JP2005085801A - サセプタ冷却システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の二段冷却方式のサセプタ冷却システムと比べ、冷却効率を飛躍的に向上させることができ、また、サセプタ表面における温度差を好適に解消することができるという、直接冷却方式のサセプタ冷却システムを提供する。
【解決手段】 サセプタ2内の冷媒流路3に、気液混相の冷凍機冷媒(HFC系の冷凍機冷媒、炭化水素冷凍機冷媒、二酸化炭素、或いは、アンモニアなど)が直接供給されるように構成し、冷媒流路3内において、冷凍サイクルの蒸発過程である「液相冷媒の蒸発」が行われるように構成し、サセプタ2を蒸発器として機能させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 サセプタ2内の冷媒流路3に、気液混相の冷凍機冷媒(HFC系の冷凍機冷媒、炭化水素冷凍機冷媒、二酸化炭素、或いは、アンモニアなど)が直接供給されるように構成し、冷媒流路3内において、冷凍サイクルの蒸発過程である「液相冷媒の蒸発」が行われるように構成し、サセプタ2を蒸発器として機能させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体ウェーハの製造工程(プラズマによるドライエッチング、ビア開孔、クリーニング、CVDによるビア内面被覆等)、更に、液晶(LCD)、Electro−Luminescence(EL)、太陽電池などの製造工程における発生熱除去技術に関し、特に、サセプタに保持させたウェーハ等の被処理体を均一に冷却することができるサセプタ冷却システムに関する。
半導体ウェーハのエッチング処理(ドライエッチング処理、化学気相成長による皮膜形成、或いは、ウェーハ表面のプラズマクリーニング等)を行う装置において、被処理体であるウェーハを支持するサセプタは、本来の機能として、静電チャック機能と、バイアス電極としての機能を有している。
更に、サセプタは、上記のような機能のほか、冷却機能をも有していることが必要となる。エッチング処理が行われる場合、サセプタの上方に設置されたプラズマ発生源と、サセプタ上面に配置されたバイアス電極との間にプラズマが発生し、サセプタ上に保持されたウェーハ表面にイオン等が激突することによって、ウェーハ表面は加熱されることになるため、これを適宜冷却しなければならないからである。
尚、サセプタにおいて要求される冷却機能は、一般的には、サセプタ内部に形成された冷媒流路と、この流路内へ冷媒を供給し、循環させるための冷媒供給装置(チラー等)とからなる冷却システムによって実現されている。そして、これらの冷却システムは、ウェーハを単に冷却できればよい、というものではなく、製品の歩留まりを向上させるために、ウェーハ表面全体を均一に冷却できることが要求される。
そこで従来より、ウェーハ表面において生じる温度差を解消して、ウェーハ表面全体を均一に冷却できるように、サセプタ内の冷媒流路の構造等について、様々な工夫がなされている(例えば、特開平7−245297号公報、特開2002−343854号公報等)。
尚、これらの従来のサセプタは、殆どのものが「二段冷却方式」の冷媒供給装置を採用している。二段冷却方式の冷媒供給装置は、基本的には、二種類の冷媒(一次冷媒と二次冷媒)、蒸気圧縮型冷凍機、及び、冷凍機の構成要素である熱交換器(蒸発器)等によって構成され、一次冷媒を、冷凍機によって冷却しつつ閉鎖管路内にて循環させ、熱交換器(蒸発器)において一次冷媒と二次冷媒とを熱交換させて二次冷媒を冷却し、この二次冷媒によって対象物を冷却するようになっている。
つまり、従来のサセプタにおいては、二次冷媒が冷媒流路に供給され、二次冷媒によってウェーハが冷却されるようになっている。尚、二段冷却方式の冷媒供給装置において使用される二次冷媒は、通常は液状であり、フッ素系不活性液体などの液状の冷媒(例えば、スリーエム社の「フロリナート」(商品名)等)が一般的である。一方、冷凍機内の一次冷媒としては、気液混相の冷媒(例えば、R410A、R407C等のHFC系の冷凍機冷媒、ブタンなどの炭化水素冷凍機冷媒、二酸化炭素、或いは、アンモニア等)が、一般的に使用されている。
上述の通り、従来のサセプタに装備されている冷却システムは、殆どのものが二段冷却方式を採用しており、液状の冷媒が、サセプタ内の冷媒流路へ供給されるようになっているが、二段冷却方式の冷却システムにおいては、冷却対象物(ウェーハ)が、二次冷媒を介して間接的に冷却されることになるため、必ずしも冷却効率が良いとは言えない。
本発明は、このような従来技術における問題を改善すべくなされたものであって、冷却効率を飛躍的に向上させることができ、サセプタ表面における温度差を好適に解消することができるという、サセプタ冷却システムを提供することを目的とする。
本発明に係るサセプタ冷却システムは、従来のように二段冷却方式ではなく、直接冷却方式により、被処理体を冷却するように構成したことを特徴としている。具体的に説明すると、直接冷却方式は、冷凍機冷媒(二段冷却方式における一次冷媒)によって冷却対象物を直接冷却する方式である。つまり、本発明においては、気液混相の冷凍機冷媒が、サセプタの冷媒流路へ直接供給されるように構成されている。
冷媒流路内に供給される冷凍機冷媒としては、HFC系の冷凍機冷媒、炭化水素冷凍機冷媒、二酸化炭素、或いは、アンモニアを使用することが好ましい。また、冷媒流路内において、冷凍サイクルの蒸発過程である「液相冷媒の蒸発」が行われるように構成し、サセプタを蒸発器として機能させることが好ましい。この場合、沸騰伝熱を利用してサセプタ乃至は被処理体(ウェーハ等)を直接冷却することができるので、二段冷却方式による従来のサセプタ冷却システムと比べ、冷却効率を飛躍的に向上させることができる。
尚、本発明に係るサセプタ冷却システムは、従来のサセプタと同様に、上方に被処理体(ウェーハ等)を保持し、被処理体の載置面が水平となるような方向にサセプタを配置して構成した場合であっても、従来のサセプタ冷却システムと比較して、冷却効率を向上させることができるが、サセプタの配置方向を工夫した場合、更なる冷却効率の向上を図ることができる。
この点について具体的に説明すると、一般的なサセプタは、その上面に被処理体を保持するようになっており、その被処理体の載置面(サセプタ上面)が水平となるように設置されている。従って、サセプタ内の冷媒流路は、導入された冷媒が水平方向に流下するように構成されている。このような冷媒流路に、気液混相の冷媒を導入すると、本来は気液混相状態のまま流下すべき冷媒が、上下層に分離して流下する(冷媒流路の床面側には液相冷媒が流れ、冷媒流路の天井面側には気相冷媒が流れる)という現象が生じる可能性がある。尚、このような流動形態を「層状流」、或いは、「波状流」と言い、これらを総称して「分離流」と言う。
このような現象が生じた場合、冷媒流路内スペースのうち、天井面(伝熱面として最も有効な面)に接するスペースが気相領域となり、気相冷媒が伝熱抵抗を増加させてしまうことになる。その結果、沸騰伝熱利用の効果が打ち消されてしまい、冷却効率の向上という効果が半減してしまう可能性がある。このように、サセプタの冷却システムとして、直接冷却方式を適用した場合、サセプタの冷媒流路内に導入しようとする冷凍機冷媒が、「液状」ではなく、「気液混相」であるために、特有の問題が生じる可能性がある。
そこで、本発明においては、サセプタの配置方向を工夫することによって、特に、サセプタの下方又は側方において被処理体が保持されるようにサセプタを配置することによって、上記のような気液混相流特有の問題を好適に回避し、冷却効率の更なる向上を期待できるようになっている。
例えば、被処理体がサセプタの下方において保持されるような方向に、サセプタを配置した場合には、冷媒流路の天井面ではなく、床面が「伝熱面として最も有効な面」となるため、冷媒流路内において、冷媒が上下層に分離して流下するという現象が生じてしまった場合であっても、重量の大きい液相冷媒が、伝熱面として最も有効な床面に沿って流下することになり、その結果、「気相冷媒が伝熱抵抗を増加させる」といった事態を回避することができ、冷却効率を向上させることができる。
尚、ここに言う「被処理体がサセプタの下方に保持されるような方向に、サセプタを配置する」とは、サセプタにおける被処理体の載置面が下向き状態、かつ、水平状態となり、サセプタの鉛直下方向において被処理体が保持されるような状態を意味するほか、その状態からサセプタが45°傾斜し、サセプタの斜め下方向において被処理体が保持されるような状態をも意味する。
また、サセプタの側方において被処理体が保持されるようにサセプタを配置した場合には、冷媒流路内の流動形態が分離流であっても、液相冷媒が伝熱面として最も有効な面(ウェーハ等の被処理体が置かれる冷却面)側にも存在する状態で冷媒を流下させることができる。従って、気相冷媒による伝熱抵抗の増加を好適に回避することができ、その結果、冷却効率を更に向上させることができる。
尚、ここに言う「被処理体がサセプタの側方に保持されるような方向に、サセプタを配置する」とは、サセプタにおける被処理体の載置面が垂直状態となり、サセプタの真横において被処理体が保持されるような状態を意味するほか、その状態からサセプタが45°傾斜し、サセプタの斜め下方向、或いは、斜め上方向において被処理体が保持されるような状態をも意味する。
上述の通り、本発明による場合、従来の二段冷却方式に代えて、直接冷却方式を採用し、気液混相の冷凍機冷媒をサセプタの冷媒流路内に直接供給し、被処理体を直接冷却することができるので、従来方式と比較して、冷却効率を向上させることができる。
尚、本発明においては、直接冷却方式を採用することにより、冷凍機冷媒を冷媒流路内にて沸騰させることによって、サセプタと冷媒との間の伝熱抵抗を小さくすることが可能となり(沸騰伝熱利用の効果)、これにより冷却効率を飛躍的に向上させることができる。
また、二次冷媒、ポンプ、及び、熱交換器等が不用となるため、二段冷却方式の従来装置と比較して装置構成をシンプルにすることができる。
また、気液混相状態の冷媒をサセプタ内の冷媒流路に導入した場合、「気相冷媒による伝熱抵抗の増大」など、気液混相流特有の問題が生じる可能性があるが、本発明においては、サセプタの配置方向を工夫する(例えば、被処理体であるウェーハを下方又は側方において保持するような配置方向とする)ことによって、それらの問題を解消し、冷却効率の向上、被処理体の均一な冷却等の効果を期待することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明「サセプタ冷却システム」を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、半導体ウェーハのエッチング装置に適用した本発明「サセプタ冷却システム1」の第1の実施形態の概略図である。このサセプタ冷却システム1は、基本的には、サセプタ2と、このサセプタ2内に形成された冷媒流路3と、この冷媒流路3に冷媒を供給する冷媒供給装置4とによって構成されている。尚、本発明のサセプタ冷却システム1は、直接冷却方式を採用しており、冷凍機冷媒(R410A、R407C等のHFC系の冷凍機冷媒、ブタンなどの炭化水素冷凍機冷媒、二酸化炭素、或いは、アンモニアなど)が、冷媒供給装置4から冷媒流路3へ直接供給されるようになっている。
サセプタ2の冷媒流路3は、冷媒供給管9、及び、冷媒排出管10を介して冷媒供給装置4と接続されており、冷媒供給装置4から供給される冷媒は、冷媒供給管9を通って冷媒流路3内に流入し、冷媒流路3内を流下しながら、沸騰伝熱(蒸発熱伝達)によってウェーハ11の熱を吸収(冷却)し、その後、冷媒流路3から排出されて、冷媒排出管10を通って再び冷媒供給装置4へと戻り、循環するようになっている。
冷媒供給装置4は、冷凍サイクルを成す基本的要素である圧縮機5、凝縮器6、膨張弁7、及び、ホットガスバイパス8によって構成されている。尚、冷凍サイクルを構成するには、これらの要素のほかに蒸発器が必要となるが、このサセプタ冷却システム1においては、蒸発器は冷媒供給装置4内には設けられておらず、後述するように、サセプタ2が蒸発器として機能するようになっている。
また、従来のサセプタにおいては、ウェーハ11がサセプタ2の上方に保持されるように構成され、サセプタ2がエッチング装置の処理室12内において水平に設置されているが、本実施形態においては、図1に示すように、ウェーハ11がサセプタ2の下方に保持されるように構成されている。
ここで、サセプタ2及び冷媒流路3の構造について簡単に説明する。図2は、図1に示したサセプタ2のAA線による断面図であり、図3は、垂直断面の拡大図である。サセプタ2は、アルミニウム合金などの材料を加工することによって成形されており、図2及び図3に示されているように、円柱状の外観を呈するとともに、内側に環状の中空部分を有している。
尚、このサセプタ2の下面には、図3に示されているように、ウェーハ11とほぼ同じ大きさに成形された電極シート13が取り付けられている。この電極シート13は、ポリイミド樹脂フィルムに銅箔などの導電膜を接着した構造となっており、バイアス電極として機能するほか、ウェーハ11を吸着保持する機能(静電チャック機能)を有している。
サセプタ2の中心部には、ガス供給路14が形成されている。このガス供給路14を介して、電極シート13の下方へヘリウムガスが供給され、ウェーハ11と電極シート13との間にガス層15が形成されるようになっており、これにより、電極シート13とウェーハ11との間における接触熱抵抗が低減されるようになっている。
サセプタ2の内側に形成されている環状の中空部分は、サセプタ2の軸線を中心とする仮想円上、及び、その同心円上に配置された二枚のC字状の仕切板16(内側仕切板16a、外側仕切板16b)、及び、半径方向に延出する直状の仕切板17によって仕切られ、これらにより、サセプタ2の内部には、三つの環状路(内側環状路18a、中間環状路18b、外側環状路18c)からなる冷媒流路3が形成されている。
また、図2及び図3に示されているように、冷媒流路3を構成する内側環状路18a、中間環状路18b、及び、外側環状路18cには、伝熱フィン28が、各環状路につきそれぞれ二枚ずつ、同心円上に配置されている。これらの伝熱フィン28は、冷媒との接触面積(伝熱面積)を増加させることによって伝熱効率を向上させるためのものであり、それらの上端はいずれも冷媒流路3の天井面に接し、下端は冷媒流路3の床面に接するように設置されている。
次に、図1、図2、及び、図3を用いて、本発明に係るサセプタ冷却システム1の作用について説明する。このサセプタ冷却システム1においては、前述したように、冷媒は、冷媒供給管9(図1参照)、及び、冷媒流入口21(図2参照)を介して、冷媒供給装置4からサセプタ2の冷媒流路3へと供給されるようになっている。
冷媒流路3内に導入された冷媒は、内側環状路18a、中間環状路18b、及び、外側環状路18cを順次流下して冷媒流路3から排出されることになる。サセプタ2内に導入された冷媒が、このようにして冷媒流路3内を流下していく際、ウェーハ11(図3参照)表面の入熱が、ガス層15、電極シート13、及び、サセプタ2の下部を経て、伝熱面(サセプタ2の床面、内側仕切板16a、外側仕切板16b、伝熱フィン28、及び、サセプタ2の天井面)から冷媒に伝わっていくことになる。
このとき、気液混相状態の冷媒のうち、液相の冷媒は、伝熱量に応じて沸騰、蒸発することになり、ウェーハ11から伝導された熱を潜熱として吸収することになる。そして、当初は気液混相状態にて冷媒流路3内に導入された冷媒は、冷媒流路3内を流下する間に液相冷媒がすべて蒸発し、最終的には、気相状態にて冷媒排出口22から排出される。
このように、冷媒流路3内においては、冷凍サイクルの蒸発過程である「液相冷媒の蒸発」が行われる。つまり、本発明のサセプタ冷却システム1においては、サセプタ2は、蒸発器として機能することになる。従って、沸騰伝熱を利用してサセプタ2乃至はウェーハ11を直接冷却することができるので、二段冷却方式による従来のサセプタ冷却システムと比べ、冷却効率を飛躍的に向上させることができる。
尚、本実施形態においては、上述したようにサセプタ2が「蒸発器」を兼ねているため、「独立した装置としての蒸発器」は、このサセプタ冷却システム1には含まれていない。但し、サセプタ2における冷却温度の均一性を優先させるため、「独立した装置としての蒸発器」(サセプタ2を「第1の蒸発器」と考えた場合においては「第2の蒸発器」)を、このサセプタ冷却システム1に付加することもできる。
このような第2の蒸発器を別個に設けた場合、サセプタ2内の気相冷媒が過熱されることにより、サセプタ2の温度が部分的に上昇して、冷却温度の均一性が損なわれる、という問題を回避することができる。
より具体的に説明すると、気液混相状態で導入した冷媒を冷媒流路3内において完全に気化させると、その完全気化の時点からサセプタ2外へ排出されるまでの間においては、冷媒(気相状態)は、ウェーハ11からの伝熱を潜熱として吸収することができず、伝熱量に応じて過熱されることになり、サセプタ2の温度がその部分だけ上昇してしまう可能性がある。
このような問題を回避するためには、冷媒排出口22の直前で冷媒が完全に気化するように、気相冷媒と液相冷媒の割合を調節して冷媒流路3へ冷媒を導入することが必要となるが、正確なコントロールが要求されるほか、負荷の大きさ等、様々なコンディションの変化に左右されてしまう可能性があるため、そのような微妙な調節を行うことは極めて困難である。
一方、第2の蒸発器を別個に用意し、サセプタ2の下流側に設けた場合には、冷媒流路3内で冷媒を完全気化させるのではなく、冷媒流路3から排出させた後に、冷媒を完全気化させることができる。つまり、冷媒中に液相冷媒が僅かに残存した状態で、冷媒が冷媒流路3から排出されるように、気相冷媒と液相冷媒の導入割合を調節することができ(この場合、ある程度の変動を許容することができるので、調節に際して、正確なコントロールは要求されない。)、その結果、上記のような問題を好適に回避し、サセプタ2における冷却温度の均一化を図ることができる。
また、本実施形態においては、図1及び図3に示すように、ウェーハ11がサセプタ2の下方に保持されるように構成されているため、冷媒流路3の床面が、伝熱面として最も有効な面となる。従って、冷媒流路3内において、冷媒が上下層に分離して流下するという現象(例えば、層状流、或いは、波状流)が生じてしまった場合であっても、重量の大きい液相冷媒が、伝熱面として最も有効な床面に沿って流下することになるため、「気相冷媒が伝熱抵抗を増加させる」といった事態を好適に回避することができ、冷却効率の更なる向上を期待することができる。
次に、本発明「サセプタ冷却システム1」の第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、図4に示すように、サセプタ2が垂直に配置され、ウェーハ11がサセプタ2の側方において保持されるように構成されている。
このように構成した場合、冷媒流路3内の流動形態が分離流であっても、液相冷媒が伝熱面として最も有効な面(ウェーハ11が置かれる冷却面)側にも存在する状態で冷媒を流下させることができる。従って、冷媒が水平方向に流下する冷媒流路において生じる問題(気相冷媒が伝熱抵抗を増加させるというような問題)を好適に回避することができ、その結果、ウェーハ11を下方に保持するように構成した第1の実施形態のサセプタ冷却システム1と同様に、更なる冷却効率の向上という効果を期待することができる。
尚、サセプタ2の配置方向は、必ずしも第1の実施形態のように、ウェーハ11を下方において保持するような方向、或いは、第2の実施形態のように、ウェーハ11を側方において保持するような方向に限定されるものではなく、特定の手段を講じることによって、「冷媒が分離流という流動形態で流下する」という現象の発生を回避或いは抑制できる場合、或いは、そのような現象が問題とならないような場合には、従来のサセプタと同様に、ウェーハ11を上方において保持し、載置面が水平となるような方向にサセプタ2を配置することもできる。
1:サセプタ冷却システム、
2:サセプタ、
3:冷媒流路、
4:冷媒供給装置、
5:圧縮機、
6:凝縮器、
7:膨張弁、
8:ホットガスバイパス、
9:冷媒供給管、
10:冷媒排出管、
11:ウェーハ、
12:エッチング装置の処理室、
13:電極シート、
14:ガス供給路、
15:ガス層、
16:仕切板、
16a:内側仕切板、
16b:外側仕切板、
17:直状の仕切板、
18a:内側環状路、
18b:中間環状路、
18c:外側環状路、
21:冷媒流入口、
22:冷媒排出口、
28:伝熱フィン、
2:サセプタ、
3:冷媒流路、
4:冷媒供給装置、
5:圧縮機、
6:凝縮器、
7:膨張弁、
8:ホットガスバイパス、
9:冷媒供給管、
10:冷媒排出管、
11:ウェーハ、
12:エッチング装置の処理室、
13:電極シート、
14:ガス供給路、
15:ガス層、
16:仕切板、
16a:内側仕切板、
16b:外側仕切板、
17:直状の仕切板、
18a:内側環状路、
18b:中間環状路、
18c:外側環状路、
21:冷媒流入口、
22:冷媒排出口、
28:伝熱フィン、
Claims (5)
- サセプタ内の冷媒流路に、気液混相の冷凍機冷媒が直接供給されるように構成されていることを特徴とするサセプタ冷却システム。
- 前記冷凍機冷媒が、HFC系の冷凍機冷媒、炭化水素冷凍機冷媒、二酸化炭素、又は、アンモニアであることを特徴とする、請求項1に記載のサセプタ冷却システム。
- 前記サセプタが、冷凍機冷媒の蒸発器として機能するように構成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のサセプタ冷却システム。
- 蒸発器として機能するサセプタのほかに、独立した装置としての蒸発器を有していることを特徴とする、請求項3に記載のサセプタ冷却システム。
- 被処理体がサセプタの下方又は側方に保持されるような方向に、サセプタが配置されていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のサセプタ冷却システム。
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