JP2005122585A - Rfid用タグおよびそれを用いた管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクト化が可能であり、製造工程を簡略化することで製造コストを抑制可能なRFID用タグおよびそれを用いた管理システムである。
【解決手段】基板11上に固有振動周波数の異なる複数の共振器31が配置されたRFID用タグ10と、RFID用タグ10から出力された信号を処理することでIDを認識するリーダー20とを備えた管理システムであって、各共振器31は、基板11上に設けられた入力電極12および出力電極13と、入力電極12および出力電極13を空間Wを介して跨ぐように配置され、固有振動周波数に応じた長さの振動電極14とを備えているとともに、各共振器31が、入力電極12から入力される固有振動周波数の信号を透過可能または透過不能に構成されており、複数の共振器31から出力電極13に出力される信号の透過特性の組み合わせによりIDが形成されるRFID用タグおよびそれを用いた管理システムである。
【選択図】図1

Description

本発明はRFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)用タグおよびそれを用いた管理システムに関するものであって、特にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型共振器を備えたRFID用タグおよびそれを用いた管理システムに関する。
RFIDシステムとは、RFID用タグとそのIDを認識するためのリーダーとで構成され、リーダーから外界に信号を発振し、RFID用タグから出力された信号を処理することで、そのRFIDタグ固有のIDを認識するシステムである。この技術は、無線通信によりデータ交信することが可能であるため、商品の管理などの手段として現在注目されており、今後のユビキタスネットワーク時代に向けて重要なものと考えられている。
一般的に、RFID用タグは商品に付けられたり、埋め込まれて使用されるため、使い捨てで使用されることが多い。このため、RFID用タグは、大きさが小さい(数mm角以下が望ましい)ことと、低コスト(一個当たりのコストが数十円以下)であることが望まれている。
ここで、従来から用いられているRFID用タグは、情報を電子回路に記憶可能に構成されており、ROMと通信回路とを有している(例えば、特許文献1参照)。具体的な構成としては、例えば、基板に設けられたCMOSトランジスタと、その上層に設けられた配線層と、配線層の上層または別個に設けられたフラッシュメモリとを備えている。
特開平10−322250号公報
しかし、上述したような従来からのRFID用タグは、基板に設けられたCMOSトランジスタと、その上層に設けられた配線層と、フラッシュメモリを備えた構成であることから、その構造は複雑であり、コンパクト化が困難であるという問題があった。また、製造工程において工程負荷の大きなリソグラフィー工程を多く行う必要があり、それにともない露光マスクの枚数も多く必要となる。このため、製造工程が複雑であるだけでなく、露光マスクの設計も煩雑であることから、製造コストが高くなるという問題も生じていた。
上述したような課題を解決するために、本発明のRFID用タグは、基板上に固有振動周波数の異なる複数の共振器が配置されており、各共振器が、基板上に配置された入力電極および出力電極と、入力電極および出力電極を空間を介して跨ぐように配置された振動電極とを備えたRFID用タグである。そして、各共振器は、その固有振動周波数に応じた長さの振動電極を備えているとともに、入力電極から入力される固有振動周波数の信号を透過可能または透過不能に構成されており、各共振器から出力電極に出力される信号の透過特性の組み合わせによりIDが形成されることを特徴としている。
このようなRFID用タグおよびそれを用いた管理システムによれば、基板上に固有振動周波数の異なる複数の共振器が配置されており、これらの共振器における信号の透過特性でIDが形成される。このため、背景技術で説明したROMと通信回路を備えたRFID用タグと比較して、構造が簡略化される。また、固有振動周波数の異なる複数の共振器は、一般的な半導体製造プロセスで製造することが可能であり、背景技術で説明したROMと通信回路を備えたRFID用タグと比較して、構造が簡略化されることで、工程負荷の大きなリソグラフィー工程の工程数を抑制することができ、製造工程の簡略化が図れる。また、リソグラフィー工程の工程数を抑制できるため、設計の煩雑な露光マスクの枚数も抑制される。
本発明のRFID用タグおよびそれを用いた管理システムによれば、基板上に固有振動周波数の異なる複数の共振器が配置されており、これらの共振器における信号の透過特性でIDが形成される。このため、背景技術で説明したROMと通信回路を備えたRFID用タグと比較して、構造が簡略化される。したがって、RFID用タグの設計が容易であり、コンパクト化を図ることができる。
また、固有振動周波数の異なる複数の共振器を備えたRFID用タグは、一般的な半導体製造プロセスで製造することが可能であり、背景技術で説明したROMと通信回路を備えたRFID用タグと比較して、構造が簡略化されているため、工程負荷の大きなリソグラフィー工程の工程数を抑制することができる。したがって、製造工程の簡略化が図れるとともに、設計の煩雑な露光マスクの枚数も抑制できることから、製造コストを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のRFID用タグとそれを用いた管理システムの一実施形態を説明するための構成図である。この図に示すRFID用タグを用いた管理システムは、RFID用タグ10と、RFID用タグ10から信号を読み出すリーダー(スキャナ)20とを備えている。
ここで、本発明に特徴的なRFID用タグ10の構成について説明する。このRFID用タグ10は、表面に絶縁膜が形成された基板11上に、固有振動周波数の異なるMEMS型共振器31が複数配置されている。ここでは、基板11上に、例えば10個の共振器31が配置された例について説明する。
各共振器31は、基板11上に配置された入力電極12および出力電極13と、これら入力電極12および出力電極13を空間を介して跨ぐように配置された振動電極14とを備えている。
ここで、入力電極12および出力電極13は、各共振器31の共通電極として設けられており、例えば長尺状の入力電極12と出力電極13とが互いに所定の間隔を有した状態で、基板11上に並列に設けられている。また、入力電極12は入力アンテナ15に、出力電極13は出力アンテナ16にそれぞれ接続されている。
そして、図2(a)のX-X’断面図に示すように、各共振器31の振動電極14は、入力電極12および出力電極13を空間Wを介してブリッジ状に跨ぐ状態で配置されている。
振動電極14は、ビーム(振動部)14aと、このビーム14aを両端で支持し、ビーム14aと一体に構成された支持部14bとで構成されている。ここで、例えばこの支持部14bの中心間のビーム14aの長さが、この振動電極14のビーム長Lとなる。支持部14bは入力電極12および出力電極13の外側に配置された配線層17a、17bに接続されるように構成されている。
ここで、図2(b)の領域Sの拡大図に示すように、本実施形態における10個の共振器31A〜31Jは、その振動電極14が、共通の入力電極12および出力電極13に対して直交する状態で、入力電極12と出力電極13の延設方向に並列に設けられていることとする。これら10個の共振器31A〜31Jは、それぞれ異なる固有振動周波数を有しており、ここでは例えば13.50MHzから13.59MHzの間で0.01MHz間隔の固有振動周波数を有することとする。なお、この固有振動周波数の周波数帯域は、上記の例に限定されるものではない。
具体的には、共振器31A(固有振動周波数:13.50MHz)、31B(13.51MHz)、31C(13.52MHz)、31D(13.53MHz)、31E(13.54MHz)、31F(13.55MHz)、31G(13.56MHz)、31H(13.57MHz)、31I(13.58MHz)、31J(13.59MHz)が、図面上右から順に並列されている。
そして、各共振器31は、各共振器31の固有振動周波数に応じた長さの振動電極14を備えている。具体的には、振動電極14のビーム長L(図2(a)参照)が各共振器31の固有振動周波数に応じた長さに設けられている。ここで、固有振動周波数が大きい程、ビーム長Lは短くなるため、共振器31A(13.50MHz)から共振器31J(13.59MHz)に向かって、ビーム長Lは徐々に短くなるように設けられる。これらの共振器31A〜31Jは、各固有振動周波数以外の周波数の信号が入力されても、その振動電極14は共振しないように構成されている。
なお、ここでは、各共振器31の振動電極14が並列に配置されており、各共振器31の固有振動周波数が図面上右側から順に大きくなるような配置例について説明したが、各共振器31の配置については特に限定されるものではなく、どのような順序で配置されていてもよい。さらに、振動電極14は並列に配置されていなくても、本発明は適用可能である。ただし、本実施形態のように振動電極14が並列に配置されていた方が、共振器31の占有面積を小さくでき、RFID用タグ10をさらに小さくすることができるため、好ましい。
ここで、各共振器31A〜31Jは、入力電極12から入力されるそれぞれの固有振動周波数の信号を透過可能または透過不能に設けられていることとする。すなわち、共振器31A〜31Jには、信号を透過可能に構成されている場合と、その固有振動周波数に応じたビーム長Lのビーム14aを備えていても、化学的処理または機械的処理によりその固有振動周波数の信号が透過不能に構成されている場合がある。
例えば1つの共振器31Aにおいては、その固有振動周波数(13.50MHz)の信号が透過可能または透過不能の2通りのうち、どちらかで構成される。これにより、ここでは10個の共振器31が配置されていることから、全ての共振器31A〜31Jにおける信号の透過特性の組み合わせは、2の10乗で1024通りとなる。したがって、この信号の透過特性により1024個のIDが形成される。
なお、ここでは10個の共振器31A〜31Jが配置される例について説明したが、本発明はこれに限定されず、共振器31の個数は、形成するIDの数により適宜決定されるものとする。例えば16個の共振器31を配置する場合には、信号の透過特性の組み合わせは2の16乗で65536通りとなり、65536個のIDが形成可能である。この場合には、各共振器31に設定する固有振動周波数の帯域を広くしてもよく、また、各共振器31の固有振動周波数の間隔を狭くしてもよい。ただし、各共振器31の固有振動周波数の間隔を狭くする場合には、各共振器31の固有振動周波数の信号を分離して処理するため、ある共振器31、例えば共振器31Aの周波数をf、ピークのQ値をQとし、この共振器31Aと最も近い固有振動周波数を有する共振器31Bとの周波数差をfdとした場合に、fd>f/Qとなるような、固有振動周波数の間隔とする。
そして、ここでの図示は省略したが、各共振器31を覆う状態で、保護膜が基板11上に設けられていることとする。この保護膜は、特に、固有振動周波数の信号を透過可能に構成された共振器31において、振動電極14の形状を維持するように設けられるものである。
次に、上述したようなRFID用タグ10を備えた管理システムについて説明する。この管理システムは、再び図1に示すように、RFID用タグ10とRFID用タグ10から信号を読み出すリーダー20を備えている。リーダー20は、例えば、RFID用タグ10に高周波信号を発振する発振部21と、RFID用タグ10から出力された信号を処理することでIDとして認識する処理部22とで構成される。
発振部21は、ある周波数帯域の信号を発振部21に接続された出力アンテナ23から発振可能に構成されていることとする。ここでは、RFID用タグ10が13.50MHz〜13.59MHzの帯域で0.01MHz間隔の固有振動周波数を有する共振器31A〜31J(図2(b)参照)を備えているため、リーダー20の発振器21は、少なくとも13.5MHz〜13.6MHzの帯域の高周波信号を出力アンテナ23から発振可能に構成されていることとする。
また、処理部22は、RFID用タグ10からの出力信号を処理し、Bitと見立てることでIDとして認識可能に構成されている。ここでは、処理部22は、例えば、アナログデジタルコンバータ(Analog Digital Converter (ADC))22aとデジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)22bとを備えていることとする。
このようなリーダー20とRFID用タグ10とを備えた管理システムの処理フローは次のようになる。まず、リーダー20の発振部21から出力アンテナ23を介して13.5MHz〜13.6MHzの帯域の高周波信号を発振する。この信号は、RFID用タグ10の入力アンテナ15を通じて入力電極12に入力される。
ここで、上述したRFID用タグ10における共振器31A〜31Jは、例えばそれぞれの固有振動周波数の信号を透過可能に構成されていることとする。これにより、全ての共振器31A〜31Jの振動電極14が共振し、それぞれの固有振動周波数に対応した信号が出力電極13から出力アンテナ16を通じて出力される。ここで、図3(a)のグラフに、横軸を周波数、縦軸を出力電圧とした場合の出力電極13からの透過信号を示す。
そして、出力電極13からの出力信号は、リーダー20の入力アンテナ23を通じて処理部22のADC22aに入力される。ADC22aには、例えば各共振器31の固有振動周波数に応じたフィルタが設けられており、閾値電圧以上を示す透過した周波数の信号を1、透過していない周波数の信号を0と判定する。そして、DSP22bにより、各周波数成分に分配される。この場合には、全ての共振器31A〜31Jの固有振動周波数に対応した信号が、出力電極13から出力アンテナ16を介して出力されていることから、ID「1111111111」として認識される。
また、例えば、共振器31A〜31Jのうち、共振器31A(13.50MHz)、31C(13.52MHz)、31E(13.54MHz)、31G(13.56MHz)、31I(13.58MHz)のみが、それぞれの固有振動周波数の信号を透過可能に構成された例について説明する。この場合の出力電極13からの透過信号を、図3(b)のグラフに示す。このグラフに示すように、13.50MHz、13.52MHz、13.54MHz、13.56MHz、13.58MHzの信号が出力されており、この透過信号がリーダー20の処理部22で処理される。そして、上述した例と同様に、閾値電圧以上を示す透過した周波数の信号を1、透過していない周波数の信号を0と判定し、周波数成分に分配されることで、ID「1010101010」として認識される。
次に、本発明のRFID用タグ10に係る製造方法の一例を、図4および図5の製造工程断面図を用いて説明する。
まず、図4(a)に示すように、半導体基板11aに絶縁膜11bを形成する。半導体基板11aには、例えばシリコン基板を用い、絶縁膜11bには、例えば窒化シリコン(SiN)を用いることとする。ここまでの構成を基板11とする。なお、ここでは絶縁膜11bにSiNを用いることとしたが、絶縁膜11bは半導体基板11a上に酸化シリコン(SiO2)膜とSiN膜がこの順に積層された積層膜であってもよい。続いて、絶縁膜11b上に、例えばポリシリコン(Poly−Si)からなる第1導電膜41を形成する。
その後、第1のリソグラフィー工程を行う。すなわち、第1導電膜41上に第1のレジストパターン51を形成し、第1のレジストパターン51をマスクに用いたエッチングにより、第1導電膜41をパターニングする。
これにより、図4(b)に示すように、絶縁膜11b上に入力電極12および出力電極13を形成するとともに、入力電極12および出力電極13の外側に、配線層17a、17bを形成する。この配線層17a、17bには、後工程で形成する振動電極の支持部が接続される。
次に、図4(c)に示すように、例えば蒸着法により、入力電極12、出力電極13および配線層17a、17bを覆う状態で、絶縁膜11b上に犠牲層42を成膜する。この犠牲層42は、下地の絶縁膜11b、入力電極12、出力電極13および配線層17a、17bに対して選択的に除去が可能な材料で形成される。ここでは、絶縁膜11bがSiNにより形成されており、入力電極12、出力電極13および配線層17a、17bがPoly−Siで形成されていることから、犠牲層42は、例えばSiO2で形成されることとする。
次いで、図4(d)に示すように、例えば化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing(CMP))法により、犠牲層42を平坦化する。このとき、入力電極12および出力電極13上に、犠牲層42が薄く残るようにする。この残す犠牲層42の厚さは、後工程で形成する振動電極と、入力電極12および出力電極13との間隔を決定することになるため、その間隔分だけ残す。
その後、第2のリソグラフィー工程を行う。すなわち、この犠牲層42上に第2のレジストパターン52を形成し、この第2のレジストパターン52をマスクに用いたエッチングにより、図5(e)に示すように、犠牲層42に配線層17a、17bに達する接続孔43a、43bをそれぞれ形成する。
ここで、後工程で、この接続孔43a、43bを埋め込むように、犠牲層42上に第2導電膜を成膜し、接続孔43a、43bを含む帯状に第2導電膜をパターニングすることで、ブリッジ状の振動電極を形成する。このため、接続孔43a、43b内の第2導電膜は、振動電極のビームを両持ち梁構造として両端で支持する支持部(アンカー)となる。
ここで、振動電極のビーム長は、ビームを支持する支持部の例えば中心の間隔で決定されるため、接続孔43aと43bの中心の間隔L’で決定される。ここでは、共振器の固有振動周波数に応じて長さの異なる10個の振動電極を形成するため、各共振器の振動電極のビーム長となるように、接続孔43aと43bとの間隔L’を調整する。
続いて、図5(f)に示すように、接続孔43a、43bを埋め込む状態で、犠牲層42上に例えば多結晶シリコン膜からなる第2導電膜44を成膜する。ここで、接続孔43a、43bに埋め込まれた第2導電膜44は、振動電極の支持部となり、配線層17a、17bにそれぞれ接続される。
その後、第3のリソグラフィー工程を行う。すなわち、第2導電膜44上に、第3のレジストパターン53を形成し、第3のレジストパターン53をマスクに用いたエッチングにより、図5(g)に示すように、この第2導電膜44を接続孔43a、43bを含んだ10個の帯状にパターニングする。この際、接続孔43aと43bの中心の間隔L’は、共振器の固有振動周波数に応じた振動電極のビーム長となるように形成されている。そして、接続孔43a、43bよりも外側の第2導電膜44の長さは一定になるようにパターニングする。
その後、図5(h)に示すように、犠牲層42(前記図5(g)参照)をエッチング除去する。本実施形態では、犠牲層42はSiO2により形成されていることから、フッ酸溶液を用いたウェットエッチングにより、犠牲層42を除去する。これにより、入力電極12および出力電極13を空間Wを介して跨ぐ状態で配置された10個の振動電極14が、入力電極12および出力電極13の延設方向に並列に形成される。したがって、基板11上に、固有振動周波数に応じたビーム長Lの振動電極14を備えた、複数のMEMS型の共振器31が形成される。
この後の工程の図示は省略するが、各共振器31の信号の透過特性によりIDを形成するために、各共振器31を、それぞれの固有振動周波数の信号が透過可能または透過不能に構成する必要がある。ここまでの工程で、共振器31はそれぞれの固有振動周波数の信号を透過可能に構成されている。このため、固有振動周波数の信号を透過不能に構成する共振器31に対して、化学的処理または機械的処理を行うことで、固有振動周波数の信号が透過不能となるようにする。例えば、機械的処理としては、共振器31への配線をレーザーで切断する、または、この配線の途中にヒューズを挿入し、その部分に高電圧を印加して切断するなどの方法がある。
その後、固有振動周波数の信号を透過可能に構成された共振器31の振動電極14の形状を維持するように、共振器31を覆う状態で、基板11上に保護膜(図示省略)を形成する。
このようなRFID用タグ10およびそれを用いた管理システムによれば、基板11上に配置された固有振動周波数の異なる複数の共振器31A〜31Jにおける信号の透過特性でIDが形成される。このため、背景技術で説明したROMと通信回路を備えたRFID用タグと比較して、構造が簡略化される。したがって、RFID用タグ10の設計が容易であり、コンパクト化を図ることができる。
また、固有振動周波数の異なる複数の共振器31A〜31Jは、半導体製造プロセスで製造することが可能であり、背景技術で説明したROMと通信回路を備えたRFID用タグと比較して、工程負荷の大きなリソグラフィー工程の工程数を例えば3回に抑制することができる。これにより、製造工程の簡略化が図れるとともに、設計の煩雑な露光マスクの枚数も抑制できるため、製造コストを抑制することができる。
実施形態におけるRFID用タグおよびそれを用いた管理システムを説明するための構成図である。 実施形態におけるRFID用タグを説明するための断面図(a)および要部拡大図(b)である。 実施形態におけるRFID用タグの出力電極からの透過信号を示すグラフである。 実施形態におけるRFID用タグの製造方法を説明するための製造工程断面図(その1)である。 実施形態におけるRFID用タグの製造方法を説明するための製造工程断面図(その2)である。
符号の説明
10…RFID用タグ、11…基板、12…入力電極、13…出力電極、14…振動電極、20…リーダー、31…共振器、W…空間

Claims (4)

  1. 基板上に固有振動周波数の異なる複数の共振器が配置されたRFID用タグであって、
    前記各共振器は、基板上に配置された入力電極および出力電極と、前記入力電極および前記出力電極を空間を介して跨ぐように配置され、前記固有振動周波数に応じた長さの振動電極とを備えているとともに、
    前記各共振器が、前記入力電極から入力される前記固有振動周波数の信号を透過可能または透過不能に構成されており、
    前記複数の共振器から前記出力電極に出力される信号の透過特性の組み合わせによりIDが形成される
    ことを特徴とするRFID用タグ。
  2. 前記複数の共振器における前記振動電極が並列に配置されている
    ことを特徴とする請求項1記載のRFID用タグ。
  3. 基板上に固有振動周波数の異なる複数の共振器が配置されたRFID用タグと、前記RFID用タグから出力された信号を処理することでIDとして認識するリーダーとを備えた管理システムであって、
    前記各共振器は、基板上に配置された入力電極および出力電極と、前記入力電極および前記出力電極を空間を介して跨ぐように配置され、前記固有振動周波数に応じた長さの振動電極とを備えているとともに、
    前記各共振器が、前記入力電極から入力される前記固有振動周波数の信号を透過可能または透過不能に構成されており、
    前記複数の共振器から前記出力電極に出力される信号の透過特性の組み合わせによりIDが形成される
    ことを特徴とするRFID用タグを用いた管理システム。
  4. 前記複数の共振器における前記振動電極が並列に配置されている
    ことを特徴とする請求項3記載のRFID用タグを用いた管理システム。
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