JP2005107352A - 地図の修正支援方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 航空写真の画像と基準地図とを比較して、差異が認められた地域において配備した調査員の現地調査によって、地図の更新修正作業を支援してより正確な地図を作成することができる地図の修正支援方法を提供すること。
【解決手段】 上空から撮影した航空写真Ａに基づくベース地図１と基準地図２を重畳して位置合わせ処理し、建造物などの各輪郭形状を照合対比して差異個所および／またはブラインド個所を抽出するステップと；
各地に配備されたコンピュータ端末機４・４…の中から、前記差異個所が認められた位置および／またはブラインド個所の最も近くに配備されたコンピュータ端末機４に調査依頼信号および差異情報を送信し、調査員が現地調査することによって発見した差異個所を修正し、この修正画像を更新画像データとして前記通信サーバー３に返信し、前記地図データベースＢに新たに記憶するステップとを具備するという技術的手段を採用した。
【選択図】 図１

Description

本発明は、地図の修正方法の改良、更に詳しくは、航空写真の画像と基準地図とを比較して、差異が認められた地域において配備した調査員の現地調査に対し、画期的な調査情報伝達手段を用いることよって地図の更新修正作業を支援し、より正確な地図を作成することができる地図の修正支援方法に関するものである。

従来より、地図を作成するにあっては、その調査区域の上空に航空機を一定高度で飛行させて地表を撮影し、その写真をスキャンしてコンピュータに取り込み、所定の画像処理をしてデータベースに保存管理しており、この地図データを基礎として、当回に撮影された写真データと保存されていた元の画像データとを比較することによって、新しい建造物や道路などの差異個所を発見して順次更新している。

また、最近では、地図を用いるサービスの提供も普及してきたため、かかるサービスの質にも大きな影響を与えることから、常に最新状況の写真を情報としてデータベースに所有しておく必要がある。

本発明者は、嘗て、このような地図作成の作業工程において、正確な地図データを保存するための方法として、新たに撮影した航空写真の歪みを修正し、記録済みの地図データを修正する方法を提案した（特許文献１参照）。

しかしながら、航空写真は上空から撮影するため、不可避的に樹木などによって視界が遮られて地上が見えなかったり、また、変更範囲の狭い地点についても上空からでは不明確であり、情報が不十分で正確な修正ができないという不満がある。そこで、地図の正確性および精度を向上させるためには、やはり地上において実際に現地調査を行う必要性がある。
特開2002−182556号公報（第４−８頁、図１−４）

本発明は、従来の地図作成の際に上記のような問題があったことに鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、航空写真の画像と基準地図とを比較して、差異が認められた地域において配備した調査員の現地調査に対し、画期的な調査情報伝達手段を用いることよって地図の更新修正作業を支援し、より正確な地図を作成することができる地図の修正支援方法を提供することにある。

本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。

即ち、本発明は、上空から撮影した航空写真Ａをスキャナで読み込んで、この画像のアウトライン近傍の歪みを修正処理し、ベース地図１を作成するステップと；
基準地図２・２…の画像データが格納された地図データベースＢの中から、前記ベース地図１の撮影区画に該当する基準地図２を抽出し、これら両画像を重畳して位置合わせ処理するステップと；
これら両地図内に表示される建造物などの各輪郭形状を照合対比して差異個所および／またはブラインド個所を抽出するステップと；
この抽出された差異個所における現地調査必要条件を評価するステップと；
この現地調査必要条件を満足するとき、各地に配備されたコンピュータ端末機４・４…の中から、前記差異個所が認められた位置および／またはブラインド個所の最も近くに配備されたコンピュータ端末機４を選出するステップと；
地図データベースＢに接続された通信サーバー３から前記選出されたコンピュータ端末機４に調査依頼信号および差異情報を送信するステップと；
この調査依頼信号を受信したコンピュータ端末機４が配備される地域において、調査員が現地調査することによって発見した差異個所についての内容をレポートデータとして前記通信サーバー３に返信するステップと；
この更新画像データを前記地図データベースＢに新たに記憶するステップとを具備するという技術的手段を採用した。

また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、差異個所が認められたときの差異個所リスト、航空写真、修正した基準地図２をＤＶＤなどの光ディスクや磁気ディスクなどの記憶媒体に保存記録するという技術的手段を採用した。

更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、調査員が現地調査することによって発見した差異個所を修正し、この修正画像をレポートデータRDとして前記通信サーバー３に返信するという技術的手段を採用した。

更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、上空から撮影した航空写真Ａをスキャナで読み込んで、この画像と、基準地図２をベクトル情報に変換したベクトル地図とを参照し、アウトライン近傍の歪みを修正処理することによってベース地図１を作成するという技術的手段を採用した。

更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、データ内に該当位置情報並びに詳細コメントなどを地図情報内に含み、適宜、表示／非表示することができ、通信サーバー３により送受信を可能にするという技術的手段を採用した。

本発明においては、航空写真の画像と基準地図とを比較して、差異が認められた地域において配備した調査員の現地調査によって、元のデータベースにフィードバックして更新するという構成にしたことによって、より正確な地図を作成するための支援をすることができることから、地図の修正における実用的利用価値は頗る高いと云える。

本発明を実施するための最良の形態を具体的に図示した図面に基いて更に詳細に説明すると次のとおりである。

本発明の実施形態を図１から図３に基いて説明する。図１中、符号１で指示するものはベース地図であり、このベース地図１は上空から撮影した航空写真Ａに基いて作成する。また、符号２で指示するものは基準地図であり、この基準地図２・２…の画像データが地図データベースＢに格納されている。

符号３で指示するものは通信サーバーであり、この通信サーバー３は電気通信回線に接続され、デ−タの送受信が可能である。また、符号４で指示するものはコンピュータ端末機であり、調査地域内に各地域に配備する。

〔運用具体例〕
しかして、本実施形態を運用する具体例を図２に示すフロー図のステップに基いて以下に説明する。

まず、上空から撮影した航空写真Ａをスキャナで読み込んで、この画像のアウトライン近傍の歪みを修正処理する（ステップ〔１〕）。かかる航空写真の場合、航空機から視界が離れた部分になるほど、視点が斜めに（鳥瞰図のように）なるため、不可避的に歪みが大きくなってしまうので、修正の必要がある。本実施形態においては、スキャナで読み込んだ航空写真Ａの画像と、基準地図２をベクトル情報に変換したベクトル地図とを参照して一図当たりの表示範囲の決定を行い、ベース地図１を作成する。

次に、基準地図２・２…の画像データが格納された地図データベースＢの中から、前記ベース地図１の撮影区画に該当する基準地図２を抽出し、これら両画像を重畳して位置合わせ処理する（ステップ〔２〕）。

なお、前記データ内に該当位置情報並びに詳細コメントなどを地図情報内に含んでいるため、この際に表示することにより、繋がり部分の整合性の確認作業などに有用である。

また、これら両地図内に表示される建造物などの各輪郭形状を照合対比して差異個所および／またはブラインド個所を抽出し（ステップ〔３〕）、この抽出された差異個所における現地調査が必要か否かを評価する（ステップ〔４〕）。この現地調査が必要とされる条件としては、差異個所をより詳細に調査する場合は勿論のこと、樹木によって地上部分が被覆されて不明確である場合（ブラインド個所）や、工事中の道路や建造物であって施工図が必要な場合がある。

そして、この現地調査必要条件を満足するとき、各地に配備されたコンピュータ端末機４・４…の中から、前記差異個所が認められた位置および／またはブラインド個所の最も近くに配備されたコンピュータ端末機４を選出するとともに（ステップ〔５〕）、地図データベースＢに接続された通信サーバー３から前記コンピュータ端末機４に調査依頼信号および差異情報を送信する（ステップ〔６〕）。

然る後、この調査依頼信号を受信したコンピュータ端末機４が配備される地域（ａ・ｂ・ｃ・ｄ…）において、調査員が実測等の現地調査し、その結果として発見した差異個所についての内容をレポートデータRDとして前記通信サーバー３に返信し（ステップ〔７〕）、このレポートデータRDを前記地図データベースＢに新たに記憶する（ステップ〔８〕）。

この際、調査員が現地調査することによって発見した差異個所を修正し、この修正画像をレポートデータRDとして前記通信サーバー３に返信することもできる。ちなみに、前記ステップ〔４〕において、現地調査の必要が無かった場合には、そのまま、通常の更新により画像データを前記地図データベースＢに新たに記憶する。

本実施形態では、差異個所が認められたときの差異個所リスト、航空写真Ａ、修正した基準地図２をＤＶＤなどの光ディスクや磁気ディスクなどの記憶媒体に保存記録しておくことができ、データ解析などに用いることができる。

また、必要に応じて、画像データ内に該当位置情報並びに詳細コメントなどを地図内に同時に表示することによって、通信サーバー３により送受信が可能であり、調査員に対しては、付帯的情報の添付によって情報把握を容易にするとともに、現地にて、分割された地図を前記情報を手掛かりに組み合わせ、容易に復元することができ、作業効率の向上に寄与する。また、逆に、情報を非表示にすることによって、秘密保持性を高めることも可能である。

本発明は、概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、画像処理においては、適宜、作図ソフトによる加筆修正を行うことができる。また、コンピュータ端末機４には、小型で携帯にも便利なＰＤＡ(Personal Digital Assistance) などを採用することができる。

また、各地図のアウトライン近傍を重ね合わせることにより歪み誤差を修正するための参照ファイルを一旦作成し、この参照ファイルを用いて隣り合う地図同士の繋がり部分を美しく仕上げることもでき、何れのものも本発明の技術的範囲に属する。

本発明の実施形態の支援方法に用いるシステムを表わす説明図である。 本発明の実施形態の支援方法の運用例を表わすフロー図である。

符号の説明

１ ベース地図
２ 基準地図
３ 通信サーバー
４ コンピュータ端末機
Ａ 航空地図
Ｂ 地図データベース

Claims (5)

1. 上空から撮影した航空写真Ａをスキャナで読み込んで、この画像のアウトライン近傍の歪みを修正処理し、ベース地図１を作成するステップと；
   基準地図２・２…の画像データが格納された地図データベースＢの中から、前記ベース地図１の撮影区画に該当する基準地図２を抽出し、これら両画像を重畳して位置合わせ処理するステップと；
   これら両地図内に表示される建造物などの各輪郭形状を照合対比して差異個所および／またはブラインド個所を抽出するステップと；
   この抽出された差異個所における現地調査必要条件を評価するステップと；
   この現地調査必要条件を満足するとき、各地に配備されたコンピュータ端末機４・４…の中から、前記差異個所が認められた位置および／またはブラインド個所の最も近くに配備されたコンピュータ端末機４を選出するステップと；
   地図データベースＢに接続された通信サーバー３から前記選出されたコンピュータ端末機４に調査依頼信号および差異情報を送信するステップと；
   この調査依頼信号を受信したコンピュータ端末機４が配備される地域において、調査員が現地調査することによって発見した差異個所についての内容をレポートデータとして前記通信サーバー３に返信するステップと；
   この更新画像データを前記地図データベースＢに新たに記憶するステップとを具備することを特徴とする地図の修正支援方法。
2. 差異個所が認められたときの差異個所リスト、航空写真、修正した基準地図２をＤＶＤなどの光ディスクや磁気ディスクなどの記憶媒体に保存記録することを特徴とする請求項１記載の地図の修正支援方法。
3. 調査員が現地調査することによって発見した差異個所を修正し、この修正画像をレポートデータRDとして前記通信サーバー３に返信することを特徴とする請求項１または２記載の地図の修正支援方法。
4. 上空から撮影した航空写真Ａをスキャナで読み込んで、この画像と、基準地図２をベクトル情報に変換したベクトル地図とを参照し、アウトライン近傍の歪みを修正処理することによってベース地図１を作成することを特徴とする請求項１〜３の何れか一つに記載の地図の修正支援方法。
5. 画像データ内に該当位置情報並びに詳細コメントなどを地図情報内に含み、適宜、表示／非表示とすることができ、通信サーバー３により送受信が可能であることを特徴とする請求項１〜４の何れか一つに記載の地図の修正支援方法。

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