JP2005089229A - Pzt圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサ - Google Patents

Pzt圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサ Download PDF

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Abstract

【課題】
広帯域の周波数特性を有するPZT圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサを提供する。
【解決手段】
少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、成膜面に粗面加工が施された基板3上に、水熱合成法によりPZT圧電結晶膜2を積層形成することを特徴とするPZT圧電結晶膜の製法である。又、少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、成膜面に粗面をなしている基板3と、水熱合成法により基板3の粗面上に積層形成されたPZT圧電結晶膜2と、PZT圧電結晶膜2の表面に取り付けられた電極4とを有することを特徴とする超音波トランスデューサ2である。
【選択図】図1

Description

本発明は、PZT圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサに関し、特に、広帯域な周波数特性を有するPZT圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサに関するものである。
水中音場の計測や医療診断装置で用いられる超音波トランスデューサの利用周波数は、数MHz〜10MHz程度が主流である。
この周波数の超音波送受信を実現する圧電体の膜厚は、圧電縦効果による振動を利用した場合、数十〜数百μmになる。尚、圧電縦効果とは、分極方向に電気信号を加えると、それと平行方向に歪み、応力を生じさせる効果を指し、圧電体の共振周波数は、膜厚に反比例する。これに対して圧電横効果とは、分極方向に電気信号を加えると、それと垂直方向に歪み、応力を生じさせる効果を指す。
しかし、そのような数十〜数百μmの膜厚の圧電体の製法として適切なものはなかった。
そこで、本発明者らによる非特許文献1〜非特許文献3や、未公開の特願2003−79425に記載されているように、数十〜数百μmの膜厚のPZT圧電結晶膜を安定的かつ短時間に生成するための製法及び装置が発明された。
石河 睦生、外6名、「超小型超音波センサ、生体内埋め込み型センサを目的とした水熱法によるPZT薄膜の作製に関する基礎検討」、日本音響学会2002年秋季研究発表会講演論文集、日本音響学会、平成14年9月27日、p1137〜1138 石河 睦生、外6名、「水熱法によるPZT薄膜の作成」、第23回超音波エレクトロニクス基礎と応用に関するシンポジウム講演予稿集、超音波シンポジウム運営委員会、平成14年11月7日、p19〜20 石河 睦生、外6名、「酸化チタンを用いた水熱合成法によるPZT薄膜に関する基礎検討」、日本音響学会2003年春季研究発表会講演論文集、日本音響学会、平成15年3月18日、p1191〜1192
しかし、これらの製法及び装置により生成されたPZT圧電結晶膜には以下のような問題点があった。
水中音場の計測や医療診断装置では、広帯域の周波数の超音波を平坦かつ一様な特性で送受信する必要があった。しかし、従来の製法及び装置により生成されたPZT圧電結晶膜では、実用的で良好な広帯域の周波数特性が得られなかった。広帯域化のための1つの方法としては、生成された圧電体に加工を施すことが挙げられるが、MHz帯の圧電体の膜厚はミクロンオーダーであり、圧電体の加工は困難であった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、圧電体を直接加工しなくても、広帯域の周波数特性を得ることが出来るPZT圧電結晶膜の製法及び、超音波トランスデューサを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のPZT圧電結晶膜の製法は、少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、前記成膜面に粗面加工が施された基板上に、水熱合成法によりPZT圧電結晶膜を積層形成するようにした。
上記構成によるPZT圧電結晶膜の製法によれば、水熱合成法による処理前に粗面加工が施された基板上に結晶膜の積層形成が行われ、粗面の凹凸深さに応じた不均一な膜厚のPZT圧電結晶膜が生成されるので、PZT圧電結晶膜自体を加工しなくても、広帯域な超音波送受信が可能となる。
又、本発明の超音波トランスデューサは、少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、前記成膜面が粗面をなしている基板と、水熱合成法により前記基板の粗面上に積層形成されたPZT圧電結晶膜と、前記PZT圧電結晶膜の表面に取り付けられた電極とを有するようにした。
上記構成による超音波トランスデューサによれば、成膜面が粗面をなしているので、粗面の凹凸深さに応じた不均一な膜厚のPZT圧電結晶膜が生成され、PZT圧電結晶膜自体を加工しなくても、広帯域な超音波送受信が可能となる。
又、前記PZT圧電結晶膜の形成は、前記基板表面に対する結晶生成用混合溶液の接触圧力を高めた状態で効率的に行うことが望ましい。
詳細には、前記PZT圧電結晶膜の形成は、オートクレーブ内に設けた撹拌羽根に、前記基板成膜面が前記撹拌羽根の回転方向を向くように前記基板を保持させ、結晶生成用混合溶液中で前記撹拌羽根を高速回転させながら行えばよい。
この構成によれば、特に粗面の凹部は、溶液の液圧を受けやすく溶液が侵入しやすくなり、より厚いPZT圧電結晶膜が生成される。そして、従来の水熱合成法では実現しえなかった数百μm単位の厚膜が安定的かつ短時間に生成され、数MHzの高周波かつ広帯域のPZT圧電結晶膜の生成が可能となる。
又、前記基板の粗面を形成する凹凸の最大高低差は、50μm以上とすることが出来る。
凹凸の最大高低差を50μm以上とすることにより、凹部分と凸部分に位置する膜厚の差は50〜100μm程度になり、例えば、膜厚が約200μmのPZT圧電結晶膜の場合には、数MHz〜10MHz程度の広帯域の周波数特性を得ることが出来る。
又、前記基板は、リン酸カルシウム化合物等の、アルカリ溶液中で安定する材料上に、チタンがスパッタリング又は蒸着されたものとすることが出来る。
リン酸カルシウム化合物等の材料は、水熱合成法で用いられる強アルカリ性の結晶生成用混合溶液中でも安定しており、安定したPZT圧電結晶膜の生成が行なえる。
又、前記粗面加工は、機械加工、レーザ加工、ブラスト加工、化学加工等の任意の方法により行うことが出来る。
チタン基板の加工は、PZT圧電結晶膜等の圧電体に直接加工するよりも、加工が容易であり、又、粗面加工に際し、精密性を要求されないので、上記いずれの加工方法によっても粗面加工が可能であり、経済的である。
又、前記PZT圧電結晶膜の表面は、樹脂等の電気絶縁・防水材料によりコーティングされるようにすることも出来る。
コーティングを行うことにより、水中や体内を計測する超音波トランスデューサとして用いることが可能となる。
本発明にかかるPZT圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサによれば、PZT圧電結晶膜を直接加工しなくても、基板の凹凸深さに応じて膜厚が水平方向に不均一なPZT圧電結晶膜が生成されるので、広帯域の超音波送受信が可能となる。
特に、数百μm程度の膜厚を有し、かつ膜厚が不均一なPZT圧電結晶膜が生成されれば、数MHz〜10MHz程度の高周波かつ広帯域の周波数特性を必要とする水中音場の計測や、医療診断装置に用いることの出来る超音波トランスデューサが実現される。
以下、本発明の最良な実施の形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1、図2は、本発明にかかるPZT圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサの一実施例を示している。
本発明のPZT圧電結晶膜の製法は、少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、成膜面に粗面加工が施された基板上に、水熱合成法によりPZT圧電結晶膜を積層形成することを特徴とする。
本発明の超音波トランスデューサ1は、図1の模式図に示すように、少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、成膜面が粗面をなしている基板3と、水熱合成法により基板3の粗面上に積層形成されたPZT圧電結晶膜2と、PZT圧電結晶膜2の表面に取り付けられた電極4とを有することを特徴とする。
このように、本発明の製法の特徴は、水熱合成法による処理前に予め、基板3の成膜面に粗面加工が施されることにある。又、本発明の超音波トランスデューサ1の特徴は、基板の成膜面が粗面であることにある。
従来の成膜法により、粗面加工を行うことなく、平坦な基板上にPZT圧電結晶膜の厚膜を生成する場合には、膜厚がほぼ均一な結晶膜が生成されていた。又、従来の水熱合成法により生成されるPZT圧電結晶膜の結晶面には、数μm程度の凹凸が形成されることはあるものの、ほぼ均一な結晶膜が生成されていた。
その場合、圧電縦効果による振動を利用したPZT圧電結晶膜の共振周波数は、特定の周波数付近に落ち着き、実用レベルでの広帯域の超音波送受信に用いることは出来なかった。
そこで、水熱合成法による処理を行う前に予め、基板の成膜面に粗面加工を行ってから、水熱合成法による処理を行ない、PZT圧電結晶膜を生成すると、結晶生成用混合溶液は、粗面加工により形成された凹部に侵入しやすくなるため、まずは凹部に優先的に結晶核が生成される。
その後、結晶核の成長過程を経て、基板の凹凸にかかわらず、ほぼ一様にPZT圧電結晶膜が積層形成されるようになる。
そして、所望の中心周波数を有するような膜厚になるまで、成長過程を経れば、基板の凹凸の深さに応じて、水平方向に膜厚の異なるPZT圧電結晶膜が生成される。
圧電縦効果によるPZT圧電結晶膜の固有振動数は、膜厚に反比例することから、水平方向に膜厚の異なるPZT圧電結晶膜が生成されたことにより、膜厚差に基づく周波数レンジでの超音波送信が可能になり、又、同様の帯域で超音波の受信を行うことも可能となる。つまり、膜厚の不均一さにより広帯域の固有振動数を有するPZT圧電結晶膜が生成される。
不均一な膜厚を得るために、予め基板に施される粗面加工の方法としては、カッター・旋盤・ドリル・プレス・フライス盤・突起を有する叩き具等の機械加工、レーザ加工、梨地加工・ショットピーニング等のブラスト加工、プラズマ処理・エッチング等の化学加工等による、研磨・切削・露出が挙げられる。
粗面は、基板上に凹凸が形成されるものであれば、丸(ドット)、三角、四角、線状、波状等、模様や形状は問わず、又、凹凸が鋭角であるか鈍角であるかも問わない。又、粗さの程度や形状は、必ずしも精密かつ微細である必要はなく、切削された表面に発生したばりを除去することも任意である。
凹凸の深さ(最大高低差)については、中心となる共振周波数及び要求帯域に合わせて決められる。例えば、最大膜厚200μm程度、中心周波数3MHz程度のPZT圧電結晶膜の場合、基板に形成される凹凸の最大高低差が50μm〜100μm程度となるように粗面加工を施せば、最終的な膜厚差は50〜100μmとなり、1MHz〜10MHz程度の帯域で振動するPZT圧電結晶膜が得られる。
このような数十μm以上の膜厚差をPZT圧電結晶膜に設けることは、そもそも、膜厚がこれより薄い薄膜の場合には当然、出来なかった。更に、従来の薄膜は、主として、圧電横効果による振動を利用していたから、膜厚を50μm以下と薄くすることと、デバイス設計は基板の水平方向に主眼が置かれ、基板自体もミクロンオーダーの薄さで形成されており、PZT圧電結晶膜のみならず基板の粗面加工も困難であった。
しかし、本発明の製法により生成されるPZT圧電結晶膜は、上述したように圧電縦効果を利用するものであるから、基板自体も厚いもの(例えば、膜厚のミクロンオーダーに対して、基板厚はミリオーダー)となり、加工容易なチタン金属又は酸化チタンで構成された成膜面を数十〜数百μmの範囲で切削等して粗面加工することは容易に行なえる。
更に、所望の周波数帯域内でより均一な超音波送受信特性を有するためには、単に均一深さの溝を形成する等して粗面加工を行うよりは、ランダムな場所にランダムな深さでランダムな形状に凹凸を形成したほうがよい。又は、逆三角形状の勾配を有する溝を一定間隔又はランダムな間隔で基板上に彫ってもよい。
様々な膜厚がPZT圧電結晶膜の表面全体にランダムに分布しているほうが、後述する超音波トランスデューサ用に、膜表面に取り付けられる電極にとっては、あらゆる周波数の超音波を平坦、均一な特性で受信することが出来る。又、電極の取付位置を正確に決定する必要がなくなる。
但し、PZT圧電結晶膜の膜厚が100〜200μmと厚くなるにつれ、PZT圧電結晶膜は不均一に積層される傾向にあるため、最終的には、基板表面の不均一さに、積層面の不均一さが加味されて、よりランダムに不均一な膜厚を有するPZT圧電結晶膜が生成される。従って、必ずしも、逆三角形状の溝のような一定形状の粗面加工を施すのがよいということではない。
以上のようにして生成されたPZT圧電結晶膜の表面に、電極を蒸着し、電極及び基板上にリード線を接続すれば、広帯域の超音波送受信が可能な超音波トランスデューサが完成する。尚、表面が酸化チタンで覆われた基板にPZT圧電結晶膜が生成される場合には、酸化チタンは導電性を有しないため、リード線取付面に、チタン金属をスパッタリング又は蒸着して他方側の電極とし、その電極にリード線を取り付ける。
ここで、本発明のPZT圧電結晶膜の製法及び超音波トランスデューサの作製に用いられる水熱合成法について簡単に説明しておく。
水熱合成法とは、高温高圧の環境下で、水の存在下で物質の合成や結晶成長を行うことをいう。大気圧では水が気体となる温度でも、高圧下では水が液相で存在するため、大気圧下ではできない反応が生じることとなる。そのため、水熱合成反応を利用して、水晶やルビーのような様々な無機化合物の生成を行う等、工業的にも利用されている。
PZT圧電結晶膜の製法には、この他、焼結法、スパッタ法、CVD(化学気相)法、ゾルゲル法、レーザアブレーション法等様々ある。その中でも水熱合成法には、これら他の製法にはない以下の特徴がある。
(1)製造装置が圧力釜なので製造法、製造工程が比較的単純である。
(2)基板であるチタン上にPZT圧電結晶膜を生成させるため、予め基板形状を加工することにより、曲面や凹凸のある圧電素子の製造が可能である。
(3)基板と成膜された結晶膜との間の剥離強度が大きく、剥離しにくく、又、割れにくい。
(4)自発分極方向がほぼ揃って結晶成長するため、分極処理が不要である。他の製法の場合には、分極処理のため、直流の高電界による電気的な処理が必要となる。
(5)低温反応(100〜200℃)である。
本発明の製法により生成されるPZT圧電結晶膜も、本発明の超音波トランスデューサを構成するPZT圧電結晶膜も、この水熱合成法を利用して得られる。一般的には、Ti4+、Zr4+、Pb2+の金属イオンを含んだ水溶液と、KOHの水溶液とを混合して、高温、高圧の環境下でチタン(チタン金属又は酸化チタン)基板上に結晶核を生成させ、その後、結晶核を成長させる工程を経る。
上述したような特徴に基づき、本発明の超音波トランスデューサは容易に作製される。すなわち、水熱合成法により生成されたPZT圧電結晶膜は、自発分極方向がほぼ揃って結晶成長するため、結晶膜表面上に電極を蒸着し、リード線を取り付ければよい。他方側の電極は、基板表面がチタン金属で出来ている場合には基板そのものが担うので、基板にリード線を取り付けるだけでよい。
又、基板の成膜面を粗面加工する他、予め、基板全体を、医療診断装置用等の要求に合わせ、任意の形状に加工することが出来るのも、水熱合成法により生成されるPZT圧電結晶膜ならではの特徴である。
尚、チタン基板の代わりに、リン酸カルシウム化合物等の、アルカリ溶液中で安定する材料上にチタン金属又は酸化チタンをスパッタリング又は蒸着した基板を用いてもよい。リード線取付面にチタン金属がスパッタリング又は蒸着されていない場合には、新たにチタン金属をスパッタリング又は蒸着することにより、他方側の電極として用いることが出来る。リン酸カルシウム化合物は安価で加工容易である上に、水熱合成法で用いられる強アルカリ性の結晶生成用混合溶液中でも安定であるので、安定したPZT圧電結晶膜の生成が行なえる。
従って、本発明において、チタン基板とは、少なくともPZT圧電結晶膜の成膜面がチタン金属又は酸化チタンで出来ている基板であることを意味するものである。
尚、本発明の超音波トランスデューサを構成するPZT圧電結晶膜は、超音波の受信又は送信のいずれかのみに用いることも可能であり、超音波の受信のみに用いられる場合は、超音波センサ、パッシブソナー等と呼ばれる場合もある。
又、超音波トランスデューサは、一般に、自ら超音波を発して、物体に反射して戻ってきたエコーを受信するアクティブソナーの用途に用いられる。
このように、PZT圧電結晶膜は、圧電正効果(センサ)と、圧電逆効果(アクチューエータ)の両方の性質を有するものであるから、この性質のいずれを利用するかは、超音波トランスデューサの用途によって決まることである。従って、本発明の超音波トランスデューサには、超音波センサ、パッシブソナー、アクティブソナー、アクチューエータも含まれるものとする。
更に、数MHz〜10MHz程度の間の高周波かつ広帯域のPZT圧電結晶膜を短時間で安定に生成するための方法、装置について説明する。
図2は、水熱合成法により、PZT圧電結晶膜を基板上に生成するための生成装置の一実施例であるオートクレーブ5(圧力釜)である。
図2に示したオートクレーブ5は、溶液を収容し、密閉用ネジ51で密閉可能な耐圧性内筒容器52の内部の中心軸上に、モータ53で回転される撹拌羽根54が固設されている。尚、撹拌羽根54は一方向又は正逆両方向に回転される。
撹拌羽根54の回転方向表面には、PZT圧電結晶膜が成膜される基板を保持するためのホルダ55が設けられる。
内筒容器52の外周にはヒータ56が設けられ、内筒容器52内の溶液の温度調節を行う。圧力計57は、内筒容器52内の圧力を計測し、温度計58は、溶液の温度を計測する。尚、圧力は、温度の調整により変化する。この構成により、水熱合成法の特徴である、高温高圧の監視及び調整が行われる。
更に、オートクレーブ5には、内筒容器52内の圧力を減圧するための減圧バルブ(図示せず)が設けられている。減圧バルブにより、内筒容器52内が100℃以上の高温の段階で内圧を減圧することで、酸化鉛等の不純物の生成を防止し、結晶膜の特性の劣化を防止することが出来る。
オートクレーブ5を用いて、水熱合成法によりPZT圧電結晶膜を生成すれば、撹拌羽根54上に設けたホルダ55に基板を、成膜面が垂直になるように保持した状態で、撹拌羽根54を高速に(内容積600ccの内筒容器52に対し、結晶膜成長過程で245rpm程度)回転させることで、基板は溶液の液圧を受けやすくなり、基板表面に対する結晶生成用混合溶液の接触圧力が高まるので、基板上の成膜効率が上がり、PZT圧電結晶膜の成長が促進される。
これにより、より短時間で安定に、数百μm程度の厚い結晶膜が生成されるので、数MHzの高周波かつ広帯域の超音波の送受信が可能な超音波トランスデューサ1を作製することが出来る。
しかも、この製法、装置によれば、数十μm以上のPZT圧電結晶膜が短時間で安定に生成されるだけでなく、基板上に形成された凹凸の凹部が最も接触圧力を受け、凹部に溶液がより侵入しやすくなり、凹部の結晶膜生成が優先的に短時間で行われ、凹部が結晶膜で覆われた後は、基板の表面全体にほぼ一様に結晶膜が積層形成される。
尚、本発明に於いて、PZT圧電結晶膜の生成を行うための方法及び装置は、必ずしも図2に示したものに限らず、水熱合成法による一般的な製法及び装置であってもよい。
以下、本発明の詳細な実施例について、図3のフローチャート図に従って、説明する。ここでは、図2のオートクレーブ5を用いて、水熱合成法によりPZT圧電結晶膜2を生成し、更に、このPZT圧電結晶膜2を用いて超音波トランスデューサ1を作製する場合について説明する。
まず、PZT圧電結晶膜2を成膜するための基板3として、市販のチタン金属基板(チタン基板)を12mm(縦)×30mm(横)×12mm(厚み)の大きさにカットして用意した。チタンの音響特性は、音速約6070m/s、密度が4.5×10kg/m、音響インピーダンスが27.3×10Ns/mである。
ここで、厚みのあるチタン基板を用いたのは、圧電縦効果を利用した高周波用広帯域超音波トランスデューサを作製するためと、PZT圧電結晶膜2を完全に基板3に成膜する(基板3を強固にホルダ55に固定する)ためと、基板3と空気との境界面での超音波の反射時間を遅くするためである。
基板3上のPZT圧電結晶膜2を成膜する面(成膜面)に粗面加工を施す(S110)。ここでは、図5(a)の断面図に示されるとおり、機械加工により基板3の凹凸の高低差が0〜約50μmとなるよう、基板3の成膜面全体にランダムに粗く切削した。尚、基板3の表面を平坦にする処理は特に不要であるが超音波洗浄等を行ってもよい。又、本発明では、予め、上記のような粗面加工が施された基板3を用意した上で、S120のステップから開始してもよい。
この基板3を、成膜面が回転方向に対して表面側、かつ垂直となるよう、オートクレーブ1のテフロン(登録商標)製耐圧内筒容器52(内容積600cc)内のテフロン製撹拌羽根54に対してホルダ55を介して固定する。
内筒容器52内には、結晶生成用溶液の出発原料となるZrOCl−8H0の水溶液1mol/lを60mlと、TiClの水溶液1mol/lを40mlと、Pb(NOの水溶液1mol/lを100mlと、KOHの水溶液4mol/lを200mlとを混合した溶液を収容する。
尚、TiClの水溶液1mol/lを40mlに代えて、TiO結晶(ルチル型又はアナターゼ型)の粉末1gを用いてもよい。
その後、内筒容器52を密閉し、収容溶液を温度160℃、圧力0.5MPa以上の環境に保った状態で、撹拌羽根54を15rpmの回転速度で回転させ、水熱合成法による処理を実行する(S120)と、基板3の表面上には、PZT結晶核が生成される(S130)。
PZT結晶核が生成された後、膜厚を増加させるため、PZT結晶核を成長させるプロセスに移行する(S140)。
この際は、内筒容器52内の収容溶液を新しいものに入れ替え、内筒容器52を密閉用ネジ51で密閉し、収容溶液を温度140℃、圧力0.3MPa以上の環境に保った状態で、撹拌羽根54を245rpmの回転速度で回転させ、10時間以上×n回(目的の膜厚になるまで)の合成時間をかけて、水熱合成法による処理を実行し、PZT結晶核を成長させ、PZT圧電結晶膜2を基板上に積層する(S150)。尚、収容溶液は、毎回入れ替えられる。
本実施例では、200μmの膜厚にするため、20時間の合成を8回と10時間の合成を7回、合計15回行った。ここまでの膜厚のPZT圧電結晶膜2が生成されることにより、水中計測や医療診断装置に適した数MHzの高周波超音波送受信が可能となる。
図5(a)に基板3上に生成されたPZT圧電結晶膜2と、基板3との接合部断面図を示す。図5(a)は、PZT圧電結晶膜2を約100μmまで積層し成長させた段階での断面図である。尚、図5(b)は、基板3の凹凸の高低差が0〜約100μmとなるよう、基板3の成膜面全体にランダムに粗く切削し、約200μmまで積層し成長させた段階での断面図である。
図5の断面図からは、基板3の表面は予め加工された凹凸形状をしており、この粗面上に、PZT圧電結晶膜2が積層形成されていることが確認出来る。特に、基板3の表面の凹部は、撹拌羽根54の回転により液圧を受けやすくなっており、溶液が侵入しやすいことから、凹部にはより厚くPZT圧電結晶膜2が積層形成され、全体としては、粗面の凹凸深さに応じて、水平方向に膜厚が不均一なPZT圧電結晶膜2が生成されていることが分かる。
この結果、PZT圧電結晶膜2の膜厚は、図5(a)では、100μm〜150μmの範囲でランダムにばらつき、図5(b)では、170μm〜270μmの範囲でランダムにばらつく。特に、図5(b)のように膜厚が増加すればするほど、PZT圧電結晶膜2表面は、成膜される結晶の大きさの差異により不揃いに成膜されるようになるため、膜厚のばらつきは、より広範囲かつランダムになることが分かる。
このように、成膜過程で膜厚が不均一なPZT圧電結晶膜2が得られることにより、圧電縦効果による振動の固有振動数は広帯域になる。つまり、以上の過程を経て、高周波かつ広帯域の超音波の送信が可能なPZT圧電結晶膜2が生成されたこととなる。
尚、本実施例では、1〜10MHz程度の周波数特性を有する超音波トランスデューサを作製するため、約200μmまで成膜を行ったが、例えば、図5(a)のような100μmの段階で成膜を終了させることも可能であり、その場合には、共振周波数は200μmのものよりも高くなり、帯域もその分シフトすることになる。
更に、本実施例では、PZT圧電結晶膜2の生成終了後、内筒容器52内が高温(100℃)のうちに、減圧バルブを開放し、内圧を大気圧に戻して水熱合成処理された基板を取り出し、それを30℃以下の水等で急速冷却することで、不純物である酸化鉛の生成を防止している。図4は、この過程を経て、最終的に生成されたPZT圧電結晶膜2の膜面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。膜面には、多数の典型的なペロブスカイト構造の立方体結晶が確認出来る。
ここで、超音波の送信を行う場合には、電極にパルス波又は正弦波の電圧を印加すればよい。尚、MHz帯の超音波は、単にアクチュエータとしては、空気中で振動発生するものであるが、空気中を伝搬することは出来ず、水中でのみ伝搬可能である。
このようにして、基板3に成膜された約200μmのPZT圧電結晶膜2の表面に、図6に示したように、面積10mm×10mmの金電極4を蒸着し(S160)、電極4と、基板3の一端に、導電性接着剤を用いてリード線6a,6bを取り付ければ(S170)、超音波トランスデューサ1が完成する。
尚、電極4は、超音波検出のための受信信号出力用と、超音波発生のための駆動電圧信号入力用を兼用しない場合には、結晶膜表面に2個蒸着される必要がある。
又、成膜させる基板3の材料を、チタンの代わりに、リン酸カルシウム化合物等の、アルカリ溶液中で安定する材料上にチタンをスパッタリング又は蒸着させたものとすることも出来るが、その場合には、リン酸カルシウム化合物上にチタン金属をスパッタリング又は蒸着して、他方側の電極とし、その電極にリード線6bを取り付ける。尚、基板上の成膜面と電極取付面とが異なる面にある場合等には、電極取付面へのスパッタリング又は蒸着は、成膜前でも後でもよい。
更に、水中での使用が可能なように、電気絶縁と防水のため、PZT圧電結晶膜2の表面にアクリル樹脂をスプレー塗布する。
水熱合成法により生成されたPZT圧電結晶膜2は、基板面と結晶膜面との接合面が結晶格子レベルで接着しているので超音波の反射が起こりにくい。又、接着強度が高いため、その他の方法により生成されたPZT圧電結晶膜のように、基板に接着する工程が不要となる。
更に、水熱合成法によるPZT圧電結晶膜2は、生成過程で自発分極方向がほぼ揃って結晶成長するため、その他の方法による場合のような分極処理工程が不要であり、又、基板表面がチタン金属で構成されている場合には、基板そのものが他方側の電極の役割を担うため、成膜面に電極4を介してリード線6aを取付け、基板3の表面にリード線6bを取り付けるだけで、超音波トランスデューサ1が出来上がる。
このようにして作製された超音波トランスデューサ1の水中でのセンサとしての音波受信特性を確認するため、図7に示すような受波感度測定システムを用いて、測定を行った。
図7の受波感度測定システム7は、信号を発生させるファンクションジェネレータ71、信号を増幅するパワーアンプ72、周波数の異なる複数の水浸型超音波プローブ73、水を収容した水槽74、超音波トランスデューサ1の出力電圧を測定するディジタルオシロスコープ75により構成される。いずれも市販されているもので構成可能である。尚、超音波プローブ73は、予め標準ハイドロホンを用いて送波感度を校正してある。
この受波感動測定システム1の水槽74内に設置された超音波プローブ73と100mmの距離を隔てた位置に、超音波トランスデューサ1を対向して設置した。そして、ファンクションジェネレータ71からトーンバースト波を出力し、パワーアンプ72で増幅された駆動電圧信号を、超音波プローブ73に印加して、超音波を発生させ、対向する超音波トランスデューサ1に照射し、リード線を介して、超音波トランスデューサ1の出力電圧をディジタルオシロスコープ75で観測した。
図8は、観測した受信波形の一例を示している。図中、ファンクションジェネレータ71からディジタルオシロスコープ75に入力されるトリガ信号の波形の立ち上がりで超音波プローブ73からバースト超音波を送信する。そのタイミングから、約67μsec遅れて受信波形が観測されていることが分かる。尚、図8で使用した超音波プローブ83は、2.25MHzの中心周波数のものである。
図9は、超音波プローブ73から、1MHz及び10MHzのバースト波を送信して、本実施例で作製された超音波トランスデューサ1が受信した際の検出電圧波形をディジタルオシロスコープ75で観測したものを示している。これより、本発明の超音波トランスデューサ1がMHz帯の超音波の受信をすることが可能であることが分かる。尚、この時の検出電圧は10倍に増幅されたものである。
図10は、中心周波数が2.25MHz、3.5MHz、5MHz、7.5MHz、10MHzの4種類の異なる超音波プローブ73(送波感度校正済み)を用いた場合の、超音波トランスデューサ1の受波感度の周波数特性を示している。
尚、受波感度は、ディジタルオシロスコープ75で観測された超音波トランスデューサ1の出力電圧と、超音波プローブ73の送波感度及び駆動電圧から求めた。
図10から、1MHz以下、3MHz、8MHz付近に受波感度のピークが来ているものの、1〜12MHzまでの広帯域の周波数範囲で、ほぼ平坦な特性で受波していることが分かる。
本実施例のように、基板3の成膜面全体にランダムに0〜約50μmの凹凸を切削形成すれば、電極4の位置を図6に示した位置に限ることなく、広帯域の周波数の全てについて、均一なレベル、均一な検出ロスで、超音波を受信することが出来るようになる。
本発明にかかる超音波トランスデューサの模式図である。 PZT圧電結晶膜を生成するためのオートクレーブの一例を示す構成図である。 本発明にかかる超音波トランスデューサを作製するためのフローチャート図である。 生成されたPZT圧電結晶膜の膜面を示すSEM画像である。 生成されたPZT圧電結晶膜の断面を示すSEM画像である。 生成されたPZT圧電結晶膜と基板へのリード線取り付けの一例を示す説明図である。 本発明にかかる超音波トランスデューサの受波感度測定システムの概要構成図である。 本発明にかかる超音波トランスデューサの受波信号波形の一例を示すグラフである。 本発明にかかる超音波トランスデューサが1MHzと10MHz超音波を受信時の検出電圧波形の一例を示すグラフである。 本発明にかかる超音波トランスデューサの受波感度の周波数特性の一例を示すグラフである。
符号の説明
1:超音波トランスデューサ
2:PZT圧電結晶膜
3:基板
4:電極
5:オートクレーブ
51:密閉用ネジ
52:内筒容器
53:モータ
54:撹拌羽根
55:ホルダ
56:ヒータ
57:圧力計
58:温度計
6:リード線
7:受波感度測定システム
71:ファンクションジェネレータ
72:パワーアンプ
73:超音波プローブ
74:水槽
75:ディジタルオシロスコープ

Claims (10)

  1. 少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、前記成膜面に粗面加工が施された基板上に、水熱合成法によりPZT圧電結晶膜を積層形成する
    ことを特徴とするPZT圧電結晶膜の製法。
  2. 前記PZT圧電結晶膜の形成は、前記基板表面に対する結晶生成用混合溶液の接触圧力を高めた状態で行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のPZT圧電結晶膜の製法。
  3. 前記PZT圧電結晶膜の形成は、オートクレーブ内に設けた撹拌羽根に、前記基板成膜面が前記撹拌羽根の回転方向を向くように前記基板を保持させ、結晶生成用混合溶液中で前記撹拌羽根を高速回転させながら行うものである
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のPZT圧電結晶膜の製法。
  4. 前記粗面加工は、前記粗面を形成する凹凸の最大高低差が50μm以上となるように施される
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のPZT圧電結晶膜の製法。
  5. 前記基板は、リン酸カルシウム化合物等の、アルカリ溶液中で安定する材料上に、チタンがスパッタリング又は蒸着されたものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のPZT圧電結晶膜の製法。
  6. 前記粗面加工は、機械加工、レーザ加工、ブラスト加工、化学加工のいずれかにより行う
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のPZT圧電結晶膜の製法。
  7. 少なくとも成膜面がチタン金属又は酸化チタンで構成され、前記成膜面が粗面をなしている基板と、
    水熱合成法により前記基板の粗面上に積層形成されたPZT圧電結晶膜と、
    前記PZT圧電結晶膜の表面に取り付けられた電極とを、
    有することを特徴とする超音波トランスデューサ。
  8. 前記基板の粗面を形成する凹凸の最大高低差は、50μm以上である
    ことを特徴とする請求項7に記載の超音波トランスデューサ。
  9. 前記基板は、リン酸カルシウム化合物等の、アルカリ溶液中で安定する材料上に、チタンがスパッタリング又は蒸着されたものである
    ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の超音波トランスデューサ。
  10. 前記PZT圧電結晶膜の表面は、樹脂等の電気絶縁・防水材料によりコーティングされる
    ことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれかに記載の超音波トランスデューサ。
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