JP2005122977A - 燃料電池発電装置、及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池発電装置の運転停止時、燃料電池発電装置の正常なパージ動作が不能となっても、燃料電池発電装置を損傷することなく、かつ安全に停止させることが可能な燃料電池発電装置及びその運転方法を提供する。
【解決手段】燃料を用いて発電する燃料電池1と、前記燃料の流通経路のパージを行うためのパージ用空気供給手段6と、空気以外の流体供給手段3とを備え、その停止の際に、前記燃料の流通経路の少なくとも一部に対し、残存する前記燃料のパージを前記空気以外の流体を用いて行い、その後、残存する前記空気以外の流体のパージをパージ用空気を用いて行う燃料電池発電装置100及びその運転方法であって、前記空気以外の流体の供給が異常か否かを判断するパージ動作判断手段8を有し、異常であると判断した場合に、前記パージ用空気を用いたパージを行わない。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガス及び酸化剤ガスを用いて発電する燃料電池発電装置、及びその運転方法に関する。
近年、炭酸ガスによる地球温暖化や酸性雨等の影響により、地球規模での環境問題に対する関心が高まっている。そのため、電源開発の分野においては、高効率で、かつ炭酸ガスを排出しないクリ−ンなエネルギ−変換が可能な燃料電池発電装置に対する注目が集まっている。
図4は、従来の燃料電池発電装置の構成の一例を模式的に示す機能ブロック図である。
図4に示すように、従来の燃料電池発電装置400は、供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池1と、天然ガスを改質し水素を豊富に含む燃料ガスを生成して燃料電池1に供給する燃料処理器2と、燃料処理器2に天然ガスを供給する天然ガス供給装置11と、天然ガスの改質に必要な水を燃料処理器2に供給する水供給装置3と、燃料電池1から排出される排出ガスを燃焼する燃焼器4と、酸化剤ガスとしての空気を燃料電池1に供給するブロア5と、燃料処理器2にパージ用の空気を供給する空気供給装置6と、燃料処理器2にパージ用の窒素を供給する窒素供給装置7と、燃料電池発電装置400の動作を制御する制御装置401とを有している。
この従来の燃料電池発電装置400を運転して発電を行う場合には、燃料処理器2において、水素を豊富に含む燃料ガスを原料ガスである天然ガスを改質して生成する。この時、天然ガスを改質するために必要な水が、水供給装置3から燃料処理器2に供給される。そして、その生成した燃料ガスを、所定の配管を通して燃料電池1に供給する。一方、ブロア5を動作させて、酸化剤ガスである空気を、所定の配管を通して燃料電池1に供給する。すると、燃料電池1では、燃料処理器2から供給される燃料ガスと、ブロア5から供給される空気とが用いられて発電が行われる。尚、発電に用いられなかった余剰の燃料ガスは燃焼器4に供給され、該燃焼器4において燃焼される。この燃焼器4において余剰の燃料ガスが燃焼して発生する熱は、燃料処理器2の加熱に利用される。そして、燃料電池1で発電された所定の電圧の直流は図示しない直交変換装置に入力され、この直交変換装置において所定の電圧の交流に変換される。これにより、燃料電池発電装置400からは、所定の電圧の交流が出力されるようになる。尚、燃料電池発電装置400の全ての動作は、制御装置401によって適宜制御される。
この従来の燃料電池発電装置400では、燃料電池発電装置400の運転を停止する際には、燃料電池発電装置400の安全性を維持するために、水素が豊富な燃料ガスを流路内から排出する必要がある。そこで、燃料電池発電装置400の運転を停止する際、先ず窒素供給装置7を動作させて燃料ガスが流れる流路内に窒素を供給し、前記流路内の燃料ガスを燃焼器4から排出する。その後、空気供給装置6を動作させて前記流路内の窒素を空気でパージする。これにより、燃料ガスが流れる全ての流路内が空気でパージされるので、燃料電池発電装置400は、安全に保たれる。
ところで、このように動作する従来の燃料電池発電装置400では、燃料ガスが流れる流路内に窒素を供給するための窒素供給装置7は、燃料電池発電装置400の運転を停止する際に燃料ガスを前記流路内から排出するためだけに配設されている。つまり、燃料電池発電装置400を立ち上げる際や、燃料電池発電装置400が発電運転を行っている時には、窒素供給装置7は全く使われることが無く一切機能していない。このように、従来の燃料電池発電装置400では、使用比率の低い設備も燃料電池発電装置400の構成要素として配設する必要があったため、燃料電池発電装置400の低価格化が阻害されているという問題があった。
そこで、燃料電池発電装置400の低価格化が阻害される問題を回避すべく、窒素供給装置7の代わりに燃料処理器2を用い、燃料電池発電装置400の運転停止時、水供給装置3を動作させて燃料処理器2に水を供給して水蒸気を発生させ、この燃料処理器2で発生した水蒸気を燃料ガスが流れる流路内に供給することによって、前記流路内から燃料ガスを排出する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる方法が用いられる燃料電池発電装置では、燃料処理器を用いて燃料ガスを排出することが可能であり、これによって、窒素等の不活性ガスの供給に係る設備が不要となるため、燃料電池発電装置の低コスト化が具現化される。
特開2002−8701号公報
上述したように、燃料処理器に水を供給して水蒸気を発生させ、その発生した水蒸気を燃料ガスが流れる流路内に供給することにより前記流路内から燃料ガスを排出する方法によれば、窒素供給装置を動作させる場合と同様に前記流路内から燃料ガスを排出することが可能になるので、窒素供給装置は不要となる。つまり、燃料電池発電装置の低価格化が阻害されるという問題は解決される。
しかしながら、上記提案の燃料処理器で水蒸気を発生させ、その発生した水蒸気を燃料ガスが流れる流路内に供給して該流路内の燃料ガスを排出する形態の燃料電池発電装置では、水供給装置が正常に機能する場合には燃料ガスの排出は確実に行われるが、水供給装置に不具合が発生して燃料処理器に対する水の供給ができなくなった場合には、燃料処理器内において水蒸気を発生することができないため、前記流路内の燃料ガスを排出することができない。そして、この場合には、燃料電池発電装置の運転停止時において前記流路内に水素を豊富に含む燃料ガスが滞留したままの状態で該流路内にパージ用の空気を供給することになるので、前記滞留する燃料ガスと前記供給する空気とが相互に反応して発熱し、この発熱によって燃料処理器や燃料電池等、燃料ガスが流れる流路を有する機器が損傷する可能性がある。又、上記燃料ガスと空気との反応が急激に進行した場合には、燃料電池発電装置自体が動作不能になる可能性がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、燃料電池発電装置の運転停止時、燃料電池発電装置の正常なパージ動作が不能となっても、燃料電池発電装置を損傷することなく、かつ安全に停止させることが可能な燃料電池発電装置、及びその運転方法を提供することを目的としている。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明に係る燃料電池発電装置及びその運転方法は、燃料を用いて発電する燃料電池と、前記燃料の流通経路のパージを行うためのパージ用空気を供給する第1のパージ用流体供給手段と、前記燃料の流通経路のパージを行うための空気以外の流体を供給する第2のパージ用流体供給手段とを備え、その停止の際に、前記燃料の流通経路の少なくとも一部に対し、残存する前記燃料のパージを前記第2のパージ用流体供給手段から供給される前記空気以外の流体を用いて行い、その後、残存する前記空気以外の流体のパージを前記第1のパージ用流体供給手段から供給されるパージ用空気を用いて行う燃料電池発電装置及びその運転方法であって、前記第2のパージ用流体供給手段からの前記空気以外の流体の供給が異常か否かを判断するパージ動作判断手段を有し、前記パージ動作判断手段が前記空気以外の流体の供給が異常であると判断した場合に、前記パージ用空気を用いたパージを行わない(請求項1,9)。かかる構成とすると、燃料電池発電装置を正常に停止できない場合であっても、燃料電池発電装置を損傷することなく、かつ安全に停止させることが可能になる。
この場合、前記空気以外の流体が水蒸気である(請求項2)。かかる構成とすると、残存する燃料を安全にパージすることが可能になる。
又、原料ガスと水とから前記燃料を生成してこれを前記燃料電池に供給する燃料処理器を有し、前記燃料電池発電装置の停止の際に、前記燃料処理器が前記水を用いて前記空気以外の流体としての水蒸気を発生し、それにより、前記燃料処理器が前記第2のパージ用流体供給手段として機能する(請求項3)。かかる構成とすると、水蒸気を生成するための第2のパージ用流体供給手段を新たに配設する必要が無くなるので、燃料電池発電装置の構成の複雑化を防止することが可能になる。
又、前記水を燃料処理器に供給する水供給装置を有し、前記パージ動作判断手段は、前記水の供給が異常であると判断した場合に、前記空気以外の流体の供給が異常であると判断する(請求項4)。かかる構成とすると、水供給装置からの水の供給が異常となった場合に空気以外の流体の供給が異常であると判断されるので、燃料電池発電装置を損傷することなく安全に停止させることが可能になる。
又、前記パージ動作判断手段は、前記水の供給量が所定値以下である場合に、前記水の供給が異常であると判断する(請求項5)。かかる構成とすると、水供給装置から供給される水の量に基づいて異常が判断されるので、燃料電池発電装置を的確にかつ安全に停止させることが可能になる。
又、前記パージ動作判断手段は、前記燃料電池発電装置が運転時に前記燃料処理器の温度が所定値以上となって運転を停止した場合に、前記水の供給が異常であると判断する(請求項6)。かかる構成とすると、燃料処理器の温度に基づいて異常が判断されるので、燃料電池発電装置を的確にかつ安全に停止させることが可能になる。
又、前記原料ガスを前記燃料電池に前記燃料処理器をバイパスして供給するバイパス手段を有し、前記燃料処理器内に残留する前記燃料を前記発生する水蒸気でパージし、かつ前記燃料電池内に残留する前記燃料を前記バイパス手段から前記供給される原料ガスでパージする(請求項7)。かかる構成としても、残存する燃料を安全にパージすることが可能になる。
又、前記原料ガスを供給する原料ガス供給装置を有し、前記パージ動作判断手段は、前記原料ガスの供給が異常であると判断した場合に前記バイパス手段への前記原料ガスの供給を停止させ、かつ前記燃料処理器内に残留する前記燃料を前記発生する水蒸気でパージした後に該水蒸気を前記パージ用空気でパージする(請求項8)。かかる構成とすると、燃料処理器内に残留する燃料を水蒸気でパージした後にパージ用空気でパージするので、燃料電池発電装置の内部に滞留する燃料ガスの量を最小限とすることが可能になる。
本発明は以上に述べたような構成を有し、燃料電池発電装置の運転停止時、燃料電池発電装置の正常なパージ動作が不能となっても、燃料電池発電装置を損傷することなく、かつ安全に停止させることが可能な燃料電池発電装置、及びその運転方法を提供することができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る燃料電池発電装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。
先ず、本発明の実施の形態1に係る燃料電池発電装置の構成について説明する。
図1に示すように、燃料電池発電装置100は、供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池1と、天然ガスを改質し水素を豊富に含む燃料ガスを生成して燃料電池1に供給する燃料処理器2と、燃料処理器2に天然ガスを供給する天然ガス供給装置11と、天然ガスの改質に必要な水を燃料処理器2に供給する水供給装置3と、燃料処理器2に供給する水の量を検出する水供給量検出装置9と、燃料電池1から排出される発電に用いられなかった燃料ガスを燃焼する燃焼器4と、酸化剤ガスとしての空気を燃料電池1に供給するブロア5と、燃料処理器2にパージ用ガスとしての空気を供給する空気供給装置6と、水供給量検出装置9から出力される信号に基づいて水供給装置3と空気供給装置6との動作を制御するパージ動作判断装置8と、燃料電池発電装置100の動作を制御する制御装置101とを備えている。パージ動作判断装置8及び制御装置101は、コンピュータで構成されている。
図1に示す燃料電池発電装置100において、天然ガス供給装置11と燃料処理器2とは、配管aにより相互に接続されている。又、空気供給装置6と燃料処理器2とは、配管bにより相互に接続されている。更に、水供給装置3と燃料処理器2とは、水供給量検出装置9を介して、配管cにより相互に接続されている。そして、燃料処理器2からは配管eが延出しており、この配管eは燃料電池1内の燃料ガス用流路1bに接続されている。この燃料電池1内の燃料ガス用流路1bには配管gが接続されており、この配管gは燃焼器4に接続されている。一方、ブロア5からは配管dが延出しており、この配管dは燃料電池1内の酸化剤ガス用流路1aに接続されている。この燃料電池1内の酸化剤ガス用流路1aには、配管fが接続されている。尚、配管fの酸化剤ガス用流路1aに接続されていない端部は、ここでは開放状態とされている。
一方、パージ動作判断装置8と水供給装置3とは、配線iにより相互に電気的に接続されている。又、パージ動作判断装置8と空気供給装置6とは、配線hにより相互に電気的に接続されている。更に、パージ動作判断装置8と水供給量検知装置9とは、配線jにより相互に電気的に接続されている。そして、制御装置101と、燃料電池発電装置100を構成する各構成要素とは、図示しない配線によって相互に電気的に接続されている。
次に、本発明の実施の形態1に係る燃料電池発電装置の動作について説明する。
図1に示す燃料電池発電装置100を運転して発電を行う場合には、先ず、天然ガス供給装置11を動作させ、天然ガスを配管aの内部に流入する。これによって、天然ガスが燃料処理器2に供給される。この燃料処理器2に供給された天然ガスは、配管e及び燃料ガス用流路1b及び配管gの内部を流れて、燃焼器4に到達する。そして、その到達した天然ガスを燃焼器4において燃焼させることにより、燃料処理器2を約700℃の温度に到達するまで昇温する。その後、燃料処理器2の温度が約700℃で安定した後、その燃料処理器2において、水素を豊富に含む燃料ガスを、原料ガスである天然ガスを改質することによって生成する。この時、水供給装置3を動作させて、天然ガスを改質するために必要な水を水供給量検出装置9及び配管cを介して燃料処理器2に供給する。そして、燃料処理器2で生成した燃料ガスを、配管eの内部を通して、燃料電池1内の燃料ガス用流路1bに供給する。一方、ブロア5を動作させて、酸化剤ガスである空気を、配管dの内部を通して燃料電池1内の酸化剤ガス用流路1aに供給する。すると、燃料電池1では、燃料処理器2から供給される燃料ガスと、ブロア5から供給される空気とが用いられる発電が行われる。そして、燃料電池1で発電された所定の電圧の直流は図示しない直交変換装置に入力され、この直交変換装置において所定の電圧の交流に変換される。これにより、燃料電池発電装置100からは、所定の電圧の交流が出力されるようになる。尚、発電に用いられなかった余剰の燃料ガスは、配管gを介して燃焼器4に供給され、この燃焼器4において燃焼される。この燃焼器4において余剰の燃料ガスが燃焼して発生する熱は、燃料処理器2を約700℃に加熱するために利用される。又、発電に用いられなかった余剰の空気は、配管fの開放端から大気中へ放出される。又、燃料電池発電装置100の全ての動作は、制御装置101によって適宜制御される。
一方、燃料電池発電装置100の運転を停止する場合には、先ず、天然ガス供給装置11の動作を停止させ、燃料処理器2に対する天然ガスの供給を停止する。又、ブロア5の動作を停止させ、燃料電池1に対する空気の供給を停止する。これによって、燃料処理器2における燃料ガスの生成と、燃料電池1に対する燃料ガスの供給と、燃焼器4による燃料処理器2の加熱と、燃料電池1に対する空気の供給とが各々停止されるので、燃料電池1における発電は停止する。この時、水供給装置3による燃料処理器2に対する水の供給は継続して行うようにする。そして、その後、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部に滞留している燃料ガスを排出し、その燃料ガスが排出された燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部をパージ用ガスとしての空気でパージする等の燃料電池発電装置100のパージ動作が開始される。ここで、このパージ動作は、水供給量検出装置9によって検出される燃料処理器2に対する水の供給量に基づくパージ動作判断装置8の判断によって異なる。そこで、以下、パージ動作判断装置8の判断に基づく燃料電池発電装置100のパージ動作について詳細に説明する。
燃料電池発電装置100の運転を停止する際、パージ動作判断装置8は、水供給量検出装置9の検出信号に基づいて、燃料処理器2に対する水の供給量が所定値以上であるか否かを判断する。そして、この水の供給量が所定値以上である場合には、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置100の正常なパージ動作が可能と判断する。尚、前記所定値とは燃料処理器2に対して水を正常に供給できているか否かの判断基準値であり、例えば、正常な前記パージ動作を行う場合に供給する水の量の半分と設定する事ができる。そして、パージ動作判断装置8によって正常な燃料電池発電装置100のパージ動作が可能と判断された後、パージ動作判断装置8は、水の供給を継続するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。これにより、水供給装置3は、燃料処理器2に対する水の供給を更に継続する。そして、燃料処理器2に供給された水は燃料処理器2が有する余熱によって水蒸気となり、この水蒸気によって、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部に滞留している燃料ガスが燃焼器4に向けて排出される。尚、この排出された燃料ガスは、燃焼器4において燃焼される。その後、水素を豊富に含む燃料ガスの濃度は次第に低下してくため、燃焼器4における燃焼は停止する。しかし、燃料処理器2の余熱によって水蒸気の生成は継続して行われ、又、燃料処理器2に対する水蒸気の供給も継続して行われるため、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部は水蒸気によって完全にパージされるようになる。
燃料処理器2で生成された水蒸気の量が燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部に滞留していた燃料ガスを完全に排出する量に達し、更に、燃料処理器2の温度が400℃程度まで低下した時、パージ動作判断装置8は水供給装置3の運転を停止させるための制御信号を出力する。これによって水供給装置3は停止し、従って燃料処理器2に対する水の供給が停止する。その後、パージ動作判断装置8は、空気供給装置6に対して、燃料処理器2に対し空気を供給するように制御信号を、配線hを通して出力する。これにより空気供給装置6は動作を開始し、これによって空気供給装置6から燃料処理器2に対して空気が供給されるようになる。この燃料処理器2に供給された空気は、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部を通過して、燃焼器4から排出される。つまり、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部は、空気供給装置6によって供給された空気によって完全にパージされる。空気による前記パージが完全に完了した後、パージ動作判断装置8は空気供給装置6の動作を停止させる。これによって、空気供給装置6から燃料処理器2に対する空気の供給が停止する。そして、以上によって、燃料電池発電装置100の正常なパージ動作が完了する。尚、前記400℃という温度を挙げた理由は、燃料処理器2に用いられている触媒がルテニウムを主成分としている場合を想定しているためである。つまり、前記400℃という温度は、前記触媒が高温である時に空気に触れて酸化することにより触媒性能の劣化を引き起こさないために、ある程度の安全率を見込んで設定した温度である。そのため、安全率の設定によっては温度が変化することは当然であり、又、触媒の種類が異なれば、自ずと異なった温度に設定されるべきである。
一方、燃料電池発電装置100の運転を停止する際、水供給手段3が何らかの原因で故障した、若しくは、配管cに水漏れが発生する等して、燃料処理器2に対する水の供給量が所定値未満である場合には、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置100の正常なパージ動作が不可能であると判断する。この場合、パージ動作判断装置8は、水の供給を停止するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。これにより、水供給装置3は、燃料処理器2に対する水の供給を停止する。又、この時、パージ動作判断装置8は、空気供給装置6に対して、空気の供給を行わないための制御信号を、配線hを通して出力する。これにより、空気供給装置6は、燃料処理器2に対する空気の供給を行わないようになる。このように、燃料処理器2に対する水の供給が停止され、かつ空気供給装置6による空気の供給が行われない状態となると、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部には、燃料ガス又は発電に用いられなかった燃料ガス等が滞留する。しかし、燃焼器4のバーナの燃料ガス(余剰ガス)噴出口は大気に開放されているため、この滞留した前記燃料ガス等は、燃焼器4のこの噴出孔から拡散によって配管gの内部に入り込む空気等と緩やかに反応し、その反応によって安全にかつ穏和に二酸化炭素と水等の反応後物質に変化する。以上によって、燃料電池発電装置100の正常なパージ動作が不可能である場合の停止動作が完了する。
上記の如く構成され動作する本実施の形態に係る燃料電池発電装置100では、水供給装置3等に何らかの不具合が生じ、この不具合によって十分な量の水蒸気を発生させるだけの水を燃料処理器2に対して供給できない場合には、空気によるパージ動作を中断する事により燃料処理器2や、配管e、燃料ガス用流路1b、及び配管g等の内部に積極的に空気を供給しないので、燃料ガスと空気とが激しく反応することは無い。従って、燃料処理器2や燃料電池1等、燃料ガスが流れる流路を有する機器が損傷する可能性が防止される。又、燃料電池発電装置自体が動作不能となる不具合が発生することも防止される。
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2に係る燃料電池発電装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。尚、図2においても、図1に示した構成要素と同一の構成要素には各々同一の符号を付与して、その説明を省略する。
図2に示すように、燃料電池発電装置200は、実施の形態1の水供給量検出装置9に代えて、燃料処理器2の温度を測定する温度検出装置10を備えている。パージ動作判断装置8は、温度検出装置10から出力される検出信号に基づいて水供給装置3と空気供給装置6との動作を制御する。その他の点は、実施の形態1と同様である。
このように構成された燃料電池発電装置200では、運転を停止する場合には、先ず、天然ガス供給装置11の動作を停止させ、燃料処理器2に対する天然ガスの供給を停止する。又、ブロア5の動作を停止させ、燃料電池1に対する空気の供給を停止する。これによって、燃料処理器2における燃料ガスの生成と、燃料電池1に対する燃料ガスの供給と、燃焼器4による燃料処理器2の加熱と、燃料電池1に対する空気の供給とが各々停止されるので、燃料電池1における発電は停止する。この時、水供給装置3による燃料処理器2に対する水の供給は継続して行うようにする。そして、その後、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部に滞留している燃料ガスを排出し、その燃料ガスが排出された燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部をパージ用ガスとしての空気でパージする等の燃料電池発電装置200のパージ動作が開始される。ここで、このパージ動作は、温度検出装置10によって測定される燃料処理器2の温度に基づくパージ動作判断装置8の判断によって異なる。そこで、パージ動作判断装置8の判断に基づく燃料電池発電装置200のパージ動作について詳細に説明する。
燃料電池発電装置200の運転を停止する際、パージ動作判断装置8は、温度測定装置10によって検出された燃料処理器2の温度が所定値未満であるか判断する。この所定値は、ここでは750℃に設定されている。パージ動作判断装置8は、燃料処理器2の温度が750℃未満である場合には、燃料電池発電装置200の正常なパージ動作が可能と判断する。尚、パージ動作判断装置8によって燃料電池発電装置200の正常なパージ動作が可能と判断された後の動作については、実施の形態1で示した燃料電池発電装置100の正常なパージ動作と同様である。
一方、燃料処理器2の温度が750℃以上である場合には、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置200の正常なパージ動作が不可能であると判断する。この場合、パージ動作判断装置8は、水の供給を停止するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。これにより、水供給装置3は、燃料処理器2に対する水の供給を停止する。又、この時、パージ動作判断装置8は、空気供給装置6に対して、空気の供給を行わないための制御信号を、配線hを通して出力する。これにより、空気供給装置6は、燃料処理器2に対する空気の供給を行わないようになる。以降の動作は、実施の形態1と同様である。
上記の如く構成され動作する本実施の形態に係る燃料電池発電装置200では、温度検出装置10によって測定される燃料処理器2の温度に基づいて、燃料電池発電装置200のパージ動作が決定されている。これは、水供給装置3が何らかの原因で故障するか、若しくは、配管cに水漏れが発生する等して、燃料処理器2に対して必要十分な量の水を供給できなくなった場合に、燃料処理器2の温度が異常に上昇することに基づいている。換言すれば、燃料処理器2における天然ガスの燃料ガスへの改質反応は吸熱反応であるため、燃料処理器2に対して前記改質反応のための必要十分な量の水が供給され、これによって前記改質反応が正常に行われていれば、燃料処理器2の温度が異常に上昇することはないことに基づいている。そして、本実施の形態では、水供給装置3や配管c等に何らかの不具合が生じ、この不具合によって燃料処理器2の温度が750℃以上となった場合には、空気によるパージ動作を中断する事により燃料処理器2や、配管e、燃料ガス用流路1b、及び配管g等の内部に積極的に空気を供給しないので、燃料ガスと空気とが激しく反応することは無い。従って、本実施の形態によっても、燃料処理器2や燃料電池1等、燃料ガスが流れる流路を有する機器が損傷する可能性が防止される。又、燃料電池発電装置自体が動作不能となる不具合が発生することも防止される。
尚、本実施の形態では、燃料電池発電装置200のパージ動作が、温度検出装置10によって測定される燃料処理器2の温度が750℃未満であるか否かによって決定されているが、750℃に限定されることは無く、例えば700℃〜800℃の範囲において任意に設定してもよい。
(実施の形態3)
図3は、本発明の実施の形態3に係る燃料電池発電装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。尚、図3においても、図1,2に示した構成要素と同一の構成要素には各々同一の符号を付与して、その説明を省略する。
先ず、本発明の実施の形態3に係る燃料電池発電装置の構成について説明する。
図3に示すように、燃料電池発電装置300は、供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを用いて発電を行う燃料電池1と、天然ガスを改質し水素を豊富に含む燃料ガスを生成して燃料電池1に供給する燃料処理器2と、天然ガスの改質に必要な水を燃料処理器2に供給する水供給装置3と、燃料処理器2に供給する水の量を検出する水供給量検出装置9と、燃料電池1から排出される発電に用いられなかった燃料ガスを燃焼する燃焼器4と、酸化剤ガスとしての空気を燃料電池1に供給するブロア5と、燃料処理器2にパージ用ガスとしての空気を供給する空気供給装置6と、燃料処理器2に天然ガスを供給する天然ガス供給装置11と、燃料処理器2に供給される天然ガスの量を測定する天然ガス供給量検出装置14と、燃料処理器2の温度を測定する温度検出装置10と、水供給量検出装置9及び温度検出装置10から出力される信号に基づいて水供給装置3と空気供給装置6との動作を制御するパージ動作判断装置8と、流路を切り換える三方弁12及び13と、燃料電池発電装置300の動作を制御する制御装置101とを備えている。
図3に示す燃料電池発電装置300において、天然ガス供給装置11と燃料処理器2とは、天然ガス供給量検出装置14と三方弁12とを介して配管aにより相互に接続されている。又、水供給装置3と燃料処理器2とは、水供給量検出装置9を介して配管cにより相互に接続されている。又、空気供給装置6からは配管lが延出しており、この配管lの先端は天然ガス供給量検出装置14と三方弁12とを接続する配管aに接続されている。そして、燃料処理器2からは配管eが延出しており、この配管eは燃料電池1内の燃料ガス用流路1bに三方弁13を介して接続されている。この燃料電池1内の燃料ガス用流路1bからは配管gが延出しており、この配管gの先端は燃焼器4に接続されている。又、三方弁12からは配管mが延出しており、この配管mの先端は三方弁13と燃料ガス用流路1bとを接続する配管eに接続されている。又、三方弁13からは配管nが延出しており、この配管nの先端は配管gの途中に接続されている。一方、ブロア5からは配管dが延出しており、この配管dは燃料電池1内の酸化剤ガス用流路1aに接続されている。この燃料電池1内の酸化剤ガス用流路1aには、配管fが接続されている。尚、配管fの酸化剤ガス用流路1aに接続されていない端部は、ここでは開放状態とされている。
一方、パージ動作判断装置8と水供給装置3とは、配線iにより相互に電気的に接続されている。又、パージ動作判断装置8と空気供給装置6とは、配線hにより相互に電気的に接続されている。又、パージ動作判断装置8と水供給量検出装置9とは、配線jにより相互に電気的に接続されている。更に、パージ動作判断装置8と温度検出装置10とは、配線kにより相互に電気的に接続されている。そして、制御装置101と、燃料電池発電装置300を構成する各構成要素とは、図示しない配線によって相互に電気的に接続されている。
次に、本発明の実施の形態3に係る燃料電池発電装置の動作について説明する。
図3に示す燃料電池発電装置300を運転して発電を行う場合には、先ず、天然ガス供給装置11から供給される天然ガスが配管mに流入しないように、又、燃料処理器2から供給される燃料ガスが配管nに流入しないように、三方弁12及び13の各々を切り換える。尚、その後の発電動作については、図1に示した実施の形態1に係る燃料電池発電装置100の発電動作と同様であるため、ここではその説明を省略する。
燃料電池発電装置300の運転を停止する場合には、先ず、天然ガス供給装置11から供給される天然ガスの供給先が配管mとなるように三方弁12を切り換えて、これによって天然ガスを配管m及び配管e経由で燃料電池1へ供給する。又、この時、燃料処理器2から供給される燃料ガスの供給先が配管nとなるように三方弁13を切り換えて、これによって燃料ガスを配管n及び配管g経由で燃焼器4へ供給する。更に、ブロア5の動作を停止させ、燃料電池1に対する空気の供給を停止する。これによって、燃料処理器2における燃料ガスの生成と、燃料電池1に対する燃料ガスの供給と、燃料電池1に対する空気の供給とが各々停止されるので、燃料電池1における発電は停止する。この時、水供給装置3及び天然ガス供給装置11による燃料処理器2に対する水の供給と燃料電池1に対する天然ガスの供給とは継続して行うようにする。そして、その後、燃料電池発電装置300のパージ動作が開始される。ここで、このパージ動作は、水供給量検出装置9によって検出される燃料処理器2に対する水の供給量、温度検出装置10によって検出される燃料処理器2の温度、天然ガス供給量検出装置14によって検出される燃料処理器2に対する天然ガスの供給量等に基づくパージ動作判断装置8の判断によって異なる。そこで、パージ動作判断装置8の判断に基づく燃料電池発電装置300のパージ動作について詳細に説明する。
燃料電池発電装置300の運転を停止する際、燃料処理器2に対する水の供給量が所定値以上であることを水供給量検出装置9が確認し、かつ燃料処理器2の温度が750℃未満であることを温度検出装置10が測定し、かつ燃料電池1に対する天然ガスの供給量が所定値以上であることを天然ガス供給量検出装置14が測定した場合には、水供給量検出装置9は水の供給量が所定値以上であることを意味する制御信号を配線jを通してパージ動作判断装置8に対し出力し、温度検出装置10は燃料処理器2の温度が750℃未満であることを意味する制御信号を配線kを通してパージ動作判断装置8に対し出力し、天然ガス供給量検出装置14は天然ガスの供給量が所定値以上であることを意味する制御信号を配線oを通してパージ動作判断装置8に対し出力する。これらにより、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置300の正常なパージ動作が可能と判断する。尚、前記所定値とは燃料処理器2に対して水及び天然ガスを正常に供給できているか否かの判断基準値であり、例えば、正常な前記パージ動作を行う場合に供給する水及び天然ガスの量の半分と設定する事ができる。そして、パージ動作判断装置8によって正常な燃料電池発電装置100のパージ動作が可能であると判断された後、パージ動作判断装置8は、水の供給を更に継続するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。又、パージ動作判断装置8は、天然ガスの供給を更に継続するための制御信号を、天然ガス供給装置11に対して配線pを通して出力する。これにより、水供給装置3及び天然ガス供給装置11は、燃料処理器2に対する水の供給と、燃料電池1に対する天然ガスの供給とを更に継続する。そして、燃料処理器2に供給された水は燃料処理器2が有する余熱によって水蒸気となり、この水蒸気によって燃料処理器2内に滞留している燃料ガスが燃焼器4に向けて排出される。又、配管mを経由して燃料電池1に対して天然ガスが供給されることによって、燃料ガス用流路1b及び配管gの内部に滞留している燃料ガスが燃焼器4に向けて排出される。尚、この排出された各々の燃料ガスは、燃焼器4において燃焼される。その後、水素を豊富に含む燃料ガスの濃度は次第に低下してくため、燃焼器4における燃焼は停止する。しかし、燃料処理器2の余熱によって水蒸気の生成は継続して行われるため、燃料処理器2の内部は水蒸気によって完全にパージされるようになる。又、配管mを経由して燃料電池1に対して継続的に供給される天然ガスによって、燃料電池1内の燃料ガス用流路1b及び配管gの内部は天然ガスによって完全にパージされるようになる。
燃料処理器2で生成された水蒸気の量が燃料処理器2の内部に滞留していた燃料ガスを完全に排出する量に達し、又、配管mを経由して供給された天然ガスの量が燃料ガス用流路1b及び配管gの内部に滞留していた燃料ガスを完全に排出する量に達し、更に、燃料処理器2の温度が400℃程度まで低下した時、パージ動作判断装置8は水供給装置3及び天然ガス供給装置11の運転を停止させるための制御信号を出力する。これによって水供給装置3及び天然ガス供給装置11は停止し、従って燃料処理器2に対する水の供給と、燃料電池1に対する天然ガスの供給とが停止する。その後、三方弁12及び13を適宜操作して、三方弁12及び13の状態を、燃料電池発電装置300の発電運転時と同様の状態に戻す。又、パージ動作判断装置8は、燃料処理器2に対し空気を供給するように制御信号を、空気供給装置6に対して配線hを通して出力する。これにより空気供給装置6は動作を開始し、従って空気供給装置6から燃料処理器2に対して空気が供給されるようになる。この燃料処理器2に供給された空気は、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部を通過して、燃焼器4から排出される。つまり、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部は、空気供給装置6によって供給された空気によって完全にパージされる。そして、空気による前記パージが完全に完了した後、パージ動作判断装置8は空気供給装置6の動作を停止させる。これによって、空気供給装置6から燃料処理器2に対する空気の供給が停止する。そして、以上によって、燃料電池発電装置300の正常なパージ動作が完了する。尚、前記400℃という温度を挙げた理由は、燃料処理器2に用いられている触媒がルテニウムを主成分としている場合を想定しているためである。つまり、前記400℃という温度は、前記触媒が高温である時に空気に触れて酸化することにより触媒性能の劣化を引き起こさないために、ある程度の安全率を見込んで設定した温度である。そのため、安全率の設定によっては温度が変化することは当然であり、又、触媒の種類が異なれば、自ずと異なった温度に設定されるべきである。
一方、燃料電池発電装置300の運転を停止する際、水供給手段3が何らかの原因で故障した、若しくは、配管cに水漏れが発生する等して、燃料処理器2に対する水の供給量が所定値未満である場合には、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置300の正常なパージ動作が不可能であると判断する。この場合、パージ動作判断装置8は、水の供給を停止するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。これにより、水供給装置3は、燃料処理器2に対する水の供給を停止する。又、この時、パージ動作判断装置8は、天然ガスの供給を停止するための制御信号を、天然ガス供給装置11に対して配線pを通して出力する。これにより、天然ガス供給装置11は、燃料電池1に対する天然ガスの供給を停止する。更に、この時、パージ動作判断装置8は、空気の供給を行わないための制御信号を、空気供給装置6に対して配線hを通して出力する。これにより、空気供給装置6は、空気の供給を行わないようになる。このように、燃料処理器2に対する水の供給が停止され、かつ天然ガス及び空気の供給が行われない状態となると、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部には、燃料ガス又は発電に用いられなかった燃料ガス等が滞留する。しかし、燃焼器4のバーナの燃料ガス(余剰ガス)噴出口は大気に開放されているため、この滞留した前記燃料ガス等は、燃焼器4のこの噴出口から拡散によって配管gの内部に入り込む空気等と緩やかに反応し、その反応によって安全にかつ穏和に二酸化炭素と水等の反応後物質に変化する。
又、燃料電池発電装置300の運転を停止する際、燃料処理器2の温度が750℃以上である場合には、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置300の正常なパージ動作が不可能であると判断する。この場合、パージ動作判断装置8は、水の供給を停止するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。これにより、水供給装置3は、燃料処理器2に対する水の供給を停止する。又、この時、パージ動作判断装置8は、天然ガスの供給を停止するための制御信号を、天然ガス供給装置11に対して配線pを通して出力する。これにより、天然ガス供給装置11は、燃料電池1に対する天然ガスの供給を停止する。更に、この時、パージ動作判断装置8は、空気の供給を行わないための制御信号を、空気供給装置6に対して配線hを通して出力する。これにより、空気供給装置6は、配管aに対する空気の供給を行わないようになる。このように、燃料処理器2に対する水の供給が停止され、かつ天然ガス及び空気の供給が行われない状態となると、燃料処理器2と、配管eと、燃料ガス用流路1bと、配管gとの各々の内部には、燃料ガス又は発電に用いられなかった燃料ガス等が滞留する。しかし、この場合も、その滞留した前記燃料ガス等は前述と同様に配管gの内部に入り込む空気等と緩やかに反応し、その反応によって安全にかつ穏和に二酸化炭素と水等の反応後物質に変化する。
更に、燃料電池発電装置300の運転を停止する際、燃料電池1に対する天然ガスの供給量が所定値未満である場合には、パージ動作判断装置8は、燃料電池発電装置300の正常なパージ動作が不可能であると判断する。この場合、パージ動作判断装置8は、天然ガスの供給を停止するための制御信号を、天然ガス供給装置11に対して配線pを通して出力する。これにより、天然ガス供給装置11は、燃料電池1に対する天然ガスの供給を停止する。一方、水供給装置3による燃料処理器2に対する水の供給は継続する。これによって、燃料処理器2の内部では余熱により水蒸気が発生する。そして、燃料処理器2で生成した水蒸気の量が燃料処理器2内に滞留している燃料ガスを完全に追い出すために十分な量に達し、更に燃料処理器2の温度が400℃程度まで低下したとき、パージ動作判断装置8は、水の供給を停止するための制御信号を、水供給装置3に対して配線iを通して出力する。これにより、水供給装置3は、燃料処理器2に対する水の供給を停止する。そして、水供給装置3による燃料処理器2への水の供給が停止したとき、空気供給装置6を動作させることによって空気を燃料処理器2へ供給する。これによって、燃料電池発電装置300の停止処理が完了する。この時、三方弁12を、パージ用の空気を燃料処理器2のみに供給するように切り換え、又、三方弁13を、燃料処理器2から排出される空気を燃焼器4のみへ直接供給するように切り換えて、燃料電池1内の燃料ガス用流路1b及び配管g以外の部分に空気を送り込むようにする。
上記の如く構成され動作する本実施の形態に係る燃料電池発電装置300では、燃料電池発電装置300の運転中に燃料処理器2の温度が異常に上昇した場合や、燃料電池発電装置300の停止時おいて、水供給手段3等に何らかの不具合が生じて水蒸気を十分発生させるだけの水を燃料処理器2へ供給できない事等によって正常なパージ動作が不可能であるとパージ動作判断装置8が判断した場合には、パージ動作を中断する事により燃料処理器2や燃料電池1内の燃料ガス用流路1b及び配管g等の内部に積極的に空気を供給しないので、それらの内部に滞留する水素を豊富に富む燃料ガスと空気とが激しく反応することが防止される。又、燃料電池発電装置自体が動作できなくなる不具合が発生することも防止される。
又、燃料電池発電装置300の停止時おいて、天然ガスの供給量が十分で無いことを天然ガス供給量検出装置14が測定し、これによって燃料電池1内の燃料ガス用流路1b内及び配管g内への天然ガスによるパージ動作が十分に行えないことをパージ動作判断装置8が判断した場合には、燃料電池1内の燃料ガス用流路1b及び配管g以外の経路のみパージ動作を行うことにより、燃料電池発電装置300の内部に滞留する燃料ガスの量を最小限とすることができる。又、燃料電池1内の燃料ガス用流路1b及び配管gの内部に積極的に空気を供給しないので、それらの内部に滞留する水素を豊富に含む燃料ガスと空気が激しく反応することが防止される。又、燃料電池発電装置自体が動作できなくなる不具合が発生することも防止される。
本発明に係る燃料電池発電装置及びその運転方法は、燃料電池発電装置の運転停止時、燃料電池発電装置の正常なパージ動作が不能となっても、燃料電池発電装置を損傷することなく、かつ安全に停止させることが可能な燃料電池発電装置、及びその運転方法として有用である。
本発明の実施の形態1に係る燃料電池発電装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態2に係る燃料電池発電装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る燃料電池発電装置の構成を模式的に示す機能ブロック図である。 従来の燃料電池発電装置の構成の一例を模式的に示す機能ブロック図である。
符号の説明
1 燃料電池
2 燃料処理器
3 水供給装置
4 燃焼器
5 ブロア
6 空気供給装置
7 窒素供給装置
8 パージ動作判断装置
9 水供給量検出装置
10 温度検出装置
11 天然ガス供給装置
12 三方弁
13 三方弁
14 天然ガス供給量検出装置
100〜400 燃料電池発電装置
101 制御装置
a〜g 配管
h〜k 配線
l〜n 配管
o,p 配線

Claims (9)

  1. 燃料を用いて発電する燃料電池と、前記燃料の流通経路のパージを行うためのパージ用空気を供給する第1のパージ用流体供給手段と、前記燃料の流通経路のパージを行うための空気以外の流体を供給する第2のパージ用流体供給手段とを備え、その停止の際に、前記燃料の流通経路の少なくとも一部に対し、残存する前記燃料のパージを前記第2のパージ用流体供給手段から供給される前記空気以外の流体を用いて行い、その後、残存する前記空気以外の流体のパージを前記第1のパージ用流体供給手段から供給されるパージ用空気を用いて行う燃料電池発電装置であって、
    前記第2のパージ用流体供給手段からの前記空気以外の流体の供給が異常か否かを判断するパージ動作判断手段を有し、
    前記パージ動作判断手段が前記空気以外の流体の供給が異常であると判断した場合に、前記パージ用空気を用いたパージを行わない、燃料電池発電装置。
  2. 前記空気以外の流体が水蒸気である、請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 原料ガスと水とから前記燃料を生成してこれを前記燃料電池に供給する燃料処理器を有し、前記燃料電池発電装置の停止の際に、前記燃料処理器が前記水を用いて前記空気以外の流体としての水蒸気を発生し、それにより、前記燃料処理器が前記第2のパージ用流体供給手段として機能する、請求項2記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記水を燃料処理器に供給する水供給装置を有し、前記パージ動作判断手段は、前記水の供給が異常であると判断した場合に、前記空気以外の流体の供給が異常であると判断する、請求項3記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記パージ動作判断手段は、前記水の供給量が所定値以下である場合に、前記水の供給が異常であると判断する、請求項4記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記パージ動作判断手段は、前記燃料電池発電装置が運転時に前記燃料処理器の温度が所定値以上となって運転を停止した場合に、前記水の供給が異常であると判断する、請求項4記載の燃料電池発電装置。
  7. 前記原料ガスを前記燃料電池に前記燃料処理器をバイパスして供給するバイパス手段を有し、前記燃料処理器内に残留する前記燃料を前記発生する水蒸気でパージし、かつ前記燃料電池内に残留する前記燃料を前記バイパス手段から前記供給される原料ガスでパージする、請求項3記載の燃料電池発電装置。
  8. 前記原料ガスを供給する原料ガス供給装置を有し、前記パージ動作判断手段は、前記原料ガスの供給が異常であると判断した場合に前記バイパス手段への前記原料ガスの供給を停止させ、かつ前記燃料処理器内に残留する前記燃料を前記発生する水蒸気でパージした後に該水蒸気を前記パージ用空気でパージする、請求項7記載の燃料電池発電装置。
  9. 燃料を用いて発電する燃料電池と、前記燃料の流通経路のパージを行うためのパージ用空気を供給する第1のパージ用流体供給手段と、前記燃料の流通経路のパージを行うための空気以外の流体を供給する第2のパージ用流体供給手段とを備え、その停止の際に、前記燃料の流通経路の少なくとも一部に対し、残存する前記燃料のパージを前記第2のパージ用流体供給手段から供給される前記空気以外の流体を用いて行い、その後、残存する前記空気以外の流体のパージを前記第1のパージ用流体供給手段から供給されるパージ用空気を用いて行う燃料電池発電装置の運転方法であって、
    前記第2のパージ用流体供給手段からの前記空気以外の流体の供給が異常か否かを判断するパージ動作判断手段を有し、
    前記パージ動作判断手段が前記空気以外の流体の供給が異常であると判断した場合に、前記パージ用空気を用いたパージを行わない、燃料電池発電装置の運転方法。
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