JP2005086518A - アンテナ装置 - Google Patents

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由樹 岡野
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Abstract

【課題】 複数のアンテナ素子を用いて指向性を制御することにより高いアンテナ利得を得、更に、アンテナ素子間の相関係数が小さい複数本のアンテナ素子を有する移動通信装置の携帯端末用のアンテナ装置を提供する。
【解決手段】 複数のアンテナ素子11〜1Nより成るアレーアンテナ1、ウェイト制御部2、筐体3を有して、小型情報端末に取り付けて使用されるアンテナ装置において、隣り合う各2つのアンテナ素子間隔dを方式周波数の波長λで換算して0.5波長より小さくし、伝播路の状況に応じたアンテナ給電ウェイトにより指向性制御を行うアダプティブアレーアンテナビームフォーミングを行い、或いは空間的な物理チャネルの並列伝送によるMIMO伝送を行うアンテナ装置。
【選択図】 図1

Description

この発明は、アンテナ装置に関し、特に、複数のアンテナ素子を用いて指向性を制御することにより高いアンテナ利得を得、更に、アンテナ素子間の相関係数が小さい複数本のアンテナ素子を有する移動通信装置の携帯端末用のアンテナ装置に関する。
従来、携帯端末搭載用のアレーアンテナとしては、基地局に適用されているものと同様にアンテナ素子間隔を0.5波長程度としたものが多く検討されている(非特許文献1 参照)。これはアレー理論に基づいてグレーティングローブを発生させずに高いアンテナ利得を得るがためであり、アンテナ素子間結合の影響による利得の低下を避ける上においても、アンテナ素子間隔を0.5波長程度とするものが多い。PDC方式の携帯端末においては、図14に示される如く、ホイップ形状のアンテナ素子1hと逆F形状のアンテナ素子1fの2本をアンテナ素子間隔dを0.5波長以下としてアンテナ装置本体に配置してアレーアンテナ1を構成している。しかし、この図14に示されるアレーアンテナ1は、ダイバーシティ効果を得るためのアンテナ素子配置であり、次世代移動通信装置において必須の技術とされるアダプティブアレーアンテナとMIMO伝送法(非特許文献2 参照)とを両立させるアンテナ配置について考慮したものではなく、特定のウェイトによる指向性制御(非特許文献3 参照)もMIMO伝送も行っているものではない。
従来の0.5波長間隔のアンテナは、基地局に適用した場合と同様にアダプティブアレービームフォーミングにより高いアンテナ利得が得られ、そして、アンテナ素子間の相関係数も小さくなる反面、アンテナ素子間隔が大きいところからアンテナに要する体積が大きくなり、これを携帯端末の如き小型の情報端末に適用した場合にこれを小型化することができないという問題がある。従って、ノート型パソコンの外部拡張スロットに搭載するカード型無線端末も、小型であるのでこれに複数のアンテナを設置することはできなかった。
また、従来のアンテナ装置は、アンテナ装置内に大きな地板を設置することにより所望の指向性を得ていたが、ノート型パソコンの如き携帯端末の外部拡張スロットに搭載するカード型無線端末の場合は、無線端末のみならず携帯端末本体にも地板が必要であった。
更に、指向性制御を行うウェイトについても、アンテナ素子間隔を0.5波長程度とした場合は、所望の特性を得る上において360°全ての位相範囲についてウェイト演算処理を行う必要があり、アンテナ装置における信号処理量が膨大になるという問題もあった。
鈴木淳志、市毛弘一、新井宏之、"アナログ位相器を用いた移動体端末用アダプティブアレーアンテナに関する検討"、2003年電子情報通信学会総合大会、B5−198、2003. G.J.Foschini,"Layered Space-Time Architecture for Wireless Communication in a Fading Environment When Using Multiple-element Antennas、"Bell Las Tech.Journal Autumn,pp.41-59,1996. 「アンテナ工学ハンドブック」、電子情報通信学会編、p200−203.
従来の0.5波長間隔のアレーアンテナは、基地局に適用した場合と同様にアダプティブアレーアンテナビームフォーミングにより高いアンテナ利得が得られ、そして、アンテナ素子間の相関係数も小さくなる反面、アンテナ素子間隔が大きいところからアンテナに要する体積が大きくなり、携帯端末の如き小型情報端末を小型化することができないという問題があった。
そこで、この発明は、隣り合う各2つのアンテナ素子の間隔を方式周波数の波長λで換算して0.5λとし、伝播路の状況に応じた適切なアンテナ給電ウェイトにより指向性制御を行うアダプティブアレーアンテナビームフォーミングを採用して上述した問題を解消したアンテナ装置を提供するものである。
請求項1:複数のアンテナ素子11〜1Nより成るアレーアンテナ1、ウェイト制御部2、筐体3を有して、小型情報端末に取り付けて使用されるアンテナ装置において、隣り合う各2つのアンテナ素子間隔dを方式周波数の波長λで換算して0.5波長より小さくし、伝播路の状況に応じたアンテナ給電ウェイトにより指向性制御を行うアダプティブアレーアンテナビームフォーミングを行い、或いは空間的な物理チャネルの並列伝送によるMIMO伝送を行うアンテナ装置を構成した。
そして、請求項2:請求項1に記載されるアンテナ装置において、隣り合う各2つのアンテナ素子間隔dを方式周波数の0.2波長ないし0.4波長としたアンテナ装置を構成した。
また、請求項3:請求項1および請求項2の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、小型情報端末をノート型パソコンの外部拡張スロット用カード型無線端末或いは携帯電話端末としたアンテナ装置を構成した。
更に、請求項4:請求項1ないし請求項3の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、アンテナ素子11 〜1N をモノポール形状のアンテナ素子としたアンテナ装置を構成した。
ここで、請求項5:請求項3および請求項4の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、アンテナ素子11 〜1N が接続される筐体3の表面全体に地導体4を有するアンテナ装置を構成した。
また、請求項6:請求項1ないし請求項5の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、指向性制御を行う特定のウェイトwの位相をアンテナ素子間隔dおよび方式周波数λに応じて、wphase<±2πd/λに限定したアンテナ装置を構成した。
従来の0.5波長間隔のアンテナ装置は、アンテナ素子間隔が大きいところからアンテナ装置に要する体積が大きくなり、携帯端末の如き小型の情報端末を小型化する上において問題があった。即ち、カード型無線端末の如き小型の情報端末に複数本のアレーアンテナを設置することはできなかった。そして、従来はアダプティブアレーアンテナとMIMO伝送法を両立させるアンテナ配置について格別の考慮はなされていなかった。
そこで、この発明は、請求の範囲に記載される通りの構成を採用した。これにより、アンテナ素子間隔を従来例の0.5波長と比較して約0.2波長から約0.4波長に狭くした場合においても、高いアンテナ利得および小さい相関係数を有することができ、アダプティブアレーアンテナビームフォーミングとMIMO伝送を両立させながらアンテナ装置に要する体積を小さくすることができて、携帯端末の如き小型の情報端末用の小型化されたアンテナ装置を提供することができる。そして、この発明によれば、アンテナ装置を搭載する情報端末のサイズ、形状に因らずに水平面内で無指向放射特性を得ることができる。また、アンテナ素子間隔が狭い場合はアダプティブアレーアンテナビームフォーミングに用いるウェイトの位相を限定することができるので、アンテナ装置における信号処理量の低減を図ることができる。
IMT−2000以降の移動通信方式においては、無線ネットワークを用いるデータ伝送サービス需要の急激な増加に対して、低コスト且つ高速データ伝送がサービスを提供するには、無線送受信装置の更なる高速大容量化が必要であり、セルラ環境においては100Mbps以上、基地局−携帯端末間の距離の短い限定されたエリアにトラフィックが集中するスポット環境においては1Gbps以上を実現する必要があると考えられている。
この要求条件を満たすには、複数のアンテナ素子を送受信に用いるマルチアンテナ信号伝送法の適用が必須であり、ウェイト演算処理による指向性制御を用いて伝播路に応じてアンテナ利得を向上させるアダプティブアレーアンテナビームフオーミング、或いは空間的な物理チャネルの並列伝送により情報伝送速度を増大するMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)多重法が主に検討されている。次世代移動通信においては、これらがハイブリッド的に用いられると想定されている。
ところで、この様なマルチアンテナ信号伝送を用いた次世代移動通信においては、携帯端末用のアンテナに対して、アダプティブアレーアンテナビームフォーミングを行う状態においてアンテナ利得を高くして送受信電力増大効果を得ることを要請されると共に、MIMO伝送を行う状態においては、アンテナ素子間の相関係数を小さくして伝送容量と密接な関係にあるチャネル相関を下げることを要請される。即ち、アンテナ利得と相関係数の双方を考慮して、アダプティブアレーアンテナビームフオーミングとMIMO伝送を両立させるアンテナ装置が必要となる。
以下、発明を実施するための最良の形態を図示される実施例を参照して具体的に説明する。
(実施例1、実施例2、実施例3)
図1はこの発明に係るアンテナ装置の実施例の基本構成を説明する図である。このアンテナ装置は、複数のアンテナ素子11〜1Nより成るアレーアンテナ1、ウェイト制御部2、筐体3より成る。アレーアンテナ1の各アンテナ素子11〜1Nは隣り合う各2つのアンテナ素子間隔dを方式周波数の波長λで換算して約0.2λから約0.4λとして筐体3の端部に配置され、ウェイト制御部2に接続している。
図2はウェイトを用いた指向性制御によりアンテナ利得が向上するイメージを示す図である。アダプティブアレーアンテナは、ウェイトを用いた指向性制御により常に所望波の到来方向にアンテナパターンのピークを向けて送受信電力を最大にすることができる。そして、所望波は水平面内の360°全ての方向から到来するので、全周に向けてピークを向ける必要があり、そのピークの軌跡がアダプティブアレーアンテナの実効的なアンテナパターンとなる。そこで、各ウェイトを用いた指向性制御により生じるピークの軌跡を描いたアンテナパターンの平均値(水平面内平均利得)をアダプティブアレーアンテナの実行放射電力と考える。
この発明に係るアンテナ装置に関して、簡単のためにアンテナ素子数を2素子とし、更に、アンテナ素子としてモノポールアンテナを使用したものを図3に示す。このアンテナ装置に関して、図4(a)は実施例1を示し、図4(b)は実施例2を示し、図4(c)は実施例3を示す。
図4(a)の実施例1は、アンテナ装置10のアンテナ素子11 、12 を無限地板4上に配置した例である。図4(b)の実施例2は、アンテナ装置10のアンテナ素子11 、12 を外部拡張スロット用カード型無線端末を経由してノート型パソコンに搭載接続した例である。図4(c)の実施例3は、アンテナ装置10のアンテナ素子11 、12 を携帯電話端末に搭載接続した例である。
図5は、アンテナ素子間隔dに対する水平面内平均利得の変化を、実施例1ないし実施例3のそれぞれについて数値計算により算出した結果を示す図である。なお、図5は素子間結合の影響を考慮した値である。図5より、アンテナ素子間隔d=0である等価的にアンテナ素子数が1素子の場合と比較して、アンテナ素子11 、12 を無限地板4上に配置した実施例1の場合、アンテナ素子11 、12 を外部拡張スロット用カード型無線端末を経由してノート型パソコンに搭載接続した実施例2の場合、アンテナ素子11 、12 を携帯電話端末に搭載接続した実施例3の場合の何れの場合においても、水平面内平均利得は向上していることがわかる。
携帯端末の小型化およびアンテナ装置10の小型化を実現するには、アンテナ素子間隔dをより小さくすることが望ましいが、実際のアンテナ装置においてはアンテナ素子間隔dが狭い場合に、アンテナ素子間結合の影響により利得の低下が生じる。よって、従来はアンテナ素子間隔dを素子間結合の影響の小さい0.5波長程度とするものが多かった。しかし、図5を参照するに、アンテナ素子間隔dが約0.2波長から約0.4波長の場合でも従来技術である0.5波長の場合とほぼ同等の水平面内平均利得が得られることがわかる。更に、ノート型パソコンおよび携帯電話端末に搭載された場合は、アンテナ素子間隔dが0.5波長の場合と比較して、約0.2波長から約0.4波長とした場合の方が高い利得が得られている。即ち、素子間結合の影響が大きい場合においても、特定のウェイトによる指向性制御を行うことにより、従来技術である0.5波長間隔のアレーアンテナと同等以上のアンテナ利得が得られることを認識することができる。
図6はアンテナ素子間隔dに対するアンテナ素子間の相関係数の変化を示す図である。なお、図6も素子間結合の影響を考慮した計算結果である。図6を参照するに、アンテナ素子間隔を0.1波長とした場合、相関係数は約0.4以下となることがわかる。更に、アンテナ素子間隔を約0.2波長から約0.4波長とした場合には相関係数が0.1以下と非常に小さな値となることがわかる。なお、0.5波長とした場合も、相関係数は0.1以下の値が得られている。即ち、アンテナ素子間隔dを約0.2波長から約0.4波長とした場合においても、従来技術である0.5波長間隔のアレーアンテナと同様に充分に低い相関係数が得られることが認識される。
上述した通り、この発明に係るアンテナ装置10は、アンテナ素子間隔dを従来例の0.5波長と比較して小さい約0.2波長から約0.4波長とした場合においても、高いアンテナ利得と低いアンテナ相関係数が得られる。従って、アダプティブアレーアンテナビームフォーミングとMIMO伝送を両立させながらアレーアンテナに要する体積を小さくすることができ、アンテナ装置10および携帯端末を小型化することができる。
ここで、実施例においてはアンテナ装置10はノート型パソコンに搭載されているが、搭載されるべき情報端末はこれに限るものではない。このアンテナ装置10は、外部拡張スロットを有する小型情報端末の何れにも搭載することができ、アンテナ装置10を搭載する携帯端末の形状およびサイズに因らず、先の実施例におけるアンテナ装置10と同等の効果を発揮するに到る。また、先の実施例においては、アンテナ素子としてモノポールアンテナ素子を採用しているが、アンテナ素子はこれのみに限られるものではなく、例えば、逆Fアンテナ、ディスクローディッドアンテナのモノポール形状のアンテナ素子であっても同様な効果が得られる。
(実施例4)
図7を参照して実施例4を説明する。図7の実施例4は、アレーアンテナ1を構成するアンテナ素子11 、12 が接続されるアンテナ装置10の筐体3の表面の全体に地導体4を有しており、地導体4にアレーアンテナ1のアンテナ素子11 、12 を接触して接続させている。この実施例においても、アンテナ素子間隔dを0.2波長から0.4波長とすることにより、先の実施例におけるアンテナ装置10と同等の効果を奏すると共に、水平面内において無指向性が得られる。
以下、実施例4を更に具体的に説明する。図8を参照するに、このアンテナ装置の実施例4を搭載する携帯端末として、図8(a)のノート型パソコンおよび図8(b)の小型情報端末を例示する。
図8(a)のノート型パソコンにおいて、このアンテナ装置10をノート型パソコンを構成する金属筐体30に搭載する。アンテナ装置10のアレーアンテナ1をモノポールアンテナ素子により形成する。また、アンテナ装置10の表面全体を金属板より成る地導体4により覆い、地導体4とモノポールアンテナ素子を接触して接続させている。図8(b)の小型情報端末においても、同様に、アンテナ装置10のアレーアンテナ1をモノポールアンテナ素子により形成し、アンテナ装置10の表面全体を覆う地導体4として金属板を使用して地導体4とモノポールアンテナ素子を接触して接続させている。この構成の場合、アンテナ素子間隔dを0.2波長から0.4波長とすることにより、水平面内平均利得およびアンテナ素子間の相関係数は先の実施例と同等の特性を得ることができる。
図9および図10を参照して、実施例4のアンテナ装置をノート型パソコンの金属筐体に搭載した場合の放射指向性、および実施例4のアンテナ装置を小型情報端末の金属筐体に搭載した場合の放射指向性を説明する。図9および図10は、共に、主偏波成分である垂直偏波成分を表示してある。図9は水平面内放射指向性を示す図であり、図9(a)はノート型パソコンに搭載した場合の指向性、図9(b)は小型情報端末に搭載した場合の指向性である。図10は垂直面内放射指向性を示す図であり、図10(a)はノート型パソコンに搭載した場合の指向性、図10(b)は小型情報端末に搭載した場合の指向性である。
図9を参照するに、実施例4のアンテナ装置をノート型パソコンに搭載した場合、および小型情報端末に搭載した場合の双方共に、水平面内でほぼ無指向性の放射特性を示すことが認識される。即ち、小型のアンテナ装置の表面全体に地導体を形成することにより、アンテナ装置が搭載される携帯端末の如き小型の情報端末のサイズおよび形状に因らずに水平面内で無指向性の放射特性を得ることができる。なお、図10を参照するに、垂直面内放射指向性については、+x側においてはダイポールアンテナと同様に8の字指向性が得られ、また、−x側においては無限地板上のモノポールアンテナと同様に−z方向の放射が弱まった指向性が得られる。よって、この実施例4に係るアンテナ装置は、搭載される携帯端末のサイズ、形状に因らずに水平面内で無指向放射性を実現することができる。
上述した通り、この発明の実施例4に係るアンテナ装置10の特徴は、アレーアンテナ1が接続されるアンテナ装置10の面全体に地導体4を有し、地導体4とアレーアンテナ1と接触させて接続させることにより、アンテナ装置10を任意形状の携帯端末装置に搭載した場合においても、この発明の先の実施例におけるアンテナ装置10と同等の効果を奏すると共に、水平面内において無指向放射性を実現することができる。これを図12および図13を参照して説明する。図12は、アンテナ素子間隔dに対する水平面内平均利得の変化を、無限地板上、ノート型パソコン、小型情報端末のそれぞれについて数値計算により算出した結果を示す図である。なお、図12は素子間結合の影響を考慮した値である。図12より、アンテナ素子間隔d=0である等価的にアンテナ素子数が1素子の場合と比較して、アンテナ素子を無限地板上に配置した場合、アンテナ素子を外部拡張スロット用カード型無線端末を経由してノート型パソコンに搭載接続した場合、アンテナ素子を携帯電話端末に搭載接続した場合の何れの場合においても、水平面内平均利得は向上していることがわかる。
携帯端末の小型化およびアンテナ装置の小型化を実現するには、アンテナ素子間隔dをより小さくすることが望ましいが、実際のアンテナにおいてはアンテナ素子間隔dが狭い場合に、アンテナ素子間結合の影響により利得の低下が生じる。よって、従来はアンテナ素子間隔dを素子間結合の影響の小さい0.5波長程度とするものが多かった。しかし、図12を参照するに、アンテナ素子間隔dが約0.2波長から約0.4波長の場合でも従来技術である0.5波長の場合とほぼ同等の水平面内平均利得が得られることがわかる。
更に、ノート型パソコンおよび携帯電話端末に搭載された場合は、アンテナ素子間隔dが0.5波長の場合と比較して、約0.2波長から約0.4波長とした場合の方が高い利得が得られている。即ち、素子間結合の影響が大きい場合においても、特定のウェイトによる指向性制御を行うことにより、従来技術である0.5波長間隔のアレーアンテナと同等以上のアンテナ利得が得られることを認識することができる。
図13はアンテナ素子間隔dに対するアンテナ素子間の相関係数の変化を示す図である。なお、図13も素子間結合の影響を考慮した計算結果である。図13を参照するに、アンテナ素子間隔を0.1波長とした場合、相関係数は約0.4以下となることがわかる。更に、アンテナ素子間隔を約0.2波長から約0.4波長とした場合には相関係数が0.1以下と非常に小さな値となることがわかる。なお、0.5波長とした場合も、相関係数は0.1以下の値が得られている。即ち、アンテナ素子間隔dを約0.2波長から約0.4波長とした場合においても、従来技術である0.5波長間隔のアレーアンテナと同様に充分に低い相関係数が得られることが認識される。
(実施例5)
図11を参照して実施例5を説明する。この実施例5に関わるアンテナ装置においても、この発明の先の実施例におけるアンテナ装置10と同様に、複数のアンテナ素子11 ないし1N より成るアレーアンテナ1と、ウェイト制御部2、および金属筐体3を具備している。、各アンテナ素子11〜1Nは指向性制御を行うウェイト制御部2に接続している。また、従来技術と同等以上のアンテナ利得と相関係数を得ることができ、アダプティブアレーアンテナビームフオーミングとMIMO伝送を両立させながらアンテナ装置に要する体積を小さくすることができる。そして、この実施例5は、指向性制御を行う特定のウェイトwの位相をアンテナ素子間隔dおよび方式周波数λに応じた下記の位相に限定している。
phase<±2πd/λ
アレー理論からすると、指向性制御による利得の向上が見込めるのは上述した位相範囲のみである。従って、この実施例に係るアンテナ装置は、この発明の先の実施例と同様の効果を奏し、アダプティブアレーアンテナビームフォーミングに用いるウェイトを限定することができるので、アンテナ装置における信号処理量の削減を図ることができる。
アンテナ装置の実施例の基本構成を説明する図。 実施例によりアンテナ利得が向上することを示すイメージ図。 アンテナ素子数が2素子のモノポールアンテナを使用した基本構成を説明する図。 実施例の効果を確認する計算モデルを示す図。 アンテナ素子間隔に対する水平面内平均利得の変化を示す図。 アンテナ素子間隔に対するアンテナブランチ間の相関係数の変化を示す図。 は、この発明の第4実施形態に係るアンテナ装置の基本構成を示す概略図である。 実施例4の効果を確認する計算モデルを示す図。 水平面内放射指向性を示す図。 垂直面内放射指向性を示す図。 実施例5の基本構成を示す図。 実施例4におけるアンテナ素子間隔に対する水平面内平均利得の変化を示す図。 実施例4におけるアンテナ素子間隔に対するアンテナブランチ間の相関係数の変化を示す図。 従来例を説明する図。
符号の説明
1 アレーアンテナ 11〜1N アンテナ素子
2 ウェイト制御部 3 筐体
4 地導体 d アンテナ素子間隔
w ウェイト λ 方式周波数の波長

Claims (6)

  1. 複数のアンテナ素子より成るアレーアンテナ、ウェイト制御部、筐体を有して、小型情報端末に取り付けて使用されるアンテナ装置において、
    隣り合う各2つのアンテナ素子間隔を方式周波数の波長で換算して0.5波長より小さくし、伝播路の状況に応じたアンテナ給電ウェイトにより指向性制御を行うアダプティブアレーアンテナビームフォーミングを行い、或いは空間的な物理チャネルの並列伝送によるMIMO伝送を行うことを特徴とするアンテナ装置。
  2. 請求項1に記載されるアンテナ装置において、
    隣り合う各2つのアンテナ素子間隔を方式周波数の0.2波長ないし0.4波長としたことを特徴とするアンテナ装置。
  3. 請求項1および請求項2の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、
    小型情報端末をノート型パソコンの外部拡張スロット用カード型無線端末或いは携帯電話端末としたことを特徴とするアンテナ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、 アンテナ素子をモノポール形状のアンテナ素子としたことを特徴とするアンテナ装置。
  5. 請求項3および請求項4の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、
    アンテナ素子が接続される筐体の表面全体に地導体を有することを特徴とするアンテナ装置。
  6. 請求項1ないし請求項5の内の何れかに記載されるアンテナ装置において、 指向性制御を行う特定のウェイトwの位相をアンテナ素子間隔dおよび方式周波数λに応じて、
    phase<±2πd/λに限定したことを特徴とするアンテナ装置。
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