JP2005118190A - 分解機能保有吸着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光の無い、あるいは光照射が少ない環境においても、十分な臭気もしくは有害物質の吸着および分解能を発揮できるとともにその効果の持続性が長い吸着剤を提供する。
【解決手段】 分解機能保有吸着剤は、強誘電体と天然放射性鉱物と無機系吸着性物質とを含有している。
【選択図】 なし

Description

アンモニア、硫化水素、揮発性有機化合物を吸着するとともに分解する吸着剤に関する。
生活環境において、シックハウス原因物質、生活臭原因物質が発生している。これら臭気成分や有害成分には、例えば、アンモニア、アミン類(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミンなど)などの窒素含有化合物、硫化水素、メチルメルカプタンなどの硫黄含有化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸などの低級脂肪酸類などが含まれる。これらの雰囲気中に微量存在する臭気成分や有機化合物の除去には活性炭などの吸着剤が使用されているが、吸着剤には吸着容量に限界があり、特に、活性炭では低分子の極性化合物、たとえば、ホルマリンやメルカプタンなどに対する吸着能はベンゼン、トルエンのような親油性化合物に比べてかなり低く、これらの除去を目的とした場合に寿命が短いという欠点がある。
吸着剤の長寿命化の一つの方法として、酸化チタン光触媒と吸着剤、たとえば、活性炭やゼオライトと併用することが、特開2001−276194号公報(特許文献1)に提案されている。
また、光触媒粉末と放射性鉱物粉末とを基材中に含み、放射性鉱物粉末から発生する放射線によって光触媒粉末を活性化することにより暗所においても触媒機能を発揮する触媒機能材料も提案されている。特開2000−167397号公報(特許文献2)
特開2001−276194号公報 特開2000−167397号公報
光触媒自体、屋外やブラックライトと併用している場合には極めて有効であるが、屋内や家具の中、あるいは水中で使用する場合には、光触媒は機能を発揮できない。このため、特許文献1のように吸着剤と併用したところで、光触媒が機能し得ない環境では、吸着剤のみの機能しか発揮し得ないものであり、その吸着能が飽和に達した後、吸着剤としての機能は終了する。
また、特許文献2のものでは、触媒としては、有効であるかもしれないが、吸着能自体を備えないため、臭気物質もしくは有害物質を吸着することができない。
本発明の目的は、光の無い、あるいは光照射が少ない環境においても、十分な臭気もしくは有害物質の吸着および分解能を発揮できるとともにその効果の持続性が長い吸着剤を提供するものである。
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 強誘電体と天然放射性鉱物と無機系吸着性物質とを含有する分解機能保有吸着剤。
(2) 前記吸着剤は、前記天然放射性鉱物を含有するコア層と、該コア層を被包する強誘電体含有層と、該強誘電体含有層を被包する無機系吸着性物質含有層を有するものである(1)に記載の分解機能保有吸着剤。
(3) 前記吸着剤は、前記天然放射性鉱物を含有するコア層と、該コア層を被包するとともに前記強誘電体および前記無機系吸着性物質とを含有する外層を備えるものである(1)に記載の分解機能保有吸着剤。
(4) 前記強誘電体は、自発分極の強さ50×10−2C/m以上の強誘電体である(1)ないし(3)のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
(5) 前記強誘電体は、ルチル、ニオブ酸リチウム、チタン酸鉛からなる群より選択される少なくとも1種のものである(1)ないし(4)のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
(6) 前記天然放射性鉱物は、ニンギョウ石、センウラン鉱、カツレン石、トリウム石、モナザイト、サマルスキー石、ヘエルグリン石、ゼノタイム、トロゴム石、変種ジルコン、パイロクロワからなる群より選択される少なくとも1種のものである(1)ないし(5)のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
(7) 前記無機系吸着性物質は、活性炭、ゼオライト、シリカ、活性白土、酸性白土からなる群より選択される少なくとも1種のものである(1)ないし(6)のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
本発明の分解機能保有吸着剤は、強誘電体と天然放射性鉱物と無機系吸着性物質とを含有している。この吸着剤によれば、無機系吸着性物質による悪臭もしくは有害物質の吸着と天然放射性物質により励起された強誘電体による悪臭もしくは有害物質の分解を行うことができる。強誘電体は含有される天然放射性物質により励起されるものであるため、光の無い、あるいは光照射が少ない環境においてその分解機能発揮し、吸着剤に吸着された物質は、励起された強誘電体により分解されるため、吸着剤は吸着能を持続する。
本発明の分解機能保有吸着剤について、実施例を用いて説明する。
本発明の分解機能保有吸着剤は、強誘電体と天然放射性鉱物と無機系吸着性物質とを含有している。
本発明の吸着剤に使用される強誘電体は、自発分極の強さ50×10−2C/m以上の強誘電体であることが好ましい。具体的には、強誘電体は、ルチル、ニオブ酸リチウム(71×10−2C/m)、チタン酸鉛(76×10−2C/m)、チタン酸バリウム(25×10−2C/m)からなる群より選択される少なくとも1種のものであることが好ましい。上記の1種のものでも2種以上の混合物でもよい。特に、ルチル、ニオブ酸リチウムが好ましい。
本発明の吸着剤に使用される天然放射性鉱物としては、ニンギョウ石、センウラン鉱、カツレン石、トリウム石、モナザイト、サマルスキー石、ヘエルグリン石、ゼノタイム、トロゴム石、変種ジルコン、パイロクロワからなる群より選択される少なくとも1種のものであることが好ましい。上記の1種のものでも2種以上の混合物でもよい。特に、モナザイト[(Ce,La,Th)PO,ThO 6%,U 0.3%]、パイロクロワ[(Na,Ca)(Nb,Ta,Ti)(O,OH,F),ThO 0.5%,U 1%]、ゼノタイム[YPO etc,ThO 1%,U 1%]等が好ましい。
本発明では、強誘電体(言い換えれば、大きな自発分極を持つ誘電体)を、極微量の放射線で励起して、有機物の酸化に必要な活性点を効果的に発生させている。触媒活性点の発現原理の詳細は不明であるが、上記のような比誘電率の大きな誘電体(強誘電体)は、エネルギーを与えることによりさらに大きな電荷分離を起こす物質であることから、放射性物質の出すγ線(高エネルギー電磁波)により励起されて電荷分離が大きくなり、生成した正電荷が酸化分解に寄与するものと考える。一方負電荷では還元が起こると推定される。実際に、本発明者等が行った実験において、硝酸銀溶液から銀が生成している。
本発明の吸着剤に使用される無機系吸着性物質としては、活性炭、ゼオライト、シリカ、活性白土、酸性白土からなる群より選択される少なくとも1種のものであることが好ましい。上記の1種のものでも2種以上の混合物でもよい。これら吸着性物質は、吸着対象物質により適宜選択される。
また、吸着剤の形状としては、球状、柱状、板状、ハニカム状などどのような形状であってもよい。
また、吸着剤における強誘電体の含有量(吸着剤全重量における)は、10〜30wt%程度が好適であり、天然放射性鉱物の含有量は、10〜30wt%程度が好適であり、無機系吸着剤の含有量は、30〜70%程度が好適である。強誘電体の含有量が10wt%以上であれば、十分な分解触媒機能を発揮できる。また、天然放射性鉱物の含有量が20wt%以上であれば、強誘電体を十分に励起できる。
さらに、吸着剤の形態形成物質としては、有機物、無機物いずれでもよい。吸着剤の形態形成物質としては、例えば、バインダーを用いることができ、具体的には、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール,アクリルエマルジョン,アクリル−スチレン共重合体,酢酸ビニル,カルボキシメチルセルロース,デキストリンコーンスターチ,アクリル水溶性高分子,水添ロジン等を用いることができる。また、吸着剤の形態形成物質として、ガラス質材料、セラミック材料(粘土)等の無機材料を用いて造粒した後、乾燥もしくは焼成させたものであってもよい。
そして、吸着剤は、天然放射性鉱物を含有するコア層と、コア層を被包する強誘電体含有層と、強誘電体含有層を被包する無機系吸着性物質含有層を有するものであることが好ましい。
このようにすることにより、吸着性物質が、最外部に存在することになり、吸着速度が速いものとなる。特に、液体中にて使用する場合に有効である。また、天然性放射性物質は、吸着剤の内部にあっても励起は放射線によるものであるため励起効率は低下しない。
そして、上記のような多層構造の吸着剤は、例えば、上述した吸着剤の形態形成物質を用いて、天然放射性鉱物含有材を形成した後、同じもしくは近似した形態形成物質に強誘電体を混合したものを被包すること、さらに、同じもしくは近似した形態形成物質に吸着性物質を混合したものを被包することにより作製することができる。
また、吸着剤は、天然放射性鉱物を含有するコア層と、該コア層を被包するとともに強誘電体および無機系吸着性物質とを含有する外層を備えるものであってもよい。このようにすることによっても、上記と同様の効果が期待できる。
そして、上記のような2層構造の吸着剤は、例えば、上述した吸着剤の形態形成物質を用いて、天然放射性鉱物含有材を形成した後、同じもしくは近似した形態形成物質に強誘電体と吸着性物質を混合したものを被包することにより作製することができる。
(実施例1)
天然放射性鉱物としては、モナザイト(窯業業者より入手)をポットミルにて粉砕し、分級して75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた。無機系吸着性物質としては、シリカ微粉末(触媒化成株式会社製)を用いた。強誘電体として、ルチル(ルチル型酸化チタン微粉末、和光純薬株式会社製)を用いた。そして、上記のようにして準備した各成分を所定量(モナザイト30g、シリカ40g、ルチル30g)秤量後良く混合し、これをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例2)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例3)
強誘電体として、ニオブ酸リチウム粉末(LiNbO、共立窯業株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例4)
強誘電体として、チタン酸バリウム粉末(BaTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例5)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、共立窯業株式会社製)を用い、かつ、各成分の所定量をモナザイト30g、チタン酸鉛粉末40g、シリカ30gとした以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例6)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、共立窯業株式会社製)を用い、かつ、各成分の所定量をモナザイト10g、チタン酸鉛粉末40g、シリカ50gとした以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例7)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、共立窯業株式会社製)を用い、かつ、各成分の所定量をモナザイト40g、チタン酸鉛粉末40g、シリカ20gとした以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例8)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、共立窯業株式会社製)を用い、かつ、各成分の所定量をモナザイト40g、チタン酸鉛粉末10g、シリカ50gとした以外は、実施例1と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(比較例1)
ルチルの代わりに、アナターゼ型酸化チタン微粉末(和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に行い、比較例の分解機能保有吸着剤を作製した。
(比較例2)
ルチルの代わりに、トルマリン微粉末を用いた以外は、実施例1と同様に行い、比較例の分解機能保有吸着剤を作製した。
(比較例3)
チタン酸鉛粉末50g、シリカ50gを良く混合し、これをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、比較例の分解機能保有吸着剤を作製した。
(比較例4)
チタン酸鉛粉末50g、モナザイト50gを良く混合し、これをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、比較例の分解機能保有吸着剤を作製した。
(比較例5)
チタン酸鉛粉末100gをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、比較例の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例9)
天然放射性鉱物としては、モナザイト(窯業業者より入手)をポットミルにて粉砕し、分級して75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた。強誘電体として、ルチル(ルチル型酸化チタン微粉末、和光純薬株式会社製)を用いた。無機系吸着性物質としては、活性炭(二村化学株式会社製、太閤活性炭)の顆粒品を粉砕後分級し75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた。そして、上記のようにして準備した各成分を所定量(モナザイト30g、ルチル30g、活性炭40g)秤量後良く混合し、これをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例10)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例9と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
解機能保有吸着剤を作製した。
(比較例6)
活性炭のみを用いた。
(実施例11)
天然放射性鉱物としては、モナザイト(窯業業者より入手)をポットミルにて粉砕し、分級して75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた。無機系吸着性物質としては、シリカ微粉末(触媒化成株式会社製)を用いた。強誘電体として、ルチル(ルチル型酸化チタン微粉末、和光純薬株式会社製)を用いた。そして、モナザイト30gをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、粒径約1mmの造粒物を複数作製した。ルチル30gにカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を添加したものを準備し、これに上記のように作製したモナザイト造粒物全量を添加し、転動造粒し、2層構造造粒物を作製した。シリカ40gにカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を添加したものを準備し、これに上記のように作製した2層構造造粒物全量を添加し、転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例12)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例11と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例13)
強誘電体として、ニオブ酸リチウム粉末(LiNbO、共立窯業株式会社製)を用いた以外は、実施例11と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例14)
強誘電体として、チタン酸バリウム粉末(BaTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例11と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例15)
シリカの代わりに、活性炭(二村化学株式会社製、太閤活性炭)の顆粒品を粉砕後分級し75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた以外は、実施例11と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例16)
天然放射性鉱物としては、モナザイト(窯業業者より入手)をポットミルにて粉砕し、分級して75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた。無機系吸着性物質としては、シリカ微粉末(触媒化成株式会社製)を用いた。強誘電体として、ルチル(ルチル型酸化チタン微粉末、和光純薬株式会社製)を用いた。そして、モナザイト30gをカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を用いて転動造粒し、粒径約1mmの造粒物を複数作製した。ルチル30gおよびシリカ40gにカルボキシメチルセルロースの2wt%水溶液を添加したものを準備し、これに上記のように作製したモナザイト造粒物全量を添加し、転動造粒し、100℃で5時間乾燥して、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例17)
強誘電体として、チタン酸鉛粉末(PbTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例16と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例18)
強誘電体として、ニオブ酸リチウム粉末(LiNbO、共立窯業株式会社製)を用いた以外は、実施例16と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例19)
強誘電体として、チタン酸バリウム粉末(BaTiO、和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例16と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実施例20)
シリカの代わりに、活性炭(二村化学株式会社製、太閤活性炭)の顆粒品を粉砕後分級し75μ(200メッシュ)以下の微粉末としたものを用いた以外は、実施例16と同様に行い、本発明の分解機能保有吸着剤を作製した。
(実験)
上述した実施例および比較例を用いて、以下の実験を行った。
第1の活性測定法として、フェロイン水溶液の吸着試験を行った。
フェロインは酸化還元指示薬であり、酸化されると赤色から無色に変色する。酸化電位は1.06vでこれは光触媒の評価法として用いられるメチレンブルーの酸化電位0.6vに比べてかなり強い酸化力を評価したことに相当する。
第2の活性測定法としては、ホルムアルデヒドの吸着試験を行った。
(実験1)
実施例1ないし4の吸着剤と比較例1および2の吸着剤について、フェロイン水溶液の吸着試験を行った。活性測定は50mlのガラスビンに、各吸着剤1gと水30mlをとり、次いでフェロインの1.5wt%アルコール溶液0.50mlを加えた後、所定時間経過時における511nmの吸光度を測定した。測定結果は、図1(表1)に示す通りであった。
また、フェロイン添加後一定時間放置したのち、試料の0.5mlを取り水2mlで希釈して石英ガラス製測定セルに入れ、紫外可視分光光度計にて511nmの吸光度の変化を活性の尺度とした。測定の一例を図1に示す。図1に示すようフェロインは可視部511nmと紫外部294nmに強い吸収を示し、ブランク(試料なし)では長時間にわたり強度の変化がないが、試料添加系では吸着・分解が進むに従い両方の吸収ともに強度が低下し肉眼では色が次第に薄くなり、最終的には無色になるのが観察された。
(実験2)
実施例5ないし8の吸着剤と比較例3ないし5の吸着剤について、フェロイン水溶液の吸着試験を行った。活性測定は50mlのガラスビンに、各吸着剤1gと水30mlをとり、ついでフェロインの0.3wt%アルコール溶液0.50mlを加えた後、所定時間経過時における511nmの吸光度の時間変化を測定した。測定結果は、図2(表2)に示す通りであった。
表1および表2の結果より、吸着・分解の活性序列は チタニア(ルチル)>PbTiO>LiNbO>BaTiO>トルマリン>チタニア(アナターゼ)であった。この序列は自発分極の強さの序列にほぼ対応している。また、アナターゼ型チタニアの活性が最も低いことから、この活性が光触媒的な効果が主原因でないことは明らかである。
ただし、誘電率が低いアナターゼ型チタニアの活性は光触媒的な効果と思われ、ルチル型チタニアの活性にも一部光触媒的な効果も含まれていると思われる。
表2にはチタン酸鉛を用いて組成の影響や吸着剤としてのシリカの効果などを見たものである。表2より、チタン酸鉛単独では吸着・分解が進まないこと、モナザイトの無い系では吸着のみが起きることが分かる。つまり、吸着・分解には三成分の共存が必須であることが分かった。さらにシリカの共存により分解速度が速くなること、さらにモナザイトが10%,チタン酸鉛が10%の系では速度か゛遅くなった。なお、この場合吸光度の測定は試料液1mlを水2mlに希釈して測定した。
(実験3)
実施例1,2の吸着剤について、ホルムアルデヒドの吸着試験を行った。5リッターのテドラバッグに、各吸着剤1gを封入し、次いで乾燥空気と所定濃度のホルムアルデヒドを入れて室温にて放置し、所定時間ごとにホルムアルデヒド濃度を北川式ガス検知管171SCにて測定した。測定結果は、図3(表3)に示す通りであった。
実験開始初期は吸着による早いホルムアルデヒド濃度の低下が起こり、ついで分解によるゆっくりした濃度低下が起きる。
(実験4)
実施例9,10の吸着剤と比較例6の吸着剤について、ホルムアルデヒドの吸着試験を行った。5リッターのテドラバッグに、各吸着剤1gを封入し、ついで乾燥空気と所定濃度のホルムアルデヒドを入れて室温にて放置し、所定時間ごとにホルムアルデヒド濃度を北川式ガス検知管171SCにて測定した。測定結果は、図4(表4)に示す通りであった。
表4において、吸着一回目にはシリカによる吸着の寄与もあるためホルムアルデヒドの減少がやや早いが、二回目は主に吸着・分解によりホルムアルデヒドが減少したものと推定される。表3にはホルムアルデヒドの良い吸着剤である活性炭と複合した例を示す。活性炭単独の場合二回目までは早いホルムアルデヒド濃度の減少が起きるが、三回目の減少は極僅かである。つまり活性炭の吸着が二回目でほぼ飽和したことを示す。実施例の吸着剤では、三回目も濃度の減少が起こり、吸着・分解が継続していることを示している。
図1は、本発明の実施例の分解機能保有吸着剤および比較例の吸着剤を用いた実験結果を示す図である。 図2は、本発明の実施例の分解機能保有吸着剤および比較例の吸着剤を用いた実験結果を示す図である。 図3は、本発明の実施例の分解機能保有吸着剤および比較例の吸着剤を用いた実験結果を示す図である。 図4は、本発明の実施例の分解機能保有吸着剤および比較例の吸着剤を用いた実験結果を示す図である。

Claims (7)

  1. 強誘電体と天然放射性鉱物と無機系吸着性物質とを含有することを特徴とする分解機能保有吸着剤。
  2. 前記吸着剤は、前記天然放射性鉱物を含有するコア層と、該コア層を被包する強誘電体含有層と、該強誘電体含有層を被包する無機系吸着性物質含有層を有するものである請求項1に記載の分解機能保有吸着剤。
  3. 前記吸着剤は、前記天然放射性鉱物を含有するコア層と、該コア層を被包するとともに前記強誘電体および前記無機系吸着性物質とを含有する外層を備えるものである請求項1に分解機能保有吸着剤。
  4. 前記強誘電体は、自発分極の強さ50×10−2C/m以上の強誘電体である請求項1ないし3のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
  5. 前記強誘電体は、ルチル、ニオブ酸リチウム、チタン酸鉛からなる群より選択される少なくとも1種のものである請求項1ないし4のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
  6. 前記天然放射性鉱物は、ニンギョウ石、センウラン鉱、カツレン石、トリウム石、モナザイト、サマルスキー石、ヘエルグリン石、ゼノタイム、トロゴム石、変種ジルコン、パイロクロワからなる群より選択される少なくとも1種のものである請求項1ないし5のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
  7. 前記無機系吸着性物質は、活性炭、ゼオライト、シリカ、活性白土、酸性白土からなる群より選択される少なくとも1種のものである請求項1ないし6のいずれかに記載の分解機能保有吸着剤。
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