JP2005083821A - マイクロ波式濃度計 - Google Patents

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Hideo Kanezuka
英雄 金塚
Masahito Nozawa
雅人 野沢
Hiroyuki Kaneko
裕行 金子
Kazuhiro Watanabe
一弘 渡邉
Renzou Hirai
錬造 平井
Koji Takemura
幸司 竹村
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誠 太尾
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Abstract

【課題】 本発明は、被測定用液体の温度の急変や、周囲温度の変化があっても、測定誤差の影響を軽減することが可能なマイクロ波式濃度計を提供することを目的とする。
【解決手段】 マイクロ波を送信するためのマイクロ波発信器1と、被測定液体を流すための配管5と、マイクロ波発信器1からの信号でマイクロ波を送信する送信アンテナ6と送信アンテナからのマイクロ波を異なる対向距離で受信するように配置された受信アンテナ7及び受信アンテナ8と、夫々のアンテナからのマイクロ波信号の位相差を測定する位相差測定部9によって、送信アンテナ6及び受信アンテナ7、8の伝播時間の影響を除去し、この位相差測定部9の出力を温度計12の出力によって被測定溶液の液温を濃度演算部10で補正することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロ波の伝播時間遅れに基づいて、被測定液体の濃度を測定するマイクロ波式濃度計に係り、特に、被測定液体の液温や、周囲温度が変化した場合の濃度の測定誤差を改良したマイクロ波式濃度計に関する。
従来、液体中の懸濁物質や溶解性物質を含む被測定液体の濃度を測定する方式として超音波の減衰率を測定して濃度を求める超音波式濃度計や、光を用いて透過光減衰率や散乱光増加率等を測定して濃度を求める光学式濃度計が用いられている。
ところが、超音波式濃度計では、液体中に気泡が混入している場合にその影響を受けて測定誤差が増大するという問題があった。また、光学式濃度計においては、光を入射或いは受光する光学窓に汚れが付着するとその影響を受けて、やはり、その測定誤差が増大する問題があった。
そこで、最近ではこれらの気泡や汚れによる測定誤差の生じにくい機器としてマイクロ波式濃度計が開発され、実用化されるようになってきている。
図6は係るマイクロ波式濃度計の構成を示す構成図である。このマイクロ波式濃度計は、マイクロ波発振器1から発信されたマイクロ波がパワース
プリッタ2により基準系経路と、測定系経路とに分配される。
まず、基準系経路を通るマイクロ波は、伝送ケーブル3を介して位相差測定回路19に導入される。一方、測定系経路を通るマイクロ波は、配管5の側壁の支持部材4に取り付けられ、配管5内に挿入されたマイクロ波の送信アンテナ6を介して入射し、配管5内を流れる被測定液体中を通過したマイクロ波を同じ支持部材4に、対向して取り付けられたマイクロ波の受信アンテナ7で受信し、受信した信号を受信アンテナ7から位相差測定回路19に導入される。
また、被測定液体は、濃度ゼロ(又は基準値)の濃度基準用液体と、濃度xの被測定用液体との2種類があり、それぞれ個別に配管に流されて、位相遅れθ1及びθ2が測定される。
すなわち、位相測定回路19においては、マイクロ波発振器1から伝送ケーブル3等を経由して直接受信するマイクロ波を位相基準とし、これに対して配管5内に濃度の被測定用液体を充填して流したときのマイクロ波の位相遅れθ2を測定し、配管5内に濃度基準用液体(例えば、濃度ゼロとみなせる水道水)を充填して流したときのマイクロ波の位相遅れに起因する位相差θ1を測定し、θ2とθ1とを比較し、位相差Δθ=(θ2−θ1)を求めて濃度演算部20に送出する。
濃度演算部20は、この位相差Δθ及び予め校正された検量線に基づいて、ゼロ点温度補正回路20aでゼロ点補正を行い、さらに、濃度演算回路20bで被測定用液体の濃度を算出する。
このようなマイクロ波式濃度計は次のような原理に基づいている。すなわち、被測定用液体中の懸濁物質または溶解性物質の濃度が変化すると被測定液体全体としての誘電率、導電率が変化する。誘電率、導電率が変化すると、被測定用液体中を伝播するマイクロ波の速度が変化する。
ここで、マイクロ波式濃度計は、このような濃度変化によるマイクロ波の速度変化を位相の変化として測定し、その位相変化の位相差△θが濃度に比例するという原理に基づいて測定している。
また、以上のようなマイクロ波式濃度計は、一般的に被測定用液体の誘電率が温度によって変化し、位相差△θに影響を与えることから、液温補正が行なわれている。
例えば、濃度基準用液体が水の場合、被測定用液体の液温tsとゼロ点すなわち位相差Δθの測定時の水温twとの差△t(=ts−tw)と、位相差補正値△θtとの関係を予め求めておき、液温補正後の位相差△θ’=(△θ−△θt)を用いて検量線に基づき、濃度が算出されている。
以上のようなマイクロ波式濃度計では、懸濁物質の誘電率が温度によって変化する物質が被測定用液体の場合、濃度の測定結果が不正確となる場合がある。
このため、濃度が高い場合やゼロ点との液温差が大きい場合には、水温のみの補正、即ちゼロ点の平行移動だけの補正では不充分であることから温度に応じて誘電率が変化する物質の懸濁液や溶液からなる被測定用液体に対し、濃度を正確に測定するため、検量線の曲線をある幅の温度範囲で分割して、その分割された範囲において所定の直線関係で近似した検量線の傾きや、検量線の切片(ゼロ点)を補正する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−242099号公報
しかし、従来のマイクロ波式濃度計の構成では、被測定用液体の液温が急変した場合、また基準系経路の周囲温度と測定系経路の被測定用液体の液温とに差が発生した場合に、送信アンテナ、受信アンテナの温度応答特性の相違によってマイクロ波の伝播速度が変動し測定誤差が発生する問題がある。
さらに、受信アンテナ、送信アンテナの温度時定数は、測温抵抗体等の小熱容量金属の時定数と異なり、セラミックスなどの熱伝導率の低い誘電体で構成されるため、通常数分乃至60分程度の時定数となり、測定誤差が長時間発生する問題がある。
また、配管径が小さく、マイクロ波の送信距離に対する送信アンテナ及び受信アンテナ内のマイクロ波伝播距離の占める割合が増えてくると、送信アンテナ及び受信アンテナ内の伝播時間の変化が無視できず、誤差も大きくなる。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、送信アンテナと受信アンテナ内の伝播速度変化の影響受けないようにして、液温の急変や周囲温度と被測定用液体の温度差による測定誤差を短時間で軽減することが可能な高精度なマイクロ波濃度計を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のマイクロ波式濃度計は、請求項1によれば、マイクロ波発信手段からマイクロ波が供給される送信アンテナと、前記送信アンテナと所定の第1の間隔で、対向して配置された第1の受信アンテナと、前記送信アンテナと所定の第2の間隔で対向して配置された第2の受信アンテナと、前記送信アンテナと、前記第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナは、ずれをも被測定液体中に配置またはいずれをも被測定液体に接液させ、もしくはいずれか一方を前記被測定液体中に他方を接液させ、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを所定の距離差で固定し、前記送信アンテナと前記第1の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr1と前記送信アンテナと前記第2の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr2との位相差Δθ(=θr2-θr1)を測定する位相差測定部と、前記被測定液体の温度を測定する温度検出手段と、前記位相差測定部の出力及び前記温度検出手段の出力から前記被測定液体の濃度を演算する濃度演算部とを備えたことを特徴とする。
したがって、送信アンテナからのマイクロ波の伝播距離が異なる2台の受信アンテナへの伝播位相差を求めて、送信アンテナ及び受信アンテナ内のマイクロ波の伝播速度の変動を除去して濃度を測定するようにしたので、送信アンテナ及び受信アンテナ内の伝播速度変化の影響による測定誤差の影響を受けない、マイクロ波式濃度計を提供することができる。
また、請求項2によれば、マイクロ波発信手段からマイクロ波が供給される送信アンテナと、前記送信アンテナと所定の第1の間隔で、対向して配置された第1の受信アンテナと、前記送信アンテナと所定の第2の間隔で対向して配置された第2の受信アンテナと、前記被測定液体を流すために配管に取り付けられた支持部材と、前記送信アンテナと、前記第1の受信アンテナ及び第2の波受信アンテナは、ずれをも被測定液体中に配置し、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを所定の距離差で前記支持部材に固定し、前記送信アンテナと前記第1の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr1と前記送信アンテナと前記第2の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr2との位相差Δθ(=θr2-θr1)を測定する位相差測定部と、前記支持部材に固定され、前記配管内に感温部を有する様に設けられた前記被測定液体の液温を測定する温度検出手段と、前記位相差測定部の出力及び前記温度計の出力から前記以被測定液体の濃度を求める濃度演算部とを備えたことを特徴とする。
したがって、送信アンテナ及び受信アンテナ内のマイクロ波の伝播速度変化の影響を除去した測定方式とし、更に、被測定液体中の温度を熱伝導率の大きいい温度計で検出して温度補正を行う様にしたので、温度の急変測定に対しても測定誤差が短時間で除去することが可能なマイクロ波式濃度計を提供することができる。
また、請求項4によれば、マイクロ波発信手段からマイクロ波が供給される送信アンテナと、前記送信アンテナと所定の第1の間隔で、対向して配置された第1の受信アンテナと、前記送信アンテナと所定の第2の間隔で対向して配置された第2の受信アンテナと、前記送信アンテナと、前記第1の受信アンテナ及び第2の波受信アンテナは、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを所定の距離差で被測定液体を流す配管内壁に対向して固定し、前記送信アンテナと前記第1の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθm1と前記送信アンテナと前記第2の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθm2との位相差Δθ(=θm2-θm1)を測定する位相差測定部と、前記配管内の被測定液体の液温を検出する温度検出手段と、前記位相差測定部の出力と前記温度検出手段の出力から前記被測定液体の濃度を求める濃度演算部とを備えたことを特徴とする。
したがって、送信アンテナ及び受信アンテナを配管管壁に設け、且つ、送信アンテナ及び受信アンテナ内のマイクロ波の伝播速度変化の影響を除去した測定方式としたので、被測定流体の流れを妨げず、配管径が大きいものから、小さいものまで高い精度で測定することが可能なマイクロ波式濃度計を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、送信アンテナ及び受信アンテナを同じ周囲温度環境となる様に取り付け、夫々の受信アンテナからの信号の位相差を測定する様に構成したので、送信アンテナ及び受信アンテナ内の温度伝播時間の変動による測定誤差を除去し、液温の急変や周囲温度と被測定用液体の温度差による測定誤差を短時間で軽減することが可能な高精度なマイクロ波濃度計を提供することが可能である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
図1乃至図3を参照して説明する。図1は実施例1のマイクロ波式濃度計の構成図である。マイクロ波式濃度計には、送信アンテナ及び受信アンテナが配管内の被測定液体中に挿入される挿入型と呼ばれるものと、送信アンテナと受信アンテナが配管壁面に取り付けられた流通型とがある。
図6に示した従来技術で説明したものは挿入型で、マイクロ波発信器からのマイクロ波信号をパワースプリッタで分岐して、一方を基準系経路とし、他方は被測定液体中を伝播させる測定系経路とし、基準系経路と測定系経路とを伝播するマイクロ波の位相差から濃度を測定する方式であった。
図1に示す方式も挿入型であるが、従来方式と異なり、基準系経路がなくマイクロ波の伝播距離が異なる測定系経路を2系統設け、この2系統の伝播速度の位相差から被測定液体の濃度を求めるようにしている。
本実施の形態による構成は図1において、マイクロ波を発信するマイクロ波発信器1と、被測定液体を流す配管5内に挿入される送信アンテナ6と及び受信アンテナ7、8と、これらのアンテナを所定の位置に支持する支持部材4と、同じくこの支持部材4に取り付けられ被測定液体の温度を検出する温度計12と、受信アンテナ7、8で受信したマイクロ波の位相差を測定する位相差検出部9及びこの位相差出力部9の出力から濃度を求める濃度演算部10とからなる。
更に、濃度演算部10は、被測定液体の液温を温度計12から導入し、位相差検出部12の出力のゼロ点を補正するゼロ点温度補正回路10aと、濃度演算を行う濃度演算回路10bとから構成される。
次に、各部の詳細について説明する。支持部材4及び配管5は、被測定液体が変質しないSUS等の金属製の管で、支持部材4には送信アンテナ6、受信アンテナ7、8が異なる対向距離で取り付けられる。
この部分の詳細断面構造を図2に示す。マイクロ波の送信アンテナ6、受信アンテナ7、8は送信方向に窓穴部を設け、この窓穴部の中心軸部にモノポールアンテナ線を配置し、モノポールアンテナ線と支持部材4をセラミックス等の誘電体で一体形成し密封構造としておく。
また、送信アンテナ6と受信アンテナ7、8との対向距離は、夫々の伝播距離から所定の位相差が検出できるような、異なる間隔で取り付け、さらに被測定液体の液温変化に対しても温度差が生じない様に、同じ温度分布特性を確保できるように配管5内の略中央に配置しておく。
また、温度計12は温度応答時定数が送信アンテナ6、受信アンテナ7、8の熱伝導率が大きく、且つ、被測定液体の配管5内の平均温度が検出可能なコンパクトな形状の白金測温抵抗体等を選定し、配管5の略中央で、マイクロ波の伝播経路に影響しない位置で支持部材4に固定する。
このように設定されたマイクロ波式濃度計の測定原理について、図3を参照して説明する。同図において、送信アンテナ6から送信されたマイクロ波の受信アンテナ8、7までの伝播時間を夫々T1、T2(T2>T1)とする。また、これらの伝播時間T1、T2は、被測定液体中の伝播時間、送信アンテナ6内及び受信アンテナ8、7内の伝播時間に分解すると次のような関係で表される。
T1=Tr1+Tm1+Ts1 ・・・(1)
T2=Tr2+Tm2+Ts2 ・・・(2)
ここで、Tr1は送信アンテナと対向する方向の受信アンテナ8内の伝播時間、Tr2は送信アンテナ6と対向する方向の受信アンテナ7内の伝播時間とする。Ts1、Ts2は送信アンテナ6内の伝播時間で、夫々受信アンテナ8、受信アンテナ7に対向する方向の伝播時間を示す。
また、Tm1、Tm2は夫々、送信アンテナ6と受信アンテナ8及び受信アンテナ7間の被測定液体中を伝播する伝播時間を示す。このような成分に分割される伝播時間について、Tr1=Tr2、Ts1=Ts2となるように、送信アンテナ6、受信アンテナ8、7の形状を対称な形状に成形しておくと、受信アンテナ7、8で受信したマイクロ波の伝播時間差Δtは下記の関係が成り立つ。
Δt=T2−T1=Tm2−Tm1 ・・・(3)
したがって、被測定液体の液温による温度変化に対して、送信アンテナ6、受信アンテナ7、8の温度変化が同じような特性を有するような形状の構造としておけば(3)式の関係は保持されるので、液温が急変した場合には送信アンテナ6及び受信アンテナ7、8の温度変化による伝播速度の変動は消去され、液温のみの変化に依存する伝播時間差Δtを検出することができる。
そして、マイクロ波伝播時間差Δtは位相差Δθとして検出されるから、被測定液体の濃度との関係は従来のマイクロ波濃度計と同様にして、液温を温度計で検知し温度補正処理することによって正しい濃度が求められる。
図4はこのように構成されたマイクロ波濃度計の作用効果を説明する図で、被測定液体の液温が急変した時の動作を説明する図である。同図において(a)は波濃度演算部10の演算周期を示し、同図(b)に示すように時刻t0で液温がTm0からTm1急上昇した場合の、温度計12の応答を同図(c)に、またこのときの送信アンテナ6、受信アンテナ7、8の温度変化に対する応答を同図(d)に、そしてこのときの従来の測定誤差を同図(e)及び本実施の形態による測定誤差を同図(f)に夫々示す。
同図(c)、(d)に示すように温度計12の応答は、送信アンテナ6、受信アンテナ7、8の応答時間に比べて格段に速い、例えば、熱伝導率の大きな白金測温抵抗体であれば数秒以下で応答し、時刻t1で正しい温度を検出する。一方、送信アンテナ6、受信アンテナ7、8はセラミックス等の熱伝導率の小さな誘電体で構成されるため、コンパクトな形状に成形されたものでも、数分以上の応答が必要になる。この応答を時刻t3として示す。
したがって、従来の測定方式では測定系経路に置かれる送信アンテナ、受信アンテナは、液温が急変すると温度応答が遅れ、液温による温度補正を行っても送信アンテナ、受信アンテナでのマイクロ波の伝播時間の変動がそのまま測定誤差となる。この様子を同図(e)に示す。
ところが、本第1の実施の形態によれば、送信アンテナ6、受信アンテナ7、8の伝播時間は、夫々の受信アンテナからのマイクロ波の伝播信号の差を求めているので、夫々の温度応答特性が同じとすれば、前述した原理の基づきその影響は消去される。更に、液温を速い応答で測定する温度計12の出力で温度補正を行うので、液温の急変による測定誤差は同図(f)に示すように、温度計12の応答時間程度に収まる。
上述した本発明の第1の実施の形態によれば、被測定液体内に異なる対向距離に置かれた受信アンテナからの信号の位相差によって検出し、液温を応答の速い温度計で検出して温度補正を行うので送信アンテナ、受信アンテナの温度に影響されない高精度なマイクロ波式濃度計が提供できる。
また、送信アンテナ6、受信アンテナ7、8内の伝播時間の影響がないので、配管5の径に測定誤差が依存しない高精度なマイクロ波式濃度計が提供できる。
次に、実施例2について、図5を参照して説明する。同図は、流通型と呼ばれるマイクロ波式濃度計の構成図で、図1と同一または対応する部分には、同一の番号を付してその説明を省略する。
この第2の実施の形態のマイクロ波式濃度計が第1の実施の形態と異なる点は、送信アンテナ6、受信アンテナ7、8が配管5の管内壁に取り付けられている点が異なる。
受信アンテナ7及び受信アンテナ8は、送信アンテナ6からの夫々の対向距離が所定の距離で異なるように配置される。そして、夫々の周囲温度の変化が同じ環境に置かれるように、例えば、断熱カバー13で覆って配置すれば、第1の実施の形態で説明したものと同じ効果を得ることができる。
上述した本発明の第2の実施の形態によれば、流通型においても送信アンテナ、受信アンテナの温度変化に依存しないマイクロ波式濃度計を提供することが可能である。
更に、本発明は、上述したような各実施の形態に何ら限定されるものではなく、被測定液体の容器の形状に合わせて、送信アンテナ及び受信アンテナの形状及び取り付け方法、また、温度検出手段の取り付け方法を自在に変更しても良く、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明の第1の実施の形態の構成図。 送信アンテナ、受信アンテナの構造図。 本発明の原理を説明する図。 本発明の作用効果を説明する図。 本発明の第2の実施の形態の構成図。 従来のマイクロ波式濃度計の構成図。
符号の説明
1 マイクロ波発信器
2 パワースプリッタ
3 マイクロ波送信ケーブル
4 支持部材
5 配管
6 送信アンテナ
7 受信アンテナ
8 受信アンテナ
9、19 位相差測定部
10、20 濃度演算部
10a 20a ゼロ点温度補正回路
10b、20b 濃度演算回路
12 温度計
13 断熱カバー

Claims (6)

  1. マイクロ波発信手段からマイクロ波が供給される送信アンテナと、
    前記送信アンテナと所定の第1の間隔で、対向して配置された第1の受信アンテナと、
    前記送信アンテナと所定の第2の間隔で対向して配置された第2の受信アンテナと、
    前記送信アンテナと、前記第1の受信アンテナ及び第2の受信アンテナは、ずれをも被測定液体中に配置またはいずれをも被測定液体に接液させ、もしくはいずれか一方を前記被測定液体中に他方を接液させ、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを所定の距離差で固定し、
    前記送信アンテナと前記第1の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr1と前記送信アンテナと前記第2の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr2との位相差Δθ(=θr2-θr1)を測定する位相差測定部と、
    前記被測定液体の温度を測定する温度検出手段と、
    前記位相差測定部の出力及び前記温度検出手段の出力から前記被測定液体の濃度を演算する濃度演算部とを
    備えたことを特徴とするマイクロ波式濃度計。
  2. マイクロ波発信手段からマイクロ波が供給される送信アンテナと、
    前記送信アンテナと所定の第1の間隔で、対向して配置された第1の受信アンテナと、
    前記送信アンテナと所定の第2の間隔で対向して配置された第2の受信アンテナと、
    前記被測定液体を流すために配管に取り付けられた支持部材と、
    前記送信アンテナと、前記第1の受信アンテナ及び第2の波受信アンテナは、ずれをも被測定液体中に配置し、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを所定の距離差で前記支持部材に固定し、前記送信アンテナと前記第1の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr1と前記送信アンテナと前記第2の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθr2との位相差Δθ(=θr2-θr1)を測定する位相差測定部と、
    前記支持部材に固定され、前記配管内に感温部を有する様に設けられた前記被測定液体の液温を測定する温度検出手段と、
    前記位相差測定部の出力及び前記温度計の出力から前記以被測定液体の濃度を求める濃度演算部とを
    備えたことを特徴とするマイクロ波式濃度計。
  3. 前記送信アンテナ、前記第1の受信アンテナ及び前記第2の受信アンテナは、中心軸部にアンテナ線を配置し、その周囲を中心軸に対して対称な形状のセラミックスで覆ったことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のマイクロ波濃度計。
  4. マイクロ波発信手段からマイクロ波が供給される送信アンテナと、
    前記送信アンテナと所定の第1の間隔で、対向して配置された第1の受信アンテナと、
    前記送信アンテナと所定の第2の間隔で対向して配置された第2の受信アンテナと、
    前記送信アンテナと、前記第1の受信アンテナ及び第2の波受信アンテナは、前記第1の間隔と前記第2の間隔とを所定の距離差で被測定液体を流す配管内壁に対向して固定し、
    前記送信アンテナと前記第1の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθm1と前記送信アンテナと前記第2の受信アンテナとの間のマイクロ波の位相遅れθm2との位相差Δθ(=θm2-θm1)を測定する位相差測定部と、
    前記配管内の被測定液体の液温を検出する温度検出手段と、前記位相差測定部の出力と前記温度検出手段の出力から前記被測定液体の濃度を求める濃度演算部とを
    備えたことを特徴とするマイクロ波式濃度計。
  5. 前記送信アンテナ、前記第1の受信アンテナ及び前記第2の受信アンテナを断熱材で覆ったことを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波式濃度計。
  6. 前記温検出手段の熱伝導率は、前記送信アンテナ、前記第1の受信アンテナ及び前記第2の受信アンテナの熱伝導率よりも大きいの値としたことを特徴とする請求項1、請求項2及び請求項4のいずれか1項に記載したマイクロ波式濃度計。
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