JP2005083843A - 欠陥検出装置、クラスタ生成装置、欠陥分類装置、欠陥検出方法、クラスタ生成方法およびプログラム - Google Patents

欠陥検出装置、クラスタ生成装置、欠陥分類装置、欠陥検出方法、クラスタ生成方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】欠陥を高速かつ容易に検出し、分類する手法を提供する。
【解決手段】欠陥分類装置では、基板上の検査領域の画像データから複数の欠陥要素が特定され、各欠陥要素の代表点の座標値が取得される。欠陥要素ペア決定部53では各欠陥要素の代表点を母点としてドローネ三角形分割を行い、複数の三角形を構成する各辺の両端点の欠陥要素により構成される欠陥要素ペアが求められる。判定部52では、同一欠陥に由来する欠陥要素により構成される複数の欠陥要素ペアが取得される。クラスタ生成部56では、2分探索木の構造を有し、それぞれが同一の欠陥に由来する欠陥要素の集合である複数のクラスタが生成される。そして、各クラスタに含まれる欠陥要素を包含する欠陥画像が抽出されて特徴量が算出され、各クラスタに対応する欠陥が分類される。これにより、欠陥が高速かつ容易に検出され、適切に分類される。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数のクラスタを生成する技術、および、対象物上の欠陥を検出して分類する技術に関する。
半導体基板、プリント配線基板、フォトマスク、あるいは、リードフレーム等の外観を検査する分野において、従来より主として多値画像による比較検査方式が用いられている。例えば、被検査画像と参照画像との画素値の差の絶対値を示す差分絶対値画像を求め、差分絶対値画像において所定のしきい値よりも大きな画素値を有する画素が欠陥画素として検出される(または、差分絶対値画像を所定のしきい値にて2値化して欠陥検出画像が生成される)。すなわち、欠陥を画素単位で検出し、複数の欠陥画素がひとまとまりに連続して集合しているものを1つの欠陥とみなし、欠陥の位置や面積等が欠陥情報として取得されて欠陥の分類等に利用される。
しかしながら、検査対象物の表面状態やノイズ等の影響により、実際には1つの欠陥であっても複数の孤立した欠陥(例えば、各欠陥が少数の欠陥画素の集合となり、以下、「欠陥要素」という。)として検出されることが多く、検査対象物上に複数の欠陥が存在する場合には1つの欠陥を構成する欠陥要素を特定することが困難となり、1つの欠陥を正確にかつ効率よく表示する(いわゆる、レビューする)ことができない。
そこで、近年では、孤立した欠陥要素間の距離が数画素以内の場合に、欠陥検出画像に対して膨張・収縮処理等の画像処理を施すことにより1つの欠陥を構成する範囲を容易に特定する手法が利用されている。例えば、図1(a)の参照画像91に対して図1(b)に示す欠陥921(但し、欠陥内において濃度差が生じている。)を有する被検査画像92が取得された場合には、図1(c)に示すようにこれらの画像91,92の差分画像が欠陥検出画像93として求められる。欠陥検出画像93では、符号931を付す要素のみが欠陥要素として求められている。そして、欠陥検出画像93に対して膨張処理を施すことにより図1(d)の画像94が取得され、さらに収縮処理を施して図1(e)に示すように1つの欠陥951が正確に特定された画像95が取得される。
なお、特許文献1では検出された複数の欠陥要素のうち2つの欠陥要素間の距離を算出し、その距離が所定のしきい値より小さい場合に当該2つの欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定して欠陥を検出する手法が開示されている。
特許第2986868号公報
ところが、図2に示す半導体基板上のマイクロスクラッチのように複数の欠陥要素96が比較的離れて存在する場合に上記膨張・収縮処理を行うと、演算量が膨大となるため、ソフトウェア処理の場合は長時間を要してしまう。また、電気的回路を設けて短時間に処理することも考えられるが(いわゆる、ハードウェア処理)、規模の大きい回路が必要となりコストの増大を伴ってしまう。特許文献1の手法においても、多数の欠陥要素に対して総当たりで欠陥要素間距離を算出する場合には、処理時間が長くなってしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、欠陥を高速かつ容易に検出し、適切に分類する手法を提供することを主たる目的としている。
請求項1に記載の発明は、対象物上の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、対象物を撮像して前記対象物上の検査領域の画像データを取得する撮像部と、前記画像データに基づいて前記検査領域から欠陥要素を特定する欠陥要素特定手段と、前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の代表点の座標値を取得する代表点取得手段と、前記代表点取得手段により4以上の代表点が取得された場合において、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する欠陥要素ペア決定手段と、前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する判定手段とを備える。
請求項2に記載の発明は、対象物上の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、対象物を撮像して前記対象物上の検査領域の画像データを取得する撮像部と、前記画像データに基づいて前記検査領域から欠陥要素を特定する欠陥要素特定手段と、前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の代表点の座標値または外接多角形の領域を取得する要素位置取得手段と、前記欠陥要素特定手段により特定された欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する欠陥要素ペア決定手段と、前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれにおいて、所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定する判定手段とを備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の欠陥検出装置であって、前記要素位置取得手段が、前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の代表点の座標値を少なくとも取得し、前記欠陥要素ペア決定手段が、前記要素位置取得手段により4以上の代表点が取得された場合において、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである前記複数の欠陥要素ペアを決定する。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の欠陥検出装置であって、前記判定手段が、前記一方の欠陥要素の面積または前記外接多角形の面積が大きいほど前記判定領域の面積を大きく設定する判定領域設定手段を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、前記要素位置取得手段が、前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の外接多角形の領域を少なくとも取得し、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素の外接多角形が矩形である。
請求項6に記載の発明は、請求項1または3に記載の欠陥検出装置であって、ディスプレイと、前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御部と、前記4以上の代表点の座標値および前記複数の欠陥要素ペアに係る情報を記憶する記憶部とをさらに備え、前記表示制御部が前記座標値および前記情報を参照して前記複数の三角形を前記ディスプレイに表示する。
請求項7に記載の発明は、それぞれが2分探索木の構造を有する要素の集合である複数のクラスタを生成するクラスタ生成装置であって、それぞれが同一クラスタに属す要素のペアである複数の要素ペアの情報を取得するペア情報取得手段と、前記情報から前記複数の要素ペアのうち処理対象となる対象要素ペアの情報を順次取得して複数のクラスタを生成するクラスタ生成手段とを備え、前記クラスタ生成手段が、前記対象要素ペアを構成する2つの要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、前記2つの要素からなる新たなクラスタを生成する手段と、前記2つの要素のうち一方の要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、前記一のクラスタに前記他方の要素を挿入する手段と、前記2つの要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、前記2つのクラスタを結合する手段とを有する。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のクラスタ生成装置であって、前記ペア情報取得手段が、請求項1ないし5のいずれかに記載の欠陥検出装置であり、前記複数の要素ペアのそれぞれが、前記判定手段により同一の欠陥に由来すると判定された欠陥要素ペアである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のクラスタ生成装置であって、各欠陥要素に付与されている番号または前記検査領域中の前記各欠陥要素の位置を示す座標値を記憶する記憶部と、、ディスプレイと、前記ディスプレイへの表示を制御して欠陥要素の番号または座標値をクラスタ毎に前記ディスプレイに表示する表示制御部とをさらに備える。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載のクラスタ生成装置であって、ディスプレイと、前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御部とをさらに備え、前記クラスタ生成手段が、各クラスタに含まれる全ての欠陥要素の前記検査領域中の位置を包含する領域を示すクラスタ情報を作成する手段をさらに有し、前記表示制御部が前記クラスタ情報を前記ディスプレイに表示する。
請求項11に記載の発明は、欠陥を分類する欠陥分類装置であって、請求項8に記載のクラスタ生成装置と、前記クラスタ生成装置により生成された複数のクラスタのそれぞれに含まれる欠陥要素の位置を包含する領域を欠陥画像として抽出し、前記欠陥画像の特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量から前記欠陥画像が示す欠陥を分類する分類器とを備える。
請求項12に記載の発明は、対象物上の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値を準備する工程と、前記準備する工程において4以上の代表点が準備された場合に、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する工程とを備える。
請求項13に記載の発明は、対象物上の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値または外接多角形の領域を準備する工程と、特定された欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれにおいて、所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定する工程とを備える。
請求項14に記載の発明は、それぞれが2分探索木の構造を有する要素の集合である複数のクラスタを生成するクラスタ生成方法であって、それぞれが同一クラスタに属す要素のペアである複数の要素ペアの情報を準備する工程と、前記情報から前記複数の要素ペアのうち処理対象となる対象要素ペアの情報を順次取得して複数のクラスタを生成するクラスタ生成工程とを備え、前記クラスタ生成工程が、前記対象要素ペアを構成する2つの要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、前記2つの要素からなる新たなクラスタを生成する工程と、前記2つの要素のうち一方の要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、前記一のクラスタに前記他方の要素を挿入する工程と、前記2つの要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、前記2つのクラスタを結合する工程とを有する。
請求項15に記載の発明は、対象物上の欠陥の検出に利用されるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値を準備する工程と、前記準備する工程において4以上の代表点が準備された場合に、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する工程とを実行させる。
請求項16に記載の発明は、対象物上の欠陥の検出に利用されるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値または外接多角形の領域を準備する工程と、特定された欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれにおいて、所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定する工程とを実行させる。
請求項17に記載の発明は、それぞれが2分探索木の構造を有する要素の集合である複数のクラスタを生成するプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、それぞれが同一クラスタに属す要素のペアである複数の要素ペアの情報を準備する工程と、前記情報から前記複数の要素ペアのうち処理対象となる対象要素ペアの情報を順次取得して複数のクラスタを生成するクラスタ生成工程とを実行させ、前記クラスタ生成工程が、前記対象要素ペアを構成する2つの要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、前記2つの要素からなる新たなクラスタを生成する工程と、前記2つの要素のうち一方の要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、前記一のクラスタに前記他方の要素を挿入する工程と、前記2つの要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、前記2つのクラスタを結合する工程とを有する。
請求項1、3、6、12および15の発明では、同一欠陥に由来するか否かを効率よく判定することができる複数の欠陥要素ペアを求めることができる。
請求項2ないし5、13、並びに、16の発明では、複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを容易に判定することができる。
また、請求項4の発明では、2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを欠陥要素の面積に応じて適切に判定することができる。
また、請求項5の発明では、判定をさらに容易に行うことができる。
請求項7ないし10、14、並びに、17の発明では複数のクラスタを容易に生成することができる。
また、請求項8の発明では、それぞれが同一の欠陥に由来すると判定された欠陥要素からなる複数のクラスタを生成することができる。
請求項11の発明では、複数のクラスタを容易に生成して欠陥を適切に分類することができる。
図3は本発明の第1の実施の形態に係る欠陥分類装置1の構成を示す図である。欠陥分類装置1は、半導体基板(以下、「基板」という。)9上の検査領域から欠陥要素(1つの欠陥要素が1つの欠陥に対応してもよいが、以下の説明では、複数の欠陥要素が1つの欠陥に対応するものとする。)を特定して同一の欠陥に由来する欠陥要素の集合を取得し、各集合を1つの欠陥として検出して分類する装置である。欠陥分類装置1は、基板9を保持するステージ2、基板9を撮像して基板9上の検査領域の画像データを取得する撮像部3、および、撮像部3に対してステージ2を相対的に移動するステージ駆動部21を備える。
撮像部3は、照明光を出射する照明部31、基板9に照明光を導くとともに基板9からの光が入射する光学系32、および、光学系32により結像された基板9の像を電気信号に変換する撮像デバイス33を有し、撮像デバイス33から画像データが出力される。ステージ駆動部21はステージ2を図3中のX方向に移動するX方向移動機構22、および、Y方向に移動するY方向移動機構23を有する。X方向移動機構22はモータ221にボールねじ(図示省略)が接続され、モータ221が回転することにより、Y方向移動機構23がガイドレール222に沿って図3中のX方向に移動する。Y方向移動機構23もX方向移動機構22と同様の構成となっており、モータ231が回転するとボールねじ(図示省略)によりステージ2がガイドレール232に沿ってY方向に移動する。
欠陥分類装置1は、各種演算処理を行うCPUや各種情報を記憶するメモリ等により構成されたコンピュータ4、撮像部3から画像データが入力されるとともに欠陥要素に関する情報をコンピュータ4に出力する要素情報取得ユニット51、並びに、コンピュータ4および要素情報取得ユニット51に接続される判定部52をさらに備え、要素情報取得ユニット51および判定部52は専用の電気的回路により構成される。
要素情報取得ユニット51は、画像データに基づいて検査領域から欠陥要素を特定する欠陥要素特定部511、および、特定された各欠陥要素の代表点の座標値を取得する代表点取得部512を有する。また、コンピュータ4は後述する各種処理を行うとともに、撮像部3およびステージ駆動部21にも接続され、欠陥分類装置1の各構成を制御する制御部としての役割も果たす。
図4は、コンピュータ4の構成を示す図である。コンピュータ4は、図4に示すように、各種演算処理を行うCPU41、基本プログラムを記憶するROM42および各種情報を記憶するRAM43をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。バスラインにはさらに、情報記憶を行う固定ディスク44、画像等の各種情報の表示を行うディスプレイ45、作業者からの入力を受け付けるキーボード46aおよびマウス46b、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体8から情報の読み取りを行う読取装置47、並びに、欠陥分類装置1の他の構成との間で信号を送受信する通信部48が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
コンピュータ4には、事前に読取装置47を介して記録媒体8からプログラム80が読み出され、固定ディスク44に記憶される。そして、プログラム80がRAM43にコピーされるとともにCPU41がRAM43内のプログラムに従って演算処理を実行することにより(すなわち、コンピュータがプログラムを実行することにより)、コンピュータ4が各種処理を行って欠陥を分類する。
図5は、CPU41がプログラム80に従って動作することにより、CPU41、ROM42、RAM43、固定ディスク44等が実現する機能構成を他の構成とともに示す図であり、図5において、演算部50の各構成がCPU41等により実現される機能を示す。なお、演算部50の機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に電気的回路が用いられてもよい。
図6は、欠陥分類装置1が欠陥を検出して分類する処理の流れを示す図である。欠陥分類装置1では、まず、基板9上の検査領域から複数の欠陥要素が特定され、互いに近接する複数の欠陥要素のペア(2つの欠陥要素)から、それぞれが同一の欠陥に由来すると判定された複数の欠陥要素ペアが取得される(ステップS11)。続いて、取得された複数の欠陥要素ペアに対してクラスタリングが行われ、それぞれが同一の欠陥に由来すると判定された欠陥要素からなる複数のクラスタが生成される(ステップS12)。そして、複数のクラスタのそれぞれに対応する欠陥が検出されて分類される(ステップS13)。このように、欠陥分類装置1における処理(ステップS11〜S13)は、欠陥要素ペア取得処理、クラスタ生成処理および欠陥分類処理に大別することができ、以下、各処理について分説する。
図7は、欠陥分類装置1における欠陥要素ペアを取得する処理の流れを示す図であり、図6中のステップS11における処理を示している。欠陥分類装置1では、まず、図3に示すコンピュータ4がステージ駆動部21を制御することにより基板9上の撮像位置が所定の位置へと相対的に移動し、撮像部3により基板9上の検査領域が撮像されて検査領域の画像データ(すなわち、被検査画像データ)が取得される(ステップS21)。
取得された被検査画像データの画素値は欠陥要素特定部511へと画素毎に順次入力され、入力される画素値と予め準備された参照画像の対応する画素の値との差分絶対値が求められる。差分絶対値は所定のしきい値と比較され、差分絶対値がしきい値より大きい場合には被検査画像中の対応する画素が欠陥画素と判定され、しきい値より小さい場合には正常画素と判定される。そして、判定結果に基づいて各画素に欠陥を示す画素値(以下、「欠陥画素値」という。)または非欠陥を示す画素値が付与された欠陥検出画像が生成される。さらに、欠陥検出画像中の欠陥画素値が連続して集合する画素群が欠陥要素として特定される(ステップS22)。
代表点取得部512では、特定された各欠陥要素の重心の座標値が算出されて取得され、図5に示す演算部50に入力される(ステップS23)。また、被検査画像および欠陥検出画像のデータも必要に応じて演算部50に入力される。このように、ステップS21〜S23の処理により、基板9上の検査領域から特定される各欠陥要素の重心の座標値等が準備される。なお、代表点取得部512において座標値が求められる点は重心以外の欠陥要素を代表する点でもよく、例えば、欠陥要素の外接矩形領域の中心点であってもよい。
演算部50の欠陥要素ペア決定部53では、各欠陥要素の代表点を頂点とする三角形分割が行われ、これにより実質的に複数の欠陥要素ペアが決定される(ステップS24)。例えば、図8に示す8個の点61が代表点として取得された場合には、これらの代表点61を母点としてドローネ三角形分割が行われ、代表点61を頂点とする8個の三角形62により代表点61の間が隙間なくかつ重なり合うことなく満たされる。
ここで、ドローネ三角形分割は、複数の点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく複数の三角形で満たす三角形分割のアルゴリズムの中で、生成される三角形の最小角度の角を最大とするアルゴリズムであり、比較的近接した代表点61同士のみが三角形を形成する各辺により結ばれる。
なお、Steven Fortuneによる「Voronoi Diagrams and Delaunay Triangulations」(1995, Computing in Euclidean Geometry, Edited by Ding-Zhu Du and Frank Hwang, World Scientific, Lecture Notes Series on Computing, Vol.1)では、母点の数をn個としたときドローネ三角形分割により得られる辺の数が最大でも(3n−6)本となることが開示されている。
欠陥要素ペア決定部53では、図8においてそれぞれが、8個の三角形62を構成する各辺63の両端点に対応する欠陥要素のペア(例えば、辺63aの両端点61a,61bをそれぞれ重心とする1対の欠陥要素)である複数(15個)の欠陥要素ペアが決定される。なお、代表点取得部512により2個または3個の代表点が取得された場合には、ドローネ三角形分割は行われずに、全ての組み合わせが欠陥要素ペアとされる。
また、欠陥分類装置1では必要に応じて、三角形分割の結果がディスプレイに表示される(ステップS25)。具体的には、代表点取得部512において取得された代表点の座標値、および、欠陥要素ペア決定部53において決定された複数の欠陥要素ペアを示す情報は、欠陥要素情報メモリ54に入力されて記憶され、表示制御部55が各代表点を座標値に基づいてプロットするとともに、複数の欠陥要素ペアを示す情報を参照して欠陥要素ペアに係る2つの欠陥要素の代表点間を線分で結んだ画像を生成してディスプレイ45に表示させる。これにより、操作者は三角形分割が適切に行われたか否かを表示された画像を見て容易に判断することができる。
複数の欠陥要素ペアを示す情報は判定部52へと入力され、複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かが判定される(ステップS26)。例えば、図9に示す2つの欠陥要素71a,71bから構成される欠陥要素ペアが判定される際には、欠陥要素71a,71bの重心間距離L1が求められる。そして、距離L1が所定の距離(しきい値)より短い場合には2つの欠陥要素71a,71bが同一欠陥に由来すると判定され、長い場合には同一欠陥に由来しないと判定される。同一欠陥に由来すると判定された欠陥要素ペアを示す情報は、演算部50に順次出力される。
なお、ステップS25における表示制御部55が代表点の座標値、および、複数の欠陥要素ペアを示す情報を参照して複数の三角形をディスプレイ45に表示させる処理は、ステップS26や後述する各種処理と並行して(または、処理の後で)行われてもよい。
以上のように、欠陥分類装置1では撮像部3、要素情報取得ユニット51、判定部52および欠陥要素ペア決定部53により、基板9上の欠陥を検出するための前処理として、まず、欠陥要素が特定され、代表点取得部512により4以上の欠陥要素の代表点が取得された場合において、三角形分割を利用して複数の欠陥要素ペアを決定し、各欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素の代表点間距離が算出されて2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かが判定される。
ここで、欠陥要素ペアを決定する際に従来のように総当たりで全ての代表点間距離を算出する場合には、欠陥要素の数をnとすると(n×(n−1)/2)回の計算を行わなければならないが、ドローネ三角形分割を利用すれば最多でも(3n−6)回の計算となる(なお、最小では(2n−3)回となることが知られている。)。例えば、欠陥要素が1000個である場合には、総当たりで算出する場合には499500回の計算が必要であるのに対して、ドローネ三角形分割を利用すれば多くても2994回の計算となる。このように、欠陥分類装置1では同一欠陥に由来するか否かを効率よく判定することができる複数の欠陥要素ペアを求めることができる。
なお、欠陥要素ペア決定部53では、代表点を頂点とする複数の三角形であって代表点間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものが求められるのであれば、ドローネ三角形分割以外の三角形分割のアルゴリズムが利用されてもよい。
また、判定部52における判定は様々な手法により行うことが可能である。例えば、図10に示す2つの欠陥要素71c,71dから構成される欠陥要素ペアは、図9の欠陥要素ペアに比較して欠陥要素間の間隙の幅が狭いため欠陥要素間の距離が短いと判定されることが好ましいと考えられるが、重心間距離による判定では図9の欠陥要素ペアと図10の欠陥要素ペアとが同じ距離L1となり同様に判定されることとなる。そこで、判定対象の距離Lを(L=L1/(A1+A2))(但し、A1,A2は欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素のそれぞれの面積)として欠陥要素の面積が大きいほど同一の欠陥に由来すると判定されるように距離Lを調整することにより、欠陥要素の面積に応じた適切な判定を実現することができる。
その他の手法としては、図11に示すように、所定のアルゴリズムにより2つの欠陥要素71c,71dにそれぞれ外接多角形領域72c,72dが設定され、2つの外接多角形領域72c,72d間の距離が判定対象の距離とされてもよく、この場合、例えば一方の外接多角形の頂点と他方の外接多角形の辺(線分)または頂点との間の距離が算出されて、最短距離が欠陥要素71c,71d間の距離とされる。さらに容易に判定を行うには、図12に示すように2つの欠陥要素71c,71dがそれぞれ矩形領域73c,73dにより囲まれて、2つの矩形領域73c,73d間の距離が判定対象の距離とされてもよい。なお、演算処理に余裕がある場合には、欠陥要素のエッジ間の最短距離が算出されてもよい。
以上のようにして、それぞれが同一欠陥に属す欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアの情報が準備されると、次に、複数の欠陥要素ペアの情報を利用してクラスタ生成処理が行われる。ここで、生成される複数のクラスタは、それぞれが同一の欠陥に由来する欠陥要素の集合であり2分探索木の構造を有し、同一の欠陥に属す欠陥要素のペアは同一クラスタに属す欠陥要素のペアとして取り扱われる。また、全ての欠陥要素には所定のアルゴリズムにより番号が付されているものとする。
図13はクラスタを生成する処理の流れを示す図であり、図6中のステップS12における処理を示している。クラスタ生成処理を行う際には、クラスタ生成部56において欠陥要素情報メモリ54に記憶された情報から同一欠陥に由来する(同一クラスタに属す)と判定された複数の欠陥要素ペアのうち処理対象の欠陥要素ペア(以下、「対象欠陥要素ペア」と呼ぶ。)の情報が順次取得される(ステップS31)。そして、存在するならばクラスタメモリ561に記憶された生成途上の複数のクラスタを探索して対象欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素のそれぞれの存否が確認され、その存否に応じてクラスタが生成または更新される。
例えば、図14に示す複数のクラスタc1,c2がクラスタメモリ561に記憶されている場合に、それぞれ11番および2番が付された2つの欠陥要素から構成される対象欠陥要素ペアがステップS31において取得されたときには、11番および2番の欠陥要素のそれぞれが図14中のいずれのクラスタc1,c2に含まれるか、または、いずれにも含まれないかが、複数のクラスタc1,c2を探索することにより確認される。このとき、クラスタ探索は各クラスタc1,c2が2分探索木の構造を有するためクラスタの要素番号と欠陥要素の番号との大小比較の繰り返しのみにより高速に行うことができる。例えば、クラスタc2において2番を探索する場合、まず、19番が注目要素とされ、2は19より小さいため注目要素が7番に変更され、2は7より小さいため2番が見つけられる。
そして、11番の欠陥要素がクラスタc1に含まれており2番の欠陥要素がクラスタc2に含まれている場合には(ステップS32)、クラスタ結合部562により図15に示すようにクラスタc1とクラスタc2とが結合される(ステップS33)。すなわち、クラスタ生成部56では対象欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、当該2つのクラスタが結合される(クラスタのマージ)。なお、結合は、一方のクラスタの各要素の番号と他方のクラスタの要素番号との大小関係を比較する探索処理を行って他方のクラスタの探索により辿り着いた末端に一方のクラスタの各要素を結合することにより行われる。図15では、クラスタc2に属していた欠陥要素を破線にて示している。
ステップS31において11番および13番が付された2つの欠陥要素から構成される対象欠陥要素ペアが取得された場合には、11番および13番の欠陥要素のそれぞれが図14の複数のクラスタc1,c2のいずれに含まれるか、または、いずれにも含まれないかが、複数のクラスタc1,c2を探索することにより確認される。そして、11番の欠陥要素はクラスタc1に含まれており、13番の欠陥要素はいずれのクラスタc1,c2にも含まれていないことが判定されると(ステップS34)、要素挿入部563によりクラスタc1において13番を探索する処理を行って1つの末端が特定され、図16に示すようにクラスタc1に13番の欠陥要素を挿入する(特定された末端に結合する)処理が行われる(ステップS35)。すなわち、対象欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素のうち一方の欠陥要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の欠陥要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、一のクラスタに他方の欠陥要素を挿入する処理が行われる。なお、図16では、挿入された13番の欠陥要素を破線にて示している。
ステップS31において14番および16番が付された2つの欠陥要素から構成される対象欠陥要素ペアが取得された場合には、14番および16番の欠陥要素のそれぞれの存否が図14の複数のクラスタc1,c2を探索して確認される。そして、14番および16番の欠陥要素がいずれのクラスタc1,c2にも含まれていない場合には(ステップS36)、新規クラスタ生成部564により図17に示すように14番および16番の欠陥要素の2つの欠陥要素からなる新規クラスタc3が生成される(ステップS37)。すなわち、クラスタ生成部56では対象欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、対象欠陥要素ペアの2つの欠陥要素からなる新たなクラスタが生成される。図17では、新たに生成されたクラスタc3に属する欠陥要素を破線にて示している。なお、ステップS31が最初に実行される際には、ステップS36が実行される。
また、ステップS31において、それぞれが同一のクラスタに既に含まれる欠陥要素ペアが取得された場合には(例えば、図14の複数のクラスタc1,c2に対して7番および21番の欠陥要素ペアが取得された場合には)、複数のクラスタc1,c2はそのままとされる。
以上のようにして、処理対象として取得された欠陥要素ペアが処理されると(ステップS32〜S37)、次の処理対象の欠陥要素ペアの情報が取得されてステップS32〜S37が繰り返され(ステップS31,S38)、同一の欠陥に由来すると判定された全ての欠陥要素ペアが処理される。
最後の対象欠陥要素ペアが処理されると(ステップS38)、クラスタ情報作成部565では、各クラスタに含まれる全ての欠陥要素の重心を包含する領域(例えば、X方向に関する範囲が(X1min≦X≦X1max)、Y方向に関する範囲が(Y1min≦Y≦Y1max)である領域であり、以下、「代表点包含領域」という。)を示すクラスタ情報が作成され、欠陥要素情報メモリ54に記憶される(ステップS39)。
そして、必要に応じて記憶されたクラスタ情報が表示制御部55によりディスプレイ45に表示される(ステップS40)。具体的には、代表点包含領域のX方向に関する範囲(X1min≦X≦X1max)、および、Y方向に関する範囲(Y1min≦Y≦Y1max)が表示される。これにより、操作者は検査領域中において各クラスタに含まれる欠陥要素が固まって存在しているのか、あるいは、散在しているのか等を確認して欠陥要素の分布の解析を容易に行い、欠陥の原因の推定に役立てることができる。例えば、欠陥要素が散在している場合には、基板9の処理装置内においてコンタミネーションが発生していると推定することができる。
なお、被検査画像中の代表点包含領域が抽出された画像がディスプレイ45に表示されてもよい。これにより、操作者は代表点包含領域に含まれる欠陥要素を見てクラスタ生成処理が適切に行われたか否かを容易に確認することができる。
以上のように、欠陥分類装置1では、判定部52により同一の欠陥に由来すると判定された複数の欠陥要素ペアのうち処理対象となる対象欠陥要素ペアの情報が順次取得されてクラスタ生成部56に入力され、2分探索木の構造にて構築される既存のクラスタを探索して確認される対象欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素の存否に基づいて、複数のクラスタが生成される。すなわち、欠陥検出の前処理を行う撮像部3、要素情報取得ユニット51、判定部52および欠陥要素ペア決定部53とクラスタ生成部56とにより欠陥を欠陥要素のクラスタとして検出するクラスタ生成装置としての機能が実現される。これにより、欠陥分類装置1では、それぞれが同一の欠陥に由来する欠陥要素の集合である複数のクラスタが容易かつ高速に生成される。
また、ステップS40では、各クラスタに含まれる欠陥要素に関して検査領域中の欠陥要素の位置(例えば、欠陥要素の重心等の代表点)を示す座標値が欠陥要素情報メモリ54に記憶されてディスプレイ45に表示されてもよい。これにより、操作者は各クラスタに含まれる欠陥要素の分布を容易に解析することができる。さらに、ディスプレイ45には欠陥要素の番号が表示されてもよく、これによっても、操作者による欠陥の解析におよその便宜を図ることができる。
以上のようにして、複数のクラスタを生成する処理が完了すると、次に、各クラスタに対応する欠陥を分類する処理が行われる。図18は欠陥を分類する処理の流れを示す図であり、図6中のステップS13において行われる処理である。
欠陥分類処理では、まず、クラスタメモリ561に記憶された複数のクラスタに関する情報、および、欠陥要素情報メモリ54に記憶された被検査画像や欠陥検出画像のデータが特徴量算出部57に入力される。そして、画像データから複数のクラスタのそれぞれに含まれる全ての欠陥要素を包含する矩形領域(以下、「クラスタ領域」という。)を抽出して各クラスタに対応する1つの欠陥を示す画像(以下、「欠陥画像」という。)が取得され、各欠陥画像の特徴量が算出される(ステップS41)。
例えば、特徴量算出部57では欠陥検出画像からクラスタ領域が抽出され、図19に示すように複数の欠陥要素71を包含する欠陥画像81が取得される。続いて、欠陥画像81を多値化して平滑化を施し、その後2値化して図20に示すように1つの欠陥と推定される領域(以下、「欠陥推定領域」という。)821を示す画像82が生成される。そして、欠陥推定領域821の面積、周囲長、モーメント等の形状特徴量が算出される。
また、特徴量算出部57では被検査画像からもクラスタ領域を抽出して図21に示す欠陥画像83を取得し(但し、図21では欠陥画像83の様子に欠陥推定領域821を重ねて示している。)、欠陥画像83中の欠陥推定領域821に含まれる画素の値の平均値や標準偏差等の画像統計量が算出される。
各クラスタに対する2つの欠陥画像81,83のそれぞれに対して求められた特徴量である形状特徴量および画像統計量は、各クラスタに含まれる欠陥要素が由来する1つの欠陥の欠陥特徴量として分類器58に入力される。分類器58は予め準備された欠陥判定条件に従って判別分析やニューラルネット等を利用した判定を行う判定器であり、欠陥特徴量が入力されると分類結果が表示制御部55へと出力される(ステップS42)。そして、分類結果が欠陥画像83(または、欠陥画像81)とともにディスプレイ45に表示され、これにより、操作者は分類結果とともに基板9上の欠陥を効率よくレビューすることができる。
以上のように、欠陥分類装置1ではクラスタ生成処理において生成された複数のクラスタのそれぞれに対応する欠陥画像の特徴量が算出され、分類器58において特徴量から欠陥画像が示す欠陥が分類される。これにより、欠陥要素毎に特徴量を算出して分類する場合に比べて、より好ましい分類が可能となり欠陥が適切に分類される。なお、特徴量算出部57では必ずしも各クラスタに対して複数の欠陥画像が抽出される必要はなく、1つの欠陥画像のみが取得されて1つの特徴量に基づいて欠陥が分類されてもよい。
また、欠陥画像は複数のクラスタのそれぞれに含まれる欠陥要素の位置を包含する領域から抽出されるのであれば、必ずしも各クラスタに含まれる欠陥要素を包含する矩形領域から抽出される必要はない。さらに、高度な分類が必要な場合は分類器58は判別分析やニューラルネット等を利用した分類を行う判定器であることが好ましいが、他の手法により分類を行うものであってもよい。
図22は第2の実施の形態に係る欠陥分類装置1の要素情報取得ユニット51aおよび判定部52aの構成を示す図である。図22の欠陥分類装置1は図3の欠陥分類装置1と比較して、代表点取得部512に替えて要素位置取得部512aが設けられるとともに、判定部52aは判定処理に利用される判定領域を設定する判定領域設定部521を有し、図3の判定部52とは異なる判定処理を行う点で異なる。他の構成は図3の欠陥分類装置1と同様であり、動作は図23に示すように図7のステップS25とステップS26との間にステップS51が追加される。
図22の欠陥分類装置1が欠陥要素ペア取得処理を行う際には、第1の実施の形態と同様に撮像部3により基板9上の検査領域の画像データが取得され(図7:ステップS21)、欠陥要素特定部511により取得された画像データに基づいて欠陥検出画像が生成され、検査領域から欠陥要素が特定される(ステップS22)。要素位置取得部512aでは、特定された欠陥要素の重心の座標値が取得されて準備される(ステップS23)。なお、要素位置取得部512aでは必要に応じて欠陥要素の重心の座標値以外に欠陥要素の外接多角形の領域を示す情報も取得可能とされ、この点で図3の代表点取得部512と異なる。
続いて、欠陥要素ペア決定部53では、図3の欠陥分類装置1と同様に、要素位置取得部512aにより4以上の代表点が取得された場合において、これらの代表点を頂点とする複数の三角形であって代表点間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアが決定され(ステップS24)、欠陥要素ペアを示す情報が判定部52aに入力される。また、第1の実施の形態と同様に、必要に応じて欠陥要素ペア決定部53における三角形分割の結果がディスプレイ45に表示される(ステップS25)。
判定部52aでは入力される欠陥要素ペアの情報から欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素が順次特定され、判定領域設定部521において、2つの欠陥要素のうち一方の欠陥要素の面積が算出される。そして、面積が取得された欠陥要素(以下、「基準要素」という。)の重心を中心とする判定領域が基準要素の面積に応じて設定される(図23:ステップS51)。
図24は欠陥要素ペアを構成する2つの欠陥要素711,712および判定領域84を示す図である。図24に示すように、判定領域84は基準要素である欠陥要素711の重心711aの座標値(x0,y0)を中心としてX方向およびY方向にマージ距離αだけ広がるように設定される矩形領域であり、図24ではX方向に関する範囲を(X2min≦X≦X2max)、Y方向に関する範囲を(Y2min≦Y≦Y2max)にて示している。
ここで、判定領域84を定めるマージ距離αは欠陥要素711の面積A3に応じて決定される。具体的には、予め定められた所定の距離α1に対して、マージ距離αは(α=α1×log(A3))として求められ(すなわち、所定の距離α1に面積A3に応じた係数が乗じられることにより求められ)、欠陥要素711の面積A3が大きいほど判定領域84の面積が大きく設定される。
判定部52aでは、他方の欠陥要素712の重心712aの座標値(x2,y2)と判定領域84のX方向およびY方向に関する範囲とが比較され(すなわち、重心712aが判定領域84に含まれるか否かを判定する、いわゆる、オーバラップ判定が行われ)、(X2min≦x2≦X2max)かつ(Y2min≦y2≦Y2max)が満たされて他方の欠陥要素712の重心712aが判定領域84に含まれる場合に、2つの欠陥要素711,712が同一の欠陥に由来すると判定される(ステップS26)。このような処理がステップS24にて順次決定された欠陥要素ペアに対して行われることにより、同一の欠陥に由来する複数の欠陥要素ペアが取得される。
以上のように、図22の要素情報取得ユニット51aおよび判定部52aは撮像部3および欠陥要素ペア決定部53とともに欠陥検出装置の機能を実現し、欠陥要素ペア決定部53にて取得される複数の欠陥要素ペアのそれぞれに対して判定領域を利用して判定が行われる。これにより、第2の実施の形態に係る欠陥分類装置1では、欠陥要素の重心の座標値と判定領域のX方向およびY方向に関する範囲との比較のみで複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを容易かつ高速に判定することができる。
なお、判定領域の中心は必ずしも欠陥要素の重心である必要はなく、外接矩形の中心等の欠陥要素を代表する点であればよい。また、判定領域設定部521では欠陥要素ペアの一方の欠陥要素の面積が大きいほど他方の欠陥要素と同一欠陥に由来すると判定され易くなる(すなわち、面積が大きくなる)判定領域が設定されるが、要素位置取得部512aによりステップS51において基準要素の外接多角形領域の面積が算出され、その面積が大きいほど判定領域が広くなるように設定されてもよい。
また、判定部52aにおける判定処理の他の例として、図25に示すように一方の欠陥要素711の外接矩形領域721を中心として、欠陥要素711の面積または外接矩形領域721の面積に応じたマージ距離βだけ広がるように判定領域84aが設定され、他方の欠陥要素712の重心712aが判定領域84aに含まれる場合に、欠陥要素711,712が同一の欠陥に由来すると判定されてもよい。
さらに他の例としては、要素位置取得部512aにおいて各欠陥要素の外接矩形の領域を示す情報のみが取得され、欠陥要素ペア決定部53では、三角形分割とは異なる所定の手法により複数の欠陥要素ペアが決定され、判定部52aにおいて図26に示すように一方の欠陥要素711の外接矩形領域721を中心とする判定領域84aに他方の欠陥要素712の外接矩形領域722の少なくとも一部が含まれる場合に(すなわち、図26において(X3min≦(x3minまたはx3max)≦X3max)、かつ、(Y3min≦(y3minまたはy3max)≦Y3max)が満たされる場合)、欠陥要素711,712が同一の欠陥に由来すると判定されてもよい。なお、要素位置取得部512aにおいて各欠陥要素に対して外接矩形以外の外接多角形の領域を示す情報が取得され、例えば、一方の外接多角形を所定の幅だけ広げた領域と他方の外接多角形との重なりの有無に基づいて判定が行われてもよい。
一方、判定領域は必ずしも欠陥要素ペアの一方の欠陥要素の代表点または外接矩形を中心としてX方向およびY方向に広がるように設定される矩形領域である必要はなく、例えば、演算処理に余裕がある場合には欠陥要素の代表点を中心として広がるように設定される円形領域であってもよい。
このように、図22の要素位置取得部512aでは特定された欠陥要素の代表点または外接多角形の領域が取得され、判定部52aにおいて所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、双方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定される。その結果、図22の欠陥分類装置1では判定処理を容易に行うことが実現される。
以上、第2の実施の形態に係る欠陥要素ペア取得処理について説明してきたが、判定部52aによる処理は、コンピュータ4がプログラムを実行することにより実現されてもよい。これにより、判定に係る処理をより高度に行うことができる。
例えば、判定領域設定部521では欠陥要素特定部511により生成された欠陥検出画像において、特定された欠陥要素ペアの一方の欠陥要素に対して、その面積が大きいほど処理後の面積が大きくなるように膨張処理を施し、判定領域として設定される(図23:ステップS51)。そして、判定部52aでは膨張処理後の欠陥要素を示す判定領域に欠陥要素ペアの他方の欠陥要素の重心(または欠陥要素の一部)が含まれる場合に、同一の欠陥に由来すると判定される。
なお、高速に判定処理を行うには、判定領域は上述のように矩形に設定されることが好ましいが、欠陥要素に膨張処理を施すことにより設定される判定領域ではより適切な判定が実現される。コンピュータ4により実現される判定部52aでは、要求される判定精度に応じて様々な形状の判定領域を設定し、効率よく判定を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
上記第1の実施の形態において、代表点包含領域は、例えばクラスタ領域と同じ領域であってもよく、各クラスタに含まれる全ての欠陥要素の検査領域中の位置に相当するものを包含する領域であればよい。
上記第2の実施の形態において、高度な判定が求められない場合には、判定領域の面積を固定して(すなわち、判定領域の大きさを欠陥要素の大きさに依存させずに)より高速に判定処理を行うことも可能である。
上記実施の形態において、要素情報取得ユニット51,51aおよび判定部52はコンピュータ4によりソフトウェア的に実現されてもよい。
なお、欠陥分類装置1におけるクラスタ生成装置としての機能は、欠陥要素以外の他の要素の集合である複数のクラスタを生成する用途に利用することも可能である。
上記実施の形態では、半導体の基板9に対して欠陥分類が行われるが、欠陥分類装置1は、プリント配線基板、フォトマスク、あるいは、リードフレーム等の欠陥検出や分類にも利用することができる。
(a)ないし(e)は従来の欠陥検出手法を説明するための図である。 半導体基板上のマイクロスクラッチを示す図である。 欠陥分類装置の構成を示す図である。 コンピュータの構成を示す図である。 欠陥分類装置の機能構成を示すブロック図である。 欠陥を検出して分類する処理の流れを示す図である。 欠陥要素ペアを取得する処理の流れを示す図である。 欠陥要素ペアを決定する様子を説明するための図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理を説明するための図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理の他の例を説明するための図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理のさらに他の例を説明するための図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理のさらに他の例を説明するための図である。 クラスタを生成する処理の流れを示す図である。 クラスタを生成する処理を説明するための図である。 クラスタを生成する処理を説明するための図である。 クラスタを生成する処理を説明するための図である。 クラスタを生成する処理を説明するための図である。 欠陥を分類する処理の流れを示す図である。 欠陥画像を示す図である。 処理後の画像を示す図である。 欠陥画像を示す図である。 第2の実施の形態に係る欠陥分類装置の一部を示す図である。 欠陥要素ペアを取得する処理の流れを示す図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理を説明するための図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理の他の例を説明するための図である。 2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する処理のさらに他の例を説明するための図である。
符号の説明
1 欠陥分類装置
3 撮像部
4 コンピュータ
9 基板
45 ディスプレイ
52,52a 判定部
53 欠陥要素ペア決定部
54 欠陥要素情報メモリ
55 表示制御部
56 クラスタ生成部
57 特徴量算出部
58 分類器
61,61a,61b 点
62 三角形
63,63a 辺
71,71a〜71d,711,712 欠陥要素
72c,72d,73c,73d,721,722 領域
80 プログラム
81,83 欠陥画像
84,84a 判定領域
511 欠陥要素特定部
512 代表点取得部
512a 要素位置取得部
521 判定領域設定部
562 クラスタ結合部
563 要素挿入部
564 新規クラスタ生成部
565 クラスタ情報作成部
711a,712a 重心
821 欠陥推定領域
c1〜c3 クラスタ
S21〜S24,S26,S31〜S37 ステップ

Claims (17)

  1. 対象物上の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    対象物を撮像して前記対象物上の検査領域の画像データを取得する撮像部と、
    前記画像データに基づいて前記検査領域から欠陥要素を特定する欠陥要素特定手段と、
    前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の代表点の座標値を取得する代表点取得手段と、
    前記代表点取得手段により4以上の代表点が取得された場合において、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する欠陥要素ペア決定手段と、
    前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする欠陥検出装置。
  2. 対象物上の欠陥を検出する欠陥検出装置であって、
    対象物を撮像して前記対象物上の検査領域の画像データを取得する撮像部と、
    前記画像データに基づいて前記検査領域から欠陥要素を特定する欠陥要素特定手段と、
    前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の代表点の座標値または外接多角形の領域を取得する要素位置取得手段と、
    前記欠陥要素特定手段により特定された欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する欠陥要素ペア決定手段と、
    前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれにおいて、所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする欠陥検出装置。
  3. 請求項2に記載の欠陥検出装置であって、
    前記要素位置取得手段が、前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の代表点の座標値を少なくとも取得し、
    前記欠陥要素ペア決定手段が、前記要素位置取得手段により4以上の代表点が取得された場合において、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである前記複数の欠陥要素ペアを決定することを特徴とする欠陥検出装置。
  4. 請求項2または3に記載の欠陥検出装置であって、
    前記判定手段が、前記一方の欠陥要素の面積または前記外接多角形の面積が大きいほど前記判定領域の面積を大きく設定する判定領域設定手段を有することを特徴とする欠陥検出装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の欠陥検出装置であって、
    前記要素位置取得手段が、前記欠陥要素特定手段により特定された各欠陥要素の外接多角形の領域を少なくとも取得し、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素の外接多角形が矩形であることを特徴とする欠陥検出装置。
  6. 請求項1または3に記載の欠陥検出装置であって、
    ディスプレイと、
    前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御部と、
    前記4以上の代表点の座標値および前記複数の欠陥要素ペアに係る情報を記憶する記憶部と、
    をさらに備え、
    前記表示制御部が前記座標値および前記情報を参照して前記複数の三角形を前記ディスプレイに表示することを特徴とする欠陥検出装置。
  7. それぞれが2分探索木の構造を有する要素の集合である複数のクラスタを生成するクラスタ生成装置であって、
    それぞれが同一クラスタに属す要素のペアである複数の要素ペアの情報を取得するペア情報取得手段と、
    前記情報から前記複数の要素ペアのうち処理対象となる対象要素ペアの情報を順次取得して複数のクラスタを生成するクラスタ生成手段と、
    を備え、
    前記クラスタ生成手段が、
    前記対象要素ペアを構成する2つの要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、前記2つの要素からなる新たなクラスタを生成する手段と、
    前記2つの要素のうち一方の要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、前記一のクラスタに前記他方の要素を挿入する手段と、
    前記2つの要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、前記2つのクラスタを結合する手段と、
    を有することを特徴とするクラスタ生成装置。
  8. 請求項7に記載のクラスタ生成装置であって、
    前記ペア情報取得手段が、請求項1ないし5のいずれかに記載の欠陥検出装置であり、
    前記複数の要素ペアのそれぞれが、前記判定手段により同一の欠陥に由来すると判定された欠陥要素ペアであることを特徴とするクラスタ生成装置。
  9. 請求項8に記載のクラスタ生成装置であって、
    各欠陥要素に付与されている番号または前記検査領域中の前記各欠陥要素の位置を示す座標値を記憶する記憶部と、、
    ディスプレイと、
    前記ディスプレイへの表示を制御して欠陥要素の番号または座標値をクラスタ毎に前記ディスプレイに表示する表示制御部と、
    をさらに備えることを特徴とするクラスタ生成装置。
  10. 請求項8に記載のクラスタ生成装置であって、
    ディスプレイと、
    前記ディスプレイへの表示を制御する表示制御部と、
    をさらに備え、
    前記クラスタ生成手段が、各クラスタに含まれる全ての欠陥要素の前記検査領域中の位置を包含する領域を示すクラスタ情報を作成する手段をさらに有し、
    前記表示制御部が前記クラスタ情報を前記ディスプレイに表示することを特徴とするクラスタ生成装置。
  11. 欠陥を分類する欠陥分類装置であって、
    請求項8に記載のクラスタ生成装置と、
    前記クラスタ生成装置により生成された複数のクラスタのそれぞれに含まれる欠陥要素の位置を包含する領域を欠陥画像として抽出し、前記欠陥画像の特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量から前記欠陥画像が示す欠陥を分類する分類器と、
    を備えることを特徴とする欠陥分類装置。
  12. 対象物上の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
    対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値を準備する工程と、
    前記準備する工程において4以上の代表点が準備された場合に、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、
    前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する工程と、
    を備えることを特徴とする欠陥検出方法。
  13. 対象物上の欠陥を検出する欠陥検出方法であって、
    対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値または外接多角形の領域を準備する工程と、
    特定された欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、
    前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれにおいて、所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定する工程と、
    を備えることを特徴とする欠陥検出方法。
  14. それぞれが2分探索木の構造を有する要素の集合である複数のクラスタを生成するクラスタ生成方法であって、
    それぞれが同一クラスタに属す要素のペアである複数の要素ペアの情報を準備する工程と、
    前記情報から前記複数の要素ペアのうち処理対象となる対象要素ペアの情報を順次取得して複数のクラスタを生成するクラスタ生成工程と、
    を備え、
    前記クラスタ生成工程が、
    前記対象要素ペアを構成する2つの要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、前記2つの要素からなる新たなクラスタを生成する工程と、
    前記2つの要素のうち一方の要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、前記一のクラスタに前記他方の要素を挿入する工程と、
    前記2つの要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、前記2つのクラスタを結合する工程と、
    を有することを特徴とするクラスタ生成方法。
  15. 対象物上の欠陥の検出に利用されるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
    対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値を準備する工程と、
    前記準備する工程において4以上の代表点が準備された場合に、前記4以上の代表点を頂点とする複数の三角形であって前記4以上の代表点の間を隙間なくかつ重なり合うことなく満たすものを求め、それぞれが、前記複数の三角形を構成する各辺の両端点に対応する欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、
    前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれを構成する2つの欠陥要素が同一欠陥に由来するか否かを判定する工程と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  16. 対象物上の欠陥の検出に利用されるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
    対象物上の検査領域から特定される各欠陥要素の代表点の座標値または外接多角形の領域を準備する工程と、
    特定された欠陥要素のペアである複数の欠陥要素ペアを決定する工程と、
    前記複数の欠陥要素ペアのそれぞれにおいて、所定のアルゴリズムに従って一方の欠陥要素の代表点または外接多角形を中心として広がるように設定された判定領域に、他方の欠陥要素の代表点または外接多角形の少なくとも一部が含まれる場合に、前記一方の欠陥要素および前記他方の欠陥要素が同一の欠陥に由来すると判定する工程と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
  17. それぞれが2分探索木の構造を有する要素の集合である複数のクラスタを生成するプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
    それぞれが同一クラスタに属す要素のペアである複数の要素ペアの情報を準備する工程と、
    前記情報から前記複数の要素ペアのうち処理対象となる対象要素ペアの情報を順次取得して複数のクラスタを生成するクラスタ生成工程と、
    を実行させ、
    前記クラスタ生成工程が、
    前記対象要素ペアを構成する2つの要素のいずれかを含むクラスタが存在しない場合に、前記2つの要素からなる新たなクラスタを生成する工程と、
    前記2つの要素のうち一方の要素のみを含む一のクラスタが存在し、他方の要素を含む他のクラスタが存在しない場合に、前記一のクラスタに前記他方の要素を挿入する工程と、
    前記2つの要素をそれぞれ含む2つのクラスタが存在する場合に、前記2つのクラスタを結合する工程と、
    を有することを特徴とするプログラム。
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