JP2005105343A - 精錬容器の羽口の損耗量測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】パルス電気法を用いても、羽口の残存長さを従来より精度良く、且つ安定して計測可能にする高温溶融金属製錬炉の羽口の損耗量測定方法及び損耗量測定装置を提供する。
【解決手段】精錬容器の側壁又は底に設けられ、該精錬容器内に保持した溶融金属へ気体又は粉体を混合した気体を吹き込む金属管11とその周囲を保護する耐火物12とからなる羽口に、該金属管の外周に沿ってセンサーケーブル2を配設し、該センサーケーブルに炉外よりパルス電位信号を印加してその反射時間を測定することにより、センサーケーブルの残存長さを検出するパルス電気法による精錬容器の羽口の損耗量測定方法を改良した。具体的には、センサケーブルを、金属管の外周に螺旋状に延伸させるようにした。
【選択図】図1
【解決手段】精錬容器の側壁又は底に設けられ、該精錬容器内に保持した溶融金属へ気体又は粉体を混合した気体を吹き込む金属管11とその周囲を保護する耐火物12とからなる羽口に、該金属管の外周に沿ってセンサーケーブル2を配設し、該センサーケーブルに炉外よりパルス電位信号を印加してその反射時間を測定することにより、センサーケーブルの残存長さを検出するパルス電気法による精錬容器の羽口の損耗量測定方法を改良した。具体的には、センサケーブルを、金属管の外周に螺旋状に延伸させるようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、精錬容器の羽口の損耗量測定方法及び損耗量測定装置に係わり、詳しくは、溶融金属を精錬する精錬容器(例えば、底吹き転炉等)の側壁又は底に設けたガス吹き込み用羽口の損耗量を、操業に影響を与えずにいつでも測定できるようにした技術に関する。
一般に、溶融金属の精錬にあたっては、精錬を効率的に行うために溶融金属を強く撹拌する操作が行われる。その溶融金属は高温であるため、使用する精錬容器は、内面を耐火物で内張りし、これを鉄皮で覆った構造とするが、該耐火物は、溶融金属の撹拌作用を受けて溶損、熱衝撃、あるいは機械的損耗を受ける。このため、操業に際しては、該精錬容器に内張りされた耐火物の残厚を適宜測定して、溶融金属が精錬容器から漏出しないようにする必要がある。
特に、鉄鋼精錬に用いられる転炉では、内部に保持する溶鋼は1600℃を超える高温であり、鋼種によっては精錬後に1800℃に達するものがある。さらに近年では、転炉内に保持した溶鋼の撹拌を一層強化するため、図4に示すように、炉底に設けた羽口3を介して溶鋼5中へ酸素、不活性ガス及び/又は固体精錬剤(以下、フラックスという)9を吹き込む技術が一般的となっている。ところが、この羽口3近傍では、溶鋼5の強い流動が発生するために、羽口3自体及び羽口周囲の耐火物の損耗が問題となっている。ここで、「羽口」3とは、単管又は二重管の金属管とその周囲を囲む耐火物(以下、羽口耐火物ともいう)とからなり、それらの管内を、気体だけ若しくは粉体を混合した気体を通過させて溶鋼中に吹き込めるよう、図4に示すように、精錬容器1の側壁又は底を形成する耐火物10に埋め込み、設置されているものである。
従来、そのような羽口の損耗量を測定する最も一般的な方法は、精錬を数チャージ行う毎に一時中断し、羽口の炉外端から鉤状の棒を挿入し、該羽口の炉内側端に鉤を掛けた状態にて棒の長さを測定するものであった(以下、従来法という)。なお、羽口の損耗は、羽口端からその軸方向へ損耗するのが一般的である。この従来法は、羽口の残存長さを直接測定できるので精度は高いが、測定が吹錬間に限られるため、測定頻度が多いと、転炉の稼働率を低下させる要因となる。その上、転炉の羽口損耗は、必ずしも精錬時間に比例して進行するのではなく、羽口周辺の耐火物が熱衝撃等で剥離すると、それに応じて剥き出しになった羽口が速やかに溶損するといったことも起きる。そのため、数チャージ毎に測定していては、急激な羽口損耗を検出できず、羽口の残存長さが小さくなっているにも拘わらず精錬を行ってしまい、転炉の底部から溶鋼を漏出させてしまう危険性があった。従って、この測定方法を採用するには、羽口の残存長さが比較的大きいところで寿命とし、新たに耐火物を施工し直す等の対策が別途必要であり、設備の稼働率を上げる、つまりできるだけ耐火物を使い切るという観点からは好ましくなかった。また、測定手段として、鉤状の棒ではなく、レーザー等を用いた炉体プロフィール測定装置を使用することも考えられるが、その場合も精錬間(チャージ間の準備期間)の測定に限られ、上述したことと同様の問題があった。
そこで、底吹き転炉の操業中であっても、定常的に羽口の残存長さの測定ができる技術についての開発が進められていた。例えば、転炉の内張り耐火物の厚み方向に沿い直線的(平行)に電極(センサケーブル)を埋設し、この電極に電気的なパルス電位信号を印加して、電極の先端から反射して戻るまでの時間を測定することで、内張り耐火物の施工厚みを測定するパルス電気法である(特許文献1参照)。このパルス電気法によれば、操業中でも連続的に羽口の損耗状況を確認できるばかりでなく、急激な損傷も検出できるので、補修時期の決定を容易とし、かつ転炉の羽口を効率的に使用できるようになる。
特開昭62−147308号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のパルス電気法にも、以下に示すような問題があった。
すなわち、精錬容器等の羽口は、前記したように、内部をガスや粉体等が流れる複数の金属製単管あるいは金属製二重管等の金属管と、その周りを囲んで保護する耐火物とからなる構造であり、溶鋼の漏出がないように緻密に構成されているが、この金属管に平行に電極(以下、センサーケーブルという)を耐火物に埋設して配置すると、転炉操業を繰り返すうちに転炉の内張り耐火物の膨張収縮や炉内の溶鋼の流動による応力等によって耐火物内にひずみが発生して、該センサケーブルが切断したり、高温に曝されて損傷してしまうことがあった。また、切断までに至らなくとも、局部的に応力がかかってセンサケーブルの断面が変化し、インピータンスが変わり、ここからの反射波が発生するという計測誤差の原因となり、これによって、必ずしも正確な羽口の損耗量の測定ができない場合があった。
本発明は、かかる事情に鑑み、パルス電気法を用いても、羽口の残存長さを従来より精度良く、且つ安定して測定可能にする高温溶融金属製錬炉の羽口の損耗量測定方法及び損耗量測定装置を提供することを目的としている。
発明者は、上記目的を達成するため、従来のパルス電気法による羽口残存長さの測定方法を鋭意見直し、その成果を本発明に具現化した。
すなわち、本発明は、精錬容器の側壁又は底に設けられ、該精錬容器内に保持した溶融金属へ気体又は粉体を混合した気体を吹き込む金属管とその周囲を保護する耐火物とからなる羽口に、該金属管の外周に沿ってセンサーケーブルを配設し、該センサーケーブルに炉外よりパルス電位信号を印加してその反射時間を測定することにより、センサーケーブルの残存長さを検出する精錬容器の羽口の損耗量測定方法において、前記センサケーブルを、前記金属管の外周に螺旋状に延伸させることを特徴とする精錬容器の羽口の損耗量測定方法である。
また、本発明は、精錬容器の側壁又は底に設けられ、該精錬容器内に保持した溶融金属へ気体又は粉体を混合した気体を吹き込む金属管とその周囲を保護する耐火物とからなる羽口に、該金属管の外周に沿って配設したセンサーケーブルと、該センサーケーブルに炉外よりパルス電位信号の印加及び反射パルス電位信号の検出を行うパルス送受信機と、そのパルス電位信号の反射時間を測定してセンサーケーブルの残存長さを検出する解析装置とを備えた精錬容器の羽口の損耗量測定装置において、前記センサケーブルを、前記金属管の外周に螺旋状に延伸させてなることを特徴とする精錬容器の羽口の損耗量測定装置である。この装置では、前記センサーケーブルの直径を2.5〜5mmとするのが好ましい。
本発明では、羽口に対するセンサケーブルの配置を改良するようにしたので、パルス電気法を用いても、羽口の残存長さを従来より精度良く、且つ安定して計測できるようになった。つまり、羽口損耗量を操業中に常時行えるようになり、測定のために、精錬容器の稼動を一時的に停止する必要がなく、精錬容器の稼働率を向上させることができる。また、損耗量測定の精度が高いために、羽口の損耗量管理をより精密に行うことができ、不要な羽口交換作業を回避できるので、精錬容器の稼働率向上が一層高まった。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
まず、本発明で利用するパルス電気法では、前記電極として、外層の導体と内層の導体との間にMgO等の絶縁物質を挟んだ3層構造とし、その全体を被覆材で覆ってなるセンサーケーブル2(図4参照)を採用する。ここで、上記内外層の導体には、Cuを用いるのが良い。そして、このセンサーケーブル2の一端から、パルス送受信機7を用いて前記外層の導体と内層の導体との間ヘパルス電位としての信号を発信する。この信号は、該センサーケーブル2の先端(先端は精錬で損耗しているので、実際には損耗した先端)まで伝達され、その反射波がセンサーケブル2の前記一端へ戻ってくる。従って、発信した信号の発信時と反射の受信時との差異時間は、信号がセンサーケーブル2中を往復するのに要した時間であるから、この差異時間を基にしてセンサーケーブル2の長さが求められる。
すなわち、センサーケーブル2中のパルス電位信号の伝播速度Vは、センサーケーブル2の誘電率をε、光速をCとすると
V=C/(ε)1/2 …(1)式
で表されるから、該センサーケーブル2ヘ発信した信号の発信時と受信時との間の経過時間をtとすると、センサーケーブルの長さXは
X=1/2・V・t (2)式
と計算することができる。実際には、パルス電位信号の送受信機7からセンサーケーブル2までの間の導線の接続部等インピーダンス不整合部分があるので、この部分での反射信号も存在するが、いくつかの反射信号のうちで最も長い位置で反射された反射信号に相当する長さがセンサーケーブル2の長さと推定できる。
V=C/(ε)1/2 …(1)式
で表されるから、該センサーケーブル2ヘ発信した信号の発信時と受信時との間の経過時間をtとすると、センサーケーブルの長さXは
X=1/2・V・t (2)式
と計算することができる。実際には、パルス電位信号の送受信機7からセンサーケーブル2までの間の導線の接続部等インピーダンス不整合部分があるので、この部分での反射信号も存在するが、いくつかの反射信号のうちで最も長い位置で反射された反射信号に相当する長さがセンサーケーブル2の長さと推定できる。
そこで、本発明者は、前記羽口3が受ける高温とそれに起因する耐火物への応力に対して、センサーケーブル2の損傷、縮径、切断といった劣化の問題を軽減するために、該羽口3へのセンサーケーブル2の配設構造につき鋭意検討を加えた。その結果、センサーケーブル2を、羽ロ3を構成する金属管の周囲に沿って螺旋状に配設すれば、センサーケーブル2の劣化を効果的に軽減できることを見出し、その知見を基に本発明を完成させたのである。
本発明に係る金属管とセンサーケーブルとの配置についての概念図を図1に示す。羽口3は、前記したように金属管11の周囲を羽口耐火物12で保護したものであり、このような金属管11が場合により複数本配置されている。本発明では、複数本の金属管11が配置されていても、任意の一本の金属管に対し、その外周に螺旋状にセンサーケーブル2を巻き付ければ良い。なお、センサーケーブル2の先端は、金属管11の先端近傍とし、後端は、炉外において中継端子を介してパルス送受信機7に接続されている。
パルス送受信機7で検知するパルス電位信号の発信から受信までの時間を解析装置8(例えば、電子計算機、オシロスコープ等)に取り込み、予め記憶させてある前記(1)、(2)式を利用してセンサーケーブル2の残長を計算する。センサーケーブル2の残長がY(cm)であるとき、金属管の径をD(cm)、センサーケーブルを巻きつけた螺旋のピッチをa(cm)とすると、センサーケーブル2の残長Y(cm)に相当する羽口の長さは、Y/[(πD)2+a2]1/2]となり、センサーケーブル2の残長から容易に羽口長さを求めることができる。
このように、センサーケーブル2を螺旋状に配置すると、羽口3の損耗長さに対して、センサーケーブル2の損耗長さを長くすることができる。すなわち、羽口3の金属管11に並行して直線的にセンサーケーブル2を配置した従来の測定装置では、羽口3とセンサーケーブル2の損耗量は同等となるが、図2に示すように、螺旋状にセンサーケーブル2を配置して、その螺旋のピッチをa(cm)、金属管の外径をD(cm)とすると、羽口長さが1ピッチ分、つまりa(cm)損耗に対応するセンサーケーブルの損耗長さは、{(πD)2+a2}1/2(cm)となり、羽口3の損耗量に対してセンサーケーブル2の損耗量は大きくなる。
したがって、センサーケーブル2の損耗量について測定誤差が生じた場合、実際の羽口3の損傷長さとしての誤差を小さくできるという利点がある。つまり、例えばセンサーケーブル2の測定誤差がEcmであったとすると、羽口3の損傷長さとしての誤差は、
[a/{(πD)2+a2}1/2]E(cm)となってEcm以下であるので、羽口損耗量の誤差としては、小さくすることができる。従来技術のように、センサーケーブル2を羽口3の金属管11と直線的(平行)に埋設した場合には、センサーケーブル2の誤差そのものが羽口3の損耗長さの測定誤差となってしまい、羽口損耗長さの不確かさが大きくなる。
[a/{(πD)2+a2}1/2]E(cm)となってEcm以下であるので、羽口損耗量の誤差としては、小さくすることができる。従来技術のように、センサーケーブル2を羽口3の金属管11と直線的(平行)に埋設した場合には、センサーケーブル2の誤差そのものが羽口3の損耗長さの測定誤差となってしまい、羽口損耗長さの不確かさが大きくなる。
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、羽口溶損量の測定精度が従来のパルス電気法による場合と比較して向上するのである。
また、本発明によれば、センサーケーブル2を金属管11の外周に沿って螺旋状に延伸しているので、該センサーケーブル2の耐用性を向上できる。すなわち、従来のパルス電気法におけるセンサーケーブル2は、金属管11と平行に羽口耐火物12中に延伸させていたので、周囲の羽口耐火物12の歪に応じて、部分的に延伸方向やせん断方向の応力を受けて変形し、部分的な劣化や切断といった恐れがあった。しかしながら、本発明のように螺旋状にセンサーケーブル2を金属管11に固定させると、せん断方向の応力に対して金属管11が対抗して変形が少なくなる上に、延伸方向の歪に対しても変形を緩和できるてきる。
さらに、本発明では、センサーケーブル2を金属管11の外周に沿って配置するために、羽口耐火物12中に埋め込む従来技術よりも、金属管11内を流れる気体等によって冷却され、センサーケーブル2の耐用性が向上する。
加えて、本発明では、センサーケーブルの直径を2.5〜5mmとするのが好ましい。センサーケーブルの直径が大きいほど、その強度が向上し、羽口にかかる応力による切断やインピーダンスの変化等の問題を減少できるからである。しかも、センサーケーブルの直径が太いほど、電気抵抗が低くなるので、印加したパルス電位信号の減衰が小さくなり、測定精度も一層高くなる。ただし、太すぎると、耐火物との間に空隙が生じ、センサーケーブル2を埋めたことより、耐火物の損耗速度がかえって大きくなるという弊害がある。
しかしながら、センサーケーブル2は、太くなるほど強度が増すので、施工し難くなるという問題点もある。そのため、本発明では、直径は5mm以下が好ましいとしたのである。
センサーケーブル2の直径による測定精度の相違を確認するため、いくつかの直径が異なるセンサーケーブルを使って、室温で反射波のピーク電位を測定した。その結果を図3に示すが、直径が太い方がピーク電位が高く、直径が2.5mm未満であると、500mv以下と小さくなってしまうことがわかった。従って、センサーケーブル2の途中で損傷や屈曲等によるインピーダンス変化が生じて反射波が発生した場合、センサーケーブル2の端部からの反射波のピーク電位が低いと、測定に必要なピークの識別が困難となり、測定精度に問題が生じる。そのため、本発明では、この観点よりセンサーケーブル2の直径は2.5mm以上を好ましいとした。
能力250tの上底吹き転炉での溶鋼の溶製に本発明を適用した。底吹き羽口の金属管11の一つにセンサーケーブル2を螺旋状に巻いて羽口2を構成し、図1に示すように、転炉の炉底耐火物に組み込んだ。そして、溶製のための酸素吹錬を行って、その操業中に本発明に係る方法で羽口の損耗長さを測定した。なお、センサーケーブル2の導体は銅製であり、金属管11の延伸方向に対して45度の角度で螺旋状に巻きつけた。
5〜10チャージ毎に転炉を傾転し、転炉底部から羽口3の金属管11内へ鉤付き金属棒(図示せず)を装入して従来法による羽口の残厚を測定した。また、羽口交換のタイミングで、センサーケーブル2の径が異なる羽口を同一転炉に組み込み、同様に羽口損耗量の測定を行った。さらに、本発明の効果を明らかにするため、羽口3の金属管11近傍の羽口耐火物12内に、センサーケーブル2を金属管11と直線的(平行)に埋め込み、同様に側定を行った(比較例)。この比較例においても、センサーケーブル2の直径を種々変更して測定を行った。
これらの測定を本発明例、比較例共に、羽口の使用開始から50チャージの間での測定の安定性及び精度について整理し、表1に一括して示す。表1において、「異常値の時間割合」というデータは、羽口の使用開始から50チャージの吹錬が終了するまでの時間に対して、測定中の反射波ピーク電位が400mV以下となって測定精度に疑問が生じた時間の割合を%で示した数値である。操業中には、転炉の炉底部に大きな振動や熱負荷がかかり、センサーにも応力がかかるため、ケーブルの途中での反射パルス電位信号が強くなり、ケーブル先端からの反射パルス電位信号が弱くなる。従って、前記「異常値の時間割合」は、このような測定不良の生じる割合を意味しており、この「異常値の時間割合」が小さいほど、測定が良好であると考えられる。
また、「従来法による測定との比較」というデータは、羽口の使用開始から5チャージ毎に実施した従来法による炉外からの鉤状棒による羽口長さの測定での測定結果と、その測定時点におけるパルス電位信号の反射時間測定でのパルス電位信号の反射時間測定結果との差の絶対値を比較したものであり、それぞれの例において差の絶対値が最大であった値を示した。単位はmmで表しており、この値が小さいほど、測定精度が高いと考えられる。
表1より、センサーケーブルの直径が2.5mm以上であれば、「異常値の時間割合」が10%以下と小さく、安定して測定できることが明らかである。また、センサーケーブルを螺旋状に設置した本発明例では、鉤状棒を利用した従来法による測定結果と比べて、平均値で10mm以下、最大値でも15mm以下となっているのに対して、比較例では誤差が平均値で10mmを超え、最大値では35mm以上も相違していて、羽口の損耗量の測定精度は、本発明例に比べて大きく劣っていた。
1 精錬容器(転炉等)
2 センサーケーブル
3 羽口
4 ガスの上吹き用ランス
5 溶鋼(溶融金属)
6 スラグ
7 パルス送受信機
8 解析装置
9 気体又は粉体を混合した気体
10 精錬容器に内張りした耐火物
11 金属管
12 羽口耐火物
2 センサーケーブル
3 羽口
4 ガスの上吹き用ランス
5 溶鋼(溶融金属)
6 スラグ
7 パルス送受信機
8 解析装置
9 気体又は粉体を混合した気体
10 精錬容器に内張りした耐火物
11 金属管
12 羽口耐火物
Claims (3)
- 精錬容器の側壁又は底に設けられ、該精錬容器内に保持した溶融金属へ気体又は粉体を混合した気体を吹き込む金属管とその周囲を保護する耐火物とからなる羽口に、該金属管の外周に沿ってセンサーケーブルを配設し、該センサーケーブルに炉外よりパルス電位信号を印加してその反射時間を測定することにより、センサーケーブルの残存長さを検出する精錬容器の羽口の損耗量測定方法において、
前記センサケーブルを、前記金属管の外周に螺旋状に延伸させることを特徴とする精錬容器の羽口の損耗量測定方法。 - 精錬容器の側壁又は底に設けられ、該精錬容器内に保持した溶融金属へ気体又は粉体を混合した気体を吹き込む金属管とその周囲を保護する耐火物とからなる羽口に、該金属管の外周に沿って配設したセンサーケーブルと、該センサーケーブルに炉外よりパルス電位信号の印加及び反射パルス電位信号の検出を行うパルス送受信機と、そのパルス電位信号の反射時間を測定してセンサーケーブルの残存長さを検出する解析装置とを備えた精錬容器の羽口の損耗量測定装置において、
前記センサケーブルを、前記金属管の外周に螺旋状に延伸させてなることを特徴とする精錬容器の羽口の損耗量測定装置。 - 前記センサーケーブルの直径が2.5〜5mmであることを特徴とする請求項2記載の精錬容器の羽口の損耗量測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003339888A JP2005105343A (ja) | 2003-09-30 | 2003-09-30 | 精錬容器の羽口の損耗量測定方法 |
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Cited By (2)
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JP2009166702A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Sumiden Electronics Kk | センサケーブル |
KR101207143B1 (ko) | 2010-09-17 | 2012-12-04 | 주식회사 포스코 | 정련로 내화물의 불량검출장치 |
-
2003
- 2003-09-30 JP JP2003339888A patent/JP2005105343A/ja not_active Withdrawn
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KR101207143B1 (ko) | 2010-09-17 | 2012-12-04 | 주식회사 포스코 | 정련로 내화물의 불량검출장치 |
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