JP2005106699A - 屈折率及び厚さの測定装置ならびに測定方法 - Google Patents

屈折率及び厚さの測定装置ならびに測定方法 Download PDF

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均 小栗
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Abstract

【課題】 光干渉法を用いて、被測定物の厚さと屈折率を測定する際に、DC成分の増大を招くことなく干渉光強度を増大させ、光源光の強度に変動による精度低下を防止する。
【解決手段】光源1からの光のうち半透鏡22を透過した光を集光レンズ23で集光して被測定物3に照射する。半透鏡22で反射された参照光と被測定物3で反射された検査光とを含む光を、ビームスプリッタ32で分岐し、透過分岐光を第1の分岐光路33へ、反射分岐光を光路長可変手段を備えた第2の分岐光路34へ導く。第1の分岐光路33を経た光を第1の反射成分と第1の透過成分に分岐し、かつ第2の分岐光路34を経た光を第2の反射成分と第2の透過成分に分岐して、第1の反射成分と第2の透過成分、および第1の透過成分と第2の反射成分とをそれぞれ合波して2つの干渉光を生成する。演算装置6で2つの干渉光の光強度の差を演算する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば薄膜の屈折率及び厚さなど、光の屈折率が異なる媒質の界面間に挟まれた被測定物における屈折率及び厚さを測定することができる装置および方法に関する。
従来より、光干渉法を用いて薄膜等の被測定物の屈折率と厚さを同時に測定できる方法および装置が知られている(例えば、下記特許文献1〜5)。
特開平9−218016号公報 特開平10−2855号公報 特開平10−325795号公報 特開平11−344313号公報 特開2001−4538号公報
図2に、光干渉法を用いて媒質の屈折率及び厚さを測定する装置の従来例を示す。
この例の装置にあっては、光源51から出射された低コヒーレント光が、ビームスプリッタ52で2つに分岐される。一方の分岐光は集光レンズ53で集光されて被測定物54に照射され、他方の分岐光は参照ミラー55に照射される。被測定物54で反射された検査光と、参照ミラー55で反射された参照光は、ビームスプリッタ52で合波されて干渉光を形成し、該干渉光の光強度が受光器56で検知されるように構成されている。被測定物54および参照ミラー55は、ぞれぞれ微動可能なステージ61,62上に保持されている。また参照ミラー55は振動子(図示略)に固定され、所定の周波数で所定振幅の振動が加えられ、これにより参照光が位相変調されるように構成されている。
かかる構成の装置により、薄膜状の被測定物54における屈折率及び厚さを測定するには、まず被測定物54の厚さ方向が光軸方向となるようにセットし、該被測定物54の表裏両面のうち、集光レンズ53に近い方の面(前面という)に、光源51からの光を集光させる。そして、ビームスプリッタ52で分岐された一方の分岐光(検査光)が被測定物54の前面で反射されて受光器56に至るまでの光路長と、他方の分岐光(参照光)が参照ミラー55で反射されて受光器56に至るまでの光路長とが等しくなるように、参照ミラー55の微動ステージ62を微動調整する。具体的には、受光器56で検知される検査光と参照光の干渉光の光強度が最大となるように参照ミラー55の位置を決めればよい。
次いで、被測定物54の微動ステージ61を微動させて被測定物54を集光レンズ53に近づけることにより、該被測定物54の表裏両面のうち、集光レンズ53から遠い方の面(後面という)に、光源51からの光を集光させる。このときの被測定物54の移動量をzとする。
そして、参照ミラー55の微動ステージ62を微動させて参照ミラー55を後退させつつ、受光器56で検知される干渉光の光強度が最大となるように参照ミラー55の位置を決める。
このときの参照ミラー55の移動量を△Lとすると、前記zの値と△Lの値とから、被測定物の屈折率と厚さを同時に得ることができる(例えば、上記特許文献4[0007]〜[0012]参照)。
干渉光の検出波形は直流成分(DC成分)と交流成分(AC成分)の和である。上記構成の装置にあって、検出精度を向上させるためには干渉光の光強度のAC成分を増幅すればよい。しかしながら、単に干渉光強度を増幅すると、それに伴って、DC成分も増幅されてしまうため、電気回路における負担が増大してしまうという問題があった。
また、光源51から出射される光の強度に変動が生じた場合には、その影響で干渉光の光強度にも変動が生じてしまい、このことが測定精度を低下させる原因の一つとなっていた。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光干渉法を用いて、被測定物の厚さと屈折率を測定する際に、DC成分の増大を招くことなく干渉光強度を増大させることができるとともに、光源光の光強度に変動が生じても高精度な測定を安定して行えるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の屈折率及び厚さの測定装置は、光源と、該光源からの光の一部を反射し一部を透過する半透鏡と、該半透鏡の透過光を集光して被測定物に照射する集光手段と、前記半透鏡で反射された参照光と前記被測定物で反射された検査光とを含む光を、反射分岐光と透過分岐光に分岐して、その一方を第1の分岐光路へ、他方を光路長可変手段を備えた第2の分岐光路へ導く分岐手段と、前記第1の分岐光路を経た光を第1の反射成分と第1の透過成分に分岐し、かつ前記第2の分岐光路を経た光を第2の反射成分と第2の透過成分に分岐するとともに、前記第1の反射成分と前記第2の透過成分、および前記第1の透過成分と前記第2の反射成分とをそれぞれ合波して2つの干渉光を生成する合波手段と、前記2つの干渉光の光強度をそれぞれ検出する検出手段と、
前記2つの干渉光の光強度の差を演算する演算手段とを備えてなることを特徴とする。
また本発明は、本発明の測定装置を用いて被測定物の屈折率及び厚さを測定する方法であって、前記光源からの光のうち、前記半透鏡を透過した光を前記集光手段で、前記被測定物の光源側の前面上に焦点が位置するように集光させた状態で、前記演算装置における演算結果が最大となるように前記第1の分岐光路の光路長および前記第2の分岐光路の光路長を設定した後、前記半透鏡を透過した光の焦点が前記被測定物の光源から遠い後面上に位置するように、前記集光手段と被測定物との間の距離を変化させて、そのときの被測定物と半透鏡との距離の変化量zを求め、しかる後に、前記演算装置における演算結果が最大となるように前記第2の分岐光路の光路長を変化させて、そのときの該光路長の変化量△Lを求め、前記zと△Lの値を用いて前記被測定物の屈折率及び厚さを測定することを特徴とする屈折率及び厚さの測定方法を提供する。
本発明によれば、半透鏡で反射された参照光と被測定物で反射された検査光とを含む光を光分岐手段で分岐して、別々の光路を伝搬させた後に、合波手段で合波して干渉光を生成させる方法により、参照光と検査光(前面からの反射光)とが干渉し合う状態(第1の状態)から、参照光と検査光(後面からの反射光)とが干渉し合う状態(第2の状態)に移行させたときの、被測定物と半透鏡との距離の変化量z、および第2の分岐光路の光路長の変化量△Lの値を求め、これらの値を用いて被測定物(媒質)の屈折率及び厚さを測定することができる。
本発明においては、分岐手段で分岐された反射分岐光と透過分岐光のそれぞれについて、さらに反射成分と透過成分とに分岐して、反射分岐光の反射成分と透過分岐光の透過成分とを合波して干渉光を生成するとともに、反射分岐光の透過成分と透過分岐光の反射成分とを合波して干渉光を生成することにより、互いに位相が反転した2つの干渉光を得ることができる。したがって、これら2つの干渉光の光強度の差をとると、それぞれの干渉光に含まれるDC成分は相殺されるが、各干渉光のAC成分は互いに位相が反転しているために差を取ることで2つの干渉光強度の絶対値が加算されたピーク強度を有するピークが得られることになる。したがって、DC成分の増大を招くことなく、むしろDC成分を相殺して低減させるとともに干渉光強度を増大させることができる。したがって、電気回路の負担を低減させつつ、検知精度を向上させることができる。
また、光源光の強度に変動が生じても、2つの干渉光の光強度の差をとることにより該変動は相殺されるので、検出結果に対して影響が生じるのを防止することができる。すなわち、光源光の強度に変動が生じても高精度な測定を安定して行うことができる。
以下、本発明を詳しく説明する。図1は、本発明の測定装置の一実施形態を示した概略構成図である。図中符号1は光源を示し、3は被測定物を示す。
光源光は低コヒーレンス光であることが好ましく、光源1としては、広帯域なバンド幅を有する光を出射できるものが好ましく用いられ、例えばSLD(super-luminescent diode:スーパールミネセントダイオード)やLED(light emitting diode:発光ダイオオード)が好適に用いられる。
被測定物3は、薄板や薄膜等、光の屈折率が異なる媒質の界面間に挟まれた層状であり、光源光を透過可能で、かつ光学的一様な層とみなせるものが適用される。
被測定物3は、光源光の光軸方向が厚さ方向と一致するように保持、固定されている。被測定物3の表裏両面のうちの光源1側の一方の面(以下、前面という)が最表面を成していてもよく、該前面上に光源光を透過する層が設けられていてもよい。また被測定物3の他方の面(以下、後面という)が最表面を成していてもよく、該後面上に被測定物3と屈折率が異なる層が設けられていてもよい。被測定物3の厚さは、使用する広帯域光源1のコヒーレンス長よりも、被測定物の厚さと屈折率の積の値が小さいと分解能の関係により測定が困難になる。一方、厚過ぎると被測定物の前面に焦点を位置させたときの反射光量と、後面に焦点を位置させたときの反射光量との差が大きくなるので、被測定物3の厚さは10μm〜10mm程度が好ましく、より好ましくは10μm〜2mm程度である。
本実施形態の装置において、光源1から出射された光は、第1の光ファイバ11、サーキュレータ2、および第2の光ファイバ12を順に経て測定部20に至るように構成されている。
サーキュレータ2は3つのポートを有しており、それぞれに第1の光ファイバ11、第2の光ファイバ12、第3の光ファイバ13が接続されている。サーキュレータ2は、第1の光ファイバ11から第2の光ファイバ12へは光が通り、第2の光ファイバ12から第3の光ファイバ13へも光が通るが、これらの逆向きには光は戻らないように構成されている。
第1の光ファイバ11、第2の光ファイバ12、および第3の光ファイバ13としては、一般的な伝送用光ファイバが用いられ、石英系ガラスファイバが好適に用いられる。
測定部20では、コリメータ21、1/4波長板24、半透鏡22、および集光レンズ(集光手段)23が、光軸が一致するように配置されており、かつ該光軸方向に沿って微動可能な測定部ステージ25上に固定されている。
測定部20において、第2の光ファイバ12から出射された光は、コリメータ21で平行光とされた後、半透鏡22へ入射される。
半透鏡22は、入射光の一部を反射し一部を透過する特性を有しており、該半透鏡22の透過光は集光レンズ23によって集光され、該集光光が被測定物3へ照射される。そして被測定物3の反射光(以下、検査光ということもある)が、集光レンズ23を経て半透鏡22を透過した後、コリメータ21を経て第2の光ファイバ12に入射されるように構成されている。
一方、半透鏡22の反射光(以下、参照光ということもある)はコリメータ21を経て第2の光ファイバ12に入射される。
半透鏡22としては、例えばガラス基板上に誘電体多層膜を蒸着した構成のものを用いることができる。半透鏡22における反射率および透過率は特に制限されるものではないが、透過率が低すぎると、被測定物3からの反射光(検査光)の強度が弱すぎて測定精度の劣化が大きくなる。したがって、半透鏡22の反射率は、被測定物3の前面および後面における反射率にもよるが、概ね3%〜20%程度であることが好ましい。
1/4波長板24は必須ではないが、これを設けると、光源1から第1の光ファイバ11に入射されて第2の光ファイバ12から測定部20へ出射される光の偏波面と、半透鏡22および被測定物3でそれぞれ反射されて第2の光ファイバ12に入射される光の偏波面とが直交することになるので、サーキュレータ2の構成を簡易にすることができる。1/4波長板24は、コリメータ21と半透鏡22との間に設けることが好ましい。1/4波長板24と半透鏡22を一体的に設けることもできる。
このように、測定部20から第2の光ファイバ12へは検査光および参照光が入射され、該検査光の光信号と参照光の光信号の両方を含む光が第2の光ファイバ12、サーキュレータ2、および第3の光ファイバ13を順に経て干渉部30に至るように構成されている。
干渉部30は、第3の光ファイバ13からの出射光の光路上に設けられたコリメータ31、ビームスプリッタ32、第1のミラー35、光軸が前記ビームスプリッタ32内において第3の光ファイバ13からの出射光の光路と直交する第2のミラー36、前記ビームスプリッタ32を挟んで前記第2のミラー36と対峙する位置関係にあるコリメータ37a、前記ビームスプリッタ32を挟んで前記第1のミラー35と対峙する位置関係にあるコリメータ37bを備えている。
干渉部30では、第3の光ファイバ13から出射された光がコリメータ31で平行光とされた後、ビームスプリッタ(分岐手段かつ合波手段)32で、直進する透過分岐光と入射方向に対して直交する方向に反射された反射分岐光とに分岐される。該透過分岐光は第1の分岐光路33へ導かれ、反射分岐光は第2の分岐光路34に導かれる。
第1の分岐光路33を進む光(透過分岐光)は、第1のミラー35で反射され、該反射光が第1の分岐光路33と平行に前記ビームスプリッタ32に入射される。そして、ビームスプリッタ32において、直進する第1の透過成分と、入射方向に対して直交する方向に反射された第1の反射成分とに分岐される。
一方、第2の分岐光路34を進む光(反射分岐光)は、第2のミラー36で反射され、該反射光は第2の分岐光路34と平行に前記ビームスプリッタ32に入射される。そして、ビームスプリッタ32において、直進する第2の透過成分と、入射方向に対して直交する方向に反射された第2の反射成分とに分岐される。
そして、第1の反射成分と第2の透過成分とが合波され、合波された2つの光は干渉光を生成する。該干渉光は、コリメータ37aを経て第4の光ファイバ14に入射される。第4の光ファイバ14を伝送された前記干渉光は、第1の受光器(検出手段)4に入射され、干渉光強度が検出されるようになっている。
一方、第1の透過成分と第2の反射成分も合波され、合波された2つの光は干渉光を生成する。該干渉光は、コリメータ37bを経て第5の光ファイバ15に入射される。第5の光ファイバ15を伝送された前記干渉光は、第2の受光器(検出手段)5に入射され、干渉光強度が検出されるようになっている。
第1の受光器4および第2の受光器5でそれぞれ検出された干渉光強度の検出結果は演算装置6へ出力されるようになっている。演算装置6は、第1の受光器4および第2の受光器5でそれぞれ検出された2つの干渉光の光強度の差を求め、その演算結果を干渉光強度の演算結果として出力するように構成されている。
第1のミラー35および第2のミラー36は、反射率が高い方が好ましく、全反射ミラーが好適に用いられる。
本実施形態において、第1のミラー35および第2のミラー36はいずれも、2枚の全反射ミラーを、反射面が内側となるように、かつ該2つの全反射ミラーがなす角度が90度となるように配置した光学素子からなっており、ビームスプリッタ32からの出射光が、該光学素子の一方の反射面に45度の入射角度で入射するように構成されている。すなわち、ビームスプリッタ32から第1のミラー35に入射される光と、第1のミラー35で反射されてビームスプリッタ32へ向かう光、およびビームスプリッタ32から第2のミラー36に入射される光と、第2のミラー36で反射されてビームスプリッタ32へ向かう光とが、それぞれ互いに平行な別々の光路を通るように構成されている。
かかる光学素子を用いると、後述する微動可能な第2のステージ39の移動中に生じる機械的な角度エラーを、第2の分岐光路34における光の平行移動に変換することができる。これにより、該第2のステージ39の移動によって生じる、第4の光ファイバ14および第5の光ファイバ15にそれぞれ結合する干渉光量の変動を小さく抑えることができる。
また第1のミラー35は、第1の分岐光路33の光軸方向に沿って、進退可能な第1のステージ38(光路長補正手段)上に固定されており、これによりビームスプリッタ32から第1のミラー35までの距離を調節できるように構成されている。
第2のミラー36は、第2の分岐光路34の光軸方向に沿って、微動可能な第2のステージ39(光路長可変手段)上に固定されている。第2のステージ39は、所定周波数、所定振幅で振動可能であるとともに、該振動を続けながら第2の分岐光路34の光軸方向に微細な間隔で進退可能に構成されている。
ビームスプリッタ32における光の分岐比、すなわち透過する光と反射する光との光強度比は、好ましくは1:1となっている。
かかる構成の装置を用いて被測定物3の屈折率及び厚さを測定する方法は、まず、光源1からの低コヒーレンス光を集光レンズ23で集光したときの焦点が、被測定物3の前面上に位置するように、測定部ステージ25の位置を設定する。
このときの半透鏡22の反射面から被測定物3の前面までの距離をXとすると、ビームスプリッタ32で分岐された第1の分岐光路33と第2の分岐光路34との光路長差が前記Xとほぼ等しくなるように、第1のステージ38の位置を設定する。具体的には、ビームスプリッタ32から第1のミラー35までの距離と、ビームスプリッタ32から第2のミラー36までの距離との差が前記Xとほぼ等しくなるように設定すればよい。
そして、第2のステージ39を、一定周波数、一定振幅で振動させながら、第1の受光器4および第2の受光器5で干渉光の光強度を測定し、演算装置6から出力される干渉光強度の演算結果が最大となるように、第1のステージ38の位置を微動調整した後、該第1のステージ38を固定する。
ここで、第1の受光器4で検出される干渉光は、第1の分岐光路33を経た透過分岐光の反射成分(第1の反射成分)と第2の分岐光路34を経た反射分岐光の透過成分(第2の透過成分)との合波により得られる干渉光であり、第2の受光器5で検出される干渉光は、第1の分岐光路33を経た透過分岐光の透過成分(第1の透過成分)と第2の分岐光路34を経た反射分岐光の反射成分(第2の反射成分)との合波により得られる干渉光である。
したがって、第1の受光器4で検出される干渉光の光強度と、第2の受光器5で検出される干渉光の光強度とは、位相が180度ずれており、時間軸上のピーク位置は一致している。また、ビームスプリッタ32における分岐比が1:1であるので、両干渉光の光強度の絶対値は1:1となっている。
演算装置6から出力される干渉光強度の演算結果は、これら2つの干渉光の光強度の差をとったものであるので、ピーク強度は、各干渉光強度のピーク強度の略2倍となっており、各干渉光に含まれるDC成分は相殺されて略ゼロとなっている。また、光源光の強度変動に起因した、各干渉光における強度変動も相殺されて略ゼロとなっている。
次いで、光源1からの低コヒーレンス光を集光レンズ23で集光したときの焦点が、被測定物3の後面上に位置するように、測定部ステージ25を光源1側へ移動させる。このときの測定部ステージ25の移動量をzとする。
続いて、第2のステージ39の振動を続けながら、該第2のステージ39をビームスプリッター32から離れる向きに移動させて、演算装置6から出力される干渉光強度の演算結果が最大となる位置を見つけ、第2のステージ39の位置をそこに設定する。このときの第2のステージ39の移動量(移動前後間の距離)をΔLとする。
本実施形態の装置にあっては、第3の光ファイバ13から出射される光は、半透鏡22からの反射光(参照光)と被測定物3からの反射光(検査光)とを含んでいる。したがってこれをビームスプリッタ32で分岐した2つの分岐光(第1の分岐光路33の透過分岐光および第2の分岐光路34の反射分岐光)の光強度に関しては、いずれも参照光に由来するピークと検査光に由来するピークとを含んでおり、該2つのピークの時間軸上のずれは半透鏡22の反射面から被測定物3の前面までの距離Xに相当する。
そこで、前記第1の分岐光路33と第2の分岐光路34の光路長差を前記Xとほぼ等しくした状態で、前記2つの分岐光を合波して得られる干渉光強度、すなわち演算装置6から出力される干渉光強度の演算結果を最大とすれば、参照光と検査光(前面からの反射光)とが干渉し合う状態(第1の状態)に初期設定することができる。
この後、第1のステージ38を固定し、光源光の焦点を被測定物3の後面上に移動させて、演算装置6から出力される干渉光強度の演算結果が最大となるように第2のステージ39を移動させれば、参照光と検査光(後面からの反射光)とが干渉し合う状態(第2の状態)に設定することができる。
このように第1の状態から第2の状態に移行させたときの、前記測定部ステージ25の移動量(z)と前記第2のステージ39の移動量(ΔL)の値から、被測定物3の位相屈折率nと厚さtを、次のようにして導出することができる。
すなわち、低コヒーレンス光を被測定物3に対して集光させる集光レンズ23の開口数をS、被測定物3の位相屈折率をn、被測定物3の屈折率波長分散量をΔnとする。波長分散量Δn<<1と近似すると、被測定物3の位相屈折率nは下記数式(1)で表される。
数式(1)中の波長分散量Δnは、前記ΔLおよびzと、定数aおよびbを用いて、下記数式(2)で表される。ここで定数aおよびbは、実験的に得られており、被測定物3が固体である場合はaが0.0241、bが1.69となり、被測定物3が液体である場合はaが0.0460、bが1.53となる。
さらに被測定物3の厚さtは、ここで求められる被測定物3の位相屈折率n、波長分散量Δnと、前記ΔLとzを用いて下記数式(3)で表される。
Figure 2005106699
Figure 2005106699
Figure 2005106699
このように、本実施形態によれば、光干渉法を用いた測定方法により、被測定物3の位相屈折率nと厚さtを同時に、非接触、非破壊で精度良く測定することができる。
なお、本実施形態では、測定部20の、コリメータ21、1/4波長板24、半透鏡22、および集光レンズ23の各光部品を微動可能な測定部ステージ25上に搭載し、被測定物3を固定する構成としたが、要は、測定部20と被測定物3との相対距離が可変であればよく、測定部20の各光部品を固定しておき、被測定物3を光軸方向に沿って微動可能なステージに搭載する構成としてもよい。
また、ビームスプリッタ32として、偏光ビームスプリッタを用いてもよい。
また、第1〜第5の光ファイバ11,12,13,14,15のうちの一部または全部を用いずに、空間に光路を形成することもできる。ただし、第2の光ファイバ12を用いない場合は、測定部ステージ20が移動すると、半透鏡22からサーキュレータ2までの距離も変化してしまうので、例えば干渉部30の第1のステージ38において、かかる距離の変化を相殺するような補正が必要となる。
また、光源光を被測定物3の前面上に集光した状態での初期設定は、演算装置6から出力される干渉光強度の演算結果において、参照光に由来するピークと検査光に由来するピークとが干渉して形成されるピークが得られるように、第1の分岐光路33の光路長および第2の分岐光路34の光路長を設定できればよい。したがって、必ずしも第1のステージ(光路長補正手段)38を用いなくても行うことが可能であるが、第1のステージ38を微動させて設定を行った方が、第1の分岐光路33の光路長が固定されている場合に比べて、第2のステージ39を移動させてサーチする範囲が小さくてすむので作業効率が良い。
本発明は、表面上のコーティング材の厚さと屈折率分布の測定や、完全に固体になっていないものの厚さ測定に適用することができる。
特に樹脂の硬化状態の確認や液晶画面のガラス間にあるバッファー層の測定など、非破壊・非接触で測定する必要のある対象物等に最適である。
本発明の装置の一実施形態を示す概略構成図である。 従来の装置の例を示す概略構成図である。
符号の説明
1…光源、3…被測定物、4…第1の受光器(検出手段)
5…第2の受光器(検出手段)、6…演算装置、
11…第1の光ファイバ、12…第2の光ファイバ、
13…第3の光ファイバ、14…第4の光ファイバ、
15…第5の光ファイバ、
22…半透鏡、23…集光レンズ(集光手段)、
32…ビームスプリッタ(分岐手段・合波手段)、
33…第1の分岐光路、34…第2の分岐光路、
38…第1のステージ(光路長補正手段)、
39…第2のステージ(光路長可変手段)。

Claims (2)

  1. 光源と、該光源からの光の一部を反射し一部を透過する半透鏡と、
    該半透鏡の透過光を集光して被測定物に照射する集光手段と、
    前記半透鏡で反射された参照光と前記被測定物で反射された検査光とを含む光を、反射分岐光と透過分岐光に分岐して、その一方を第1の分岐光路へ、他方を光路長可変手段を備えた第2の分岐光路へ導く分岐手段と、
    前記第1の分岐光路を経た光を第1の反射成分と第1の透過成分に分岐し、かつ前記第2の分岐光路を経た光を第2の反射成分と第2の透過成分に分岐するとともに、前記第1の反射成分と前記第2の透過成分、および前記第1の透過成分と前記第2の反射成分とをそれぞれ合波して2つの干渉光を生成する合波手段と、
    前記2つの干渉光の光強度をそれぞれ検出する検出手段と、
    前記2つの干渉光の光強度の差を演算する演算手段とを備えてなることを特徴とする屈折率及び厚さの測定装置。
  2. 請求項1記載の測定装置を用いて被測定物の屈折率及び厚さを測定する方法であって、
    前記光源からの光のうち、前記半透鏡を透過した光を前記集光手段で、前記被測定物の光源側の前面上に焦点が位置するように集光させた状態で、前記演算装置における演算結果が最大となるように前記第1の分岐光路の光路長および前記第2の分岐光路の光路長を設定した後、
    前記半透鏡を透過した光の焦点が前記被測定物の光源から遠い後面上に位置するように、前記集光手段と被測定物との間の距離を変化させて、そのときの被測定物と半透鏡との距離の変化量zを求め、
    しかる後に、前記演算装置における演算結果が最大となるように前記第2の分岐光路の光路長を変化させて、そのときの該光路長の変化量△Lを求め、
    前記zと△Lの値を用いて前記被測定物の屈折率及び厚さを測定することを特徴とする屈折率及び厚さの測定方法。

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