JP2005120020A - 光学活性マンデルアミド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法 - Google Patents

光学活性マンデルアミド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法 Download PDF

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JP2005120020A
JP2005120020A JP2003356857A JP2003356857A JP2005120020A JP 2005120020 A JP2005120020 A JP 2005120020A JP 2003356857 A JP2003356857 A JP 2003356857A JP 2003356857 A JP2003356857 A JP 2003356857A JP 2005120020 A JP2005120020 A JP 2005120020A
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Hiroyuki Mori
浩幸 森
Kuniyoshi Ogura
邦義 小倉
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Abstract

【課題】 光学活性マンデルアミド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導
体は、医農薬中間体として有用であるが、その従来製法は多くの問題点を有しており、安
全性が高く簡便で、高収率、高純度、かつ経済的な工業的製造方法の開発が望まれていた

【解決手段】 光学活性マンデル酸エステル誘導体を−40℃以上且つ、30℃以下の温
度でアンモニアと反応させ、次いで未反応のアンモニアを−40℃以上且つ、30℃以下
の温度で留去または中和することを特徴とする光学活性マンデルアミド誘導体の製造方法
、また、この製造方法で得られた光学活性マンデルアミド誘導体を還元することを特徴と
する光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法。および、光学活性マンデルア
ミド誘導体を酸と金属ホウ素水素化物を含む還元剤で還元することを特徴とする光学活性
フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学活性マンデルアミド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘
導体の製造方法に関するものである。本発明によって得られる光学活性マンデルアミド誘
導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導体は、医薬、農薬などの原料、中間体
として有用な化合物である。
従来、光学活性マンデルアミド誘導体の製造方法としては、微生物存在下シアンヒドリ
ンを不斉加水分解する方法(特許文献1)等がある。この方法によれば、生産性良く光学
純度の高い目的物を得ることが可能ではあるが、用いる基質によっては溶解性等の問題か
ら、光学純度、反応濃度等において満足できる結果が得られない等の不具合が生じる可能
性がある。
また、光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法としては、光学活性エタンジ
オール誘導体を出発原料としてフタルイミドカリウム等を反応させ、得られるフタルイミ
ド誘導体を加水分解することにより製造する方法(特許文献2)、フェニルエタノールア
ミン誘導体のラセミ混合物を液体クロマトグラフィーにより光学分割する方法(特許文献
3)、光学活性マンデル酸誘導体をベンジルアミド誘導体として保護した後、還元し得ら
れたベンジルアミン誘導体のベンジル基を脱保護することにより製造する方法(特許文献
3)などが挙げられる。
しかしながら、フタルイミド誘導体を経由する方法は、中間体であるフタルイミド誘導
体の溶解度等の問題により、酸あるいは塩基による加水分解が進行しない場合がある。こ
の場合にはヒドラジンを用いることが一般に良く知られているが、この際大量に析出する
フタラジンジオンの分離のために大量の溶媒を用いなければならず、生産効率が低く、ま
た、各工程でカラムクロマトグラフィーを用いるなど工業的には不向きである。さらには
、この方法によると、原料の光学活性エタンジオール誘導体からの全収率が、24.5%
と著しく低いなどの問題がある。また、ラセミ混合物の液体クロマトグラフィーによる光
学分割法では、大量の溶媒を使用しなければならないなど経済性に問題があり、工業的製
法には不向きである。さらに、光学活性マンデル酸誘導体をベンジルアミド誘導体とした
後、還元し得られたベンジルアミン誘導体のベンジル基を脱保護することにより製造する
方法では、用いる試薬が高価であるうえ、光学活性マンデル酸からの全収率が16.7%
と著しく低い等の問題点がある。
特開平8−89267号公報(三菱レイヨン) WO96/35685号公報(日清製粉) 特開平07−126227号公報(ダイセル化学)
光学活性マンデルアミド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導体は、医
農薬中間体として有用であるが、その従来製法は上記のごとく多くの問題点を有しており
、安全性が高く簡便で、高収率、高純度、かつ経済的な工業的製造方法の開発が望まれて
いた。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、光学活性マンデル酸エ
ステル誘導体を特定の条件下にアミド化、更に還元することにより光学活性マンデルアミ
ド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導体を高純度かつ高収率で製造でき
ることを見い出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の第1は、下記一般式(1)
Figure 2005120020
(式中、R1、R2は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1
から4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1から4の直鎖状もしくは分岐状の
アルコキシ基、置換を有していても良いアミノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基また
はR1、R2が一緒になってメチレンジオキシ基を示す。また、R3は炭素数1〜4の直
鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示す。)で表される光学活性マンデル酸エステル誘導
体を−40℃以上且つ、30℃以下の温度でアンモニアと反応させ、次いで未反応のアン
モニアを−40℃以上且つ、30℃以下の温度で留去または中和することを特徴とする下
記一般式(2)で表される光学活性マンデルアミド誘導体の製造方法に関する。
Figure 2005120020
(式中、R1、R2は前記と同じ意味を有す。)
本発明の第2は、上記第1の発明記載の製造方法で得られた光学活性マンデルアミド誘
導体を還元することを特徴とする下記一般式(3)
Figure 2005120020
(式中、R1、R2は前記と同じ意味を有す。)
で表される光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法に関する。
本発明の第3は、前記一般式(2)で表される光学活性マンデルアミド誘導体を酸と、
リチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム及びチタンからなる群から選ばれた金属
のホウ素水素化物とを含む還元剤で還元することを特徴とする前記一般式(3)で表され
る光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法に関する。
本発明によれば、光学活性マンデル酸エステル誘導体を出発原料として、光学活性マン
デルアミド誘導体および光学活性フェニルエタノールアミン誘導体を高収率、高純度で得
ることができる。また、本発明の方法は、安全性が高く簡便でかつ経済的な工業的製造方
法として適している。
以下、本発明を詳しく説明する。本発明で原料として用いる光学活性マンデル酸エステ
ル誘導体は、上記一般式(1)で表されるが、式中、R1およびR2で示されるハロゲン
置換してもよい炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等が挙げられ
る。ハロゲン置換してもよい炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基として
は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアミノ基としては、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基
、メチルエチルアミノ基、モルフォリノ基、ピペリジノ基、ピローリル基、イミダゾーリ
ル基、トリアゾーリル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素ま
たはヨウ素原子が挙げられる。また、R1およびR2が一緒になって形成する低級アルキ
レンジオキシ基としては、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基等が挙げられる。
上記のように定義される光学活性マンデル酸エステル誘導体は、常法に従って、対応す
る光学活性マンデル酸誘導体を酸触媒の存在下にメタノール、エタノール、プロパノール
、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert
−ブタノールなどのアルコール中でエステル化することにより容易に製造することができ
る。光学活性マンデル酸の具体例としては、(R)−マンデル酸、(S)−マンデル酸、
(R)−2−クロロマンデル酸、(S)−2−クロロマンデル酸、(R)−3−クロロマ
ンデル酸、(S)−3−クロロマンデル酸、(R)−4−クロロマンデル酸、(S)−4
−クロロマンデル酸、(R)−2−メチルマンデル酸、(S)−2−メチルマンデル酸、
(R)−3−メチルマンデル酸、(S)−3−メチルマンデル酸、(R)−4−メチルマ
ンデル酸、(S)−4−メチルマンデル酸、(R)−2−ヒドロキシマンデル酸、(S)
−2−ヒドロキシマンデル酸、(R)−3−ヒドロキシマンデル酸、(S)−3−ヒドロ
キシマンデル酸、(R)−4−ヒドロキシマンデル酸、(S)−4−ヒドロキシマンデル
酸、(R)−2−メトキシマンデル酸、(S)−2−メトキシマンデル酸、(R)−3−
メトキシマンデル酸、(S)−3−メトキシマンデル酸、(R)−4−メトキシマンデル
酸、(S)−4−メトキシマンデル酸、(R)−2−トリフルオロメチルマンデル酸、(
S)−2−トリフルオロメチルマンデル酸、(R)−3−トリフルオロメチルマンデル酸
、(S)−3−トリフルオロメチルマンデル酸、(R)−4−トリフルオロメチルマンデ
ル酸、(S)−4−トリフルオロメチルマンデル酸、(R)−2−アミノマンデル酸、(
S)−2−アミノマンデル酸、(R)−3−アミノマンデル酸、(S)−3−アミノマン
デル酸、(R)−4−アミノマンデル酸、(S)−4−アミノマンデル酸、(R)−2−
ニトロマンデル酸、(S)−2−ニトロマンデル酸、(R)−3−ニトロマンデル酸、(
S)−3−ニトロマンデル酸、(S)−4−ニトロマンデル酸、(R)−4−ニトロマン
デル酸、(R)−2,4−ジクロロマンデル酸、(S)−2,4−ジクロロマンデル酸、
(R)−2,4−ジフルオロマンデル酸、(S)−2,4−ジフルオロマンデル酸、(R
)−3,4−メチレンジオキシマンデル酸、(S)−3,4−メチレンジオキシマンデル
酸などを挙げることができる。
上記のように得られた原料のマンデル酸エステル誘導体を、アンモニアと反応させるこ
とによって一般式(2)で示される対応するマンデルアミド誘導体に変換することができ
る。この時、使用されるアンモニアとしては、液体アンモニア、気体アンモニア、アンモ
ニア水、アンモニア有機溶媒溶液などが用いられるが、操作性、経済性からはアンモニア
水の使用が好ましい。
アンモニアは、原料であるマンデル酸エステル誘導体に対し、0.5〜50倍モル当量
の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.8〜20倍モル当量である。
反応溶媒としては、反応に不活性な溶媒を単独もしくは混合で使用することができ、例
えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアル
コールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、
クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、t-ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタ
ン、ジグライムなどのエーテル類、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、水などがあげら
れる。また、これらの溶媒にアンモニアを溶解させたものを反応に用いることもできる。
反応温度は、生成する光学活性マンデルアミド誘導体のラセミ化を防止するために30
℃以下で行うことが必要であり、好ましくは15℃以下である。反応温度の下限は特に限
定されないが、反応速度を勘案すると−40℃以上が好ましく、−20℃以上がより好ま
しく、0℃以上が特に好ましい。反応時間は、反応溶媒、反応温度によって異なるが、通
常は24時間以内、好ましくは0.5〜12時間の範囲で適用される。
反応は、常圧、加圧または減圧の何れでも実施可能であるが、通常は常圧で行うか、オ
ートクレーブ等を用いて加圧下で実施するのが効率的である。
アミド化反応において、過剰のアンモニアを用いた場合には、生成したマンデルアミド
誘導体のラセミ化を防止するために、過剰のアンモニアを30℃以下の温度、好ましくは
15℃以下の温度で留去するか酸で中和する必要がある。留去または中和温度の下限は特
に限定されないが、操作性等を勘案すると−40℃以上が好ましく、0℃以上がより好ま
しい。中和に用いる酸は、反応に影響しなければ特に限定はされず、例えば塩酸、硫酸、
リン酸、硝酸等の無機酸類、酢酸、プロピオン酸等の有機酸類、メタンスルホン酸、トル
エンスルホン酸等のスルホン酸類、金属ハロゲン化物、三フッ化ホウ素等のルイス酸類な
どを用いることができる。
上記のように得られたマンデルアミド誘導体は、必要に応じてカラム等を用いて更に精
製することができ、また、通常の再結晶等により優先晶析させることで、更に光学純度の
向上をはかることができる。
上記のように得られたマンデルアミド誘導体を、還元することにより、容易に対応する
一般式(3)で表される光学活性フェニルエタノールアミン誘導体に変換することができ
る。
還元に用いる反応溶媒としては、反応に不活性な溶媒を単独もしくは混合で使用するこ
とができ、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホ
ルムなどのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、1、4−ジオキサン、t-ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグ
ライムなどのエーテル類などを用いることができ、好ましくはジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1、4−ジオキサン、t-ブチルメチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、ジグライムなどのエーテル類、さらに好ましくはジメトキシエタ
ンである。
還元における反応温度は−20〜150℃の範囲で行うことができ、好ましくは20〜
80℃である。反応時間は、反応溶媒、反応温度によって異なるが、通常は12時間以内
、好ましくは0.5〜6時間の範囲で適用される。
還元反応に用いる還元剤としては、ジボラン、水素化アルミニウムリチウムまたはその
アルコキシ錯体若しくは遷移金属塩、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、オキシ塩化リ
ンあるいは、酸を添加したリチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム及びチタンか
らなる群から選ばれた金属のホウ素水素化物を用いることができるが、反応収率、選択率
、光学純度などの点から好ましくは酸を添加した金属ホウ素水素化物である。ここでリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム及びチタンからなる群から選ばれた金属のホ
ウ素水素化物としては、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素
カリウム、水素化ホウ素アルミニウム、水素化ホウ素チタン、などがあげられる。また、
酸としては無機酸、有機酸など幅広く用いられるが、硫酸、ジメチル硫酸あるいはp−ト
ルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などのスルホン酸が好ましく用いられる。
還元に用いる還元剤は、マンデルアミド誘導体に対し1倍モル当量以上、好ましくは2
〜5倍モル当量用いるのがよい。
還元剤として、酸を添加したナトリウム、カリウム、アルミニウム、チタン、リチウム
から選ばれた金属のホウ素水素化物を用いる場合には、原料である光学活性マンデルアミ
ドのラセミ化を抑制するために、金属ホウ素水酸化物に対して0.9当量以上の酸を用い
るのが好ましく、さらに好ましくは、0.9〜1.2当量である。
なお、目的とする光学活性フェニルエタノールアミン誘導体は、反応の終了後、必要に
応じてカラム等を用いて容易に精製することができ、さらには、反応に不活性な溶媒の存
在下、酸との塩として単離することもできる。塩の生成に用いる酸としては、ギ酸、酢酸
、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸類、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸
類等を用いることができ、好ましくは塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸類、さらに好ましくは塩
酸である。
さらに得られた光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の塩は、通常の再結晶等によ
り優先晶析させることで、光学純度の向上をはかることができる。再結晶に用いる溶媒と
しては、反応に不活性な溶媒を単独もしくは混合で使用することができ、例えば、メチル
アルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコールなどの
アルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、1、4−ジオキサン、t-ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライ
ムなどのエーテル類などを用いることができる。
次に、実施例、比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例
に何ら限定されるものではない。なお、実施例、比較例で得られた光学活性マンデルアミ
ド誘導体、光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の光学純度は、光学分割カラムを用
いた高速液体クロマトグラフィーによって測定した。
(実施例1) (R)−3−クロロマンデルアミドの製造
1)(R)−3−クロロマンデル酸メチルエステルの製造
MeOH(20ml)中に、(R)−3−クロロマンデル酸(5.0g)、p−トルエ
ンスルホン酸(0.1g)を加え、2時間還流した。反応混合物を冷却後、中和し、濃縮
した後、残渣に酢酸エチル及び水を加え、有機層を分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄後
、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、無色油状物の表記
化合物(5.27g、98.3%)を得た。
2)(R)−3−クロロマンデルアミドの製造
25%アンモニア水(13.7g)中に、1)で得られた(R)−3−クロロマンデル
酸メチルエステル(5.0g)のメタノール(6.8g)溶液を添加し、25℃、4時間
攪拌した。反応混合物を25℃で濃縮し、残渣をメタノールと水から再結晶することによ
り、白色結晶の表記化合物(4.1g、88.6%)を得た。このものの光学純度は、9
9.2%e.e.であった。
(実施例2) (S)−マンデルアミドの製造
1)(S)−マンデル酸メチルエステルの製造
MeOH(20ml)中に、(S)−マンデル酸(5.0g)、硫酸(0.05g)を
加え、2時間還流した。反応混合物を冷却後、中和し、濃縮した後、残渣に酢酸エチル及
び水を加え、有機層を分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、白色結晶の表記化合物(5.3g、98.6%
)を得た。
2)(S)−マンデルアミドの製造
25%アンモニア水(30.7g)中に、1)で得られた(S)−マンデル酸メチルエ
ステル(5.0g)のメタノール(6.8g)溶液を添加し、5℃、12時間攪拌した。
反応混合物を5℃で濃縮し、残渣をメタノールと水から再結晶することにより、白色結晶
の表記化合物(3.7g、81.4%)を得た。このものの光学純度は、99.6%e.
e.であった。
(実施例3) (R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノールの製造
ジメトキシエタン(30.0g)中に、水素化ホウ素ナトリウム(2.46g)を加え
次いで氷冷下、硫酸(3.0g)を加えた。この溶液に氷冷下、実施例1で得られた(R
)−3−クロロマンデルアミド(3.0g)のジメトキシエタン(15.0g)溶液を添
加し、70℃で3時間攪拌した。反応混合物を冷却後、10%水酸化ナトリウム水溶液を
加えた後、酢酸エチルを加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、乾燥剤を濾別し、有機層を濃縮して、無色油状物の表記化合物(2.
6g、93.7%)を得た。このものの光学純度は、99.2%e.e.であった。
(実施例4)(S)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の製造
1)(S)−3−クロロマンデル酸メチルエステルの製造
MeOH(20ml)中に、(S)−3−クロロマンデル酸(5.0g)、硫酸(0.
05g)を加え、2時間還流した。反応混合物を冷却後、中和し、濃縮した後、残渣に酢
酸エチル及び水を加え、有機層を分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、無色油状物の表記化合物(5.3g
、98.6%)を得た。
2)(S)−3−クロロマンデルアミドの製造
25%アンモニア水(13.7g)中に、1)で得られた(S)−3−クロロマンデル
酸メチルエステル(5.0g)のメタノール(6.8g)溶液を添加し、15℃、6時間
攪拌した。反応混合物を15℃で濃縮し、残渣をメタノールと水から再結晶することによ
り、白色結晶の表記化合物(4.0g、86.5%)を得た。このものの光学純度は、
9.4%e.e.であった。
3)(S)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の製造
ジメトキシエタン(30.0g)中に、水素化ホウ素ナトリウム(2.46g)を加え
次いで氷冷下、硫酸(3.0g)を加えた。この溶液に氷冷下、2)で得られた(R)−
3−クロロマンデルアミド(3.0g)のジメトキシエタン(15.0g)溶液を添加し
、70℃で3時間攪拌した。反応混合物を冷却後、10%水酸化ナトリウム水溶液を加え
た後、酢酸エチルを加え抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、乾燥剤を濾別した。有機層に塩化水素ガスを導入し、析出した固体を濾別
し、乾燥して白色結晶の表記化合物(3.1g、92.2%)を得た。
1)〜3)の総合収率は、78.6%であった。このものの光学純度は、99.8%e.
e.以上であった。
(実施例5)(R)−2−アミノ−1−(2−クロロフェニル)エタノール塩酸塩の製造
原料として(R)−2−クロロマンデル酸を用いた以外は実施例4と同様に行い、総合
収率75.0%で、白色結晶の表記化合物を得た。このものの光学純度は99.5%e.
e.であった。
(比較例1) (R)−3−クロロマンデルアミドの製造
25%アンモニア水(54.8g)中に、(R)−3−クロロマンデル酸メチルエステ
ル(20.0g)のメタノール(27.2g)溶液を添加し、40℃、2時間攪拌した。
反応混合物を40℃で濃縮しメタノールを留去した後、冷却晶析し、白色結晶の表記化合
物(13.6g、73.5%)を得た。このものの光学純度は、76.4%e.e.であ
った。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2005120020
    (式中、R1、R2は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1
    から4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素数1から4の直鎖状もしくは分岐状の
    アルコキシ基、置換を有していても良いアミノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基また
    はR1、R2が一緒になってメチレンジオキシ基を示す。また、R3は炭素数1〜4の直
    鎖状もしくは分岐状のアルキル基を示す。)で表される光学活性マンデル酸エステル誘導
    体を−40℃以上且つ、30℃以下の温度でアンモニアと反応させ、次いで未反応のアン
    モニアを−40℃以上且つ、30℃以下の温度で留去または中和することを特徴とする下
    記一般式(2)で表される光学活性マンデルアミド誘導体の製造方法。
    Figure 2005120020
    (式中、R1、R2は前記と同じ意味を有す。)
  2. 請求項1記載の製造方法で得られた光学活性マンデルアミド誘導体を還元することを特
    徴とする下記一般式(3)
    Figure 2005120020
    (式中、R1、R2は前記と同じ意味を有す。)
    で表される光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法。
  3. 前記一般式(2)で表される光学活性マンデルアミド誘導体を酸と、リチウム、ナトリ
    ウム、カリウム、アルミニウム及びチタンからなる群から選ばれた金属のホウ素水素化物
    とを含む還元剤で還元することを特徴とする前記一般式(3)で表される光学活性フェニ
    ルエタノールアミン誘導体の製造方法。
  4. 還元に用いる還元剤が、ジメチル硫酸、硫酸またはスルホン酸と、リチウム、ナトリウム、カリウム、アルミニウム、及びチタンからなる群から選ばれた金属のホウ素水素化物である請求項2または3記載の光学活性フェニルエタノールアミン誘導体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104016943A (zh) * 2014-05-23 2014-09-03 苏州凯瑞医药科技有限公司 一种米拉贝隆的合成方法

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