JP2005118634A - マイクロミキシングデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 マイクロチャネルにあって、簡単な構造にて、小型装置のままで、複数流体を混合する。
【解決手段】 出口流路2内に乱流を生じさせる微細粒子4を充填し、微細粒子4は、微細粒子間に微細空隙が存在する形状を有し、微細粒子4は第1突起3の間に充填し、第1突起3の間にあって出口流路2内の壁には、第2突起5を設け、突起3、5はその突出方向が互い違いになるように形成され、突起3、5は出口流路2にて合流された各流体の接触面両側の流体層厚さを狭める方向に設ける。また、出口流路2内に微細繰返パターン10を設け、出口流路2内に微細繰返パターン10と突起11との交互のパターンを設けた。
【選択図】 図6

Description

本発明は、微細流路(マイクロチャネル)にて複数の流体を混合するためのマイクロミキシングデバイスに関するものである。
従来、医療用生化学分析や化学分析においては、資料と試薬とを混合し、これらを反応させることにより分析が行われる。従来、この混合や反応を行うに当たっては、タンク等を用いたいわゆるバッチ方式によって流体同士を接触させていた。
ところで、流体同士の接触を一層増大する、拡散による混合や反応を起こり易くする、混合容器間にて流体の滞留がない、部分的ではない均一な反応を得る、等の理由から、微小空間であるマイクロチャネルに流体を流して、この微小容器にて混合や反応を生じさせる、いわゆるマイクロミキサと呼ばれる装置が存在する。この場合、当然のことながら、反応の遅い・速いは資料と試薬、あるいは条件に依存するのであるが、資料と試薬との混合についてはバッチ方式に比べて短時間で十分に混合することが可能となる。
しかしながら、マイクロチャネル、すなわちマイクロメータ単位例えば500μm以下の流路等については、例えば200以下のレイノズル数によって支配される世界であり、層流支配の世界である。このため、混合すべき流体は、マイクロチャネル内にて層流となり、各流体の混合は、各流体の接触面すなわち比界面積での拡散が主となる。
このような現状において、従来、マイクロチャネルでの流体の混合を更に向上させるため、層流を維持しようとする高速な流体流速に対処しあるいは高速な反応に対処するためにも、これまでマイクロチャネルでの流体の混合に関して種々の提案がある。
従来技術の典型例としては、例えばマイクロチャネル内に複数本の微細ノズルを配置し、マイクロチャネルに流れる流体内に微細ノズルからの別の流体を吐出させ、等価的に各流体間の比界面積を増大させて拡散を促し、各流体の混合を促進する技術がある。また、例えば特許文献1には、2液を櫛歯状の流体供給口から細かく分岐させて互いに接触させ、比界面積を増大させて各流体の混合を促進するというマイクロミキサ構造が提案されている。更に、特許文献2では、2液の比界面積を大きくするため、マイクロチャネルの幅を部分的に広げて扁平状流路とし、しかも2液の液層厚さを小さくして拡散距離を短くするため凸状絞り部を有するというマイクロミキサ構造が提案されている。
すなわち、上記従来例においては、層流の存在を前提として、各流体間の比界面積を増大して拡散を促すことが行われている。
また、特許文献3には、入口部材、中央部材の凹部及び貫通流路、出口部材からなり、凹部と貫通流路との構造にて流体を攪拌するという乱流を利用したマイクロミキサ構造(ここでマイクロミキサとしているが、対象はμm単位の微細容器ではない)も提案されている。
特開2003−210957公報 特開2002−346355公報 特開2002−18257公報
しかしながら上述する各従来構造では、層流支配の微細空間であるマイクロチャネルにあって、微細ノズルを設けて配置する、櫛歯状の流体供給口を形成する、ことは微細構造であるが故に極めて複雑な構造になってしまう。
また、比界面積を増大するためマイクロチャネルの幅を拡大することは、装置の小型化に逆行する。
本発明は、上述の問題に鑑み、マイクロチャネルにあって、簡単な構造にて、小型装置のままで、複数流体を混合するマイクロミキシングデバイスの提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、複数の入口流路が結合して、1本の出口流路に連通するマイクロミキシングデバイスにおいて、上記出口流路内に分流と乱流を生じさせる微細粒子を充填したことを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、微細粒子は、出口流路に充填することによってこの微細粒子間に微細空隙が存在する形状を有することを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、微細粒子は、出口流路内の流路に沿って壁に設けた第1突起の間に充填することを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、微細粒子は、出口流路内の流路に沿って壁に設けた単一の第1突起の上流側に充填することを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、微細粒子は、出口流路内の流路に沿って壁に設けた第1突起の間に充填し、更に第1突起の上流側に充填することを特徴とする。
また、請求項6にかかる発明は、請求項3又は5にかかる発明において、第1突起は、その突出方向が互い違いになるように形成されることを特徴とする。
また、請求項7にかかる発明は、請求項3、4又は5にかかる発明において、第1突起は、出口流路にて合流された各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に設けることを特徴とする。
また、請求項8にかかる発明は、請求項1、3、4又は5にかかる発明において、微細粒子を充填する流路にあって出口流路内の流路に沿う壁には、第2突起を設けたことを特徴とする。
また、請求項9にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、第2突起は、その突出方向が互い違いになるように形成されることを特徴とする。
また、請求項10にかかる発明は、請求項8にかかる発明において、第2突起は、出口流路にて合流された各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に設けることを特徴とする。
また、請求項11にかかる発明は、複数の入口流路が結合して1本の出口流路に連通するマイクロミキシングデバイスにおいて、上記出口流路内に微細繰返パターンを設けることを特徴とする。
また、請求項12にかかる発明は、複数の入口流路が結合して1本の出口流路に連通するマイクロミキシングデバイスにおいて、上記出口流路内に微細繰返パターンと突起との交互のパターンを設けることを特徴とする。
また、請求項13にかかる発明は、請求項12にかかる発明において、突起は、その突出方向が互い違いになるように形成されることを特徴とする。
また、請求項14にかかる発明は、請求項12にかかる発明において、突起は、出口流路にて合流された各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に設けることを特徴とする。
また、請求項15にかる発明は、請求項11または12にかかる発明において、微細繰返パターンは、少なくとも分流を伴う構造であることを特徴とする。
本発明にかかる発明によれば、出口流路内に分流と乱流成分である渦巻き拡散を生じさせる微細粒子を充填したことにより、層流支配の環境にあって乱流の発生を促進することができ、更には、第1突起の形成により微細粒子の止め部のみならず拡散距離の短縮に寄与することができ、その上、第2突起の形成により流体の拡散距離を一層短縮することができる。そして、この出口流路等は半導体製造技術(フォトリソグラフィ技術)等にて極めて容易に形成することができ、この出口流路に微細粒子を充填させる作業のみにてこのデバイスを得ることができる。結果として、簡単な構造で小型のデバイスを得ることができ、しかも乱流の発生を利用して短い流路にて速やかな混合が可能となる。更には、流体の混合は、2種類の流体のみならず入口流路を結合することで複数種類の流体の混合が可能である。
本発明にかかる発明によれば、混合の効率に多少の差はあるものの微細粒子を充填することなく微細繰返パターンの形成によっても少なくとも分流によって混合し、更に突起の形成にて拡散距離の短縮に寄与することができる。そして、流路デザインのみにて形成することができ、上述の効果に加え製造工程の簡単化をもたらす。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるマイクロミキシングデバイスの実施の形態の一例を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるマイクロミキシングデバイスの断面構成図である。図1において、このマイクロミキシングデバイス(以下デバイスという)では、2本の入口流路1と1本の出口流路2とが結合され、Y字型のマイクロチャネルが形成されている。そして、出口流路2では、各入口流路1から導入される2種類の流体の合流位置にて、2個の突起3(第1突起3)が流路に沿って間隔を空けて壁面から相互に互い違いに突出して設けられ、しかもこの突起3間の出口流路2には、球形ビーズのような微細粒子4が充填されている。
この場合、このデバイスは、マイクロメータオーダの微細装置であり、既存の半導体製造技術(フォトリソグラフィ技術)にて形成され得る。また、突起3は、この突起3間に充填される微細粒子4の位置固定用の止め部であり、突起3と出口流路2の壁面との空隙は微細粒子4の大きさよりも狭くなっている。また、この突起3は、各入口流路1から導入される2種類の流体に対して、その接触面両側の流体層厚さを狭めるような方向に突出されている。すなわち各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に突起3が出口流路2から突出されている。この場合、出口流路2の幅方向に対して、流体の流れを非対称にするため出口流路2の片側壁面のみから突起3が突出され、また2個の突起3は出口流路2の壁面から互い違いに突出されている。なお、突起3の出口流路2の壁面からの突出量は、前述のように微細粒子4の止め部として機能する高さが必要であり、また高くなれば拡散距離が短くなる一方、流体に対する流路抵抗が高くならないようにある程度低い突出量であることも要求される。従って、これらの条件を勘案して突起3の突出量が決められることになる。
突起3間に充填される微細粒子4としては、図2に示すように(1)の球形ビーズの他に(2)に示す立方体や直方体の形状、更には(3)に示す正四面体やテトラポットなどの形状等、が例示され、その形状については、粒子の材質や結晶構造等に係わることであるが、図3に示すように流体が微細粒子4間の微細空隙を通って広がり分流と乱流による渦巻き拡散が生じるような形状であればよい。
なお、入口流路1から導入される流体としては、例えば液体、気体、液体中に金属等の微粒子等が分散された固液混合物、気体中に金属等の微粒子等が分散された固気混合物、液体中に気体が溶解せずに分散した気液混合物等が挙げられる。また、例えば2種類の流体の場合としては、化学組成が異なる場合のほか、温度や固液比等が異なる場合も含まれる。
図1では、入口流路1を2本設けた例を示しているが、図4に示すように2本を超える例えば3本の入口流路1を結合したであっても適用することができ、ここでは3種類の流体について出口流路2での流体の混合が可能である。このことは、従来の2液の混合を得るためのマイクロミキサを直列に繋げて3液を混合する場合と比較すると、同時に3種類の流体を混合することが可能であり、速やかな反応に対処することができる。混合は、3種類のみならす更に複数種類の流体につき適用することができる。
このようにして、本実施形態では、突起3により拡散距離を短縮して混合を促進するとともに、微細粒子4により渦巻き拡散を生じさせて混合を促進することができる。
更に、図1では、突起3を少なくとも2個間隔を空けて設け、その突起3間に微細粒子を充填する構造としたが、単一の突起を設けこの突起の上流側に微細粒子4を充填するようにしても良い。この場合、突起によって微細粒子が流れることもなく、微細粒子及び突起の流体に対する上述の役目も果たされる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態にかかるデバイスの出口流路を示す断面構成図である。この実施形態は、基本的には、図1に示す実施形態を前提とするものであり、突起3の間に突出量の少ない小突起5(第2突起5)を流路に沿って壁面から互い違いに突出して設けたものである。この小突起5は、微細粒子4の止め部の役目は少なく、微細粒子4により渦巻き拡散状態にある流体の拡散距離を短くして流体の混合を更に促進するためのものである。そして、この小突起5を複数個、図5では4個設けることにより、一層混合が促進される。この場合、小突起5を互い違いに配置することは、前述のように流体の流れを非対称にするためである。また、小突起5と流路壁との間隔が微細粒子4より大きい場合には微細粒子4が小突起5の上下流に渡って移動することにもなる。もっとも、微細粒子4も充填されているので小突起5によっても止めとなり微細粒子4の移動が必ず起きるとは限らない。
前述の第1の実施形態にあって単一の突起を設けた例も述べたが、この場合単一の突起の上流側にこの小突起5を設けて拡散距離を短くしても良い。更には、前述のように小突起5が充填した微細粒子4の止めとなることを勘案すれば突起3を設けず小突起5のみを設けるようにしても良い。
図6は、本実施形態の出口流路2の具体的寸法例を示しており、実験に用いた形状並びに寸法を示している。ここでは、出口流路2の幅0.3mm、深さ0.12mm、球形ポリスチレンビーズの径0.09mm、突起3の基部0.2mm先端0.1mm先端と壁面との空隙0.05mm、小突起5の基部0.1mm先端0.05mm先端と壁面との空隙0.18mm、小突起5間の流路に沿う間隔0.16mm、小突起5の数14個である。この場合、突起3は小突起5に比べて大きくするが、突起3の先端と壁面との空隙は小突起5の先端と壁面との空隙に比べて狭く1/3以下になっている。
図7、図8は、出口流路2に2種類の流体を流した場合の実施例を示しており、突起3間の流路に沿う間隔を2.7mmとしてこの間に球形ポリスチレンビーズ4を充填し、図6に準じた寸法を有し、図7は小突起5がない出口流路を例示し、図8は8個の小突起5を有する出口流路を例示する。そして、流体の流速を(0.5)、1、2、4、8(μl/min)の5段階に変化させて2種類の流体の混合具合を見た。図7、図8にて左側の突起3より左の左側流路から流体が導入されて右側の突起3より右の右側流路に出ていく状態を示している。左側流路では、図7、図8のいずれの状態であっても、2種類の流体が層流となって分かれて流れている。そして、図7の小突起5が無い例では、(0.5)や1あるいは2(μl/min)の遅い流速では右側流路で濃度は一様で混合が進んでいるのに対し、流速が速くなると右側流路の流体はその境界が次第に明らかになり混合の進み具合が遅くなる。一方、図8の小突起5を備えた例では、流体の流速の大小に拘わらず右側流路の濃度は一様で混合が進んでいる。この実施例から判明することは、球形ポリスチレンビーズ4による渦巻き拡散と更に小突起5による拡散距離の短縮との組み合わせは、極めて大きな混合効果をもたらしていることである。勿論、程度の差こそあれ小突起5が無くビーズのみの状態でも混合は行われる。
図9は、混合率の流速特性を示している。ここでは、混合率が低いほど良く混合されている程度を示し、図7のように小突起5がない場合での特性を点線で、図8のように小突起5を有する場合での特性を実線でそれぞれ示す。そして、数値1mm、2.7mm、3.7mmは、流路に沿う突起3間の間隔を示している。図7、図8の実施例よりも更に進んで突起3の間隔をも変化させた場合、図9にて小突起5がある例では、B(2.7mm)、C(3.7mm)のように流体の流速に拘わらず極めて良く混合が行われる。
一方、図9にて小突起5が無い例では、流路に沿う突起3間の間隔がX(1mm)、Y(2.7mm)、Z(3.7mm)という具合に長くなるほど、混合が進み、しかも流体の流速に影響されにくくなる。なお、ここで混合率は、混合の程度を表す一つの尺度で、入口流路における混合させる前の2流体の画像と出口流路における混合された後の流体の画像をモノクロ画像で取得し、その入口流路の画像で2流体それぞれの明るさの平均値を出し、それを差分した値と出口流路の画像における標準偏差の値の割合を示している。したがって、よく混合されていれば標準偏差の値が小さくなり、最終的な混合率の値も小さくなる。
(第3の実施形態)
これまで述べた第1第2の実施形態は、突起3間に微細粒子を充填し、更には突起3間に小突起5を設けて流体の混合を行ったものである。次に、第3の実施形態として微細繰返パターンを形成した構造において流体を混合させるケースについて述べる。前述したように半導体製造技術(フォトリソグラフィ技術)によって一般的にはサブミクロンオーダの微細加工が可能であることを利用し、一例として出口流路に図10に示す三角形の微細繰返パターン10を形成する。図10において、深さ10μmの出口流路にて、(a)は流体の流れ方向に沿って底辺および流れ方向の高さがそれぞれ20μmである三角形を幅5列に配列したものであり、また、(b)は流体の流れ方向に沿って底辺および流れ方向の高さがそれぞれ20μmである三角形を幅5列長さ8段に配列し、この微細繰返パターン10間に突起11を互い違いに設けた交互のパターンである。なお、図10(a)(b)にて幅方向および長さ方向の隣接する三角形の間隔は2μmとした。
このような構造にあって、流体は、縦横に配列された三角形の間に形成される狭い空間と広い空間を次々と通り抜けることによって少なくとも分流が頻繁に行われ、流体の混合が起こる。
図11は、図10(a)に示す三角形の微細繰返パターン10を出口流路2に形成し、流体の流速を変化させた場合の流体の混合状態を示すものである。ここでは、出口流路2の左側にて4mmの長さにわたって微細繰返パターン10が施され、流体は出口流路2の左側より右側に流れている状態を示している。この時、流速をそれぞれ0.1、0.2、0.3、0.4、0.5(μl/min)の5段階に変えて見たものである。この図11にて判明するように流体の流速が遅いほど混合具合が良好である。
図12は、図10(b)に示す三角形の微細繰返パターン10と突起11とからなる交互のパターンを出口流路の形成し、流体の流速を変化させた場合の流体の混合状態を示すものである。ここでも、出口流路2の左側にて4mmの長さにわたって微細繰返パターン10が施され、流体は出口流路2の左側より右側に流れている状態を示し、そして流速をそれぞれ0.1、0.2、0.3、0.4、0.5(μl/min)の5段階に変えて見ている。この図12の例では、突起11により流体の拡散距離が短縮されるので流体の混合状態が更に良好になり、流体の流速にかかわらず一様な混合状態が得られている。
図13は、混合率の流速特性を示している。ここでも、図9と同様混合率が低いほど良く混合されている程度を示し、図10(a)のように三角形の微細繰返パターン10のみを設けた場合での特性A、B、Cを点線で、図10(b)のように三角形の微細繰返パターン10と突起11との交互のパターンを設けた場合での特性X、Y、Zを実線でそれぞれ示す。なお、図11、図12では、4mm長さのパターンについて例示しているが、この図13では、2mmの長さ、3mmの長さ、4mmの長さについてそれぞれ特性を得ている。そしてこの図13に示す特性にて判明することは、微細繰返パターン10のみを設けた場合での特性A(2mm)、B(3mm)、C(4mm)とも同様な特性を示し流体の混合は行われるが、流速に影響されやすいのに対し、微細繰返パターン10と突起11との交互のパターンを設けた場合での特性X(2mm)、Y(3mm)、Z(4mm)での混合はきわめて良好であり、交互パターンが長くなるほど混合の状態は流速に左右されない。
このようにして、出口流路2に三角形の微細パターン10を設け、あるいは突起11を組み合わせて交互のパターンを設けることにより、少なくとも流体の分流と拡散距離の短縮による混合が生じた。また、この第3実施形態では、第1及び第2実施形態のように微細粒子を充填する作業はなく流路デザインのみによって微細繰返パターンあるいは微細繰返パターンと突起との交互のパターンが形成できるので、一層簡単な製造工程にてデバイスを得ることができる。
以上のように、本発明にかかるデバイスは、小型で構造簡単なマイクロミキシング装置として有用であり、特に、分析合成用フローチップや化学分析装置に適している。
第1の実施形態の断面構成図である。 微細粒子形状を例示する斜視図である。 微細粒子間の乱流を示す説明図である。 第1実施形態の変形例の断面構成図である。 第2実施形態の出口流路の断面構成図である。 出口流路の具体例を示す寸法図である。 小突起がない場合の具体的実施例の混合状態図である。 小突起がある場合の具体的実施例の混合状態図である 混合率の流速特性を表す説明図である。 第3実施形態の微細繰返パターンの構造図である。 突起がない微細繰返パターンの場合の混合状態図である。 突起がある交互のパターン場合の混合状態図である。 混合率の流速特性を表す説明図である。
符号の説明
1 入口流路
2 出口流路
3 突起(第1突起)
4 微細粒子
5 小突起(第2突起)
10 微細繰返パターン
11 突起

Claims (15)

  1. 複数の入口流路が結合して、1本の出口流路に連通するマイクロミキシングデバイスにおいて、上記出口流路内に分流と乱流を生じさせる微細粒子を充填したことを特徴とするマイクロミキシングデバイス。
  2. 微細粒子は、出口流路に充填することによってこの微細粒子間に微細空隙が存在する形状を有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロミキシングデバイス。
  3. 微細粒子は、出口流路内の流路に沿って壁に設けた第1突起の間に充填することを特徴とする請求項1に記載のマイクロミキシングデバイス。
  4. 微細粒子は、出口流路内の流路に沿って壁に設けた単一の第1突起の上流側に充填することを特徴とする請求項1に記載のマイクロミキシングデバイス。
  5. 微細粒子は、出口流路内の流路に沿って壁に設けた第1突起の間に充填し、更に第1突起の上流側に充填することを特徴とする請求項1に記載のマイクロミキシングデバイス。
  6. 第1突起は、その突出方向が互い違いになるように形成されることを特徴とする請求項3又は5に記載のマイクロミキシングデバイス。
  7. 第1突起は、出口流路にて合流された各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に設けることを特徴とする請求項3、4又は5に記載のマイクロミキシングデバイス。
  8. 微細粒子を充填する流路にあって出口流路内の流路に沿う壁には、第2突起を設けたことを特徴とする請求項1、3、4又は5に記載のマイクロミキシングデバイス。
  9. 第2突起は、その突出方向が互い違いになるように形成されることを特徴とする請求項8に記載のマイクロミキシングデバイス。
  10. 第2突起は、出口流路にて合流された各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に設けることを特徴とする請求項8に記載のマイクロミキシングデバイス。
  11. 複数の入口流路が結合して1本の出口流路に連通するマイクロミキシングデバイスにおいて、上記出口流路内に微細繰返パターンを設けることを特徴とするマイクロミキシングデバイス。
  12. 複数の入口流路が結合して1本の出口流路に連通するマイクロミキシングデバイスにおいて、上記出口流路内に微細繰返パターンと突起との交互のパターンを設けることを特徴とするマイクロミキシングデバイス。
  13. 突起は、その突出方向が互い違いになるように形成されることを特徴とする請求項12に記載のマイクロミキシングデバイス。
  14. 突起は、出口流路にて合流された各流体間の比界面積を上げ、流路径の大きさに対する拡散長の割合を増大させる方向に設けることを特徴とする請求項12に記載のマイクロミキシングデバイス。
  15. 微細繰返パターンは、少なくとも分流を伴う構造であることを特徴とする請求項11又は12に記載のマイクロミキシングデバイス。
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