JP2005122020A - 画像表示装置 - Google Patents

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浩 中西
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Abstract

【課題】明るい表示が可能で、かつ、低コストで製造でき、立体画像表示装置として好適に用いられる画像表示装置を提供する。
【解決手段】本発明による画像表示装置は、光源を含む照明装置10と、第1の画像を表示する第1画素と第2の画像を表示する第2画素とが第1の方向に沿って交互に配列された表示パネル52と、複数の光透過領域42および複数の遮光領域44を有するパララックスバリアを備え、互いに分離角θだけ異なる方向に出射し得る偏光分離素子20と、偏光分離素子20から出射された第1および第2直線偏光を受け、第1および第2集光スポットを形成する複数の集光部32を有する集光素子30と、第1および第2集光スポットは、第1の方向に沿って隣接する2つの光透過領域42にそれぞれ形成され、パララックスバリア40は、光透過領域42の少なくとも一方に配置され、入射した直線偏光の偏光方向を変える偏光変換部46を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置に関し、特に、立体画像を表示することができる画像表示装置に関する。
2次元画像を表示する画像表示装置を用いて立体映像を表示する代表的な方法の1つは、パララックスバリア方式である。パララックスバリア方式とは、画像表示装置の前面又は後面に、光透過部と遮光部とを交互に配置した帯(バリア)を設け、このバリアを通して表示面を観察することにより、立体視を実現させる方式である。
特許文献1は、液晶表示素子(Liquid Crystal Display:以下、「LCD」と称する)の観察者側にパララックスバリアを備えた立体画像表示装置を開示している。
図28に、特許文献1に開示されている画像表示装置500を模式的に示す。画像表示装置500は、図28に示すように、観察者側から、パララックスバリア506、LCD501およびバックライト502を備えている。LCD501は、駆動用の電極や配線、薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルタ等を備える一対のガラス基板503および504によって、液晶層505が挟み込まれた構成を有している。LCD501の光入射面および光出射面にはそれぞれ偏光板(図示せず)が配置されている。LCD501は、複数の画素を有し、各画素の液晶層505に電圧を印加することにより光の偏光状態を変化させて、表示を行う。
図28において、LCD501は、『左』の文字を付した画素に左眼用の映像を、『右』の文字を付した画素に右眼用の映像を表示する。パララックスバリア506は、その遮光部でLCD501からの光を遮るため、LCD501からの画像は、パララックスバリア506の光透過部を通してのみ観察者によって観察される。このとき、パララックスバリア506のパターンおよび配置を適切に設定することにより、観察者の右眼は『右』画素によって表示される映像のみ、左眼は『左』画素によって表示される映像のみを見ることができる。『左』画素および『右』画素によってそれぞれ表示される映像には視差が与えられているので、観測者は立体視を行うことができる。
なお、図28では説明の便宜上、液晶層505の厚さを誇張して示しているが、実際の液晶層505の厚さは数μmオーダーであり、mmオーダーのガラス基板503、504の厚さと比較すると非常に小さい。また、パララックスバリア506は低反射膜をつけたメタルマスクなどによって作製されているので、実際のパララックスバリア506の厚さも図示する厚さよりも小さくなる。
また、特許文献2には、パララックスバリアの有無を光学的に制御することにより、立体表示と2次元表示とを切り替えることが可能な画像表示装置が開示されている。この画像表示装置におけるパララックスバリアは、ストライプ状の1/2波長板、直線偏光を円偏光に変換する液晶セル、及び偏光板を組み合わせた構成を有している。
図29に、特許文献2に開示されている画像表示装置600を模式的に示す。画像表示装置600は、図29に示すように、観察者側から、パララックスバリア606、偏光板602、液晶表示パネル601および偏光板603をこの順で備えている。パララックスバリア606は、偏光板607、液晶セル608および位相差板アレイ(ストライプ状1/2位相差板)609を観察者側からこの順に有している。
ここで、図29および下記表1を参照しながら画像表示装置600の動作原理を説明する。液晶表示パネル601からの直線偏光(便宜的に「直線偏光A」と呼ぶ。)が位相差板アレイ609に入射すると、偏光方向が90°回転させられ、もとの直線偏光Aと偏光方向が直交する直線偏光(便宜的に「直線偏光B」と呼ぶ。)に変換されて出射される。一方、直線偏光Aのうち位相差板アレイ609の開口部を通過した光は、偏光状態が維持されるので、直線偏光Aのまま出射される。
位相差板アレイ609から出射された2つの直線偏光A、Bは、続いて液晶セル608に入射する。液晶セル608に電圧が印加されている(ON状態)時には、表1に示すように、液晶セル608に入射した直線偏光A、Bは、それぞれそのままの偏光状態で出射される。その後、直線偏光Aと直線偏光Bのうちいずれか一方の偏光方向が偏光板607の透過軸と一致するため偏光板607から出射し、もう一方の直線偏光は偏光板607によってカットされる。このように、この画像表示装置では、位相差板アレイ609自体をパララックスバリアとして機能させることができるので、立体画像を表示できる。
一方、液晶セル608に電圧が印加されていない(OFF状態)時には、液晶セル608に入射した直線偏光AおよびBは、互いに反対周りの円偏光(「円偏光a」および「円偏光b」と呼ぶ。)に変換されて出射される。その後、これらの円偏光aおよびbのそれぞれの偏光板607の透過軸に一致した偏光成分のみが偏光板607から出射される。つまり、これらの円偏光aおよびbはいずれも部分的に偏光板607を通過することとなる。この場合には、ストライプ状1/2位相差板609はパララックスバリアとして機能しないので、2次元画像が表示される。
Figure 2005122020
特開平10−268230号公報 特開平10−123461号公報
パララックスバリア方式は簡便な立体画像表示方式ではあるが、これを利用した従来の立体画像表示装置には、以下に示すような問題点がある。
特許文献1のパララックスバリア方式の立体画像表示装置では、LCDから出射した光の約半分がパララックスバリアの遮光部で吸収されるため、パララックスバリアが設置されていない表示装置と比べると、表示の明るさが半減する。この明るさの低下は、2次元画像表示時においても同様に発生する。
パララックスバリア方式の立体画像表示装置において、明るさを低下させずに2次元画像を表示するためには、2次元画像表示時にパララックスバリアを取り除く方法がある。しかしながら、この方法では2次元画像表示の後に再び立体画像を表示するためには、パララックスバリアを正確に所定の状態となるように設置する必要があり、実質上困難である。すなわち、パララックスバリアが液晶表示素子に対して、わずかに回転したりずれたりしたりするだけで、パララックスバリアのパターンと液晶表示素子の画素配列との間で干渉が生じてモアレ縞が形成され、その結果、立体視が妨げられる。モアレ縞が生じないように正確な位置合せを行なうための機構を製作することは可能であるが、そのためには画素ピッチよりもさらに高い精度が要求される設計や加工技術が必要となり、コスト高となるだけでなく、表示装置自体が大型化する。
次に、特許文献2のパララックスバリアの有無を光学的に制御する画像表示装置では、パララックスバリアを機能させずに2次元画像を表示する時は、全画素(右眼および左眼用画素)を両目で視認できる。そのため、解像度の高い2次元表示を実現できる。しかし、偏光板607によって円偏光aおよびbを直線偏光として観察者側へ出射する際、これらの円偏光aおよびbの1/2以上の光がカットされるので、表示の明るさが低下する。また、立体画像表示時にも光の約半分が偏光板607で吸収されるので明るさが低下する。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、明るい表示が可能で、かつ、低コストで製造でき、立体画像表示装置として好適に用いられる画像表示装置を提供することにある。
本発明による画像表示装置は、光源を含む照明装置と、第1の画像を表示するための第1画素群および第2の画像を表示するための第2画素群を有し、前記第1画素群に属する複数の第1画素と前記第2画素群に属する複数の第2画素とが第1の方向に沿って交互に配列された表示パネルと、前記第1の方向に沿って交互に配列された複数の光透過領域および複数の遮光領域を有し、前記照明装置と前記表示パネルとの間に配置されたパララックスバリアと、を備えた画像表示装置であって、前記照明装置から出射された光を受け、偏光方向が互いに直交する第1および第2直線偏光に分離し、前記第1および前記第2直線偏光の主光線を互いに分離角θだけ異なる方向に出射し得る偏光分離素子と、それぞれが前記偏光分離素子から出射された前記第1および第2直線偏光を受け、前記第1および第2直線偏光を集光し、第1および第2集光スポットを形成する複数の集光部を有する集光素子と、をさらに備え、前記第1および第2集光スポットは、前記パララックスバリアが有する前記複数の光透過領域のうち、前記第1の方向に沿って隣接する2つの光透過領域にそれぞれ形成され、前記パララックスバリアは、前記隣接する2つの光透過領域の少なくとも一方に配置され、入射した直線偏光の偏光方向を変える偏光変換部を有し、そのことによって上記目的が達成される。
ある好適な実施形態において、前記複数の集光部のそれぞれはレンチキュラーレンズを含む。
ある好適な実施形態において、前記偏光変換部は、前記隣接する2つの光透過領域の少なくとも一方に設けられた位相差板を含む。
ある好適な実施形態において、前記位相差板は、前記隣接する2つの光透過領域の一方にのみ設けられている。
ある好適な実施形態において、前記複数の光透過領域は前記第1の方向に沿ってピッチPで配列されており、前記複数の集光部は前記第1の方向に沿って前記ピッチPの略2倍のピッチで配列されている。
前記分離角θは、前記集光部と前記パララックスバリアとの間の空気換算距離をd’とすると、θ=tan-1(P/d’)の関係を実質的に満足することが好ましい。
ある好適な実施形態において、前記第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、前記第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有し、前記複数の第1画素列と前記複数の第2画素列とは前記第1方向に沿って交互に配置されており、前記複数の第1画素列および前記複数の第2画素列を含む複数の画素列のうちの隣接する2つの画素列に対して前記複数の光透過領域のうちの1つの光透過領域が対応している。
ある好適な実施形態において、本発明による画像表示装置は、前記照明装置と前記偏光分離素子との間に配置され、前記照明装置からの光を受け所定の偏光状態の光を出射する偏光素子と、前記偏光素子と前記偏光分離素子との間に配置され、前記偏光素子から出射された光の偏光状態を変化させ得る偏光制御素子と、をさらに備え、前記第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、前記第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有し、前記複数の第1画素列と前記複数の第2画素列とは前記第1方向に沿って交互に配置されており、前記複数の第1画素列および前記複数の第2画素列を含む複数の画素列のうちの1つの画素列に対して前記複数の光透過領域のうちの1つの光透過領域が対応している。
ある好適な実施形態において、前記偏光素子は直線偏光を出射し、前記偏光制御素子は、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光または円偏光に変化させる状態とをとり得る。
ある好適な実施形態において、前記偏光素子は円偏光を出射し、前記偏光制御素子は、供給される電圧に応じて、入射した円偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した円偏光を直線偏光に変化させる状態とをとり得る。
ある好適な実施形態において、前記偏光素子は直線偏光を出射し、前記偏光制御素子は、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光に変化させる状態とをとり得る。
ある好適な実施形態において、前記偏光制御素子は、それぞれがTNモードの液晶層を含む第1および第2の液晶セルを含み、前記第1および第2の液晶セルに含まれる前記液晶層の旋光方向は互いに反対であり、前記第1および第2の液晶セルは、前記第1および第2の液晶セルに含まれる前記液晶層の中間部のダイレクタが互いに略直交するように配置されている。
ある好適な実施形態において、前記偏光素子は直線偏光を出射し、前記偏光制御素子は、2つの偏光制御部を含み、前記2つの偏光制御部のそれぞれは、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させる状態とをとることができ、前記偏光制御素子は、前記2つの液晶セルが共に入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させる状態にある場合に、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光として出射する。
ある好適な実施形態において、前記偏光素子は直線偏光を出射し、前記偏光制御素子は、2つの偏光制御部を含み、前記2つの偏光制御部のそれぞれは、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を円偏光に変化させる状態とをとることができ、前記偏光制御素子は、前記2つの液晶セルが共に入射した直線偏光を円偏光に変化させる状態にある場合に、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光として出射する。
ある好適な実施形態において、前記表示パネルは、線走査されることによって駆動される表示パネルであり、前記偏光制御素子は、それぞれが独立に光の偏光方向を変化させ得る複数の領域を前記表示パネルの走査方向に沿って有している。
ある好適な実施形態において、前記第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、前記第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有し、前記複数の第1画素列と前記複数の第2画素列とは前記第1方向に沿って交互に配置されており、前記複数の第1画素列および前記複数の第2画素列を含む複数の画素列のうちの1つの画素列に対して前記複数の光透過領域のうちの1つの光透過領域が対応しており、前記偏光分離素子は、前記照明装置から出射された光を受け、偏光方向が互いに直交する第1および第2直線偏光に分離し、前記第1および前記第2直線偏光の主光線を互いに分離角θだけ異なる方向に出射する状態と、前記照明装置から出射した光を受け、当該光を分離せずに出射する状態とを供給される電圧に応じてとり得る。
ある好適な実施形態において、前記第1画素群が表示する前記第1の画像は右目用の画像および左目用の画像の一方であり、前記第2画素群が表示する前記第2の画像は右目用の画像および左目用の画像の他方であって、前記第1画素群および前記第2画素群のそれぞれは、右目用の画像と左目用の画像とを所定のタイミングで交互に切り替えて表示する。
ある好適な実施形態において、前記第1および第2画素群が右目用の画像と左目用の画像とを切り替える際、前記照明装置は光を出射しない。
ある好適な実施形態において、前記表示パネルは、前記第1画素群が前記第1の画像として右目用の画像および左目用の画像の一方を表示し、前記第2画素群が前記第2の画像として右目用の画像および左目用の画像の他方を表示する状態と、前記第1画素群および前記第2画素群が協同的に2次元画像である第3の画像とを表示する状態と、を切り替えてとり得る。
ある好適な実施形態において、前記照明装置は、前記光源から出射された光を受ける入射端面と前記入射端面に交差し前記入射端面から入射した光を前記偏光分離素子に向けて出射する出射面とを有する導光板を有し、前記入射端面の長手方向と、前記偏光分離素子によって分離された前記第1および第2直線偏光の主光線によって規定される面とが略直交し、且つ、前記集光素子は前記複数の集光部が前記第1および第2直線偏光の主光線によって規定される前記面内で前記第1および第2直線偏光を集光するように配置されている。
ある好適な実施形態において、前記導光板は、第2の方向に略平行な第1辺と、前記第2の方向に略直交する第3の方向に略平行な第2辺とを有し、前記入射端面は前記第3の方向に平行である。
ある好適な実施形態において、前記第1の方向と前記第2の方向とは実質的に同一の方向である。
ある好適な実施形態において、前記照明装置から出射される光の、前記第1および前記第2直線偏光の主光線を含む面内の配光分布の半値幅角は約30°以下である。
ある好適な実施形態において、本発明による画像表示装置は、前記表示パネルを介して互いに対向する一対の偏光板を有し、前記パララックスバリアから出射された直線偏光の偏光方向が、前記表示パネルと前記パララックスバリアとの間に配置された偏光板の透過軸と略一致している。
本発明による画像表示装置では、集光素子の集光部によって光がパララックスバリアの光透過領域に集められるので、遮光領域での光の吸収を抑制でき、光の利用効率が向上する。また、照明装置から出射した光は、偏光分離素子によって一旦偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離され、その後少なくとも一方の直線偏光がパララックスバリアの偏光変換部で偏光方向を変えられる。従って、照明装置から出射した光は、偏光分離素子、集光素子およびパララックスバリアを透過することによって偏光方向のそろった直線偏光として表示パネル側に出射し得るので、この点からも光を効率よく利用することが可能になる。例えば表示パネルが液晶表示パネルである場合、液晶表示パネルの前面に設けられる偏光板での光の吸収を抑制することができる。このように、本発明による画像表示装置では、光の利用効率を向上し、明るい表示を実現することができる。また、明るい表示(2次元表示)を行うためにパララックスバリアを装置から取り外す必要もないので、パララックスバリアを高い位置精度で再び装置に取り付けるための複雑な機構も必要とせず、装置の小型化、低コスト化の点でも有利である。
このように、本発明によると、明るい表示が可能で、かつ、低コストで製造でき、立体画像表示装置として好適に用いられる画像表示装置が提供される。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1に、本実施形態における画像表示装置100を模式的に示す。画像表示装置100は、図1に示すように、照明装置10、偏光分離素子20、集光素子30、パララックスバリア(視差バリア)40および液晶表示素子50を背面側(観察者側とは反対側)からこの順で備えている。
液晶表示素子50は、液晶表示パネル52と、液晶表示パネル52を介して互いに対向する一対の偏光板54および56とを有し、照明装置10から出射して偏光分離素子20、集光素子30およびパララックスバリア40を透過した光を用いて表示を行う。
液晶表示パネル52は、第1の画像を表示するための第1画素群と、第2の画像を表示するための第2画素群とを有している。第1の画像および第2の画像は、例えば右目用の画像と左目用の画像である。第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有している。第1画素列と第2画素列とは、ある方向(図1中に示す第1の方向)に沿って交互に配列されている。つまり、第1画素群に属する複数の第1画素と第2画素群に属する複数の第2画素とが、第1の方向に沿って交互に配列されている。
照明装置10は、少なくとも光源を含んでいる。照明装置10としては、例えば、光源および導光板を有し、導光板の入射端面に光源が配置されたエッジライト方式の照明装置を用いることができる。
偏光分離素子20は、図2(a)に示すように、照明装置10から出射された光を受け、偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光P1(偏光方向が紙面に平行)およびP2(偏光方向が紙面に垂直)に分離し、これら2つの直線偏光P1およびP2の主光線を互いに分離角θだけ異なる方向に出射する。偏光分離素子20によって分離された2つの直線偏光P1およびP2の主光線が規定する面は、紙面に平行である。
集光素子30は、図1および図2(b)に示すように、複数の集光部32を有している。各集光部32は、偏光分離素子20から出射された2つの直線偏光P1およびP2を受け、2つの直線偏光P1およびP2をそれぞれ集光し、2つの集光スポット(点状である必要はなく、線状であってもよい。)を形成する。なお、本実施形態における集光素子30は、2つの直線偏光P1およびP2を偏光分離面(紙面に平行)内で集光する機能を有している。他の方向(例えば偏光分離面に直交する方向:紙面に垂直な方向)に集光作用を有していてもよいし、有していなくてもよい。
パララックスバリア40は、図1および図3に示すように、複数の光透過領域42と複数の遮光領域44とを有している。光透過領域42と遮光領域44とは、第1の方向(第1画素と第2画素とが交互に配列されている方向)に沿って、交互に配列されている。集光素子30の集光部32によって形成される2つの集光スポットは、隣接する2つの光透過領域42にそれぞれ形成される。
また、パララックスバリア40は、図3に示すように、隣接する2つの光透過領域42の少なくとも一方(すなわち集光部32によって形成される2つの集光スポットの内の少なくとも一方の近傍)に配置され、入射した直線偏光の偏光方向を変える偏光変換部46を有している。偏光変換部46は、遅相軸が所定の角度で配置された位相差板などであり、例えば直線偏光P1の偏光方向を90°回転させるように配置されたλ/2板である。従って、偏光変換部46は、直線偏光P1の偏光方向を変化させ、直線偏光P2の偏光方向と一致させる。
なお、ここで例示したように、偏光変換部46は隣接する2つの光透過領域42の内の一方に配置すれば、一方の直線偏光の偏光方向を他方の偏光方向に一致させることができるが、これに限られない。例えば、2つの光透過領域42のそれぞれに対応して偏光変換部46を設けて、直線偏光P1およびP2の両方の偏光方向を変化させ、いずれの偏光方向とも異なる方向(例えば直線偏光P1およびP2の偏光方向に対して45°の角度をなす方向)で偏光方向が互いに一致にするようにしてもよい。例えば、偏光変換部46としてλ/2板を用いて、直線偏光P1の集光スポットに対応して設けられるλ/2板の遅相軸の方向と直線偏光P1の偏光方向とのなす角、および直線偏光P2の集光スポットに対応して設けられるλ/2板の遅相軸の方向と直線偏光P2の偏光方向とのなす角を適宜設定することによって、2つの直線偏光P1およびP2の偏光方向をもとの偏光方向とは異なる方向で一致させることができる。構成を簡略化して製造コストを低減する観点からは、隣接する2つの光透過領域42の一方のみに偏光変換部46を設けることが好ましい。
以下では、集光部32として半円柱状のレンチキュラーレンズを備えた集光素子30を用い、偏光変換部46としてレンチキュラーレンズ32に平行に延びる短冊状のλ/2板を備えたパララックスバリア40を用いた構成を例に本発明による実施形態を説明する。なお、ここでは、図3などに示すように、透明基板(例えばガラス基板)31の光入射側に集光素子30が設けられるとともに、光出射側にパララックスバリア40が設けられ、集光素子30とパララックスバリア40とが一体に構成されている場合を例示しているが、勿論これに限定されず、集光素子30とパララックスバリア40とが別個の素子として分離されていてもよい。
液晶表示パネル52の光入射側(照明装置側)に配置された偏光板54の透過軸は、パララックスバリア40から出射される直線偏光の偏光方向と一致するように配置されている。図示した例では、偏光板54の透過軸は、紙面に垂直で、直線偏光P2を透過するように配置されている。観察者側の偏光板56の透過軸は、液晶表示パネル52の表示モード(液晶層の配向モードおよびNWまたはNBモード)などに応じて、偏光板54の透過軸と所定の関係(例えば直交または平行)となるように配置されている。もちろん、パララックスバリア40から出射される直線偏光の偏光方向はこれに限られず、上述したように偏光変換部46を適宜変更することによって、任意の方向にすることができる。
次に、画像表示装置100の表示原理を説明する。照明装置10から出射した光は、偏光分離素子20によって、偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光P1およびP2に分離され、2つの直線偏光P1およびP2が集光素子30に向けて互いに所定の分離角θだけ異なる方向に出射される。集光素子30の各集光部32に入射した2つの直線偏光P1およびP2は、それぞれ集光され、パララックスバリア40の隣接する2つの光透過領域42に2つの集光スポットが形成される。直線偏光P2の集光スポットは、偏光変換部46が設けられていない光透過領域42に形成されるので、直線偏光P2は偏光方向が維持されたまま、偏光板54に向けて出射され、偏光板54を透過して液晶表示パネル52で表示に用いられる。一方、直線偏光P1の集光スポットは、偏光変換部46が設けられている光透過領域42に形成されるので、直線偏光P1は偏光方向が90°回転し、直線偏光P2と偏光方向が同じ直線偏光として偏光板54に向けて出射され、偏光板54を透過して液晶表示パネル52で表示に用いられる。図4に示すように、液晶表示パネル52の第1画素52Aからの光は、左目には到達するものの、遮光領域44が存在するために右目には到達しない。また、液晶表示パネル52の第2画素52Bからの光は、右目には到達するものの、遮光領域44が存在するために左目には到達しない。このように、パララックスバリア40が形成する視差によって、観察者の左目には第1画素52Aのみが視認され、右目には第2画素52Bのみが視認される。そのため、液晶表示パネル52の第1画素群と第2画素群とに右目用の画像と左目用の画像とをそれぞれ表示することによって、立体表示が可能になる。
本発明による画像表示装置100では、集光素子30の集光部32によって光がパララックスバリア40の光透過領域42に集められるので、遮光領域44での光の吸収を抑制でき、光の利用効率が向上する。また、照明装置10から出射した光(偏光方向がランダムな光)は、偏光分離素子20によって一旦偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離され、その後少なくとも一方の直線偏光が偏光変換部46で偏光方向を変えられる。従って、照明装置10から出射した光は、偏光分離素子20、集光素子30およびパララックスバリア40を透過することによって偏光方向のそろった直線偏光として液晶表示素子50側に出射し得るので、液晶表示素子50の偏光板54での光の吸収を抑制でき、照明装置10から出射する光を効率よく利用することができる。このように、本発明による画像表示装置100では、パララックスバリア40の遮光領域44や液晶表示素子50の偏光板54での光の吸収を抑制できるので、光の利用効率を向上し、明るい表示を実現することができる。本発明によると、従来の立体画像表示装置に比べ、例えば明るさを1.5倍以上向上することができる。また、明るい表示(2次元表示)を行うためにパララックスバリアを装置から取り外す必要もないので、パララックスバリアを高い位置精度で再び装置に取り付けるための複雑な機構も必要とせず、装置の小型化、低コスト化の点で有利である。
偏光分離素子20としては、例えば、図5に示す素子を好適に用いることが出来る。図5に示す偏光分離素子20は、一対の透明基板22および23と、これらの間に設けられたプリズム21aおよび光学的異方性物質層21bとを有している。プリズム21aは、紙面の上下方向に規則正しく一定の周期的で設けられた三角プリズムであり、例えば透明基板23に一体に形成され得る。
光学的異方性物質層21bは、プリズム21aの周期方向の偏光方向を有する直線偏光(ここではP1)に対する屈折率は、プリズム21aの屈折率と異なっており、これに直交する偏光方向を有する直線偏光(ここではP2)に対する屈折率は、プリズムの屈折率と略一致している。
偏光分離素子20に透明基板22の法線方向から入射した光の内の直線偏光P2にとっては、光学的異方性物質層21bおよびプリズム21aの屈折率は互いに略一致しているので、これらの界面で屈折されること無く直進する。これに対し、直線偏光P1にとっては、光学的異方性物質層21bおよびプリズム21aの屈折率は互いに異なるので、この界面で屈折される。その結果、直線偏光P1とP2とは、偏光分離素子20の透明基板23から異なる角度(分離角θ)で出射される。分離角θは、プリズム21aと光学的異方性物質層21bとの界面における屈折角を調整することによって制御され得る。
なお、図5に示した偏光分離素子20を用いて分離した2つの直線偏光P1およびP2を、集光素子30およびパララックスバリア40に対して互いに対称に入射させるために、図6に示すように、集光素子30およびパララックスバリア40が設けられる基板31の法線(図中の破線)が直線偏光P1とP2とのなす角(分離角)を二等分するように配置することが好ましい。このように配置することによって、液晶表示素子の視角依存の影響を最小限に抑えることができる。図6では、集光素子30以降の構成要素を偏光分離素子20の法線に対して傾ける構成としたが、液晶表示素子50以降、または液晶表示素子50のみを傾ける構成としてもよい。
また、図5に示す偏光分離素子20以外の公知の偏光分離素子を用いることもできる。例えば、図7(a)および(b)に示すようなウォラストン・プリズム20’やロション・プリズム20’’を用いてもよい。ウォラストン・プリズムやロション・プリズムは、方解石や水晶などの一軸性結晶から形成された2つのプリズムの光学軸を直交させて貼り合わせることによって形成される。ウォラストン・プリズムおよびロション・プリズムは、例えば、辻内順平著、「光学概論II」、p193−194に開示されている。
図7(a)に示すウォラストン・プリズム20’に常光線(ここではP1)と異常光線(ここではP2)とが入射すると、2つのプリズムの光学軸が直交しているので、2つのプリズムの境界において常光線と異常光線の進行方向が変わり、常光線および異常光線はウォラストン・プリズム20’から互いに異なる方向に出射する。このとき、常光線および異常光線は、ウォラストン・プリズム20’の光出射面に対して対称な角度で出射されるので、集光素子30や表示パネル50を光軸に対して傾けなくても、液晶表示装置の視角依存の影響を最小限に抑制することができる。
図7(b)に示すロション・プリズム20’’は、光入射側のプリズムの光学軸の方向が図7(a)に示すウォラストン・プリズム20’とは異なっている。ロション・プリズム20’’に常光線(ここではP1)と異常光線(ここではP2)とが入射すると、2つのプリズムの境界において異常光線のみが進行方向を変えられるので、常光線と異常光線とを互いに異なる方向に出射することができる。
次に、図8(a)および(b)と図9を参照しながら、集光素子30およびパララックスバリア40の好ましい構成を説明する。
パララックスバリア40は、透明基板31の光出射側にピッチPで配列された光透過領域(開口部)42と、光透過領域42間に配置された遮光領域44と、隣接する2つの光透過領域42のうちの一方に(すなわちピッチ2Pで)配置された偏光変換部46とを有している。光透過領域42、遮光領域44および偏光変換部46は、第1の方向に交差する(典型的には直交する)方向に沿って延びるストライプ状に形成されている。また、図9に示すように、第1の方向に沿って隣接する2つの画素列に対して1つの光透過領域42が対応している。
集光素子30は、透明基板31の光入射側に光透過領域42の配列ピッチPの2倍のピッチ(すなわち2P)で配列されたレンチキュラーレンズ32を有している。つまり、光透過領域42およびレンチキュラーレンズ32は、2つの光透過領域42に対して1つのレンチキュラーレンズ32が対応するように配置されている。レンチキュラーレンズ32は、ストライプ状に形成された光透過領域42および遮光領域44に略平行に延びるように形成されている。個々のレンチキュラーレンズ32の幅はピッチPとほぼ一致しており、個々の光透過領域42および遮光領域44の幅は略P/2である。
レンチキュラーレンズ32に2つの直線偏光P1およびP2が入射すると、レンチキュラーレンズ32の集光機能によって、2つの直線偏光P1およびP2に対応して2つの集光スポットが形成される。具体的には、一方の直線偏光P1は偏光変換部46上(すなわち偏光変換部46が設けられている光透過領域42)にその集光スポットが形成され、他方の直線偏光P2は偏光変換部46が設けられていない光透過領域42にその集光スポットが形成される。
図10(a)に示すように、レンチキュラーレンズ32およびパララックスバリア40は、レンチキュラーレンズ32とパララックスバリア40との間の空気換算距離をd’とすると、下式(1)の関係を実質的に満足するように配置されることが好ましい。式(1)の関係を実質的に満足していることによって、パララックスバリア40上での集光スポットの中心間の間隔を略Pとすることができ、隣接する2つの光透過領域42のそれぞれに集光スポットを精度良く形成することができる。なお、空気換算距離d’は、光の伝播する媒体の距離(厚さ)をその屈折率で割った値である。例えば、レンチキュラーレンズ32とパララックスバリア40との間の実際の距離をdとし、これらの間に屈折率nの媒体が存在している場合には、d’=d/nである。
θ=tan-1(P/d’)・・・(1)
例えば、光透過領域42の配列ピッチPが200μm、レンチキュラーレンズ32とパララックスバリア40との間の距離dが1000μmの場合、透明基板31を無視すれば、好ましい分離角θは、下式(2)で表される。
θ=tan-1(200/1000)≒11.3°・・・(2)
なお、図10(a)には、2つの直線偏光のうちの一方が透明基板31の法線方向に対して平行に集光素子30に入射する場合(このとき他方の直線偏光は透明基板31の法線方向に対して分離角θと同じ角度をなす)を示しているが、図10(b)に示すように、2つの直線偏光がともに透明基板31の法線方向に対して傾斜している場合であっても、式(1)を近似式として用いて配置を設定しても実用上の支障はほとんどない。もちろん、より厳密な下式(3)を用いてもよい。
θ=tan-1θ1+tan-1θ2
=tan-1(n×Pi/d)+tan-1(n×Pii/d)・・・(3)
ここで、式(3)中、θ1およびθ2はそれぞれ直線偏光P1およびP2が透明基板31の法線方向となす角度であり、PiおよびPiiは、図10(b)中の頂角がθ1および
θ2の仮想的な三角形の底辺の長さである。
また、集光スポットは収束点(光束の断面積が最も小さくなる点)と一致することを要しないが、光透過領域42における集光スポットの幅は、光透過領域42の幅よりも狭いことが好ましい。
なお、本実施形態では、レンチキュラーレンズ32と光透過領域42とが1:2の割合で配置されているが、集光素子30の集光部と、パララックスバリア40の光透過領域42とは、必ずしも1:2の割合で配置されている必要はなく、図8の各レンチキュラーレンズ32に代えて、光透過領域42の延びる方向に沿って並ぶ複数のマイクロレンズを用いてもよい。各集光部が、隣接する2つの光透過領域42に2つの集光スポットをそれぞれ形成すればよく、集光部が、光透過領域42と遮光領域44とが交互に配列されている方向(第1画素と第2画素とが交互に配列されている第1の方向)に沿って、光透過領域42の配列ピッチの略2倍のピッチで配列されていればよい。言い換えると、第1画素と第2画素とが交互に配列されている方向に沿ったある断面を考えたとき、その断面について、集光部と光透過領域42とが1:2の割合で配置されていればよい。
(実施形態2)
図11を参照しながら、本実施形態における画像表示装置200を説明する。なお、以下の説明では、実施形態1において説明した画像表示装置100と異なる点を中心に説明する。画像表示装置100の構成要素と実質的に同じ機能を有する構成要素を同じ参照符号を用いて図中に示し、その説明を省略する。
画像表示装置200は、照明装置10と偏光分離素子20との間に、偏光板60と偏光制御素子70とを照明装置10側からこの順で備えている。
偏光板60は、照明装置10からの光を受け直線偏光を出射する。本実施形態では、偏光板60は、偏光方向が図11の紙面に対して平行な直線偏光を出射する。
偏光板60と偏光分離素子20との間に配置された偏光制御素子70は、偏光板60から出射された光(直線偏光)の偏光状態を変化させることができる。具体的には、偏光制御素子70は、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光に変化させる状態とをとり得る。
本実施形態における偏光制御素子70は、偏光制御部としての2つの液晶セル71および72を有している。液晶セル71および72のそれぞれは、液晶層に電圧が印加されている状態(オン状態)において入射した直線偏光の偏光状態を維持し、液晶層に電圧が印加されていない状態(オフ状態)において入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させるTNモードの液晶セルである。2つの液晶セル71および72は、両方がオフ状態のときに偏光制御素子70が入射直線偏光の偏光方向を90°回転させるように配置されている。なお、以下では、液晶セル(偏光制御部)が入射した直線偏光の偏光方向を維持する状態を「第1状態」と呼び、入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させる状態を「第2状態」と呼ぶ。
画像表示装置200では、偏光分離素子20に入射する光の偏光状態を偏光制御素子70によって変化させることができるので、偏光分離素子20からの光の出射角を変化させることができる。
まず、液晶セル71および72の両方がオン状態(第1状態)である場合、図12(a)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光(偏光方向が垂直方向の直線偏光)は、液晶セル71および72を通過しても偏光方向が維持される。従って、偏光制御素子70に入射した直線偏光は、偏光方向が維持されたまま偏光制御素子70から出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が垂直方向の直線偏光が入射し、屈折角θで屈折する。
また、液晶セル71および72の両方がオフ状態(第2状態)である場合、図12(b)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光は、液晶セル71および72を通過することによって偏光方向を90°回転させられる。従って、偏光制御素子70に入射した直線偏光は、入射時とは偏光方向が直交する直線偏光として偏光制御素子70から出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が水平方向の直線偏光が入射し、屈折せずにそのまま透過する。
そして、液晶セル71および72の一方がオン状態(第1状態)で他方がオフ状態(第2状態)である場合、図12(c)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光は、液晶セル71および72を通過することによって偏光方向を45°回転させられる。従って、偏光制御素子70に入射した直線偏光は、入射時とは偏光方向が45°異なる直線偏光として偏光制御素子70から出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が垂直方向または水平方向に対して45°の角度をなす光が入射し、互いに偏光方向が直交する2つの直線偏光に分離角θで分離される。
このように、図12(a)および(b)に示す状態では、偏光分離素子20から単一の出射角で光が出射するのに対して、図12(c)に示す状態では、偏光分離素子20からは2つの出射角で光が出射する。また、図12(a)に示す状態と図12(b)に示す状態とでは、偏光分離素子20からの光の出射角が異なっている。
図13に、本実施形態における集光素子30およびパララックスバリア40を示す。本実施形態においても、レンチキュラーレンズ32および光透過領域42は、2つの光透過領域42に対して1つのレンチキュラーレンズ32が対応するように配置されている。ただし、本実施形態におけるパララックスバリア40では、図14に示すように、1つの画素列に対して1つの光透過領域42が対応している。
例えば光透過領域42の配列ピッチPが100μm、レンチキュラーレンズ32とパララックスバリア40との間の距離dが1000μmの場合、透明基板31を無視すれば、偏光分離素子20での好ましい分離角(屈折角)θは、下式(4)で表される。
θ=tan-1(100/1000)≒5.7°・・・(4)
本実施形態では、図12(a)〜(c)に示したように、偏光分離素子20からの光の出射角が偏光制御素子70の状態によって変化するため、集光素子30のレンチキュラーレンズ32によって形成される集光スポットの位置もそれに伴って変化する。
具体的には、図12(a)に示す状態と図12(b)に示す状態とを切り替えることによって、図14に示すように、隣接する2つの光透過領域42の一方42Aのみに集光スポットが形成される状態と、他方42Bのみに集光スポットが形成される状態とを切り替えることができる。また、図12(c)に示す状態では、2つの集光スポットを隣接する2つの光透過領域42Aおよび42Bにそれぞれ形成することができる。
光透過領域42Aに集光スポットが形成されている状態では、光透過領域42Bからは光がほとんど出射せず、パララックスバリア40は、実質的には光透過領域42Aのみを有するパララックスバリアとして機能する。一方、光透過領域42Bに集光スポットが形成されている状態では、光透過領域42Aからは光がほとんど出射せず、パララックスバリア40は、実質的には光透過領域42Bのみを有するパララックスバリアとして機能する。いずれの状態においても、第1画素群および第2画素群の一方に右目用の画像を表示し、他方に左目用の画像を表示することによって立体画像を表示することができる。
光透過領域42Aのみに集光スポットが形成されている状態と、光透過領域42Bのみに集光スポットが形成されている状態とでは、パララックスバリア40の実質的な光透過領域の位置が異なっているので、これらの2つの状態を切り替えることで、パララックスバリア40の実質的な光透過領域の位置をシフトさせることができる。従って、パララックスバリア40が形成する視差によって本来片方の画素群の表示しか視認できない右目(左目)に、両方の画素群の表示を時分割で視認させることが可能になる。そのため、光透過領域のシフトに同期して(集光スポットの位置の切り替えに同期して)、第1画素群および第2画素群のそれぞれに右目用の画像と左目用の画像とを交互に切り替えて表示することにより、液晶表示パネル52の画素数と同じ画素数で立体画像を表示することができる。なお、両方の目に時分割ですべての画素を視認させるためには、光透過領域の位置のシフトが短い周期で行われることが好ましく、液晶セル71および72への供給電圧の切り替えを短い周期(例えば120Hz)で行って偏光制御素子70の状態の切り替えを高速で行うことが好ましい。
また、液晶表示パネル52の第1画素群および第2画素群に右目用の画像と左目用の画像ではなく2次元画像を表示すれば、観察者は2次元画像を表示することができるが、このときにも、偏光制御素子70の状態を切り替えて光透過領域の位置をシフトさせることによって、右目および左目のそれぞれは、時分割で全ての画素の表示を視認することができるので、液晶表示パネル52の画素数と同じ画素数での解像度の高い2次元表示が可能になる。
このように、本実施形態における画像表示装置200では、偏光制御素子70の状態を切り替えることによって、パララックスバリア40の実質的な光透過領域の位置をシフトさせることができる。そのため、右目と左目のそれぞれに液晶表示パネル52の全ての画素を時分割で視認させることができ、解像度が高く、明るい立体・2次元表示が実現される。画像表示装置200は、表示パネルとして表示画像よりも画素数の多いパネルを用いる必要がないので、低コストで製造できる。また、2次元表示を行う際、パララックスバリア40を装置から取り外す必要もないので、パララックスバリア40を高い位置精度で再び装置に取り付けるための複雑な機構も必要とせず、装置の小型化、低コスト化の点で有利である。
また、画像表示装置200では、偏光制御素子70が図12(c)に示す状態をとっているときには、隣接する2つの光透過領域42の両方に集光スポットが形成される。ここで、各々の光透過領域42は、図14に示すように、画素列と1:1で対応しているので、この状態ではパララックスバリア40による視差は形成されない。従って、液晶表示パネル52に2次元画像を表示することによって解像度の高い2次元表示を行うことができる。この場合、偏光制御素子70や液晶表示パネル52を高速で駆動する必要がないという利点が得られる。なお、液晶表示パネル52は、3次元表示を行う際には、第1画素群が第1の画像として右目用の画像および左目用の画像の一方を表示し、第2画素群が第2の画像として右目用の画像および左目用の画像の他方を表示する状態をとっているが、2次元表示を行う際には、第1画素群および第2画素群が協同的に2次元画像である第3の画像を表示する状態をとっている。
本実施形態では、偏光制御素子が有する2つの偏光制御部のそれぞれが、入射した直線偏光の偏光状態を維持する第1状態と、入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させる第2状態とをとり得る場合について説明したが、2つの偏光制御部のそれぞれが、上記第1状態と、入射した直線偏光を円偏光に変化させる「第3状態」とをとり得る構成としても、同様の効果を得ることができる。第1状態と第3状態とをとり得る偏光制御部としては、例えば、複屈折モード(ECBモード)の液晶セルを用いることができる。
また、本実施形態では、図12(a)〜(c)に示す3つの状態をとり得る偏光制御素子70を例示したが、偏光制御素子は必ずしも3つの状態をとり得る必要はなく、2つの状態しかとり得なくてもよい。例えば、偏光制御素子が、入射した直線偏光の偏光方向を維持する状態と、入射した直線偏光の偏光方向を90°回転させる状態とをとり得れば、解像度の高い立体表示・2次元表示が可能になる。また、偏光制御素子が、入射した直線偏光の偏光方向を維持する状態と、入射した直線偏光の偏光方向を45°回転させる状態または入射直線偏光を円偏光に変換する状態とをとり得れば、立体表示と、解像度が高く且つ高速駆動が不要な二次元表示とを切り替えることができる。
また、本実施形態では、2つの偏光制御部(液晶セル71および72)を有する偏光制御素子70を例示したが、1つの偏光制御部(例えば1つの液晶セル)を有する偏光制御素子を用いてもよい。図15および図16に、偏光制御部を1つ有する偏光制御素子70Aおよび70Bを示す。
図15(a)および(b)に示す偏光制御素子70Aは、偏光制御部として1つの液晶セル73を有している。液晶セル73は、供給される電圧(液晶層に印加される電圧)に応じて、入射した直線偏光の偏光方向を維持する第1状態と、入射した直線偏光の偏光方向を90°回転させる「第4状態」とをとり得る。液晶セル73は、例えば、液晶層に電圧を印加されているとき(オン状態)に第1状態をとり、液晶層に電圧を印加されていないとき(オフ状態)に第4状態をとるTNモードの液晶セルである。
液晶セル73がオン状態(第1状態)である場合、図15(a)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光(偏光方向が垂直方向の直線偏光)は、液晶セル73を通過しても偏光方向が維持される。従って、偏光制御素子70Aに入射した直線偏光は、偏光方向が維持されたまま偏光制御素子70から出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が垂直方向の直線偏光が入射し、屈折角θで屈折する。
一方、液晶セル73がオフ状態(第4状態)である場合、図15(b)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光は、液晶セル73を通過することによって偏光方向を90°回転させられる。従って、偏光制御素子70に入射した直線偏光は、入射時とは偏光方向が直交する直線偏光として偏光制御素子70から出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が水平方向の直線偏光が入射し、屈折せずにそのまま透過する。
従って、図15(a)に示す状態と図15(b)に示す状態とを切り替えることによって、集光素子30が形成する集光スポットの位置を変化させてパララックスバリア40の実質的な光透過領域の位置をシフトさせることができる。そのため、解像度の高い立体表示・2次元表示が可能になる。
図16(a)および(b)に示す偏光制御素子70Bは、偏光制御部として1つの液晶セル74を有している。液晶セル74は、供給される電圧(液晶層に印加される電圧)に応じて、入射した直線偏光の偏光方向を維持する第1状態と、入射した直線偏光の偏光方向を45°回転させる第2状態または入射した直線偏光を円偏光に変換する第3状態とをとり得る。液晶セル74は、例えば、液晶層に電圧を印加されているとき(オン状態)に第1状態をとり、液晶層に電圧を印加されていないとき(オフ状態)に第2状態をとるTNモードの液晶セルである。あるいは、液晶セル74として、第1状態と第3状態とをとり得る複屈折モードの液晶セルを用いてもよい。
液晶セル74がオン状態(第1状態)である場合、図16(a)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光(偏光方向が垂直方向の直線偏光)は、液晶セル74を通過しても偏光方向が維持される。従って、偏光制御素子70Bに入射した直線偏光は、偏光方向が維持されたまま偏光制御素子70Bから出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が垂直方向の直線偏光が入射し、屈折角θで屈折する。
一方、液晶セル74がオフ状態(第2状態または第3状態)である場合、図16(b)に示すように、偏光板60から出射した直線偏光は、液晶セル74を通過することによって偏光方向を45°回転させられるか、あるいは円偏光に変換される。従って、偏光制御素子70Bに入射した直線偏光は、入射時とは偏光方向が45°異なる直線偏光または円偏光として偏光制御素子70Bから出射される。そのため、偏光分離素子20には、偏光方向が垂直方向または水平方向に対して45°の角度をなす直線偏光、または円偏光が入射し、互いに偏光方向が直交する2つの直線偏光に分離角θで分離される。
従って、図16(a)に示す状態と図16(b)に示す状態とを切り替えることによって、隣接する2つの光透過領域42の一方のみに集光スポットが形成される状態と、両方に集光スポットが形成される状態とを切り替えることができ、立体表示と、解像度が高く且つ高速駆動が不要な二次元表示とを切り替えることができる。
また、本実施形態では、偏光素子として直線偏光を出射する偏光板60を例示したが、円偏光を出射する円偏光板を用いてもよい。円偏光板を用いる場合、例えば、供給される電圧に応じて、入射した円偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した円偏光を直線偏光に変化させる状態とをとり得る偏光制御素子を用いることによって、立体表示と、解像度が高く且つ高速駆動が不要な二次元表示とを切り替えることができる。
次に、図17を参照しながら、偏光制御素子の他の好ましい構成を説明する。
液晶表示パネル52に表示される画像を切り替える方式としては、「線走査(ライン走査)方式」が一般的である。この方式によれば、液晶表示パネル52において行列状に配列された複数の画素を1行または数行ごとに駆動し、表示面の上部から下部に向けて垂直に新しい画像を表示していく。
液晶表示パネル52が線走査されることによって駆動される場合には、図17に示す偏光制御素子70Cのように、それぞれが独立に光の偏光方向を変化させ得る複数の領域(以下では「制御領域」とも呼ぶ。)70a、70b、70cを液晶表示パネル52の走査方向に沿って有していることが好ましく、例えば偏光制御部としての液晶セルが液晶層に部分的に電圧を印加できる構造を有していることが好ましい。
液晶表示パネル52の走査方向に沿って複数の制御領域70a、70b、70cを有している偏光制御素子70Cは、パララックスバリア40の実質的な光透過領域を一括的にシフトさせるだけでなく、部分的、段階的にシフトさせることができる。そのため、液晶表示パネル52の走査に同期して光透過領域のシフトを行うことができるので、表示パネルによる画像切り替えのタイミングと、偏光制御素子による視認画素の切り替えのタイミングとのずれを低減することができる。その結果、表示品位を向上できる。
図18(a)に、偏光制御素子が単一の制御領域を有している場合における、画像切り替えのタイミングと視認画素の切り替えのタイミングとのずれを示す。なお、図18(a)では、1垂直走査期間がαであり、液晶表示パネル52の表示面の半分に書き込みが行われた時点(走査開始からα/2後)で光透過領域のシフトを行う場合を示している。偏光制御素子が単一の制御領域しか有していない場合、偏光制御素子は、実質的な光透過領域の位置を一括的にシフトさせる。そのため、図18(a)に示すように、画像の上端および下端ではそれぞれα/2のタイミングずれが発生してしまう。
これに対して、図17に示す偏光制御素子70Cのように走査方向に沿って3つの制御領域70a、70b、70cを有している場合、表示面の1/6まで書き込みが行われた時点(走査開始からα/6後)で上部の制御領域70aを駆動し、表示面の1/2まで書き込みが行われた時点(走査開始からα/2後)で中央の制御領域70bを駆動し、表示面の5/6まで書き込みが行われた時点(走査開始から5α/6後)で下部の制御領域70cを駆動することによって、タイミングのずれをα/6に(1/3に)低減することができる。
ここでは制御領域が3つの場合を例示したが、偏光制御素子が有する制御領域は2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。タイミングのずれをより低減して表示品位を向上する観点からは、偏光制御素子がより多くの制御領域を有していることが好ましい。
なお、液晶表示パネル52や偏光制御素子の応答速度が遅いと、右目用の画像と左目用の画像とを切り替える過渡期においてこれらのクロストークが発生することがある。図19に示すように、右目用の画像と左目用の画像とを切り替える過渡期(フィールド1とフィールド2との間)に、液晶表示パネル52に偏光制御素子側からの光を入射させない、すなわち照明装置10から光を出射しない期間(ブランキングタイム)を設けると、このクロストークの発生を抑制することができる。
図17に示すように偏光制御素子が複数の制御領域を有している場合には、それぞれの制御領域を駆動するタイミングに応じてブランキングのタイミングを表示面内でずらすことによって、より効果的にクロストークの発生を抑制できる。ブランキングのタイミングを表示面内でずらすためには、照明装置10が偏光制御素子の一部に選択的に光を照射できるような構成を有している必要がある。このような照明装置としては、例えば、マトリクス状に発光ダイオードが配置された発光ダイオードアレイが挙げられる。
本実施形態では、偏光制御素子が有する偏光制御部として液晶セルを例示している。液晶セルは、オフ状態からオン状態への切り替えに要する時間と、オン状態からオフ状態への切り替えに要する時間とが異なる。これは、液晶層への電圧の印加を開始したときと液晶層への電圧の印加を停止したときとでは、液晶分子の向きが変化する速度が異なっているためである。この応答速度を評価するには、液晶層の前後に一対の直交配置した偏光子を配置し、光の透過率の時間的変化を測定すればよい。
図20は、印加電圧をゼロから十分大きな値へと変化させ、所定時間経過後に再び印加電圧をゼロへと変化させた場合の透過率(transmittance)の変化を示している。ここで、透過率が最大値からゼロまで下降する時間を「液晶の立ち上がり応答時間τr」と称し、透過率がゼロから最大値まで上昇する時間を「液晶の立ち下がり応答時間τd」と称することとする。図20からわかるように、液晶の立ち上がり応答時間τrは比較的短いが、液晶の立ち下がり応答時間τdは、比較的長い。液晶の立ち下がり応答時間τdが長すぎると、液晶の立ち下がりの過渡的段階で直線偏光が楕円偏光化し、右眼画像と左眼画像のクロストークが発生して画質が低下することがある。
図21を参照しながら、上記の画質低下を抑制するための好ましい構成を説明する。
図21に示す画像表示装置200’は、偏光制御素子70D以外は図11に示す画像表示装置100と同じ構成を有している。画像表示装置200’の偏光制御素子70Dは、2つの液晶セル75および76を有している。液晶セル75および76のそれぞれは、ツイスト角(ねじれ角)が90°のTNモードの液晶層を含んでいる。
液晶セル75に含まれる液晶層と、液晶セル76に含まれる液晶層とは、ツイスト方向(ねじれ方向)が互いに反対であり、旋光方向が互いに反対である。ここでは、光入射側の液晶セル75が右旋性の液晶層を備え、光出射側の液晶セル76が左旋性の液晶層を備えている。また、液晶セル75および76は、液晶層の中間部のダイレクタ(配向ベクトル)が互いに略直交するように配置されている。具体的には、液晶セル75および76は、光入射側のラビング方向が略直交するように配置されている。
表2を参照しながら、画像表示装置200’において画質低下が抑制される理由を説明する。なお、表2では、光入射側の液晶セル75に入射する直線偏光の偏光方向を「縦」と表記し、それに直交する偏光方向を「横」と表記している。
Figure 2005122020
まず、表2の(a)に示すように、2つの液晶セル75および76がともにオフ状態である場合、光入射側の液晶セル75に入射した「縦」の直線偏光は、液晶セル75によって偏光方向を90°回転させられた後、液晶セル76によって偏光方向を逆方向に90°回転させられるので、「縦」の直線偏光として液晶セル76から出射する。
次に、表2の(b)に示すように、2つの液晶セル75および76のいずれか一方をオン状態に切り替えると、光入射側の液晶セル75に入射した「縦」の直線偏光は、液晶セル75および76の一方によって偏光方向を90°回転させられ、他方によっては偏光方向が変化しないので、「横」の直線偏光として液晶セル76から出射する。このように、一方の液晶セルをオン状態に切り替えることによって、偏光制御素子70Dから出射する直線偏光の偏光方向を90°変化させることができる。このとき、液晶の立ち上がり応答時間τrは短いので、画像のクロストークはほとんど発生しない。
続いて、表2の(c)に示すように、2つの液晶セル75および76のうちオフ状態のままの他方の液晶セルをオン状態に切り替え、2つの液晶セル75および76をともにオン状態とすると、光入射側の液晶セル75に入射した「縦」の直線偏光は、液晶セル75および76のいずれによっても偏光方向を変化させられないので、「縦」の直線偏光として液晶セル76から出射する。このように、オフ状態にある他方の液晶セルをオン状態に切り替えることによって、偏光制御素子70Dから出射する直線偏光の偏光方向を90°変化させることができる。このときも、液晶の立ち上がり応答時間τrは短いので、画像のクロストークはほとんど発生しない。
その後、偏光方向を切り替える次のタイミングまでに、オン状態となった2つの液晶セル75および76を同時にオフ状態に切り替える。すると、互いに旋光方向が反対の液晶層を有し、それらの中間部のダイレクタが直交するように配置された液晶セル75および76は、液晶層の光学異方性を互いに相殺するように状態が遷移する。そのため、「液晶の立ち下がり」の期間において2つの液晶セル75および76を通過した光は偏光方向が実質的に変化しない。
従って、(c)の状態から(a)の状態への遷移に要する時間(τd)が長くとも、そのような状態遷移期間中において、偏光制御素子70Dからは直線偏光が継続的に出射され得る。このとき、液晶セル76から出る偏光の向きは回転しないため、液晶の立ち下がり応答時間τdは、偏光方向の回転に全く影響しない。すなわち、偏光方向が90°回転するのは、液晶セル75および76が表2(a)の状態から表2(b)の状態へ変化するときと、表2(b)の状態から表2(c)の状態に変化するときだけであり、これらの状態変化の速度は、いずれも、液晶の立ち上がり応答時間τrによって決定される。
このように、画像表示装置200’では、応答速度の比較的遅い液晶の「立ち下がり(オン状態からオフ状態への遷移)」を出射光の偏光方向の変化には用いない。このため、偏光制御素子70Dが偏光方向を切り替える速度は、液晶の立ち下がり応答時間τdに制限されず、偏光方向を高速で切り替えることが可能になる。その結果、液晶の立ち下がり応答時間τdが長いことに起因する右目画像と左目画像のクロストークを抑制できる。
なお、立ち上がり応答時間τrは1msec程度であり、通常立ち上がり応答時間τrの長さが画質に悪影響を与えることはないが、偏光方向の切り替えの間に光が入射しないブランキングタイムを設けることによって、クロストークの発生をより確実に防止してもよい。
(実施形態3)
図22、図23(a)および(b)を参照しながら、本実施形態における画像表示装置300を説明する。なお、以下の説明では、実施形態1において説明した画像表示装置100と異なる点を中心に説明する。画像表示装置100の構成要素と実質的に同じ機能を有する構成要素を同じ参照符号を用いて図中に示し、その説明を省略する。
画像表示装置300が有する偏光分離素子20Aは、図23(a)に示すように、照明装置10から出射された光を受け、偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光P1およびP2に分離し、これら2つの直線偏光P1およびP2の主光線を互いに分離角θだけ異なる方向に出射する状態と、図23(b)に示すように、照明装置10から出射した光を受け、その光を分離せずに出射する状態とを供給される電圧に応じてとり得る。以下、この偏光分離素子20Aの具体的な構造を説明する。
偏光分離素子20Aは、一対の透明基板22および23と、これらの間に設けられたプリズム21aおよび液晶層21cとを有している。透明基板22および23の液晶層21c側には、液晶層21cに電圧を印加するための電極(不図示)が設けられている。
プリズム21cは、紙面の上下方向に規則正しく一定の周期で設けられた三角プリズムであり、例えば透明基板23に一体に形成され得る。
液晶層21cは、液晶分子の長軸方向に平行な偏光方向の直線偏光に対する屈折率がプリズム21aの屈折率と異なっており、液晶分子の短軸方向に平行な偏光方向の直線偏光に対する屈折率がプリズム21aの屈折率と略一致している。
図23(a)に示すように、液晶層21cに電圧が印加されていない状態(偏光分離素子20Aのオフ状態)では、液晶層21cの液晶分子は基板に平行に配向している。従って、偏光分離素子20Aに透明基板22の法線方向から垂直に入射した光のうち、液晶分子の長軸方向に平行な偏光方向の直線偏光P1にとっては、液晶層21cの屈折率とプリズム21aの屈折率とが互いに異なるので、直線偏光P1はこれらの界面で屈折される。これに対し、液晶分子の短軸方向に平行な偏光方向の直線偏光P2にとっては、液晶層21cの屈折率とプリズム21aの屈折率とが互いに略一致しているので、直線偏光P2はこれらの界面で屈折されることなく直進する。その結果、直線偏光P1と直線偏光P2とは、偏光分離素子20Aの透明基板23から異なる角度(分離角θ)で出射される。分離角θは、プリズム21aと液晶層21cとの界面における屈折角を調整することによって制御され得る。
また、図23(b)に示すように、液晶層21cに電圧が印加された状態(偏光分離素子20Aのオン状態)では、液晶層21cの液晶分子は基板に垂直に配向している。従って、偏光分離素子20Aに透明基板22の法線方向から垂直に入射した光に含まれるすべての直線偏光にとって、液晶層21cの屈折率とプリズム21aの屈折率とが互いに略一致しているので、偏光分離素子20Aに入射した光は、分離されずにそのまま透明基板23から出射される。
本実施形態においても、レンチキュラーレンズ32および光透過領域42は、2つの光透過領域42に対して1つのレンチキュラーレンズ32が対応するように配置されている。ただし、本実施形態におけるパララックスバリア40では、図14に示すパララックスバリア40と同様に、1つの画素列に対して1つの光透過領域42が対応している。
例えば、光透過領域42の配列ピッチPが100μm、レンチキュラーレンズ32とパララックスバリア40との間の距離dが1000μmの場合、透明基板31を無視すれば、偏光分離素子20での好ましい分離角(屈折角)θは、下式(5)で表される。
θ=tan-1(100/1000)≒5.7°・・・(5)
本実施形態では、図23(a)および(b)に示したように、偏光分離素子20Aが入射光を分離する状態と入射光を分離しない状態とをとり得るため、集光素子30のレンチキュラーレンズ32によって形成される集光スポットの位置も偏光分離素子20Aの状態の切り替えに伴って変化する。
図23(a)に示すように、偏光分離素子20Aが入射光を分離角θで分離する状態をとっていると、2つの集光スポットが隣接する2つの光透過領域42にそれぞれ形成される。各々の光透過領域42は、画素列と1:1で対応しているので、この状態ではパララックスバリア40による視差は形成されない。従って、液晶表示パネル52に2次元画像を表示することによって解像度の高い2次元表示を行うことができる。
一方、図23(b)に示すように、偏光分離素子20Aが入射光を分離しない状態をとっていると、隣接する2つの光透過領域42の一方のみに集光スポットが形成される従って、この状態では立体表示を行うことができる。
このように、本実施形態における画像表示装置300では、偏光分離素子20Aが入射光を分離する状態と分離しない状態とをとることができ、且つ、パララックスバリア40の光透過領域42と液晶表示パネル52の画素列とが一対一で対応しているので、立体表示と、解像度が高く且つ高速駆動が不要な二次元表示とを切り替えることができる。
上述した画像表示装置100、200、200’および300が備える照明装置10としては、例えば、光源が導光板の少なくとも一方の端面(入射端面)側に配置されたエッジライト方式の照明装置を用いることができる。
図24(a)および(b)に、エッジライト方式の照明装置10を模式的に示す。照明装置10は、図24(a)および(b)に示すように、光源12と導光板14とを有している。光源12としては例えば冷陰極管を用いることができる。導光板14は、光源12から出射された光を受ける入射端面14aと、入射端面14aに交差し、入射端面14aから入射した光を偏光分離素子20に向けて出射する出射面14bとを有している。
光源12から出射され導光板14の入射端面14aから導光板14内に入射した光は、導光板14中を第2の方向(図中の矢印参照)に伝播しながら、出射面14bから偏光分離素子20に向けて出射される。線状の光源12は第3の方向(図中の矢印参照)に沿って配置されており、第2の方向は第3の方向に直交する。一般に導光板14は、第2の方向を長手方向とする長方形である。つまり、第2の方向に略平行な辺と、第2の方向に略直交する第3の方向に略平行な辺とを有している。導光板14のB−B’線(第2の方向)に沿った断面の形状は、例えば図24(b)に示すような楔型であるが、これに限られない。特に、光源12を両側に配置した導光板はB−B’線に沿った断面形状が一般に左右対称である。
エッジライト方式の照明装置10から出射される光の強度分布(配光分布)は、図25に示すように方向依存性を有している。図25の横軸は出射面法線と出射光とが成す角度であり、縦軸は出射光強度である。ここでは、取り込み角が±60度で測定した結果を例示している。
図25に示したように、光の伝播方向である第2方向(図24(a)中B−B’線方向)においては、出射光の平行度は高く、第2方向に直交する第3方向(図24(a)中A−A´線方向)においては、出射光の平行度が低い。
導光板14から出射される光の強度分布は上述したような方向依存性を有しているので、導光板14の入射端面14aの長手方向(延びる方向;すなわち第3方向)と、偏光分離素子20によって分離された2つの直線偏光P1およびP2の主光線によって規定される面とが略直交し、且つ、集光素子30は集光部32がその面内で直線偏光P1およびP2を集光するように配置されている構成を採用することによって、照明装置10から出射される光の内で平行度が高い方の光を効率的に利用することができ、その結果、光源12から出射される光全体の利用効率を向上することができる。
具体的には、図5や図23に示す偏光分離素子20、20Aを用いる場合には、プリズム21aの周期方向を第2方向に略平行(第3方向に略直交)とすることによって、2つの直線偏光P1およびP2の主光線によって規定される面を第3方向に略直交させることができる。また、集光素子30が複数のレンチキュラーレンズ32を備えている場合には、それぞれのレンチキュラーレンズ32の延設方向(延びる方向)を第3方向と略平行とすることによって、偏光分離素子20、20Aで分離された直線偏光P1およびP2の主光線を含む面内でそれぞれの直線偏光P1およびP2を集光することができる。あるいは、第1画素と第2画素とが交互に配列される(光透過領域42と遮光領域44とが交互に配列される)第1の方向と、上記第2の方向とを実質的に一致させてもよい。
なお、エッジライト方式の照明装置としては、上述した冷陰極管を用いるタイプに限られず、発光ダイオード等を用いるタイプでもよい。例えば、図26(a)および(b)に示す照明装置10’のように、発光ダイオード12aを入射端面14aに線状に複数個配列してもよい。あるいは、図27(a)および(b)に示す照明装置10’’のように、2つの発光ダイオード12aの間に、導光板14の入射端面14aに対向する出射端面を有する線状の導光体12bを配置した照明装置10’’を用いてもよい。
また、ここでは、第1画素群および第2画素群の一方を右目に視認させ、他方を左目に視認させることによって立体画像を表示する場合を例に本発明を説明したが、本発明による画像表示装置は、第1画素群および第2画素群の一方をある観察者(例えば乗用車の運転席に座っている人)に視認させ、他方を他の観察者(例えば乗用車の助手席に座っている人)に視認させることによって、複数の観察者に対して別々の画像表示を行う用途にも用いることができる。
本発明によると、明るい表示が可能で、かつ、低コストで製造でき、立体画像表示装置として好適に用いられる画像表示装置が提供される。
本発明は、特に立体表示を行う液晶表示装置に好適に用いられ、透過型液晶表示装置にも透過反射両用型液晶表示装置にも好適に用いられる。
本発明による画像表示装置100を模式的に示す図である。 (a)は、本発明による画像表示装置100に用いられる偏光分離素子の機能を説明するための図であり、(b)は、本発明による画像表示装置100に用いられる集光素子の機能を説明するための図である。 本発明による画像表示装置100に用いられる集光素子およびパララックスバリアを模式的に示す断面図である。 立体表示の原理を説明するための図である。 本発明による画像表示装置100に用いられる偏光分離素子の構成を模式的に示す断面図である。 偏光分離素子と集光素子およびパララックスバリアとの好ましい配置関係を示す模式図である。 (a)および(b)は、本発明による画像表示装置100に用いられる他の偏光分離素子の構成を模式的に示す断面図である。 本発明による画像表示装置100に用いられる集光素子およびパララックスバリアの構成を模式的に示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 本発明による画像表示装置100におけるパララックスバリアの光透過領域と表示パネルの画素列との対応関係を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、本発明による画像表示装置100に用いられる集光素子とパララックスバリアの好適な配置を模式的に示す図である。 本発明による他の画像表示装置200を模式的に示す図である。 (a)、(b)および(c)は、本発明による他の画像表示装置200に用いられる偏光制御素子の機能を説明するための図である。 本発明による他の画像表示装置200に用いられる集光素子およびパララックスバリアを模式的に示す断面図である。 本発明による他の画像表示装置200におけるパララックスバリアの光透過領域と表示パネルの画素列との対応関係を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、本発明による他の画像表示装置200に用いられる他の偏光制御素子の機能を説明するための図である。 (a)および(b)は、本発明による他の画像表示装置200に用いられる他の偏光制御素子の機能を説明するための図である。 本発明による他の画像表示装置200に用いられる偏光制御素子の好ましい構成を模式的に示す図である。 (a)は、偏光制御素子が単一の制御領域を有する場合のタイミングずれを説明するための図であり、(b)は、偏光制御素子が複数の制御領域を有する場合のタイミングずれを説明するための図である。 表示パネルにおける画像の切り替えの際に設けるブランキングタイムを説明するための図である。 液晶の立ち上がり応答時間と立ち下がり応答時間とを説明するためのグラフである。 本発明による他の画像表示装置200’を模式的に示す図である。 本発明による他の画像表示装置300を模式的に示す図である。 (a)および(b)は、本発明による他の画像表示装置300に用いられる偏光分離素子の機能を説明するための図である。 本発明による画像表示装置に用いられるエッジライト方式の照明装置を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)中のB−B’線に沿った断面図である。 図24に示す照明装置から出射される光の配光分布を示すグラフである。 本発明による画像表示装置に用いられる他のエッジライト方式の照明装置を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 本発明による画像表示装置に用いられるさらに他のエッジライト方式の照明装置を模式的に示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 パララックスバリアを備えた従来の立体画像表示装置を模式的に示す断面図である。 パララックスバリアを備えた従来の他の立体画像表示装置を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10、10’、10’’ 照明装置
12 光源
12a 発光ダイオード(LED)
14 導光板
14a 入射端面
14b 出射面
20、20A 偏光分離素子
20’ ウォラストン・プリズム(偏光分離素子)
20’’ ロション・プリズム(偏光分離素子)
21a プリズム
21b 光学的異方性物質層
21c 液晶層
22、23 透明基板
30 集光素子
31 透明基板
32 レンチキュラーレンズ(集光部)
40 パララックスバリア
42 光透過領域
44 遮光領域
46 偏光変換部
50 液晶表示素子
52 表示パネル(液晶表示パネル)
54、56 偏光板
60 偏光板(偏光素子)
70、70A、70B、70C、70D 偏光制御素子
71、72、73、74、75、76 液晶セル
100、200、200’、300 照明装置

Claims (23)

  1. 光源を含む照明装置と、
    第1の画像を表示するための第1画素群および第2の画像を表示するための第2画素群を有し、前記第1画素群に属する複数の第1画素と前記第2画素群に属する複数の第2画素とが第1の方向に沿って交互に配列された表示パネルと、
    前記第1の方向に沿って交互に配列された複数の光透過領域および複数の遮光領域を有し、前記照明装置と前記表示パネルとの間に配置されたパララックスバリアと、を備えた画像表示装置であって、
    前記照明装置から出射された光を受け、偏光方向が互いに直交する第1および第2直線偏光に分離し、前記第1および前記第2直線偏光の主光線を互いに分離角θだけ異なる方向に出射し得る偏光分離素子と、
    それぞれが前記偏光分離素子から出射された前記第1および第2直線偏光を受け、前記第1および第2直線偏光を集光し、第1および第2集光スポットを形成する複数の集光部を有する集光素子と、をさらに備え、
    前記第1および第2集光スポットは、前記パララックスバリアが有する前記複数の光透過領域のうち、前記第1の方向に沿って隣接する2つの光透過領域にそれぞれ形成され、
    前記パララックスバリアは、前記隣接する2つの光透過領域の少なくとも一方に配置され、入射した直線偏光の偏光方向を変える偏光変換部を有する画像表示装置。
  2. 前記複数の集光部のそれぞれはレンチキュラーレンズを含む請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記偏光変換部は、前記隣接する2つの光透過領域の少なくとも一方に設けられた位相差板を含む請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. 前記位相差板は、前記隣接する2つの光透過領域の一方にのみ設けられている請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記複数の光透過領域は前記第1の方向に沿ってピッチPで配列されており、
    前記複数の集光部は前記第1の方向に沿って前記ピッチPの略2倍のピッチで配列されている請求項1から4のいずれかに記載の画像表示装置。
  6. 前記分離角θは、前記集光部と前記パララックスバリアとの間の空気換算距離をd’とすると、θ=tan-1(P/d’)の関係を実質的に満足する請求項5に記載の画像表示装置。
  7. 前記第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、前記第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有し、前記複数の第1画素列と前記複数の第2画素列とは前記第1方向に沿って交互に配置されており、
    前記複数の第1画素列および前記複数の第2画素列を含む複数の画素列のうちの隣接する2つの画素列に対して前記複数の光透過領域のうちの1つの光透過領域が対応している請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
  8. 前記照明装置と前記偏光分離素子との間に配置され、前記照明装置からの光を受け所定の偏光状態の光を出射する偏光素子と、
    前記偏光素子と前記偏光分離素子との間に配置され、前記偏光素子から出射された光の偏光状態を変化させ得る偏光制御素子と、をさらに備え、
    前記第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、前記第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有し、前記複数の第1画素列と前記複数の第2画素列とは前記第1方向に沿って交互に配置されており、
    前記複数の第1画素列および前記複数の第2画素列を含む複数の画素列のうちの1つの画素列に対して前記複数の光透過領域のうちの1つの光透過領域が対応している請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
  9. 前記偏光素子は直線偏光を出射し、
    前記偏光制御素子は、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光または円偏光に変化させる状態とをとり得る請求項8に記載の画像表示装置。
  10. 前記偏光素子は円偏光を出射し、
    前記偏光制御素子は、供給される電圧に応じて、入射した円偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した円偏光を直線偏光に変化させる状態とをとり得る請求項8に記載の画像表示装置。
  11. 前記偏光素子は直線偏光を出射し、
    前記偏光制御素子は、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光に変化させる状態とをとり得る請求項8に記載の画像表示装置。
  12. 前記偏光制御素子は、それぞれがTNモードの液晶層を含む第1および第2の液晶セルを含み、前記第1および第2の液晶セルに含まれる前記液晶層の旋光方向は互いに反対であり、前記第1および第2の液晶セルは、前記第1および第2の液晶セルに含まれる前記液晶層の中間部のダイレクタが互いに略直交するように配置されている請求項11に記載の画像表示装置。
  13. 前記偏光素子は直線偏光を出射し、
    前記偏光制御素子は、2つの偏光制御部を含み、
    前記2つの偏光制御部のそれぞれは、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させる状態とをとることができ、
    前記偏光制御素子は、前記2つの液晶セルが共に入射した直線偏光を偏光方向が45°回転した直線偏光に変化させる状態にある場合に、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光として出射する請求項8に記載の画像表示装置。
  14. 前記偏光素子は直線偏光を出射し、
    前記偏光制御素子は、2つの偏光制御部を含み、
    前記2つの偏光制御部のそれぞれは、供給される電圧に応じて、入射した直線偏光の偏光状態を維持する状態と、入射した直線偏光を円偏光に変化させる状態とをとることができ、
    前記偏光制御素子は、前記2つの液晶セルが共に入射した直線偏光を円偏光に変化させる状態にある場合に、入射した直線偏光を偏光方向が直交する直線偏光として出射する請求項8に記載の画像表示装置。
  15. 前記表示パネルは、線走査されることによって駆動される表示パネルであり、
    前記偏光制御素子は、それぞれが独立に光の偏光方向を変化させ得る複数の領域を前記表示パネルの走査方向に沿って有している請求項8から14のいずれかに記載の画像表示装置。
  16. 前記第1画素群は互いに略平行に延びる複数の第1画素列を有し、前記第2画素群は互いに略平行に延びる複数の第2画素列を有し、前記複数の第1画素列と前記複数の第2画素列とは前記第1方向に沿って交互に配置されており、
    前記複数の第1画素列および前記複数の第2画素列を含む複数の画素列のうちの1つの画素列に対して前記複数の光透過領域のうちの1つの光透過領域が対応しており、
    前記偏光分離素子は、前記照明装置から出射された光を受け、偏光方向が互いに直交する第1および第2直線偏光に分離し、前記第1および前記第2直線偏光の主光線を互いに分離角θだけ異なる方向に出射する状態と、前記照明装置から出射した光を受け、当該光を分離せずに出射する状態とを供給される電圧に応じてとり得る請求項1から6のいずれかに記載の画像表示装置。
  17. 前記第1画素群が表示する前記第1の画像は右目用の画像および左目用の画像の一方であり、前記第2画素群が表示する前記第2の画像は右目用の画像および左目用の画像の他方であって、
    前記第1画素群および前記第2画素群のそれぞれは、右目用の画像と左目用の画像とを所定のタイミングで交互に切り替えて表示する請求項8、11、12、13、14および16のいずれかに記載の画像表示装置。
  18. 前記第1および第2画素群が右目用の画像と左目用の画像とを切り替える際、前記照明装置は光を出射しない請求項17に記載の画像表示装置。
  19. 前記表示パネルは、前記第1画素群が前記第1の画像として右目用の画像および左目用の画像の一方を表示し、前記第2画素群が前記第2の画像として右目用の画像および左目用の画像の他方を表示する状態と、前記第1画素群および前記第2画素群が協同的に2次元画像である第3の画像とを表示する状態と、を切り替えてとり得る請求項8から10のいずれかに記載の画像表示装置。
  20. 前記照明装置は、前記光源から出射された光を受ける入射端面と前記入射端面に交差し前記入射端面から入射した光を前記偏光分離素子に向けて出射する出射面とを有する導光板を有し、
    前記入射端面の長手方向と、前記偏光分離素子によって分離された前記第1および第2直線偏光の主光線によって規定される面とが略直交し、且つ、前記集光素子は前記複数の集光部が前記第1および第2直線偏光の主光線によって規定される前記面内で前記第1および第2直線偏光を集光するように配置されている請求項1から19のいずれかに記載の画像表示装置。
  21. 前記導光板は、第2の方向に略平行な第1辺と、前記第2の方向に略直交する第3の方向に略平行な第2辺とを有し、前記入射端面は前記第3の方向に平行である請求項20に記載の画像表示装置。
  22. 前記第1の方向と前記第2の方向とは実質的に同一の方向である請求項21に記載の画像表示装置。
  23. 前記表示パネルを介して互いに対向する一対の偏光板を有し、
    前記パララックスバリアから出射された直線偏光の偏光方向が、前記表示パネルと前記パララックスバリアとの間に配置された偏光板の透過軸と略一致している請求項1から22のいずれかに記載の画像表示装置。
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