JP2005097939A - 走行振動耐久性が改善されたrc構造物及びその製法 - Google Patents

走行振動耐久性が改善されたrc構造物及びその製法 Download PDF

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Abstract

【課題】 繰り返し動的荷重が載荷される場所に用いられ、脆性破壊的な剥離状せん断力に対して優れた耐久性を示すRC構造物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設されたRC構造物であって、該RC構造物は更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的加重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち少なくとも外側のいずれかのレベル面に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該せん断領域はせん断スパン比a/d≦3.0を満たす範囲にある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強されたRC構造物に関し、特に、そのような補強により、裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられたときに非常に高い耐久性を示すRC構造物に関する。
RC構造物を繊維シートにより補強することは従来周知であり、また鉄筋コア・アンカーにより補強することも従来周知である。例えば、東京工業大学の二羽らの研究グループは、超軽量人工骨材を使用した普通強度RCはりの静的せん断力、超軽量人工骨材と普通骨材を使用したRCはりの静的せん断力を補強鉄筋及びビニロン短繊維で補強することを提案(2000年度JCI優秀講演賞)している。また、道路橋RC床版のひび割れ損傷に対する補修および補強方法は、施工性、工期短縮などの利点があるシート(炭素繊維、アラミドなど)接着工法が用いられ、その施工実績も年々増加している。道路橋RC床版のひび割れ損傷に対するシート接着工法は床版の橋軸直角方向に発生した貫通ひび割れを補修する工法である。その効果は曲げによるたわみや応力度の低減、コンクリートのひび割れの拘束、疲労寿命の向上など、多くの利点があることが報告されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
また、特許文献1には、構造的に簡単で剛性に優れ、柱との接合施工性のよい合成梁とするため、鉄骨柱や鋼管コンクリート柱に接合する合成梁で、柱に接合する端部をH形鋼又はI形鋼の鉄骨のみで形成し、該端部に続く近傍部はH形鋼又はI形鋼の鉄骨の周囲にせん断補強筋を配するとともにこれらをコンクリートで被覆し、この近傍部に続く中央部はH形鋼の鉄骨のウエブ材を除いた上下のフランジ材の間にせん断補強筋を配して合成梁とすることが記載され、特許文献2には、鉄骨梁とスラブを完全一体化したメガストラクチャー構造のための梁を、梁の上面に現場打ちコンクリートにより形成されるスラブに一体化させて合成梁とし、この梁は一方向に延在する構造部材本体と、これに沿って一体に形成された板状の補強部とからなる構部材によって構成し、該補強部及びその上面に形成する突条(凸状)部をコンパクト強化複合材のような鋼繊維補強超高強度モルタル/コンクリートで形成してなるスラブ一体化鉄骨梁が記載されており、特許文献3には、鋼材とコンクリートとの一体化を容易に可能とし、極めて大きな静的または衝撃外力に対する耐力及び変形能力に優れた、コンクリート構造物を提供するため、コンクリート躯体の内部または外部に板体を付着させたコンクリート構造物において、前記板体は有孔構造物を呈し、前記板体の孔内にコンクリート躯体と連続性を持つコンクリートが位置し、前記孔内のコンクリートを介して板体とコンクリート躯体間のせん断抵抗を増加させたコンクリート構造物が記載されており、特許文献4には、FRPを使用したコンクリート部材の破壊性状が塑性変形を示すよう改善して脆性破壊を防止し、これにより鉄筋に比して種々の利点を備えたFRPを引張応力を負担すべく用いることを可能にして、耐久性に富み施工性に優れたコンクリート部材を提供するため、曲げ応力を受けるコンクリート部材において、コンクリート部材の引張領域にはFRP(繊維強化プラスチック)を配設するとともに、圧縮領域には円環スパイラル状の拘束鉄筋を、各円環が所定間隔をおいて配設されるよう配置することが記載されており、特許文献5には、構造部材において曲げ変形が集中する部材端部に限定して、塑性化しやすい鉛、極低降伏点鋼などの減衰材料を一体化してなり、減衰性能の効きが良く、しかも経済性の高い制震構造部材を提供するため、柱、梁などの鋼管コンクリート構造部材において曲げ変形が集中する部材端部に限定して、鋼管とコンクリートの境界部位に、塑性化しやすい鉛、極低降伏点鋼などの減衰材料による円筒形減衰材を配置し、充填コンクリートによって鋼管と一体化することが記載されており、特許文献6には、破壊性状が塑性変形を示すよう改善して脆性破壊を防止し、これにより鉄筋に比して種々の利点を備えたFRPを引張応力を負担すべく用いることを可能にして、耐久性に富み施工性に優れたコンクリート部材を提供するため、該コンクリート部材の引張領域にはFRP(繊維強化プラスチック)を配設するとともに、圧縮領域には拘束鉄筋を配設することが記載されている。
しかし、これらは、主に静的荷重に対する補強であって、動的荷重が繰り返し載荷されせん断力が支配的となって破壊する場所に用いられる場合の補強ではない。
一方、本発明者らは、せん断補強筋を配置しないRCはりの底面をCFS補強した場合の耐力および破壊メカニズムについての実験研究を行い、その結果、静荷重に対しては曲げ耐力は向上するが、移動荷重に対してはせん断領域でぜい性的なせん断破壊となる結果を得、既に公表済み(非特許文献3参照)であるが、そのような事態に対応する好ましい補強の態様については未だ、確立したものがなかった。
特開平9−158326号公報 特開2000−291145号公報 特開平9−317180号公報 特開平7−17754号公報 特開2001−193305号公報 特開平5−311811号公報 高橋義幸ほか:コンクリート工学年次論文報告集、vol.20、No.3、pp.509-514(1998) 三上浩ほか:コンクリート工学年次論文報告集、vol.21、No.3、pp.1549-1554(1999) 木田哲量ほか:CFS補強したRCはりの走行荷重に対する耐力、コンクリート工学年次論文報告集、vol.24、(pp.1447-1452(2002)
したがって、本発明の目的は、上記従来技術の現状に鑑み、繰り返し動的荷重が載荷される場所に用いられ、脆性破壊的な剥離状せん断力に対して優れた耐久性を示すRC構造物及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、繊維シート(FS)補強と鉄筋コア・アンカー(CA)型補強で併用補強(FS・CA)されたRCはりに移動荷重が作用した場合の補強効果および破壊メカニズム及び該破壊防止策を鋭意検討し、移動荷重が作用した場合にFS補強RC構造物(例えばはり、床板等)はせん断破壊となるが、FS・CA補強RCはりの場合はせん断耐力が向上するために、荷重が移動中に曲げ破壊となり、耐力が20%増加する補強効果があることを知見し、また、CA補強法における鉄筋とコンクリートとの接着には樹脂系接着剤を用いることから構造機能性もよく、施工が容易で、短時間で強度が発揮できることを知見し、本発明を完成するに到った。本発明者の検討によれば、はり、版材等のRC構造物の低面を炭素繊維シート(CcS)補強した場合、曲げモーメントにより曲げ破壊するときにシートが水平方向両側に引張られて剥離(ピーリング)するのと同様、せん断領域におけるせん断破壊によってシートが剥離(但し、曲げ破壊するときの水平方向両側に引張られる剥離と異なり、せん断力により破壊・分離されたはり、版材が底面に段差ができる程に破壊界面でずれを生じる結果、剥離)する。而して、本発明は、RC構造物に移動荷重が作用した場合の補強効果および破壊メカニズムを実験検証し、該RC構造物の底面を繊維シート(FS)で補強したRCはりのせん断領域を鉄筋挿入型補強法、すなわち「鉄筋コア・アンカー型補強法(CA型補強)」と併用した補強方法を提案する。
したがって、上記目的は、本発明の(1)「裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設されたRC構造物であって、該RC構造物は更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的加重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち少なくとも外側のいずれかのレベル面(該RC構造物が延伸弾性変形されるレベル面)に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該該せん断領域はせん断スパン比a/dが次式を満たす範囲にあることを特徴とするRC構造物;
Figure 2005097939
(但し、aは前記裏面側支点と前記荷重位置との間の水平方向のせん断スパン、dはRC構造物の高さ又は版の厚さHから、前記スパン方向に予め埋設された鉄筋までのかぶりa’を差し引いた有効高さ、をそれぞれ表わす)」により達成される。
また、上記目的は、本発明の(2)「裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設され、更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的荷重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち少なくとも外側のいずれかのレベル面(該RC構造物が延伸弾性変形されるレベル面)に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該該せん断領域はせん断スパン比a/dが次式を満たす範囲にあるRC構造物の現場補強法であって、既存のRC部材の鉄筋配置位置を鉄筋探査器等で確認し、次に、RC部材の上面から引張鉄筋の配置位置(有効高d)とする深さ以内、かつ使用鉄筋径+3mm〜5mmの直径の鉄筋挿入用の孔をドリルでせん孔し、せん孔後、必要に応じて孔内を清掃してせん孔によるコンクリート微粉を排出し、次に、穿孔された部分に、硬化後圧縮強度が普通コンクリートのそれより高く、常温硬化性であって未硬化状態で補強筋が挿入され得る程度の低粘度であるが硬化後圧縮強度が普通コンクリートのそれより高い硬化型樹脂液を注入した後、該孔部に鉄筋を挿入して樹脂を硬化養生させる、各段階を含むRC構造物の現場補強法;
Figure 2005097939
(但し、aは前記裏面側支点と前記荷重位置との間の水平方向のせん断スパン、dはRC構造物の高さ又は版の厚さHから、前記スパン方向に予め埋設された鉄筋までのかぶりa’を差し引いた有効高さ、をそれぞれ表わす)」により達成される。
本発明により、CFS補強RC構造物、例えばはりに移動荷重を作用する場合、せん断破壊が先行する問題を解決するためにせん断補強鉄筋を挿入する「CA補強法」が提案され、かつ、次のような優れた効果が得られる。すなわち、(1)底面補強をCFS補強したRCはりのせん断スパン比内にCA補強することによりせん断耐力が向上し、(2)CA補強法はCFS補強法におけるせん断領域の耐力の向上と、ぜい性的なせん断破壊を防止し、CFSの引張強度を充分に発揮させることが可能であり、(3)CA補強法は施工性が良く、短時間で補強効果が発揮でき、既存のRC床版にも適用が可能であり、挿入鉄筋の配置間隔およびせん断補強筋については、工数及び材料費を考慮した数度の試行により適宜決定することができる。
以下、本発明を図面に基いて詳細に説明するが、これら説明は本発明の本質について理解を容易にするためのものであって、本発明を制限するためのものではない。
本発明におけるRC構造物は、図1に示されるように、裏面両端が支点A及びBにより支持され、表面側から動的加重Dwが繰り返し載荷される場所に用いられる。図1にはタイプI及びタイプIIの2種類のRC構造物が示され、これらRC構造物は、底面(裏面)が炭素繊維シート(CFS)で補強された床板の例であるが、本発明において、繊維シートは、炭素繊維シート(CFS)に限らず各種材料の繊維シートを貼着することができ、特に動的加重Dwが繰り返し載荷されたとき該RC構造物は、曲げられる内側部分には圧縮応力が加えられ、外側部分には引張応力が加えられることになるので、圧縮強度に比し引張強度が強く、かつ耐衝撃破壊性の高いナイロン6、ナイロン6/6、ナイロン12、ポリアリールアミドのようなポリアミド繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維例えばガラス繊維で強化したポリエステル繊維、ポリアミドイミド繊維、ポリウレタン繊維等公知の各種材料の繊維シートを、外側(底面側)に好ましく貼着することができ、その貼着量はこれら繊維材料の公知の強度に基き、設計によって決めることができる。
実施例1及び2
図1(i)及び(ii)は、移動荷重を受けるせん断補強筋を有しないCFS補強RC構造物の例としてのはりの破壊状態を示す。
静荷重の場合の破壊状況(図1(i)及び(ii))は、タイプI、IIともに荷重載荷位置で曲げ破壊を呈している。また、移動荷重の場合の破壊状況(図1(iii)及び(iv))は、タイプIでは支点Aから45cm、タイプIIでは支点Bから55cmの位置でせん断破壊となった。
次に、同一寸法・鉄筋配置した無補強RCはりの静的曲げ耐力に比してCFS補強RCはりは約1.3倍〜1.45倍の補強効果が得られている。しかし、移動荷重の場合はせん断領域(せん断スパン比a/d=2.6付近)でぜい性的なせん断破壊となり、この位置における無補強のせん断耐力と比較すると、ほとんど補強効果が得られていない。したがって、CFS補強RCはりは曲げ耐力の向上は顕著となるが、せん断領域における耐力の向上はみられない。また、CFS補強のうちの底面接着工法はせん断挙動に対しては改善されないとの報告(市川聖芳、呉智深:連続繊維によるRC部材の曲げ・せん断補強効果に関する実験的研究、コンクリート工学年次論文報告集、vol.20、No.1、pp.449-454(2000))もある。
これらのことから、CFS補強した場合はせん断領域を補強することにより、せん断耐力の向上とぜい性的なせん断破壊を防止し、CFSの引張強度を充分発揮させる必要があることが分かった。そこで、本例においては、図1(iii)及び(iv)に示すせん断破壊となった領域に、以下に説明するように鉄筋を挿入・定着し、せん断耐力を向上させる工法である「鉄筋コア・アンカー型補強法(CA工法)」を併用した補強法を提案するものである。
[供試体の材料および計測方法]
使用材料および供試体の寸法は、非特許文献3に示されるCFS補強RCはりと同様とした。すなわち、供試体のコンクリートには、普通ポルトランドセメントと最大寸法20mmの粗骨材等を使用した。また、鉄筋はSD295A、D16を使用し、挿入鉄筋にはD13を用いた。
コンクリートの圧縮強度および鉄筋の降状・引張強度を表1に示す。次に、CFSには目付量202g/m、厚さ0.111mm、幅30cmの高強度カーボン連続シート(引張強度;4,420N/mm、弾性係数;243kN/mm)を用いた。また、プライマーにはエポキシ樹脂(コンクリート付着強度;1.9N/mm)を用いた。
Figure 2005097939
[供試体寸法および鉄筋の配置]
供試体の支間は200cmとし、供試体の張り出し部は、鉄筋D16であることから、定着長を考慮して40cmとし、全長280cmとした。また、はりの幅は30cmとした。供試体は有効高の異なるRCはり2タイプとし、その寸法を図2に示す。供試体名称は有効高21cmをタイプI、25cmをタイプIIとした。
検討によれば、図5に示されるように、動的荷重が繰り返し載荷される場合の破壊、特に、支間(スパン)に掛け渡され、中央部の曲げ領域と該曲げ領域の両側(両支点側)にそれぞれ位置する2つのせん断領域を有するはり、版材等のRC構造物に動的荷重が繰り返し載荷されて、せん断力が支配的となって破壊する場合は、一般的に、両せん断領域で脆性的に破壊し、荷重位置(p)から支点方向に約45°の傾きの破壊界面が生じる。
つまり、RC構造物におけるせん断領域は構造物の有効高さ(d)に依存し、中央部の曲げ領域は構造物の長さに依存する。
したがって、本発明において移動荷重が作用した場合、支点(A)が3.0d以内でせん断破壊となるので、支間(スパン)の長さに特段の制限はなく、設計においては、図に示されるように、せん断領域のはりの高さ(H)の1/2の位置(H/2位置)でせん断力に対する鉄筋補強の検討をすることが望ましい(最小H/2位置から最大3dが必要区間)。但し、RC構造物は通常、支点付近には構造的に高さ方向に鉄筋が既に配置されている。
そして、このような鉄筋コア・アンカー補強は、短かい所用作業時間(24時間以内)で行なうことができ、かつ、施工費を、従来の一般的工法の場合に比し著しく削減することが可能となる。また、幅広の例えば道路橋RC床版等を対称とした場合は、幅方法に沿って全面に施工することができ、この場合も、施工費は、従来の一般的工法(例えば下面に鉄板を配設)に比し、時間及びコストの大幅な削減を期待することができる。なお、図2〜4中の×印はひずみ測定位置を示す。
[タイプIの供試体]
タイプIは、支間長200cm、幅30cm、高さ21cmとし、鉄筋は引張側に3本、圧縮側に2本配置し、有効高さを17.2cmとした。せん断補強筋は、せん断スパン比a/d=2.61を考慮し、両支点から18cm、36cmの位置にD13を各2本挿入する。供試体名称はせん断補強筋を配置しないはりをCFSとし、せん断補強筋補強したはりをCFS・CAと称する。
[タイプIIの供試体]
タイプIIの供試体は、支間長、幅はタイプI同様に200cm、30cmとし、はり高さは25cmとした。鉄筋はタイプIと同様に引張側に3本、圧縮側に2本配置し、有効高さを21.2cmとした。せん断補強筋は、せん断スパン比a/d=2.59を考慮し、両支点から21cm、42cmの位置にD13を各2本挿入する。なお、供試体名称はタイプIと同様とする。
鉄筋挿入位置を図3に示す。また、移動荷重載荷によおるCFS補強RCはりのひび割れ形状とせん断補強鉄筋の配置関係をひび割れ位置(図1(iii)及び(iv))と対比しつつ、図4に示す。
[炭素繊維シートの接着方法]
本例におけるCFS補強は、幅30cmの供試体底面に主鉄筋方向にCFSを1層張り付けるものとする。供試体底面の下地処理はシートとコンクリートとの付着性能を高めるために、コンクリート表面の不陸をサンダーで平滑に仕上げた。その後、接着面にエポキシプライマーを塗布含浸させて、接着用含浸樹脂でシートを接着した。
[せん断補強鉄筋の挿入および接着法]
図1(iii)及び(iv)に示した移動荷重が作用した場合にせん断破壊となる領域に鉄筋を挿入してせん断耐力を向上させることによりCFSの補強効果を発揮させたものである。CA補強法の詳細を述べる。
[CA補強法]
CA補強法を図6に示す。まず、既存のRC部材の鉄筋配置位置を鉄筋探査器等で確認し、供試体の上面から鉄筋挿入用の孔をドリルでせん孔する(図6(i)。本例では、せん孔の深さを引張鉄筋の配置位置(有効高d)とし、その直径は使用鉄筋径+3.0mm〜5.0mmの余裕をとる。余裕が3.0mm未満であると使用鉄筋の挿入作業性、及びコンクリート母材と挿入鉄筋との接着性の点で問題があり、5.0mmを超えると使用樹脂量が不当に増大し、かつ樹脂の熱線膨張率がコンクリートのそれと違う(樹脂の方が熱線膨張率が桁違いに高いことが多い)ことに起因して、樹脂とコンクリートの界面の接着性に問題を生じることがある。
本例の使用鉄筋はD13(本発明においてはせん断力に応じた鉄筋径を選択、使用する)であるから、φ16mmのせん孔とする。せん孔作業はRC部材の上面から施工できるので施工性が良く、コンクリートと異形棒鋼との接着作業が容易にできる。そして、せん孔後、孔内を清掃し、せん孔によるコンクリート微粉を排出する(図6(ii))。
次に、樹脂を注入する(図6(iii))。この例においては接着樹脂には、エポキシ樹脂、EX−400を用いた。EX−400の特徴は、圧縮強度が高く、常温20℃で8時間あれば性能を発揮するなど多くの利点が挙げられる。なお、EX−400の材料特性値は、圧縮強度88.7N/mm、引張強さ51.7N/mm、曲げ強さ82.0N/mmである。しかし、本発明においては、このエポキシ樹脂に限らず、硬化後の強度が、コンクリートの圧縮強度以上のものであればどのような樹脂塑性物(そのほとんどはフィラー粒子や短繊維混入により使用時粘度、硬化後の強度、熱膨張率が制御されている)を用いてもよい。そして、適量の樹脂が注入された後、鉄筋を挿入(図6(iv))した。その後、硬化養生を行なう(図6(v))。本例では気温が8℃程度であったために硬化養生は24時間行なった。
[動的荷重試験概要]
載荷方法を図7に示す。移動荷重実験は、輪荷重を供試体の支間中央に設置し、載荷後、左右支点A、B方向に1往復移動させ、元の支間中央で停止する。ひずみは移動を停止した後に計測する。本実験における移動速度は22cm/secとした。荷重は1移動ごとに5.0kNずつ増加させ、供試体が破壊するまで荷重の増加と移動を繰り返し行なう。
[破壊メカニズムおよび耐力]
本例におけるCFS・CA補強RCはりに移動荷重が作用した場合の破壊時のひび割れ状態を図8に示す。
CFS補強RCはりに移動荷重が作用した場合は、すでに図1に示すようにタイプIは、支点Aから45cmの位置で、また、タイプIIの場合も支点Bから55cmの位置で荷重移動中に、ともにぜい性的なせん断破壊となった。これに対して、CFS・CA補強RCはりのタイプI、IIとも移動荷重が作用した場合は曲げ領域にひび割れが発生し、荷重が移動を繰り返すことにより、ひび割れは圧縮鉄筋の配置付近まで伸展している。また、せん断領域には斜めひび割れが発生するが、CAによるせん断補強のために致命的なひび割れは生ぜず、耐力が向上し、支間中央で荷重が移動中に曲げ破壊となった。なお、特記すべきはCA補強箇所の挿入鉄筋と母材には損傷が見られない。したがって、CFS補強RCはりは、CFSの引張強度を充分発揮させることができ、荷重移動に起因するせん断破壊を防止することが可能となった。
[実験耐力および理論耐力]
[実験耐力]
CFS補強RCはりおよびCFS・CA補強RCはりの実験耐力および破壊モード(上記非特許文献3開示)を表2に示す。なお、表2には該非特許文献による静荷重(CFS−M)および移動荷重(CFS−R)の場合の実験耐力も併記した。
Figure 2005097939
CFS・CA補強RCはりに静荷重が作用した場合は、タイプI、IIともに支間中央で荷重増加中に曲げ破壊となった。そこで、表2に示すCFS−Mの曲げ耐力とCFS・CA−Rの曲げた耐力を比較(CA−R/M)すると、タイプI、IIともにCFS・CAの場合は約5%低下した。これは、表1に示したようにコンクリート圧縮強度の差によるものである。また、移動荷重が作用した場合のCFS−RとCFS・CA−Rの耐力を比較(CA−R/R)すると、タイプIの耐力は1.03倍向上し、タイプIIは1.07倍耐力が向上した。
[理論耐力]
[設計せん断耐力]
CA補強法におけるせん断耐力は、スターラップを配置した場合の耐力式を適用するものとする。すなわち、鉄筋を挿入した場合のせん断耐力Vydは式[1]として与え(土木学会「コンクリート標準方書(構造性能照査編)」土木学会(2002))られる。また、せん断耐力Vpuは式[2]より算出する。
Figure 2005097939
Figure 2005097939
[CFS補強RCはりの理論曲げ耐力]
CFS補強RCはりの終局曲げ耐力は、無補強の場合の曲げ耐力に、CFS補強曲げ耐力を加えることにより算出される。この場合の無補強RCはりの曲げ耐力の算出には、実際上の応力特異点レベルを取り込んだ引張強度fの0.73倍、すなわち、T=0.73・f・A(ここに、f=fyd・1.13)として、終局曲げ耐力式を修正して精度を高(T. Abe et. al. :"Flexural Load-Carrying Capacity and Dynamic Effects of RC Beam due to Running Vibration Load"、Materials Science Research International、vol.6、No.2、pp.96-103(2000))めた。
また、CFS補強による曲げ耐力の算出には、CFS引張強度fy・cfに達する以前に曲げ破壊あるいはせん断破壊となることから、CFS引張強度に対する低減係数を適用して算出している。坂井ら(坂井廣道ほか:日本建築学会学術講演概要集、pp.345〜346(1996))は、低減係数を1/2とし、鹿毛ら(鹿毛忠継、桝田佳寛:コンクリート工学年次論文報告集、vol.20、No.1、pp.425-430(1998))は、1/3、2/3の低減係数を適用して曲げ補強耐力を算出している。
そこで本発明者は、RCはり断面の寸法効果がCFSの引張強度が支配することに着目し、供試体の幅bと高さhの比を関数とした低減係数、すなわちCFSの補強効果係数(βcf)(清水正明ほか:第57回セメント技術大会講演論文集、pp.282-283 (2003))を実験結果より評価し、CFS引張強度fy・cfに乗じて補強曲げ耐力を算出した。したがって、CFSの補強はりの終局曲げ耐力は、式[3]として与える。最大曲げ耐力は式[4]より算出した。
Figure 2005097939
Figure 2005097939
[CFS・CA補強はりの理論耐力]
CA補強による設計せん断耐力を式[1]、[2]より算出すると、タイプIは150.0kN、タイプIIは171.5kNである。なお、せん断補強筋の配置間隔は実験的に適宜結滞することができる。次に、CFS補強曲げ耐力を式[3]、[4]より算出すると、タイプIは105.2kN、タイプIIは124.1kNである。したがって、CA補強を併用した場合はせん断耐力が向上し、ぜい性的なせん断破壊を防止し、移動荷重の場合にも延性的曲げ破壊が先行する挙動を示す。
CFS補強およびCFS・CA補強RCはりはともに曲げ破壊が先行したことから、理論曲げ耐力は筆者らが提案する式[3]、[4]を適用する。ただし、この式[3]、[4]は、実験耐力であり、実際の設計に適用する場合には、各材料の安全率を勘案することが必要となる。また、この式は、ひび割れ損傷を受けてないRCはりにCFS補強する際の耐力式である。ひび割れ損傷を受けたRCはりにCFS補強する際の耐力式は、精緻なものが検討(実験)途上にあるが、現在までの検討結果によれば、前記式[3]中の「A・(1.13fyd)」の項における「fyd」の係数「1.13」が約0.9前後になる(「A・(1.13fyd)」の項が「A・(0.9fyd)」前後になる)ものと推測される。
表2より、タイプIに静荷重が作用した場合(CFS−M)の理論曲げ耐力は114.6kN、タイプIIの場合(CFS−M)が131.1kNであり、実験値と理論値を比較するとタイプI、IIともに実験値が1.05倍上回っている。次に、CFS・CA補強RCはりの場合は、タイプI(CFS・CA−R)の場合が105.2kN、タイプII(CFS・CA−R)の場合が124.1kNである。実験値と理論値を比較すると、タイプIの場合のR1が1.09倍、R2が1.05倍上回り、タイプIIの場合もR1が1.01倍、R2が1.09倍上回ったが、きわめて良好な近似した結果が得られた。
[荷重とひずみとの関係]
[引張鉄筋およびシートのひずみ]
支間中央の引張鉄筋の荷重とひずみの関係を図9に示す。なお、本例における鉄筋の降伏ひずみは1,840×10−6である。
[(1)タイプI]
図9(i)より、CFS補強はりに静荷重が作用する場合の降伏荷重はM1、M2ともに70kNであり、降伏後の荷重域では補強効果が顕著に現れ、急激なひずみの増加は見られず、線形的に増加している。終局時のひずみはM1で8,900×10−6、M2で9,400×10−6である。また、移動荷重の場合はR1、2ともに70kNから降伏し始めるが、終局時のひずみはR1で7,400×10−6、R2で6,700×10−6である。これは支点Aから45cmの位置でせん断破壊となったことから、急激なひずみの増加は見られない。これに対してCFS・CA補強RCはりに移動荷重が作用する場合は、CFS・CA−R1、R2ともに荷重70kNで降伏する。その後の荷重増加では、荷重105kNまで線形的に増加する。終局時のひずみはR1で20,100×10−6、R2で18,100×10−6である。したがって、CFS補強とCA補強を併用した場合はせん断耐力が向上することから、移動荷重の場合は曲げ破壊となった。
[(2)タイプII]
図9(ii)より、CFS補強はりに静荷重が作用する場合の降伏荷重はM1、2ともに90kNであり、終局時のひずみは13,700×10−6、12,400×10−6である。移動荷重が作用するR1、R2ともに荷重80kNで降伏し、終局時のひずみは11,100×10−6、10,100×10−6である。CFS・CA補強はりに静荷重が作用する場合はR1、R2ともに荷重85kNで降伏し、終局時のひずみはR1が荷重125kNで10,700×10−6、R2は荷重135kNで14,000×10−6となり、静荷重の場合のひずみと同様な傾向を示している。したがって、タイプIと同様にせん断領域の耐力が向上したために支間中央のひずみが上昇し、曲げ破壊が先行した。
[CFSの荷重とひずみ]
支間中央におけるCFSのひずみと荷重との関係を図10に示す。なお、CFSの破断ひずみは18,190×10−6以下であるが、破断ひずみ以上はデータの信頼性から20,000×10−6までとして図10に示した。
[(1)タイプI]
図10(i)より、CFS補強はりに静荷重が作用する場合のM1は、荷重100kN、M2は荷重105kNから急激に増加する。その後の荷重増加でも線形的にひずみは増加し、終局時では破断ひずみを上回っている。また、移動荷重が作用する場合は、荷重90kNからひずみの増加が著しくなり、終局時のひずみはR1で14,300×10−6、R2で17,200×10−6である。これに対して、CFS・CA補強はりに静荷重が作用する場合は、荷重80kNからひずみの増加が大きくなり、R1は105kN、R2は110kNまで線形的に増加する。終局時のひずみは20,100×10−6に達している。一般的に、CFSのはく離ひずみは6,000×10−6といわれているが、本実験の場合は、公称はく離ひずみ後の荷重増加でも、耐力を維持していることを明らかにした。
[(2)タイプII]
図10(ii)より、CFS補強はりに静荷重が作用する場合は、荷重100kNからひずみの増加は著しくなるが、M1は荷重135kN、M2が130kNまで線形的に増加する。終局時のひずみは19,700×10−6、20,000×10−6となり、破断ひずみを上回っている。また、移動荷重の場合は荷重90kNからひずみの増加が著しくなり、終局時のひずみはR1、R2で12,300×10−6、11,300×10−6である。CFS・CA補強はりに移動荷重が作用する場合は、R1で90kN、R2で100kNからひずみの増加が著しくなる。終局時のひずみは破断ひずみを上回っている。したがって、支間中央のCFSひずみが20,000×10−6となったことからも、CFSの引張強度が充分発揮されていることが確認できる。
以上、本発明の思想を理解するため、極く小規模かつ精緻なRC構造物を例に挙げて説明してきたが、本発明は、重量車両等の運行に資するような他の大型構造物例えばはりや板状構造物等に適用できることは当業者にとって自明である。
本発明のRC構造物の例としてのはりの破壊状態を示す図である。 本発明の実施例で用いられた2タイプの供試体の寸法を示す図である。 実施例で用いられた2タイプの供試体の鉄筋挿入位置を示す図である。 実施例で用いられた2タイプの供試体における移動荷重載荷によるCFS補強RCはりのひび割れ位置、ひび割れ形状、せん断補強鉄筋の配置関係を対比して示す図である。 せん断力により破壊される場合の態様を模式的に説明するための図である。 本発明におけるCA補強法を示す図である。 本発明の実施例における動的荷重試験での載荷方法を示す図である。 本発明の実施例におけるCFS・CA補強RCはりに移動荷重が作用した場合の破壊時のひび割れ状態を示す図である。 本発明の実施例における支間中央の引張鉄筋の荷重とひずみの関係を示す図である。 本発明の実施例における支間中央におけるCFSのひずみと荷重との関係を示す図である。

Claims (2)

  1. 裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設されたRC構造物であって、該RC構造物は更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的加重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち少なくとも外側のいずれかのレベル面(該RC構造物が延伸弾性変形されるレベル面)に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該該せん断領域はせん断スパン比a/dが次式を満たす範囲にあることを特徴とするRC構造物;
    Figure 2005097939
    (但し、aは前記裏面側支点と前記荷重位置との間の水平方向のせん断スパン、dはRC構造物の高さ又は版の厚さHから、前記スパン方向に予め埋設された鉄筋までのかぶりa’を差し引いた有効高さ、をそれぞれ表わす)。
  2. 裏面両端が支持され、表面側から動的荷重が繰り返し載荷される場所に用いられ、該裏面側を支持する支点から表面側の前記荷重位置に向けて斜め上方向に剥離状せん断力が加えられるせん断領域を有し、スパン方向に鉄筋が予め埋設され、更に繊維シートと鉄筋コア・アンカーとの併用により補強され、前記繊維シートは、前記動的荷重が該RC構造物の厚み方向に載荷されるときに該RC厚みのうち少なくとも外側のいずれかのレベル面(該RC構造物が延伸弾性変形されるレベル面)に展開して設けられ、前記鉄筋コア・アンカーは、該RC構造物のせん断領域に厚み方向に設けられ、該該せん断領域はせん断スパン比a/dが次式を満たす範囲にあるRC構造物の現場補強法であって、既存のRC部材の鉄筋配置位置を鉄筋探査器等で確認し、次に、RC部材の上面から引張鉄筋の配置位置(有効高d)とする深さ以内、かつ使用鉄筋径+3mm〜5mmの直径の鉄筋挿入用の孔をドリルでせん孔し、せん孔後、必要に応じて孔内を清掃してせん孔によるコンクリート微粉を排出し、次に、穿孔された部分に、硬化後圧縮強度が普通コンクリートのそれより高く、常温硬化性であって未硬化状態で補強筋が挿入され得る程度の低粘度であるが硬化後圧縮強度が普通コンクリートのそれより高い硬化型樹脂液を注入した後、該孔部に鉄筋を挿入して樹脂を硬化養生させる、各段階を含むRC構造物の現場補強法;
    Figure 2005097939
    (但し、aは前記裏面側支点と前記荷重位置との間の水平方向のせん断スパン、dはRC構造物の高さ又は版の厚さHから前記スパン方向に予め埋設された鉄筋までのかぶりa’を差し引いた有効高さ、をそれぞれ表わす)。

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