JP2005102648A - 微生物検査装置および微生物検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 微生物の定性定量分析の正確度並びに測定誤差要因物質の除去の程度が向上した微生物検査装置および微生物検査方法を提供することを課題とするものである。
【解決手段】 被検査原液Sを第一室120に導入してフィルタ110により微生物含有物Rと濾液とに分離し、フィルタ110上の上記微生物含有物Rに分散媒体Mをフィルタ110を逆洗浄するように第一室120に供給し、攪拌機300により攪拌して均一濃度の微生物分散液を調製する。その際、分散媒体Mの供給量を調節して微生物分散液中の微生物濃度を自由に調節して分析装置500の反応部520に移して微生物の定性定量分析を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、大腸菌などの微生物の検査装置および検査方法に関し、特に微生物の分析に先立つ前処理に特徴のある微生物検査装置および微生物検査方法に関するものである。
従来から、イオン濃度が高く電気伝導率の高い試料中の微生物数を、高感度で迅速に測定することを目的として、試料をフィルタ部で濾過して微生物を捕捉するとともに、試料中の液成分を分離し、捕捉した微生物を所定の測定溶媒に再懸濁させ、この再懸濁した測定溶媒中の微生物を誘電泳動によって電極上に集め、このときのインピーダンス変化を測定して微生物数を算出する技術は、後記の特許文献1から公知である。
さらに、微生物を高濃度に濃縮する際の微生物の死滅を防ぎ、生菌率を高め、かつ、濃縮微生物を回収率および回収効率よく回収することを目的として、フィルタ6により微生物培養液を濾過し、濾過された液体と、微生物(ただし、乳酸菌を除く)を含む残液とに分離し、この残液を回収する技術は、後記の特許文献2から公知である。
ところで液体中の微生物の検出方法は、一般的に試料に専用の薬剤、例えば酵素や色素を投入して生化学反応を起こさせ、その反応経過または結果を蛍光や発光によって測定するものであり、測定感度向上のために試料水中の微生物の濃縮や測定誤差要因物質の除去など複雑な前処理が必要とされる場合が多い。
しかしながら、上記特許文献1の微生物測定方法および装置では、測定溶媒の添加だけでフィルタ上の細菌を再懸濁するので、フィルタ上の細菌を効果的に剥離して測定溶媒に再懸濁することができず、換言するとフィルタ上の一部の微生物しか測定に供することができず、加えて懸濁液中の微生物濃度を均一に保つことができないので微生物の定性定量分析が不正確となる問題がある。一方、特許文献2の微生物の濃縮方法および装置では、微生物培養液から一部の培養液のみをフィルタにより濾別して上記微生物培養液中の微生物含有量を高める方法を採用するので、上記濾別の前における微生物培養液が測定誤差要因物質を含有する場合には、当該測定誤差要因物質の大部分が上記濾別後においても微生物と一緒に残存する問題がある。
特開2002−153297公報(要約の課題および解決手段) 特開2002−45170公報(要約の課題および解決手段)
本発明は、従来技術における如上の問題に鑑みて、微生物の定性定量分析の正確度並びに測定誤差要因物質の除去の程度が向上した微生物検査装置および微生物検査方法を提供することを課題とするものである。
本発明の微生物検査装置は、微生物を含む被検査原液をフィルタにより濾過して微生物含有物と濾液とに分離する濾過装置、上記フィルタ上の上記微生物含有物に微生物分散媒体を加える分散媒体供給装置、上記微生物含有物に加えられた上記微生物分散媒体を攪拌して上記微生物含有物が分散した微生物分散液を調製する攪拌装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明の微生物検査方法は、微生物を含む被検査原液をフィルタにより濾過して微生物含有物と濾液とに分離する第一工程、上記フィルタ上の上記微生物含有物に微生物分散媒体を加える第二工程、上記微生物分散媒体を攪拌装置により攪拌して上記微生物含有物が分散した微生物分散液を調製する第三工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の微生物検査装置および微生物検査方法では、先ず微生物を含む被検査原液をフィルタにより濾過して微生物含有物と濾液とに分離し、その際、上記被検査原液に含まれている測定誤差要因物質は、その大部分は上記濾液と一緒に微生物含有物から分離されるので、前記特許文献2における場合と比較してそれの除去の程度は格段に向上する。したがって、上記微生物含有物中に測定誤差要因物質の一部が残留するとしても、その量は従来と比較して少量であるのでその除去に要する手間は大きく軽減する。
さらに濾液と分離されてフィルタ上に残存する微生物含有物は、微生物分散媒体が加えられて上記攪拌装置により攪拌されるので、この攪拌により当該微生物含有物はフィルタから効果的に剥離され、且つ微生物分散媒体に均一に分散した状態で分析装置に供給されるので、微生物の定性定量分析の正確度が向上する。またさらに、フィルタ上に残存する微生物含有物に対して加える微生物分散媒体の量を制御することにより、微生物分散液中の微生物濃度の調整が可能であり、しかも被検査原液の濾過から微生物分散液の調製に至るまで、微生物の死滅を防ぎつつ効率良く行うことができる。
実施の形態1.
図1〜図3は、本発明の微生物検査装置および微生物検査方法についての実施の形態1を説明するものであって、図1は実施の形態1の上記微生物検査装置の、一部詳細断面図を含む概略説明図であり、図2は図1の後記する濾過直後における部分図であり、図3は図1の後記する微生物分散液調製中における部分図である。
図1〜図3において、実施の形態1の微生物検査装置は、濾過装置100、分散媒体供給装置200、前記攪拌装置の一例としてのプロペラ羽根式攪拌機300(以下、攪拌機300)、気圧差発生装置400、および分析装置500を主要部として含む。濾過装置100は、フィルタ110、フィルタ110の一方の側に設けられた第一室120、被検査原液を第一室120に導入する原液導入部130、フィルタ110の他方の側に設けられた第二室140、第二室140に設けられた濾液排出部150から構成されている。フィルタ110としては、斯界で公知あるいは周知のものが制限なく採用可能であり、各種の有機高分子、金属、セラミックス製の多孔質材を例として挙げることができる。フィルタ110の孔径は、検出対象の微生物の種類によって異なるが、一般的には0.1μm〜10μm程度、例えば0.4μmである。
分散媒体供給装置200は、分散媒体貯蔵タンク210、および三方電磁弁221を有すると共に分散媒体貯蔵タンク210と濾過装置100の第二室140とを繋ぐ輸液管220から構成されている。分散媒体貯蔵タンク210内の微生物分散媒体(以下、分散媒体M)は、適当な加圧手段(図示せず)にて分散媒体貯蔵タンク210内の気相を加圧することにより、あるいは後記する気圧差発生装置400にて濾過装置100の第一室120内の気圧を分散媒体貯蔵タンク210内のそれより低くすることにより、輸液管220および第二室140を順次経由し、さらにフィルタ110を逆洗浄するように通過して第一室120内に供給される。なお分散媒体Mは、分散媒体貯蔵タンク210から、上記以外の任意の方法にて第一室120内に供給されてもよい。
攪拌機300は、電動モータ301、回転軸303、および回転軸303の先端に設けられたプロペラ羽根302を備えており、回転軸303の一部とプロペラ羽根302は第一室120内に設置され、且つプロペラ羽根302はフィルタ110の近くに位置せしめられている。気圧差発生装置400は、真空ポンプ410、排気管420〜422、および三方電磁弁423から構成されている。分析装置500は、検出試薬添加部510、微生物の検出反応が行われる反応部520、および反応部520での検出反応で生じた標識物質の量を測定する測定部530から構成されている。符号600は、被検査原液Sを収容した原液プールを示す。
原液導入部130は、三方電磁弁131を有する輸液管132から構成されており、輸液管132(当該管の大部分は、図の簡略化のために一本の実線で示す。)の一端は原液プール600に接続され、他端は第一室120内に開口している。なお三方電磁弁131は、原液プール600と第一室120とを連通する方向、真空ポンプ410と三方電磁弁423を介して第一室120とを連通する方向、および第一室120内を大気に開口する方向に開閉する。濾液排出部150は、二方電磁弁151を有する輸液管152から構成されており、輸液管152の一端は大気中に開口し、他端は第二室140内に開口している。第一室120は、同室内で後記する方法で調製された微生物分散液を分析装置500に供給する分散液排出部160を備えており、分散液排出部160は、二方電磁弁161を有する輸液管162(当該管の大部分は、図の簡略化のために一本の実線で示す。)から構成されており、輸液管162の一端はフィルタ110の第一室120側表面の高さの位置で第一室120内に開口し、他端は分析装置500の反応部520に開口している。
気圧差発生装置400に含まれる真空ポンプ410は、三方電磁弁423を介し且つ排気管421を通じて三方電磁弁131に、また排気管422を通じて三方電磁弁221に接続されている。
次に実施の形態1の微生物検査装置の動作について図1〜図3に基づいて説明する。被検査原液の濾過の際は、原液プール600内の被検査原液Sの一定量が原液導入部130を通じて第一室120に導入される。図1におけるD1は、上記導入後あるいは濾過前における被検査原液Sの水位を示す。ついで第一室120は、三方電磁弁131により原液プール600から遮断され大気に開口される。三方電磁弁423と三方電磁弁221とを操作して第二室140内が排気管420、排気管422、および今は空の輸液管220を介して真空ポンプ410と連通するようにし、真空ポンプ410を駆動し第二室140内を減圧して被検査原液Sの濾過が促進される。
上記の濾過により濾液は第二室140内に溜まるが、図1に示すように輸液管220の一端は第二室140の底面より高くなっており、それに対して輸液管152は上記底面と同じ高さとされているので、二方電磁弁151を適度に開き、その際に必要に応じて輸液管152の先端から吸引して第二室140内の濾液は大気中に放出される。図2は、濾過が終了した状態を示し、フィルタ110上には濾液から分離された微生物含有物Rが残存する。なお、被検査原液Sの濾過が容易である場合は、第二室140内の減圧は不要である。また上記濾液が、本発明で用いられる分散媒体Mとして使用可能である場合には、第二室140内の濾液は分散媒体貯蔵タンク210に収容される。
つぎに微生物分散液の調製の際は、三方電磁弁131、三方電磁弁423および三方電磁弁221を操作して第一室120内が排気管420と排気管421とを介して真空ポンプ410と連通するようにし、一方、二方電磁弁151を閉じ、三方電磁弁221を操作して分散媒体貯蔵タンク210内の分散媒体Mが輸液管220を介して第二室140内に導入可能状態とされる。この状態で真空ポンプ410を駆動して第一室120内は減圧される。かくすると分散媒体Mは、第二室140およびフィルタ110を経由して第一室120内に導入され、フィルタ110を経由する際に当該フィルタ110は分散媒体Mにより逆洗浄され、それによってフィルタ110上の微生物含有物Rは、フィルタ110から効果的に剥離され、第一室120内において分散媒体M中に移行する。
分散媒体M中に移行した微生物含有物Rは、塊状であるのでそれを砕いて分散媒体M中に均一分散させ、同時にフィルタ110に未だ付着している可能性のある微生物含有物Rの部分を剥離するために、上記逆洗浄の後に攪拌機300を駆動し、かくして微生物含有物Rが分散媒体M中に均一に分散した微生物分散液が調製される。なお攪拌機300による攪拌速度などの攪拌力は、微生物の細胞壁および細胞膜に損傷を与えない範囲とするとよい。このことは、攪拌機300以外の攪拌装置、例えば後記の超音波振動式攪拌機やガス吹込式攪拌機を採用する場合についても同じである。なおフィルタ110上の微生物含有物Rは、攪拌機300などの攪拌装置による攪拌のみでも良好に剥離されるが、上記のような逆洗浄と攪拌の両方を行うと、一層迅速に且つ効果的に剥離される。
本発明において上記分散媒体Mとしては、斯界で公知あるいは周知のものであってよく、例えば滅菌生理食塩水、滅菌水などであり、また上記濾液が測定誤差要因物質を実質的に含有しない、あるいは分析装置500による分析上で支障のない程度の少量である場合は、分散媒体Mとして再利用してもよい。それらの分散媒体Mは、微生物の死滅を防ぎつつ良好な微生物分散液の調製を可能にする。本発明において調製された微生物分散液は、微生物含有物Rや使用した分散媒体Mの種類によっては、コロイド、サスペンジョン、あるいはディスパージョンなどの状態であるが、本発明においてはそれらのいずれであってもよい。
本発明においては、被検査原液Sの濾過工程の後に微生物分散液の調製が行われるので、たとえ被検査原液Sが、当初、多量の測定誤差要因物質、例えばクロムやカドミウムなどの重金属の化合物塩、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤など、を含むものであっても、それらは上記濾過工程の際に濾液に混じって微生物含有物Rから分離除去されるが、必要に応じて上記で調製された微生物分散液について前記した濾過工程と微生物分散液の調製工程を繰り返すことにより、測定誤差要因物質が一層高度に除去された微生物分散液を得ることができる。
第一室120で調製された微生物分散液は、分散液排出部160を経由して分析装置50の反応部520に移されるが、少なくともその前には微生物の濃度が所望値となるように調節される。この調節は、図3に示すように、第一室120での水位を図1のD1に対してD2となるように分散媒体Mの使用量を加減(濃縮あるいは希釈)することにより達成される。D1とD2との関係には、D1>D2、D1<D2、およびD1=D2の3ケースがあるが、それらのうちのいずれとするかは、種々の理由あるいは観点から決定される。例えば河川水などの被検査原液中の微生物を連続的に検出する場合において、既検出のデータをフィードバックして微生物分析装置に特有の最適検出濃度を常時設定し、後続の検出の際には当該最適検出濃度に合わせるケース、新種の被検査原液を対象とする場合において、最適検出濃度が不明であるので、D2を0.01D1〜100D1程度の範囲内の複数の微生物分散液を調製してそれぞれに就き検査するケース、などである。
以下、実施の形態1の微生物検査方法について図1〜図3に基づいて詳細に説明する。河川水、湖水、各種排水、あるいはその他の被検査原液Sが適当な汲上げポンプなどで汲上げられて原液プール600に収容され、それは前記した手順および操作により濾過装置100により微生物含有物Rと濾液とに分離され、微生物含有物Rから微生物分散液が調製され、分析装置500の反応部520に供給される。ここで分析対象とされる微生物は、主に細菌であり菌体内の酵素活性によって後述する検出試薬から標識物質を生成可能なものであればよい。かかる細菌例としては、エシェリキア属の大腸菌(エシェリキア・コリ)、クレブシエラ属のクレブシエラ・ニュ−モニアなどの大腸菌群、エロモナス属のエロモナス・ハイドロフィラ、バチルス属のバチルス・サーキュラス、バチルス・ズブチルスなどの非大腸菌群などを挙げることができる。
反応部520には、図示しない加温機構及び攪拌機構が備えられており、反応部520内での検出反応に必要な温度で反応溶液が調製可能になっている。検出試薬添加部510から、検出反応を生じさせるための検出試薬およびpH緩衝液が所定量で反応部520に供給された微生物分散液に投入される。かかる検出試薬としては、菌体の酵素活性に基づいて標識試薬を生成する既知の試薬のいずれも使用することができ、例えば4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシドを挙げることができる。この4−メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトピラノシドは、菌体内のβ−ガラクトシダーゼの触媒作用により加水分解されて、蛍光物質である4−メチルウンベリフェロンを標識物質として生成する。
検出試薬添加部510から添加されるpH緩衝液としては、検出反応およびそれにより生成された標識物質の安定性を図るために、微生物分散液のpHを調整する既知のpH緩衝液のいずれも使用することができ、例えば、pH7.0に調整するリン酸緩衝液などが挙げられる。なお微生物を検出するための指標とは、検出対象となる微生物の種類によって適宜選択することができ、β−ガラクトシダーゼなどの酵素活性の他に、ATPなどの代謝活性、ひいては生菌数等、微生物の生活性状態を反映するあらゆる生理状態を意味する。
測定部530には、反応部420内に生成した標識物質を経時的に測定可能な測定装置が備えられており、例えば蛍光または発光物質である標識物質を検出するためには蛍光光度計が選択使用されている。いずれの種類の測定装置を使用するかについては、生成される標識物質の種類によって当業者であれば容易に選択可能である。なお、測定部530には、液排出部が接続されており、測定後の微生物分散液は当該液排出部を通じて装置外へ排出される。
実施の形態2.
図4は、本発明の微生物検査装置についての実施の形態2の、一部詳細断面図を含む概略説明図である。実施の形態2の微生物検査装置は、前記実施の形態1の装置とは、攪拌装置として、実施の形態1で用いられた攪拌機300に加えて超音波振動式攪拌機310をも備えている点において異なり、その他の点は同じである。この超音波振動式攪拌機310は、フィルタ110の第一室120側の表面に接して設置された超音波発生素子312と同素子312を駆動させる超音波発生装置311とから構成されている。超音波発生素子312は、微生物分散液の調製に際しては、フィルタ110自体および第一室120内の分散媒体Mを振動させる機能を有し、フィルタ110を振動させることによってフィルタ110上の微生物含有物R(図2参照)の剥離を促進すると共に、分散媒体Mを振動させることによって剥離した微生物含有物Rの塊を砕いて分散媒体M中に均一に分散させる作用をなす。なお超音波発生素子312は、フィルタ110の裏面側(第二室140側)に接して設置されても上記と同様の効果がある。
よって実施の形態2の装置を用いると、実施の形態1の場合と同様の工程並びに操作により被検査原液Sの濾過および微生物分散液の調製を行い、その際に超音波振動式攪拌機310をも同時に駆動して微生物含有物Rの剥離並びに微生物分散液の均一化を一層高度に行うことができる。また超音波振動式攪拌機310は、上記した剥離および攪拌作用を奏するので、それを採用する場合は、実施の形態1で採用された分散媒体Mによるフィルタ110の逆洗浄を止めて分散媒体Mは例えば原液導入部130から第一室120内に供給し、しかもプロペラ羽根式の攪拌機300を省略してもよい。
実施の形態3.
図5は、本発明の微生物検査装置についての実施の形態3の、一部詳細断面図を含む概略説明図である。実施の形態3の微生物検査装置は、前記実施の形態1の装置とは、攪拌装置として実施の形態1で用いられた攪拌機300に代えて、ガス吹込式攪拌機320を備えている点において異なり、その他の点は同じである。ガス吹込式攪拌機320は、圧縮ガス発生機321とガス吹込管322とから構成されており、ガス吹込管322は第一室120内に挿着されて、その先端はフィルタ110の表面近傍に位置している。
圧縮ガス発生機321から発生する空気などを原料とする圧縮ガスは、ガス吹込管322の先端から勢いよくフィルタ110の表面に吹き付けられることによってフィルタ110上の微生物含有物R(図2参照)の剥離を促進すると共に、分散媒体Mを攪拌することによって剥離した微生物含有物Rの塊を砕いて分散媒体M中に均一に分散させる作用をなす。したがって実施の形態3の装置を用いると、実施の形態1の場合と同様の工程並びに操作により被検査原液Sの濾過および微生物分散液の調製(但し微生物分散媒体の攪拌はガス吹込式攪拌機320によるのみ)を行い、その際にフィルタ110の逆洗浄並びにフィルタ110へのガス吹き付けの両方により微生物含有物Rの剥離を一層高度に行うことができる。またガス吹込式攪拌機330は、上記した剥離および攪拌作用を奏するので、分散媒体Mによるフィルタ110の逆洗浄を止めて分散媒体Mは、例えば原液導入部130から第一室120内に供給し、ガス吹込式攪拌機320によって剥離と攪拌を行うようにしてもよい。
本発明の微生物検査装置および微生物検査方法により、河川水、湖水などの各種の被検査原液に含まれている大腸菌群や非大腸菌群などの微生物を従来以上に正確に定性定量することができる。
実施の形態1の微生物検査装置の一部詳細断面図を含む概略説明図である。 図1の濾過直後における部分図である。 図1の微生物分散液調製中における部分図である。 実施の形態2の微生物検査装置の一部詳細断面図を含む概略説明図である。 実施の形態3の微生物検査装置の一部詳細断面図を含む概略説明図である。
符号の説明
100 濾過装置、110 フィルタ、120 第一室、130 原液導入部、
131 三方電磁弁、132 輸液管、140 第二室、150 濾液排出部、
151 二方電磁弁、152 輸液管、160 分散液排出部、161 二方電磁弁、
162 輸液管、200 分散媒体供給装置、210 分散媒体貯蔵タンク、
220 輸液管、221 三方電磁弁、300 プロペラ羽根式攪拌機、
301 電動モータ、302 プロペラ羽根、303 回転軸、
310 超音波振動式攪拌機、311 超音波発生装置、312 超音波発生素子、
320 ガス吹込式攪拌機、321 圧縮ガス発生機、322 ガス吹込管、
400 気圧差発生装置、410 真空ポンプ、420〜422 排気管、
423 三方電磁弁、500 分析装置、510 検出試薬添加部、520 反応部、
530 測定部、600 原液プール、S 被検査原液、R 微生物含有物、
M 分散媒体。

Claims (11)

  1. 微生物を含む被検査原液をフィルタにより濾過して微生物含有物と濾液とに分離する濾過装置、上記フィルタ上の上記微生物含有物に微生物分散媒体を加える分散媒体供給装置、上記微生物含有物に加えられた上記微生物分散媒体を攪拌して上記微生物含有物が分散した微生物分散液を調製する攪拌装置を備えたことを特徴とする微生物検査装置。
  2. 上記濾過装置は、上記フィルタの一方の側に設けられて上記被検査原液の導入部を有する第一室、および上記フィルタの他方の側に設けられて上記濾液の排出部を有する第二室を備え、上記分散媒体供給装置は、上記微生物分散媒体を上記第二室および上記フィルタを経由して上記第一室内の上記微生物含有物に加えるものであることを特徴とする請求項1記載の微生物検査装置。
  3. 上記攪拌装置は、プロペラ羽根式攪拌機、超音波振動式攪拌機、またはガス吹込式攪拌機であることを特徴とする請求項1記載の微生物検査装置。
  4. 上記被検査原液または上記微生物分散媒体の上記フィルタの通過を促進する気圧差を上記第一室内と上記第二室内との間に生ぜしめる気圧差発生装置を備えたことを特徴とする請求項2記載の微生物検査装置。
  5. 上記微生物分散液について微生物の分析を行う分析装置を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の微生物検査装置。
  6. 微生物を含む被検査原液をフィルタにより濾過して微生物含有物と濾液とに分離する第一工程、上記フィルタ上の上記微生物含有物に微生物分散媒体を加える第二工程、上記微生物分散媒体を攪拌装置により攪拌して上記微生物含有物が分散した微生物分散液を調製する第三工程を含むことを特徴とする微生物検査方法。
  7. 上記第三工程の後に、上記微生物分散液を上記フィルタにより再濾過して微生物含有物と濾液とに再分離する第四工程、上記フィルタ上の再分離された上記微生物含有物に新たな微生物分散媒体を加えて新たな微生物分散液を得る第五工程を含むことを特徴とする請求項6記載の微生物検査方法。
  8. 上記微生物分散媒体または上記新たな微生物分散媒体として、上記第一工程または上記第四工程で得られた濾液、滅菌生理食塩水、あるいは滅菌水を用いることを特徴とする請求項6または請求項7記載の微生物検査方法。
  9. 濾過装置として、上記フィルタの一方の側に設けられて上記被検査原液の導入部を有する第一室、および上記フィルタの他方の側に設けられて上記濾液の排出部を有する第二室を備えたものを用い、上記微生物分散媒体または上記新たな微生物分散媒体は、上記第二室および上記フィルタを経由して上記第一室内の上記微生物含有物に加えることを特徴とする請求項8記載の微生物検査方法。
  10. 上記第一室内の上記微生物含有物に加える上記微生物分散媒体または上記新たな微生物分散媒体の量を上記第一工程において上記第一室に導入された上記被検査原液の導入量より多くまたは少なくして、上記微生物分散液の微生物濃度を調節することを特徴とする請求項9記載の微生物検査方法。
  11. 上記第三工程または上記第五工程で得られた微生物分散液について微生物の分析を行う第六工程を含むことを特徴とする請求項6〜請求項10のいずれか一項記載の微生物検査方法。
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