JP2005094199A - 原稿読取装置、コンピュータプログラム、原稿読取システム、及び、原稿読取方法 - Google Patents

原稿読取装置、コンピュータプログラム、原稿読取システム、及び、原稿読取方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光源の発光色を切り替えて読み込む際に、各色データの取り込みタイミングの違いによる原稿と読取データとの色の相違を抑える原稿読取装置等を実現する。
【解決手段】複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置において、前記一定期間内における各色の発光タイミングは、任意に設定可能である。
【選択図】 図9

Description

この発明は、複数色の光を発する光源を用いる原稿読取装置、コンピュータプログラム、原稿読取システム、及び、原稿読取方法に関する。
複数色の光を発する光源を用いた原稿読取装置としては、R(レッド)G(グリーン)B(ブルー)の色成分を有する光を発光するLED(発光ダイオード)を順次切り替えて点灯し、原稿に照射した反射光をイメージセンサにて受光することにより原稿を読み取るカラースキャナが知られている。このようなカラースキャナは、所定方向に移動可能に設けられたキャリッジに、LEDを用いてライン状に発光するように構成された光源が搭載されている。そして、ライン状の光源の長手方向と交差する方向にキャリッジが移動しつつ、原稿による反射光が、ライン状のイメージセンサに受光されて原稿が読み取られる。このとき、光源は例えばR・G・Bの順にて、順次切り替えて発光されるため、ライン状のイメージセンサでは、前記長手方向の1ライン毎のデータが色成分毎に順次取り込まれることになる。すなわち、原稿の1ライン分のデータは、R・G・Bの各色成分のデータにて構成される。
特開平11−341224号公報 特開2000−332960号公報 特開2001―86299号公報
しかしながら、上記のカラースキャナにあっては、キャリッジを移動させつつ、各色のLEDを順次切り替えて発光し、原稿による反射光をイメージセンサにて受光することにより原稿を読み取るので、R成分のデータ、G成分のデータ、B成分のデータをイメージセンサにて取り込むタイミングが相違する。このため、原稿の1ラインに相当するデータであっても、色成分毎に読み取る原稿の位置が僅かに相違する。すなわち、色成分毎に、原稿の異なるラインを読み込んだデータを、原稿の1ラインのデータとして対応させるので、イメージセンサにて取り込んだ画像データによって表される色と、原稿の色とが相違する畏れがあるという課題があった。
例えば、1ライン分の画像を読み込むためにキャリッジが移動する領域に、白の領域から黒の領域に変化する境界部が含まれており、R成分のデータは原稿の白の領域にて照射した光によるデータがイメージセンサに取り込まれ、G成分のデータとB成分のデータとは原稿の黒の領域にて照射した光によるデータがイメージセンサに取り込まれる場合がある。このような場合には、白の領域と黒の領域しかない原稿を読み取っても、白の領域と黒の領域との境界部に赤のラインを有する画像としてデータが取り込まれる畏れがあるという課題があった。
この発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、光源の発光色を切り替えて読み込む際に、各色データの取り込みタイミングの違いによる原稿と読取データとの色の相違を抑える原稿読取装置、コンピュータプログラム、原稿読取システム、及び、原稿読取方法を実現することにある。
主たる発明は、複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置において、前記一定期間内における各色の発光タイミングは、任意に設定可能であることを特徴とする原稿読取装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明確にする。
本発明によれば、光源の発光色を切り替えて読み込まれる際に生じる、各色データの読み込みタイミングの違いによる原稿とデータとの色の差を小さく抑える原稿読取装置、コンピュータプログラム、原稿読取システム、及び、原稿読取方法を実現することが可能である。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置において、前記一定期間内における各色の発光タイミングは、任意に設定可能であることを特徴とする原稿読取装置である。
このような原稿読取装置によれば、各色の発光タイミングは、任意に設定可能なので、1画素に対応する複数色の光の前記光量情報を取り込むために、光源を各色にて発光させるタイミングの間隔を狭くすることが可能である。すなわち、複数色の光を発するタイミングを近づけることにより、イメージセンサにて各色の光量情報を取得する間に移動体が移動する距離を小さくすることが可能である。よって、複数色の光の光量情報は、原稿の狭い範囲にて取り込まれるため、光源の発光色を切り替えて取り込まれる際に生じる、各色データの取り込みタイミングの違いによる原稿と読み取りデータとの色の差を小さく抑えることが可能である。
かかる原稿読取装置において、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込む際における、各色の前記発光開始タイミングは、最初の色の発光開始タイミングから、最後の色の発光開始タイミングまでの時間が最短となるようにそれぞれ設定されることが望ましい。
このような原稿読取装置によれば、最初の色の発光開始タイミングから、最後の色の発光開始タイミングまでの時間が最短となるので、この間に移動体が移動する距離も最短となる。よって、複数色の光の光量情報は、原稿の最も狭い範囲にて読み込まれるため、光源の発光色を切り替えて読み込まれる際に生じる、各色データの取り込みタイミングの違いによる原稿と読み取りデータとの色の差を最も小さく抑えることが可能である。
かかる原稿読取装置において、前記移動体が1画素分の距離を移動する間の中央に近い位置にて、各色の前記発光開始タイミングが設定されることが望ましい。
このような原稿読取装置によれば、読み取るべき1画素の中央に近い位置にて各色の光の光量情報を取り込むことが可能である。このため、画素の偏った位置にて取り込んだ光量情報より、読み取るべき画素の情報を正確に読み取ることが可能である。
かかる原稿読取装置において、前記光量情報は取込信号に基づいて取り込まれ、前記光源は、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むための複数の取込信号のうち、最初の取込信号の直前にて最初の色の発光を終了し、二番目の取込信号の直後にて最後の色の発光を開始することが望ましい。
このような原稿読取装置は、1画素に対応する前記光量情報を取り込むための複数の取込信号は、一定の周期を有しておりこれらの時間間隔を変えることができない。このため、前記複数の取込信号のうち、最初の取込信号の直前にて1色目の発光を終了し、二番目の取込信号の直後にて最終色目の発光を開始することにより、複数色の光の光量情報を最も短時間にて取り込むことが可能となる。よって、複数色の光の光量情報は、原稿の最も近い位置にて取り込まれるため、光源の発光色を切り替えて読み込まれる際に生じる、各色データの読み込みタイミングの違いによる原稿と読み取りデータとの色の差を最も小さく抑えることが可能である。
かかる原稿読取装置において、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むために複数回発光する際に、前記光源は最初の色と最後の色との中間にて緑色の光を発することが望ましい。
このような原稿読取装置によれば、人間の感度が最も高い緑色の光を、1色目と最終色目との中間にて発することにより、複数色の光の光量情報のうち、緑色の光の光量情報を1画素分のデータを取り込む間の中央にて取り込むことになる。すなわち、移動体が移動する移動領域において、その中央の原稿を、最も感度の良い色の光の情報をして読み取ることになる。よって、人間の目により適した情報を読み取ることが可能である。
また、複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置において、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むために複数回発光する際に、前記光源は最初の色と最後の色との中間にて緑色の光を発し、前記光量情報は取込信号に基づいて取り込まれ、前記光源は、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むための複数の取込信号のうち、最初の取込信号の直前にて最初の色の発光を終了し、二番目の取込信号の直後にて最後の色の発光を開始することを特徴とする原稿読取装置である。
このような原稿読取装置によれば、既述のすべての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置にて実行されるコンピュータプログラムにおいて、前記一定期間内における各色の発光タイミングを、任意に設定することが可能であることを特徴とするコンピュータプログラムも実現可能である。
また、コンピュータ本体、及び、前記コンピュータ本体に接続され、複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置、を有する原稿読み取りシステムにおいて、前記一定期間内における各色の発光タイミングは、任意に設定可能であることを特徴とする原稿読取システムも実現可能である。
また、複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源を搭載し所定方向に移動する移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る際に、各色の発光時間が前記一定時間より短く設定された前記光源の、前記一定期間内における各色の発光タイミングを、任意に設定するステップを有することを特徴とする原稿読取方法も実現可能である。
===原稿読取装置の全体構成===
図1は本発明にかかる原稿読取装置の一例としてのカラースキャナ10の概略構成を示す説明図である。
カラースキャナ10は、原稿5が載置される原稿台ガラス7と、原稿台ガラス7に載置された原稿5の読み取り面を原稿台ガラス7側に押圧するための原稿台カバー6と、原稿台ガラス7を介して対向し原稿5と一定の間隔を保ちながら原稿5に沿って移動する移動体としてのキャリッジ16と、キャリッジ16を移動するための駆動手段18と、キャリッジ16を安定した状態にて移動させるための規制ガイド20と、カラースキャナ10の各要素を駆動制御するための制御部50とを有している。
キャリッジ16には、原稿台ガラス7を介して原稿5に3色の光を照射する光源としての光源部8と、原稿5による反射光を集光させるロッドレンズアレイ14と、レンズを透過した反射光を受けて光量情報として取り込み、この光量情報を信号として出力するイメージセンサとしてのリニアCCDセンサ15とが一体に構成された密着型イメージセンサユニット、及び、前記規制ガイド20と係合するガイド受け部29を有している。本実施形態では、密着型イメージセンサユニットとしてCIS(Contact Image Sensor)1を用いている例について説明する。CIS1の詳細については後述する。
前記規制ガイド20は、キャリッジが移動する方向(以下、移動方向という)に沿って設けられ、ステンレス製の円筒材で形成されている。この規制ガイド20は、キャリッジ16に設けられ、スラスト軸受でなる2カ所のガイド受け部29を貫通している。キャリッジ16に設けられた2カ所のガイド受け部29の移動方向における間隔を広げることにより、キャリッジ16を、より安定させて移動させることが可能となる。
駆動手段18は、キャリッジ16に固定された環状のタイミングベルト181と、このタイミングベルト181と噛み合うプーリ182を備え、移動方向の一方の端側に配置されたパルスモータ183と、他方の端側に配置されてタイミングベルト181に張力を付与するアイドラプーリ184とで構成されている。このパルスモータ183は、制御部50のモータドライバ217により駆動され、パルスモータ183の回転速度に応じて変更されるキャリッジ16の移動速度により、読み取った画像を移動方向に拡大及び縮小することが可能となる。
そして、カラースキャナ10では、光源部8が赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光を切り替えながら順次発して原稿5を照射し、その反射光をロッドレンズアレイ14にてリニアCCDセンサ15上に集光させつつ、キャリッジ16を原稿5に沿って移動させる。カラースキャナ10は、リニアCCDセンサ15が受けた光の量を示す光量情報としての電圧値を所定の周期で取り込むことにより、1周期の間にキャリッジ16が移動した距離分の画像を読み取る。このとき、1ライン分のデータとして、R成分、G成分、B成分の3つの光量情報が取り込まれる。この光量情報は、後述するAFE部23に信号として出力される。
===制御部の構成===
図2は、制御部50の一例を示すブロック図である。
カラースキャナ10の制御部50は、カラースキャナ10全体の制御を司る制御手段としてのCPU54と、カラースキャナ10の各部を制御するためのプログラムや、各種データが記憶されているROM、プログラムや各種データが一時的に記憶されるRAM、書き換え可能なEEPROM等のメモリ28と、光源を制御して発光させるための光源ドライバ22と、リニアCCDセンサ15を駆動するためのセンサドライバ25と、リニアCCDセンサ15から出力される信号が入力されるAFE部23と、AFE部23からの出力を所定のデジタル画像データに変換するためのデジタル信号処理部24と、キャリッジ16を移動させるためのパルスモータ183を駆動するモータドライバ217と、外部のホストコンピュータ(不図示)との入出力手段としてのインターフェース52とを備えている。
センサドライバ25は、リニアCCDセンサ15の駆動制御を行う回路であり、MOSトランジスタスイッチのオン/オフを制御し、受光素子に蓄積された電荷の読み取りを制御する回路である。
モータドライバ217は、キャリッジ16を移動させるためのパルスモータ183を所定の速度にて駆動するための駆動回路である。キャリッジ16は、モータドライバ217により駆動されたパルスモータ183の動力が、タイミングベルト181によってキャリッジ16に伝達されて移動方向に移動する。
AFE(Analog Front End)部23は、アナログ信号処理部23a、A/D変換器23b等から構成される。アナログ信号処理部23aは、CIS1から出力されたアナログの画像信号に対して増幅、オフセット補正を含む雑音低減処理等の信号処理を施して画像信号を出力する。A/D変換器23bは、アナログ信号処理部23aから出力された画像信号を所定ビット長のデジタル表現のデジタル画像データに量子化して出力する。
デジタル信号処理部24は、AFE部23から出力されたデジタル画像データに対し、ガンマ補正、画素補間法による欠陥画素の補間、シェーディング補正、画像信号の鮮鋭化等の処理を行う。尚、デジタル信号処理部24で施す上記各種の処理は、CPU54により実行されるコンピュータプログラムによる処理に置き換えてもよい。デジタル信号処理部24で各種の処理が施されたデジタル画像データは、一旦メモリ28に記憶され、一定量のデータが蓄積されるとインターフェース52を介してパーソナルコンピュータ等に転送される。
===CIS(密着型イメージセンサユニット)の構成===
図3は、CISの構成を説明するための図であり、図4はCISの側面図である。
CIS1は、LED(発光ダイオード)11を備える光源としての光源部8、結像光学系としてのロッドレンズアレイ14、及び、受光素子がライン状に配置されたリニアCCDセンサ15を備えている。
光源部8は、カラー画像を読み取り可能とするために、赤色(R)の光を発するLED11r、緑色(G)の光を発するLED11g、及び青色(B)の光を発するLED11bを有するLED11と、導光体12と、導光体カバー13とを有している。例えば本実施例の光源部8は図示するように、各LED11r,11g,11bは導光体12の長手方向Yの一方の端面12a側に、各LED11r、11g、11bが発した光が端面12aから導光体12に入射するよう位置決めされて取り付けられる。ここで、導光体12の長手方向Yは、キャリッジ16の移動方向と直交する方向、すなわち、リニアCCDセンサ15が有する複数の受光素子が配列されている方向であり、以下、素子配列方向ともいう。
導光体12は、ガラスなどの光透過部材で形成される。導光体12には拡散面12b(図4参照)及び射出面12cが形成されている。拡散面12bは波状に形成されている。射出面12cは導光体12において導光体カバー13の開口部13aに配置される。射出面12cはレンズ形状に形成され、拡散面12bで散乱された光を、原稿におけるロッドレンズアレイ14上方の領域を照射する方向に放出する。これにより光が所定方向に放射され原稿が照射される。射出面12cをレンズ形状にすると、レンズ形状にしない場合に比べて、ロッドレンズアレイ14上方の原稿、すなわち原稿の読み取り領域を含む範囲を、より明るく照らすことができる。
導光体カバー13は、光反射性の良い例えば白色の光不透過部材で形成され、空気層を介して導光体12の外側を覆うよう取り付けられている。導光体カバー13は導光体12から所定方向と異なる方向に漏れた光を導光体12中に再び戻す。導光体カバー13を取り付けると、光の利用効率を向上させることができる。
ロッドレンズアレイ14は、素子配列方向に沿って一列に配列された複数の円柱形状のレンズ(ロッドレンズ)14aを有する。ロッドレンズ14aは、リニアCCDセンサ15の鉛直上に配置され、後述する受光素子と一対一に対応して設けられている。ロッドレンズアレイ14は、原稿による反射光を受けて、直上に位置する原稿の読取領域の像を、光学像として各ロッドレンズ14aによりリニアCCDセンサ15に原稿と等倍率にて結像する。
リニアCCDセンサ15は、ロッドレンズアレイ14の直下にてCIS1の長手方向に沿って直線状に配列された複数の受光素子、MOSトランジスタスイッチなどで構成される。リニアCCDセンサ15は、ロッドレンズアレイ14により結像された光学像の濃淡を光量情報として所定の周期にて取り込み、この光量情報に相関する電気信号を出力する。これにより光学像を電気信号に変換する。リニアCCDセンサ15は、可視光、赤外光、紫外光等、所定の波長領域の光を光電変換して得られる電荷をフォトダイオード等の受光素子に一定時間蓄積し、受光素子ごとの受光量に応じた電気信号をMOSトランジスタスイッチを用いて出力する。
次に、導光体12の作用について説明する。
図5は、LED11が発した光を導光体12の長手方向Yに導光し所定方向に放射して原稿を照射する様子を示す模式図、図6は、リニアCCDセンサに光学像が結像される様子を説明するための図である。光源のLED11が発した光は導光体12の端面12aから導光体12の内部に入射し、内面反射を繰り返しながら導光体12の長手方向Yに導かれる。導かれた光が拡散面12bに入射した場合、入射した光は拡散又は反射されてその一部が射出面12cから放射される。図6に示すように射出面12cから放射された光は、原稿5におけるロッドレンズアレイ14及びリニアCCDセンサ15の上方に位置する領域を照射する。照射された光は、原稿にて反射してロッドレンズアレイ14に入射し、リニアCCDセンサ15上にて結像する。このとき、リニアCCDセンサ15の上方に位置する原稿の読取領域の光学像、すなわち一ライン分の光学像がリニアCCDセンサ15にて所定の周期で取り込まれ、受光素子毎の受光量に応じた電気信号が出力される。
===カラースキャナの読み取り動作===
図7は、カラースキャナの読み取り動作を示すフローチャートである。
カラースキャナ10は、原稿台ガラス7に原稿5が載置され、読み取り領域の指定情報と共に、読み取り開始指令を受信すると、制御部50の制御により、読み取り処理を開始する(S102)。
まず、キャリッジ16を原稿載置領域の外側となる所定の位置に移動し(S104)、各色の光によるリニアCCDセンサ15の出力を調整する(S106)。リニアCCDセンサ15の出力の調整については後述する。
リニアCCDセンサ15の出力の調整が終了すると、キャリッジ16を移動方向に所定の速度にて移動し、リニアCCDセンサ15の鉛直上に読み取り領域の端が位置すると、読み取り処理を開始する(S108)。
読み取り処理では、リニアCCDセンサ15にて、センサドライバ25により一定の周期にて各受光素子にて受光した光量を光量情報として取り込み、この光量情報に相関する電気信号を出力する。
一方キャリッジ16は、モータドライバ217により駆動されるステッピングモータ183により所定の速度にて移動しつつ、LED11はR・G・Bの3色の光を切り替えて順次発する。このとき、LED11は、リニアCCDセンサ15が光量情報を取り込む周期(以下、取込周期という)の間に、いずれかの色のLED11が1回発光するように制御される。そして、各色の光が照射されている間は、リニアCCDセンサ15上に、各色成分の光学像が投影されるため、リニアCCDセンサ15は、投影される3色の光学像の濃淡を光量情報として、順次取り込み、各色の光による光量情報に相関する電気信号を出力する。このとき、連続して投影される3色の光学像による各受光素子の出力は、1画素に対応する電気信号であり、リニアCCDセンサ15全体では、素子配列方向の1ライン分に対応する電気信号である。
この1ライン分の読み取り処理は、キャリッジ16が移動しつつ継続して行われ(S110)、リニアCCDセンサ15により取り込まれた3色の光学像による素子配列方向の1ライン分の電気信号は、順次AFE部23に出力されてデジタル情報としてのデジタル画像データに変換される(S112)。AFE部23から出力されたデジタル画像データは、デジタル信号処理部24にて各種の処理が施される(S114)。処理されたデジタル画像データはインターフェース52を介し、図示しないパーソナルコンピュータ等に転送される(S116)。
キャリッジ16が読み取り領域の指定情報にて指定された領域を通過すると(S118)、リニアCCDセンサ15による光量情報の取り込みを終了する(S120)。その後、キャリッジ16が所定の位置に移動して読み取り処理を終了する(S122)。
===リニアCCDセンサの出力信号の調整===
カラースキャナ10に読み取られる1画素分のデジタル画像データは、3色の光によるリニアCCDセンサ15が有する各受光素子の出力に基づいて生成される。すなわち、3色の光を各々発した際における各受光素子の出力のバランスによりデジタル画像データの1画素の色が決定されることになる。このため、3色の光を各々発した際における同一の原稿に対する各受光素子の出力を、原稿5の読み取りを開始する前に、所定の基準に基づいて調整しておくことが必要である。
また、光源として用いるLED11は、蛍光灯等と比較して消費電力が小さく制御が容易であるが、輝度が小さい。このため、リニアCCDセンサ15から出力される信号は微弱である。一方、リニアCCDセンサ15から出力された信号は、デジタル画像データに変換するためにA/D変換器23bに入力されるが、A/D変換器23bにて変換した後のデジタル画像データにおけるビット分解能を高めるために、A/D変換器23bには変換可能な信号の値の最大値を入力することが望ましい。このため、各色の光によりA/D変換器23bに入力される信号の値を、いずれもA/D変換器23bにて変換可能な信号の最大値となるように調整する。
A/D変換器23bに入力される信号の値を調整する方法としては、リニアCCDセンサ15から出力される信号の増幅率を変更する方法と、各色のLED11r,11g,11bの出力を変更する方法とがある。前述したように、LED11の輝度は小さいため、LED11の出力を最大に高めたとしても、A/D変換器23bにて変換可能な信号の最大値とならない場合がある。一方、1つのリニアCCDセンサ15から出力される信号における増幅率をLED11の色毎に合わせて変更するためには、光の色に対応させて各々増幅器を設ける必要があり、コストが高騰すると共に制御が煩雑となる。このため、ここでは、所定の色の光によりリニアCCDセンサ15から出力される信号にて増幅率を調整し、他色のLED11の発光時間を変更することにより、A/D変換器23bに入力される信号の値を調整する。
各LED11r、11g、11bは、CPU54の制御により光源ドライバ22が駆動されて発光される。CPU54は、リニアCCDセンサ15により周期的に光量情報を取り込むための取込信号としての電荷読み出しパルスに基づいて発光を開始し、設定された発光時間経過後に消灯するように制御する。このとき、各LED11の発光開始タイミングは、必ずしも電荷読み出しパルスの立ち上がり、又は立ち下がりと一致させる必要はなく、立ち上がり、及び、立ち下がりから所定時間後に発光を開始するように、CPU54により発光開始タイミングを制御することも可能である。
A/D変換器23bに入力される信号の値の調整は、各色の光によるリニアCCDセンサ15からの信号の最大値が、いずれもA/D変換器23bにて変換可能な信号の値の最大値となるように調整するので、各色の光によるリニアCCDセンサ15から最大値の信号が得られるように、白色原稿を読み取って行う。
図8は、リニアCCDセンサ15の出力の調整方法の一例を示すフローチャートである。
リニアCCDセンサ15の出力の調整は、原稿台ガラス7上に載置された原稿5を読み取る前に行われる。カラースキャナ10は、読み取り開始指令を受信すると、上述したように、キャリッジ16を原稿載置領域の外側となる位置に移動する。このとき、キャリッジ16が移動する位置は、リニアCCDセンサ15の鉛直上、すなわち読み取り領域に基準となる白色原稿が設けられている。このとき、白色原稿とリニアCCDセンサ15との距離は、原稿台ガラス7上に載置され読み取るべき原稿5とリニアCCDセンサ15との距離と同じになるように、白色原稿が設けられている。また、白色原稿は、読み取るべき原稿5と同様に、リニアCCDセンサ15との間に原稿台ガラス7を介して設けられていると、原稿5を読み取る際と同じ条件にて調整できるため、より正確な調整を行うことが可能である。
キャリッジ16が、白色原稿の鉛直下にリニアCCDセンサ15が位置するように移動すると、CPU54の制御により光源部18の3色LEDを切り替えて順次、同一発光時間ずつ点灯し、各々の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を取得する(S202)。このとき、キャリッジ16は、停止した状態でも良いが、原稿台ガラス7上載置された原稿5を読み取るために所定の速度に加速している状態、又は、所定の速度に達し、原稿5の読み取り領域に近づくように移動している状態でもよい。このように、キャリッジ16移動させながら、白色原稿を読み取ると本来読み取るべき原稿を読み取るために要する時間を短縮することが可能である。また、キャリッジ16を移動しながら白色原稿を読み取ると、例えば、白色原稿に塵等が付着していた場合に生じる、リニアCCDセンサ15の出力の誤検出を抑えることが可能である。
取得されたリニアCCDセンサ15の信号の値は、一旦メモリ28に光の色と対応付けられて記憶される(S204)。このとき、各色の光による信号の値の比も求め、メモリ28に光の色と対応付けて記憶する(S206)。
メモリ28に記憶された各色に対応する信号の値を比較し、最小の値となる色の光を特定する(S208)。
特定した色のLED11を発光し、リニアCCDセンサ15から出力される信号をアナログ信号処理部23aにて、暗電流によるオフセットを除去するオフセット調整を実行する(S210)。オフセット調整した信号をアナログ信号処理部23aにて増幅し、特定した色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値が、A/D変換器23bにて変換可能な信号の値の最大値となるように増幅率を調整する(S212)。この調整は、メモリ28のROMに記憶された所定のコンピュータプログラムをCPU54が実行することにより行われ、この調整によりアナログ信号処理部23aにより増幅する際の増幅率が設定され、信号の値が最小となる光に対する調整が終了する。ここで、増幅率を調整することにより、得られた信号にオフセットが発生した場合には、再びオフセット調整をした後に、必要に応じて増幅率を調整しても良い。
次に、前記信号の値が最小となる色の光を除く他色の光による設定された増幅率にて増幅した後の信号の値がA/D変換器23bにて変換可能な信号の値の最大値となるように、他色の光を発するLED11の発光時間を決定する(S214)。
設定された前記増幅率は、出力が最小となる光に対応させて設定されているので、同じ増幅率にて他色の光によるリニアCCDセンサ15の出力を増幅すると、当然のことながら、A/D変換器23bに入力される信号の値が大きすぎて適正に変換することができない。このため、A/D変換器23bに入力される信号の値を適正化すべく他色の光を発するLED11の発光時間を、前記メモリ28に記憶したリニアCCDセンサ15の信号の値と、各色の光に対応する信号値の比とに基づいて決定する。
ところで、リニアCCDセンサ15は、各受光素子に照射された光の強さに応じて電荷が時間とともに蓄積され信号として出力される。出力される信号の値は、照射された光の強さが一定であれば、照射時間にほぼ比例して変化するという考えに基づいて、他色の光を発するLED11の発光時間を演算処理により決定する。
例えば、A/D変換器23bにて変換可能な信号の値の最大値が、1200mVであり、各色のLED11r,11g,11bをそれぞれ20nsec点灯したときに、リニアCCDセンサ15の信号の値が、赤色は300mV、緑色は400mV、青色は600mVであったとする。このとき、各色の出力の比は、赤:緑:青=3:4:6となり、この信号の値と、それらの比がメモリ28に記憶される(S206)。
出力が最小となる色は、赤色なので、赤色の光による信号の値が1200mVとなるように、アナログ信号処理部23aによる増幅率が「4」に設定される(S212)。
メモリ28に記憶された比を参照すると、緑色の光による信号の増幅後の値は、赤色の光による信号の増幅後の値の4/3倍であり、青色の光による信号の増幅後の値は、赤色の光による信号の増幅後の値の2倍であることが認識される。このため、緑色の光を発するLED11gの発光時間は、
20nsec × 3/4 = 15nsec
と決定され、青色の光を発するLED11bの発光時間は、
20nsec × 1/2 = 10nsec
と決定されることになる(S214)。
各色のLED11r,11g,11bの発光時間が決定されると、白色原稿の鉛直下にて3色LEDを切り替えて順次、決定された発光時間にて点灯しつつ、各々の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を取得して、1200mVとなるように、LED11の発光時間を、より高い分解能の調整幅にて微調整する(S216)。この微調整は、3色LEDを切り替えて順次発光し、各々の色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値をAFE部23にてデジタル画像データに変換した際の出力値を検出し、1200mV近傍の所定の範囲の値に相当する値が得られるまで、順次LEDを切り替えて発光しつつ、CPU54の制御により発光時間が調節され、適正な値が得られると終了する。
このようなカラースキャナ10によれば、原稿5を読み取る前に、白色原稿に向けて同一の発光時間にて3色の光を各々発した際の、リニアCCDセンサ15の信号の値を予め取得し、それら取得した信号の値のうち、信号の値が最小となる色の光による増幅した後の信号の値を、最初に、A/D変換器23bにて変換可能な値の上限値になるように増幅率を調整するので、光量不足等により、増幅率を変更しつつ各色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を調整するような調整を繰り返し行う必要がない。このため、調整に費やす時間を短縮し、リニアCCDセンサ15からの出力値の調整を短時間にて実行することが可能である。
また、光源として輝度が小さなLEDを用いたので、最初に調整する光の色を、同一の発光時間にて複数色の光を各々発した際の前記信号の値が最小となる色とすることは、調整時間を短縮するうえで、特に有効である。
さらに、すべての色の光に対してリニアCCDセンサ15の信号の値を調整することなく、最初の1色の光のみ調整を行い、他色の光は最初に各色の光を発して出力した信号の比に基づいて決定するため、短時間にほぼ適正な値に調整することが可能である。このため、1色ずつ光を発光させて順次調整する場合と比較して、調整時間を短縮することが可能である。
===リニアCCDセンサの取込タイミングとLEDの発光タイミング===
上述したように、キャリッジ16を移動しつつ、光源部8が赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光を切り替えながら順次発して、リニアCCDセンサ15にて光量情報を所定の周期で読み込むことにより、1周期の間にキャリッジ16が移動した距離分の画像を、出力する画像に対応する1ライン分の光量情報として取り込んでいく。このため、1ライン分の光量情報であっても、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の光によりリニアCCDセンサ15から出力される信号は、原稿の読み取り位置が僅かに相違する。この1ライン分の光量情報における読み取り位置の相違を、可及的に抑えるべく、リニアCCDセンサ15の取込タイミングに対するLED11の発光タイミングを設定する。
図9は、リニアCCDセンサの取込周期とLEDの発光開始タイミングとを説明するためのタイミングチャートである。
リニアCCDセンサ15の取込タイミングは、所定の周期(取込周期)にて予め設定されている。
この取込周期は、リニアCCDセンサ15に照射された光の情報を蓄えるチャージ期間と、蓄えられた情報をAFE部23に転送する転送期間とに分けられ、一定の周期にて送られる電荷読み出しパルスにて区切られる。チャージ期間は、電荷読み出しパルスの立ち下がりから、次の電荷読み出しパルスの立ち上がりまでの期間であり、転送期間は、電荷読み出しパルスの立ち上がりから立ち下がりまでの期間である。すなわち、この例では電荷読み出しパルスがLowレベルのときがチャージ期間であり、Highレベルのときが転送期間である。
光源として用いる3色のLED11r、11g、11bは、各色間における光量のばらつきが大きいため、各々の光量を調整する必要があり、このばらつきを調整するために各色のLED11の発光時間を調節することは、上述した通りである。このため、各色のLED11の発光時間は、リニアCCDセンサ15のチャージ期間より短く設定されている。
キャリッジ16が1ライン分の原稿を読み取るために移動する間隔を1画素区間とする。1画素区間は、ある電荷読み出しパルスの立ち下がりから、3つ後の電荷読み出しパルスの立ち下がりまでである。すなわち、1画素区間には、3つの電荷読み出しパルスが含まれており、最初の電荷読み出しパルスの立ち下がりまでが、赤色(R)の光による光量情報が取り込まれるR取込期間、2番目の電荷読み出しパルスの立ち下がりまでが、緑色(G)の光による光量情報が取り込まれるG取込期間、3番目の電荷読み出しパルスの立ち下がりまでが、青色(B)の光による光量情報が取り込まれるB取込期間である。
R取込期間、G取込期間、B取込期間の各チャージ期間にて、発光されたLEDによる光量情報が、各転送期間にてそれぞれAFE部23に転送される。すなわち、各チャージ期間にて、LED11が発光した間の情報のみが取り込まれてAFE部23に転送されることになる。このため、各色のLED11の発光時間を1画素区間内にて最も近づくように、すなわち、赤色のLEDの発光開始から、青色のLEDの発光終了までの時間が最も短くなるように、各色のLEDの発光タイミングを設定する。
電荷読み出しパルスは、一定の周期で発生するため、この間隔は変更できない。また、1画素区間は、必ず3つの取込期間が必要である。このため、1画素区間の真ん中であるG取込期間に、赤色LED11rの発光時間と、青色LEDの発光時間とが近づくように設定する。すなわち、R取込期間における転送期間の直前(最初の取込信号の直前)に赤色LED11rの発光時間が終了するように設定し、G取込期間における転送期間の直後(二番目の取込信号の直後)に青色LED11bの発光時間が開始するように設定する。このとき、上述したリニアCCDセンサの出力信号の調整において、赤色のLED11rの発光時間を調整する必要がある場合には、赤色のLED11rの発光開始タイミングを変更し、青色LED11bの発光時間を調整する必要がある場合には、青色LED11bの発光時間を変更することにより調整する。
このように、赤色LED11rの発光時間と、青色LED11bの発光時間とを設定することにより、3色の光を発するタイミングを最も近づけ、リニアCCDセンサ15にて各色の光量情報を取得する間にキャリッジ16が移動する距離を小さくすることが可能である。よって、1つの画素に対応する3色の光の光量情報は、原稿の狭い範囲にて読み込まれるため、LED11の発光色を切り替えて読み込まれる際に生じる、各色データの読み込みタイミングの違いによる原稿と画像データとの色の差を小さく抑えることが可能である。
すなわち、カラースキャナ10は、各色のLED11の発光タイミングを任意に設定可能としたので、1画素に対応する3色の光の光量情報を取り込むために、LED11を各色にて発光させるタイミングの間隔を狭くすることを可能とし、原稿と画像データとの色の差を小さく抑えることが可能なカラースキャナを実現している。
また、G取込期間における中央に緑色LED11gの発光時間を設定すると、赤色LED11rの発光時間と緑色LED11gの発光時間との間隔、及び、緑色LED11gの発光時間と青色LED11bの発光時間との間隔が、ほぼ等しくなる。従って、1画素区間にて、赤色LED11r又は青色LED11bの発光時間だけが、時間を隔てて発光されることはないので、読み取られた信号による画像の色目が偏る畏れが少なく、より原稿と画像データとの色の差を小さく抑えることが可能である。また、読み取るべき1画素区間の中央に近い位置にて各色の光の光量情報を取り込むことになるので、画素の偏った位置にて取り込んだ光量情報より、読み取るべき画素の情報を正確に読み取ることが可能である。
さらに、人間の感度が最も高い緑色の光を、1画素区間の中間にて発することにより、キャリッジ16が移動する移動距離において、その中央の原稿を、最も感度の良い色の光にて読み取ることになる。よって、より人間の目に適した情報を読み取ることが可能である。
===その他の実施形態===
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態においては、イメージセンサとしてリニアCCDセンサ15を用いた例について説明したが、イメージセンサは受光素子がライン状に配置されたCMOSセンサを用いてもよい。
上記実施形態においては、光源を、赤色のLED11r、緑色のLED11g、青色のLED11bを有するLED11と、導光体12と、導光体カバー13とを有し、導光体12の一方の端面12aに配置された各色のLED11r,11g,11bが発した光が導光体12に入射して原稿を照射する光源部8としたが、複数の各色のLED1r,11g,11bがそれぞれライン状に配置されたLEDアレイを光源として用いてもよい。この場合には、高い光量を得ることが可能であるが、LED個々のばらつきを抑える制御が必要であり、また、多くのLEDを用いるためコストが高騰する畏れがある。このため、上記実施形態の光源部8の方が優れている。また、光源が発する光の色をR・G・Bの3色としたが、これに限らず必要に応じて、その他の色の光を用いてもよい。
また、上記実施例ではLED11を素子配列方向の一方の端面12a側のみに配置する例を示したが、いくつかのLEDを他方の端面12d側に配置してもよい。すなわち、LED11は導光体12の長手方向Yの両端部に配置してもよい。具体的には例えば、LED11r、11g及び11bを一つずつ端面12a側に配置し、残りの各一つのLED11r、11g及び11bを端面12d側に配置してもよい。LEDを両端部に配置すると、いずれか一方の端部にのみ配置する場合に比べて原稿をより均一に照射できる。
また、導光体12に、LED11が配置された端面12aから素子配列方向に離れるにつれて導光体12の断面積が小さくなるように形成すると、導光体12の長手方向全域に亘ってより均一な輝度の光を原稿に照射できる。
上記実施形態においては、最初に各色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値と、その比を記憶しておき、その信号の値が最小となる色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を調整し、他色については、記憶されたリニアCCDセンサ15の信号の値と、その比とに基づいて発光時間を決定する調整方法を説明したが、これに限らず、最初に各色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を取得し、その信号の値が最小となる色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を調整した後に、他色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を順次調整してもよい。この場合には、各色の光によるリニアCCDセンサ15の信号の値を各々調整するので、上記実施形態の調整方法の方が、調整に費やす時間を短縮できるという点で優れている。
上記実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
本発明は、原稿に照射した光をセンサにて受けてデジタル画像データに変換する原稿読取印刷装置に適用可能である。例えば、原稿読取部を備えたファクシミリ装置やコピー装置にも適用可能である。
<<<原稿読取システム等の構成>>>
次に、本発明に係る実施形態の一例である原稿読取システム、コンピュータプログラムの実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図9は、原稿読取システムの外観構成を示した説明図である。コンピュータシステム700は、コンピュータ本体702と、表示装置704と、原稿読取装置706と、入力装置708と、データ読取装置710とを備えている。表示装置704は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。原稿読取装置706は、上記に説明されたカラースキャナが用いられている。入力装置708は、本実施形態ではキーボード708Aとマウス708Bが用いられているが、これに限られるものではない。データ読取装置710は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置710AとCD−ROMドライブ装置710Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
図10は、図9に示した原稿読取システムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体702が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ802と、ハードディスクドライブユニット804等の外部メモリがさらに設けられている。
なお、以上の説明においては、原稿読取装置706が、コンピュータ本体702、表示装置704、入力装置708、及び、データ読取装置710と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体702とプリンタ706から構成されても良く、印刷システムが表示装置704、入力装置708及びデータ読取装置710のいずれかを備えていなくても良い。
また、上述した実施形態における、カラースキャナを制御するコンピュータプログラムが、コンピュータ本体側のメモリに記憶されており、コンピュータ側にてこのコンピュータプログラムを実行することにより、上述した実施形態のスキャナ動作を達成してもよい。
このようにして実現された原稿読取システムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
本発明にかかる原稿読取装置の一例としてのカラースキャナの概略構成を示す説明図。 制御部の一例を示すブロック図。 CISの構成を説明するための図。 CISの側面図。 LEDが発した光を導光体の長手方向Yに導光し所定方向に放射して原稿を照射する様子を示す模式図。 リニアCCDセンサに光学像が結像される様子を説明するための図。 カラースキャナの読み取り動作を示すフローチャート。 リニアCCDセンサの出力の調整方法の一例を示すフローチャート。 リニアCCDセンサの取込周期とLEDの発光タイミングとを説明するためのタイミングチャート。 原稿読取システムの外観構成を示した説明図。 図10に示した原稿読取システムの構成を示すブロック図。
符号の説明
1 CIS 5 原稿
6 原稿台カバー 7 原稿台ガラス
8 光源部 10 カラースキャナ
11 LED 11b 青色LED
11g 緑色LED 11r 赤色LED
12 導光体 12a 導光体の一方の端面
12b 拡散面 12c 射出面
12d 導光体の他方の端面 13 導光体カバー
13a 導光体カバーの開口部 14 ロッドレンズアレイ
15 リニアCCDセンサ 16 キャリッジ
18 駆動手段 20 規制ガイド
22 光源ドライバ 23 AFE部
23a アナログ信号処理部 23b A/D変換器
24 デジタル信号処理部 25 センサドライバ
28 メモリ
29 ガイド受け部 50 制御部
52 インターフェース 54 CPU
181 タイミングベルト 182 プーリ
183 パルスモータ 184 アイドラプーリ
700 原稿読取システム 702 コンピュータ本体
704 表示装置 706 原稿読取装置(カラースキャナ)
708 入力装置 708A キーボード
708B マウス 710 データ読取装置
710A フレキシブルディスクドライブ装置
710B CD−ROMドライブ装置
802 内部メモリ
804 ハードディスクドライブユニット

Claims (9)

  1. 複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、
    前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、
    一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、
    前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、
    前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置において、
    前記一定期間内における各色の発光タイミングは、任意に設定可能であることを特徴とする原稿読取装置。
  2. 請求項1に記載の原稿読取装置において、
    前記1画素に対応する前記光量情報を取り込む際における、各色の前記発光開始タイミングは、最初の色の発光開始タイミングから、最後の色の発光開始タイミングまでの時間が最短となるようにそれぞれ設定されることを特徴とする原稿読取装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の原稿読取装置において、
    前記移動体が1画素分の距離を移動する間の中央に近い位置にて、各色の前記発光開始タイミングが設定されることを特徴とする原稿読取装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の原稿読取装置において、
    前記光量情報は取込信号に基づいて取り込まれ、
    前記光源は、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むための複数の取込信号のうち、最初の取込信号の直前にて最初の色の発光を終了し、二番目の取込信号の直後にて最後の色の発光を開始することを特徴とする原稿読取装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の原稿読取装置において、
    前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むために複数回発光する際に、前記光源は最初の色と最後の色との中間にて緑色の光を発することを特徴とする原稿読取装置。
  6. 複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、
    前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、
    一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、
    前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、
    前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置において、
    前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むために複数回発光する際に、前記光源は最初の色と最後の色との中間にて緑色の光を発し、
    前記光量情報は取込信号に基づいて取り込まれ、
    前記光源は、前記1画素に対応する前記光量情報を取り込むための複数の取込信号のうち、最初の取込信号の直前にて最初の色の発光を終了し、二番目の取込信号の直後にて最後の色の発光を開始することを特徴とする原稿読取装置。
  7. 複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、
    前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、
    一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、
    前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、
    前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置にて実行されるコンピュータプログラムにおいて、
    前記一定期間内における各色の発光タイミングを、任意に設定することが可能であることを特徴とするコンピュータプログラム。
  8. コンピュータ本体、及び、
    前記コンピュータ本体に接続され、複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源と、
    前記光源を搭載し所定方向に移動する移動体と、
    一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサと、を有し、
    前記光源における各色の発光時間は、前記一定時間より短く設定されており、
    前記移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、前記イメージセンサにより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る原稿読取装置、を有する原稿読み取りシステムにおいて、
    前記一定期間内における各色の発光タイミングは、任意に設定可能であることを特徴とする原稿読取システム。
  9. 複数色の光を順次切り替えて発して原稿を照射するための光源を搭載し所定方向に移動する移動体を移動させつつ前記光源を発光させて、一定時間内に受けた光の量を光量情報として周期的に取り込むためのイメージセンサより色毎の前記光量情報を取り込み、連続して取り込まれる前記複数色の光の前記光量情報を1画素に対応させて原稿を読み取る際に、
    各色の発光時間が前記一定時間より短く設定された前記光源の、前記一定期間内における各色の発光タイミングを、任意に設定するステップを有することを特徴とする原稿読取方法。
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