JP2005121813A - 光学フィルム及び偏光板 - Google Patents

光学フィルム及び偏光板 Download PDF

Info

Publication number
JP2005121813A
JP2005121813A JP2003355323A JP2003355323A JP2005121813A JP 2005121813 A JP2005121813 A JP 2005121813A JP 2003355323 A JP2003355323 A JP 2003355323A JP 2003355323 A JP2003355323 A JP 2003355323A JP 2005121813 A JP2005121813 A JP 2005121813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical film
optical
resin
film
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003355323A
Other languages
English (en)
Inventor
Shiro Murano
司郎 村野
Shoichi Nakada
昌一 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2003355323A priority Critical patent/JP2005121813A/ja
Publication of JP2005121813A publication Critical patent/JP2005121813A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】 本発明は、偏光子と液晶セルの間に配置して黒表示を行っても光漏れが発生せ
ず、輝点欠点とならない光学フィルム及び偏光板を提供する。
【解決手段】 クロスニコルに配置された偏光子間に、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリメ
タクリル酸メチル系樹脂等の熱可塑性樹脂フィルムを配置した際に、光漏れが生じる、熱
可塑性樹脂フィルムの光学欠点が遮光処理されていることを特徴とする光学フィルム及びこの光学フィルムと偏光子が積層されていることを特徴とする偏光板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学用途やディスプレイ分野等で使用される光学フィルム及び偏光板に関す
る。
液晶表示装置はパソコン用ディスプレイ等に使用されており、急激にその需要が増加し
ている。又、近年では、モニター用途にも使用されてきており、液晶表示装置の用途は拡
大する傾向にある。更に、テレビ用途に採用されるなど、パネルサイズが大型化してきて
おり、表示品質の高品質化も要求されている。
液晶表示装置においては、液晶の光学特性の補償、視野角の改善、コントラストの改善
、着色防止等、液晶表示性能を向上させる目的で、偏光フィルムや位相差フィルム等の光
学フィルムを液晶セルの片面又は両面に積層して使用されている。
しかしながら、光学フィルムがフィッシュアイ等の点状の光学欠点を有している場合、
光学欠点の境界部においては局部的に急峻な屈折率変化が生じているため、偏光子と液晶
セルの間に光学フィルムを配置して黒表示を行うと光学欠点の部分で光漏れが発生し、輝
点欠点となり、表示品質が低下する原因となる。又、パネルサイズの大型化に伴い、光学
欠点の発生が損失費用の増大及び生産歩留まりの低下の原因となっている。
上記フィッシュアイ等の点状の光学欠点を低減する方法は種々提案されており、例えば
、屈折率Xである樹脂50g中の、屈折率がX±0.06の範囲にある溶媒に溶解させた
溶液における20μm以上の粒子の個数をZとし、屈折率がX−0.30〜X−0.08
もしくはX+0.08〜X+0.30の溶媒に溶解させた溶液における20μm以上の粒
子の個数をYとした場合において、Y−Z≦10、Z≦1を満たす樹脂を押出成形して光
学フィルムを製造する方法が提案されている(特許文献1参照。)。
しかしながら、この方法では、原料樹脂ロットが変わるたびに測定が必要なため面倒で
あり、測定試料が抜き取り検査であるがゆえに測定値の信頼性が低かった。又、製造工程
中の他の要因で発生する光学欠点を防止することはできなかった。
又、異なる方法として、第1の樹脂を押出成形法によって製膜して、ベースフィルムを
得る工程と、前記ベースフィルムの少なくとも片面に、第2の樹脂または前記第2の樹脂
を形成し得るモノマーもしくはオリゴマーを溶剤に溶解させた塗工液を塗布する工程とを
含む光学フィルム素材の製造方法が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、この方法では第2の樹脂または前記第2の樹脂を形成し得るモノマーも
しくはオリゴマー及び溶剤を使用し、その塗工液を塗布する工程が加わるので、材料コス
ト及び製造コストが高くなる上に、塗工液を塗布する工程において、溶解や塗工プロセス
上での外観上の品質不良が発生するという問題があった。
特開2002−169018号公報 特開2002−98830号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、偏光子と液晶セルの間
に配置して黒表示を行っても光漏れが発生せず、輝点欠点とならない光学フィルム及び偏
光板を提供することを目的とする。
請求項1記載の光学フィルムは、クロスニコルに配置された偏光子間に熱可塑性樹脂フ
ィルムを配置した際に、光漏れが生じる、熱可塑性樹脂フィルムの光学欠点が遮光処理さ
れていることを特徴とする。
従って、この光学フィルムは、光学欠点を有しておらず、偏光子と液晶セルの間に配置
して黒表示を行っても光漏れが発生せず、輝点欠点が発生しないので、光学フィルムとし
て問題なく使用される。
請求項2記載の光学フィルムは、複屈折性を有することを特徴とする請求項1記載の光
学フィルムである。従って、この光学フィルムは、偏光子と液晶セルの間に積層して黒表
示を行っても光漏れが発生せず、輝点欠点が発生しないので、位相差フィルムとして好適
に使用される。
請求項3記載の偏光板は、請求項1又は2記載の光学フィルムと偏光子が積層されてい
ることを特徴とする。従って、この偏光板は、液晶セルと積層して黒表示を行っても光漏
れが発生せず、輝点欠点が発生しない。
本発明で使用される熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、光学用途に使用
するのであるから、透明性の優れた熱可塑性樹脂が好ましく、例えば熱可塑性飽和ノルボ
ルネン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系
樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ポリアクリル酸メチル系樹脂、ポリアリレート樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹
脂、アクリロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、オレフィンーマレイミド共重合体
等が挙げられ、これらの熱可塑性樹脂は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用され
てもよい。
上記熱可塑性樹脂の中で、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は透明性、耐熱性及び液晶
とのマッチング性に優れ、固有複屈折率が低く、光弾性係数が小さいので特に好適に用い
られる。
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、従来より光学用途フィルムに使用されている
樹脂であって、例えば、(イ)ノルボルネン系モノマーの開環重合体若しくは開環共重合
体を、必要に応じてマレイン酸付加、シクロペンタジエン付加等の変性を行った後に、水
素添加した樹脂、(ロ)ノルボルネン系モノマーを付加重合させた樹脂、(ハ)ノルボル
ネン系モノマーとエチレンやα−オレフィン等のオレフィン系モノマーとを付加重合させ
た樹脂、(ニ)ノルボルネン系モノマーとシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジ
ヒドロジシクロペンタジエン等の環状オレフィン系モノマーとを付加重合させた樹脂及び
これらの樹脂の変性物等が挙げられる。
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の数平均分子量は、小さくなると機械的強度が低
下し、大きくなるとフィルム成形性が低下するので、テトラヒドロフラン溶媒又はシクロ
ヘキサン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフィで測定して、5000〜
40000が好ましく、より好ましくは7000〜35000であり、更に好ましくは8
000〜30000である。
上記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、日本ゼオン社より商品名「ゼオノア」、「ゼ
オネックス」、JSR社より商品名「アートン」として上市されている。
上記熱可塑性樹脂には、光学フィルムの耐紫外線性、耐熱性、耐候性、平滑性等を向上
させるためにベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸エステル系、シアノ
アクリレート系等の紫外線吸収剤;フェノール系、リン系などの老化防止剤;フェノール
系などの熱劣化防止剤;脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールの部分エステルな
どの滑剤等が添加されても良い。
上記熱可塑性樹脂フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、光学フィルムを
液晶表示装置に使用する場合は、一般に20〜500μmであり、好ましくは20〜20
0μmであり、より好ましくは20〜100μmである。
上記熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、溶液
流延法、溶融押出法等従来公知の任意の成形法が採用されてよい。
請求項1記載の光学フィルムは、クロスニコルに配置された偏光子間に上記熱可塑性樹
脂フィルムを配置した際に、光漏れが生じる、熱可塑性樹脂フィルムの光学欠点が遮光処
理されている。
上記光学欠点とは、クロスニコルに配置された2つの偏光子はその中間で偏光状態が変
わらなければ視野が暗くなるが、2つの偏光子の間に上記熱可塑性樹脂フィルムを配置し
た際に偏光状態が変化し、光漏れが生じる熱可塑性樹脂フィルムの部分をいい、フィルム
単体で視認されなくても、クロスニコルに配置された2つの偏光子に挟んで初めて視認さ
れる場合もある。
上記光学欠点の大きさは、熱可塑性樹脂フィルム面の法線方向から見た光学欠点の面積
が、液晶表示装置の1画素の1/100〜1/1が好ましく、より好ましくは1/100
〜1/10である。画素の大きさは液晶表示装置によって異なるが、本発明を適用して効
果の大きい液晶テレビの場合、20インチサイズ程度で約1.5mmである。
液晶表示装置の1画素の1/100より小さい面積の光学欠点は、非常に小さいので表
示性能が低下することがないので遮光処理する必要がなく、液晶表示装置の1画素の1/
1より広い面積の光学欠点は、遮光処理しても表示性能の低下が大きく光学フィルムとし
て好適に使用できない。
光学欠点の位置を検出する方法は、上述の通り、クロスニコルに配置された偏光子間に
上記熱可塑性樹脂フィルムを配置し、光漏れを確認する方法が挙げられるが、画像処理技
術を適用して検出することも可能である。
上記光学欠点の遮光処理は、光学欠点が光を通過しないように遮光しうる処理方法であ
れば、従来公知の任意の方法が採用されてよく、例えば、遮光性材料を光学欠点に塗布す
る方法、遮光性材料を光学欠点に印刷する方法、遮光性を有する染料で光学欠点を染色す
る方法等が挙げれるが、光学欠点だけを選択的に遮光するのが好ましいので、インクジェ
ット方式の印刷が好ましい。
上記遮光性材料としては、遮光性を有する任意の材料が使用可能であるが、遮光材及び
溶剤よりなる塗料が好ましい。
上記遮光材としては、光を遮光しうるものであれば、特に限定されず、例えば、黒色染
料としてスピロン Black MH、Black BH(保土谷化学)、VALIFA
ST Black 3804、3810、3820、3830(オリエント化学)、Sa
vinyl Black RLSN(クラリアント)、KAYASET Black K
−R、K−BL(日本化薬)等の染料が挙げられる。
上記溶剤としては、上記染料が溶解又は分散され、熱可塑性樹脂上に塗布しうるもので
あれば、特に限定されず、例えば、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、
1−ブタノール、2−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノ
ール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、1−ノナノール、1−
デカノール、1−ウンデカノール、1−メトキシ−2−プロパノール、フルフリルアルコ
ール、テトラヒドロフルフリルアルコール、3,5,5−トリメチル−1−1ヘキサノー
ル、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノー
ル、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル等のモノアルコール類等が挙げられる。
また、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリ
コールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコ
ールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコ
ールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコー
ルジエチルエーテル、エチレングリコールジイソプロピルエーテル、エチレングリコール
ジプロピルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテ
ート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソ
プロピルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレング
リコール誘導体等が挙げられる。
更に、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエ
チレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエー
テル、ジエチレングリコールモノイソアミルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジイソプロピル
エーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノアセテ
ート、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、ジエチレングリコールモノイソプロピルアセテート、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコール誘導体等が挙げられる。
遮光材料の塗布は、光学欠点よりも広い面積で塗布されることが好ましく、光学欠点の
面積の1.0〜4.0倍の範囲でなされるのが好ましく、より好ましくは1.0〜2.0
倍である。光学欠点部分と遮光材料部分が完全に一致してしまうと、正面から見たときに
は良好な遮光効果が得られるが、斜め方向から見た場合は光学欠点部分が視認されてしま
う場合が存在し、効果が減少する。又、遮光材料の塗布厚みが厚くなると、光学フィルム
に凹凸が発生するので、なるべく薄いほうが好ましく、好ましくは3μm以下である。
尚、遮光処理の程度としては、光線透過率で50%以下になされるのが好ましく、より
好ましくは20%以下であり、最も好ましくは0%である。
上記光学フィルムは、複屈折性を有していてもよく、複屈折性を有する光学フィルムは
、位相差フィルムとして使用することができる。
光学フィルムが複屈折性を有するとは、光学フィルムの面内方向の屈折率をnx、ny
とし、厚み方向の屈折率をnzとしたとき、これらの屈折率のうち少なくとも2つが互い
に相違することを言う。
そして、光学フィルムはnx>ny=nz、nx>nz>ny、nx=nz>ny、n
z>nx>ny、nx=ny>nz、nx>ny>nz又はnz>nx=nyなる関係を
満足することが好ましい。
上記光学フィルムに複屈折性を付与するには、光学フィルムに配向処理を施すことによ
り付与することができる。配向処理としては、特に限定するものではないが、例えば、ベ
ースとなる光学フィルムを少なくとも一軸方向に延伸する方法が挙げられる。
上記延伸方法としては、例えば、ロールを用いた縦一軸延伸、テンターを用いた横一軸
延伸、又は、これらを組み合わせた二軸延伸などの方法が挙げられる。又、ベースとなる
光学フィルムに熱収縮性フィルムを接着し、これを加熱しながら延伸および収縮のいずれ
か一方を行う方法又はその双方を行う方法が挙げられる。尚、この配向処理は、遮光処理
を行う前の熱可塑性樹脂フィルムに実施してもよい。
請求項3記載の偏光板は、請求項1又は2記載の光学フィルムと偏光子が積層されてい
ることを特徴とする。
上記偏光子は、特に限定されるものではなく、従来公知の任意の偏光子が使用可能であ
り、例えば、ポリビニルアルコール又は部分ホルマール化ポリビニルアルコール等のポリ
ビニルアルコール系フィルムに、ヨウ素又は二色性染料等の二色性物質を吸着させ、これ
を延伸したフィルムが挙げられる。特に、光透過率及び偏光度に優れるものが好ましい。
又、光学フィルムと偏光子との接着方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ビ
ニルアルコール系ポリマーからなる接着剤、又は、これとホウ酸、ホウ砂、グルタルアル
デヒド、メラミン、シュウ酸等のビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤からなる接
着剤等により接着する方法が挙げられる。
偏光子と位相差フィルムとが積層された偏光板は、楕円偏光板または円偏光板として使
用することができる。楕円偏光板は、例えば、スーパーツイステッドネマチック(STN
)型液晶表示装置の液晶層の複屈折によって生じた着色(青または黄)を補償(防止)し
て、前記着色のない白黒表示にする場合などに用いられる。
更に、3次元の屈折率を制御した位相差フィルムを使用したものは、液晶表示装置の画
面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができ好ましい。円偏光板
は、例えば、画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整えるとともに
、液晶セル表面での反射防止のために用いられる。
位相差フィルムは、例えば、直線偏光を楕円偏光若しくは円偏光に変えたり、楕円偏光
若しくは円偏光を直線偏光に変えたり、又は、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いら
れる。
特に、直線偏光を楕円偏光若しくは円偏光に変えたり、楕円偏光若しくは円偏光を直線
偏光に変える位相差フィルムとしては、いわゆる1/4波長板(λ/4板ともいう。)が
用いられる。又、直線偏光の偏光方向を変える場合には、1/2波長板(λ/2板ともい
う。)が用いられる。
本発明の光学フィルム、偏光板及びそれを用いた光学部材は、液晶表示装置の構成部材
として、液晶セルの片側又は両側に配置されて用いることができる。液晶表示装置の種類
については特に限定するものではなく、透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置又は透
過・反射両用型液晶表示装置などに使用することができる。
又、液晶表示装置を構成する液晶セルの構造についても、特に限定するものではなく、
例えば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型、ツイステッドネ
マチック型及びスーパーツイステッドネマチック型に代表される単純マトリクス駆動型な
どの各種の液晶セルを用いることができる。
請求項1記載の光学フィルムの構成は上述の通りであり、偏光子と液晶セルの間に積層
して黒表示を行っても光漏れが発生せず、輝点欠点が発生しないので、光学フィルムとし
て好適に使用される。又、光学フィルムは、光学欠点だけを遮光処理することによって得
られるので、光学フィルム材料コスト及び製造コストが安い。
請求項2記載の光学フィルムの構成は上述の通りであり、複屈折性を有しており、偏光
子と液晶セルの間に積層して黒表示を行っても光漏れが発生せず、輝点欠点が発生しない
ので、位相差フィルムとして好適に使用される。
請求項3記載の偏光板の構成は上述の通りであり、請求項1又は2記載の光学フィルム
と偏光子が積層されているので、液晶セルと積層して黒表示を行っても光漏れが発生せず
、輝点欠点が発生しない。
以下、本発明の実施例について説明するが、下記の例に限定されるものではない。
光学フィルムAの作製
ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物である熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂
(JSR社製、商品名「アートンG62」)をTダイ付き単軸押出機に供給し、金型温度
320℃、Tダイのリップクリアランス800μm、エアギャップ70mmの条件で溶融
押出し、フィルム温度233℃で冷却ロールに密着させて、冷却・巻取りして厚さ50μ
mの光学フィルムAを得た。
光学フィルムBの作製
ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物である熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂
(日本ゼオン社製、商品名「ゼオネックス#490」)の30重量%のトルエン溶液を調
製し、トルエン溶液をポリエチレンテレフタレート基材上に流延し、105℃、130℃
及び150℃で各5分間ずつ、合計15分間乾燥して、厚さ60μmの光学フィルムBを
得た。
光学フィルムCの作製
光学フィルムBを、予熱ゾーン、延伸ゾーン及び冷却ゾーンを有するロール法縦一軸延
伸機に供給し、長さ方向に1.4倍延伸することにより、厚さ52μmの光学フィルムC
(位相差フィルム)を得た。
光学フィルムD、Eの作製
光学フィルムAに遮光処理をして光学フィルムDを得、光学フィルムCに遮光処理をし
て光学フィルムEを得た。
尚、遮光処理方法は以下の通りである。
クロスニコルに配置された偏光子間に光学フィルムを配置し、一面から光を照射し、他
面で、光漏れが生じる光学欠点の位置を画像処理で特定した。特定した光学欠点にディス
ペンサー(武蔵エンジニアリング社製、商品名「FAD300」)で遮光材料を塗布した
偏光板Fの作製
接着剤を用いて、偏光子の両面に光学フィルムDをゴム製の対ロールでウエットラミネ
ートし、50℃で3分間、65℃で3分間、80℃で3分間乾燥した。その後、45℃に
48時間保持し養生した。
接着剤としては、水性ウレタン接着剤(東洋モートン社製、商品名「EL−436A/
B」)を主剤100重量部に対して硬化剤30重量部、イオン交換水520重量部を配合
したもの、又は、平均重合度1800でケン化度99%のポバールの5重量%水溶液とし
たものを用いた。
熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムには、前処理として接着面にコロナ処理を施
した。コロナ処理面の蒸留水との接触角は43°であった(ASTM D5946−96
準拠)。
アクリル系粘着剤の調製
アクリル酸ブチル94.8重量部、アクリル酸5重量部、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート0.2重量部を過酸化ベンゾイル0.3重量部の存在下で酢酸エチルを溶媒とし
て共重合し、重量平均分子量(Mw)120万、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)が3.9であるアクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液を得
た。
得られたアクリル系ポリマーの酢酸エチル溶液にトルエンを加えて希釈し、アクリル系
ポリマー13重量%トルエン溶液を得た。この溶液にイソシアネート架橋剤(日本ポリウ
レタン社製、商品名「コロネートL」)2.0重量部を添加し、攪拌した溶液を、離型フ
ィルムに塗布し、発泡しないように60℃で5分間、更に100℃で5分間の2段階で乾
燥させて粘着剤層を形成した。この粘着剤層面に軽剥離性の離型フィルムを貼り合わせた
(実施例1)
液晶カラーテレビ(シャープ社製、商品名「LC−20C3S」)の観察者面側の偏光
板を剥離し、偏光板Fをアクリル系粘着剤で貼着して評価用のセルを得た。
(実施例2)
液晶カラーテレビ(シャープ社製、商品名「LC−20C3S」)の観察者面側の偏光
板を剥離し、偏光板(サンリッツ社製、商品名「HLC2−5618」)のセル面に光学
フィルムEをアクリル系粘着剤で接着した後、再度装着して評価用のセルを得た。
(比較例1)
光学欠点を遮光処理していない偏光板保護フィルムを用いた以外は、実施例1と同様に
して評価用のセルを得た。
(比較例2)
光学欠点を遮光処理していない位相差フィルムを用いた以外は、実施例2と同様にして
評価用のセルを得た。
上記実施例、比較例で得たセルを用いてパネルを組み立て、組み立てたパネルにパターンジェネレータ(リーダー電子社製、商品名「408」)により信号を入力し、450μmφの範囲の白表示の際の輝度と黒表示の際の輝度を、輝度計(ミノルタ社製、商品名「LS−110」)で測定した。白表示の際の輝度と黒表示の際の輝度の比をコントラスト比として表1に示した。
コントラスト比=白表示の際の輝度/黒表示の際の輝度
Figure 2005121813
遮光処理をすることにより、コントラスト比の低下は大幅に改善され、画面を視認して
も、遮光処理した部分の光学欠点は視認されなかった。

Claims (3)

  1. クロスニコルに配置された偏光子間に熱可塑性樹脂フィルムを配置した際に、光漏れが生
    じる、熱可塑性樹脂フィルムの光学欠点が遮光処理されていることを特徴とする光学フィ
    ルム。
  2. 複屈折性を有することを特徴とする請求項1記載の光学フィルム。
  3. 請求項1又は2記載の光学フィルムと偏光子が積層されていることを特徴とする偏光板。
JP2003355323A 2003-10-15 2003-10-15 光学フィルム及び偏光板 Pending JP2005121813A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003355323A JP2005121813A (ja) 2003-10-15 2003-10-15 光学フィルム及び偏光板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003355323A JP2005121813A (ja) 2003-10-15 2003-10-15 光学フィルム及び偏光板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005121813A true JP2005121813A (ja) 2005-05-12

Family

ID=34612959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003355323A Pending JP2005121813A (ja) 2003-10-15 2003-10-15 光学フィルム及び偏光板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005121813A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011158677A1 (ja) 2010-06-15 2011-12-22 コニカミノルタオプト株式会社 太陽光反射用フィルムミラー及び太陽熱発電用反射装置
US9186837B2 (en) 2012-02-08 2015-11-17 Konica Minolta, Inc. Method for producing long stretched film
US9221207B2 (en) 2012-02-08 2015-12-29 Konica Minolta, Inc. Method for producing long stretched film
US9394415B2 (en) 2012-11-06 2016-07-19 Konica Minolta, Inc. Long obliquely-stretched film, and circularly polarising plate and organic EL display using long obliquely-stretched film

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011158677A1 (ja) 2010-06-15 2011-12-22 コニカミノルタオプト株式会社 太陽光反射用フィルムミラー及び太陽熱発電用反射装置
US9186837B2 (en) 2012-02-08 2015-11-17 Konica Minolta, Inc. Method for producing long stretched film
US9221207B2 (en) 2012-02-08 2015-12-29 Konica Minolta, Inc. Method for producing long stretched film
US9394415B2 (en) 2012-11-06 2016-07-19 Konica Minolta, Inc. Long obliquely-stretched film, and circularly polarising plate and organic EL display using long obliquely-stretched film

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102443875B1 (ko) 위상차 필름, 위상차 필름의 제조 방법, 적층체, 조성물, 편광판 및 액정 표시 장치
KR101202227B1 (ko) 투명 필름 및 광학 보상 필름, 편광판 및 그것을 사용하는액정 표시 장치
KR102027009B1 (ko) 액정 표시 장치
US20100045910A1 (en) Laminated optical film, and liquid crystal panel and liquid crystal display apparatus using the laminated optical film
JP4624129B2 (ja) 液晶表示装置
CN101331425B (zh) 液晶面板及液晶显示装置
JP6677722B2 (ja) 水平配向型液晶表示装置
JP2007126603A (ja) ポリマーフィルム、ポリマーフィルムの製造方法、び偏光板及び液晶表示装置
WO2007034908A1 (ja) 光学補償層付偏光板、光学補償層付偏光板を用いた液晶パネル、液晶表示装置、および画像表示装置
JP5838835B2 (ja) 液晶表示装置
JP2006119623A (ja) 楕円偏光板及び液晶表示装置
JP3320904B2 (ja) 偏光特性の改善された積層体およびそのための離型フイルム
JP4330410B2 (ja) セルロースフィルム、偏光板および液晶表示装置
JPH09325216A (ja) 広視野角偏光板
JP2005349616A (ja) セルロースアシレートフィルム、偏光板保護フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP2005105140A (ja) 透明高分子フィルム及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置
KR101111366B1 (ko) 액정 패널 및 액정 표시 장치
JP4474169B2 (ja) セルロースアシレートフィルム、偏光板および液晶表示装置
JP2005121813A (ja) 光学フィルム及び偏光板
KR100956534B1 (ko) 원형 편광판 및 액정 디스플레이 장치
JP5463020B2 (ja) 液晶パネル及び液晶表示装置
JP2008257231A (ja) 負のaプレートの製造方法、並びに負のaプレート、偏光板、及びそれを用いた液晶表示装置
JP6961710B2 (ja) 液晶表示装置
JP2018060150A (ja) Ipsモード用の偏光板のセット及びそれを用いたipsモード液晶表示装置
WO2008062624A1 (fr) Film optique multicouches, panneau à cristaux liquides employant un film optique multicouches et dispositif d'affichage à cristaux liquides

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060809

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090520

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090924