JP2005117993A - カテプシンeの腫瘍マーカーとしての用途およびカテプシンeならびにカテプシンdの腫瘍血管新生阻害療法のターゲットとしての用途 - Google Patents

カテプシンeの腫瘍マーカーとしての用途およびカテプシンeならびにカテプシンdの腫瘍血管新生阻害療法のターゲットとしての用途 Download PDF

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Abstract

【課題】 カテプシンDまたはカテプシンEを腫瘍マーカーとして使用する使用方法を提供すること。
【解決手段】 この発明の方法は、カテプシンEを扁平上皮ガンなどの腫瘍に対する腫瘍マーカーとして使用することからなっている。すなわち、血清中のカテプシンEを測定することによって、腫瘍細胞の発育増殖・転移能(悪性度)を判別することができる。
また、カテプシンDまたはカテプシンEはタンパク質または遺伝子として腫瘍細胞に導入される。この導入によって、カテプシンDのアンジオスタチン産生能ならびにカテプシンEのエンドスタチン産生能の亢進を誘導し、腫瘍細胞の発育増殖・転移を抑制することができる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、カテプシンEの腫瘍マーカーとしての用途およびカテプシンEならびにカテプシンDの腫瘍血管新生阻害療法への用途に関し、更に詳細には、カテプシンEの血清中の測定値に基づいて腫瘍の予知・予後を判別する方法、およびカテプシンDならびにカテプシンEのアンジオスタチン産生能ならびにエンドスタチン産生能の差に基づいて腫瘍細胞の発育増殖および転移を抑制する腫瘍血管新生阻害療法に関するものである。
血管新生は、発生、分化や創傷治癒過程に必須の機構であるが、その一方で疾患の発症進展を促すこともよく知られている。病的血管新生は、固形腫瘍の発育増殖や浸潤、転移過程、糖尿病および未熟児網膜症の発症、進展過程、関節リウマチの慢性炎症時などでよく観察される。
ところで、腫瘍組織が一定の大きさを超えて発育増殖するためには、主に腫瘍細胞から分泌される血管新生促進因子による新たな血管新生が必要不可欠である。一方、腫瘍部位では血管新生阻害因子も産生され腫瘍の発育増殖を抑制することが知られている。阻害因子の作用が促進因子の作用を上回れば、腫瘍は栄養補給を断たれ休眠状態ないし壊死に陥るとされている。
そこで、この血管新生阻害療法はこれら疾病に対して新たな方法論を提供するものと期待されている。なかでも、腫瘍血管新生阻害療法は、癌細胞そのものを標的とする既存の治療法と異なり、癌細胞の変異による耐性を生じにくいなどの理由から有望な治療戦略と考えられている。実際、1995年頃から血管新生を阻害する物質の探索が精力的に行われ、表1に示すような多様な阻害物質としてプロテアーゼによって産生される内在性血管新生抑制因子群が報告され、こうした阻害物質の一部を用いた腫瘍血管新生阻害療法が米国を中心に進められている。しかし、血管新生が複雑なステップの反応であることや、阻害物質のインビボ(in vivo)での作用が一様でないことなどもあって、今のところ期待される成績からはほど遠い状況にある。
Figure 2005117993
ところで、これら血管新生阻害因子を産生する悪性腫瘍のプロテアーゼは、トリプシン、プラスミン、カリクレインなどのセリンプロテアーゼの阻害剤が癌の増殖や転移を抑制すること(非特許文献1)、リソソーム性システインプロテアーゼのカテプシンBやLの阻害剤に浸潤抑制効果があること(非特許文献1)、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)の阻害剤に癌の増殖、浸潤、転移抑制効果があること(非特許文献2)などから、生体侵襲や転移をひき起こす悪玉として考えられてきた。
しかしながら、最近のインビトロ(in vitro)のモデル実験から、腫瘍細胞から分泌されるプロテアーゼの中に血管新生阻害因子を産生するものが含まれていることが発見され、これらが血管新生阻害因子の産生を介して間接的に悪性腫瘍の発育増殖を抑制することが示唆された。つまり、血管新生阻害因子の産生プロテアーゼは、悪性腫瘍に対して善玉として作用すると考えられ、血管新生阻害療法の新たな標的分子になり得る可能性を示唆するものである。
上記内因性血管新生抑制因子のうち、アンジオスタチン(angiostatin)およびエンドスタチン(endostatin)は、血管新生を強力に阻害する内在性血管新生阻害因子で、それぞれプラスミノーゲンおよびコラーゲンXVIIIが腫瘍から分泌される何らかのプロテアーゼによって分解されてできるポリペプチドである。これらは増殖している血管内皮細胞に選択的に作用し、休止期にある正常な血管内皮細胞には作用しない特徴をもっている。しかし、これまで、アンジオスタチンおよびエンドスタチンの産生酵素の同定や作用機序には不明な点が多かった。
アンジオスタチンは、内在性血管新生阻害因子として1994年に同定された38kDaのポリペプチドで、前駆基質プラスミノーゲンのクリングルドメイン(K1−K4)のうち少なくとも3つを含んでいる(非特許文献3)。in vitroの実験系では、MMP−12(非特許文献4)、ウロキナーゼ(非特許文献5)などのプロテアーゼがアンジオスタチンの産生に関与するとされたが、これらがインビボ(in vivo)の真のアンジオスタチン産生酵素かどうかは明らかにされていなかった。
本発明者らは、プラスミノーゲンがヒト前立腺癌細胞(PC3)の産生するカテプシンDによって特異的に切断されアンジオスタチンを産生することを見出した。また、本酵素はアンジオスタチン産生過程でプラスミンを分解し、プラスミンの産生を阻害することによって血管新生促進因子VEGF(vascular endothelial growth
factor)の潜在型から活性型への変換を阻害することを明らかにし、二重のメカニズムで血管新生を抑制することを報告した(非特許文献6)。
さらに、ヒト乳癌細胞(MCF7)が分泌しているカテプシンDは、PC3細胞から分泌される分子に比べて、同じ酵素量であっても、プラスミノーゲンからアンジオスタチンを産生する活性が著しく低いことを報告した(非特許文献6)。
他方、エンドスタチンは、同じく内在性血管新生抑制因子として、1997年にはじめて発見された(非特許文献7)。エンドスタチンは主に血管周囲に局在するコラーゲンXVIIIのC末端部分がプロテアーゼによって切断されてできる22kDaのポリペプチドである。また、マウス血管内皮腫細胞株から分泌されるカテプシンLがエンドスタチンを産生する酵素であることが報告された(非特許文献8)。しかし、カテプシンLによって切断されたエンドスタチン断片は、ヒトにおいては検出されておらず、果たしてヒトにおいてカテプシンLがエンドスタチンの産生酵素であるかどうか不明であった。その後、MMP−9がエンドスタチン産生能を有することが報告されたが(非特許文献9)、この場合もやはり切断部位がヒトエンドスタチンと一致していなかった。また、MMP−9については、子宮内膜の血管新生の時期に一致してその発現が誘導されることから、エンドスタチンの責任酵素であるかの疑問が残った。
本発明者らは、腫瘍細胞から分泌されるエンドソーム・リソソーム性アスパラギン酸プロテアーゼのカテプシンDおよびカテプシンEがそれぞれプラスミノーゲンおよびコラーゲンXVIIIを特異的に分解してアンジオスタチンおよびエンドスタチンを産生することを明らかにした。両酵素は、本来、エンドソーム・リソソーム系蛋白質分解システムにおいて重要な役割を果たしているが(非特許文献10、11)、腫瘍細胞や活性化された抗原提示細胞では一部が細胞外に分泌され、細胞外蛋白質の分解に関与することが知られている。
ところで、アンジオスタチンおよびエンドスタチンは、少なくともマウスの系においては強力な血管新生阻害活性を持つため、ヒト臨床試験においてもその劇的な効果が期待されていた。しかしながら、ヒト腫瘍の持つ多様性のためか、あるいは種の違いによるものかは分からないが、当初期待されたほどの効果は見られていない。その原因のひとつは、これらの阻害因子の作用機序についての分子生物学的な解析が十分ではなく、これら物質のもつ特徴を十分に発揮させる方法論が確立されていないことが考えられる。
DeClerck, Y.A., et al.:Eur.Cancer, 30A, 2170\2180, 1994 Siafaca, K.:FutureOncology, 1,185-199,1995 O'Reilly, M.S., et al.:Cell, 79,315-328,1994 Dong, Z., et al.:Cell,88, 801-810,1997 Gately, S/, et al.:Pro.Natl. Acid. Sci. USA 94,10868-10872,1997 Morikawa, W., et al.:J.Biol. Chem., 275(49), 38912-38920,2000 O'Reilly, M.S., et al.:Cell, 88, 277-285,1997 Felbor, U., et al.:EMBOJ., 19(6), 1187-1194,2000 R.J.A. von Moorselaar,et al.:Mol. Cell. Endocrinology,197,239-250, 2002 Yamamoto, K.:Proteases:New Perspectives (V.Turk, ed.), pp.59-71, Birkhauser Verlag, Basel,1999 Yasuda, Y., et al.:Eur.J. Biochem.,266,383-391,1999
本発明者は、腫瘍細胞からのカテプシンDおよびカテプシンEがそれぞれプラスミノーゲンおよびコラーゲンXVIIIを特異的に分解してアンジオスタチンおよびエンドスタチンを産生することに基づいて、カテプシンDおよびカテプシンEを腫瘍マーカーとしての可能性について鋭意検討した結果、カテプシンD分子のアンジオスタチン産生能と、カテプシンEのエンドスタチン産生能とが腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)に関連することを見出して、この発明を完成した。
したがって、この発明は、カテプシンDまたはカテプシンEを、例えば、扁平上皮ガンなどの腫瘍に対する腫瘍マーカーとして使用することからなる使用方法を提供することを目的としている。
また、この発明の別の目的は、カテプシンDまたはカテプシンEを腫瘍細胞に導入することからなる細胞導入法を提供するとともに、新たな腫瘍血管新生阻害療法を提供することである。
更に、カテプシンDまたはカテプシンEの産生能の差異によって腫瘍細胞の発育増殖・転移能、つまり悪性度ならびに予後を判別する方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、この発明は、カテプシンDまたはカテプシンEを、腫瘍、例えば、扁平上皮ガンなどに対する腫瘍マーカーとして使用することからなる使用方法を提供する。この発明は、その好ましい態様としては、カテプシンDまたはカテプシンEを扁平上皮ガンに対する腫瘍マーカーとして使用する方法を提供する。
また、この発明の別の形態として、この発明は、カテプシンDまたはカテプシンEを腫瘍細胞に導入することからなる細胞導入法を提供する。この発明の形態における好ましい態様としては、カテプシンDまたはカテプシンEをタンパク質または遺伝子として腫瘍細胞に導入する方法が提供される。さらに、カテプシンDまたはカテプシンEを腫瘍組織・細胞に導入することによって新たな腫瘍血管新生阻害療法が提供される。
更に、この発明は、その更に別の形態として、カテプシンDまたはカテプシンEの産生能の差異によって腫瘍細胞の発育増殖能、つまり悪性度ならびに予後を判別する方法を提供する。
この発明に係る使用方法は、カテプシンDおよびカテプシンEを、例えば、扁平上皮ガンなどの腫瘍に対する腫瘍マーカーとして使用することからなる血管新生阻害因子としてのカテプシンDおよびカテプシンEの腫瘍マーカーとしての用途に関している。
また、この発明によれば、カテプシンDおよびカテプシンEは、タンパク質としてまたはその遺伝子の形態で腫瘍組織・細胞に導入することができる。
更に、この発明に係る腫瘍細胞の発育増殖能の判別方法は、カテプシンD分子のアンジオスタチン産生能の差によって腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)を判別することからなっている。
カテプシンDは、プラスミノーゲンを段階的に分解(L451−P452→L74−F75結合切断)し、4つのクリングルドメイン(K1−K4)を含むアンジオスタチンを産生するとともに、プラスミンを切断(E699−A700結合切断)することによって強力な抗血管新生作用を発揮することができる(図1)。
カテプシンD分子のアンジオスタチン産生能の差は、腫瘍の発生臓器の違いによるのではなく、腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)に依存していることが明らかとなった。つまり、同じ腫瘍細胞が分泌するカテプシンDであっても、悪性度の高いと判定された癌細胞からのカテプシンDはアンジオスタチン産生能が低く、悪性度の低い癌細胞からのカテプシンD分子はアンジオスタチン産生能が高いことが見出された(図2)。
そこで、カテプシンD分子のアンジオスタチン産生能の差が、腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)に依存していることの理由を探るために、各種腫瘍細胞からアンジオスタチン産生能の異なるカテプシンD分子を分離し、SDSゲル電気泳動や糖鎖分解酵素処理等にかけて比較検討した結果、アンジオスタチン産生能はカテプシンDのN型糖鎖に含まれるシアル酸含量に逆比例することが分かった(図3)。もし、カテプシンDのシアル酸付加の程度が腫瘍細胞の悪性度に影響を与えるとするならば、腫瘍細胞中のシアル酸転移酵素の発現や性状を知ることによって腫瘍の悪性度や予後を推定することが可能になる。
他方、本発明者は、癌細胞や活性化マクロファージなどの正常細胞から分泌されるカテプシンEが、コラーゲンXVIIIのC末端部位を特異的に切断しエンドスタチンを産生することを見出した。カテプシンEによって産生されるコラーゲンXVIIIの切断部位は、ヒト血液中で同定されるエンドスタチンのN末端と一致した(図4)。
図4に示すように、ヒト血清中に検出されるエンドスタチンのN末端は、カテプシンEおよびカテプシンDによってTyr117−Val118結合が特異的に切断されてできるVHLで始まるポリペプチドである。この部位の切断は、カテプシンDに比べカテプシンEの方が強い。下段のアミノ酸配列はマウスコラーゲンXVIIIのうちヒトと異なるアミノ酸を示している。▲はマウス組織中より見つかったエンドスタチン、↓はヒト血液中より見つかったエンドスタチン、▽は各種プロテアーゼのin vitro実験での切断部位を示す。カテプシンDのL71−H72結合切断部位とカテプシンLのH119−L12結合切断部位は、マウスで見つかったエンドスタチンとは一致したが、ヒトでは検出されていない。
一方、悪性度の異なる各種のヒト前立腺癌細胞から分泌されるプロテアーゼ活性を測定してみると、カテプシンE量のみが腫瘍細胞の悪性度や血管新生能と逆相関していることが見出された(図5)。他の乳癌細胞、口腔癌細胞、メラノーマ細胞においても同様の結果が得られた。
腫瘍細胞から分泌されるカテプシンEはほとんどが活性型分子でコラーゲンXVIIIやそのC末端フラグメント(NC1)を弱酸性領域で濃度依存性、時間依存性に分解しエンドスタチンを産生することが見出された(図6A〜D)。各種ヒト前立腺腫瘍細胞上清とNC1をマトリゲル上で血管内皮細胞とインキュベーションするとカテプシンE産生量の多い腫瘍細胞ほど血管内皮細胞による管腔形成を抑制した(図7)。また、血管内皮細胞にあらかじめ管腔を形成させておき、それに各種ヒト前立腺腫瘍細胞の培養上清を加えると、カテプシンE活性量に比例して血管内皮細胞はアポトーシスに陥り、形成された管腔は消失した(図8)。カテプシンEが実際に管腔破壊に関与しているか否かを検証する目的で、上記条件に加えて、カテプシンE特異的阻害剤を添加して同様の実験を行った。その結果、阻害剤添加によって管腔破壊が抑制された。その結果を図9に示す。すなわち、カテプシンEを多く分泌する腫瘍細胞は、エンドスタチンの産生を介して血管新生を阻害し、同時に、高濃度では形成された血管の内皮細胞をアポトーシスに導くことが明らかとなった。
この発明に係る腫瘍細胞への導入方法は、当該技術分野の当業者によって常用されている導入方法、例えば、タンパク質局所投与方法などの投与方法や、ならびにエレクトロポレーション法などの遺伝子導入方法などであればいずれも使用することができる。この発明によれば、かかる方法を使用することによって、カテプシンDならびにカテプシンEの蛋白投与法などおよびカテプシンD遺伝子ならびにカテプシンE遺伝子の腫瘍細胞へのin vivoエレクトロポレーション法などによる腫瘍細胞へ導入することができる。
各種ヒト癌細胞の生体内での発育増殖能とそれぞれの培養上清によるアンジオスタチン産生能の違いを示すための実験を行なった。
5週齢ヌードマウスの背部皮下に各種ヒト前立腺癌細胞を1.5×107個の細胞数でリン酸緩衝溶液に懸濁し26ゲージ針にて移植し、経時的に腫瘍の発育増殖能を調べた。DU‐145およびLNCaPにおいては生着せず、またPPC−1、DU−145、PC−3、ALVA−41、ALVA−101ならびにLNCaP(ヒト前立腺癌細胞株)およびMCF−7(ヒト乳癌細胞株)においては生着し、カテプシンD量とアンジオスタチン産生能に逆比例した腫瘍増殖が認められた(図2)。
この結果から、カテプシンD分泌量の低い癌細胞ほど発育増殖能は高いことが判明した。
また、各種ヒト癌細胞培養上清に含まれるカテプシンD活性の同一量を用いて、プラスミノーゲンからのアンジオスタチン産生量を比較した。その結果、生体内での増殖能の強い癌細胞ほどアンジオスタチン産生が低い傾向がみられることを見出した。つまり、(図3)。
カテプシンEとエンドスタチン産生能および血管内皮細胞の管腔形成阻害能との相関を示すために実験を行なった。
まず、カテプシンEを特異的に計測できる合成基質MOCAc−Gly−Ser−Pro−Ala−Phe−Phe−Arg−Leu−Ala−Lys(Dnp)−D−Arg−NH2を使用して、各種癌細胞の培養上清中のカテプシンE量を算出した。次に、エンドスタチン産生能をみるために、コラーゲンXVIIIのCOOH末端のNC1領域(0.5μg)と各種癌細胞培養上清(10μg)をpH6、37℃の条件にて12時間処理した。その際に、NC1よりエンドスタチンに変換した量比にてエンドスタチン産生能を算出した。血管内皮細胞の管腔形成阻害能をみるために、1×104個のヒト儕帯大静脈血管内皮細胞(HUVEC)をマトリゲル上に播種するとともに、NC1(20ng)と癌細胞培養上清(1μg)をpH6の条件にて添加し、37℃、5%CO2にて24時間培養した。24時間後の血管内皮細胞の管腔形成量をコントロールと比較して算出した。
その結果、図5に示すように、ヒト前立腺癌細胞から分泌されるカテプシンE量の多い細胞株ほどエンドスタチン産生能が高く、また、このエンドスタチン産生を介した血管内皮細胞の管腔形成阻害とも高い相関関係が認められた。
各種ヒト前立腺癌細胞培養上清のヒト膀帯大静脈血管内皮細胞(HUVEC)に対する影響について調べた。
マトリゲルを用いてあらかじめ1×104個のヒト臍帯大静脈血管内皮細胞(HUVEC)で管腔を形成させておき(16時間、37℃、5%CO2にて培養)、それに各種ヒト前立腺癌細胞上清(10μg)とNC1(2μg)を加えて6時間処理した。管腔の破壊量を培養上清のみを添加したコントロールと比較し算出した。
その結果を図7に示すように、カテプシンEを多く含む細胞株ほど血管内皮細胞の管腔形成の阻害が強く認められた。
カテプシンEによるエンドスタチン産生のpH依存性について、NC1に対するカテプシンEの分解を各種pHで比較することによって調べた。
NC1(3.0μg)をそれぞれ精製ラットカテプシンD、精製ラットカテプシンEならびに精製ラットカテプシンLとともに種々のpHで酵素対基質比(W/W)1:20の下で、37℃で10時間処理した。次いで、反応生成物は還元条件でSDS−PAGEによって分析した。
その結果、図6Aで示すように、pH4では、NC1はカテプシンEによって完全に分解され、エンドスタチンは検出されなかった。しかし、癌形成領域pHであるpH5〜pH6では、NC1はカテプシンEによって限定的に分解され、エンドスタチンを安定的に産生した。なお、カテプシンDでもpH6でエンドスタチンが産生された。更に、pH5〜pH6で、カテプシンLもエンドスタチンを産生した。
カテプシンE、カテプシンDおよびカテプシンLによるNC1からのエンドスタチン産生能を比較した。
NC1(5.0μg)をそれぞれ精製ラットカテプシンD、精製ラットカテプシンEならびに精製ラットカテプシンLとともにpH6でそれぞれの酵素対基質比(w/w)の下で、37℃で12時間処理した。次いで、反応生成物は還元条件でSDS−PAGEによって分析した。
その結果、図6Bに示すように、カテプシンEは、他の酵素に比較して、低濃度でエンドスタチンを産生した。
カテプシンE、カテプシンDおよびカテプシンLによるエンドスタチン産生能の時間依存性を、各種精製酵素を用いてNC1からのエンドスタチン産生能を比較した。
NC1(5.0μg)をそれぞれ精製ラットカテプシンD、精製ラットカテプシンEならびに精製ラットカテプシンLとともに酵素対基質比1:20(W/W)の下で、pH6、37℃で12時間処理した。次いで、反応生成物を還元条件でSDS−PAGEによって分析した。
その結果、図6CおよびDで示すように、カテプシンEは、他の酵素に比較して、速やかにエンドスタチンを産生し、それを長時間安定的に存在させた。
悪性度の高い前立腺癌細胞にカテプシンEを過剰発現させたときの血管内皮細胞の管腔形成阻害能に対する影響について調べた。
カテプシンEの発現の少ない前立腺癌細胞株(DU145細胞)に、リポフェクチン法によりヒトカテプシンE発現ベクター(pcDNA3.1−hCE)を導入した。
図10Aには、カテプシンE遺伝子を過剰発現させた癌細胞の細胞内および細胞外での酵素活性量を示した結果を示している。
マトリゲル上でのHUVECによる管腔形成に対して、カテプシンE遺伝子を過剰発現させたヒト前立腺癌細胞(DU145−hCE)の培養上清の効果を対照(DU145−MOCK:ベクターのみを発現させたもの)と比較した。
血管内皮細胞の管腔形成阻害能を比較するために、HUVECをマトリゲル上に播種するとともに、NC1(20ng)とカテプシンE遺伝子を過剰発現した癌細胞培養上清(0.2μg)をpH6の条件にて添加し、37℃、5%CO2にて24時間培養した。24時間後の血管内皮細胞の管腔形成量を対照(ベクターのみを遺伝子導入した癌細胞の培養上清を同一条件にて処理)と比較した(図10B)。図10Cは、培養上清による管腔形成阻害効果を、画像処理によって定量化したデータで示している。
これらの結果から、カテプシンEが過剰発現することによって管腔形成阻害効果が強くなっていることが明らかとなった。
カテプシンEを過剰発現させた別のヒト前立腺癌細胞(ALVA101)のin vivoでの発育増殖能と血管新生能との関係を調べた。
カテプシンEの発現量の少ない前立腺癌細胞株(ALVA101)に、先と同様にリポフェクチン法によりヒトカテプシンE発現ベクターを遺伝子導入した。
カテプシンE遺伝子を過剰発現させた前立腺癌細胞(ALVA101−hCE)とベクターのみを導入した癌細胞(ALVA101−MOCK)をヌードマウス皮下に移植し、それぞれの発育増殖能と血管新生能の比較をした。その結果、図11Aに示すように、カテプシンE遺伝子を過剰発現させた癌細胞培養上清は、ベクターのみを導入したものに比べて、マトリゲル上での管腔形成を強く阻害した。ALVA101−hCEはALVA101−MOCKに比べてin vivoでの発育増殖能が強く抑制されるとともに(図11A)、血管新生能(血管内皮特異的マーカーである抗von Willebrand
factor抗体との反応性)も顕著に阻害されていることが分かった(図11B)。さらに、ALVA101−hCEを移植したヌードマウスの血清中のカテプシンE活性量はALVA101−MOCKを移植した場合に比べて有意に増加していた(図11B)。
さらに前立腺癌細胞の発育増殖および転移に対するカテプシンEの阻害効果について調べた。
ヒト前立腺癌細胞を5週齢ヌードマウス皮下に移植し、腫瘍径が1000mm3に発育増殖したところで精製したカテプシンEを腫瘍部に連日注射(1日につき200μg/kgを0.1mlのリン酸緩衝溶液に溶解)を10日間施行し、癌細胞の発育増殖に対する抑制効果を調べた。対照群ではリン酸緩衝溶液を同様にして腫瘍部に注射(0.1ml)した。また、投与終了3週間後に肺転移を観察した。
その結果、図12Aに示すように、対照群に対して、カテプシンEを投与した群では明らかに癌細胞の発育増殖が抑制されるとともに、肺転移も抑制された(図12B)。
前立腺癌細胞の発育増殖に対するカテプシンE遺伝子発現の阻害効果を調べた。
前立腺癌細胞(ALVA−41)をヌードマウス皮下に移植し、腫瘍が500mm3に発育増殖したところで、カテプシンE発現プラスミド(pcDNA3.1−hCE)を29ゲージ針にて腫瘍部に注入し、即座にピンセット型電極にて腫瘍部を挟み込み、電気刺激(50V/0.5 msec、8回)を加えた(in vivoエレクトロポレーション法)。同様の操作を2日後に再度行なった。その後、経時的に癌細胞の発育増殖に対する抑制効果を調べた。対照群には発現ベクターのみ(pcDNA3.1)を注入し、同様の操作を行った。
その結果、図13に示すように、対照群に対して、カテプシンE遺伝子を導入した群では、遺伝子導入最終日4日目から明らかに癌細胞の発育増殖が抑制された(P<0.05)。
実施例12と同様に、局所の腫瘍細胞にヒトカテプシンD遺伝子をエレクトロポレーション法によって導入すると、腫瘍の発育増殖ならびに転移が有意に抑制された(図14)。
マウス角膜法によるin vivoでの血管新生に対するカテプシンEおよびカテプシンDの阻害効果について調べた。
カテプシンEまたはDを存在または非存在下(カテプシンEあるいはカテプシンD量として0.2μg)で血管新生因子(60−80 ngのbFGF)含有ペレットを作成した。ネンブタールで6週齢Balb/cマウスを麻酔後、実体顕微鏡下にてマイクロメスとマイクロスパーテルを使用してマウス角膜へペレットを挿入し、5日後の血管新生能を比較した。
その結果、図15に示すように、カテプシンEを含ませたペレットは血管新生を強く阻害していることが分かった。
カテプシンE遺伝子欠損による癌細胞転移への影響を調べた。
この実施例は、腫瘍細胞だけではなく、生体側のカテプシンEが腫瘍細胞に対する生体防御にどう影響するのかを調べる目的で行なった。
野生型マウスおよびカテプシンE欠損マウスにマウスメラノーマ細胞(K−1735M2.1x107)を尾静脈から注射して移植し腫瘍細胞の肺転移能を4週間後にコロニー形成を指標にして比較した。その結果、図16に示すように、カテプシンE欠損マウスでは、野生型マウスに比べ、明らかに癌細胞の肺転移が亢進されていることが分かった。このことは、腫瘍細胞から産生されるカテプシンEのみならず、宿主のもつカテプシンEも抗腫瘍作用をもつことを示していると共に、宿主生体防御系においてカテプシンEが重要の役割を果たしていることを示している。
ヒト口腔癌患者血清中のカテプシンEおよびカテプシンD量について調べた。
ヒト口腔癌患者の血清中のカテプシンEおよびカテプシンD量を特異的合成基質を用いて測定した。その結果、図17で示すように、癌患者では、正常人に比べて、有意に血清中のカテプシンE量が低下していることが分かった。また、血清中のカテプシンE量は、癌の悪性度の高い患者ほど低い傾向が見られた。これに対して、カテプシンD量は、癌患者と正常人では有意な差は認められなかった。
本発明者は、口腔癌患者血液中のカテプシンEが正常者に比べ有意に低下していることをすでに見出している上に、上記結果がカテプシンEの発現や活性の低下が腫瘍細胞の増殖、転移を誘導する可能性を示唆している。
腫瘍組織でカテプシンEによるエンドスタチン産生、カテプシンDによるアンジオスタチン産生が誘導されるならば、腫瘍血管新生が阻害され、腫瘍の発育増殖ならびに転移が抑制されると考えられる。このことは、この発明に係るカテプシンDおよびカテプシンEは、腫瘍の悪性度や予後のマーカーとなり得るばかりでなく、血管新生阻害療法に基づく癌治療に新たな道を開くものと期待される。
また、これまでに本発明者の研究から、カテプシンEは、生体防御系において重要な役割を果たしていることが示されている。特に、カテプシンEノックアウトマウスの解析から、該動物が一定環境下でアトピー性皮膚炎を発症することから、本酵素が細胞性免疫を担う重要酵素であることが示唆されている。
カテプシンDによるアンジオスタチン産生機構を示す模式図。 各種ヒト前立腺癌細胞培養上清中のカテプシンD量と各癌細胞のヌードマウス皮下での発育増殖能を示す図。 カテプシンDのシアル酸付加量(レクチン反応性)と同一量のカテプシンDを用いたときのアンジオスタチン産生能の比較を示す図。 各種プロテアーゼによるヒトコラーゲンXVIIIのC末端NC1領域の切断部位を示す図。 各種ヒト前立腺癌細胞培養上清中のカテプシンEとエンドスタチン産生能との相関を示す図。 カテプシンL,DおよびEのエンドスタチン産生におけるpHの影響を示す図。 カテプシンL,DおよびEのエンドスタチン産生における濃度依存性を示す図。 カテプシンL,DおよびEのエンドスタチン産生における時間依存性を示す図。 カテプシンL,DおよびEのエンドスタチン産生における時間依存性を示す図。 各種ヒト前立腺癌細胞培養上清中のカテプシンE量と管腔形成阻害能の相関を示す図。 各種ヒト前立腺癌細胞培養上清による管腔破壊能に対するカテプシンE特異的阻害剤の抑制効果を示す図。 各種ヒト前立腺癌細胞培養上清による管腔の破壊に対するカテプシンE特異的阻害剤の抑制効果を示す図。 ヒトカテプシンE遺伝子を導入した前立腺腫瘍細胞(DU−145)におけるカテプシンE発現量とその培養上清による管腔形成阻害能増強を示す図。 ヒトカテプシンE遺伝子を導入した前立腺腫瘍細胞(ALVA−101)におけるカテプシンE発現量とその培養上清による管腔形成阻害能増強効果およびヌードマウス皮下での増殖能の抑制効果を示す図。 ヒトカテプシンE遺伝子を導入した前立腺腫瘍細胞(ALVA−101)とベクターのみを導入した同細胞をヌードマウス皮下に移植したときの血管新生能(抗vWF抗体との反応性)の比較とそれぞれの動物血清中のカテプシンE量の比較を示す図。 カテプシンEタンパク質投与によるin vivoでの腫瘍抑制効果および肺転移抑制を示す図。 in vivoエレクトロポレーション法によるカテプシンEの遺伝子導入によるin vivoでの腫瘍抑制効果を示す図。 in vivoエレクトロポレーション法によるカテプシンDの遺伝子導入によるin vivoでの腫瘍抑制効果を示す図。 マウス角膜法によって検証されるカテプシンDおよびカテプシンEによるin vivoでの血管新生抑制効果を示す図。 カテプシンE遺伝子欠損マウスおよび対照マウスにマウスメラノーマ細胞を移植した際の肺転移能の比較を示す図。 口腔癌患者血液中のカテプシンDおよびカテプシンE量およびエンドスタチン量を示す図。

Claims (9)

  1. カテプシンEを腫瘍マーカーとして使用することを特徴とする使用方法。
  2. 請求項1に記載の使用方法において、前記腫瘍マーカーが扁平上皮ガンのマーカーであることを特徴とする使用方法。
  3. カテプシンDまたはカテプシンEを腫瘍細胞に導入することを特徴とする細胞導入法。
  4. 請求項3に記載の細胞導入法において、前記カテプシンDまたはカテプシンEをタンパク質として腫瘍組織・細胞に導入することを特徴とするタンパク質投与法。
  5. 請求項3に記載の細胞導入法において、前記カテプシンDまたはカテプシンEを遺伝子として腫瘍細胞に導入することを特徴とする細胞導入法。
  6. 腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)をカテプシンD分子のアンジオスタチン産生能の差によって判別することを特徴とする腫瘍細胞の発育増殖能の判別方法。
  7. 請求項6に記載の腫瘍細胞の発育増殖能の判別方法において、前記アンジオスタチン産生能が低い場合には腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)が高いと判定し、また、他方、前記アンジオスタチン産生能が高い場合には腫瘍細胞の発育増殖能(悪性度)が低いと判定することを特徴とする腫瘍細胞の発育増殖(悪性度)の判別方法。
  8. 請求項6または7に記載の腫瘍細胞の発育増殖能の判別方法において、前記アンジオスタチン産生能をカテプシンDのN型糖鎖に含まれるシアル酸含量に逆比例することによって推定することを特徴とする腫瘍細胞の発育増殖能の判別方法。
  9. 請求項6に記載の腫瘍細胞の発育増殖能の判別方法において、カテプシンEによって産生されるエンドスタチン量の差によって腫瘍細胞の発育増殖能および転移能を判別することを特徴とする腫瘍細胞の発育増殖能および転移能の判別方法。
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