JP2005087196A - 海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム - Google Patents

海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、海洋深層水利用による海洋緑化と海藻栽培に関するもので、これによって魚介類の養殖が可能となり、高品質で付加価値の高い水産物を大量に安定して供給できる。
【解決手段】 本発明の海洋緑化と海藻栽培システムは、メインフロートを設け、これに波力発電、風力発電、消波装置を装備し、このメインフロートに深層水吸引用のパイプを設け、バキュームポンプと海藻栽培用の場所を設けた総合海洋構造とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、海洋深層水を利用する海洋緑化及び海藻栽培に関するもので、これによって魚介類の養殖が可能となり、高品質で付加価値の高い水産物の大量で安定した供給をすることを目的とする。
一般における海洋の魚介類の生息状況は、魚介類の餌となる藻類の多少よって大きく左右される。したがって、所望の水域において、魚介類の繁殖を図るには、この水域において十分な量の藻類を生息させる必要がある。
しかし、この藻類の生息に適した水域、即ち海底近くまで光合成に十分な強度の太陽光が到達し得る水域は水深や水質の関係上、ある範囲の水域に限定されて来ている。
また近年着目されている深層水利用についても、栄養価の高い食塩とミネラル分の多い水に注目されているが、深層水の採取には多くの困難な点があり、安価で大量の深層水の採取が出来るシステムが望まれている。
2001−336479号公報
前記公知文献による発明は、低コストで深層水を表層領に汲み上げて表層水を混ぜ、海洋の栄養豊富化を図り、二酸化炭素濃度を低減させる方法に関するものであるが、装置として具体的な記載がなく、また海洋緑化については僅かに示唆されている程度である。本発明は、海洋深層水を利用して海洋緑化及び海藻の栽培をより具体化するものである。
出願人はこの点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果本発明のシステムに到達したものであって、本発明は、波力発電、風力発電、消波装置を装備したメインフロートを設ける。このメインフロートには深層水吸引用のパイプ(800〜1200m)を設け、バキュームポンプと海藻栽培用の場所を設けるもので、総合すると巨大な海洋構造となる。
上述のように本発明の海洋システムは、設置や移動ないしは撤去が自在であって、従来の緑化装置に比べて格別に廉価で実現性に富み、管理も低コストで済む。そして規模的に広大であるため二酸化炭素あるいは海洋汚染対策にも貢献する。
そして今日まで行われている海藻栽培及びこれによって並行して行われ、アワビやウニ等の高級魚介類の養殖を深層水の利用で行うため、さらに高品質となり、大量で安定した増殖が可能となる。
添付図面により本発明の実施の形態を説明すると、本発明のシステムは、図1の平面図に示すように、中央にメインフロート(1)を設け、このメインフロートに深層水吸引パイプ(2)を設け、この前面に広く海藻養殖地Bを設けるもので、島国日本では、どこの海でも使用でき、きわめて効果的に利用できる。
本発明の実施例を図面により説明すると、図1および図2は本発明の海洋深層水利用による海洋緑化及び海藻栽培システムの全体を示す平面図及び海洋緑化、海藻栽培地側からの側面図で、この海洋上に繋留された海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システムプラントは、メインフロート・吸引パイプ(800m〜1200m)・バキュームポンプ及び栽培地(深度3m〜18m)から成り立っている。図示していないがこのメインフロート(1)は、波力発電・風力発電・消波装置を装備している。
図3及び図4に示す吸引パイプ(2)は、公称径150mm〜500mmの塩化系樹脂のパイプがメインフロート(1)に懸垂状態で深層水くみ上げ深度(800m〜1350m)まで配管され、受ける海流の影響を緩和させるため、図5の(2−1)に示すようなフレキシブルな構造・装置がほどこされている。吸引パイプ(2)には、深度50m毎に監視用あるいは海洋調査・深海探査研究等の目的のため、ファイバースコープ(12)が装着されている。そして、この装置すべての駆動力は環境を配慮し、自然の波力を熱エネルギーあるいはくみ上げ駆動力に変換させ、一方では消波効果を得る装置となっている。
深層水のくみ上げは、バキューム式真空ポンプPが主体をなし、熱昇ポンプ力(15)がくみ上げ補助力として機能する。くみ上げ装置の一部である熱昇ポンプ(15)は、吸引パイプ(2−3)先端より80m〜130mの任意の深度にコイル状熱線ヒーター(16)が吸引管内面に装着され、管内吸引水の温度を上昇せしめ、ポンプ力を発現させる装置である。深層水くみ上げ動力として、波力発電及び風力発電等で得られた電気エネルギーによる真空ポンプ用モーターを駆動させ、くみ上げ力とし、もう一系統のくみあげ力は波力発電に内蔵される発電用タービン回転力を真空ポンプに連動させくみ上げ力とする。この二系統の吸引力がバキュームのくみあげ力を安定的にさせ、なおかつ余剰の電気エネルギーは、熱線ヒーター等による温度管理に償却される。
このようにしてくみ上げられた海洋深層水は、一時フロータンク1号(8)内で温度センサーによる集中管理電子制御システムにより、温度の管理がなされる。
海藻栽培域に深層水をできうる限り長く漂わせるために、深層水を現場海域表面水温より2度〜2.8度高い温度に設定管理し、放水させ、それがプランクトンの発生効果を拡大させることともなる。海藻栽培地には、既に開発された海藻植生ロープ(7)と、独自に開発した海藻植生専用水中フロートを併用することにより、栽培地Bを形成する。栽培地Bが海藻類を安定的に成長せしめるために、太陽光線の届く一定深度を保つ装備がくみこまれている。海藻養殖専用フロートパネルを連結させることにより、養殖地の変形あるいは波による、からみ・損傷を抑止する効果を併せもち、互いのパネル同士の連続的位置・方向・形状を確保しあう構造が形成されている。
センターフロートにその海域の海流・海象に適応する消波装置を選び、あるいは併設することにより、栽培地Bを余波から保護し、海藻の幼苗を流失から守り、より安定的かつ効率的な栽培が実現可能となる。
本発明のシステムの設備の耐久性、特に海藻の栽培地Bは波の上下運動の繰り返しより起こるつかれ現象をやわらげるために、ブイ群(6)より懸垂されたロープには、その一本一本に図7で示す伸び・縮みのクッション的機能をもたせる。図中の(7−1)は緩衝装置群であってワイヤーゴムリングである。この懸垂ロープ(7)は、水中フロート(6−1)の浮力を上回る重量のウェイト(4)が吊り下げられている。そのことにより、波の上下運動が引き起こす植生フロートの上下運動はフロート自体の浮力が作用することにより、その上下運動自体が打ち消しあう効果を発現する。養殖栽培地Bとなる水中フロートは盤面形で、その上面にはあらかじめ海藻類の種が接着され、盤と一体をなしている。海藻養殖地Bは、養殖される海藻の種類に応じて、太陽光線の必要量に応じた一定深度を保つ長さにブイ群より懸垂されている。
図4に示す吸引パイプのスコープセンサー(12)群は、リアルタイムで海中の各深度ごとの様相の映像を記録できる。このスコープセンサー(12)群が広範囲の海域の各深度ごとの観測を具現し、これまでにない海洋生態系の研究・究明の大きな役割を担う。スコープセンサー(12)群は、独自の装置の不具合・損傷・トラブルを自己究明あるいは察知する。スコープセンサー群は、装置の不具合箇所を最小時間あるいは最低コストで察知できる。そして、特定されたその不具合箇所は、最短時間でとかも最小備品、なおかつ最少人数による復元が可能となり、管理上からも超低コストといえる。
本発明のシステムプラントは、海洋深層水最終深度(800m〜1350m)程度であれば設置海域を選ばない。広大な世界の海洋に対応しうるものといえる。このシステムプラントは、繋留されたメインフロート(1)を頭に吹流し状態にあるので、栽培地Bが常に波から保護される状態となり、栽培面が余波の影響を最も受けない。そして、その規模が限定されないことにより、どのような海象・あるいは海流海域にもなじみ、あらゆる条件も選ばない。また、この繋留ロープ及び繋留チェーンは、海流の平均的速度プラス風速を視野に入れ、過去の海象30年中最大値の2,832倍強度とし、なおかつ繋留素材には一部緩衝機能を有する装備を装着する。
このように本発明のシステムプラントは、集魚効果、産卵・飼育効果つまり絶大な漁礁効果が発現され、海洋資源回復が期待される。そして、栽培された海藻の光合成による二酸化炭素の吸収、酸素の発生がもたらす海洋の浄化能・緩衝能、これらが世界の二酸化炭素濃度の上昇により起こる温暖化現象あるいは海流の蛇行の問題・沿岸域の白化現象などをくいとめる対策的手段としてかなり有効なものといえる。
本発明のシステムプラントは、設置・移動ないし撤去等の自在性に優れ、これまで考案された他の緑化プラントに比べ格段に廉価で実現性に富み、管理も低コストで済むばかりか、従来の海洋緑化装置に比べ、装置本体の設置及び繋留・栽培・実行管理が簡易で、商業的にも十分採算の見込める栽培装置といえる。またこのシステムプラント群が規模的に広大であれば、二酸化炭素あるいは海洋汚染対応対策に貢献する度合いはその規模に比例的大であるといえる。そしてこれまで状況の悪い海域とみなされ、海洋緑化、海藻栽培・養殖が実現不可能とされていた海域においても、その栽培・養殖が実現可能とされる。今日まで行われている海藻栽培、および同時並行的貝類・うにその他の栽培・養殖が海洋深層水の利用により、より高品質・付加価値の高い水産物の生産がより大量にかつ安定的に低コストで実現されることとなる。
日本国は島国であり、周囲が海洋であるため、本発明の海洋深層水を利用する海洋緑化・海藻栽培システムは、どこでも設置することができる。このため高品質で付加価値の高い水産物の生産供給が可能であって恵まれた環境におかれる。
本発明システムの平面図 海藻栽培地B側からの側面図 海洋深層水吸引パイプの上部詳細書 海洋深層水吸引パイプの下部詳細書 吸引パイプのジョイン部の詳細書 吸引パイプの外装部分図 繋留ロープの継手部詳細書
符号の説明
(1)…メインフロート
(2)…吸引パイプ
(2−1)…フレキシブルジョイント
(2−3)…吸引パイプの先端
(3−1)…吸引パイプの保護ワイヤー
(3−2)…ファイバースコープのコード
(3−3)…固定バンド
(3−4)…ヒーター用のコード
(4)…ウエイト
(5)…消波装置
(6)…ブイ
(6−1)…水中フロート
(7)…繋留ロープ
(7−1)…緩衝装置
(12)…ファイバースコープ
(15)…熱昇ポンプ
(16)…コイルヒーター
B…栽培地
P…ポンプ

Claims (7)

  1. 繋留されたメインフロートに吸引パイプ、バキュームポンプ及び栽培地を設け、波力発電、消波装置を設けたことを特徴とした海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
  2. 深層水くみ上げ用の吸引パイプは、深度1350mまで配管され、フレキシブルな構造であって、50m毎にファイバースロープを設けることを特徴とした請求項1に記載の海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
  3. 深層水のくみ上げは、波力発電及び風力発電を動力としたバキューム式真空ポンプを主体とし、熱昇ポンプを補助力として機能し、該熱昇ポンプは吸引パイプ先端より80〜130mの任意の深度にコイル状の熱線ヒーターが吸引管内面に装着され、管内吸引水の温度を上昇させ、ポンプ力を発現させることを特徴とした請求項1に記載の海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
  4. 海藻栽培地には、海藻植生ロープと海藻植生フロートを併用して栽培地を形成し、海藻養殖専用パネルを連結させることにより養殖地の変形、波によるからみ、損傷を抑止することを特徴とした請求項1に記載の海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
  5. センターフロートに消波装置を設け、栽培地を余波から保護し、海藻の幼苗の流失を守り、安定した効率栽培地を確保することを特徴とした請求項1に記載の海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
  6. 栽培地に懸垂されるロープ群は、ブイ群によって懸架され、水中フロートの浮力を上回る重量のウエイトを吊り下げ、波の上下運動の繰返しによって起る疲れを和げるため伸び縮みに対応するためのクッション機能を有することを特徴とした請求項1に記載の海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
  7. スコープセンサーは50m毎に設けられていて、リアルタイムで海中の各深度ごとの様相を映像で記録することを特徴とした海洋深層水利用による海洋緑化・海藻栽培システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101254976B1 (ko) * 2011-03-17 2013-04-17 재단법인 포항산업과학연구원 해조류 배양액 공급장치

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