JP2005122595A - 近接非接触通信機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 近接非接触通信距離を低下させない程度まで、金属板等の影響を軽減する。
【解決手段】 近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器において、近接非接触通信用のアンテナ31と、磁気的なノイズを抑えるシート状の磁性体32と、シート状の導体33とを重ね合わせたアンテナユニット3を備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器において、近接非接触通信用のアンテナ31と、磁気的なノイズを抑えるシート状の磁性体32と、シート状の導体33とを重ね合わせたアンテナユニット3を備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器に関する。
近年、電磁気が作用する近接領域(例えば、10cm程度の範囲)内においてこの電磁作用を利用して通信(以下、これを「近接非接触通信」とよぶ)を行う通信システムが各種提案されており、また、この近接非接触通信システムに用いる近接非接触通信機器の開発要求も高まっている。
ところで、この近接非接触通信機器では、携帯性を考慮して小型化・軽量化が重要な課題となっており、近接非接触通信機器の構成部品の一つである近接非接触通信用のアンテナにおいても、同様に小型化が重要な課題となっている。
近接非接触通信では、前述したように、近接領域内で磁界(或いは電界)を利用した非接触通信を行うものであり、近接非接触通信用のアンテナとしては、通常、ループアンテナを使用している。
このループアンテナは、一般に、開口面積の大きさに比例して利得が大きくなることが知られているが、前述のように通信機器の小型化の要求に伴ってアンテナ自体の小型化が進んでいるため、近接非接触通信を行うのに十分な通信距離を得ることが難しくなっている。
このループアンテナは、一般に、開口面積の大きさに比例して利得が大きくなることが知られているが、前述のように通信機器の小型化の要求に伴ってアンテナ自体の小型化が進んでいるため、近接非接触通信を行うのに十分な通信距離を得ることが難しくなっている。
しかも、この近接非接触通信用のアンテナは、導電体の影響を受けやすいので、例えばこの近接非接触通信用のアンテナを携帯電話機器の筐体内部に組み込んだ場合に、内蔵する各種の金属板等の影響により、近接非接触通信する際の通信距離が低下するという問題があった。
即ち、これは、アンテナの近傍に導電体(金属板等)が存在すると、その導電体の影響により、アンテナの同調が崩れるとともに導電体(金属板等)に渦電流(eddy current)が流れるという、2つの現象が発生している。その結果、これら双方の現象に起因して、アンテナに通信距離の低下をもたらしているわけである。
即ち、これは、アンテナの近傍に導電体(金属板等)が存在すると、その導電体の影響により、アンテナの同調が崩れるとともに導電体(金属板等)に渦電流(eddy current)が流れるという、2つの現象が発生している。その結果、これら双方の現象に起因して、アンテナに通信距離の低下をもたらしているわけである。
そこで、近接する金属板等の影響を軽減し、近接非接触通信を行う際に通信距離が低下するのを防止するため、例えば近接非接触通信用のアンテナの背面に磁性体(遮蔽板)を配置し、金属板等で反射する反射波をシールドするといった対策などが取られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−44747号公報(段落[0033]、図1)
上述したような磁性体を電磁波遮蔽板として用いれば、近接非接触通信用のアンテナへの金属板等からの影響をある程度軽減できるようになることが期待できる。しかしながら、近接非接触通信用のアンテナの背面に磁性体を配置しただけの構成では、アンテナの通信距離の劣化を防止することが難しい。
即ち、通常、このような近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器を量産化する場合、導電体(例えば、プリント基板の銅箔)のばらつき(部品自体のばらつきや部品としての組付け位置のばらつき、例えば部品の寸法のばらつき、上下左右・高さ方向の位置関係のばらつき等)がどうしても生じてしまうことが多い。その結果、この部品を取り付けてある近接非接触通信機器の製品ごとに異なる同調のずれをもたらし、通信距離が変化してしまうことがある。
このような事情から、金属板等(プリント基板の銅箔などの導電体)の組付け位置のずれなどによりアンテナに同調の崩れが発生すると、前述の磁性体では接非接触通信用アンテナの通信距離の変化を調整する(劣化を補償する)ことは難しい、という問題があった。
このような事情から、金属板等(プリント基板の銅箔などの導電体)の組付け位置のずれなどによりアンテナに同調の崩れが発生すると、前述の磁性体では接非接触通信用アンテナの通信距離の変化を調整する(劣化を補償する)ことは難しい、という問題があった。
本発明は、上記した事情に鑑み、近接非接触通信アンテナの近傍に設置されている金属板等からの影響を最小限に抑え、近接非接触通信での通信距離が低下することを回避できる近接非接触通信機器を提供することを目的とするものである。
本発明の近接非接触通信機器は、近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器において、
前記近接非接触通信用のアンテナと、シート状の磁性体と、シート状の導体とを配置したアンテナユニットを備える構成となっている。
前記近接非接触通信用のアンテナと、シート状の磁性体と、シート状の導体とを配置したアンテナユニットを備える構成となっている。
これにより、近接非接触通信用アンテナの小型化および薄型化が容易なまま、アンテナユニット全体としての比透磁率を向上させることができ、近接する金属板等の影響を軽減し、近接非接触通信距離の劣化を軽減することができる。
本発明の近接非接触通信機器は、前記磁性体が、前記近接非接触通信用のアンテナの近接非接触通信カードに対向する面とは反対面に配設する構成を有している。
これにより、プリント基板側からの磁界による悪影響を、アンテナユニットに備えた磁性体でシールディングすることができる。
本発明の近接非接触通信機器は、前記近接非接触通信用のアンテナが、ループアンテナであって、このループアンテナの開口面積は、前記導体の面積よりも大きいか若しくは同じである構成となっている。
これにより、近接非接触通信用のアンテナと導体との間での結合を防止することができる。
本発明の近接非接触通信機器は、前記近接非接触通信機器において、携帯電話機能を有する構成を有している。
これにより、近接非接触通信機能とともに携帯電話機能を、単一の通信機器に備えることができる。
本発明によれば、近接非接触通信用のアンテナユニットには、近接非接触通信用のアンテナと磁性体との他に、シート状の導体をさらに積層させてあるので、従来の近接非接触通信用アンテナと磁性体とを重ね合わせたアンテナユニットに比べ、近接非接触通信での通信距離を低下させることがない程度まで金属板等からの影響を軽減でき、近接非接触通信距離が向上する。
以下、この発明に係る実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る近接非接触通信機能を有する携帯電話装置1を示すものであり、この携帯電話装置1は、携帯電話用のアンテナ2のほかに近接非接触通信用アンテナユニット3を携帯電話装置1の筐体10内部に設けており、近接非接触通信用カード4の間で信号のやり取りが行われるように構成されている。なお、図中符号5は、携帯電話装置1の筐体10内部に設けてある各種の電子部品を実装したプリント基板を示す。
[第1の実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係る近接非接触通信機能を有する携帯電話装置1を示すものであり、この携帯電話装置1は、携帯電話用のアンテナ2のほかに近接非接触通信用アンテナユニット3を携帯電話装置1の筐体10内部に設けており、近接非接触通信用カード4の間で信号のやり取りが行われるように構成されている。なお、図中符号5は、携帯電話装置1の筐体10内部に設けてある各種の電子部品を実装したプリント基板を示す。
筐体10内部に搭載された近接非接触通信用のアンテナユニット3は、近接非接触通信用カード4に近い方から、近接非接触通信用アンテナ31、磁性体32、導体である銅箔33の順で配置された状態で積層された構成となっている。
このうち磁性体32は、アンテナ31と導電体(例えば、本実施形態では、プリント基板5の銅箔51)との間に配置することで、アンテナ31から発生する磁界を遮断することにより、導電体(プリント基板5の銅箔51)に渦電流が発生することを防ぐ効果と、アンテナ31の同調帯域を広げる(すなわち、Qを低くする)効果とにより、アンテナ31の通信距離の劣化を低減させるように構成されている。なお、このアンテナ31では、一般的に、Qを低くすることにより、導電体(銅箔51)の存在により多少同調がずれても、通信距離に与える影響を小さく抑えることができる。
また、この導電体(プリント基板5の銅箔51)がアンテナ31の通信距離に与える影響は、前述したように、導電体(プリント基板5の銅箔51)の大きさ、物性、距離等により変化する。つまり、プリント基板5の銅箔51の設置場所にもよるが、アンテナ31の近接距離内にこの銅箔51が設置してあれば、近接非接触通信用アンテナ31へおよぼす影響が大きい。このような事情から、磁性体32は、近接非接触通信用アンテナ31よりもプリント基板5寄りとなるように配置してある。
一方、銅箔33は、磁性体32の両面のうち近接非接触通信用アンテナ31との積層面とは反対面に設置されており、図3に示すように、その大きさが近接非接触通信用アンテナ31の開口部31Aと同等(又は開口部31Aより小さくてもよい)となるように形成されている。
特に、この銅箔33は、アンテナ31に与える影響の強い(アンテナ31の)近接部分に配置しており、アンテナユニット3の後方に存在する導電体(例えば、銅箔51や金属板など)の影響で携帯電話装置1の製品ごとにアンテナ31に固有の同調ずれ(変化)を発生している場合、その同調ずれ(変化)をこの銅箔33で調整することにより、導電体(銅箔51や金属板など)の影響を可及的に抑えるように構成されている。換言すれば、各種金属板(銅箔51など)などの組付けばらつきに起因したアンテナ31の通信距離の劣化を、この銅箔33により軽減(補償)できるように構成されている。
特に、この銅箔33は、アンテナ31に与える影響の強い(アンテナ31の)近接部分に配置しており、アンテナユニット3の後方に存在する導電体(例えば、銅箔51や金属板など)の影響で携帯電話装置1の製品ごとにアンテナ31に固有の同調ずれ(変化)を発生している場合、その同調ずれ(変化)をこの銅箔33で調整することにより、導電体(銅箔51や金属板など)の影響を可及的に抑えるように構成されている。換言すれば、各種金属板(銅箔51など)などの組付けばらつきに起因したアンテナ31の通信距離の劣化を、この銅箔33により軽減(補償)できるように構成されている。
従って、本実施形態によれば、近接非接触通信用アンテナユニット3を構成する3体、つまり近接非接触通信用アンテナ31、磁性体32、銅箔33を前述の順番で積層状態に配置することで、近接非接触通信用アンテナユニット3の小型化・薄型化が容易になるとともに、ユニット化されているので生産性も損なうことがない。
しかも、この近接非接触通信用アンテナユニット3には、磁性体32のほかに銅箔33を設けている。従って、筐体10に内蔵する金属板等、例えばプリント基板5(銅箔51)などが近接非接触通信用アンテナユニット3に接近した状態(図2において、距離d)で配設されてあったとしても、銅箔33により、近接非接触通信用アンテナユニット3での通信距離を低下させない程度まで、個々の製品ごとにプリント基板5などからの影響を軽減させることができる。
また、携帯電話装置1の筐体10内部のあらゆる場所に近接非接触通信用アンテナユニット3を配置することも可能となるので、筐体内部の各電子部品の設計自由度が向上する。
また、携帯電話装置1の筐体10内部のあらゆる場所に近接非接触通信用アンテナユニット3を配置することも可能となるので、筐体内部の各電子部品の設計自由度が向上する。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る近接非接触通信機能を有する携帯電話装置1の近接非接触通信用アンテナユニット3を示すものであり、この近接非接触通信用アンテナユニット3は、近接非接触通信用カード3に近い方から、近接非接触通信用アンテナ31、銅箔33、磁性体32の順で積層された構成となっている。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る近接非接触通信機能を有する携帯電話装置1の近接非接触通信用アンテナユニット3を示すものであり、この近接非接触通信用アンテナユニット3は、近接非接触通信用カード3に近い方から、近接非接触通信用アンテナ31、銅箔33、磁性体32の順で積層された構成となっている。
従って、本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、近接非接触通信用アンテナユニットの小型化・薄型化が容易になるとともに、生産性も損なわばかりか、近接非接触通信用アンテナ31とプリント基板5との間に存在する銅箔33により、近接非接触通信用アンテナユニットでの通信距離の低下をもたらさない程度にまで金属板等の影響を軽減できる。
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る近接非接触通信機能を有する携帯電話装置1の近接非接触通信用アンテナユニット3を示すものであり、この近接非接触通信用アンテナユニット3は、近接非接触通信用カード4に近い方から、銅箔33、近接非接触通信用アンテナ31、磁性体32の順で積層配置されている。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る近接非接触通信機能を有する携帯電話装置1の近接非接触通信用アンテナユニット3を示すものであり、この近接非接触通信用アンテナユニット3は、近接非接触通信用カード4に近い方から、銅箔33、近接非接触通信用アンテナ31、磁性体32の順で積層配置されている。
従って、本実施形態でも、第1、第2の実施形態と同様に、近接非接触通信用アンテナユニットの小型化・薄型化が容易で、しかも生産性も損なうことがないばかりか、近接非接触通信用アンテナ31とプリント基板5との間に存在する銅箔33により、近接非接触通信用アンテナユニットでの通信距離の低下をもたらさない程度にまで金属板等の影響を軽減できる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
本発明の近接非接触通信機器は、近接非接触通信用のアンテナユニットに、近接非接触通信用のアンテナと磁性体との他に、シート状の導体をさらに積層させてあるので、従来の近接非接触通信用アンテナと磁性体とを重ね合わせたアンテナユニットに比べ、近接非接触通信での通信距離を低下させることがない程度まで金属板等からの影響を軽減でき、近接非接触通信距離が向上させることができる効果を有し、近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器等に有用である。
1 携帯電話装置
10 (携帯電話装置の)筐体
2 携帯電話用のアンテナ
3 近接非接触通信用アンテナユニット
31 近接非接触通信用のアンテナ
31A 開口部
32 磁性体
33 銅箔(導体)
4 近接非接触通信用カード
5 プリント基板
51 銅箔(金属板等)
10 (携帯電話装置の)筐体
2 携帯電話用のアンテナ
3 近接非接触通信用アンテナユニット
31 近接非接触通信用のアンテナ
31A 開口部
32 磁性体
33 銅箔(導体)
4 近接非接触通信用カード
5 プリント基板
51 銅箔(金属板等)
Claims (4)
- 近接非接触通信機能を有する近接非接触通信機器において、
前記近接非接触通信用のアンテナと、シート状の磁性体と、シート状の導体とを配置したアンテナユニットを備える近接非接触通信機器。 - 前記磁性体は、前記近接非接触通信用のアンテナの近接非接触通信カードに対向する面とは反対面に配設する請求項1記載の近接非接触通信機器。
- 前記近接非接触通信用のアンテナは、ループアンテナであって、このループアンテナの開口面積は、前記導体の面積よりも大きいか若しくは同じである請求項1又は2記載の近接非接触通信機器。
- 請求項1から3のいずれか1項記載の前記近接非接触通信機器において、携帯電話機能を有する近接非接触通信機器。
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JP2003358826A JP2005122595A (ja) | 2003-10-20 | 2003-10-20 | 近接非接触通信機器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2005122595A true JP2005122595A (ja) | 2005-05-12 |
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-
2003
- 2003-10-20 JP JP2003358826A patent/JP2005122595A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060325 |