、
該符号化対象のブロックの左に隣接するブロックが該第1の領域に含まれない場合には、前記第1の領域における直前に符号化された動きベクトルを予測動きベクトルとして、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成する、請求項2に記載の動画像符号化装置。 - 前記動きベクトル符号化手段は、
前記第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが該第1の領域に含まれる場合には、該左及び上に隣接するブロックの動きベクトルのうち該符号化対象のブロックの動きベクトルとの距離差が小さい動きベクトルを予測動きベクトルとして、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成し、更に該予測動きベクトルとして用いられた動きベクトルをもつブロックを特定するためのブロック情報を符号化して成るブロック情報圧縮データを生成し、
該符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックのうち一方が該第1の領域に含まれる場合には、該隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化し、
該符号化対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが該第1の領域に含まれない場合には、前記第1の領域における直前に符号化された動きベクトルを予測動きベクトルとし、該符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化する、請求項2に記載の動画像符号化装置。 - 動きベクトル抽出手段が、動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出ステップと、
割当手段が、前記複数のブロック各々の動きベクトルの類似性に基づいて、前記複数のブロック各々を複数の領域に関連付ける割当ステップと、
動きベクトル符号化手段が、前記割当手段によって各領域に関連付けられた複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化ステップと、
領域情報符号化手段が、前記割当手段の関連付けに関する情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化ステップと、を含み、
前記動きベクトル符号化ステップにおいて、前記動きベクトル符号化手段は、前記動きベクトル各々を符号化する際に、当該符号化する動きベクトルが関連付けられている領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、前記領域に関連付けられている符号化対象の動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該領域に関連付けられている動きベクトルを符号化する、
動画像符号化方法。 - 動きベクトル抽出手段が、動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出ステップと、
統合手段が、互いに隣接しており、且つ、各々の動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域を統合して、複数の領域を生成する統合ステップと、
動きベクトル符号化手段が、前記各領域に含まれる複数のブロック各々の前記動きベクトルを、前記統合手段によって生成された前記複数の領域に分けて符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化ステップと、
領域情報符号化手段が、前記複数の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化ステップと、を含み、
前記動きベクトル符号化ステップにおいて、前記動きベクトル符号化手段は、前記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該第1の領域の前記符号化処理を行う、
動画像符号化方法。 - コンピュータを、
動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、
前記複数のブロック各々の動きベクトルの類似性に基づいて、前記複数のブロック各々を複数の領域に関連付ける割当手段と、
前記割当手段によって各領域に関連付けられた複数のブロック各々の動きベクトルを、符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、
前記割当手段の関連付けに関する情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、
して機能させ、
前記動きベクトル符号化手段は、前記動きベクトル各々を符号化する際に、当該符号化する動きベクトルが関連付けられている領域に関連付けられている符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、前記領域に関連付けられている符号化対象の動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該領域に関連付けられている動きベクトルを符号化する、
動画像符号化プログラム。 - コンピュータを、
動画像の符号化対象フレームを所定サイズの複数のブロックに分割し、分割した複数のブロック各々について参照画像に対する動きベクトルを抽出する動きベクトル抽出手段と、
互いに隣接しており、且つ、各々の動きベクトルの距離差が閾値以下のブロック又は既に複数のブロックが統合された領域を統合して、複数の領域を生成する統合手段と、
前記符号化対象フレームに含まれる複数のブロック各々の前記動きベクトルを、前記統合手段によって生成された前記複数の領域に分けて符号化処理してなる動きベクトル圧縮データを生成する動きベクトル符号化手段と、
前記複数の領域各々に関し、該領域に含まれるブロックを特定するための領域情報を符号化してなる領域情報圧縮データを生成する領域情報符号化手段と、
として機能させ、
前記動きベクトル符号化手段は、前記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルを符号化してなる動きベクトル圧縮データを生成することによって、該第1の領域の前記符号化処理を行う、
動画像符号化プログラム。 - 復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に関連付けられた所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、前記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、
前記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、前記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、
を備え、
前記1以上の領域のうち、いずれかの領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、前記領域に関連付けられている復号済みの動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって前記符号化処理が行われており、
前記動きベクトル復号手段は、該領域に関連付けられた復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該領域に関連付けられた復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該領域の前記復号処理を行う、動画像復号装置。 - 復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に含まれる所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、前記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、
前記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、前記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、
を備え、
前記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域では、該第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって前記符号化処理が行われており、
前記動きベクトル復号手段は、該第1の領域に含まれる復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該第1の領域に含まれる復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該第1の領域の前記復号処理を行う、動画像復号装置。 - 前記動きベクトル復号手段は、
前記第1の領域に含まれる復号対象のブロックの左に隣接するブロックが該第1の領域に含まれる場合には、該左に隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとして、該復号対象のブロックの差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成し、
該復号対象のブロックの左に隣接するブロックが該第1の領域に含まれない場合には、前記第1の領域における直前に復号された動きベクトルを予測動きベクトルとして、該復号対象のブロックの差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成する、請求項10に記載の動画像復号装置。 - 前記動きベクトル復号手段は、前記第1の領域に含まれる復号対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが該第1の領域に含まれる場合には、該左及び上に隣接するブロックの一方を特定するためのブロック情報が符号化されてなるブロック情報圧縮データを復号することによって該ブロック情報を復元し、該ブロック情報によって特定されるブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該復号対象のブロックの差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成し、
該復号対象のブロックの左及び上に隣接するブロックのうち一方が該第1の領域に含まれる場合には、該隣接するブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該復号対象のブロックの差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成し、
該復号対象のブロックの左及び上に隣接するブロックが該第1の領域に含まれない場合には、前記第1の領域における直前に復号された動きベクトルを予測動きベクトルとし、該復号対象のブロックの差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成する、請求項10に記載の動画像復号装置。 - 領域情報復号手段が、復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に関連付けられた所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、前記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号ステップと、
動きベクトル復号手段が、前記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、前記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号ステップと、
を含み、
前記1以上の領域のうち、いずれかの領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、前記領域に関連付けられている復号済みの動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって前記符号化処理が行われており、
前記動きベクトル復号手段は、該領域に関連付けられた復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該領域に関連付けられた復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該領域の前記復号処理を行う、
動画像復号方法。 - 領域情報復号手段が、復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に含まれる所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、前記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号ステップと、
動きベクトル復号手段が、前記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、前記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号ステップと、
を含み、
前記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域では、該第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって前記符号化処理が行われており、
前記動きベクトル復号ステップにおいて、前記動きベクトル復号手段は、該第1の領域に含まれる復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該第1の領域に含まれる復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該第1の領域の前記復号処理を行う、
動画像復号方法。 - コンピュータを、
復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に関連付けられた所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、前記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、
前記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、前記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、
して機能させ、
前記1以上の領域のうち、いずれかの領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、前記領域に関連付けられている復号済みの動きベクトルと該予測ベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって前記符号化処理が行われており、
前記動きベクトル復号手段は、該領域に関連付けられた復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該領域に関連付けられた復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該領域の前記復号処理を行う、動画像復号プログラム。 - コンピュータを、
復号対象フレームが分割された1以上の領域各々に関し、該領域に含まれる所定サイズのブロックを特定するための領域情報が符号化されてなる領域情報圧縮データを復号し、前記1以上の領域各々に関する1以上の領域情報を出力する領域情報復号手段と、
前記領域情報復号手段によって出力された1以上の領域情報を参照して、前記1以上の領域に分けて、該領域に含まれるブロックの動きベクトルが符号化処理されてなる動きベクトル圧縮データを復号処理し、復号対象フレームに含まれる複数のブロック各々の動きベクトルを出力する動きベクトル復号手段と、
として機能させ、
前記1以上の領域のうち、該領域の面積が最大の第1の領域では、該第1の領域に含まれる符号化済みの他のブロックの動きベクトルが予測動きベクトルとされ、該第1の領域に含まれる符号化対象のブロックの動きベクトルと該予測動きベクトルとの差分ベクトルが符号化されることによって前記符号化処理が行われており、
前記動きベクトル復号手段は、該第1の領域に含まれる復号対象のブロックの差分ベクトルを復号し、該第1の領域に含まれる復号済みの他のブロックの動きベクトルを予測動きベクトルとし、該差分ベクトルと該予測動きベクトルとを加算してなる動きベクトルを生成することによって、該第1の領域の前記復号処理を行う、動画像復号プログラム。
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