JP2005103264A - 多層ゴルフボールの製造方法 - Google Patents

多層ゴルフボールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005103264A
JP2005103264A JP2004280277A JP2004280277A JP2005103264A JP 2005103264 A JP2005103264 A JP 2005103264A JP 2004280277 A JP2004280277 A JP 2004280277A JP 2004280277 A JP2004280277 A JP 2004280277A JP 2005103264 A JP2005103264 A JP 2005103264A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
golf ball
layer
mantel
thermoplastic
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004280277A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005103264A5 (ja
Inventor
Herbert C Boehm
シー ボエム ハーバート
William E Morgan
ウィリアム イー モーガン
Walter L Reid Jr
エル レイド ジュニア ウォルター
Jr Samuel A Pasqua
エイ パスクア ジュニア サムエル
Christopher Cavallaro
カヴァラロ クリストファー
Kevin M Harris
エム ハリス ケヴィン
Jeffrey L Dalton
ジェフリー エル ダルトン
Michael J Sullivan
マイケル ジェイ サリヴァン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Acushnet Co
Original Assignee
Acushnet Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US10/670,514 external-priority patent/US7041007B2/en
Application filed by Acushnet Co filed Critical Acushnet Co
Publication of JP2005103264A publication Critical patent/JP2005103264A/ja
Publication of JP2005103264A5 publication Critical patent/JP2005103264A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 多層ゴルフボールを提供すること。
【解決手段】 本発明は一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールを含み、ここで、コアはさらにボールのセンターにおける流体、流体を取り巻く第1のマンテル層と、第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接する第2の、固形の糸巻きでないマンテル層から成り、この場合、第1のマンテル層は熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、第2のマンテル層は熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつカバーはポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレア/ポリウレタンハイブリッドを含む。
【選択図】 図1

Description

本出願は2000年1月14日に出願され現在特許されている米国特許出願第09/482,336号の一部継続出願であり、第09/482,336号出願は1999年5月17日に出願され現在米国特許第6,575,846号となっている米国特許出願第09/312,480号の分割出願であり、第09/312,480号出願は1997年7月29日に出願され現在放棄されている米国特許出願第08/902,351号の継続出願であり、第08/902,351号出願は1996年3月11日に出願され現在米国特許第5,683,312号となっている米国特許出願第08/615,346号の一部継続出願である。これらの特許出願に言及することによってその全てを本明細書に取り込む。
本出願は、センターの周りに配置され接着剤で相互に結合した複数のコア部分を有する多層ゴルフボールを目的とする。特に本発明は、ボールのセンターにおける流体から成るコア、流体を取り巻く第1のマンテル層及び第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接する第2の固形の糸巻きでないマンテル層を有するゴルフボールを含む。
一般に、ゴルフボールはツーピースボールとスリーピースボールに分類されている。ツーピースボールは中実のポリマーコアとカバーから成る。これらのボールは一般に製造が簡単であるが、限られたプレー特性を有すると考えられている。スリーピースボールは引っ張った弾性材料で取り巻いた中実又は液体充填センター及びカバーから成る。スリーピースボールはゴルフクラブで打った場合に一般に良好な“クリック”及び“感覚”を有するが、ツーピースボールより製造するのが困難である。
先行技術は、最適なプレー特性を提供するように設計された種々のゴルフボールから成っている。これらの特性は一般に、ボールの初速及びスピンであり、これらを種々のプレーヤーに対して最適化することができる。例えば、あるプレーヤーはプレーしやすくするために高いスピン速度のボールでプレーすることを好む。他のプレーヤーは飛距離を最大化するために低いスピン速度のボールでプレーすることを好む。しかしながら、これらのボールには固い感覚がありグリーン周りでの制御が困難になる傾向がある。
先行技術は液体充填ゴルフボールから成る。糸巻きゴルフボールは長年液体充填センターで製造されてきた。米国特許第1,568,513号及び1,904,012号の両者は液体充填センターを有する糸巻きゴルフボールを目的としている。米国特許第5,150,906号及び5,480,155号は、シェル中に導入されたときは液体である単一で非細胞状の材料又は液体で充填したポリマー材料の中空で球形のシェルを目的としている。シェルは、内部層の外部表面を形成する外側カバーを有する内部層又は外側カバーである旨開示されている。シェルの厚さは約0.152cm〜約1.04cm(0.060〜0.410インチ)まで変化する。
中実のセンターの周りに層を成形しようとするためには、球形の圧縮金型中のコア材料の二つのブロックの間に予備成形したセンターを置き、金型を閉じることが必要である。このことはカマタリ(Kamatari)が市販するゴルフボールの製造で行われている。しかしながらこの方法では、ゴルフボールのコア内にセンターを最終的に配置することに対する制御がほとんど行えない。センターの偏心における大きな変化が生じる可能性がある。
先行技術は二重カバーのゴルフボールの製造も提供している。これは一般的には、コアの周りに最初に第1のカバー層の射出成形を行い、次いで第2のカバー層を成形することによって達成される。しかしながらこのシステムには複合射出金型、通常はコアを適切な位置に置くために引き込み式のピンを有する金型が必要である。
本発明は、一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールに関連し、ここで、コアはさらにボールのセンターにおける流体から成り、第1のマンテル層は流体を取り巻き、第2の、固形の糸巻きでないマンテル層は第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接しており、この場合、第1のマンテル層は熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、第2のマンテル層は熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつカバーはポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレア/ポリウレタンハイブリッドを含む。
ある態様において、コア中の流体は気体、液体、ゲル、ペースト又はこれらの組み合わせである。他の態様では、流体は熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である。好ましい態様では、流体は熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体であり、これを油、ポリオール及びこれらの混合物から成る群から選択する。さらに他の態様では、流体は気体であり、気体を空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化二窒素及びこれらの混合物から成る群から選択する。
ある態様では、第1のマンテル層は以下を含む:動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド、熱可塑性アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、メタロセンポリマー又はこれらのブレンド。他の態様では、カバーは内側カバー層と薄い外側カバー層を含み、外側カバー層は注型性の反応性液体から形成された熱硬化性材料を含み、内側カバー層は曲げモジュラスが高い材料を含む。
他の態様では、コア、カバー、第1のマンテル層又は第2のマンテル層は有機酸又はその塩で中和した酸基を含むポリマーを含み、有機酸又はその塩は少なくとも約70%までポリマーを中和するのに十分な量で存在する。好ましい態様ではポリマーは以下を含む:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマーの前駆体、熱可塑性物、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、グラフト化したメタロセンで触媒したポリマー、グラフト化していないメタロセンで触媒したポリマー、シングルサイトポリマー(single-site polymer)、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー、及びこれらの混合物。他の好ましい態様では、有機酸を以下から成る群から選択する:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ−官能性有機酸、不飽和モノ−官能性有機酸、及び多−不飽和モノ−官能性有機酸。さらに他の好ましい態様では、有機酸の塩は、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
ある態様では、ゴルフボールの直径は少なくとも42.67mm(1.68インチ)である。他の態様では、第1のマンテル層の内径は約15.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)である。さらに他の態様では、コアの直径は約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい。他の態様では、カバーの厚さは約0.38〜3.05mm(0.015〜0.12インチ)である。
他の態様では、第1のマンテル層又は第2のマンテル層はさらにハロゲン化チオフェノールを含む。好ましくは、ハロゲン化チオフェノールは亜鉛ペンタクロロチオフェノールである。
さらに他の態様では、カバーはポリエーテルポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアハイブリッドを含み、これらはイソシアナートプレポリマーから製造する。好ましくはプレポリマーはパラフェニレンジイソシアナートである。
ある態様では、本ゴルフボールは84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有する。他の態様では、本ゴルフボールは82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さい慣性モーメントを有する。
本発明はさらに一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールを含み、該コアはさらにボールのセンターにおける流体から成り、第1のマンテル層は流体を取り巻き、第2の、固形の糸巻きでないマンテル層は第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接しており、第1のマンテル層は熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつ第2のマンテル層は熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつカバーはポリエーテル及びポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、アイオノマー樹脂、低モジュラスアイオノマー、高モジュラスアイオノマー、及びこれらのブレンドから成る群から選択する材料を含む。ある態様では、カバーは熱硬化性ポリウレタンを含む。
ある態様では、流体は熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である。好ましい態様では、流体は油、ポリオール及びこれらの混合物から成る群から選択した、熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である。さらに他の態様では、流体は気体であり、この場合気体を空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化二窒素及びこれらの混合物から成る群から選択する。
ある態様では、第1のマンテル層は以下を含む:動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド、熱可塑性アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、メタロセンポリマー又はこれらのブレンド。他の態様では、カバーは内側カバー層と薄い外側カバー層を含み、外側カバー層は注型性の反応性液体から形成された熱硬化性材料を含み、内側カバー層は曲げモジュラスが高い材料を含む。
他の態様では、コア、カバー、第1のマンテル層又は第2のマンテル層は有機酸又はその塩で中和した酸基を含むポリマーを含み、有機酸又はその塩は少なくとも約70%までポリマーを中和するのに十分な量で存在する。好ましい態様ではポリマーは以下を含む:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマーの前駆体、熱可塑性物、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、グラフト化したメタロセンで触媒したポリマー、グラフト化していないメタロセンで触媒したポリマー、シングルサイトポリマー(single-site polymer)、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー、及びこれらの混合物。他の好ましい態様では、有機酸を以下から成る群から選択する:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ−官能性有機酸、不飽和モノ−官能性有機酸、及び多−不飽和モノ−官能性有機酸。さらに他の好ましい態様では、有機酸の塩は、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
ある態様では、ゴルフボールの直径は少なくとも42.67mm(1.68インチ)である。他の態様では、第1のマンテル層の内径は約15.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)である。さらに他の態様では、コアの直径は約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい。他の態様では、カバーの厚さは約0.38〜3.05mm(0.015〜0.12インチ)である。
他の態様では、第1のマンテル層又は第2のマンテル層はさらにハロゲン化チオフェノールを含む。好ましくは、ハロゲン化チオフェノールは亜鉛ペンタクロロチオフェノールである。
ある態様では、本ゴルフボールは84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有する。他の態様では、本ゴルフボールは82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さい慣性モーメントを有する。
本発明はさらに、一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールを含み、ここで、コアはさらにボールのセンターにおける流体から成り、第1のマンテル層は流体を取り巻き、第2の、固形の糸巻きでないマンテル層は第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接しており、この場合、第1のマンテル層は熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、第2のマンテル層は熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含む材料からそれぞれ製造する2又はそれより多い層を含む。好ましい態様では、熱硬化性ゴム材料をポリイソプレン、スチレンブタジエン、ポリブタジエン及びこれらの混合物から成る群から選択する。ほかの好ましい態様では、熱可塑性エラストマー材料を以下から成る群から選択する:メチルメタクリレートとブタジエン及びスチレンとのコポリマー、メチルアクリレートとブタジエン及びスチレンとのコポリマー、アクリロニトリルスチレンコポリマー、ポリエーテル−エステル、ポリエーテル−アミド、ポリウレタン、プロピレン/エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンエラストマー、メタロセンポリマー、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、アイオノマー樹脂、ポリエステル、及びこれらのブレンド。
ある態様では、コア中の流体は熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である。好ましい態様では、流体は油、ポリオール及びこれらの混合物から成る群から選択した、熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である。さらに他の態様では、流体は気体であり、この場合気体を空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化二窒素及びこれらの混合物から成る群から選択する。
ある態様では、第1のマンテル層は以下を含む:動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド、熱可塑性アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、メタロセンポリマー又はこれらのブレンド。他の態様では、カバーは内側カバー層と薄い外側カバー層を含み、外側カバー層は注型性の反応性液体から形成された熱硬化性材料を含み、内側カバー層は曲げモジュラスが高い材料を含む。
他の態様では、コア、カバー、第1のマンテル層又は第2のマンテル層は有機酸又はその塩で中和した酸基を含むポリマーを含み、有機酸又はその塩は少なくとも約70%までポリマーを中和するのに十分な量で存在する。好ましい態様ではポリマーは以下を含む:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマーの前駆体、熱可塑性物、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、グラフト化したメタロセンで触媒したポリマー、グラフト化していないメタロセンで触媒したポリマー、シングルサイトポリマー(single-site polymer)、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー、及びこれらの混合物。他の好ましい態様では、有機酸を以下から成る群から選択する:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ−官能性有機酸、不飽和モノ−官能性有機酸、及び多−不飽和モノ−官能性有機酸。さらに他の好ましい態様では、有機酸の塩は、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
ある態様では、ゴルフボールの直径は少なくとも42.67mm(1.68インチ)である。他の態様では、第1のマンテル層の内径は約15.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)である。さらに他の態様では、コアの直径は約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい。他の態様では、カバーの厚さは約0.38〜3.05mm(0.015〜0.12インチ)である。
他の態様では、第1のマンテル層又は第2のマンテル層はさらにハロゲン化チオフェノールを含む。好ましくは、ハロゲン化チオフェノールは亜鉛ペンタクロロチオフェノールである。
ある態様では、本ゴルフボールは84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有する。他の態様では、本ゴルフボールは82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さい慣性モーメントを有する。
本発明のさらなる特徴及び利点は、添付の図面とともに提供される以下の詳細な説明から明らかとなろう。
本発明のゴルフボールはいずれの型のボール構成も含む。例えば、ゴルフボールは少なくともスリーピースの構成、多層コア、多層カバー、一又は複数のマンテル層又は中間層を有することができる。本明細書で使用する“多層”という用語は、少なくとも二つの層を意味する。本明細書で使用する“層”という用語は、一般にゴルフボールの球形部分、すなわちゴルフボールコア又はセンター、マンテル層、及び/又はゴルフボールカバーを含むことができる。
図1を参照すると、ボール10はカバー11とコア12を含む。本明細書で使用する“コア”という用語は、ゴルフボールの最内層の部分を意味し、一又は複数の層を含むことができる。多層コアを考慮する場合、コアはその上に配置した一又は複数の追加のコア層を有する最内層の構成要素である。少なくともコアの一部、典型的にはセンターは中実、半中実、中空、粉末充填した、又は流体充填した、好ましくは流体充填したものである。本明細書で使用する“流体”という用語は、気体、液体、ゲル、ペースト、又は類似物、又はこれらを組み合わせたものを意味する。ある態様では、コア12は内部球体13を有し、それはコアと中心を共通にして配置され、かつ液状センターのシェル20内の空所に流体センター18を含むのが好ましい。
ある態様では、コア12はさらに第1のマンテル層22を有し、これは内部球体13を取り囲む。併せて、液状センターのシェル20及び第1のマンテル層22は、ボールのマンテル部分16の一部である。図2のマンテル部分16は追加の第2のマンテル層40を含む。液状センターのシェル20及びマンテル層22及び40は好ましくはエラストマーである。
“マンテル層”(内側層又は中間層としても知られている)を、本明細書ではカバーとコアの間の容量を占めるゴルフボールの部分として規定する。このようなマンテル層を、ゴルフボール層の間のいくつかの相違、例えば硬度、圧縮、厚さ等によって、カバー又はコアと区別することができる。マンテル層を、所望の場合には、多層カバー又は多層コアと共に、又は多層カバーと多層コアの両者と共に使用することができる。従って、マンテル層を本技術分野では内側カバー層、外側コア層又は中間層、すなわちゴルフボールの内側コアと外側カバーとの間に配置した層ということがあり、この層を、例えば単一層若しくは多層カバー、ワンピースコア若しくは多層コア、単一層カバーとコアの両者、又は多層カバーと多層コアの両者と一緒にすることができる。コアについては、マンテル層は複数の層を含むこともできる。所望により、いかなる数又は型のマンテル層も使用できることが理解できよう。
カバー11はボール10とクラブ及び他の物体、例えば樹木、カート通路、及び芝との接点を提供する。カバーにとって望ましい性質は特に良好な流動性、高い剥離耐性、高い引き裂き強度、高いレジリエンス、及び良好な離型性である。ゴルフボールは一つのカバー層、又は2若しくはそれ以上のカバー層、例えば米国特許第5,885,172号に記載されているものを含むことができ、該特許に言及することによってその全ての開示内容を本明細書に取り込む。例えば、多層カバーを有するゴルフボールは内側カバー層と薄い外側カバー層を含むことができ、該外側カバー層は注型性の反応性液体から形成した熱硬化性材料を含み、該内側カバー層は高い曲げモジュラス材料を含む。好ましくは、カバー11は、射出成形した、圧縮成型した、注型又は反応射出成形した一又は複数の層をから成る。
カバー11はポリマー材料、例えばエチレンと不飽和モノカルボン酸とのイオン性コポリマーから成っていてもよく、該コポリマーは、ウイルミントン、DEのデュポン社(E. I. DuPont De Nemours & Company of Wilmington, DE)の商標名“SURLYN(登録商標)”として、又はヒューストン、TXのエクソン(Exxon of Houston, TX)から商標名“IOTEK(登録商標)”又は“ESCOR(登録商標)”として入手可能なものである。これらはエチレンとメタクリル酸又はアクリル酸とのコポリマーであり、亜鉛、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、マンガン、ニッケル等で部分的に中和されている。
本発明の種々の態様に従って、カバー11は一般的に十分な強度、良好な作動特性及び耐久性を提供する厚さを有する。好ましくは、カバー11の厚さは約0.38mm(0.015インチ)〜約3.05mm(0.12インチ)である。より好ましくはカバー11の厚さは約0.51〜2.29mm(0.020〜0.09インチ)の厚さであり、もっとも好ましくは約0.64〜2.16mm(0.025〜0.085インチ)である。
本発明の好ましい態様に従うと、カバー11を亜鉛、マグネシウム、カルシウム、カリウム、リチウム及び/又はナトリウムイオン性コポリマーの混合物又はブレンドから製造することができる。カバー11に使用するSURLYN(登録商標)樹脂はナトリウム、リチウム又は亜鉛塩であるイオン性コポリマーであり、該コポリマーは2〜8の炭素原子を有するオレフィンと3〜8の炭素原子を有する不飽和モノカルボン酸との反応生成物である。コポリマーのカルボン酸基は完全に又は部分的に中和されていてもよく、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸を含んでもよい。
本発明に含まれるゴルフボール及びその構成(例えば、カバー層、マンテル層、及び/又はコア層)を、さらに例えば以下のようなホモポリマー材料又はコポリマー材料と共に使用することができる:
(1)ビニル樹脂、例えば塩化ビニルの重合により製造したもの、又は塩化ビニルと酢酸ビニル、アクリル酸エステル又は塩化ビニリデンとの共重合により製造したもの;
(2)ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン及びコポリマー、例えばエチレンメタクリレート、エチレンエチルアクリレート、エチレンビニルアセテート、エチレンメタクリル酸又はエチレンアクリル酸又はプロピレンアクリル酸、及びシングルサイト触媒を使用して製造したコポリマー及びホモポリマー;
(3)ポリウレタン、例えばポリオールとジイソシアナート又はポリイソシアナートから製造したもの、及び米国特許第5,334,673号に開示されているもの;
(4)ポリウレア、例えば米国特許第5,484,870号に開示されているもの;
(5)ポリアミド、例えばポリ(ヘキサメチレンアジパミド)及びジアミンと二塩基酸から製造した他のポリアミド、並びにポリ(カプロラクタム)のようなアミノ酸からのポリアミド及びポリアミドとSURYLN(登録商標)、ポリエチレン、エチレンコポリマー、エチル−プロピレン−非共役ジエンターポリマー等とのブレンド;
(6)アクリル系樹脂及びこれらの樹脂とポリ塩化ビニル、エラストマー等とのブレンド;
(7)熱可塑性物、例えばウレタン、オレフィン系熱可塑性ゴム、例えばポリオレフィンとエチレン−プロピレン−非共役ジエンターポリマーとのブレンド、スチレンとブタジエンとのブロックコポリマー、イソプレン又はエチレン−ブチレンゴム、又はコポリ(エーテル−アミド)、例えばフィラデルフィア、PAのアトフィナ(Atofina)が市販するPEBAX(登録商標);
(8)ポリフェニレンオキシド樹脂、又はピッツフィールド、MAのジェネラル エレクトリック(General Electric)社が商標名“NORYL(登録商標)”で市販するポリフェニレンオキシドと高耐衝撃性ポリスチレンとのブレンド;
(9)熱可塑性ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/グリコール変性物及びウイルミントン、DEのデュポン社(E. I. DuPont De Nemours & Company of Wilmington, DE)が商標名“HYTREL(登録商標)”で市販するエラストマー及びピッツフィールド、MAのジェネラル エレクトリック(General Electric)社が商標名“LOMOD(登録商標)”で市販するエラストマー:
(10)ポリカーボネートとアクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、スチレン無水マレイン酸、ポリエチレン、エラストマー等とを含むブレンド及びアロイ、並びにポリ塩化ビニルとアクリロニトリルブタジエンスチレン又はエチレン酢酸ビニル又は他のエラストマーとのブレンド及びアロイ;及び
(11)熱可塑性ゴムとポリエチレン、プロピレン、ポリアセタール、ナイロン、ポリエステル、セルロースエステル等とのブレンド。
先に概要を述べたカバー層、マンテル層、及び/又はコア層の組成物に、追加の材料を含ませることができる。例えば、以下のものを組成物に添加することができる:反応強化剤、触媒、着色剤、蛍光増白剤、架橋剤及び共−架橋剤、白色化剤、例えばTiO2及びZnO、UV吸収剤、ヒンダードアミン光安定剤、消泡剤、反応補助剤、界面活性剤、及びその他の常用の添加物。さらに以下のものをカバー及び/又はマンテル層組成物のいずれにも添加することができる:抗酸化剤、安定剤、軟化剤、内部可塑剤及び外部可塑剤を含む可塑剤、衝撃調節剤、発泡剤、密度調整剤、強化材料、及び相溶化剤。当業者は、特定の添加物の利益を達成するのに必要なそれぞれの型の添加物の量を承知している。
好ましい態様において、カバー11はポリマー、例えば以下のものから成る:エチレン、プロピレン、ブテン−1、又はヘキセン−1をベースとするホモポリマー及びコポリマーであって、官能性モノマー、例えばアクリル酸及びメタクリル酸を含むもの、及び完全に又は部分的に中和したアイオノマー樹脂及びそのブレンド、メチルアクリレート、メチルメタクリレートホモポリマー及びコポリマー、イミド化した、アミノ基含有ポリマー、ポリカーボネート、強化ポリアミド、ポリフェニレンオキシド、高耐衝撃性ポリスチレン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリ(フェニレンスルフィド)、アクリロニトリル−ブタジエン、アクリル−スチレン−アクリロニトリル、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンビニルアルコール)、ポリ(テトラフルオロエチレン)及び官能性コモノマーを含むこれらのコポリマー及びこれらのブレンド。さらに、カバー11は好ましくは以下のものから成る:ポリエーテル又はポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、低モジュラスアイオノマー、例えば酸を含むエチレンコポリマーアイオノマー、E/X/Yを含むコポリマーであって、Eがエチレン、Xが0〜50質量%存在するアクリレート又はメタクリレートをベースとする軟化コモノマーであり、Yが5〜35質量%存在するアクリル酸又はメタクリル酸であるもの。より好ましくは、最大の飛距離を目的として設計された低スピン速度の態様では、アクリル酸又はメタクリル酸は15〜35質量%存在し、アイオノマーを高モジュラスアイオノマーとする。高スピンの態様では、酸は10〜15質量%存在するか又は低モジュラスアイオノマーと標準的なアイオノマーのブレンドを使用する。
他の好ましい態様では、カバー11はポリウレア又はポリウレタン/ポリウレアハイブリッド、例えば2002年8月27日に出願された米国特許出願第10/228,311号に記載されたものから成る。ポリウレア又はポリウレタン/ポリウレアハイブリッドは、脂肪族、芳香族又はこれらの組み合わせであってもよい。好ましい態様では、カバー11を、少なくとも一つの光安定性の又は飽和ポリウレアを含むポリウレア組成物から製造する。光安定性を種々の方法で達成することができ、例えば飽和した成分のみを含むポリウレア組成物、すなわち飽和したプレポリマーと飽和した硬化剤のみを含む組成物、又は芳香族成分を使用する場合は光安定性を改良する光安定剤を含む組成物を使用することによって達成することができる。光安定性の又は飽和したポリウレアは、カバーの約1質量%〜約100質量%含まれ、カバーの残部は、それが存在する場合は一又は複数の相溶性の、反発弾性のあるポリマー、例えば当業者に公知のものを含む。
ポリウレア組成物を、少なくとも一つのイソシアナート、少なくとも一つのポリエーテルアミン、及び少なくとも一つの硬化剤から製造することができる。好ましくは、少なくとも一つの硬化剤はジオール又は第2ジアミン硬化剤である。
他の態様では、ポリエーテル又はポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアハイブリッドを、イソシアナートプレポリマー(本明細書で“イソシアナート”ということがある)から製造する。当業者にとって入手可能ないずれのイソシアナートも本発明に従って使用することが適切である。本発明で使用するイソシアナートは、脂肪族、脂環式、芳香脂肪族、芳香族、これらのいずれかの誘導体、及び分子当たり2又はそれより多いイソシアナート(NCO)基を有するこれらの化合物の組み合わせを含む。イソシアナートは以下のものであることができる:有機ポリイソシアナートが末端であるプレポリマー、低級遊離イソシアナート、及びこれらの混合物。イソシアナートを含む反応性成分はさらに以下のものを含むことができる:全てのイソシアナート−官能性モノマー、ダイマー、トリマー、又はこれらのマルチマー付加物、プレポリマー、疑似プレポリマー、又はこれらの混合物。イソシアナート−官能性化合物は2又はそれより多いイソシアナート官能性を含むモノイソシアナート又はポリイソシアナートを含む。
本発明の組成物はさらにジイソシアナートプレポリマーのブレンドから製造するポリウレタン、例えばデワンジー(Dewanjee)他の米国特許第6,569,034号に開示されたものを含み、この特許の開示の全てをそれに言及することによって本明細書に取り込む。本発明の組成物はさらにパラフェニレンジイソシアナートをベースとするポリウレタンプレポリマーから製造するポリウレタン、例えばデワンジー(Dewanjee)他の米国特許第6,117,024号に開示されたものを含み、この特許の開示の全てをそれに言及することによって本明細書に取り込む。
好ましい態様では、イソシアナートはジイソシアナート、例えば一般式:O=C=N−R−N=C=Oを有するジイソシアナートを含む飽和又は不飽和のジイソシアナートであり、式中、Rは約1〜20の炭素原子を含む環状、芳香族、脂肪族、直鎖、分岐した、又は置換した炭化水素部分、例えばアリーレン、アラルキレン、アルキレン、又はシクロアルキレンである。複数の環状基又は芳香族基が存在する場合、約1〜10の炭素原子を含む直鎖、分岐した、又は置換した炭化水素が環状基又は芳香族基の間にスペーサーとして存在することができる。ある場合には、環状基又は芳香族基は、それぞれ2−、3−、及び/又は4−位で置換されていてもよい。置換基は以下の基を含むことができるが、これに限定されない:ハロゲン、シアノ基、アミノ基、シリル基、ヒドロキシル基、酸基、アルコキシ基、第1、第2、又は第3炭化水素基、又はこれらの混合物。
ポリウレタンプレポリマーで使用することができる飽和(脂肪族)ジイソシアナートの例は以下を含むが、これに限定されない:エチレンジイソシアナート;プロピレン−1,2−ジイソシアナート;テトラメチレンジイソシアナート;1,4−テトラメチレンジイソシアナート;1,5−ペンタメチレンジイソシアナート;2−メチル−1,5−ペンタメチレンジイソシアナート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI);HDIから製造したHDIビウレット;オクタメチレンジイソシアナート;デカメチレンジイソシアナート;2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート;1,7−ペンタメチレンジイソシアナート;1,8−オクタメチレンジイソシアナート;1,9−ノバメチレンジイソシアナート;1,10−デカメチレンジイソシアナート;1,12−ドデカメチレンジイソシアナート;1,3−シクロブタンジイソシアナート;1,2−シクロヘキサンジイソシアナート;1,3−シクロヘキサンジイソシアナート;1,4−シクロヘキサンジイソシアナート;メチルシクロへキシレンジイソシアナート(HTDI);2,4−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;2,6−メチルシクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ジシクロヘキサンジイソシアナート;2,4'−ジシクロヘキサンジイソシアナート;1,3,5−シクロヘキサントリイソシアナート;イソシアナトメチルシクロヘキサンイソシアナート;1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン;イソシアナトエチルシクロヘキサンイソシアナート;ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサンジイソシアナート;4,4'−ビス(イソシアナトメチル)ジシクロヘキサン;2,4'−ビス(イソシアナトメチル)ジシクロヘキサン;イソホロンジイソシアナート(IPDI);HDIのトリイソシアナート;2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアナートのトリイソシアナート(TMDI);4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(H12MDI);2,4−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;2,6−ヘキサヒドロトルエンジイソシアナート;芳香族脂肪族ジイソシアナート、例えば1,2−、1,3−、及び1,4−キシレンジイソシアナート;m−テトラメチルキシレンジイソシアナート(m−TMXDI);p−テトラメチルキシレンジイソシアナート(p−TMXDI);飽和したトリマー化イソシアヌレート、例えばヘキサメチレンジイソシアナートのイソシアヌレート、イソホロンジイソシアナートのイソシアヌレート;HDIから製造したHDIビウレット;トリメチルヘキサメチレンジイソシアナートのイソシアヌレート;及びこれらの混合物;ヘキサメチレンジイソシアナートのウレチジオン;及びこれらの混合物;上記のイソシアナート及びポリイソシアナートから誘導した変性ポリイソシアナート;及びこれらの混合物。
不飽和ジイソシアナート、すなわち化合物も本発明で使用することができるが、ただしプレポリマーにおける不飽和化合物の使用を、以下に述べるように光安定剤又は顔料の使用と組み合わせて行うことが好ましい。不飽和ジイソシアナートの例は以下を含むがこれに限定されない:2,2'−、2,4'−、及び4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)を含む置換されかつ異性体の混合物;2,2'−、2,4'−、及び4,4'−ビフェニレンジイソシアナート;3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニルジイソシアナート(TODI);3,3'−ジメチル−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート;トルエンジイソシアナート(TDI);ポリマーMDI(PMDI、約50%のジイソシアナートと残部がMDIのオリゴマーから成るものとから成る褐色の液体);カルボジイミドで変性した液状4,4'−ジフェニルメタンジイソシアナート;p−フェニレンジイソシアナート(PPDI);m−フェニレンジイソシアナート(MPDI);o−フェニレンジイソシアナート;4−クロロ−1,3−フェニレンジイソシアナート;トリフェニルメタン−4,4'−、及びトリフェニルメタン−4,4"−トリイソシアナート;1,5−ナフタレンジイソシアナート;1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアナート;アントラセンジイソシアナート;テトラセンジイソシアナート;いずれかのジイソシアナート又はポリイソシアナートの二量化したウレチジオン、例えばトルエンジイソシアナートのウレチジオン、ジフェニルメタンジイソシアナートのウレチジオン、及びこれらの混合物;不飽和のトリマー化したイソシアヌレート、例えばジフェニルメタンジイソシアナートのトリマー、テトラメチルキシレンジイソシアナートのトリマー、トルエンジイソシアナートのイソシアヌレート、及びこれらの混合物;モノマートリイソシアナート、例えば2,4,4'−ジフェニレントリイソシアナート、2,4,4’−ジフェニルメタントリイソシアナート、4,4',4"−トリフェニルメタントリイソシアナート、及びこれらの混合物;及びこれらの混合物。
当業者が入手可能な全てのポリエーテルアミンは、本発明に従って使用するのに適切である。本明細書で使用する“ポリエーテルアミン”は、ポリエーテル主鎖の末端に結合する第1アミン基を含むポリオキシアルキレンアミンを少なくとも意味する。しかしながら、イソシアナートとアミンとの反応が急速であるために、また多くのウレア生成物が不溶性であるために、ジアミンとポリエーテルアミンの選択は、ポリウレアプレポリマーの形成を可能にするものに限られる。ある態様では、ポリエーテル主鎖は、テトラメチレン、プロピレン、エチレン、トリメチロールプロパン、グリセリン、及びこれらの混合物をベースとする。
ポリウレア組成物を、ポリウレアプレポリマーと硬化剤のブレンド又は混合物との架橋によって製造することができる。本発明で使用する硬化剤は、ヒドロキシを末端とする硬化剤、アミンを末端とする硬化剤、及びこれらの混合物を含むが、これに限定されない。好ましい態様では、硬化剤はアミンを末端とする硬化剤、より好ましくは第2ジアミン硬化剤である。しかしながら、所望の場合には、ポリウレア組成物を単一の硬化剤で製造することができる。水分の不存在下で1:1の化学量論量において第2ジアミンで硬化したポリウレアプレポリマーは本質的に熱可塑性であり、一方熱硬化性ポリウレア組成物は一般に第1ジアミン又は多官能性グリコールで硬化したポリウレアプレポリマーから製造される。
光安定剤成分を使用すると、光分解によるカバー表面の破損を防止するのに役立つことがある。適切なUV吸収剤及び光安定剤は以下を含むがこれに限定されない:TINUVIN(登録商標)292、TINUVIN(登録商標)328、TINUVIN(登録商標)213、TINUVIN(登録商標)765、TINUVIN(登録商標)770及びTINUVIN(登録商標)622。芳香族化合物に好ましいUV吸収剤はTINUVIN(登録商標)328であり、好ましいヒンダードアミン光安定剤はTINUVIN(登録商標)765である。飽和(脂肪族)化合物に好ましい光安定剤はTINUVIN(登録商標)292である。TINUVIN(登録商標)製品はチバ−ガイギー(Ciba-Geigy)社から入手可能である。染料、及び蛍光増白剤及び蛍光顔料も、本発明に従って製造するポリマーで製造するゴルフボールカバーに含めることができる。これらの追加的な成分を、それらの所望の目的を達成する量で添加することができる。
本発明の組成物を注型性の熱硬化性材料及び熱可塑性材料の両者から選択することができ、該選択をプレポリマーの硬化に使用する硬化剤によって決定する。例えば、本発明の注型性の熱可塑性組成物は直鎖のポリマーを含み、該組成物を典型的にはプレポリマーをジオール又は第2ジアミンで硬化して製造する。一方、本発明の熱硬化性組成物は架橋したポリマーであり、該ポリマーを典型的にはジイソシアナートとポリオールとを反応させ、第1ジアミン又は多官能性グリコールで硬化して製造する。
ポリウレア組成物は好ましくは約1%〜約100%のポリウレアを含むが、ポリウレア組成物を他の材料とブレンドしてもよい。ある態様では、組成物は約10%〜約90%のポリウレアを含み、好ましくは約10%〜約75%のポリウレアを含み、かつ約90%〜約10%、より好ましくは約90%〜約25%の以下に記載する他のポリマー及び/又は他の材料を含む。
本発明の組成物とブレンドすることが適切な他のポリマー材料は以下を含む:注型性の熱可塑性又は熱硬化性ポリウレタン、カチオン性及びアニオン性ウレタンアイオノマー及びウレタンエポキシド、ポリウレタン/ポリウレアアイオノマー、エポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリアミド及びポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリリン、及びこれらの混合物。適切なウレタンアイオノマーの例は米国特許第5,692,974号に開示されており、その全開示をこれに言及することによって本明細書に取り込む。適切なポリウレタンの他の例は米国特許第5,334,673号に記載されており、その全開示をこれに言及することによって本明細書に取り込む。上記したポリウレアアイオノマーを製造するのに使用する適切なポリウレアの例は米国特許第5,484,870号に記載されており、その全開示をこれに言及することによって本明細書に取り込む。特に、米国特許第5,484,870号のポリウレアを、ポリイソシアナートとポリアミン硬化剤を反応させてポリウレアを得ることによって製造し、これは上記したポリウレアとは異なるものであり、これはポリウレアプレポリマーと硬化剤から製造される。エポキシ基を含む硬化剤で硬化した適切なポリウレタンの例は米国特許第5,908,359号に記載されており、その全開示をこれに言及することによって本明細書に取り込む。
従って、好ましい態様では、ポリウレア組成物をポリウレタンとブレンドしてポリウレア/ポリウレタンハイブリッドを製造する。本発明で使用するのに適したポリウレタンは、少なくとも一つのポリウレタンプレポリマーと少なくとも一つの硬化剤との反応生成物である。本発明の組成物で使用するポリウレタンを、注型性の熱硬化性ポリウレタンと熱可塑性ポリウレタンの両者から選択することができる。熱可塑性ポリウレタンは直鎖ポリマーであり、典型的にはジイソシアナートとポリオールとを反応させ、水分の不存在下に1:1の化学量論量のジオール又は第2ジアミンで硬化させて製造する。一方、熱硬化性ポリウレタンは架橋したポリマーであり、典型的にはジイソシアナートとポリオールを反応させ、第1ジアミン又は多官能性グリコールで硬化して製造する。
さらに、適切なカバー材料は核形成反応射出成形したポリウレタン、ポリウレア又はポリウレア/ポリウレタンハイブリッドを含み、この場合、気体、典型的には不活性な又は非反応性気体、例えば窒素、アルゴン、ヘリウム及び空気をポリウレタン、典型的にはプレポリマーの少なくとも一つの成分に激しく混合することが必要であり、該混合を密閉した金型に成分を注入する前に行い、金型で完全な反応が生じて比重が低い硬化したポリマーを生じる。材料は反応射出成形(“RIM”)した材料と呼ばれる。RIM材料及びRIMプロセスは、米国特許第6,548,618号、第6,533,566号及び第6,290,614号に開示されており、その開示の全てをそれに言及することにより本明細書に取り込む。
マンテル部分16、液状センターのシェル20並びに第1マンテル層22及び第2マンテル層40においては好ましくは以下のものでできている:エラストマー、例えばポリイソプレン、スチレンブタジエン、ポリブタジエン及びこれらの組み合わせを含む熱硬化性ゴム;プラスチック、例えばポリプロピレン;又は熱可塑性エラストマー材料、例えばメチルメタクリレートとブタジエン及びスチレンとのコポリマー、メチルアクリレートとブタジエン及びスチレンとのコポリマー、アクリロニトリルスチレンコポリマー、ポリエーテル−エステル、ポリエーテル−アミド、ポリウレタン及び/又はこれらのブレンド。もっとも好ましくは、第1のマンテル層22及び第2のマンテル層40は熱硬化性ゴム又は熱可塑性エラストマー材料でできている。
他の態様では、高度に中和したポリマー(“HNP's”)及びそのブレンド、例えば2002年4月9日出願の米国特許出願第10/118,719号に記載されているもの(その全てをそれに言及することによって本明細書に取り込む)、並びに低融点熱可塑性物を、ボールのコア、マンテル層、及び/又はカバーに使用することができる。HNP'sは、有機酸又はその塩で中和した一又は複数の酸基を含むポリマーを含む。好ましい態様では、第1のマンテル層22及び第2のマンテル層40はこれらの高度に中和したポリマー及び/又は低融点熱可塑性物でできている。ある態様では、低融点熱可塑性物は熱硬化性ゴムの反発性を有している。例えば、熱硬化性ゴムの反発性を有するこれらの低級点熱可塑性物は以下を含むがこれに限定されない:HNP's及び相溶性の熱可塑性物とHNP'sとのブレンド、例えば部分的又は完全に中和したアイオノマーであって、金属イオン源で中和したもの、この場合、金属イオンは有機酸の塩である、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンを含むポリオレフィン、及びポリエチレンアクリル酸又はメタクリル酸コポリマーを含むこれらのコポリマー、又はエチレン、軟化性アクリレート群のエステル、例えばメチルアクリレート、n−ブチルアクリレート又はイソブチルアクリレート、及びカルボン酸、例えばアクリル酸又はメタクリル酸のターポリマー(例えば、ポリエチレン−メタクリル酸−n−又はイソ−ブチルアクリレートを含むターポリマー、及びポリエチレン−アクリル酸−メチルアクリレート、ポリエチレンエチル又はメチルアクリレート、ポリエチレンビニルアセテート、ポリエチレングリシジルアルキルアクリレート)。
HNP'sの酸部分、典型的にはエチレンをベースとするアイオノマー、を約70%より多く、好ましくは約80%より多く、より好ましくは約90%より多く、もっとも好ましくは少なくとも約100%中和する。HNP'sを好ましくは第2のポリマー成分とブレンドすることができ、該成分を、酸基を含む場合、常法により、有機脂肪酸により、又はその両者で中和することができる。第2のポリマー成分は部分的に又は完全に中和していてもよく、好ましくはこれは以下を含む:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマー前駆体、熱可塑性物、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、メタロセンで触媒したポリマー(グラフト化したもの及びグラフト化していないもの)、シングルサイトポリマー、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー等。HNPポリマーは典型的には、約20〜約80ショアDの材料硬度、及び約20.68MPa〜約1378.95MPa(3,000psi〜200,000psi)の曲げモジュラスを有する。
ある態様では、有機酸を以下から成る群から選択する:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ官能性有機酸、不飽和モノ官能性有機酸、及び多−不飽和モノ官能性有機酸。好ましくは、有機酸の塩はステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
ある態様では、第1のマンテル層22と第2のマンテル層40はそれぞれ独立に架橋剤、例えば不飽和カルボン酸の金属塩を含むことができる。とくに、不飽和カルボン酸の金属塩を、第1のマンテル層22及び第2のマンテル層40の少なくとも一方に共−架橋剤としてブレンドする。例は、3〜8の炭素原子を有する不飽和脂肪酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、及びフマル酸のマグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ナトリウム、リチウム、又はニッケル塩を含み、アクリル酸及びメタクリル酸の亜鉛塩が最も好ましい。好ましい不飽和脂肪酸の金属塩は亜鉛アクリレート、亜鉛ジアクリレート、亜鉛メタクリレート、亜鉛ジメタクリレート、及びこれらの混合物を含む。不飽和カルボン酸の金属塩をゴムに、プレフォーム化した金属塩として、又はα,β−不飽和カルボン酸と金属オキシド又はヒドロキシドをゴム組成物へ導入し、これらをゴム組成物中で反応させて金属塩を形成することによって、ブレンドすることができる。不飽和カルボン酸の金属塩を、いかなる所望の量でもブレンドすることができるが、好ましくはベースゴムの質量100部当たり約25〜約40部、より好ましくは約30部〜約35部の量でブレンドすることができる。
第1又は第2のマンテル層(22又は40)の組成物はさらに、ベースゴム及び不飽和カルボン酸の金属塩に加えて有機硫黄化合物又はその塩を含むことができ、例えばそれらは同時継続の米国特許出願第09/951,963号(現在は米国特許第2003/0064826A1として公開されている)に開示されているものであり、それに言及することによってその全てを本明細書に取り込む。これらの有機硫黄化合物をベースゴム組成物に添加することによってCORの増加、圧縮の低下、又はこれらの両者が現れる。有機硫黄化合物又はその金属塩は好ましくはハロゲン化した有機硫黄化合物、より好ましくはハロゲン化したチオフェノールであり以下を含むがこれに限定されない:ペンタフルオロチオフェノール;2−フルオロチオフェノール;3−フルオロチオフェノール;4−フルオロチオフェノール;2,3−フルオロチオフェノール;2,4−フルオロチオフェノール;3,4−フルオロチオフェノール;3,5−フルオロチオフェノール;2,3,4−フルオロチオフェノール;3,4,5−フルオロチオフェノール;2,3,4,5−テトラフルオロチオフェノール;2,3,5,6−テトラフルオロチオフェノール;4−クロロテトラフルオロチオフェノール;ペンタクロロチオフェノール;2−クロロチオフェノール;3−クロロチオフェノール;4−クロロチオフェノール;2,3−クロロチオフェノール;2,4−クロロチオフェノール;3,4−クロロチオフェノール;3,5−クロロチオフェノール;2,3,4−クロロチオフェノール;3,4,5−クロロチオフェノール;2,3,4,5−テトラクロロチオフェノール;2,3,5,6−テトラクロロチオフェノール;ペンタブロモチオフェノール;2−ブロモチオフェノール;3−ブロモチオフェノール;4−ブロモチオフェノール;2,3−ブロモチオフェノール;2,4−ブロモチオフェノール;3,4−ブロモチオフェノール;3,5−ブロモチオフェノール;23,4−ブロモチオフェノール;3,4,5−ブロモチオフェノール;2,3,4,5−テトラブロモチオフェノール;2,3,5,6−テトラブロモチオフェノール;ペンタヨードチオフェノール;2−ヨードチオフェノール;3−ヨードチオフェノール;4−ヨードチオフェノール;2,3−ヨードチオフェノール;2,4−ヨードチオフェノール;3,4−ヨードチオフェノール;3,5−ヨードチオフェノール;2,3,4−ヨードチオフェノール;3,4,5−ヨードチオフェノール;2,3,4,5−テトラヨードチオフェノール;2,3,5,6−テトラヨードチオフェノール;及びこれらの亜鉛塩。好ましくはハロゲン化したチオフェノールはペンタクロロチオフェノール(“PCTP”)であり、これは純粋な形態で、又はSTRUKTOL(登録商標)の商品名で入手可能であり、この商品はペンタクロロチオフェノールを45%負荷した(2.4部のPCTPに関連する)硫黄化合物を含むクレーをベースとするものである。STRUKTOL(登録商標)は、オハイオ州、ストウ(Stow)のストラクトール(Struktol Company of America)社から市場を通じて入手可能である。PCTPは、カリフォルニア州、サンフランシスコのイーキナケム(eChinachem)から純粋な形で、又は塩の形態でカリフォルニア州、サンフランシスコのイーキナケム(eChinachem)から市場を通じて入手可能である。最も好ましくは、ハロゲン化したチオフェノールはペンタクロロチオフェノールの亜鉛塩であり、これはカリフォルニア州、サンフランシスコのイーキナケム(eChinachem)から市場を通じて入手可能である。本発明の有機硫黄化合物はいかなる量でも存在するが、好ましくはベースゴムの100部当たりの質量(“pph”)で約2部より多く又は40部より少ない量で存在する。ある態様では、有機硫黄化合物は約2.2pph〜約30pph、好ましくは約2.3〜20pphの量で存在する。他の態様では、有機硫黄化合物は約2.5pph〜約15pph、好ましくは約5pph〜約10pph存在する。本明細書に開示した範囲の上限及び下限は相互に交換可能であり、新しい範囲を示す。例えば、有機硫黄化合物は約2.2pph〜約15pphの範囲、又は約10pph〜約40pphの範囲、又は約2pph〜約5pphの範囲の量で存在してもよい。
第1又は第2のマンテル層(20又は40)の組成物はさらに共−架橋開始剤を含むことができる。共−架橋開始剤の好ましい例は、以下を含む:有機ペルオキシド、例えばジクミルペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、及び2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキセン、このうちジクミルペルオキシドが最も好ましい。開始剤をベースゴムの質量100部当たり約0.5〜約3部、好ましくは約1〜約2.5部の質量でブレンドすることができる。
マンテル部分16は好ましくは、仕上がったボールの直径Dの80〜98%の範囲の外側直径d3を有し、仕上がったボールの30〜70%の範囲の内側直径d1を有する。好ましくは、マンテル部分16及び液状センターのシェル20は約12.7〜29.97mm(0.5〜1.18インチ)の内側直径を有し、より好ましくは約19.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)の内側直径を有する。好ましくは、マンテル部分16及び液状センターのシェル20は約22.86〜24.13mm(0.9〜0.95インチ)の内側直径を有する。第1のマンテル層22は好ましくは、13.97〜36.83mm(0.55〜1.45インチ)、より好ましくは約20.32〜33.02mm(0.8〜1.3インチ)の範囲の内側直径d2を有する。さらに、マンテル部分16は33.02〜41.91mm(1.3〜1.65インチ)、より好ましくは約36.83〜41.15mm(1.45〜1.62インチ)の範囲の外側直径d3を有する。
これらの寸法を有するゴルフボールを、以下に述べる種々の属性、例えば比重、反発性及び硬度、を有するように設計して、所望のプレー特性、例えばスピン速度及び初速を提供することができる。特に、内側球体において、少なくとも第1のマンテル層において、液状センターのシェルを使用して流体センターを取り巻くことにより、比重及び他の特性を最適のプレー特性を提供するように設計することができる。さらに、これらの寸法に従ってボールを構成することにより、流体センター18と比較して顕著な容量を有する第1のマンテル層22が製造される。好ましくは、第1のマンテル層22の容量は流体センター18の容量より大きい。より好ましくは、第1のマンテル層22の容量は、流体センター18の容量の約2〜4倍である。このように、第1のマンテル層の特性はボールのプレー特性に影響を与えることができる。
マンテル部分16の硬度と反発性を変化させて、所望のパラメーター、例えばスピン速度、圧縮及び初速を達成することができる。
好ましくは、マンテル部分16は約30〜95のショアC硬度、より好ましくは45〜90のショアC硬度を有する。さらに、マンテル部分16は40バショア(Bashore)より大きい反発性を有する。
最も好ましい態様では、液状センターのシェル20は高い温度抵抗性を有するプラスチック材料、例えば2001年11月13日に出願された米国特許出願第10/008,013号に開示されたものから成る。特に、液状センターのシェル20及び/又は第1のマンテル層22は以下を含む:動的に加硫した熱可塑性エラストマー;官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー;熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド;熱可塑性アイオノマー樹脂;フルオロポリマー、例えばペルフルオロアルキレン(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン)、及びスルホネート化した、カルボキシレート化した、エポキシド化した、マレエート化した、アミノ化した又はヒドロキシル化した官能化したフルオロポリマー樹脂、これらは米国特許第5,962,140号に開示されており、それに言及することによってその全てを本明細書に取り込む;熱可塑性ポリエステル;メタロセンポリマー又はそのブレンド及び/又は熱硬化性材料。
適切な動的に加硫した熱可塑性エラストマーは、SANTOPRENE(登録商標)、SARLINK(登録商標)、VYRAM(登録商標)、DYTRON(登録商標)及びVISTAFLEX(登録商標)を含む。SANTOPRENE(登録商標)は動的に加硫したPP/EPDM(ポリプロピレン/エチレン−プロピレン−ジエンゴム)の商標名である。SANTOPRENE(登録商標)203-40は好ましいSANTOPRENE(登録商標)の例であり、オハイオ州、アクロンのアドバンスト エラストマー システム(Advanced Elastomer Systems)から市場を通じて入手可能である。適切な官能化したスチレン−ブタジエンエラストマーの例は、KRATON(登録商標)FG-1901x及びKRATON(登録商標)FG-1921xを含み、シェル(Shell)社から入手可能である。適切な熱可塑性ポリウレタンの例はESTANE(登録商標)58133、ESTANE(登録商標)58134及びESTANE(登録商標)58144を含み、これはB.F.グッドリッチ(Goodrich)社から市場を通じて入手可能である。融点がカバー材料より高い適切なメタロセンポリマーをさらに、本発明のマンテル層に使用することができる。さらに、上記したマンテル層用の材料は、発泡したポリマー材料の形態にあることができる。例えば、適切なメタロセンポリマーは、メタロセンシングルサイト触媒ベースのフォームを主体とする熱可塑性エラストマーのフォームを含む。これらのメタロセンをベースとするフォーム樹脂は、MA、ハイニス(Hyannis)のセンチネル プロダクツ(Sentinel Products)から市場を通じて入手可能である。
適切な熱可塑性ポリエーテルエステルはHYTREL(登録商標)3078、HYTREL(登録商標)3548、HYTREL(登録商標)4078、HYTREL(登録商標)4069、HYTREL(登録商標)6356、HYTREL(登録商標)7246、及びHYTREL(登録商標)8238を含み、これらはDE、ウイルミントンのデュポン(DuPont)から市場を通じて入手可能である。適切な熱可塑性ポリエーテルアミドはPEBAX(登録商標)2533、PEBAX(登録商標)3533、PEBAX(登録商標)4033、PEBAX(登録商標)5533、PEBAX(登録商標)6333、及びPEBAX(登録商標)7033を含み、これらはPA、フィラデルフィアのアトフィナ(Atofina)から入手可能である。適切な熱可塑性アイオノマー樹脂は、SURLYN(登録商標)及びIOTEK(登録商標)を含むいずれの数のオレフィンをベースとするアイオノマーを含み、これらはそれぞれデュポン(DuPont)及びエクソン(Exxon)から市場を通じて入手可能である。これらのアイオノマーの曲げモジュラスは約6.89〜1378.95MPa(1000psi〜200,000psi)である。適切な熱可塑性ポリエステルはポリブチレンテレフタレートを含む。同様に、上記で特定した動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン又はメタロセンポリマーは、ブレンドにおける第2の熱可塑性物として有用である。さらに、上記した第2の熱可塑性物の材料は、発泡したポリマー材料の形態にあることができる。
好ましくは、第1のマンテル層22は、スピン速度が低いボールには高い比重を有し、スピン速度が高いボールには低い比重を有するポリブタジエン材料から成っている。ポリブタジエン材料の比重を、本技術分野で公知のフィラーを添加することによって変化させることができる。
流体センター18は多数種類の材料又は流体であることができ、流体は溶液及び気体、並びに熱膨張係数が低くかつ/又は沸点が高い液体を含む。特に、流体センター18は以下から成っていてもよい:気体(加圧されていてもよくかつ/又は非反応性である)、例えば空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化に窒素及びこれらの混合物;水;ポリオール、例えばグリセリン、エチレングリコール及び類似物;ペースト;フォーム;オイル;水溶液、例えば塩の水溶液、コーンシロップ、塩の水溶液及びコーンシロップ液、又はグリコール及び水;又はこれらの混合物。流体はさらにペースト、コロイド状懸濁物、例えば水又は他の液体中のクレイ、バライト、カーボンブラック;ゲル、例えばヒドロゲル、水/メチルセルロースゲル及びスチレン−ブタジエン−スチレンゴムのような材料をベースとするコポリマーゴムとパラフィン油及び/又はナフテン系油から成るゲル;又はワックス及びホットメルトを含む溶融物。ホットメルトは、通常の室温又はその近辺で固形であるが高温では液状となる材料である。流体センター18は反応性の液状システムであってもよくそれらは組み合わさって固形物を形成する。適切な反応性液体の例はシリケートゲル、寒天ゲル、ペルオキシドで硬化したポリエステル樹脂、二液性エポキシ樹脂システム及びペルオキシドで硬化した液状ポリブタジエンゴム組成物である。液状センターのシェルの物理特性及び得られた仕上がりのゴルフボールにおける所望の物理特性に依存して、他の反応性液状システムを同様に使用できることは、当業者が理解するところである。
流体センター18を変化させてボールの特性パラメーター、例えば慣性モーメントを変えることができる。好ましくは、流体センター18は、高いスピン速度のゴルフボールには高い比重を有する材料、低いスピン速度のゴルフボールには低い比重を有する材料から成る。好ましくは、流体の比重は、比重の低いセンターでは1.2又はそれより低く、比重の高いセンターでは1.2より高い。さらに好ましくは、比重は、比重の低いセンターでは約1.15〜1.2であり、比重が高いセンターでは1.3〜1.55である。さらに、流体は好ましくは、スピン速度が高いゴルフボールでは粘度の低い材料、スピン速度が低いゴルフボールでは粘度の高い材料から成っている。好ましくは、流体センター18の粘度は、粘度が低いセンターでは0.1Pa.sec(100cps)より低く、粘度が高いセンターでは0.1Pa.sec(100cps)又はそれより高い。より好ましくは、流体センター18の粘度は、粘度が低いセンターでは0.01Pa.sec(10cps)又はそれより低く、粘度が高いセンターでは0.1〜1.5Pa.sec(100〜1500cps)である。最も好ましくは、流体センター18の粘度は、粘度が高いセンターでは約0.5Pa.sec(500cps)である。
コア12は好ましくは、ボールの全質量の60〜95%であり、より好ましくはボールの質量の75〜86%である。先に述べたように、コア12における質量の配分を変化させて、所望のパラメーター、例えばスピン速度、圧縮及び初速を達成することができる。
例えば、流体センター18の直径を増加させ、かつマンテル部分16の比重を増加させることにより、コア12の質量の配分は外側直径に向けて移動し、ボールのスピン速度は低くなる。これに対して、流体センター18の直径が減少し、かつマンテル層16の比重が減少すると、ボールの質量配分はボールの中心に向かって移動し、ボールのスピン速度が高くなる。
同様に、スピン速度が低いボールについて、流体センター18の比重を減少させ、かつマンテル部分16の比重を増大させることができる。又は、スピン速度が高いボールでは、流体センター18の比重を増大させ、かつマンテル部分16の比重を減少させることができる。
ゴルフボール成分の寸法、すなわち厚さ及び直径を、所望の特性に依存して変えることができる。本発明の目的のために、いかなる層の厚さも使用することができる。先に述べた種々の態様の例は、層の寸法に関して本明細書に提供されており、本発明を制限するものではない。
本発明は、全ての大きさのゴルフボールに関する。USGAによる“ゴルフ規則(The Rules of Golf)”は仕様を規定しており、それは競技用ゴルフボールの大きさを42.67mm(1.680インチ)より大きいと決めており、レジャーのゴルフプレーヤーはいかなる大きさのボールも使用することができる。ゴルフボールの好ましい直径は約42.67mm(1.680インチ)〜約48.26mm(1.900インチ)である。より好ましい直径は、約42.67mm(1.680インチ)〜約44.70mm(1.760インチ)である。約42.67mm(1.680インチ)〜約44.20mm(1.740インチ)の直径が最も好ましいが、いずれにしろ、約42.67mm(1.680インチ)〜約49.53mm(1.950インチ)の範囲の直径を使用することができる。好ましくは、コア及びマンテル層又は中間層の全体の直径は、仕上げたボールの全体の直径の約80%〜約98%である。
コアの直径は約2.29mm(0.090インチ)〜約41.91mm(1.650インチ)の範囲であることができる。ある態様では、本発明のコアの直径は約30.48mm(1.200インチ)〜約41.40mm(1.630インチ)である。他の態様では、コアの直径は約33.02mm(1.300インチ)〜約40.64mm(1.600インチ)であり、好ましくは約35.31mm(1.390インチ)〜約40.64mm(1.600インチ)であり、より好ましくは約38.10mm(1.500インチ)〜約40.64mm(1.600インチである)。さらに他の態様では、コアの直径は約39.37mm(1.550インチ)〜約41.91mm(1.650インチ)である。
ゴルフボールのコアはボールの他の部分に対して非常に大きい部分を占める可能性がある。例えば、ある態様では、コアがボールの約90%〜約98%、好ましくはボールの約94%〜約96%となる。この態様では、コアの直径は好ましくは約39.12mm(1.540インチ)より大きく、好ましくは約39.37mm(1.550インチ)又はそれより大きい。ある態様では、コアの直径は約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい。他の態様では、コアの直径は約41.66mm(1.640インチ)又はそれより小さい。このように、ある態様は、単一層のカバーと約39.12mm(1.540インチ)又はそれより大きい直径の大きなコアを有するゴルフボールを含む。他の態様は、複数の層と約39.12mm(1.540インチ)又はそれより大きい直径の大きなコアを有するゴルフボールを含む。
他の態様は、種々の質量分配の成分を有するゴルフボールを含む。これらのゴルフボールはコアとカバーを含み、この場合ボールの質量が中心に対して放射状に配分されており、これによって、ボールの慣性モーメントが決定されている。質量が中心に向かって配分されている場合、慣性モーメントは減少し、質量が中心から外方に向かって配分されている場合、慣性モーメントは増加する。
本発明は、コアとカバーを含むゴルフボールを含み、この場合ボールの質量が中心に対して放射状に配分されており、これによって、ボールの慣性モーメントが決定され、ゴルフボールは追加の中間層及び/又はカバーを有することができる。ボールの質量をボールの外側表面へ向けて分配することにより、打撃時及び飛行中のボールの動的特性が変わる。特に、質量が中心に向けて配分されている場合、慣性モーメントは減少し、ボールがゴルフクラブを離れるとボールの初期スピン速度は増加し、これはボールの慣性モーメントからの抵抗が少ないためである。反対に、質量が中心から外側に向かって配分されている場合、慣性モーメントが増加し、ボールがゴルフクラブを離れるとボールの初期スピン速度は減少し、これはボールの慣性モーメントからの抵抗が大きいためである。従って、質量密度の再配分の結果として慣性モーメントが増加から減少へと切り替わる、ボールの中心から、又は外側カバーからの半径方向の距離は、ゴルフボールの設計において重要な因子である。
45.93g(1.62オンス)で直径42.67mm(1.68インチ)のワンピースボールの慣性モーメントは約83.63g-cm2(0.4572oz-in2)であり、これは慣性モーメントの基準値である。本発明は、軽いセンター及び重いカバーとマンテル層を有し、かつ84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有するゴルフボールを含む。さらに、重いコア(センターとマンテル層を含む)及び軽いカバーを有し、かつ慣性モーメントが82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さいゴルフボールも対象である。
コアが内側コア層と外側コア層を含む場合、内側コア層は好ましくは約22.86mm(0.9インチ)又はそれより厚く、外側コア層は好ましくは約2.54mm(0.1インチ)又はそれよい大きい厚さを有する。ある態様では、内側コア層は約2.29mm(0.09インチ)〜約30.48mm(1.2インチ)の直径を有し、外側コア層は約2.54mm(0.1インチ)〜約20.32mm(0.8インチ)の厚さを有する。さらに他の態様では、内側コア層は約2.41mm(0.095インチ)〜約27.94mm(1.1インチ)の直径を有し、かつ外側コア層は約5.08mm(0.20インチ)〜約0.76mm(0.03インチ)の厚さを有する。
カバーは、典型的には、十分な強度、良好な作動特性、及び耐久性を提供する厚さを有している。ある態様では、カバーの厚さは約0.51mm(0.02インチ)〜約8.89mm(0.35インチ)である。カバーは好ましくは約0.51mm(0.02インチ)〜約3.05mm(0.12インチ)の厚さを有し、好ましくは約2.54mm(0.1インチ)又はそれより薄い。カバーは約2.54mm(0.1インチ)又はそれより小さい厚さを有し、好ましくは約1.78mm(0.07インチ)又はそれより小さい厚さを有する。ある態様では、外側カバーは約0.51mm(0.02インチ)〜約1.78mm(0.07インチ)の厚さを有する。他の態様では、カバーの厚さは約1.27mm(0.05インチ)又はそれより薄く、好ましくは約0.51mm(0.02インチ)〜約1.27mm(0.05インチ)である。さらに他の態様では、外側カバー層は約0.51mm(0.02インチ)〜約1.14mm(0.045インチ)である。さらに他の態様では、外側カバー層は、約0.64mm(0.025インチ)〜約1.02mm(0.04インチ)の厚さである。ある態様では、外側カバー層は約0.76mm(0.03インチ)の厚さである。
ゴルフボールのマンテル層の厚さの範囲は大きく、それはマンテル層を使用する可能性が大きいからであり、すなわち外側コア層として、内側カバー層として、糸巻き層として、湿気/蒸気防止層として使用する可能性があるためである。本発明のゴルフボールで使用する場合、マンテル層、又は内側カバー層の厚さは約7.62mm(0.3インチ)又はそれより薄い。ある態様では、マンテル層の厚さは約0.051mm(0.002インチ)〜約2.54mm(0.1インチ)、好ましくは約0.25mm(0.01インチ)又はそれより厚い。ある態様では、マンテル層の厚さは約2.29mm(0.09インチ)又はそれより薄く、好ましくは約1.52mm(0.06インチ)又はそれより薄い。他の態様では、マンテル層の厚さは約1.27mm(0.05インチ)又はそれより薄く、より好ましくは約0.25mm(0.01インチ)〜約1.14mm(0.045インチ)である。ある態様では、マンテル層の厚さは約0.51mm(0.02インチ)〜約1.02mm(0.04インチ)である。他の態様では、マンテル層の厚さは約0.64mm(0.025インチ)〜約0.89mm(0.035インチ)である。さらに他の態様では、マンテル層の厚さは約0.89mm(0.035インチ)である。さらに他の態様では、内側カバー層は約0.76mm(0.03インチ)〜約0.89mm(0.035インチ)の厚さである。マンテル層と外側カバー層の厚さの様々の範囲の組み合わせを、本明細書に記載した他の態様と組み合わせて使用することができる。
マンテル層の外側カバー層に対する厚さの比率は好ましくは約10又はそれより小さく、好ましくは約3又はそれより小さい。他の態様では、マンテル層の外側カバー層に対する厚さの比率は約1又はそれより小さい。
コアと任意のマンテル層は共に内部ボールを形成し、それは好ましくは約42.67mm(1.68インチ)のボールに対して約37.59mm(1.48インチ)又はそれより大きい直径を有する。ある態様では、42.67mm(1.68インチ)のボールの内部ボールは約38.61mm(1.52インチ)又はそれより大きい直径を有する。他の態様では、42.67mm(1.68インチ)のボールの内部ボールは約42.16mm(1.66インチ)又はそれより小さい直径を有する。さらに他の態様では、42.67mm(1.68インチ)のボールの内部ボールは約40.39mm(1.59インチ)又はそれより小さい直径を有する。さらに他の態様では、43.69mm(1.72インチ)の(又はそれより大きい)ボールの内部ボールは約38.10mm(1.50インチ)又はそれより大きい直径を有する。さらに他の態様では、43.69mm(1.72インチ)のボールの内部ボールは約43.18mm(1.70インチ)又はそれより小さい直径を有する。
本発明のボールの好ましい製造方法については、液状センターのシェル20を形成して中央空洞を作り、空洞を流体センター18で充填することによって内部球体を製造する。第1の実質的に半球形の凹型の金型部品32と凸型の金型部品34の間で、カップ材料31、好ましくはポリブタジエンを圧縮成形することにより第1のカップを製造する。凸型の金型部品34は第1の実質的に半球形の凸部35を有し、該凸部は第1の凹型の金型部品32向かい合っている。第2のカップを次いで同様の方法で製造する。
別の方法として、図4に示すように、第1の凸部35及び第2の凸部37を有する単一の凸型の金型部品36の周りで二つのカップ30を同時に圧縮成型する。第1及び第2の半球形の金型32及び33を相互に反対側に配置し、凸型の金型部品36を半球形の金型32と33の間に置く。
図5は、カップ30が成形された後の二つの凹型の金型部品32と33を示している。共に半球形のカップ30は半球形の空洞44を有している。空洞44の周りに配置されたために、カップ30は面46に対応する面を有し、この態様では該面は実質的に均一である。
本方法のこの時点において、内部球体13をカップ30の内部に置き、二つのカップ30を一緒にする。この工程の間、カップ30を好ましくはそれぞれの半球形の金型32及び33中に保持する。カップ30を一緒にする好ましい方法は、図5に示すように、カップ30の一方に接着剤を適用してカップの間に接着剤42を付けることである。次いでカップ30を一緒に合わせ、カップ30の対応する面の間で均一に接着剤を圧迫する。接着剤42は次いで硬化してカップ30を相互に結合する。空洞内に接着剤42を付けて、接着剤が内部球体13をカップ30と結合するように接着剤を適用することがさらに好ましい。カップの間に付けた接着剤42は、カップ30と内部球体13のと間に付けた接着剤42と共に均一に広がって、カップ30を相互に結合する。結合したカップの空洞44は球形の空洞を形成し、内部球体13がそれを占める。
カップ30を結合する他の方法は、カップを高温で一緒に圧縮して各カップ30のエラストマーカップ材料の間に架橋を起こさせることである。図4に示した態様において、凸型の金型部品36を除去し、カップ30を一緒に加熱圧縮する第2サイクルによる圧縮成型を行うことによってこの方法を達成することができる。
図6は、内部球体13とカップ30が結合する前の両者を示している。この態様では、内部球体はカップ30の間に置かれた凍結した流体18の球体であり、好ましくは流体18が溶け始める前に球体の周りにカップ30を結合する。
カップ30が結合されると、図8に示すようにコア12の周りにカバー11を形成する。図8は、ディンプルを付けた金型68中でコア12の周りにおいて2個のカバー11を二つ割りにしたものを圧縮成型する工程を示す。図9は、ピン62を有するディンプルを付けた金型60中でコア12の周りにカバー11を射出成形する工程を示し、該ピンはディンプルを付けた金型60の内部でコア12の位置を定め、カバー11が完全に硬化する前に引っ込む。
図7のゴルフボールを、カップ30を接着剤で結合することにより形成した。接着剤42は、第1のマンテル層22においてカップの間及び各カップ30と内部球体13との間に広がる。接着剤42は好ましくはエラストマーカップ材料の粘着強度より大きな接着強度を有する。従って、単一片のカップ材料からマンテル層を製造したボールと少なくとも同程度の強度を有するボールを製造することができ、これはカップ30を形成するエラストマーが接着剤42より軽い負荷で破損するからである。接着剤42は硬化した状態で柔軟性があり、かつ使用したカップ材料と類似する物理特性を有することが理想的である。
ポリブタジエンカップ30に使用する好ましい接着剤は、低粘度の液状樹脂をブレンドして製造し、かつそれが硬化した状態で柔軟であるように配合したエポキシである。適切なエポキシを、質量で約83部のAB−82硬化剤を質量で100部のEpoxy Resin #1028を約1:1の容量で混合して製造する(両者はRBCインダストリーズ社から市販されている)。液体状態にあるときは、エポキシは定量し、混合し及び配合する装置中で使用するのに理想的である。このエポキシを好ましくは25℃(77°F)で18〜24時間、35℃(95°F)で6時間、48.9℃(120°F)で3時間、又は65.6℃(150°F)で1時間硬化させる。硬化した接着剤の物理特性はエラストマーウレタンの特性に類似している。これは、ノッチ付きで5.50ft.lbs./inのアイゾット衝撃強度、25℃で15.17MPa(2,200psi)の引っ張り強度、25℃で41.37MPa(6,000psi)の圧縮強度、及び45のショアD硬度を示す。好ましくは、硬化した接着剤のショアD硬度は、エラストマーカップ材料のショアD硬度の20ショアD硬度以内である。
他の好ましい接着剤はシアノアクリレートを含む接着剤である。
図10及び11はカップ48及び54の別の態様を示す。均一な対応する表面を有する代わりに、カップ48及び54は平面状でない対応する表面50と52、及び56と58を有する。これらの表面50と52、及び56と58は隆起物の環状の模様を有し、該模様は各カップ48及び54の空洞44について対称的であることが好ましく;示した模様はカップ48及び54について同心円状である。ボール53において、表面58は表面56の溝にかみ合う舌を有する。 仕上げ処理したゴルフボール47及び53では、均一でない表面50及び52はかみ合うように配置され、均一でない表面56及び58についても同様である。これらの均一でない対応する表面50及び52を好ましくは、カップ48又は54を凸部の周りに均一でない表面を有する凸型の金型部品で成形することによって製造し、該部品は例えば図4に示すように、均一でない表面64及び66を有する凸型の金型部品36である。
均一でない対応する表面を有するゴルフボールのマンテル部分16における液状センターのシェル及びマンテル層は、カップのそれぞれにせん断力が加わった場合、均一な対応する面を有するゴルフボールと比較して、カップを形成するエラストマーの多くの性質を保持する。従って、エラストマーカップ材料の粘着強度より低い接着強度を有する接着剤を使用する場合には、均一でない対応する表面が有利である。その理由は、カップ48及び54のかみ合わせ部分が二つのカップ48と54の間のせん断力に対抗するのに役立つからである。
本明細書に開示した本発明の具体的な態様が上記した目的を達成することは明らかである一方、当業者は多数の変形及び他の態様を考え得ることが理解され、例えば、一連の直径が次第に大きくなるカップを開示した方法で製造し、結合させることが可能である。従って、添付した特許請求の範囲は、本発明の精神の範囲内に入るこのような変形及び態様を全て含むことを意図している。
本明細書に記載し、特許請求の範囲に記載した発明は特定の態様によってその範囲が制限されることはなく、なぜならこれらの態様は本発明のいくつかの観点を説明することを意図するものだからである。いかなる均等の態様も本発明の範囲に含まれることが意図されている。さらに、本明細書に示され、記載された発明に加えて、本発明の種々の変形は、前記の説明から当業者にとって明白となろう。例えば、本発明の組成物を種々のゴルフ用具に使用することができ、例えばゴルフシューズのソールへの使用、さらにゴルフパターのインサートに使用することができる。これらの変形も添付した特許請求の範囲に入ることが意図されている。
本発明に従うゴルフボールコアの種々の例は以下の通りである。

以下の例は本発明を説明する:
例1
液状センター、液状センターを取り巻く液状センターのシェル及び液状センターのシェルを取り巻く第1のマンテル層を有する、本発明に従うコアを製造した。
液体は、40%の塩、30%の水及び30%のコーンシロップから成る塩、水及びコーンシロップ溶液であった。液状センターの外側直径は約24.51mm(0.965インチ)であった。
液状センターのシェルを熱可塑性エラストマーから製造した。液状センターのシェルの外側直径は約28.58mm(1.125インチ)であった。
第1のマンテル層を架橋したポリブタジエンから製造した。第1のマンテル層の外側直径は約38.35mm(1.51インチ)であった。
コアの質量は38.9gであり、PGA圧縮は60より小さかった。
例2
液状センター、液状センターを取り巻く液状センターのシェル及び液状センターのシェルを取り巻く第1のマンテル層を有する、本発明に従うコアを製造した。
液体は、40%の塩、30%の水及び30%のコーンシロップから成る塩、水及びコーンシロップ溶液であった。液体を充填したセンターの外側直径は約23.83mm(0.938インチ)であった。
液状センターのシェルをポリプロピレンから製造した。液状センターのシェルの外側直径は約26.99mm(1.0625インチ)であった。
第1のマンテル層を架橋したポリブタジエンから製造した。第1のマンテル層の外側直径は約38.35mm(1.51インチ)であった。
コアの質量は33.4gであり、PGA圧縮は約60であった。
例3
流体センター、流体センターを取り巻く液状センターのシェル及び液状センターのシェルを取り巻く第1のマンテル層を有する、本発明に従うコアを製造した。
流体は、空気であった。流体センターの外側直径は約23.83mm(0.938インチ)であった。
液状センターのシェルをポリプロピレンから製造した。液状センターのシェルの外側直径は約26.99mm(1.0625インチ)であった。
第1のマンテル層を架橋したポリブタジエンから製造した。第1のマンテル層の外側直径は約38.35mm(1.51インチ)であった。
コアの質量は26gであり、PGA圧縮は約87であった。
図1は、本発明のゴルフボールの断面図である。 図2は、液体センターのシェル及び多層マンテル及び内部球体を取り巻くカバー層を有する本発明に従うボールの断面図である。 図3は、シングルカップを行う金型の断面図である。 図4は、本発明に従う多層カップを行う金型の断面図である。 図5は、ゴルフボールのマンテル層のカップを結合する金型の断面図である。 図6は、凍結した流体の内部球体を取り巻くゴルフボールのマンテル層のカップを結合する金型の断面図である。 図7は、カップを結合する接着剤を有する本発明に従うボールの断面図である。 図8は、ゴルフボールコアを取り巻くカバーを形成する圧縮金型を示す。 図9は、コアの周りにカバーを形成する射出金型を示す。 図10は、相互にかみ合わせる平面状でない対応する表面を有するカップの断面図である。 図11は、相互にかみ合わせる平面状でない対応する表面を有するカップの断面図である。

Claims (60)

  1. 一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールであって、コアはさらにボールのセンターにおける流体から成り、第1のマンテル層が流体を取り巻き、第2の、固形の糸巻きでないマンテル層が第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接しており、第1のマンテル層が熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、第2のマンテル層が熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつカバーがポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレア/ポリウレタンハイブリッドを含む、ゴルフボール。
  2. 流体が気体、液体、ゲル、ペースト又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 流体が熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である、請求項1に記載のゴルフボール。
  4. 熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体を油、ポリオール及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項3に記載のゴルフボール。
  5. 流体が気体であり、気体を空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化二窒素及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項2に記載のゴルフボール。
  6. 第1のマンテル層が以下を含む、請求項1に記載のゴルフボール:動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド、熱可塑性アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、メタロセンポリマー又はこれらのブレンド。
  7. カバーが内側カバー層と薄い外側カバー層を含み、外側カバー層が注型性の反応性液体から形成された熱硬化性材料を含み、内側カバー層が曲げモジュラスが高い材料を含む、請求項1に記載のゴルフボール。
  8. コア、カバー、第1のマンテル層又は第2のマンテル層が有機酸又はその塩で中和した酸基を含むポリマーを含み、有機酸又はその塩が少なくとも約70%までポリマーを中和するのに十分な量で存在する、請求項1に記載のゴルフボール。
  9. ポリマーが以下を含む請求項8に記載のゴルフボール:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマーの前駆体、熱可塑性物、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、グラフト化したメタロセンで触媒したポリマー、グラフト化していないメタロセンで触媒したポリマー、シングルサイトポリマー(single-site polymer)、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー、及びこれらの混合物。
  10. 有機酸を以下から成る群から選択する請求項8に記載のゴルフボール:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ−官能性有機酸、不飽和モノ−官能性有機酸、及び多−不飽和モノ−官能性有機酸。
  11. 有機酸の塩が、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む、請求項8に記載のゴルフボール:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
  12. ゴルフボールの直径が少なくとも42.67mm(1.68インチ)である、請求項1に記載のゴルフボール。
  13. 第1のマンテル層の内径が約15.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)である、請求項12に記載のゴルフボール。
  14. コアの直径が約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい、請求項1に記載のゴルフボール。
  15. カバーの厚さが約0.38〜3.05mm(0.015〜0.12インチ)である、請求項1に記載のゴルフボール。
  16. 第1のマンテル層又は第2のマンテル層がさらにハロゲン化チオフェノールを含む、請求項1に記載のゴルフボール。
  17. ハロゲン化チオフェノールが亜鉛ペンタクロロチオフェノールである、請求項1に記載のゴルフボール。
  18. カバーがイソシアナートプレポリマーから製造するポリエーテル熱可塑性ウレタン、ポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、ポリウレア、又はポリウレタン/ポリウレアハイブリッドを含む、請求項1に記載のゴルフボール。
  19. イソシアナートプレポリマーがパラフェニレンジイソシアナートである、請求項18に記載のゴルフボール。
  20. 84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有する請求項1に記載のゴルフボール。
  21. 82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さい慣性モーメントを有する請求項1に記載のゴルフボール。
  22. 一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールであって、コアはさらにボールのセンターにおける流体から成り、第1のマンテル層が流体を取り巻き、第2の、固形の糸巻きでないマンテル層が第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接しており、第1のマンテル層が熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつ第2のマンテル層が熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、かつカバーがポリエーテル熱可塑性ウレタン、ポリエステル熱可塑性ウレタン、熱硬化性ポリウレタン、アイオノマー樹脂、低モジュラスアイオノマー、高モジュラスアイオノマー、及びこれらのブレンドから成る群から選択する材料を含む、ゴルフボール。
  23. カバーが熱硬化性ポリウレタンを含む、請求項22に記載のゴルフボール。
  24. 流体が熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である、請求項22に記載のゴルフボール。
  25. 熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体を油、ポリオール及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項24に記載のゴルフボール。
  26. 流体が気体であり、気体を空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化二窒素及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項22に記載のゴルフボール。
  27. 第1のマンテル層が以下を含む、請求項22に記載のゴルフボール:動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド、熱可塑性アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、メタロセンポリマー又はこれらのブレンド。
  28. カバーが内側カバー層と薄い外側カバー層を含み、外側カバー層が注型性の反応性液体から形成された熱硬化性材料を含み、内側カバー層が曲げモジュラスが高い材料を含む、請求項22に記載のゴルフボール。
  29. コア、カバー、第1のマンテル層又は第2のマンテル層が有機酸又はその塩で中和した酸基を含むポリマーを含み、有機酸又はその塩が少なくとも約70%までポリマーを中和するのに十分な量で存在する、請求項22に記載のゴルフボール。
  30. ポリマーが以下を含む、請求項29に記載のゴルフボール:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマーの前駆体、熱可塑性物、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、グラフト化したメタロセンで触媒したポリマー、グラフト化していないメタロセンで触媒したポリマー、シングルサイトポリマー(single-site polymer)、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー、及びこれらの混合物。
  31. 有機酸を以下から成る群から選択する、請求項29に記載のゴルフボール:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ−官能性有機酸、不飽和モノ−官能性有機酸、及び多−不飽和モノ−官能性有機酸。
  32. 有機酸の塩が、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む、請求項29に記載のゴルフボール:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
  33. ゴルフボールの直径が少なくとも42.67mm(1.68インチ)である、請求項22に記載のゴルフボール。
  34. 第1のマンテル層の内径が約15.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)である、請求項22に記載のゴルフボール。
  35. コアの直径が約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい、請求項22に記載のゴルフボール。
  36. カバーの厚さが約0.38〜3.05mm(0.015〜0.12インチ)である、請求項22に記載のゴルフボール。
  37. 第1のマンテル層又は第2のマンテル層がさらにハロゲン化チオフェノールを含む、請求項22に記載のゴルフボール。
  38. ハロゲン化チオフェノールが亜鉛ペンタクロロチオフェノールである、請求項22に記載のゴルフボール。
  39. 84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有する、請求項22に記載のゴルフボール。
  40. 82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さい慣性モーメントを有する、請求項22に記載のゴルフボール。
  41. 一定の直径を有し、コア及びカバーから成るゴルフボールであって、コアはさらにボールのセンターにおける流体から成り、第1のマンテル層が流体を取り巻き、第2の、固形の糸巻きでないマンテル層が第1のマンテル層を取り巻きかつそれに隣接しており、第1のマンテル層が熱硬化性ゴム、プラスチック及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含み、第2のマンテル層が熱硬化性ゴム材料及び熱可塑性エラストマー材料から成る群から選択するポリマー材料を含む材料からそれぞれ製造する2又はそれより多い層を含む、ゴルフボール。
  42. 熱硬化性ゴム材料をポリイソプレン、スチレンブタジエン、ポリブタジエン及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項41に記載のゴルフボール。
  43. 熱可塑性エラストマー材料を以下から成る群から選択する、請求項41に記載のゴルフボール:メチルメタクリレートとブタジエン及びスチレンとのコポリマー、メチルアクリレートとブタジエン及びスチレンとのコポリマー、アクリロニトリルスチレンコポリマー、ポリエーテル−エステル、ポリエーテル−アミド、ポリウレタン、プロピレン/エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレン−ブタジエンエラストマー、メタロセンポリマー、ポリエーテルエステル、ポリエーテルアミド、アイオノマー樹脂、ポリエステル、及びこれらのブレンド。
  44. 流体が熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体である、請求項41に記載のゴルフボール。
  45. 熱膨張係数が小さいか又は沸点が高い液体を油、ポリオール及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項44に記載のゴルフボール。
  46. 流体が気体であり、気体を空気、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、二酸化炭素、酸化二窒素及びこれらの混合物から成る群から選択する、請求項41に記載のゴルフボール。
  47. 第1のマンテル層が以下を含む、請求項41に記載のゴルフボール:動的に加硫した熱可塑性エラストマー、官能化したスチレン−ブタジエンエラストマー、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエーテルエステル又はポリエーテルアミド、熱可塑性アイオノマー樹脂、熱可塑性ポリエステル、メタロセンポリマー又はこれらのブレンド。
  48. カバーが内側カバー層と薄い外側カバー層を含み、外側カバー層が注型性の反応性液体から形成された熱硬化性材料を含み、内側カバー層が曲げモジュラスが高い材料を含む、請求項41に記載のゴルフボール。
  49. コア、カバー、第1のマンテル層又は第2のマンテル層が有機酸又はその塩で中和した酸基を含むポリマーを含み、有機酸又はその塩が少なくとも約70%までポリマーを中和するのに十分な量で存在する、請求項41に記載のゴルフボール。
  50. ポリマーが以下を含む、請求項49に記載のゴルフボール:アイオノマーコポリマー及びターポリマー、アイオノマーの前駆体、熱可塑性物、熱可塑性エラストマー、ポリブタジエンゴム、バラタ、グラフト化したメタロセンで触媒したポリマー、グラフト化していないメタロセンで触媒したポリマー、シングルサイトポリマー(single-site polymer)、高結晶性酸ポリマー、カチオン性アイオノマー、及びこれらの混合物。
  51. 有機酸を以下から成る群から選択する、請求項49に記載のゴルフボール:脂肪族有機酸、芳香族有機酸、飽和モノ−官能性有機酸、不飽和モノ−官能性有機酸、及び多−不飽和モノ−官能性有機酸。
  52. 有機酸の塩が、ステアリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、オレイン酸、リノール酸、の以下の塩、二量化誘導体及びこれらの混合物を含む、請求項49に記載のゴルフボール:バリウム、リチウム、ナトリウム、亜鉛、ビスマス、クロム、コバルト、銅、カリウム、ストロンチウム、チタン、タングステン、マグネシウム、セシウム、鉄、ニッケル、銀、アルミニウム、スズ、及びカルシウム。
  53. ゴルフボールの直径が少なくとも42.67mm(1.68インチ)である、請求項41に記載のゴルフボール。
  54. 第1のマンテル層の内径が約15.05〜27.94mm(0.75〜1.1インチ)である、請求項53に記載のゴルフボール。
  55. コアの直径が約40.39mm(1.590インチ)又はそれより大きい、請求項41に記載のゴルフボール。
  56. カバーの厚さが約0.38〜3.05mm(0.015〜0.12インチ)である、請求項41に記載のゴルフボール。
  57. 第1のマンテル層又は第2のマンテル層がさらにハロゲン化チオフェノールを含む、請求項41に記載のゴルフボール。
  58. ハロゲン化チオフェノールが亜鉛ペンタクロロチオフェノールである、請求項41に記載のゴルフボール。
  59. 84.13g-cm2(0.460oz-in2)より大きい慣性モーメントを有する、請求項41に記載のゴルフボール。
  60. 82.30g-cm2(0.450oz-in2)より小さい慣性モーメントを有する、請求項41に記載のゴルフボール。
JP2004280277A 2003-09-26 2004-09-27 多層ゴルフボールの製造方法 Pending JP2005103264A (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/670,514 US7041007B2 (en) 1996-03-11 2003-09-26 Method for making multilayer golf ball

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005103264A true JP2005103264A (ja) 2005-04-21
JP2005103264A5 JP2005103264A5 (ja) 2005-10-27

Family

ID=34549786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004280277A Pending JP2005103264A (ja) 2003-09-26 2004-09-27 多層ゴルフボールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005103264A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007216024A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Acushnet Co 多層ゴルフボール
JP2007319688A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Acushnet Co 中和百分率勾配を伴うアイオノマーを有する多層ゴルフボール
JP2009131507A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Sri Sports Ltd ゴルフボール
KR20150016900A (ko) * 2013-08-05 2015-02-13 애쿠쉬네트캄파니 다중-층 코어 골프공
JP2019107401A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール用樹脂組成物及びゴルフボール

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007216024A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Acushnet Co 多層ゴルフボール
JP2007319688A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Acushnet Co 中和百分率勾配を伴うアイオノマーを有する多層ゴルフボール
JP2009131507A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Sri Sports Ltd ゴルフボール
KR20150016900A (ko) * 2013-08-05 2015-02-13 애쿠쉬네트캄파니 다중-층 코어 골프공
KR101672589B1 (ko) 2013-08-05 2016-11-03 애쿠쉬네트캄파니 다중-층 코어 골프공
JP2019107401A (ja) * 2017-12-20 2019-07-04 ブリヂストンスポーツ株式会社 ゴルフボール用樹脂組成物及びゴルフボール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7591742B2 (en) Multilayer golf ball
US7946932B2 (en) Multilayer golf ball
US7131915B2 (en) Three-layer-cover golf ball
US7041007B2 (en) Method for making multilayer golf ball
US6685579B2 (en) Multi-layer cover polyurethane golf ball
US7052413B2 (en) Multi-layer high spin golf ball
US8556748B2 (en) Multi-layer core golf ball
US8454455B2 (en) Multilayer golf ball containing at least three core layers, at least one intermediate barrier layer, and at least one cover layer
US6872774B2 (en) Golf ball with non-ionomeric layer
US7458905B2 (en) Functionalized, crosslinked, rubber nanoparticles for use in golf ball cores
US6685580B2 (en) Three-layer cover for a golf ball including a thin dense layer
US20070102851A1 (en) Method of making a golf ball with a multi-layer core
JP4030987B2 (ja) 多層ゴルフボール及び組成物
US6992135B2 (en) Multi-layer golf ball with a thin, castable outer layer
JP2005103264A (ja) 多層ゴルフボールの製造方法
US6835779B2 (en) Golf balls containing a halogenated organosulfur compound and resilient regrind
JP2007216024A (ja) 多層ゴルフボール
US7465241B2 (en) Functionalized, crosslinked, rubber nanoparticles for use in golf ball castable thermoset layers

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050905

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071001

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20071228

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080623

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080924

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090223