JP2005113928A - Boot for constant velocity joint - Google Patents
Boot for constant velocity joint Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005113928A JP2005113928A JP2003207890A JP2003207890A JP2005113928A JP 2005113928 A JP2005113928 A JP 2005113928A JP 2003207890 A JP2003207890 A JP 2003207890A JP 2003207890 A JP2003207890 A JP 2003207890A JP 2005113928 A JP2005113928 A JP 2005113928A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boot
- outer casing
- peripheral surface
- diameter side
- seal lip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Sealing Devices (AREA)
- Diaphragms And Bellows (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のディファレンシャル(デフ)ギアから車軸ハブへ動力を伝達するドライブシャフト(動力伝達軸)等に備えられる等速ジョイント(Constant Velocity Universal Joint)を保護するためのブーツに関し、特に、等速ジョイントの外筐の外周面と、この外周面に固定されるブーツの大径側端部内周面との間のシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車用のドライブシャフトには、その両端部に等速ジョイントが用いられる。そして、等速ジョイントを潤滑するためのグリースを封入するとともに、外部からの埃や水等の異物の浸入を防ぐため、等速ジョイントの屈曲部をカバーする可撓性のブーツが装着される。このようなブーツは、通常その大径側端部および小径側端部をそれぞれディファレンシャルギア(デフ)側またはハブ側の等速ジョイントの外筐(ケーシング)の外周面と、ドライブシャフト軸部の外周面とにそれぞれバンドによって締結することによって固定される。
【0003】
ハブ側(アウトボード側)の等速ジョイントには、通常外筐の外周面が単純な円筒状のものが使用されることが一般的である。
この場合、等速ジョイント用ブーツの内周面と等速ジョイントの外筐の外周面との間のシールは、例えば外筐の外周面周方向にわたって凹設した周溝に、等速ジョイント用ブーツの大径側端部の内周面に凸設した突条を係合させることによって行っている。
【0004】
一方、デフ側(インボード側)の等速ジョイントには、ドライブシャフトの軸部に三叉状に装着された例えば3組のころがそれぞれ軸方向に滑動可能に構成されてなるトリポッドジョイント(トリポートジョイント)を用いることが一般的である。
このようなトリポッドジョイントの外筐には、その薄肉化および軽量化を図るため、外周面の軸方向に凹設された軸方向溝が、例えば3本周方向に分散して形成される。この場合、等速ジョイント用ブーツの大径側端部の内周面には、外筐の軸方向溝の溝面に適合して、例えば軸方向視形状が円弧状に張り出して形成された厚肉部が形成される。
このように、トリポッドジョイントを用いる場合において、外筐の外周面とブーツの内周面との間のシールを、アウトボード側と同様に、外筐側に凹設した周溝とブーツ側に形成された突条との係合によって行うことも考えられる。
しかし、外筐外周面の軸方向溝の溝面内に周方向の溝を形成するとなると、外筐の製作時の機械加工が極めて煩雑かつコスト高となる問題がある。
【0005】
そこで、このようなトリポッドジョイントの場合においては、溝と突条とを係合させることに代えて、ブーツの大径側端部の内周面に、周方向にわたって延在する突条であるシールリップを形成し、ブーツの大径側端部内にトリポッドジョイントの外筐を挿入し、大径側端部の外周側からバンド等の締結手段によって締め込んでシールリップの突端部を外筐の外周面に押圧することによってシールすることが知られている。
【0006】
また、従来はこのような等速ジョイント用ブーツを、ゴムによって形成することが一般的であったが、近年、車両の高速化への対応や、ブーツの耐久性向上、軽量化等を図るため、例えばポリエステル系エラストマ等の樹脂によって等速ジョイント用ブーツを形成することが普及しつつある。このような樹脂製ブーツの場合にも、上述したようなシールリップを用いて外筐の外周面とブーツの大径側端部の内周面との間のシールをすることが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
さらに、シール性を向上させるには、ブーツとトリポッドジョイントとの軸方向のずれを無くし装着性を向上させる必要がある。
そこで従来では次のような手段を講じてずれ防止とシールを同時に図るものとしていたものが知られている。
すなわち、大径側端部の外周にバンド締結用の凹溝を周設すると共に、該凹溝の直下に位置する大径側端部内周に複数本の円周状シールリップを備え、大径側端部の外周側からバンド等の締結手段を介して締め込んでシールリップの突端部を外筐の外周面に押圧することによってシールを図る。そして該シールリップ配設箇所よりもブーツの軸方向内方に円周方向のずれ防止凹部を周設すると共に、該ずれ防止部に係合する突部をトリポッドジョイントの外筐外周面端部に突設してずれ防止を図る(例えば、特許文献2及び3を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−13546号公報
【特許文献2】
実公昭62−16541号公報(図4等)
【特許文献3】
特開2003−202034号公報(図1等)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばポリエステル系エラストマ等の樹脂は、従来用いられてきたゴムに比べて剛性が高く、弾性が低いことから、シールリップによってシール性能を確保することがゴムの場合と比較して難しい。
【0010】
さらに、先の特許文献2や特許文献3に開示の先行技術にあっては次のような不具合を抱えている。
▲1▼ずれ防止部から軸方向に外れた位置にシールリップを設けているため、ブーツボリュームが大きく、材料の無駄及びコスト高を招いていたものであると共に、ブーツの外筐への挿入性も悪かった。
▲2▼ずれ防止部を意識的にバンド締結位置から軸方向に外れた位置に設けていたため、ブーツの小径側端部方向へのずれは規制できるものの、大径側端部方向のずれを規制する力が極めて弱いものであった。
さらに、特許文献2に開示の技術にあっては、次のような不具合も重ねて抱えていた。
▲3▼トリポッドジョイントの外筐外周面の軸方向溝にビード(突部)を設けると共に、該ビードに係合する凹部をブーツの大径側端部内周に設けていた構造であったため、このビードの存在によりブーツの外筐への挿入性をさらに悪くしていた。
▲4▼鍛造のまま、つまり旋盤加工をしないものであるため、装着したブーツの芯と外筐の中に存するドライブシャフトとの同心度が悪くなり、ブーツ寿命を短くする虞が多分にあった。
▲5▼ビードに係合する凹部を大径側端部の厚肉部にも設けるため、この凹部部分は成形時におけるアンダーカットとなり、脱型が困難で成形性が悪かった。
▲6▼ビードを鍛造で成形したままであると言うことは、その寸法精度ばらつきが旋盤加工したものより大きく、ブーツ側の凹部に遊びを持たせないとビードに乗り上げることになり、バンドを締めてもシールが効かないという状態が発生する虞があった。
【0011】
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑みなされたもので、その課題とするところは、大径側端部の内周面に張り出して形成された厚肉部を有する等速ジョイント用ブーツと、外筐の外周面との間のシール性を向上することにある。
また、本発明は、ブーツの外筐への挿入性を向上してシール性能を向上させると共に、ブーツ材料を低廉することによる低コスト化と、外筐の製作コスト低廉化及び容易化を図ることも課題の一つとしている。
【0012】
【課題を解決する手段】
本発明は、外筐外周面に複数の軸方向溝が形成されてなるトリポッドジョイント用のブーツであって、前記トリポッドジョイントの外筐が挿入される大径側端部と、トリポッドジョイントに接続された軸部が挿入される小径側端部と、大径側端部と小径側端部との間に形成されたベローズとで構成され、前記大径側端部は、バンドを介して外周面側からトリポッドジョイント外筐に締結固定されており、前記大径側端部は、外筐の軸方向溝に対応して内周面に張り出して形成された厚肉部と、前記大径側端部内周面の周方向全周にわたって突条に設けられた1本または複数本のシールリップを有し、該シールリップは、前記バンド締結部の直下に備えられ、かつシールリップの突端部の位置を、該シールリップの中心よりも軸方向いずれか一方にずらしてなることを特徴とする等速ジョイント用ブーツによって上述した課題を解決する。
【0013】
本発明によれば、ブーツの大径側端部の内周側にトリポッドジョイントの外筐を挿入し、大径側端部の外周面からバンドによって締結したときに、シールリップは、それぞれの突端部がずらされた側に倒れ込むように弾性変形する。そして、これらのシールリップが、漏出あるいは流入を阻止すべきグリースや異物等の圧力によって外筐の外周面の面部または溝により強く押し付けられ、いわゆるセルフシールリップとして機能するから、シール性能が向上する効果がある。
【0014】
また、シールリップは大径側端部の軸方向に少なくとも2本形成され、これら2本のシールリップはその突端部の位置を、当該シールリップの中心よりそれぞれ他のシールリップ側に対して軸方向反対側にずらしてなる構成としてもよい。これによれば、ブーツ内に封入された潤滑用グリースの漏出を防止しかつ外部からの水や異物の浸入を防止することができる。
【0015】
前記シールリップは、ブーツの他の部分と同じ材料によって形成されるものでもよいが、シールリップを含む大径側端部の内周面部を、外周面側よりも弾性の大きい樹脂またはゴムによって形成してもよい。
【0016】
また、シールリップを挟む軸方向両側に夫々ずれ防止壁が形成され、該ずれ防止壁は、シールリップの基部よりも内径を小さく形成し、該相対向するずれ防止壁が、トリポッドジョイント外筐の外周面の少なくとも軸方向溝以外の部分に形成された突部を、軸方向前後から挟み込むように係合する構成を併せて採用することも可能である。
これによれば、ずれ防止壁が、トリポッドジョイント外筐の外周面との間でブーツの軸方向前後のずれ防止を図ることができるため、シールリップによるシール効果を確実かつ効率的に得ることが出来る。
【0017】
また、ずれ防止壁は、シールリップからの距離が遠くなるにつれて径を小さく形成してなる相対向するテーパ面にて構成されているものとしてもよい。
【0018】
さらに本発明によれば、上述の通り、軸方向前後のずれ防止壁間に、シールリップを備える構成としているため、大径側端部のブーツボリュームを少なくでき、材料の無駄もない。
また、ボリュームの少ない分薄肉となり、外筐への挿入性もよい。また、本発明によれば、トリポッドジョイントの外筐外周面の軸方向溝に、従来技術のようにビードを設けないため、外筐への挿入性を損ねる虞もない。また、本発明では、バンド締結部の直下に前後のずれ防止壁とシールリップを備えているため、バンドによる締結力は、前後のずれ防止壁にもシールリップにも作用するため、ずれもなく、かつシール性能にも優れている。本発明によれば大径側端部が薄肉で柔軟性を有するものとできるため、ずれ防止壁がアンダーカットではあるが、成形性を損ねるものではない。
また、トリポッドジョイントの外筐の鍛造によって形成される外周面に施す機械加工(旋盤加工)は、ブーツのずれ防止壁に係合する面を有する周方向溝と、開口端部側の縁のテーパ面のみの最小限度で足りる。シールリップと当接する面部は機械加工で切削して形成する必要がないか、若しくは最小の加工で済むから、機械加工時の削り代を低減し、外筐の加工を簡単化することができる。
【0019】
さらに、リポッドジョイントの軸方向溝以外の外筐外周面に形成された凹部と係合するずれ防止凸部が大径側端部の内周面に形成され、該ずれ防止凸部がシールリップの基部よりも内径を小さく形成されている構成を併せて採用することもできる。
このような構成を採用することによっても、前記ずれ防止壁と同様にトリポッドジョイントの外筐に対するブーツの軸方向へのずれ防止を図ることが出来るため好ましい。また、ずれ防止凸部の構成と前記ずれ防止壁の構成を併せて採用すればさらにずれ防止効果が向上する。この場合において、ずれ防止凸部は、少なくとも2本のシールリップの間で突設され、該2本のシールリップはその突端部をそれぞれ他のシールリップと反対方向にずらして形成されているものとしてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなる等速ジョイント用ブーツの第1の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、本発明の一実施形態にすぎず、なんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。
【0021】
先ず、本実施形態の等速ジョイント用ブーツが装着されるトリポッドジョイントの外筐の形状について説明する。図1は、トリポッドジョイントの外筐の要部断面図である。図1に示すように、トリポッドジョイントの外筐1は、全体を筒状に形成され、等速ジョイント用ブーツは、その一方の開口端部3に装着される。図2は、図1に示すトリポッドジョイントの外筐1のII-II線断面図である。外筐1の内周面には、ドライブシャフトの軸部に三叉状に装着された例えば3組のころを夫々収容する溝5が、周方向に120°ずつ離間して3箇所形成されている。溝5は、軸方向にわたって略一定の断面形状を有し、断面が円弧状の凹面に形成された溝底部7と、その周方向両側に形成された溝側面部9とによって構成されている。そして、隣り合った溝5の隣接する溝側面部9相互間には、外筐1の内周面において最も軸心からの内径が小さく、かつ外筐1の軸心に向いて配置された面部11が形成されている。
【0022】
そして、溝底部7の裏側に相当する外筐1の外周面13は、外筐1の軸心と略同心の円筒面状に形成されている円筒面13aと、該円筒面13aの両側から断面視円弧状に凹まされて形成された軸方向溝13bが形成されている。すなわち、外筐1の外周面13は、120°ずつ周方向にずれて3面が形成された円筒面13aと、これら各円筒面13a間に夫々設けられた3つの軸方向溝13bとからなる。また、図2に示すように、円筒面13aと、軸方向溝13bとの境目17には、R面取りが施され、丸みをつけて仕上げられている。
【0023】
そして、図1に示すように、外筐1の開口端部3に近い領域において、外周面13の円筒面13aには周方向溝19が形成され、該周方向溝19と開口端部3との間に所望範囲の面部(突部)23が形成されている。
この周方向溝19の断面形状は、例えば図1に示すように台形であり、深くなるにつれて幅が狭く形成されている。そして、開口端部3側の縁には、テーパ面21が形成されている。
この周方向溝19の端部3寄りのテーパ面19aと前記テーパ面21に、後述するブーツ25のずれ防止壁(テーパ面51、53)が係合する。
なお、外筐1の外面であっても、上述した軸方向溝13bには、このような周方向溝19やテーパ面21の加工は施されていない。
【0024】
次に、図3は、本実施形態の等速ジョイント用ブーツの外観を示す立面図である。図3に示すように、ブーツ25は全体を筒状に形成され、等速ジョイントの外筐1側に固定される大径側端部27と、ドライブシャフトの図示しない軸部側に固定される小径側端部29とを有する。そして、大径側端部27と小径側端部29との間には、可撓性を有し屈曲可能に構成された蛇腹状のベローズ31が形成されている。なお、本実施形態の場合には、ブーツ25は、例えば熱可塑性のポリエステル系エラストマ等の弾性を有する樹脂から形成され、また大径側端部の内周側に設けられるグロメット33は大径側端部の外周側等のブーツ25の他部よりも低硬度または同等の樹脂によって形成されるが、これに限らず、例えば大径側端部の外周部を含むブーツ25本体と、グロメットとを、同一の樹脂材料によって、例えば射出成型等により一体成型するようにしてもよい。また、グロメット33をゴムによって形成するようにしてもよい。
【0025】
ベローズ31は、ブーツ25の筒軸方向すなわち図3における上下方向に、周方向に延在する凸状部31aおよび凹状部31bが繰り返し配列されて構成されている。すなわち、凸状部31aにおいては、ベローズ31の断面は外周側に凸となり、凹状部31bにおいては、ベローズ31の断面は内周側に凸となる。本実施形態の場合には、例えば5つの凸状部31aが設けられ、各凸状部31aのそれぞれ大径側端部27側に対応する凹状部31bが設けられている。そして、各凸状部31aおよび凹状部31bは、それぞれ小径側端部29側から大径側端部27側に向かうにつれて径が大きく設定され、その結果、ベローズ31は、全体として略円錐状に形成されている。
【0026】
大径側端部27の外周面には、軸方向にわたって略一定の外径に形成された面部35が設けられている。
この面部35は、ブーツ25をトリポッドジョイントの外筐1の面部23及び軸方向溝13bの溝面に締結するためのバンド63(図7、8にて図示)が装着されるバンド締結部として使用される。以下、この面部をバンド締結部35として説明する。
また、バンド締結部35のブーツ25の筒軸方向の両端には、それぞれバンドが軸方向にずれることを防止するための段部37、39が形成されている。
【0027】
また、図4は、ブーツ25を大径側端部27の端面側から見た状態の図である。図4に示すように、大径側端部27の内周面には、外筐1の外面に形成された軸方向溝13bの溝面に適合して、円弧状に張り出して形成された厚肉部41が形成されている。なお、この大径側端部27の内面の、厚肉部41以外の領域を、便宜上以下薄肉部43と称して説明する。
【0028】
図5は、図4のV-V線断面図であって、ブーツ25の大径側端部27の薄肉部43における拡大断面図である。図5に示すように、薄肉部43においては、大径側端部27の内周面は、断面視形状において略台形状に凹ませて形成され、この台形の上底に相当する、内径が最大となる面部45は、軸方向にわたって内径が略一定に形成されている。
そして、面部45の軸方向両端部には、それぞれ突条のシールリップ(シーリングリップ)47、49が形成されている。
シールリップ47、49の断面形状は、例えば図5に示すように突端部(頂部)を丸められた三角形状であるが限定はされない。
そして、ブーツ25の軸方向(シールリップ47、49の幅方向)における各シールリップ47、49の突端部の位置は、当該シールリップの中央部よりも、他のシールリップの反対側の方向へずらして設けられている。
【0029】
また、上述したシールリップ47、49が設けられる面部45に対して、ブーツ25の軸方向両側には、テーパ面51、53が形成されている。これらのテーパ面51、53は、本実施形態のトリポッドジョイント用ブーツ25が、上述したトリポッドジョイントの外筐1に挿入されたときに、それぞれ外筐1の開口端部3の縁に形成されているテーパ面21、及び外筐1の外周面13の周方向溝19のテーパ面19aと当接し、これらの当接するテーパ面51、53は、ブーツ25が外筐1に対して軸方向にずれることを防止するずれ防止壁として機能する。これらテーパ面51、53は、シールリップ47、49からの距離が大きくなるにつれて内径が小さくなるように形成される。
なお、本実施形態では、装着時の挿入性を考慮してテーパ面51、53としているが、これらの面は大径側端部27の径方向に垂設される面とすることもでき、本発明の範囲内で設計変更可能である。
以下、このテーパ面51、53をずれ防止壁51、53として説明する。
また、これらシールリップ47、49とずれ防止壁(テーパ面)51、53は、バンド締結部35の直下に備えられている。
【0030】
また、図6は、図4のVI-VI線断面図であって、ブーツ25の大径側端部27の厚肉部41における拡大断面図である。
図6に示すように、厚肉部41には、薄肉部のようなずれ防止壁(テーパ面)51、53は、本実施形態の場合には設けられていないが、シールリップ47、49は厚肉部41の表面55にも形成されている。
つまり、シールリップ47、49は、厚肉部41、薄肉部43にかかわらず、大径側端部27の内周面の全周にわたって形成されている。なお、厚肉部41の表面55のうち、これらシールリップ47、49が設けられる領域は、ブーツ25の軸方向にわたって略同じ断面形状に形成されている。
【0031】
次に、本実施形態の等速ジョイント用ブーツ25を、トリポッドジョイントの外筐1の外周面に、例えばバンド等の締結手段によって締め付けたときのシールリップ47の周囲の状態について図7に基づいて説明する。
図7は、ブーツ25をトリポッドジョイントの外筐1の外周面に締結したときのシールリップ47の周囲の状態を示す図である。
そして、図7中、(a)、(b)、(c)は、(a)、(b)、(c)の順に締結力を強めていったときの状態を示し、特に、図7(c)は、等速ジョイントの使用時における状態を示すものである。
図7に示すように、図7(a)の状態から大径側端部27の外周面に装着した図示しないバンドを締めこんでいくと、先ず、図7(b)に示すように、シールリップ47の突端部57(最小径部)はトリポッドジョイントの外筐1の面部23(ブーツ25の薄肉部43が当接する部分)または軸方向溝13b(ブーツ25の厚肉部41が当接する部分)に押し付けられ、シールリップ47は弾性変形し、潰されることによって面部45からの高さが低くなる。そして、このとき、シールリップ47は、図7に向かって右側である小径側端部29側にその突端部57が移動するように変形する。換言すれば、シールリップ47は、その突端部57をシールリップの中心よりずらした方向にシール全体が倒れこむように変形する。
【0032】
そして、さらにバンドを締めこむと、図7(c)に示すように、シールリップ47は、図7(b)の段階よりもさらに高さ方向(ブーツ25の筒軸方向)に潰されて高さが低くなるとともに、突端部57は、さらに小径側端部29側に移動する。このとき、小径側端部29側のシールリップ47の側面59は、面部23と狭小な隙間を隔てて対向するようになる。なお、図7(c)に示すように、シールリップ47の小径側端部29から離れた側の側面61は、その大部分がトリポッドジョイントの外筐1の外周面に接している。また、このとき、面部45の大部分もまたこの外筐1の面部23に接している。
【0033】
そして、トリポッドジョイントは、図7(c)に示す状態で使用されるが、このとき、例えば、ブーツ25内に封入されている潤滑用のグリースがブーツ25の大径側端部27の内周面とトリポッドジョイントの外筐1の外面との間を、圧力を伴って至った場合、そのグリースの圧力は、シールリップ47の側面59にかかり、これによってシールリップ47を外筐1の面部23または軸方向溝13bに押さえつけるように作用する。これによって、シールリップ47の側面61と、これに対向する外筐1の外周面との間の接触応力が向上する。同様に、シールリップ49に対して、外部から例えば水などが至った場合にも、その水等の浸入物の圧力によって、シールリップ49は、より強固に外筐1の外面に押し付けられる。
【0034】
以上のように、本実施形態によれば、ブーツ25の大径側端部27の内周側にトリポッドジョイントの外筐1を挿入し、大径側端部27の外周面からバンドによって締結したときに、シールリップ47、49が、それぞれ突端部がオフセットされた側に倒れ込むように弾性変形する。そして、これらのシールリップ47、49が、漏出あるいは流入を阻止すべきグリースや異物等の圧力によって外筐の外周面の面部23または軸方向溝13bへより強く押し付けられ、いわゆるセルフシールリップとして機能するから、シール性能が向上する効果がある。
【0035】
また、2本のシールリップ47、49を、トリポッドジョイントの外筐1における軸方向溝13bに対して外径が大きい面部23に当接させる構成としているから、各シールリップ47、49の、面部23に接する部分と軸方向溝13bに接する部分との境目17における曲げ角度が小さくなり、これによってシール性能が向上する。この原理について、図8を参照して説明する。図8は、本実施形態における外筐1の母材の外周面形状(鍛造により形成される面)と、面部23(母材を機械加工して形成される面)の軸方向視形状と、周方向溝19底面の軸方向視形状と、軸方向溝13bの溝面の軸方向視形状とを示す図である。図6において、鍛造によって形成される外筐1の母材の外周面形状を実線101で示す。また、シールリップ47、49が当接する外筐1の面部23の表面形状を破線103で示す。さらに、周方向溝19の溝底面の表面形状を一点鎖線105で示す。そして、例えばシールリップ47、49を、外筐1の表面を切削加工して外径を小さく形成された周方向溝19に当接させる構成にすると、周方向溝19の溝底面と軸方向溝13bの表面とが接する点107において、シールリップ47、49は比較的大きな角度βで曲げられることになる。このように、シールリップ47、49が比較的大きな角度で曲げられると、この曲がり箇所においてシール性能が低下するものと考えられる。これに対し、本実施形態の場合には、シールリップ47、49は、面部23の外周面と軸方向溝13bの表面とが接する点109において曲げられるものの、その曲げ角度αは点107におけるものよりも比較的小さくなるから、シール性能を向上することができると考えられる。
【0036】
さらに、本実施形態によれば、大径側端部27の薄肉部43における、内周側の面部45と、その裏側である外周側の面部35との間の厚みを薄く形成することができる。これによって、ブーツ25の軽量化および使用材料の低減が可能となり、また、大径側端部27の剛性が低くなり、柔軟になるので、外筐1への取付作業が容易となる。
【0037】
さらに、小径側端部29、ベローズ31および大径側端部27からなるブーツ25の大部分を樹脂によって形成しているが、グロメット33をブーツ25を形成している樹脂よりも低硬度な材料によって形成し、シールリップ47、49をグロメット33と同一の材料で形成する構成としたから、シールリップ47、49を低硬度とすることができ、これによって十分な弾性変形量を確保することができるので、飛躍的にシール性能を向上することが出来る。
【0038】
図8はブーツをトリポッドジョイントの外筐1に取り付け固定した状態を示し、(a)は本実施形態の等速ジョイント用ブーツとトリポッドジョイントの外筐、(b)は従来のブーツとトリポッドジョイントの外筐との関係を夫々示す。
また図9(a)は図8(a)の要部拡大断面図、図9(b)は図8(b)の要部拡大断面図を示す。
これによれば本実施形態(図8(a)と図9(a))と従来形態(図8(b)と図9(b))とが次のように比較される。
本実施形態が、ずれ防止壁51と53の間にシールリップ47、49を設けているのに対し、従来形態では図9(b)からも確認できるように、シールリップ302の配設箇所よりもブーツ300の軸方向内方にずれた位置に円周方向のずれ防止凹部301を周設すると共に、該ずれ防止凹部301に係合する突部201をトリポッドジョイントの外筐200の外周面端部に突設してずれ防止を図っている。このような構成であるため、従来技術ではブーツボリュームの大きさが歴然としており、材料の無駄であると共に、外筐への挿入性も悪い。これに対して本実施形態によれば、薄肉でボリュームが少ないため材料の無駄もなく、外筐への挿入性にも優れている。
また、従来技術では、上述のずれ防止構造(201と301)をバンド締結部400(図中500はバンドを示す)から意識的に軸方向にずらしているため、ブーツ300の小径側端部方向へのずれ(図面上でL方向のずれ)は規制できたとしても、大径側端部方向へのずれ(図面上でR方向のずれ)を規制する力が弱い。これに対して本実施形態では、バンド締結部35の直下に軸方向前後のずれ防止壁53、51とシールリップ49、47が備えられているため、バンド63の締結力は前後のずれ防止壁53、51とシールリップ49、47に作用するため、軸方向前後いずれの方向へのずれも規制でき、かつシール性能も極めて優れている。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、等速ジョイントの外筐1の外周面13に対する機械加工は、不可避的に行われる鍛造面に対する微小な削り代の表面仕上げを除くと、周方向溝19とテーパ面21のみで足りるから、等速ジョイントの外筐1の製作時における加工を簡素化できる効果がある。
図9(c)は、本実施形態にて使用されるトリポッドジョイントの外筐1(実線で示す部分)と、旋盤加工される従来形態にて使用されるトリポッドジョイントの外筐200(二点鎖線で示す部分)を重ね合わせて切削代を比較した状態を示す。図に示すように斜線Aで示す部分が本実施形態によれば切削不要となるため、大きな合理化が期待できる。
【0040】
次に、本発明を適用してなるトリポッドジョイント用ブーツの第2の実施形態について図11に基づいて説明する。以下、上述した第1の実施形態と同様の箇所については、同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。図11は、本実施形態のトリポッドジョイント用ブーツの大径側端部の拡大断面図であって、トリポッドジョイントの外筐が挿入された状態を示す図である。
【0041】
本実施形態においては、トリポッドジョイントの外筐64は、トリポッドジョイントであることに起因する図視しない軸方向溝(第1実施形態の軸方向溝13b)を除いて略単純な円筒状に形成され、その外周面65は、軸方向にわたって略同じ径に形成されている。そして、ブーツ25の大径側端部27の内周面67もまた、軸方向にわたって略同じ径に形成される。そして、シールリップ47、49は、この内周面67から突き出して形成されている。そして、シールリップ47と49との間に位置する外筐64の外周面には、周方向にわたって、台形断面の溝状に形成されたずれ防止用の凹部69が形成されている。一方、ブーツ25の大径側端部27の内周面67には、この凹部69に係合する台形断面のずれ防止用凸部71が形成されている。なお、凹部69は、トリポッドジョイントであることによる外筐64の図示しない軸方向溝には形成されない。すなわち、凹部69は、溝の有無に関係なく、外筐64の外周面65を、周方向にわたって同じ外径に切削加工することによって形成されている。
【0042】
以上のように、本実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。すなわち、極めて簡単な機械加工によってブーツ25と外筐64との、軸方向のずれを防止することができる。また、ブーツ25の大径側端部27を単純な円筒状に形成することができるから、薄肉化してコンパクトにすることができる。さらに、外筐64の先端の内周縁部とブーツ25の内周面とが接触しないから、この内周縁部によるブーツ25の内面への噛み込みを防止できる効果がある。
【0043】
なお、本発明は、上述した実施形態によって限定されるものではなく、本発明の範囲内で適宜変更を加えることが可能である。例えば、シールリップの形状を、他の形状としてもよく、またその本数も、本実施形態のように2本に限らず、それ以下の本数でもそれ以上の本数でもよく、この場合、シールリップの本数を増やすことによってシール性能をより向上することができる。また、突端部をずらしたシールリップを1本だけ用いる構成としても、少なくともグリースの漏出に対するシールか、あるいは異物の浸入に対するシール性能のいずれか一方を向上することができる。さらに、グロメットをゴムによって形成し、その他の部分を樹脂によって形成しても、ゴム単体または樹脂単体によってブーツ全体を形成してもよい。ただし、本発明の効果を得るには、シールリップがより大きな弾性変形をするほうがよいので、シールリップは、ゴムによって形成されることが好ましい。
【0044】
また、ずれ防止凸部71と凹部69の構成も、上述した実施形態に限定されず、例えば外筐側に凸部を設け、ブーツ側に凹部を設ける構成としてもよい。また、上述した第2の実施形態においては、2本のシールリップの間にずれ防止凸部71を形成したが、2本のシールリップの外側に配置してもよい。また、シールリップを1本とする場合には、その片側いずれか一方または両側に段部を設けてもよい。
【0045】
なお、上述した本実施形態のブーツ構造を、次のように構成することも可能で本発明の範囲内である。
すなわち、ブーツ25の軸方向前後にずれ防止壁51、53を備えると共に、シールリップ47、49を備えた第1の実施形態のブーツ構造において、該シールリップ47、49の間に、本実施形態で説明したずれ防止凸部71を備えた構造とすることもできる。これによれば、ずれ防止壁51、53と、ずれ防止凸部71とによりブーツの軸方向へのずれ防止が強固に図れることとなり、さらなるシール性能の向上が図れる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、大径側端部の内周面に張り出して形成された厚肉部を有する等速ジョイント用ブーツと、トリポッドジョイント外筐の外周面との間のシール性を向上させることができる。
また、本発明によれば、ブーツの外筐への挿入性を向上してシール性能を向上させると共に、ブーツ材料を低廉することによる低コスト化と、外筐の製作コスト低廉化及び容易化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる等速ジョイント用ブーツの第1の実施形態が装着されるトリポッドジョイントの外筐の横断面図。
【図2】図1のII-II線断面図。
【図3】本発明を適用してなる等速ジョイント用ブーツの第1の実施形態の縦断面図。
【図4】ブーツを大径側端部の端面側から見た状態の図。
【図5】図4のV-V線断面図。
【図6】図4のVI-VI線断面図。
【図7】ブーツを等速ジョイントの外筐の外周面に締結したときのシールリップの周囲の状態を示す図。
【図8】ブーツをトリポッドジョイントの外筐に取り付け固定した状態を示し、(a)は本実施形態のブーツとトリポッドジョイントの外筐、(b)は従来のブーツとトリポッドジョイントの外筐との関係を示す図。
【図9】(a)は、図8(a)の要部拡大断面図、(b)は、図8(b)の要部拡大断面図を示し、(c)は本実施形態にて使用されるトリポッドジョイントの外筐(実線で示す部分)と従来形態にて使用されるトリポッドジョイントの外筐(二点鎖線で示す部分)を重ね合わせて切削代を比較した状態を示す図。
【図10】本実施形態における外筐の母材の外周面形状(鍛造により形成される面)と、母材を機械加工して形成される面部の軸方向視形状と、溝底面の軸方向視形状とを示す図。
【図11】本発明を適用してなる等速ジョイント用ブーツの第2の実施形態の大径側端部の拡大断面図であって、等速ジョイントの外筐が挿入された状態を示す図。
【符号の説明】
1 等速ジョイントの外筐
13 外周面
13b 軸方向溝
25 等速ジョイント用ブーツ
27 大径側端部
29 小径側端部
31 ベローズ
33 グロメット
41 厚肉部
43 薄肉部
47 シールリップ
49 シールリップ
51,53 ずれ防止壁
71 ずれ防止凸部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a boot for protecting a constant velocity universal joint provided in, for example, a drive shaft (power transmission shaft) that transmits power from a differential gear of an automobile to an axle hub. The present invention relates to a seal between an outer peripheral surface of an outer casing of a constant velocity joint and an inner peripheral surface of a large-diameter side end portion of a boot fixed to the outer peripheral surface.
[0002]
[Prior art]
For example, a constant velocity joint is used at both ends of a drive shaft for an automobile. In addition, grease for lubricating the constant velocity joint is sealed, and a flexible boot that covers the bent portion of the constant velocity joint is attached to prevent foreign matters such as dust and water from entering. Such a boot usually has a large-diameter side end and a small-diameter side end at the outer periphery of the outer casing (casing) of the constant velocity joint on the differential gear (difference) side or the hub side, and the outer periphery of the drive shaft shaft part. Each surface is fixed by fastening with a band.
[0003]
As the constant velocity joint on the hub side (outboard side), it is common to use a cylindrical member whose outer peripheral surface is usually simple.
In this case, the seal between the inner peripheral surface of the constant velocity joint boot and the outer peripheral surface of the outer casing of the constant velocity joint is formed, for example, in a circumferential groove recessed in the circumferential direction of the outer peripheral surface of the outer casing. This is done by engaging a protrusion protruding on the inner peripheral surface of the large-diameter end.
[0004]
On the other hand, for the constant velocity joint on the differential side (inboard side), for example, a tripod joint (triport) in which, for example, three sets of rollers mounted in a trident on the shaft portion of the drive shaft are slidable in the axial direction. It is common to use a joint.
In order to reduce the thickness and weight of the outer casing of such a tripod joint, for example, three axial grooves that are recessed in the axial direction of the outer peripheral surface are formed in a distributed manner in the circumferential direction. In this case, the inner peripheral surface of the large-diameter end of the constant velocity joint boot is adapted to the groove surface of the axial groove of the outer casing, for example, a thickness formed by projecting the axial view shape into an arc shape. A meat part is formed.
In this way, when using a tripod joint, the seal between the outer peripheral surface of the outer casing and the inner peripheral surface of the boot is formed on the peripheral groove and the boot side, which are recessed on the outer casing side, like the outboard side. It is also conceivable to carry out by engaging with the projected ridge.
However, if a circumferential groove is formed in the groove surface of the axial groove on the outer peripheral surface of the outer casing, there is a problem that machining at the time of manufacturing the outer casing becomes extremely complicated and expensive.
[0005]
Therefore, in the case of such a tripod joint, instead of engaging the groove and the protrusion, a seal that is a protrusion extending in the circumferential direction on the inner peripheral surface of the large-diameter end of the boot. A lip is formed, and the outer casing of the tripod joint is inserted into the large-diameter end of the boot, and tightened by fastening means such as a band from the outer peripheral side of the large-diameter end, and the protruding end of the seal lip is fixed to the outer periphery of the outer casing. It is known to seal by pressing against a surface.
[0006]
Conventionally, it has been common to form such a constant velocity joint boot with rubber. However, in recent years, in order to cope with the higher speed of the vehicle, improve the durability of the boot, and reduce the weight. For example, it is becoming popular to form a constant velocity joint boot with a resin such as a polyester elastomer. Even in the case of such a resin boot, it has been proposed to seal between the outer peripheral surface of the outer casing and the inner peripheral surface of the large-diameter side end of the boot using the seal lip as described above. (For example, see Patent Document 1).
[0007]
Furthermore, in order to improve the sealing performance, it is necessary to eliminate the axial displacement between the boot and the tripod joint and improve the mounting performance.
In view of this, there has been conventionally known a technique in which the following measures are taken to simultaneously prevent misalignment and seal.
That is, a groove for fastening a band is provided around the outer periphery of the large-diameter end, and a plurality of circumferential seal lips are provided on the inner periphery of the large-diameter end located directly below the concave groove. Sealing is achieved by tightening from the outer peripheral side of the side end through a fastening means such as a band and pressing the protruding end of the seal lip against the outer peripheral surface of the outer casing. A circumferential displacement prevention recess is provided in the axially inward direction of the boot from the seal lip location, and a protrusion that engages with the displacement prevention portion is provided at the outer peripheral surface end of the tripod joint. Protrusions are provided to prevent displacement (see, for example, Patent Documents 2 and 3).
[0008]
[Patent Document 1]
JP 2002-13546 A [Patent Document 2]
Japanese Utility Model Publication No. 62-16541 (FIG. 4 etc.)
[Patent Document 3]
Japanese Patent Laid-Open No. 2003-202034 (FIG. 1 etc.)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, for example, a resin such as a polyester-based elastomer has higher rigidity and lower elasticity than conventionally used rubber, so that it is difficult to secure sealing performance with a seal lip as compared to rubber.
[0010]
Furthermore, the prior arts disclosed in Patent Document 2 and
(1) Since a seal lip is provided at a position off the slip prevention part in the axial direction, the boot volume is large, resulting in waste of materials and high costs, and the ability to insert the boot into the outer casing It was bad too.
(2) Since the slip prevention part is intentionally provided at a position that is axially deviated from the band fastening position, the displacement of the boot toward the small diameter side end can be restricted, but the displacement at the large diameter side end is restricted. The power to do was extremely weak.
Furthermore, the technique disclosed in Patent Document 2 also has the following problems.
(3) Since a bead (protrusion) is provided in the axial groove on the outer peripheral surface of the outer casing of the tripod joint, and a recess that engages with the bead is provided on the inner periphery of the large-diameter side end of the boot. Due to the presence of the bead, the insertability of the boot into the outer casing was further deteriorated.
(4) As it is forged, that is, without lathe processing, the concentricity between the core of the installed boot and the drive shaft in the outer casing deteriorates, and there is a possibility that the boot life will be shortened. .
(5) Since the concave portion engaging with the bead is provided also in the thick portion at the end portion on the large diameter side, the concave portion becomes an undercut at the time of molding, so that it is difficult to remove the mold and the moldability is poor.
(6) The fact that the bead is still formed by forging means that its dimensional accuracy variation is larger than that of the lathe, and if the recess on the boot side does not have play, it will ride on the bead and tighten the band. However, there is a possibility that a state where the seal does not work may occur.
[0011]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art, and the object of the present invention is for a constant velocity joint having a thick-walled portion formed to protrude from the inner peripheral surface of the large-diameter side end portion. The purpose is to improve the sealing performance between the boot and the outer peripheral surface of the outer casing.
In addition, the present invention improves the insertion performance of the boot into the outer casing to improve the sealing performance, lowers the cost by reducing the boot material, and lowers and facilitates the manufacturing cost of the outer casing. Is also one of the issues.
[0012]
[Means for solving the problems]
The present invention is a boot for a tripod joint in which a plurality of axial grooves are formed on the outer peripheral surface of the outer casing, and is connected to the tripod joint and a large-diameter side end portion into which the outer casing of the tripod joint is inserted. A small-diameter side end portion into which the shaft portion is inserted, and a bellows formed between the large-diameter side end portion and the small-diameter side end portion, and the large-diameter side end portion is an outer peripheral surface through a band. The large-diameter side end portion is fastened and fixed to the tripod joint outer casing from the side, and the large-diameter side end portion projects from the inner peripheral surface corresponding to the axial groove of the outer casing, and the large-diameter side end portion. One or a plurality of seal lips provided on the ridge over the entire circumference in the circumferential direction of the inner peripheral surface, the seal lip being provided immediately below the band fastening portion, and the position of the protruding end of the seal lip Any one in the axial direction from the center of the seal lip. It is shifted to solving the above problems by boot for a constant velocity joint according to claim.
[0013]
According to the present invention, when the outer casing of the tripod joint is inserted into the inner peripheral side of the large-diameter end portion of the boot and fastened by the band from the outer peripheral surface of the large-diameter end portion, The part is elastically deformed so as to fall on the side where the part is shifted. These seal lips are strongly pressed against the outer peripheral surface or groove of the outer casing by the pressure of grease or foreign matter that should be prevented from leaking or flowing in, and function as so-called self-seal lips, so that the sealing performance is improved. effective.
[0014]
Further, at least two seal lips are formed in the axial direction of the end portion on the large diameter side, and the position of the protruding end portion of each of these two seal lips is axially directed from the center of the seal lip to the other seal lip side. It is good also as a structure which shifts to the direction opposite side. According to this, it is possible to prevent leakage of the lubricating grease sealed in the boot and to prevent water and foreign matter from entering from the outside.
[0015]
The seal lip may be formed of the same material as the other parts of the boot, but the inner peripheral surface portion of the large-diameter side end including the seal lip is formed of a resin or rubber having higher elasticity than the outer peripheral surface side. May be.
[0016]
Further, a slip prevention wall is formed on each side in the axial direction sandwiching the seal lip, and the slip prevention wall has an inner diameter smaller than the base of the seal lip, and the opposite slip prevention walls are provided on the tripod joint outer casing. It is also possible to employ a configuration in which protrusions formed on at least a portion of the outer peripheral surface other than the axial groove are engaged so as to be sandwiched from the front and rear in the axial direction.
According to this, the slip prevention wall can prevent the boot from slipping back and forth in the axial direction with the outer peripheral surface of the tripod joint outer casing, so that the sealing effect by the seal lip can be obtained reliably and efficiently. I can do it.
[0017]
Further, the slip prevention wall may be configured by opposing taper surfaces formed such that the diameter decreases as the distance from the seal lip increases.
[0018]
Furthermore, according to the present invention, as described above, since the seal lip is provided between the axially front and rear displacement prevention walls, the boot volume at the large-diameter side end can be reduced, and no material is wasted.
In addition, the volume is small and the insertability into the outer casing is good. Further, according to the present invention, the bead is not provided in the axial groove on the outer peripheral surface of the outer casing of the tripod joint as in the prior art, so there is no possibility of impairing the insertability into the outer casing. In the present invention, since the front and rear displacement prevention walls and the seal lip are provided directly below the band fastening portion, the fastening force by the band acts on both the front and rear displacement prevention walls and the seal lip, so there is no deviation. In addition, it has excellent sealing performance. According to the present invention, the large-diameter side end can be thin and flexible, so that the slip prevention wall is an undercut, but the moldability is not impaired.
Further, machining (lathe processing) applied to the outer peripheral surface formed by forging the outer casing of the tripod joint includes a circumferential groove having a surface that engages with a slip prevention wall of the boot, and an edge taper on the opening end side. The minimum of the surface is enough. The surface portion that comes into contact with the seal lip does not need to be formed by machining or minimal machining, so that the machining allowance during machining can be reduced and the machining of the outer casing can be simplified.
[0019]
Further, a slip prevention protrusion that engages with a recess formed on the outer peripheral surface of the outer casing other than the axial groove of the pod joint is formed on the inner peripheral surface of the large diameter end, and the slip prevention protrusion is a seal lip. A configuration in which the inner diameter is smaller than that of the base portion can also be employed.
Adopting such a configuration is also preferable because it is possible to prevent the boot from slipping in the axial direction with respect to the outer casing of the tripod joint in the same manner as the slip prevention wall. Further, if the configuration of the shift prevention convex portion and the configuration of the shift prevention wall are employed together, the shift prevention effect is further improved. In this case, the shift prevention convex portion is provided so as to project between at least two seal lips, and the two seal lips are formed by shifting the projecting end portions in directions opposite to the other seal lips. It is good.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of a constant velocity joint boot to which the present invention is applied will be described. In addition, this embodiment is only one embodiment of the present invention, and is not construed as being limited thereto. The design can be changed within the scope of the present invention.
[0021]
First, the shape of the outer casing of the tripod joint to which the constant velocity joint boot of this embodiment is attached will be described. FIG. 1 is a cross-sectional view of the main part of the outer casing of the tripod joint. As shown in FIG. 1, the outer casing 1 of the tripod joint is formed in a cylindrical shape as a whole, and the constant velocity joint boot is attached to one
[0022]
The outer
[0023]
As shown in FIG. 1, a
The cross-sectional shape of the
A slip prevention wall (tapered surfaces 51, 53) of the
Even on the outer surface of the outer casing 1, the
[0024]
Next, FIG. 3 is an elevation view showing the appearance of the constant velocity joint boot of the present embodiment. As shown in FIG. 3, the
[0025]
The bellows 31 is configured by repeatedly arranging
[0026]
On the outer peripheral surface of the large-diameter
This
Further,
[0027]
FIG. 4 is a view of the
[0028]
FIG. 5 is a cross-sectional view taken along the line VV in FIG. 4, and is an enlarged cross-sectional view of the
Further, projecting seal lips (sealing lips) 47 and 49 are formed at both ends of the
The cross-sectional shape of the
The positions of the projecting ends of the
[0029]
Further, tapered
In the present embodiment, the
Hereinafter, the taper surfaces 51 and 53 will be described as the
The
[0030]
6 is a cross-sectional view taken along the line VI-VI in FIG. 4, and is an enlarged cross-sectional view of the
As shown in FIG. 6, the
That is, the
[0031]
Next, the state around the
FIG. 7 is a view showing a state around the
In FIG. 7, (a), (b), and (c) show states when the fastening force is increased in the order of (a), (b), and (c). c) shows a state when the constant velocity joint is used.
As shown in FIG. 7, when a band (not shown) attached to the outer peripheral surface of the large-
[0032]
When the band is further tightened, as shown in FIG. 7C, the
[0033]
The tripod joint is used in the state shown in FIG. 7C. At this time, for example, the grease for lubrication enclosed in the
[0034]
As described above, according to the present embodiment, the outer casing 1 of the tripod joint is inserted into the inner peripheral side of the large-
[0035]
Further, since the two
[0036]
Furthermore, according to the present embodiment, the thickness between the inner
[0037]
Further, most of the
[0038]
FIG. 8 shows a state in which the boot is attached and fixed to the outer casing 1 of the tripod joint, (a) is a constant velocity joint boot and tripod joint outer casing of the present embodiment, and (b) is a conventional boot and tripod joint. The relationship with the outer casing is shown.
9A is an enlarged cross-sectional view of the main part of FIG. 8A, and FIG. 9B is an enlarged cross-sectional view of the main part of FIG. 8B.
According to this, the present embodiment (FIGS. 8A and 9A) and the conventional embodiment (FIGS. 8B and 9B) are compared as follows.
In the present embodiment, the
Further, in the prior art, the above-described displacement prevention structure (201 and 301) is intentionally shifted in the axial direction from the band fastening portion 400 (500 in the drawing), so that the direction of the small diameter side end of the
[0039]
As described above, according to the present embodiment, the machining of the outer
FIG. 9C shows a tripod joint outer casing 1 (part indicated by a solid line) used in the present embodiment and a tripod joint outer casing 200 (two-dot chain line) used in a conventional lathe machine. The state which compared the cutting allowance by superimposing the part shown by) is shown. As shown in the figure, since the portion indicated by the hatched line A does not require cutting according to the present embodiment, a great rationalization can be expected.
[0040]
Next, a second embodiment of a tripod joint boot to which the present invention is applied will be described with reference to FIG. Hereinafter, the same portions as those in the first embodiment described above are denoted by the same reference numerals, description thereof is omitted, and differences are mainly described. FIG. 11 is an enlarged cross-sectional view of the large-diameter side end of the tripod joint boot of the present embodiment, showing a state in which the outer casing of the tripod joint is inserted.
[0041]
In this embodiment, the
[0042]
As described above, also in this embodiment, the same effect as that of the first embodiment described above can be obtained. In other words, axial displacement between the
[0043]
In addition, this invention is not limited by embodiment mentioned above, A change can be suitably added within the scope of the present invention. For example, the shape of the seal lips may be other shapes, and the number of the seal lips is not limited to two as in the present embodiment, and the number of seal lips may be less or more. The sealing performance can be further improved by increasing the number. Further, even if only one seal lip with the protruding end portion shifted is used, at least one of sealing against leakage of grease and sealing performance against intrusion of foreign matters can be improved. Further, the grommet may be formed of rubber and the other part may be formed of resin, or the entire boot may be formed of rubber alone or resin alone. However, in order to obtain the effects of the present invention, it is better that the seal lip is more elastically deformed. Therefore, the seal lip is preferably formed of rubber.
[0044]
Further, the configuration of the slip prevention convex portion 71 and the
[0045]
In addition, it is also possible to comprise the boot structure of this embodiment mentioned above as follows, and it is in the scope of the present invention.
That is, in the boot structure of the first embodiment provided with the
[0046]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to improve the sealing performance between the constant velocity joint boot having a thick portion formed to protrude from the inner peripheral surface of the large-diameter end and the outer peripheral surface of the tripod joint outer casing. Can do.
In addition, according to the present invention, the insertability of the boot into the outer casing is improved to improve the sealing performance, the cost is reduced by reducing the cost of the boot material, and the manufacturing cost of the outer casing is reduced and facilitated. You can also plan.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an outer casing of a tripod joint to which a first embodiment of a constant velocity joint boot to which the present invention is applied is mounted;
2 is a cross-sectional view taken along line II-II in FIG.
FIG. 3 is a longitudinal sectional view of a first embodiment of a constant velocity joint boot to which the present invention is applied.
FIG. 4 is a diagram of a state in which the boot is viewed from the end face side of the large diameter side end portion.
5 is a cross-sectional view taken along the line VV in FIG.
6 is a cross-sectional view taken along line VI-VI in FIG.
FIG. 7 is a view showing a state around a seal lip when the boot is fastened to the outer peripheral surface of the outer casing of the constant velocity joint.
8A and 8B show a state in which the boot is attached and fixed to the outer casing of the tripod joint. FIG. 8A shows the boot of this embodiment and the outer casing of the tripod joint, and FIG. 8B shows the conventional boot and the outer casing of the tripod joint. The figure which shows a relationship.
9A is an enlarged cross-sectional view of the main part of FIG. 8A, FIG. 9B is an enlarged cross-sectional view of the main part of FIG. 8B, and FIG. 9C is used in this embodiment. The figure which shows the state which overlapped the outer casing (part shown with a continuous line) of the tripod joint used and the outer casing (part shown with a dashed-two dotted line) of the tripod joint used in the conventional form, and compared the cutting allowance.
FIG. 10 shows the outer peripheral surface shape (surface formed by forging) of the outer casing base material in the present embodiment, the axial shape of the surface portion formed by machining the base material, and the axial direction of the groove bottom surface. The figure which shows a visual shape.
FIG. 11 is an enlarged cross-sectional view of a large-diameter end of a second embodiment of a constant velocity joint boot to which the present invention is applied, and shows a state in which the outer casing of the constant velocity joint is inserted. .
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (7)
前記トリポッドジョイントの外筐が挿入される大径側端部と、
トリポッドジョイントに接続された軸部が挿入される小径側端部と、
大径側端部と小径側端部との間に形成されたベローズとで構成され、
前記大径側端部は、バンドを介して外周面側からトリポッドジョイント外筐に締結固定されており、
前記大径側端部は、
外筐の軸方向溝に対応して内周面に張り出して形成された厚肉部と、
前記大径側端部内周面の周方向全周にわたって突条に設けられた1本または複数本のシールリップを有し、
該シールリップは、前記バンド締結部の直下に備えられ、かつ
シールリップの突端部の位置を、該シールリップの中心よりも軸方向いずれか一方にずらしてなることを特徴とする等速ジョイント用ブーツ。A boot for a tripod joint in which a plurality of axial grooves are formed on the outer peripheral surface of the outer casing,
A large-diameter side end into which the outer casing of the tripod joint is inserted;
A small diameter side end portion into which a shaft portion connected to the tripod joint is inserted;
Consists of a bellows formed between the large-diameter end and the small-diameter end,
The large diameter side end is fastened and fixed to the tripod joint outer casing from the outer peripheral surface side through a band,
The large diameter side end is
A thick part formed to protrude on the inner peripheral surface corresponding to the axial groove of the outer casing,
Having one or a plurality of seal lips provided on the ridge over the entire circumference in the circumferential direction of the inner peripheral surface of the large-diameter side end portion;
The seal lip is provided immediately below the band fastening portion, and the position of the protruding end of the seal lip is shifted to one of the axial directions from the center of the seal lip. boots.
該相対向するずれ防止壁が、トリポッドジョイント外筐の外周面の少なくとも軸方向溝以外の部分に形成された突部を、軸方向前後から挟み込むように係合することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の等速ジョイント用ブーツ。A slip prevention wall is formed on each of both axial sides sandwiching the seal lip, and the slip prevention wall is formed with an inner diameter smaller than the base of the seal lip,
2. The opposing slip prevention walls engage with each other so as to sandwich a protrusion formed on at least a portion other than the axial groove on the outer peripheral surface of the tripod joint outer casing from the front and rear in the axial direction. The boot for constant velocity joints in any one of thru | or 3.
該ずれ防止凸部がシールリップの基部よりも内径を小さく形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の等速ジョイント用ブーツ。A slip prevention projection that engages with a recess formed on the outer peripheral surface of the outer casing other than the axial groove of the tripod joint is formed on the inner peripheral surface of the large-diameter side end,
The boot for a constant velocity joint according to any one of claims 1 to 5, wherein the shift preventing convex portion has an inner diameter smaller than a base portion of the seal lip.
該2本のシールリップはその突端部をそれぞれ他のシールリップと反対方向にずらして形成されていることを特徴とする請求項6に記載の等速ジョイント用ブーツ。The slip prevention convex portion protrudes between at least two seal lips,
7. The constant velocity joint boot according to claim 6, wherein the two seal lips are formed with their protruding ends shifted in opposite directions to the other seal lips.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003207890A JP2005113928A (en) | 2003-08-11 | 2003-08-19 | Boot for constant velocity joint |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003207216 | 2003-08-11 | ||
JP2003207890A JP2005113928A (en) | 2003-08-11 | 2003-08-19 | Boot for constant velocity joint |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005113928A true JP2005113928A (en) | 2005-04-28 |
Family
ID=34554132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003207890A Pending JP2005113928A (en) | 2003-08-11 | 2003-08-19 | Boot for constant velocity joint |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005113928A (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006085418A1 (en) * | 2005-02-14 | 2006-08-17 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint and boot for the same |
WO2009034803A1 (en) * | 2007-09-10 | 2009-03-19 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6216541Y2 (en) * | 1982-05-31 | 1987-04-25 | ||
JPH0624264U (en) * | 1992-08-31 | 1994-03-29 | エヌオーケー株式会社 | boots |
JPH0718034U (en) * | 1993-08-31 | 1995-03-31 | エヌティエヌ株式会社 | Constant velocity universal joint |
JPH07145863A (en) * | 1993-09-28 | 1995-06-06 | Ntn Corp | Mounting structure for resin boot |
JPH0738808U (en) * | 1993-12-15 | 1995-07-14 | エヌオーケー株式会社 | boots |
JPH1113883A (en) * | 1997-06-20 | 1999-01-22 | Marugo Rubber Kogyo Kk | Constant velocity joint boot and manufacture thereof |
JP2002013546A (en) * | 2000-06-28 | 2002-01-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | Resin boot for constant velocity joint |
JP2003202034A (en) * | 2001-12-17 | 2003-07-18 | Gkn Automotive Gmbh | Tripod joint assembly |
-
2003
- 2003-08-19 JP JP2003207890A patent/JP2005113928A/en active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6216541Y2 (en) * | 1982-05-31 | 1987-04-25 | ||
JPH0624264U (en) * | 1992-08-31 | 1994-03-29 | エヌオーケー株式会社 | boots |
JPH0718034U (en) * | 1993-08-31 | 1995-03-31 | エヌティエヌ株式会社 | Constant velocity universal joint |
JPH07145863A (en) * | 1993-09-28 | 1995-06-06 | Ntn Corp | Mounting structure for resin boot |
JPH0738808U (en) * | 1993-12-15 | 1995-07-14 | エヌオーケー株式会社 | boots |
JPH1113883A (en) * | 1997-06-20 | 1999-01-22 | Marugo Rubber Kogyo Kk | Constant velocity joint boot and manufacture thereof |
JP2002013546A (en) * | 2000-06-28 | 2002-01-18 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | Resin boot for constant velocity joint |
JP2003202034A (en) * | 2001-12-17 | 2003-07-18 | Gkn Automotive Gmbh | Tripod joint assembly |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006085418A1 (en) * | 2005-02-14 | 2006-08-17 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint and boot for the same |
US8348774B2 (en) | 2005-02-14 | 2013-01-08 | Ntn Corporation | Constant velocity joint and constant velocity joint boot |
WO2009034803A1 (en) * | 2007-09-10 | 2009-03-19 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
JP2009068510A (en) * | 2007-09-10 | 2009-04-02 | Ntn Corp | Constant velocity universal joint |
US8328650B2 (en) | 2007-09-10 | 2012-12-11 | Ntn Corporation | Constant velocity universal joint |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR960014770B1 (en) | Outer ring for vibration -proof type homokinetic joint | |
JP4055546B2 (en) | Constant velocity joint boots | |
JP4341012B2 (en) | Constant velocity joint boots | |
JP2004263730A (en) | Boot for constant velocity joint | |
US7396286B2 (en) | Boot for constant velocity universal joint | |
JP2005113928A (en) | Boot for constant velocity joint | |
CN111492161B (en) | Sealing device | |
JP7045202B2 (en) | Friction damper | |
JP4258329B2 (en) | Universal joint boots | |
JPH0225016Y2 (en) | ||
JP4743380B2 (en) | Oil seal | |
JPH0128343Y2 (en) | ||
JP2004211849A (en) | Resin boot assembly | |
JP2007232043A (en) | Boot mounting structure | |
WO2011013433A1 (en) | Boot for universal joint | |
KR101133956B1 (en) | A boot for tripod joint | |
JP2017053446A (en) | Boot for constant velocity universal joint | |
JP4562592B2 (en) | boots | |
JP2008025751A (en) | Sealing structure | |
JP4330938B2 (en) | Boot ring | |
JP3890466B2 (en) | Manufacturing method of resin boot for constant velocity joint | |
JPH0639122Y2 (en) | Fluid pressure piston | |
JP3662050B2 (en) | Seal structure of constant velocity universal joint for propeller shaft | |
EP1640644A1 (en) | Oil seal | |
JP2007146960A (en) | Sealing structure |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060518 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080625 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080708 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080908 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081111 |