JP2005102328A - 弾性表面波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 平衡−不平衡変換機能を有し、平衡度に優れた5IDT型の縦結合共振子型の弾性表面波装置を提供する。
【解決手段】 IDT型の平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性表面波フィルタ装置であって、中央に位置するくし型電極部が弾性表面波伝搬方向に分割することにより形成される第1,第2の分割電極部110,111を有し、第1,第2の分割電極部110,111が第1,第2の平衡端子108,109に接続されており、中央に位置するくし型電極部の両側に位置している2つのくし型電極部のうち一方のくし型電極部が他方のくし型電極部に反転されており、中央のくし型電極部の両側の2つのくし型電極部が不平衡信号端子107に接続されており、表面波伝搬方向において隣り合う一方のくし型電極部の該ギャップ側端部及び他方のくし型電極部の該ギャップ側端部にそれぞれ狭ピッチ電極指部が設けられている、弾性表面波装置。
【選択図】 図24

Description

本発明は、平衡−不平衡変換機能を有する弾性表面波フィルタを備えた弾性表面波装置に関するものである。
近年の携帯電話機(通信装置)の小型化、軽量化に対する技術的進歩は目覚しいものがある。これを実現するための手段として、各構成部品の削減、小型化はもとより、複数の機能を複合した部品の開発も進んできた。
このような状況を背景に、携帯電話機のRF段に使用する弾性表面波装置に平衡−不平衡変換機能、いわゆるバランの機能を持たせたものも近年盛んに研究され、GSM(Global System for Mobile communications)などを中心に使用されるようになってきた。
このような平衡−不平衡変換機能を持たせた弾性表面波装置に関する特許も、いくつか出願されている。図3に、下記の特許文献1に開示されている、不平衡信号端子側のインピーダンスが50Ω、平衡信号端子側のインピーダンスが200Ωに設定された平衡−不平衡変換機能を持たせた弾性表面波装置を示す。
図3の構成は、くし型電極部(Inter-Digital Transducer、以下、IDTという)を、3つ、弾性表面波の伝搬方向に沿って有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタ301において、中央に位置するIDT303を弾性表面波の伝搬方向に略対称に2分割してそれぞれを平衡信号端子308、309に接続し、極性を反転させた左右の各IDT302、304を不平衡信号端子307に接続している。これにより、上記構成においては、極性の反転によって平衡−不平衡変換機能を持たせることができ、さらに平衡信号端子側のインピーダンスは、IDT303の2分割により、不平衡信号端子側のインピーダンスの約4倍とすることができる。
平衡−不平衡変換機能を有するフィルタでは、不平衡信号端子と平衡信号端子のそれぞれの端子との間の通過帯域内での伝送特性において、振幅特性が等しく、かつ位相が180度反転していることが要求され、それぞれ振幅平衡度及び位相平衡度と呼んでいる。
振幅平衡度及び位相平衡度とは、前記平衡−不平衡変換機能を有するフィルタ装置を3ポートのデバイスと考え、例えば不平衡入力端子をポート1、平衡出力端子のそれぞれをポート2、ポート3としたときの、振幅平衡度=|A|、A=|20log(S21)|−|20log(S31)|、位相平衡度=|B−180|、B=|∠S21−∠S31|で定義する。このような平衡度は、理想的には弾性表面波フィルタの通過帯域内で振幅平衡度が0dB、位相平衡度は0度とされる。
特開平11−97966号公報
しかしながら、図3に示す従来の構成においては、平衡度が悪いという問題があった。その理由は、IDT303と隣り合う電極指の極性がIDT302とIDT304とで互いに異なっており(図3の310と311)、これにより、各平衡信号端子308、309のそれぞれに入る寄生容量、橋絡容量等が互いに異なるためである。また、従来、5IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタであって、平衡−不平衡変換機能を有し、かつ平衡度に優れた弾性表面波装置が求められている。
本発明の目的は、平衡度を改善した平衡−不平衡変換機能を有する5IDT型の弾性表面波装置を提供することにある。
本発明の弾性表面波装置は、圧電基板と、前記圧電基板上において、弾性表面波の伝搬方向に沿って配置された5個のくし型電極部とを有する平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性表面波フィルタを備えた弾性表面波フィルタ装置において、5個のくし型電極部のうち、中央に位置するくし型電極部の一方のくし型電極が弾性表面波伝搬方向に分割することにより形成された第1,第2の分割電極部を有し、該第1,第2の分割電極部が第1,第2の平衡信号端子に接続されており、中央に位置する前記くし型電極部の両側に位置している2つのくし型電極部のうち一方のくし型電極部が他方のくし型電極部に反転されており、かつ該中央のくし型電極部の両側の2つのくし型電極部が不平衡信号端子に接続されており、前記5個のくし型電極部において、ギャップを隔てて表面波伝搬方向において隣り合う一方のくし型電極部の該ギャップ側端部及び他方のくし型電極部の該ギャップ側端部にそれぞれ狭ピッチ電極指部が設けられていることを特徴としている。
本発明に係る弾性表面波装置のある特定の局面では、前記狭ピッチ電極指部が、狭ピッチ電極指部の設けられているくし型電極部の狭ピッチ電極指部以外の部分の電極指ピッチに比べて、電極指ピッチが相対的に狭くされている電極指部である。
上記弾性表面波装置では、前記圧電基板が、フリップチップボンディングでパッケージに搭載されており、前記非対称にした引き回し配線が該パッケージに形成されていてもよい。
上記弾性表面波装置においては、前記中央に位置するくし型電極部の中心に、弾性表面波の伝搬方向に対し垂直方向に設けた仮想軸に対して、後述の非対称な引き回し配線以外の前記圧電基板上及びパッケージの引き回し配線が略対称に形成されていてもよい。
また、本発明に係る弾性表面波装置のさらに他の特定の局面では、前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指が浮き電極もしくは接地された電極であり、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指が接地されているくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子の方が相対的に寄生容量が大きくなるように、引き回し配線が非対称に形成されている。
上記構成によれば、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指が接地されているくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子の方が相対的に寄生容量が大きくなるように、引き回し配線を非対称に形成することで、各平衡信号端子間の平衡度、特に位相平衡度を改善できる。
本発明に係る弾性表面波装置のさらに別の特定の局面では、前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指がシグナル電極であり、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指がシグナル電極であるくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子の方が相対的に寄生容量が大きくなるように、引き回し配線が非対称に形成されている。
上記構成によれば、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指がシグナル電極であるくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子の方が相対的に寄生容量が大きくなるように、引き回し配線を非対称に形成することによって、各平衡信号端子間の平衡度、特に位相平衡度を改善できる。
本発明に係る弾性表面波装置のさらに別の特定の局面では、前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指が浮き電極もしくは接地された電極であり、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指が接地されているくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子にリアクタンス成分または遅延線が付加されている。
上記構成によれば、中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指が接地されているくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子にリアクタンス成分又は遅延線を付加したことで、各平衡信号端子間の平衡度、特に位相平衡度を改善できる。
本発明に係る弾性表面波装置のさらに別の特定の局面では、前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指がシグナル電極であり、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指がシグナル電極であるくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子にリアクタンス成分または遅延線が付加されている。
上記構成によれば、中央に位置するくし型電極部の最外電極指がシグナル電極であり、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指がシグナル電極であるくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子にリアクタンス成分又は遅延線を付加したことによって、各平衡信号端子間の平衡度、特に位相平衡度を改善できる。
上記弾性表面波装置では、前記圧電基板が、フリップチップボンディングでパッケージに搭載されており、前記リアクタンス成分又は遅延線が該パッケージに形成されていてもよい。
上記弾性表面波装置においては、前記中央に位置するくし型電極部の中心に、弾性表面波の伝搬方向に垂直に設けた仮想軸に対して、前記リアクタンス成分又は遅延線以外の前記圧電基板上及びパッケージ上の引き回し配線が略対称に設定されていていてもよい。
上記弾性表面波装置では、前記リアクタンス成分が、キャパシタンス成分であり、前記平衡信号端子とアース電位との間に並列に接続されていてもよい。上記弾性表面波装置においては、前記リアクタンス成分が、インダクタンス成分であり、前記平衡信号端子に直列に接続されていてもよい。
上記弾性表面波装置では、前記弾性表面波フィルタに対して、直列及び/又は並列に弾性表面波共振子が付加されていてもよい。上記弾性表面波装置においては、前記弾性表面波フィルタが、複数互いにカスケード接続されていてもよい。上記弾性表面波装置では、前記カスケード接続した弾性表面波フィルタの総電極指本数が偶数本であることが好ましい。
上記弾性表面波装置においては、前記の互いにカスケード接続された各弾性表面波フィルタのそれぞれの両端に位置するくし型電極部が、シグナルラインを介してそれぞれ接続され、且つ該各シグナルラインを伝送する信号の位相が互いに約180度異なるように設定されていることが望ましい。
上記弾性表面波装置では、前記弾性表面波フィルタのうち、互いに隣り合っているくし型電極部の少なくとも一方のくし型電極部における隣接部付近の電極指が重み付けされていてもよい。上記弾性表面波装置においては、前記重み付けが直列重み付けであってもよい。
上記弾性表面波装置においては、前記圧電基板が、フリップチップボンディングでパッケージに搭載されており該パッケージの外部端子は、1つの不平衡信号端子、2つの平衡信号端子、3つのアース端子の6つであり、6つの端子が、前記弾性表面波フィルタの中央に位置するくし型電極部の中心に弾性表面波の伝搬方向に対し垂直方向に設けた仮想軸に対して略対称に配置されていてもよい。
上記弾性表面波装置では、前記圧電基板が、フリップチップボンディングでパッケージに搭載されており該パッケージの外部端子は、1つの不平衡信号端子、2つの平衡信号端子、2つのアース端子の5つであり、5つの端子が、前記弾性表面波フィルタの中央に位置するくし型電極部の中心に弾性表面波の伝搬方向に対し垂直方向に設けた仮想軸に対して、略対称に配置されていてもよい。
以上説明したように、本発明の弾性表面波装置は、5IDT型の弾性表面波装置において、平衡−不平衡変換機能を有するように構成されており、しかも、狭ピッチ電極指部が隣り合うくし型電極部に設けられているため、平衡度が改善された平衡−不平衡変換機能を有する5IDT型の弾性表面波装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の弾性表面波装置の具体的な実施形態につき説明する。また、本発明の実施形態の弾性表面波装置を説明するに先立ち、本発明をなす前提となった参考例の弾性表面波装置を図面を参照しつつ説明することとする。
本発明に係る弾性表面波装置の前提となった参考例の弾性表面波装置について図1に基づいて説明すれば、以下の通りである。この弾性表面波装置は、図1に示すように、圧電基板501上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタ101を備え、前記縦結合共振子型弾性表面波フィルタ101の3つのIDTのうち中央に位置するIDT103を弾性表面波の伝搬方向に略対称に2分割してそれぞれを平衡信号端子108、109に接続し、極性を反転させた左右のIDT102、104を不平衡信号端子107に接続することで平衡−不平衡変換機能を持たせた弾性表面波装置において、前記平衡信号端子108、109の何れかに、圧電基板上に形成した、又はパッケージに形成した、もしくはパッケージに外付けしたリアクタンス成分120を並列に接続したことを特徴としている。
上記構成においては、平衡−不平衡変換機能を有し、かつ平衡信号端子のインピーダンスが不平衡信号端子のインピーダンスの約4倍であり、さらに、リアクタンス成分120によって平衡度を改善した弾性表面波装置が得られる。
図4ないし図7を用いて、参考例1の構成を説明する。なお、以後の参考例及び実施例では、DCS受信用フィルタを例にとって説明を行っていく。まず、図4を用いて、参考例1の電極構成について説明する。参考例1では40±5°YcutX伝搬LiTaO3からなる圧電基板501上に、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ401、及び縦結合共振子型弾性表面波フィルタ401に直列に接続された弾性表面波共振子402が、アルミニウム(Al)電極により、それぞれ形成されている。
縦結合共振子型弾性表面波フィルタ401の構成は、IDT404を弾性表面波の伝搬方向に沿って両側から挟み込むように各IDT403、405がそれぞれ形成され、さらにそれらの両側に各リフレクタ406、407がそれぞれ形成されている。
IDT403は、帯状の基端部(バスバー)と、その基端部の一方の側部から直交する方向に延びる複数の、互いに平行な電極指とを備えたくし型電極を2つ備えており、上記各くし型電極の電極指の側部を互いに対面するように互いの電極指間に入り組んだ状態にて上記各くし型電極を有するものである。
このようなIDT403では、各電極指の長さや幅、隣り合う各電極指の間隔、互いの電極指間での入り組んだ状態の対面長さを示す交叉幅を、それぞれ設定することにより信号変換特性や、通過帯域の設定が可能となっている。また、他の各IDTについても、IDT403と基本的な構造は同様である。リフレクタは、伝搬してきた弾性表面波を伝搬してきた方向に反射する機能を有するものである。
その上、上記構成では、図4を見るとわかるように、IDT403とIDT404との間近傍、及びIDT404とIDT405との間近傍における数本の電極指のピッチを、IDTの他の部分よりも小さくしている(図4の414、415の箇所)。
さらに、中央のIDT404における一方のくし型電極は、弾性表面波の伝搬方向に2分割されて各くし型電極416、417となっており、それぞれのくし型電極416、417が各平衡信号端子412、413に接続されている。また、参考例1では、IDT404における、くし型電極416、417と異なる、それらと対面している他方のくし型電極は、浮き電極としているが、アースに接地されたアース電極でもよい。IDT405は、IDT403に対して位相反転した構造となっている。これにより、上記構成は、平衡−不平衡変換機能を有している。
弾性表面波共振子402は、IDT408を挟み込むように、各リフレクタ409、410がそれぞれ形成されており、IDT408の一方のくし型電極が不平衡信号端子411に、IDT408の他方のくし型電極が各IDT403、405に接続されている。
図5に参考例1の、実際の圧電基板501上のレイアウトを示す。図5において、図4に対応する箇所は同じ番号を用いて示している。上記レイアウトでは、パッケージと導通を取るための各電極パッド502〜506が設けられ、電極パッド502が不平衡信号端子411に対応するものであり、各電極パッド503、504がそれぞれ平衡信号端子412、413に相当するものであり、各電極パッド505、506がアース端子であり、各IDTは簡略化して図示されている。
図6に、参考例1の構成を収納した、略直方体形状のパッケージ640の裏面(長方形状)640a側の各電極端子641〜645をそれぞれ示す(弾性表面波装置(デバイス)の上面側から見た透視図で示している)。電極端子641は、裏面640aの長手方向における一方の端部の略中央に配置されている。各電極端子642、643は、裏面640aの長手方向における他方の端部の両隅部にそれぞれ配置されている。各電極端子644、645は、裏面640aの長手方向における両測部の略中央にそれぞれ配置されている。
電極端子641が電極パッド502に接続される不平衡信号端子、各電極端子642、643がそれぞれ各電極パッド503、504に接続される平衡信号端子、各電極端子644、645がそれぞれ各電極端子505、506に接続されるアース端子である。
参考例1の弾性表面波装置は、図7に示すように、圧電基板501の電極面とパッケージ640のダイアタッチ面653との間をバンプ656で導通を取るフェイスダウン工法を用いて作製されている。
パッケージ640は、長方形板状の底板651と、底板651の各辺部からそれぞれ互いに隣接して立設された各側壁部652と、各側壁部652の各上端部を密着して覆ってパッケージ640内を封止するためのキャップ654とを有している。
参考例1の特徴は、図5に示すように、くし型電極417と電極パッド504とを接続する、帯状の引き回し配線508において、くし型電極416と電極パッド503とを接続する、帯状の引き回し配線507に対して、図1に示すリアクタンス成分120に相当する対地容量が大きくなるようにしている点である。
このように対地容量を大きくするため、参考例1では、突出部509が、引き回し配線508から圧電基板501上にて外方に突出するように追加して設けられている。
突出部509は、アース側の電極パッド506とIDT405とを接続する引き回し配線511に近接した位置の引き回し配線508から形成されていることが好ましい。
また、突出部509は、上記引き回し配線508の長手方向に対して略直交し、上記引き回し配線511の長手方向に対して略平行に上記引き回し配線511と離間して伸びるように設けられていることが望ましい。
上記突出部509により、図4に示す、平衡信号端子413の対地容量は、平衡信号端子412より、例えば約0.16pFだけ大きくなることになり、よって、各引き回し配線508、511は、互いに非対称に形成されていることになる。
このとき、IDT404(各くし型電極416、417)における、各IDT403、405と隣り合っている電極指はそれぞれシグナル電極である。対地容量が大きくなる引き回し配線にしている電極パッド504に接続されているくし型電極417と、隣り合っているIDT405の電極指もシグナル電極である。一方、電極パッド503に接続されているくし型電極416と隣り合っているIDT403の電極指はアース電極である。
さらに、参考例1では、突出部509の非対称性以外の構成は、図4ないし図6に示した、2分割したIDT404を中心に、弾性表面波の伝搬方向に対して垂直方向に設けた仮想軸Aに対して、圧電基板501上のレイアウト、パッケージ640のすべてが軸対称になるように設定されている。これにより、IDT404と隣り合う電極指の極性がIDT403とIDT405とで互いに異なっている点以外の不平衡成分が入らないようにしている。
縦結合共振子型弾性表面波フィルタ401の詳細な設計は、ピッチを小さくしていない電極指のピッチで決まる波長をλIとすると、
交叉幅:78.9λI
IDT本数(403、404、405の順):19(3)/(3)26(3)/
(3)19本(カッコ内はピッチを小さくした電極指の本数)
リフレクタ本数:200本
duty:0.67(IDT、リフレクタ共)
電極膜厚:0.095λI
弾性表面波共振子402の詳細な設計は、以下のとおりである。
交叉幅:46.5λI
IDT本数:150本
リフレクタ本数:100本
duty:0.67
電極膜厚:0.097λI
次に、参考例1の構成に関する作用・効果を説明する。図8に、参考例1の構成の位相平衡度を示す。比較としての比較例1は、図9に示すように、圧電基板501上のレイアウトを図5の参考例1に対して、引き回し配線508に対地容量が大きくなる箇所である突出部509を設けず、引き回し配線508を引き回し配線507と仮想軸Aに対して軸対称に設定した以外は、参考例1の構成と弾性表面波装置の設計、圧電基板501上のレイアウト、パッケージの実装方法等、すべて同じである。圧電基板501上のレイアウトを突出部無に変更した比較例1の位相平衡度も合わせて図8に示す。
DCS受信用フィルタの通過帯域は、1805MHz〜1880MHzである。この通過帯域の範囲内における位相平衡度のずれは、図8によると、比較例1では最大約22度であるのに対し、参考例1では最大約12度と、約10度位相平衡度が改善されている。これは平衡信号端子413の対地容量が大きくなるように調整することで、平衡信号端子412と平衡信号端子413との間における位相のずれが補正された効果である。
参考例1では、引き回し配線508に対地容量が大きくなる箇所である突出部509を設けた。次に、これとは逆に、図10のように引き回し配線507に対地容量が大きくなる箇所としての突出部515を設け、平衡信号端子412の対地容量が約0.16pF大きくなった場合における位相平衡度を調査した。図10の場合の位相平衡度を図11に示す。比較として、図9に示した比較例1の場合の結果も図11に合わせて示す。
平衡信号端子412の対地容量が大きくなるようにした場合、逆に比較例1よりも位相平衡度が悪化している。どちらの平衡信号端子の対地容量を大きくするかは、IDT402〜404の、互いに隣り合う電極指の並び方、つまりシグナル電極同士、又はアース電極同士が互いに隣り合う無電界領域の有無により決めればよい。
参考例1の場合は、IDT404における、各IDT403、405と隣り合っている電極指は、各くし型電極416、417の各シグナル電極である。一方、対地容量が大きくなる引き回し配線にしている、電極パッド504に接続されているくし型電極417と隣り合っているIDT405における、IDT404と隣り合っている電極指は、シグナル電極であり、対面するくし型電極417の最外電極指であるシグナル電極と無(小)電界領域を形成する。一方、電極パッド503に接続されているくし型電極416と隣り合っているIDT403における、IDT404と隣り合っている電極指は、アース電極であり、対面するくし型電極416の最外電極指であるシグナル電極と、上記無(小)電界領域より電界が大きいことが多い電界領域を形成する。
このような電極指の並びの場合、参考例1のように、無電界領域を最外電極指の近傍に(又は、上記最外電極指に面して)有するくし型電極417に接続されている平衡信号端子413の対地容量を、くし型電極416に接続されている平衡信号端子412より相対的に大きくなるように、例えば突出部509によって設定することで、位相平衡度を改善することができる。
次に、図12のように、IDT704の各IDT703、705とそれぞれ隣り合っている各電極指が中性点電極(浮き電極でもアース電極でもよい)である場合について調査した。図13に、図12の電極構成の場合における図10に示す圧電基板501上のレイアウトの場合(参考例1の一変形例)の位相平衡度を示し、図14に、図12の電極構成の場合における図5に示すレイアウトの場合(比較例3)の位相平衡度を示す。比較例2として、図12の電極構成の場合における図9に示すレイアウト(突出部無)の場合における位相平衡度もそれぞれ比較例2として、図13及び図14に合わせて示す。図13及び図14は、突出部515、及び突出部509の箇所に約0.02pFの対地容量が入るようにそれぞれ調整した場合の結果である。
図12に示す電極指の並びの場合、図10に示すレイアウトのように、くし型電極716に接続されている平衡信号端子712の対地容量を、くし型電極717に接続されている平衡信号端子713より相対的に大きくなるようにすることで、位相平衡度が改善されていることがわかる。
次に、図12の電極構成において、各平衡信号端子に対し不平衡に、遅延線、及びインダクタンス成分を直列にそれぞれ付加した場合の位相平衡度をそれぞれ調査した。
図15に、くし型電極716に接続されている平衡信号端子712に対して、図1に示すリアクタンス成分120としての遅延線720を付加した構成(参考例1の他の変形例)を示し、図16に、図1に示すリアクタンス成分120としてのインダクタンス成分722を付加した構成(参考例1のさらに他の変形例)を示す。
図15及び図16の各構成における場合の位相平衡度を図17及び図18に示す。比較として、図12の構成における図9のレイアウトで遅延線もインダクタンス成分も付加していない場合の位相平衡度も比較例2として、図17及び図18にそれぞれ合わせて示す。
上記の遅延線720やインダクタンス成分722の具体的な形成方法は省略するが、例えば圧電基板上やパッケージ内の引き回し配線を長くした遅延線を設けたり、マイクロストリップ線路によるインダクタンス成分を設けたりすることが考えられる。
また、可能であれば、例えば図31(a)及び図31(b)にそれぞれ示すように、パッケージ内部以外の外の位置に外付けしてもよい。図31(a)では、側壁部652と底板651との境界部分に、遅延線や、インダクタンス成分(リアクタンス成分)となる回路655が設けられ、図31(b)においては、底板651上に積層板657と、積層板657にその厚さ方向にビアホール658と、ビアホール658を介して接続され、底板651及び積層板657の間に形成された遅延線や、インダクタンス成分となる回路659とが設けられてもよい。
図17及び図18から明らかなように、遅延線720、インダクタンス成分722のいずれを挿入した場合においても、位相平衡度は比較例2に対して改善していることがわかる。なお、図4の電極構成においては、逆に平衡信号端子413に対して、遅延線720、又はインダクタンス成分722を付加してやればよい。
以上説明したように、参考例1では、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って形成された3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタを有し、3つのIDTのうち中央に位置するIDTを弾性表面波の伝搬方向に2分割し、左右のIDTの極性を反転させることで平衡−不平衡変換機能を持たせた弾性表面波装置において、対地容量、直列に接続するインダクタンス成分、及び遅延線の少なくとも一つであるリアクタンス成分を、2つの各平衡信号端子間で非対称とすることで、弾性表面波装置の位相平衡度を改善することができる。
参考例1で対地容量を大きくする方法として、図5に示すように、圧電基板501上のシグナル電極をアース電極に近づける方法を示したが、これは図19のようにくし型電極で容量517を形成してもよい。また、パッケージ640内の引き回し配線を調整してもよい。
また、参考例1では、余計な不平衡成分をなくすために平衡信号端子に対して、非対称に対地容量、インダクタンス成分、遅延線を付加する以外は、圧電基板501上のレイアウト、パッケージ640等は同じになるようにした。そのため、パッケージ640の裏面640a側における各電極端子641〜645の数が5つの場合の例(図6参照)を示したが、本発明はこのようなパッケージに限らず、2分割した中央IDTを中心に弾性表面波の伝搬方向に垂直に引いた仮想軸Aに対して軸対称にできるパッケージであれば、どのようなパッケージを用いてもよい。
例えば図20のように6つの電極端子801〜806を有するパッケージ800の場合、電極端子801を不平衡信号端子、各電極端子802、803を平衡信号端子とし、各電極端子804〜806をアース端子とすることで、仮想軸Aに対して軸対称とすることができる。
その際、圧電基板501上のパターンレイアウトは図21のように、弾性表面波の伝搬方向を圧電基板501の長辺方向に沿ったものとし、圧電基板501上の電極パッド901を電極端子801に、電極パッド902を電極端子802に、電極パッド903を電極端子803に接続し、各電極パッド904〜906をアース端子となる各電極端子804〜806にそれぞれ接続することで、圧電基板501上も容易に仮想軸Aに対して軸対称とすることができる。
また、参考例1では図7のように、フェイスダウン工法でパッケージと圧電基板の導通を取る方法で弾性表面波装置を作製したが、これはワイヤボンド工法であっても問題はない。
また、フェイスダウン工法で作製する構成としては図7の構成に限らず、例えば図22のように集合基板1001上に圧電基板1002をフリップチップ工法で接合し、その上に樹脂1003を覆って封止して、ダイシングにより1パッケージ単位に切断する構成、図23のように同じく集合基板1101上に圧電基板1102をフリップチップ工法で接合し、その上にシート状の樹脂材1103を覆って封止して、ダイシングにより1パッケージ単位に切断する構成で、弾性表面波装置が作製されていてもよい。
参考例1では、3つのIDTを有する縦結合共振子型弾性表面波フィルタに、弾性表面波共振子を直列接続した構成を示したが、弾性表面波共振子が接続されていない構成や、さらには並列接続された構成においても、同様な効果が得られることは明らかである。
また、図24は、本発明の実施例としての弾性表面波装置の電極構造を示す模式的平面図である。本実施例では、3つのIDTの両側に、さらに2個のIDTが設けられている。すなわち、IDT型の縦結合共振子型弾性表面波フィルタが構成されている。本実施例は、5IDT型であることを除いては、上記参考例1と同様に構成されている。5IDTの縦結合共振子型の構成であってもよい。
また、図25のように、IDTが隣り合っている付近の電極指130に対して重み付けを施してあっても、本発明の効果は得られる。図25の構成においては、さらに平衡度が改善される。重み付けの例として、図25では直列重み付けを用いているが、これは間引き重み付け、交叉幅重み付け、duty重み付けであってもよい。
また、図2のように、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ101に、他の縦結合共振子型弾性表面波フィルタ201をカスケード接続した構成であってもよい。その際、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ201の中央部に位置するIDT203は、総電極指本数が偶数本であることが望ましい。
また、縦結合共振子型弾性表面波フィルタ101と縦結合共振子型弾性表面波フィルタ201とを互いに接続している各シグナルライン205、206を伝送する信号の位相が約180度異なるように、各IDT102、104、及び各IDT202、204の向きを調整しておくことが望ましい。上記の構成にすることで、さらに平衡度の優れた弾性表面波装置が得られる。
図2の電極構成を用いる場合の圧電基板501上におけるレイアウトの例を、図6に示す5つの各電極端子を有するパッケージに実装する場合について図26、図27に、また、図20に示す6つの電極端子を有するパッケージに実装する場合について、図28、図29に示す。
その際、各電極パッド1201、1301、1401、1501は不平衡信号端子、各電極パッド1202、1203、1302、1303、1402、1403、1502、1503を平衡信号端子に、残りをアース端子に接続する構成になる。
参考例1では、40±5°YcutX伝搬LiTaO3基板を圧電基板501として用いたが、効果が得られる原理からもわかるとおり、本発明はこの圧電基板501に限らず、64°〜72°YcutX伝搬LiNbO3、41°YcutX伝搬LiNbO3などの圧電基板でも同様な効果が得られる。
次に、本発明に係る、上記の参考例1及びその各変形例の何れか、又はそれらの特徴の組み合わせとなる、本発明の弾性表面波装置を用いた通信装置について図30に基づき説明する。
図30に示すように、上記通信装置600は、受信を行うレシーバ側(Rx側)として、アンテナ601、アンテナ共用部/RFTopフィルタ602、アンプ603、Rx段間フィルタ604、ミキサ605、1stIFフィルタ606、ミキサ607、2ndIFフィルタ608、1st+2ndローカルシンセサイザ611、TCXO(temperature compensated crystal oscillator(温度補償型水晶発振器))612、デバイダ613、ローカルフィルタ614を備えて構成されている。Rx段間フィルタ604からミキサ605へは、図30に二本線で示したように、バランス性を確保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
また、上記通信装置600は、送信を行うトランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ601及び上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ602を共用するとともに、TxIFフィルタ621、ミキサ622、Tx段間フィルタ623、アンプ624、カプラ625、アイソレータ626、APC(automatic power control (自動出力制御))627を備えて構成されている。
そして、上記のRx段間フィルタ604、1stIFフィルタ606、TxIFフィルタ621、Tx段間フィルタ623、アンテナ共用部/RFTopフィルタ602には、上述した本実施例の弾性表面波装置が好適に利用できる。
本発明に係る弾性表面波装置は、フィルタ機能と共に不平衡−平衡変換機能を備え、その上、各平衡信号間の振幅特性や位相特性が理想により近いという優れた特性を有するものである。よって、上記弾性表面波装置を有する通信装置は、複合化された上記弾性表面波装置を用いたことにより、構成部品数を低減できて小型化できると共に、伝送特性を向上できるものとなっている。
本発明の弾性表面波装置の前提となった参考例の弾性表面波装置の構成図である。 上記弾性表面波装置の一変形例(カスケード接続)の構成図である。 従来の弾性表面波装置の構成図である。 本発明の参考例1に係る弾性表面波装置の電極構成を示す構成図である。 上記参考例1の弾性表面波装置における圧電基板上でのレイアウトを示す平面図である。 上記参考例1の弾性表面波装置を収納したパッケージの裏面側での各端子の配置を、パッケージの上面(裏面の対向面)側からの透視図にてそれぞれ示す平面図である。 上記参考例1の弾性表面波装置を収納したパッケージの断面図である。 上記参考例1及び比較例1の各構成での位相平衡度をそれぞれ示すグラフである。 上記比較例1の弾性表面波装置のレイアウトを示す平面図である。 比較例2としての弾性表面波装置のレイアウトを示す平面図である。 図10に示す構成(比較例2)及び上記比較例1の各構成での位相平衡度をそれぞれ示すグラフである。 上記参考例1の一変形例としての弾性表面波装置に関する電極構成を示す構成図である。 図12の電極構成を図10の圧電基板上のレイアウトで構成した場合、及び比較例2の周波数−位相平衡度をそれぞれ示すグラフである。 図12の電極構成を図5の圧電基板上のレイアウトで構成した場合、及び比較例2の周波数−位相平衡度をそれぞれ示すグラフである。 上記参考例1の他の変形例の弾性表面波装置を示す構成図である。 上記参考例1のさらに他の変形例の弾性表面波装置を示す構成図である。 図15の構成、及び比較例2の周波数−位相平衡度をそれぞれ示すグラフである。 図16の構成、及び比較例2の周波数−位相平衡度をそれぞれ示すグラフである。 上記参考例1のさらに他の変形例の弾性表面波装置を示す構成図である。 上記参考例1のパッケージにおける各電極端子の配置に関する他の例を示す平面図である。 上記参考例1の弾性表面波装置のさらに他の変形例を示す構成図である。 上記参考例1の弾性表面波装置の、一製造プロセスを示す断面図である。 上記参考例1の弾性表面波装置の、他の製造プロセスを示す断面図である。 本発明の実施例に係る弾性表面波装置を示す構成図である。 上記参考例1の弾性表面波装置のさらに他の変形例を示す構成図である。 前記図2に示す電極構成を、図6に示す、裏面側の各電極端子を有するパッケージに実装する際の、圧電基板上のレイアウトの一例を示す平面図である。 上記図2に示す電極構成を、図6に示す、裏面側の各電極端子を有するパッケージに実装する際の、圧電基板上のレイアウトの他の例を示す平面図である。 前記図2に示す電極構成を、図20に示す、裏面側の各電極端子を有するパッケージに実装する際の、圧電基板上のレイアウトの一例を示す平面図である。 前記図2に示す電極構成を、図20に示す、裏面側の各電極端子を有するパッケージに実装する際の、圧電基板上のレイアウトの他の例を示す平面図である。 本発明に係る通信装置の要部ブロック図である。 上記参考例1の弾性表面波装置をパッケージに収納した際の、リアクタンス成分又は遅延線がパッケージに外付けされた場合の、上記パッケージの断面図であり、(a)は、底板と側壁部との間に上記リアクタンス成分又は遅延線としての回路が形成された例であり、(b)は、底板上にさらに積層板を形成した多層板内に上記リアクタンス成分又は遅延線が回路として形成された例である。
符号の説明
101 縦結合共振子型弾性表面波フィルタ
107 不平衡信号端子
108、109 平衡信号端子

Claims (7)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上において、弾性表面波の伝搬方向に沿って配置された5個のくし型電極部とを有する平衡−不平衡変換機能を有する縦結合共振子型の弾性表面波フィルタを備えた弾性表面波フィルタ装置において、
    5個のくし型電極部のうち、中央に位置するくし型電極部の一方のくし型電極が弾性表面波伝搬方向に分割することにより形成された第1,第2の分割電極部を有し、該第1,第2の分割電極部が第1,第2の平衡信号端子に接続されており、中央に位置する前記くし型電極部の両側に位置している2つのくし型電極部のうち一方のくし型電極部が他方のくし型電極部に反転されており、かつ該中央のくし型電極部の両側の2つのくし型電極部が不平衡信号端子に接続されており、
    前記5個のくし型電極部において、ギャップを隔てて表面波伝搬方向において隣り合う一方のくし型電極部の該ギャップ側端部及び他方のくし型電極部の該ギャップ側端部にそれぞれ狭ピッチ電極指部が設けられていることを特徴とする、弾性表面波装置。
  2. 前記狭ピッチ電極指部が、狭ピッチ電極指部の設けられているくし型電極部の狭ピッチ電極指部以外の部分の電極指ピッチに比べて、電極指ピッチが相対的に狭くされている電極指部である、請求項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 前記弾性表面波フィルタが、フリップチップボンディングされているパッケージをさらに備える、請求項1に記載の弾性表面波装置。
  4. 前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指が浮き電極もしくは接地された電極であり、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指が接地されているくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子の方が相対的に寄生容量が大きくなるように、引き回し配線が非対称に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の弾性表面波装置。
  5. 前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指がシグナル電極であり、
    前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極部のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指がシグナル電極であるくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子の方が相対的に寄生容量が大きくなるように、引き回し配線が非対称に形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の弾性表面波装置。
  6. 前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指が浮き電極もしくは接地された電極であり、
    前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指が接地されているくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子にリアクタンス成分または遅延線が付加されている、請求項1または2に記載の弾性表面波装置。
  7. 前記中央に位置するくし型電極部の最外電極指がシグナル電極であり、
    前記中央に位置するくし型電極部に隣接する2つのくし型電極のうち、前記中央に位置するくし型電極部に隣接する最外電極指がシグナル電極であるくし型電極部に近い側に位置する平衡信号端子にリアクタンス成分または遅延線が付加されている、請求項1または2に記載の弾性表面波装置。
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