JP2005107296A - 投影スクリーン及びそれを備えた投影システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投影スクリーン10−1は、特定の偏光成分の光を選択的に反射するコレステリック液晶構造を有する偏光選択反射層11−1を備え、偏光選択反射層11−1は、選択反射波長域が略同一であって、拡散角が異なり、互いに積層された少なくとも2層以上の部分選択反射層11A,11Bを有し、この各部分選択反射層11A,11Bは、レベリング剤等によりコレステリック液晶構造に含まれる螺旋構造領域30の螺旋軸Lの方向を精密に調整されているので、偏光選択反射層11−1に入射した右円偏光31Rは、反射光33A,33Bとして拡散反射され、反射強度が大きく、輝度分布が均一である反射領域33ABを形成する。
【選択図】図13
Description
また、上記特許文献2には、コレステリック反射性偏光材などを反射性偏光要素として用いる投影スクリーンであって、この反射性偏光要素と拡散要素とを組み合わせて用い、コレステリック反射性偏光材などの偏光分離機能により環境光の一部を反射させないようにするとともに、コレステリック反射性偏光材とは別に設けられた拡散要素により反射光に散乱効果を与えるものが記載されている。
具体的には、拡散要素の散乱効果が十分でない場合には、観察者に観察可能でない反射光が存在してしまい、投影スクリーンの輝度分布が不均一となり、例えば、観察者の観察位置によっては、映像が暗く見える(視野角が狭くなる)等の問題が生じてしまう。
ここで、偏光選択反射層が上述した積層構造を有する多層膜であるので、その多層膜のうち屈折率分布が実質的に同じ膜を、ブラッグ反射の格子面とし、この屈折率分布が同様の膜が繰り返される周期を格子面の間隔とする。
特に、偏光選択反射層が螺旋軸の方向が異なる複数の螺旋構造領域を含むコレステリック液晶構造を有する場合には、その螺旋軸を法線とする面であって、実質的に同じ方向に光学軸を有する液晶分子を含む面を、ブラッグ反射の格子面とし、この実質的に同じ方向に光学軸を有する液晶分子を含む面が繰り返される周期を格子面の間隔とする。
具体的には、反射性偏光要素の観察者側に拡散要素が設けられている場合には、反射性偏光要素に入射する前に光が拡散要素を透過し、その偏光状態が乱されてしまう(これを「消偏」という)。ここで、拡散要素を透過する光には環境光(外光など)と映像光の2種類があるが、環境光の偏光状態が拡散要素により乱された場合には、反射性偏光要素で本来透過されるべき光が消偏によって反射性偏光要素で反射される成分に変換されてしまい、不要な光として反射性偏光要素で反射されてしまう。
また、映像光の偏光状態が拡散要素により乱された場合には、反射性偏光要素で本来反射されるべき光が消偏によって反射性偏光要素で反射されない成分に変換されてしまい、反射性偏光要素を透過してしまう。このような2つの現象により、本来の偏光分離機能が損なわれてしまい、映像の視認性を十分に向上させることができない。
具体的には、偏光選択反射層においては、コレステリック液晶構造が構造的な不均一性を有し、例えば、コレステリック液晶構造に含まれる螺旋構造領域の螺旋軸の方向がばらついたりしているので、映像光が鏡面反射でなく拡散反射され、映像が視認しやすくなる。なおこのとき、偏光選択反射層は、コレステリック液晶構造の構造的な不均一性により、選択的に反射される光を拡散させるので、特定の偏光成分の光を拡散させながら反射する一方で、その他の光については拡散させずに透過させることができる。
このため、白表示など明表示の部分の明るさが同じ場合でも、黒表示などの暗表示の部分の明るさを略半分にして、映像のコントラストを略2倍にすることができる。なおこのとき、投射された映像光が、偏光選択反射層で選択的に反射される光の偏光成分と同一の偏光成分の光(例えば右円偏光)を主として含むようにすれば、投射された映像光を偏光選択反射層で略100%反射することができ、映像光を効率的に反射することができる。
また、直線偏光を出射する投影機(液晶プロジェクター等)であっても、直線偏光を円偏光へ変換するための位相差板を用いることにより、直線偏光の方向に関わらず、投影スクリーンを使用することができる。
これに対して、反射性偏光要素の観察者側に別体である拡散要素が設けられている場合には、上述した「消偏」の問題が生じ、反射性偏光要素の本来の偏光分離機能が損なわれてしまい、映像の視認性を十分に向上させることができない。
具体的には、投影スクリーン上に映像光を投射する投影機は、光の三原色である赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の波長域の光によりカラー表示を実現しており、例えば、投影スクリーンに対して光が垂直に入射する場合を基準にして、選択反射中心波長が430〜460nm、540〜570nm及び580〜620nmの範囲に存在する光を投射している。
投影スクリーン
まず、図1により、本発明の1実施例に係る投影スクリーンの基本構造について説明する。
なお、投影スクリーン10−1は、後述する部分選択反射層11A,11Bが互いに積層された偏光選択反射層11−1,11−2(図11参照)を備えたものであって、詳細は後述する。
λ0=nav・p … (1)
ここで、pは液晶分子の螺旋構造における螺旋ピッチ長(液晶分子の分子螺旋の1ピッチ当たりの長さ)、navは螺旋軸に直交する平面内での平均屈折率である。
△λ=△n・p … (2)
図9は、投影スクリーン10を用いた投影システムの概念図である。
この投影システムは、投影スクリーン10と、投影スクリーン10上に映像光を投射する投影機21とを備えている。投影機21は、例えば、投影スクリーン10の観察側(観察者50の側)に配置されており、選択反射波長域内の右円偏光31Rを投影スクリーン10に投射する。
投影スクリーン10は、上述したように、偏光選択反射層11により偏光分離性、波長選択性、散乱性を有しており、環境光(外光、照明光等)の影響を抑えて映像のコントラストを高めることができる。
投影スクリーン10は、図中(a)に示すように、偏光選択反射層11により、右円偏光31Rが反射光33,33aとして反射され、その他の光(例えば、選択反射波長域内の左円偏光31L、選択反射波長域外の右円偏光32R及び左円偏光32L)が投影機21から投射されていたとしても、その他の光は透過されることになる。
具体的には、偏光選択反射層11は、コレステリック液晶構造を有し、コレステリック液晶構造の構造的な不均一性により、特定の偏光成分の光(ここでは、右円偏光31R)を拡散反射するので、このコレステリック液晶構造の構造的な不均一性により、右円偏光31Rの一部が透過光31R1として透過してしまう場合が想定される。
偏光選択反射層11は、例えば、螺旋軸L(図2(a)参照)の方向が異なる螺旋構造領域30a〜dを含むコレステリック液晶構造を有している。右円偏光31Rは、図中(b)に示すように、この螺旋構造領域30a,b,dの長手方向(螺旋軸Lの方向)の端部により鏡面反射される。
すなわち、右円偏光31Rの反射光33,33aの反射方向は、螺旋軸Lの方向に依存しており、偏光選択反射層11に含まれる複数の螺旋構造領域の螺旋軸Lの方向を精密に調整できれば、反射光33,33aの拡散角、拡散範囲等を所望の状態に制御することができる。但し、螺旋構造領域30cでは、その螺旋軸Lの方向が右円偏光31Rの偏光選択反射層11に対する入射方向と略垂直であるために、右円偏光31Rを透過光31R1として透過させてしまう状況が想定される。
偏光選択反射層11−1,11−2は、上述した偏光選択反射層11と比べると、螺旋軸Lの方向を精密に調整した複数の螺旋構造領域を含む部分選択反射層11A,11Bを有し、これら部分選択反射層11A,11Bを互いに積層している点が異なる。
偏光選択反射層11−1は、観察側に部分選択反射層11Aが配置され(図中(a))、同じく、偏光選択反射層11−2は、観察側に部分選択反射層11Bが配置されている(図中(b))。
部分選択反射層11Aは、例えば、縞模様Aで示されるパターンを有しており、このパターンは、複数の螺旋構造領域の螺旋軸Lの一端を連続的に繋げた状態を示している。なお、縞模様Aは、部分選択反射層11Aの全体で繰り返される単位としてのパターンであって、部分選択反射層11Aは、その中央部、端部に関わらず縞模様Aを有している。
ここで、部分選択反射層11A,11Bを比較すると、縞模様Aは、図示のように、パターン変化が大きく、例えば、略円弧を描く箇所もあるが、縞模様Bは、パターン変化が緩やかであり、例えば、それぞれの縞が略平行となっている。
具体的には、偏光選択反射層11−1によれば、観察側に配置された拡散角の大きい部分選択反射層11Aを、右円偏光31Rの一部が透過した場合であっても、観察側の反対側に配置された拡散角の小さい部分選択反射層11Bが、この右円偏光31Rの一部を、反射光33Bとして拡散反射することにより、反射効率を略100%とすることができ、さらに、反射光33Bの拡散範囲は、反射光33Aの拡散範囲に含まれているので、輝度分布が不均一になることも防止することができる。
また、偏光選択反射層11−1は、拡散角が大きい部分選択反射層11Aを観察側に配置するようにしたので、拡散角が小さい部分選択反射層11Bの膜厚を変更することなく、反射効率を向上させることができる。但し、部分選択反射層11Aの膜厚は、部分選択反射層11Bの膜厚と同じ又は大きいことが好ましい。
具体的には、偏光選択反射層11−2は、部分選択反射層11Bが観察側に配置されているので、部分選択反射層11Bの膜厚を、拡散角が大きい部分選択反射層11Aの膜厚よりも小さくして、例えば、部分選択反射層11Bの反射率を50%(すなわち、右円偏光31Rの50%が透過する、いわゆる半透過)とすることにより、右円偏光31Rを反射光33Bとして拡散反射し、さらに、この部分選択反射層11Bを透過した光を、反射光33Aとして部分選択反射層11Aで拡散反射するので、偏光選択反射層11−2の反射効率を維持することができる。なお、部分選択反射層11Bの膜厚は、例えば、反射率が飽和している状態での膜厚に対して、20%以上であればよく(理由:この数値未満では、部分選択反射層11Bの反射効率が小さくなり過ぎてしまう)、特に、50〜90%程度の膜厚が好ましい。
本実施例では、螺旋構造領域の螺旋軸Lの方向(螺旋軸角度)を調整するために、界面活性剤(レベリング剤)を添加する。
レベリンク剤は、例えば、部分選択反射層11A,11Bを形成するときに用いられる塗工液中に含有されており、コレステリック液晶構造を構造的に不均一に形成するために必要な量が含まれている。
レベリング剤は、塗工液での含有量を変化させることにより、コレステリック液晶構造ドメインの構築に分子レベルでの影響を与え、例えば、個々のドメインがそれぞれ成長した形(縞模様A,Bに示すような不均一な構造)で構築されることを促し、その結果、部分選択反射層11A,11Bに含まれる螺旋軸構造領域の螺旋軸Lの方向を変化させることができ、その含有量を調整することにより、最適な螺旋軸角度を有するコレステリック液晶構造を形成することができる(例えば、レベリング剤の添加量を増やすと、螺旋軸角度が大きく変化して、拡散範囲を広げることができる)。
なお、螺旋構造領域の螺旋軸Lの方向を調整できるのであれば、上述したレベリング剤に限らず、光重合開始剤、非液晶性の重合成性化合物を添加してもよい。
また、縞模様A,Bは、その縞同士の間隔が略同一(すなわち、螺旋ピッチ長が略同一)であるので、部分選択反射層11A,11Bは、その偏光方向が略同一である特定の偏光成分の光(ここでは、右円偏光31R)が略同一方向で入射した場合に、略同一の選択反射波長域を有する。なお、偏光選択反射層11−1,11−2では、選択反射波長域が略同一である部分選択反射層11A,11Bの2層が積層されているが、これに限られず、2層以上の積層構造を有してもよい。
ここで、偏光選択反射層11−1,11−2が上述した積層構造を有する多層膜であって、特に、螺旋軸Lの方向が異なる複数の螺旋構造領域を含むコレステリック液晶構造を有する。この場合、その螺旋軸Lを法線とする面であって、実質的に同じ方向に光学軸を有する液晶分子を含む面がブラッグ反射の格子面であり、この実質的に同じ方向に光学軸を有する液晶分子を含む面が繰り返される周期が格子面の間隔である。
また、縞模様A,Bは、上述したように、複数の螺旋構造領域を構成する液晶分子が紙面に対して平行に存在する領域を結んだ線で示される縞であり、その縞同士の間隔が略同一であるので、ブラッグ反射の格子面の間隔が略同一であり、この格子面の法線方向の乱れ具合で拡散角の広がりが規定される。
投影スクリーン10−1は、例えば、支持基材12と、異なる選択反射波長域(例えば、R、G、Bをそれぞれ選択的に反射する波長域)を有する部分選択反射層11a1,11a2,11b1,11b2,11c1,11c2とを備えている。
なお、部分選択反射層11a1,11a2は、青色(B)の波長域の光を選択的に反射する偏光選択反射層11aを形成しており、互いに拡散角が異なる(部分選択反射層11a1の拡散角が大きく、部分選択反射層11a2の拡散角が小さい)。部分選択反射層11b1,11b2は、緑色(G)の波長域の光を選択的に反射する偏光選択反射層11bを形成しており、互いに拡散角が異なる(部分選択反射層11b1の拡散角が大きく、部分選択反射層11b2の拡散角が小さい)。部分選択反射層11c1,11c2は、赤色(R)の波長域の光を選択的に反射する偏光選択反射層11cを形成しており、互いに拡散角が異なる(部分選択反射層11c1の拡散角が大きく、部分選択反射層11c2の拡散角が小さい)。
図中(a)は、光吸収層15を含む支持基材12の観察側に、上述した拡散角の大きい部分選択反射層11Aだけを設けた場合の配置図である。ここで、右円偏光31Rの一部は、透過光31R1として部分選択反射層11Aを透過し、光吸収層15で吸収されるので、反射光33Aの光量はある程度低下しまうが、右円偏光31Rは、反射光33Aとして、部分選択反射層11Aによって広い範囲に拡散反射されるので、拡散範囲及びスクリーン輝度分布を示す反射領域33Aaは、図示のように、反射強度が小さくなっているが、輝度分布を均一にすることができる。
投影スクリーン10−1の一部によれば、右円偏光31Rは、反射光33Aとして、部分選択反射層11Aによって広い範囲に拡散反射され、さらに、反射光33Bとして、部分選択反射層11Bによって狭い範囲に拡散反射されるので、右円偏光31Rの一部が、部分選択反射層11A及び部分選択反射層11Aを透過することを防止でき、また、上述したように、反射光33Bの拡散範囲は、反射光33Aの拡散範囲に含まれているので、その結果、拡散範囲及びスクリーン輝度分布を示す反射領域33ABは、図示のように、反射強度が大きく、さらに、輝度分布を均一にすることができる。
この投影システムは、投影スクリーン10−1と、投影スクリーン10−1上に映像光を投射する投影機21とを備えている。投影機21は、例えば、投影スクリーン10−1の観察側(観察者50の側)に配置されており、選択反射波長域内の右円偏光31Rを投影スクリーン10−1に投射する。
ここで、投影スクリーン10−1は、偏光選択反射層11−1又は11−2を備えており、この偏光選択反射層11−1又は11−2は、上述したように、螺旋軸Lの方向をレベリング剤等により精密に調整した複数の螺旋構造領域を含む部分選択反射層11A,11Bを有し、この拡散角の異なる部分選択反射層11A,11Bが互いに積層している。
塗布工程においては、支持基材12上に、コレステリック規則性を示す液晶性組成物を塗布することにより、コレステリック液晶層を形成する。このとき、液晶性組成物を塗布する方法としては、既存の任意の方法を用いることができる。具体的には、ロールコート法やグラビアコート法、バーコート法、スライドコート法、ダイコート法、スリットコート法、浸漬法などを用いることができる。また、支持基材12としてプラスチックフィルムを用いる場合には、いわゆるロール・ツー・ロール(Roll to Roll)システムによるフィルムコーティングなどを用いることができる。
上述した塗布工程において、支持基材12上に液晶性組成物を塗布し、コレステリック液晶層を形成した後、配向処理工程において、コレステリック液晶層をコレステリック液晶構造が発現する所定の温度に保持し、コレステリック液晶層中の液晶分子を配向させる。
上述した配向処理工程において、コレステリック液晶層中の液晶分子を配向させた後、硬化処理工程において、コレステリック液晶層を硬化させ、液晶相の状態で発現したコレステリック液晶構造を固定化する。
図15は、投影スクリーン10−1を備えた投影システムの一例を示す概略図である。
図16は、投影スクリーン10−1を備えた投影システムの他の例を示す概略図である。
また、投影スクリーン10−1は、偏光選択反射層11−1を備え、偏光選択反射層11−1には、観察側から順に、拡散角の大きい部分選択反射層11A、拡散角の小さい部分選択反射層11Bが配置されている。
このうち、投影機21としては、CRTや液晶プロジェクター、DLP(digital light processing)プロジェクターなどを用いることができるが、特に限定はされない。ただし、投影機21により投影スクリーン10−1上に投射される映像光は、投影スクリーン10−1により選択的に反射される光の偏光成分と同一の偏光成分の光(例えば右円偏光)を主として含むことが好ましい。このとき、映像光の偏光変換は、偏光変換素子22で行われており、例えば、映像光を円偏光に偏光変換する場合には、円偏光板が使用される。
紫外線硬化型のネマチック液晶からなる主剤(94.7重量%)にカイラル剤(5.3重量%)を添加したモノマー混合液晶をシクロヘキサノンに溶解し、440nmに選択反射中心波長を有する第1のコレステリック液晶溶液を調整した。
なお、拡散角の大きい部分選択反射層には、広拡散用の塗工液を用い、さらに、拡散角の小さい部分選択反射層には、狭拡散用の塗工液を用いる。したがって、6種類の塗工液を使用した。これらの塗工液は、上述した各種塗工液にレベリング剤を添加したものであって、例えば、広拡散用の塗工液には、液晶重量部1に対して、アクリル共重合系レベリング剤を6重量部添加し、一方、狭拡散用の塗工液には、液晶重量部1に対して、アクリル共重合系レベリング剤を0.06重量部添加した。また、投影スクリーン1は、60インチサイズである(1200mm×900mm)。
投影スクリーン2を準備した。投影スクリーン2は、上述したように、赤色(R)の波長域の光を選択的に反射する3層目の部分選択反射層と、緑色(G)の波長域の光を選択的に反射する2層目の部分選択反射層と、青色(B)の波長域の光を選択的に反射する1層目の部分選択反射層とが、観察側から支持基材側に積層されたスクリーンである。なお、投影スクリーン2は、60インチサイズである(1200mm×900mm)。
投影スクリーン3を準備した。投影スクリーン3は、市販のマットスクリーンを用いた。なお、投影スクリーン3は、60インチサイズである(1200mm×900mm)。
上記設置状況のもと、投影スクリーン1,2,3の視野角を観察した。投影スクリーン2では、正面から観察すると、明るく視認性もよいが、斜めから観察すると、映像が暗くなり視認性が低下した。また、投影スクリーン3では、斜めから観察すると、明るさは保っているが、コントラストが低く視認性が低下した。
一方、投影スクリーン1では、正面から観察しても斜めから観察しても視認性の高い明るい映像を得ることができた。
11,11−1,11−2 偏光選択反射層
11A,11B 部分選択反射層
12,12A,12B,12C 支持基材
13 中間層
14 支持フィルム
15 光吸収層
16 光反射層
17 粘着層
18 剥離フィルム
19 機能性保持層
20 投影システム
21 投影機
22 位相差板
23 照明光源
24,24′ 偏光フィルム
25,26 照明光源設置部
27 照明光反射体
30 螺旋構造領域
31R 選択反射波長域内の右円偏光
31L 選択反射波長域内の左円偏光
32R 選択反射波長域外の右円偏光
32L 選択反射波長域外の左円偏光
33A,33B 反射光
33Aa,33Bb,33AB 反射領域
33−1,33a−1 反射領域光
34,35,35′ 照明光
Claims (15)
- 観察側から投射された映像光を反射して映像を表示する投影スクリーンにおいて、
特定の偏光成分の光を拡散反射する偏光選択反射層を備え、
前記偏光選択反射層は、互いに積層された少なくとも2層以上の部分選択反射層を有し、
前記各部分選択反射層は、前記特定の偏光成分の光が略同一方向で入射した場合に、選択反射波長域が略同一であって、その偏光方向が略同一である前記特定の偏光成分の光を、異なる拡散角で拡散反射すること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 観察側から投射された映像光を反射して映像を表示する投影スクリーンにおいて、
特定の偏光成分の光を拡散反射する偏光選択反射層を備え、
前記偏光選択反射層は、互いに積層された少なくとも2層以上の部分選択反射層を有し、
前記各部分選択反射層は、ブラッグ反射の格子面の間隔が略同一であって、異なる拡散角で拡散反射すること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1又は請求項2に記載の投影スクリーンにおいて、
前記部分選択反射層は、その拡散範囲を規定する主拡散方向が略一致すること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記偏光選択反射層は、コレステリック液晶構造を有し、前記コレステリック液晶構造の構造的な不均一性により、前記特定の偏光成分の光を拡散させること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記コレステリック液晶構造は、螺旋軸の方向が異なる複数の螺旋構造領域を含むこと、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項5に記載の投影スクリーンにおいて、
前記螺旋構造領域の螺旋軸の方向は、界面活性剤、光重合開始剤、非液晶性の重合成性化合物のいずれかを添加することにより、調整されること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記特定の偏光成分の光は、右円偏光又は左円偏光であること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記偏光選択反射層は、それ自体で拡散性を有すること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
選択反射波長域が異なる前記各部分選択反射層を有する場合には、前記各部分選択反射層は、選択反射波長域毎に、積層されること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
選択反射波長域が異なる前記各部分選択反射層を有する場合には、前記各部分選択反射層は、拡散角毎に、積層されること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記偏光選択反射層は、拡散角が大きい前記各部分選択反射層を観察側に配置したこと、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
拡散角が小さい前記各部分選択反射層を観察側に配置した場合には、拡散角が小さい前記各部分選択反射層の層厚は、拡散角が大きい前記各部分選択反射層の層厚よりも小さいこと、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記偏光選択反射層は、可視光域の一部のみをカバーする特定の波長域の光を選択的に反射すること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の投影スクリーンにおいて、
前記偏光選択反射層は、当該偏光選択反射層に対して光が垂直に入射する場合を基準にして、選択反射中心波長が430〜460nm、540〜570nm及び580〜620nmの範囲に存在する光を選択的に反射すること、
を特徴とする投影スクリーン。 - 請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の投影スクリーンと、
前記投影スクリーン上に映像光を投射する投影機と、
を備えた投影システム。
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