JP2005083291A - Driving device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、形状記憶合金を利用して駆動力を発生させる駆動装置に関する。 The present invention relates to a driving apparatus that generates a driving force using a shape memory alloy.
従来より、小型機器等の内部の狭いスペースに配置される駆動装置として、形状合金ワイヤを利用して操作ダイヤルを回転させるもの(例えば、特許文献1参照)、超音波モータを利用してレンズ駆動用の円筒カム等を回転させるもの(例えば、特許文献2参照)、あるいは形状記憶合金ワイヤによりレンズ駆動用のアクチュエータを回転させるもの(例えば、特許文献3参照)が知られている。また、渦巻き状の形状記憶合金を用いて回転軸を回転させるようにした駆動装置も知られている(例えば、特許文献4,5及び6参照)。
Conventionally, as a driving device disposed in a narrow space inside a small device or the like, a device that rotates an operation dial using a shape alloy wire (see, for example, Patent Document 1), and a lens drive using an ultrasonic motor There are known those that rotate a cylindrical cam or the like (for example, see Patent Document 2), or those that rotate a lens driving actuator with a shape memory alloy wire (for example, see Patent Document 3). Also known is a drive device in which a rotating shaft is rotated using a spiral shape memory alloy (see, for example,
しかしながら、形状記憶合金製のワイヤの変位量(すなわち全長の伸び量)は、一般にワイヤ全長の3%〜5%程度である。そのため、特許文献1及び特許文献3に記載された駆動装置のように形状記憶合金ワイヤを直線状に配置したのでは、設置スペースとの関係上、形状記憶合金ワイヤの全長をあまり長くできないため、十分な変位量が得られないという問題がある。また、特許文献2に記載された駆動装置のように超音波モータを用いたのでは、形状記憶合金を利用した駆動装置よりも広い設置スペースが必要になるという問題がある。
However, the amount of displacement of the shape memory alloy wire (i.e., the total elongation) is generally about 3% to 5% of the total length of the wire. Therefore, if the shape memory alloy wire is arranged linearly as in the drive devices described in
また、特許文献4〜6のように渦巻き状の形状記憶合金を用いた場合、渦巻き形状のために駆動装置の小型化が難しくなるという問題がある。また、渦巻き状の形状記憶合金の曲率を変化させて回転出力を得ているため、全長の割には大きな変位が得られない(すなわち、スペース効率が低い)。その結果、消費電力が大きい、あるいは高い応答性が得られないという問題がある。
Further, when a spiral shape memory alloy is used as in
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、狭いスペースに配置可能で、効率よく十分な出力を発生させることができる駆動装置を実現するものである。 The present invention has been made to solve the above-described problems, and an object of the present invention is to realize a drive device that can be disposed in a narrow space and can efficiently generate a sufficient output. .
この発明に係る駆動装置は、長尺状の形状記憶合金部材と、前記形状記憶合金部材の変位から回転出力を得る回転部材と、前記形状記憶合金部材を変位を抑制する方向に付勢する付勢部材と、前記形状記憶合金部材、前記回転部材及び前記付勢部材を支持する基台とを備え、前記形状記憶合金部材が前記回転部材に巻き回されていることを特徴とするものである。 The drive device according to the present invention includes an elongated shape memory alloy member, a rotating member that obtains a rotational output from the displacement of the shape memory alloy member, and a biasing force that biases the shape memory alloy member in a direction that suppresses the displacement. And a base that supports the shape memory alloy member, the rotating member, and the biasing member, and the shape memory alloy member is wound around the rotating member. .
本発明によれば、形状記憶合金部材を回転部材に直接的又は間接的に巻き回しているため、狭いスペースに十分な長さの形状記憶合金部材を配置することができ、その結果、十分な変位量を得ることができる。更に、形状記憶合金部材の伸縮による変位を利用して回転出力を得ることができるため、渦巻き状の形状記憶合金を用いた場合に比べ、同じスペースでも大きな出力を得ることができる。すなわち、狭いスペースに配置可能で、効率よく十分な出力を発生させることができる駆動装置を実現することができる。 According to the present invention, since the shape memory alloy member is wound directly or indirectly around the rotating member, the shape memory alloy member having a sufficient length can be disposed in a narrow space, and as a result, sufficient A displacement amount can be obtained. Furthermore, since a rotational output can be obtained by using displacement due to expansion and contraction of the shape memory alloy member, a large output can be obtained even in the same space as compared with the case where a spiral shape memory alloy is used. That is, it is possible to realize a drive device that can be arranged in a narrow space and can generate a sufficient output efficiently.
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る駆動装置1の構成を説明する斜視図である。この駆動装置1は、略四角形の水平な上面を有する基台6と、この基台6上に設けられた略円柱状の回転部材8とを有している。回転部材8は、鉛直方向の中心軸線Cの周りに回転可能に構成されている。なお、駆動装置の説明において、上、下、前、後、左、右、鉛直、水平、時計回り、反時計回り等の語を用いるが、これらは説明の便宜上のものであり、駆動装置の向きを限定するものではない。
FIG. 1 is a perspective view for explaining the configuration of a
駆動装置1は、さらに、形状記憶合金からなるワイヤ、すなわち形状記憶合金ワイヤ(形状記憶合金部材)2を有している。基台6上において回転部材8の図中右側には、形状記憶合金ワイヤ2の一端を固定する固定部材6aが立設されている。回転部材8の図中手前側の外周面には、形状記憶合金ワイヤ2の他端を固定する固定部3が設けられている。形状記憶合金ワイヤ2は、その一端が固定部材6aに固定されると共に、回転部材8の外周面に巻き回されており、その他端が固定部3に固定されている。なお、ここでは、形状記憶合金ワイヤ2は、回転部材8の中心軸線Cに対し上面視で(矢印Aで示す方向から見て)で約270度の角度に巻き回されているが、この角度は、所望の回転出力や配置スペース等に応じて適宜変更することができる。
The
形状記憶合金ワイヤ2の固定方法の一例を挙げると、固定部材6a及び固定部3をピン状とし、形状記憶合金ワイヤ2の両端部にそれぞれ接続端子(例えば、ピンに係合する丸穴を有する金属板)を取り付け、これら接続端子を固定部材6a及び固定部3にそれぞれ係合させる。但し、形状記憶合金ワイヤ2の固定方法は、この方法に限るものではない。
As an example of a method of fixing the shape
回転部材8の固定部3には、バネ(付勢部材)4の一端が固定されている。バネ4は、例えば引張りコイルバネであり、その軸方向が水平になるように設けられている。バネ4の他端は、基台6上において固定部材6aに隣接して立設された固定部材6bに固定されている。このバネ4は、形状記憶合金ワイヤ2に、その変位を抑制する方向の付勢力を与えるものである。
One end of a spring (biasing member) 4 is fixed to the
バネ4の固定方法の一例を挙げると、固定部材6b及び固定部3をピン形状とし、バネ4の両端部に形成したループ状の部分を、固定部材6b及び固定部3にそれぞれ係合させる。但し、バネ4の固定方法は、この方法に限るものではない。また、バネ4は、引張りコイルバネに限るものではなく、圧縮コイルバネ、ねじりコイルバネ、板バネ、ゴム等の弾性部材を使用することが可能である。
As an example of the fixing method of the
固定部材6a及び固定部3には、通電回路7が接続されている。固定部材6a及び固定部3はいずれも導電性部材により構成されており、通電回路7は、形状記憶合金ワイヤ2に電流を流すことができる。形状記憶合金ワイヤ2は、通電回路7による通電時にはジュール熱により加熱されて収縮し、通電が停止されると伸びて元の長さに戻るよう構成されたものである。
An
次に、駆動装置1の動作について説明する。図2は、駆動装置1の動作を説明するための図であり、図1に示した矢印Aの方向から見た平面図である。形状記憶合金ワイヤ2に電流が流れていない状態では、図2(a)に示すように、形状記憶合金ワイヤ2は伸びた状態にあり、バネ4の付勢力により、固定部材6aと固定部3との間で撓み無く張架されている。通電回路7(図1)が形状記憶合金ワイヤ2に電流を流し、形状記憶合金ワイヤ2が収縮すると、図2(b)に示すように、形状記憶合金ワイヤ2により固定部3が図中左方向へ付勢される。これにより、固定部3が形成された回転部材8は、バネ4の弾性力に抗して時計回りに回転する。一方、通電回路7(図1)が通電を停止すると、形状記憶合金ワイヤ2が伸びて元の長さに復帰するため、バネ4の付勢力により固定部3が図中右方向に付勢され、これにより回転部材8は反時計回りに回転し、図2(a)に示す初期状態に戻る。
Next, the operation of the
以上説明したように、この実施の形態1に係る駆動装置1によれば、形状記憶合金ワイヤ2を回転部材8の周囲に巻き回すことにより、狭いスペースに長い形状記憶合金ワイヤ2を配置することができ、従って十分な回転出力を得ることができる。
As described above, according to the
また、線径の細い形状記憶合金ワイヤ2の伸縮を用いているため、渦巻き状の形状記憶合金(線径の大きなものが用いられる)と比較して、形状記憶合金ワイヤ2の体積が非常に小さくなる。そのため、形状記憶合金ワイヤ2に電流を流して加熱する場合には、より小さな電流で形状記憶合金ワイヤ2を変形させることができ、消費電力を少なく抑えることができる。
In addition, since the expansion and contraction of the shape
なお、上記の説明では、形状記憶合金ワイヤ2を通電により変位させたが、外部からの加熱によって変位させてもよい。この場合も、渦巻き状の形状記憶合金を用いた駆動装置と比較してより狭いスペースに配置できる上、形状記憶合金ワイヤ2の体積が非常に小さいため短時間で加熱し、変形させることができる。そのため、高い熱応答性が得られる。また、上記の説明では回転部材8を円柱形状としたが、特に円柱形状に限るものではなく、例えば五角柱や六角柱等の多角柱形状であってもよい。
In the above description, the shape
図3は、実施の形態1の第1の変形例に係る駆動装置1Aを示す斜視図である。この変形例に係る駆動装置1Aは、実施の形態1で説明した駆動装置1(図1)の回転部材8に、形状記憶合金ワイヤ2の上下方向の位置ずれを防止するための案内溝(溝部)81を形成したものである。案内溝81以外の構成は、実施の形態1で説明した駆動装置1と同様である。形状記憶合金ワイヤ2を回転部材8の周囲に巻き回す際には、案内溝81に沿って形状記憶合金ワイヤ2を巻き回せばよいため、巻き回し作業が容易になる。さらに、形状記憶合金ワイヤ2の位置ずれを防止できるため、形状記憶合金ワイヤ2を複数回巻いた場合には形状記憶合金ワイヤ2同士の接触によるショートを防止することができ、また、形状記憶合金ワイヤ2と周辺の部材との接触によるショートを防止することができる。
FIG. 3 is a perspective view showing a
図4は、実施の形態1の第2の変形例に係る駆動装置1Bを示す斜視図である。この変形例に係る駆動装置1Bは、回転部材8に、第1の変形例で説明した案内溝81(図3)の代わりに、段差部82を形成したものである。すなわち、回転部材8の下側部分が上側部分より小径に構成され、これらの間に形成された段差部82に沿って形状記憶合金ワイヤ2が巻き回されている。形状記憶合金ワイヤ2を回転部材8の周囲に巻き回す際には、段差部82に沿って形状記憶合金ワイヤ2を巻き回せばよいため、巻き回し作業が容易になる。
FIG. 4 is a perspective view showing a
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2に係る駆動装置10の構成を示す斜視図である。実施の形態2に係る駆動装置10は、回転部材18の形状記憶合金ワイヤ2を巻き回す部分に離散的な複数の接触部15を設けた点において、実施の形態1に係る駆動装置1と異なっている。図5において、実施の形態1に係る駆動装置1(図1)と共通する構成要素には、同一の符号を付す。
FIG. 5 is a perspective view showing a configuration of
接触部15は、回転部材18の半径方向外側に突出した突起の先端部により構成されており、この先端部は、後述するように一定の幅及び曲率を有する曲面で形状記憶合金ワイヤ2に接触している。また、接触部15を構成する突起は、回転部材18の周方向(形状記憶合金ワイヤ2の巻き方向)に略直交する方向に延在しており、回転部材18の周方向に一定間隔をおいて多数形成されている。回転部材18の外周面には、形状記憶合金ワイヤ2の一端を固定する固定部13が突出形成されている。この固定部13は、2つの接触部15の間に配置されている。
The
形状記憶合金ワイヤ2は、他の部品との接触の無い状態で自由に変位させた場合と比較して、他の部品との接触が大きいほど変位量が減少する傾向がある。しかしながら、この実施の形態2に係る駆動装置10では、離散的に設けられた接触部(突起の先端部)15が形状記憶合金ワイヤ2に接触しているため、形状記憶合金ワイヤ2と他の部品との接触が小さい。従って、形状記憶合金ワイヤ2を他の部品との接触の無い状態で自由に変位させた場合と比較して、変位量の減少を最小限に抑えることができる。
As compared with the case where the shape
図6は、回転部材18の具体的な構成例を示す図である。図6(a)は、回転部材18の外形形状の概略を示す斜視図である。図6(b)〜(d)は、回転部材18の3つの具体例を示す平面図であり、いずれも、外形10mmの回転部材18の周方向に1.56mmの配設ピッチ(P)で20個の接触部15を有している。また、各接触部15は、回転部材18の中心軸を中心とした円筒面(すなわち上面視で円弧をなす面)において、形状記憶合金ワイヤ2に接触するよう構成されている。
FIG. 6 is a diagram illustrating a specific configuration example of the rotating
図6(b)〜(d)に示す3つの具体例は、各接触部15の回転部材18の周方向における長さHを3通りに異ならせたものである。図6(b)に示す回転部材18は、各接触部15の長さHを1.05mmとし、隣り合う接触部15の間の凹部の幅を0.52mmとしたものである。図6(c)に示す回転部材18は、各接触部15の長さHを0.78mmとし、隣り合う接触部15の間の凹部の幅を0.78mmとしたものである。図6(d)に示す回転部材18は、各接触部15の長さHを0.52mmとし、隣り合う接触部15の間の凹部の幅を1.05mmとしたものである。
In the three specific examples shown in FIGS. 6B to 6D, the length H in the circumferential direction of the rotating
図7は、図6(b)〜(d)に示した回転部材18の具体的形状に関する実験方法を示す図である。ここでは、固定部材6a,6b(図5)として、基台6に立設した金属ピン161,162を用い、固定部3(図5)として、回転部材18の外周面に立設した金属ピン131を用いる。また、形状記憶合金ワイヤ2の両端部には、接続端子(ピンに係合する丸穴を有する金属板:カシメ端子)21,22を取り付け、接続端子21を基台6上の金属ピン161に固定し、接続端子22を回転部材18の金属ピン131に固定する。また、バネ4の両端部に形成したループ状の部分を、回転部材18の金属ピン131及び基台6上の金属ピン162にそれぞれ引っ掛けて固定する。通電回路7は、金属ピン161,162に接続されており、バネ4、金属ピン131及び接続端子21,22を介して、形状記憶合金ワイヤ2に電流を流す。ここでは、バネ4及び各金属ピン131,161,162は、導電性を有するものとする。
FIG. 7 is a diagram illustrating an experimental method relating to a specific shape of the rotating
図7に示した実験において、回転部材18の材質は、POM(ポリオキシメチレン)とする。形状記憶合金ワイヤ2の線径は約60ミクロンであり、長さは50mmである。形状記憶合金ワイヤ2は、回転部材18の外周に約360度巻かれている。通電回路7により形状記憶合金ワイヤ2に流す直流電流は、約140mAである。バネ(引張りコイルバネ)4の付勢力は、初期状態(形状記憶合金ワイヤ2に電流が流される前の状態)において0.39N(40gf)である。
In the experiment shown in FIG. 7, the material of the rotating
図6(b)〜(d)に示した3種類の回転部材18について、形状記憶合金ワイヤ2に140mAの直流電流を流し、回転部材18の回転角度を測定した。その結果を表1及び図8に示す。表1及び図8において、接触比率とは、接触部15の配設ピッチP(1.56mm)に対する接触部15の長さHの比率(100×H/P)である。また、表1及び図8には、直径10mmの円筒状の回転部材18の外周に形状記憶合金ワイヤ2を約360度巻き付け(接触比率100%)、その形状記憶合金ワイヤ2に140mAの直流電流を流し、回転部材18の回転角度を測定した結果を併せて示す。
With respect to the three types of rotating
図8及び表1から、回転部材18の変位角度は、接触比率が小さくなるにつれて、略直線的に大きくなることが分かる。特に、接触比率が33%の場合には、円柱状の回転部材の外周に形状記憶合金ワイヤ2を巻き回した場合(接触比率100%)の約3倍の回転角度が得られることが分かる。以上のことから、接触部15を設けることで回転角度の出力を大きくすることができ、また、接触比率を小さくするほど回転角度の出力を大きくできることが分かる。
From FIG. 8 and Table 1, it can be seen that the displacement angle of the rotating
以上説明したように、この実施の形態2に係る駆動装置10によれば、実施の形態1で説明した各効果に加えて、形状記憶合金ワイヤ2と他の部品との接触を小さくすることにより、形状記憶合金ワイヤ2の変位量を大きくし、大きな回転出力を得ることができる。すなわち、より小型で且つ出力の大きな駆動装置を実現することができる。
As described above, according to the driving
また、接触部15が、上面視で円弧状をなす曲面で形状記憶合金ワイヤ2に接触するため、形状記憶合金ワイヤ2への急激な屈曲による応力集中を避けることができる。また、曲がり癖などが付きにくくなり、駆動装置の信頼性が向上する。
In addition, since the
なお、実施の形態1の変形例(図3及び図4)で説明したように、回転部材18の形状記憶合金ワイヤ2を巻き回す部分にガイド用の案内溝81(図3)又は段差部82(図4)を設けることも可能である。これにより、回転部材18の周囲への形状記憶合金ワイヤ2の巻き回しが容易になり、特に案内溝81を設けた場合には形状記憶合金ワイヤ2の位置ずれに伴うショートの発生を確実に防止することができる。
As described in the modification of the first embodiment (FIGS. 3 and 4), the guide groove 81 (FIG. 3) or the
実施の形態3.
図9は、この発明の実施の形態3に係る駆動装置20の構成を示す斜視図である。実施の形態3に係る駆動装置20は、回転部材28が、形状記憶合金ワイヤ2を固定する固定部(第1の固定部)23aと、バネ4を固定する固定部(第2の固定部)23bとを別々に有している点において、実施の形態1に係る駆動装置1と異なっている。図9において、実施の形態1に係る駆動装置1(図1)と共通する構成要素には、同一の符号を付す。
FIG. 9 is a perspective view showing the configuration of the
回転部材28は、基台6上において鉛直方向の中心軸線の周りに回転可能に設けられた略円柱状の部材である。回転部材28は、その外周面の図中手前側に2つの固定部23a,23bを有している。形状記憶合金ワイヤ2の一端は、基台6に立設された固定部材6aに固定されており、形状記憶合金ワイヤ2の他端は、回転部材28の固定部23aに固定されている。バネ4の一端は、回転部材28の固定部23bに固定されており、バネ4の他端は、基台6に立設された固定部6bに固定されている。その他の構成は、実施の形態1と同様である。
The rotating
固定部23aは、例えば、ピン状の部材であり、形状記憶合金ワイヤ2の端部に取り付けた接続端子(例えば、ピンに係合する丸穴を有する金属板)が係合するよう構成されている。また、固定部23bも、例えば、ピン状の部材であり、バネ4の端部に形成したループ状の部分が係合するよう構成されている。但し、固定部23a,23bは、このような構成に限るものではない。なお、回転部材28の形状記憶合金ワイヤ2を巻き回す部分に、実施の形態1の変形例で説明した案内溝81(図3)又は段差部82(図4)を設けてもよい。
The fixing
この実施の形態3に係る駆動装置20によれば、実施の形態1で説明した各効果に加えて、バネ4の配置を形状記憶合金ワイヤ2の配置とは独立に決定することができるため、駆動装置1の設置スペースの形状等に応じてバネ4の配置を自由に決定することができる。その結果、より小型の駆動装置を実現することができる。
According to the driving
実施の形態4.
図10(a)は、この発明の実施の形態4に係る駆動装置30の構成を示す分解斜視図であり、図10(b)は、駆動装置30の一部を拡大して示す斜視図である。図11(a)は、駆動装置30の構成を示す断面図である。実施の形態4に係る駆動装置30は、形状記憶合金ワイヤ2が回転部材38の周囲に設けられた駆動環39に巻き回されており、この駆動環39を介して回転部材38を回転させる点において、実施の形態1に係る駆動装置1と異なっている。図10及び図11において、実施の形態1に係る駆動装置1(図1)と共通する構成要素には、同一の符号を付す。
FIG. 10A is an exploded perspective view showing the configuration of the
図10(a)に示すように、回転部材38は、鉛直方向の中心軸線の周りに回転可能に設けられた略円柱状の部材である。また、駆動環(駆動部材)39は、回転部材38の周囲を囲むように設けられた環状部材である。この駆動環39は、基台6上に設けられた環状の保持部361の内側で、回転可能に支持されている。
As shown in FIG. 10 (a), the rotating
図11(a)に示すように、回転部材38の基台6側(下端部近傍)の外周面には、多数の爪部382及び凹部381が突出形成されている。各爪部382は、回転部材38の回転円周の接線方向に延在する傾斜面382aと、当該接線方向に略直交する当接面382bとを有しており、当接面382bは傾斜面382aよりも時計回りの前方に位置している。隣り合う爪部382の間には、凹部381が形成されている。
As shown in FIG. 11A, a large number of
駆動環39の内側には、回転部材38の凹部381に係合する爪部(凸部)391が設けられている。爪部391は、駆動環39に形成された溝部393により、駆動環39の半径方向に移動可能に支持されており、バネ392によって駆動環39の中心に向かう方向に付勢されている。爪部391は、回転部材38の傾斜面382aに当接可能な傾斜面391aと、回転部材38の当接面382bに当接可能な当接面391bとを有している。
A claw portion (convex portion) 391 that engages with the
形状記憶合金ワイヤ2の一端は、基台6上に立設された固定部材6aに固定されている。形状記憶合金ワイヤ2は、駆動環39の外周面に巻き回され、その他端は、駆動環39の外周面に突出形成された固定部33に固定される。固定部33にはバネ4の一端が固定され、このバネ4の他端は、基台6上に立設された固定部材6bに固定される。形状記憶合金ワイヤ2及びバネ4の固定方法の具体例は、実施の形態1において説明したとおりである。
One end of the shape
図11(b)及び図11(c)は、駆動装置30の動作を説明するための断面図である。通電回路7により形状記憶合金ワイヤ2に電流を流すと、図11(b)に示すように、形状記憶合金ワイヤ2が収縮して駆動環39の固定部33を付勢し、駆動環39が反時計回り(矢印CCW)に回転する。駆動環39が反時計周りに回転する際、駆動環39に取り付けられた爪部391が、バネ392の付勢力により回転部材38の凹部381に係合する。これにより、回転部材38が駆動環39と共に反時計回りに回転する。
FIG. 11B and FIG. 11C are cross-sectional views for explaining the operation of the driving
一方、通電回路7が形状記憶合金ワイヤ2への通電を停止すると、形状記憶合金ワイヤ2が伸びて元の長さに戻るため、図11(c)に示すように、バネ4の付勢力により駆動環39が時計回り(矢印CW)に回転し、図11(a)に示す状態に戻る。駆動環39が時計回りに回転する際、爪部391の傾斜面391aが回転部材38の爪部382に滑りながら接触し、爪部391が溝部393内に押し込まれる。これにより、爪部391と回転部材38の凹部381との係合が解除されるため、駆動環39が回転しても回転部材38は回転しない。すなわち、駆動環39のみが元の位置に戻り、回転部材38は図11(b)の回転位置に留まっている。従って、通電回路7による形状記憶合金ワイヤ2への通電を繰り返すことにより、回転部材38を間欠的に回転させ、所望の回転角度を得ることができる。また、通電回路7の通電を停止しても回転部材38が元の位置に戻らないため、回転部材38を所望の回転位置で停止させることもできる。
On the other hand, when the
なお、図11に示した爪部391及びバネ392は、駆動環39とは別の部材でそれぞれ構成されているが、駆動環39と一体として成形することも可能である。すなわち、図12に示すように、駆動環39の内周に沿って切り欠き394を形成することにより、片持ち梁状の部分395を形成し、その先端に、回転部材38側に突出する爪部396を形成する。片持ち梁状の部分395が撓むことによりバネと同等に作用し、爪部396を回転部材38の凹部381に係合させることができる。また、駆動環39の形状記憶合金ワイヤ2を巻き回す部分に、実施の形態1の変形例で説明した案内溝81(図3)又は段差部82(図4)を設けてもよい。
Note that the
以上説明したように、この実施の形態4に係る駆動装置30によれば、実施の形態1で説明した効果に加え、回転部材38を間欠的に(例えば爪部391の一つ分ずつ)回転させ、通電停止により回転部材38を所望の回転位置で停止させることができるため、駆動装置30の消費電力を少なくすることができる。また、通電時間の短縮により、形状記憶合金ワイヤ2の劣化を抑制することができる。
As described above, according to the driving
実施の形態5.
図13及び図14(a)は、この発明の実施の形態5に係る駆動装置40の構成を示す断面図及び分解斜視図である。実施の形態5に係る駆動装置40は、実施の形態4で説明した回転部材を用いて撮像装置(例えばカメラ)のレンズ枠を駆動するよう構成したものである。図13及び図14において、実施の形態4に係る駆動装置1(図10及び図11)と共通する構成要素には、同一の符号を付す。
Embodiment 5 FIG.
13 and 14 (a) are a cross-sectional view and an exploded perspective view showing a configuration of a
カメラ等の撮像装置において、レンズ482は撮像面(撮像素子462)に被写体像を結像させるように配置されるが、被写体に接近して撮影する接写撮影時には、像点がレンズ482から後方(被写体と反対の側)に遠ざかるため、被写体の鮮明な像を得るためには、レンズ482と撮像面との距離を大きくする必要がある。この実施の形態5では、駆動装置40を用いてレンズ482を光軸方向(X方向)に駆動することにより、レンズ482の位置を、通常撮影時の標準位置と接写撮影時の接写位置との間で切り替える。
In an imaging device such as a camera, the
レンズ482は、図中鉛直方向に光軸Xを有している。レンズ482を保持するレンズ枠481は、その中心軸線が光軸Xと略平行になるよう構成された略円筒状の部材である。レンズ枠481を光軸Xの方向に移動させるためのカム機構として、カムリング486(第1の部材)とカムフォロアリング485(第2の部材)とが設けられている。カムフォロアリング485は、レンズ枠481の外周面の下端部近傍に固定されている。レンズ枠481の外周面には、ネジ部481bが形成されており、カムフォロアリング485の内周面には、レンズ枠481のネジ部481bに螺合するネジ部485bが形成されている。カムフォロアリング485の下面には、下方に突出する突起からなる6つのカムフォロア485a(図13には3つのみ示す)が形成されている。
The
カムリング486は、基台46上に設けられており、上方に突出する6つのカム486a(図13には3つのみ示す)を備えている。カム486aは、高さの異なる水平面である底部486b及び頂部486dと、これらの間に形成された傾斜部486cとからなっている。カムリング486の外側には、カムリング486を回転させるための駆動環49が設けられている。この駆動環49は、基台46上に略環状に形成された保持部463,464(図14(a))の内側で回転可能に保持されており、後述するように形状記憶合金ワイヤ2によって回転駆動される。
The
レンズ枠481及びカムフォロアリング485を覆うように、キャップ483が設けられている。このキャップ483は、中心軸線が光軸Xに略平行な略円筒状の部材である。キャップ483の下端部には大径部483bが形成されている。キャップ483の大径部483bは、基台46上の保持部463,464(図14(a))に、接着剤、溶剤、超音波等を用いた溶着、又は形状によってはスナップフィット等により固定されている。キャップ483の内側においてレンズ枠481の周囲には、カムフォロアリング485をカムリング486側に付勢するバネ(例えばコイルバネ等の弾性部材)484が設けられている。
A
キャップ483の上端には、レンズ枠481を挿通可能な開口部483cが形成されているが、この開口部483cの内周面には、キャップ483の光軸Xの方向に延在する溝483aが形成されている。この溝483aには、レンズ枠481の上端部の外周面に突出形成されたガイド部481aが係合し、これによりレンズ枠481(及びレンズ枠481に固定されたカムフォロアリング485)が光軸Xの方向に直進案内される。
An
図14(b)は、カムリング486を図14(a)に示す矢印Cの方向から見た平面図である。カムリング486の外周面には、多数の爪部494が突出形成されており、隣り合う爪部494の間には、凹部493が形成されている。爪部494及び凹部493は、実施の形態4で説明した爪部382及び凹部381(図11)とそれぞれ同様に構成されている。一方、図13に示すように、駆動環49の内周面には、カムリング486の凹部493に係合可能な爪部(凸部)491が設けられている。この爪部491は、実施の形態4において説明した爪部391(図11)と同様に構成されており、バネ492(図13)により駆動環49の内側に向けて付勢されている。すなわち、駆動環49が反時計回り(矢印Aで示す)に回転した場合には、爪部491と凹部493との係合によりカムリング486が反時計回りに従動回転するが、駆動環49が時計回り(矢印Bで示す)に回転した場合には、爪部491と凹部493とが係合せず、カムリング486は回転しない。
FIG. 14B is a plan view of the
駆動環49の外周には、形状記憶合金ワイヤ2が巻き回されている。形状記憶合金ワイヤ2の一端は、基台46上に立設された固定部材6aに固定されており、形状記憶合金ワイヤ2の他端は、駆動環49の外周面に突出形成された固定部43に固定されている。この固定部43には、バネ4の一端が固定され、バネ4の他端は、基台46上に立設された固定部材6bに固定されている。形状記憶合金ワイヤ2及びバネ4の固定方法の具体例は、実施の形態1で説明したとおりである。
The shape
基台46には、レンズ482により集光された光束を通過させる穴(開口部)461が形成されている。基台46の穴461の下側で、且つレンズ482による結像位置には、撮像素子462が配置されている。
The
図13に示すように、カムフォロアリング485とレンズ枠481とを固定する前に、カムフォロアリング485に対してレンズ枠481を回転させると、ねじ485b,481bの螺合により、レンズ枠481が光軸Xの方向に移動し、レンズ482と撮像素子462との距離が変化するため、レンズ482の焦点調整を行うことができる。レンズ枠481とカムフォロアリング485とは、焦点調整が完了したのち、接着剤、溶剤又は超音波等を用いた溶着等により互いに固定される。
As shown in FIG. 13, when the
通電回路7により形状記憶合金ワイヤ2に電流を流すと、形状記憶合金ワイヤ2が収縮して固定部43を付勢し、駆動環49を反時計回り(図14(a)の矢印A方向)に回転させる。このとき、駆動環49の爪部491は、カムリング486の凹部493と係合し、カムリング486を反時計回りに回転させる。一方、上述したようにカムフォロアリング485は回転しないため、カムリング486が反時計回りに回転すると、カム486aとカムフォロア485aとの相対的な回転位置が変化し、カム486aがカムフォロア485aの頂部486d(図13)上に載る。これにより、カムフォロアリング485及びレンズ枠481が光軸Xに沿って基台46から離れる方向に移動し、その結果、レンズ482が光軸Xの方向に沿って接写位置(すなわち撮像素子462から離間した位置)に移動する。通電回路7による通電を停止すると、駆動環49は時計回り(図14(a)の矢印B方向)に回転するが、このときには爪部491と凹部493とが係合しないため、カムリング486は回転しない。従って、カムフォロアリング485及びレンズ枠481は直進移動せず、レンズ482は接写位置で保持される。なお、形状記憶合金ワイヤ2の変位によりカムリング486が回転する角度は、カムフォロア485aをカム486aの底部486bから頂部486d(図13)まで相対的に移動させるだけの角度に対応しているものとする。
When an electric current is passed through the shape
また、通電回路7により形状記憶合金ワイヤ2に再度通電し、駆動環49及びカムリング486を反時計回りに回転させると、カムフォロア485aがカム486aの頂部486dから傾斜部486eを通って底部486b(図13)に戻り、カムフォロアリング485及びレンズ枠481が光軸Xの方向に沿って基台46に接近する方向に直進移動する。すなわち、レンズ482は、接写位置から標準位置に戻る。通電回路7による通電を停止すると、駆動環49は元の回転位置に戻るが、カムリング486は回転せず、従ってレンズ482は標準位置で保持される。このように、通電回路7により形状記憶合金ワイヤ2に電流を流すことにより、レンズ482を光軸Xの方向に移動させ、標準撮影と接写撮影に適した焦点位置を得ることができる。また、通電回路7による通電を停止した状態で、レンズ482を接写位置又は標準位置で保持することができる。
When the shape
撮像装置は、四角状の撮像素子枠(基台46)の上に円筒状のレンズ枠481を配置して構成されるのが一般的である。レンズ枠481の周辺のスペースに形状記憶合金ワイヤ2を配置することができるため、撮像素子枠の余剰スペースを利用でき、撮像装置を小型化することができる。
In general, the imaging apparatus is configured by arranging a
なお、上述した駆動装置40では、カムフォロアリング485にカムフォロア485aを形成し、カムリング486にカム486aを形成したが、図15に示すように、カムフォロアリング485の底面にカム486aを形成し、カムリング486にカムフォロア485aを形成してもよい。また、カムフォロア485aとカム486aの数もそれぞれ3個以上であればよく、駆動環49の回転角等に合わせて適宜設定することができる。また、レンズ482の駆動目的は、接写位置と標準位置との切り替えに限定されるものではなく、同様の構成でレンズ482を駆動するものであればよい。また、実施の形態1の変形例で説明した案内溝81(図3)又は段差部82(図4)を駆動環49に設けてもよい。
In the
以上説明したように、実施の形態5に係る駆動装置40によれば、カメラ等の撮像装置内の余剰スペースを利用して形状記憶合金ワイヤ2を配置し、これを用いてレンズ駆動を行うことができる。従って、撮像装置をより小型化することができる。
As described above, according to the driving
実施の形態6.
図16及び図17は、この発明の実施の形態6に係る駆動装置50の構成を示す断面図及び斜視図である。実施の形態6に係る駆動装置50は、実施の形態1において説明した回転部材を、撮像装置(例えばカメラ)のレンズ582を光軸Xの方向に移動させるカム環に適用したものである。図16及び図17おいて、実施の形態1に係る駆動装置1と共通する構成要素には、同一の符号を付す。
16 and 17 are a cross-sectional view and a perspective view showing the configuration of the driving
図16に示すように、駆動装置50は、中心軸線がレンズ582の光軸Xと略平行な略円筒状の部材であるカム環58を有している。カム環58は、基台56上に形成された環状の保持部563により、光軸Xを中心として回転可能に支持されている。カム環58には、レンズ582を光軸Xの方向に移動させるためのカム溝586(図17)が形成されている。基台56には、レンズ582により集光された光束を通過させる穴561が形成されている。基台56の穴561の下側で、且つレンズ582による結像位置には、撮像素子562が配置されている。
As shown in FIG. 16, the
カム環58の内側には、レンズ582を保持するレンズ枠581が設けられている。レンズ枠581の内側には、光軸Xの方向に延在する一対のガイドシャフト587,588が設けられている。ガイドシャフト587,588は、カム環58の上側(基台56と反対の側)に設けられた環状部材564と基台56とにより軸方向両端で保持されている。レンズ枠581は、ガイドシャフト587に摺動可能に係合するガイド部583を有し、これにより光軸Xの方向に移動案内されている。また、レンズ枠581は、先端が二股に分岐した回転止め部584によりガイドシャフト588を挟み込むことにより、レンズ枠581のガイドシャフト587を中心とした回転を防止している。レンズ枠581は、カム環58のカム溝586に係合するカムピン585を有しており、カム環58の回転により、レンズ枠581がガイドシャフト587,588に沿って光軸Xの方向に移動するよう構成されている。
A
形状記憶合金ワイヤ2は、その一端が、基台56上に立設された固定部材6aに固定され、カム環58の外周に巻き回されている。形状記憶合金ワイヤ2の他端は、カム環58の外周面に突出形成された固定部53に固定されている。固定部53には、バネ4の一端が固定され、バネ4の他端は、固定部材6aに隣接して立設された固定部材6bに固定されている。形状記憶合金ワイヤ2及びバネ4の固定方法の具体例は、実施の形態1で説明したとおりである。
One end of the shape
この実施の形態6では、通電回路7により形状記憶合金ワイヤ2に電流を流すと、形状記憶合金ワイヤ2が収縮してカム環58を時計回り(図17に矢印CWで示す)に回転させる。カム環58の回転に伴い、カム溝586とカムピン585との係合により、レンズ枠581がガイドシャフト587,588に沿って基台56から離間する方向に移動する。これにより、レンズ582は、光軸Xの方向に沿って撮像素子562から離間する方向に移動する。また、通電回路7による通電を停止すると、形状記憶合金ワイヤ2が伸びるため、バネ4の付勢力により回転部材58が反時計回り(図17に矢印CCWで示す)に回転し、レンズ枠581がガイドシャフト587,588に沿って基台56に接近する方向に移動する。これにより、レンズ582は、光軸Xに沿って、撮像素子562に接近する方向に移動し、初期位置に戻る。このように、形状記憶合金ワイヤ2を用いてレンズ582を光軸Xの方向に沿って移動させることができる。
In the sixth embodiment, when a current is supplied to the shape
なお、上記の説明では、実施の形態1で説明した回転部材8の構造(図1)をカム環58に適用したが、実施の形態2〜4で説明した回転部材の構造をカム環58に適用してもよい。また、実施の形態1の変形例で説明した案内溝81(図3)又は段差部82(図4)を回転部材58に設けてもよい。
In the above description, the structure of the rotating
以上説明したように、実施の形態6に係る駆動装置50によれば、カム環によるレンズ駆動を、カム環の周囲に配置した形状記憶合金ワイヤを利用して行うことが可能になり、撮像装置をより小型化することができる。
As described above, according to the driving
本発明は、携帯用機器(例えば携帯電話端末)に設けられたダイヤルの自動回転、あるいは携帯用機器に搭載された小型カメラのレンズの駆動など、形状記憶合金を利用して対象物を駆動する用途に適用できる。 The present invention drives an object using a shape memory alloy such as automatic rotation of a dial provided in a portable device (for example, a mobile phone terminal) or driving of a lens of a small camera mounted on the portable device. Applicable to usage.
1 駆動装置、 2 形状記憶合金ワイヤ、 3 固定部、 4 付勢部材、 6 基台、 6a,6b 固定部材、 7 通電回路、 8 回転部材、 1A,1B 駆動装置、 81 案内溝、 82 段差部、 10 駆動装置、 15 接触部、 18 回転部材、 20 駆動装置、 23a,23b 固定部、 28 回転部材、 30 駆動装置、 33 固定部、 38 回転部材、 381 凹部、 39 駆動環、 391 爪部、 392 バネ、 40 駆動装置、 46 基台、 462 撮像素子、 481 レンズ枠、 482 レンズ、 485 カムフォロアリング、 486 カムリング、 49 駆動環、 491 爪部、 493 凹部、 50 駆動装置、 53 固定部、 56 基台、 562 撮像素子、 58 カム環、 581 レンズ枠、 582 レンズ、 584 回転止め部、 585 カムピン、 586 カム溝。
DESCRIPTION OF
Claims (17)
前記形状記憶合金部材の変位から回転出力を得る回転部材と、
前記形状記憶合金部材を、変位を抑制する方向に付勢する付勢部材と、
前記形状記憶合金部材、前記回転部材及び前記付勢部材を支持する基台と
を備え、
前記形状記憶合金部材が、前記回転部材に巻き回されていることを特徴とする駆動装置。 A bendable long shape memory alloy member;
A rotating member that obtains a rotational output from the displacement of the shape memory alloy member;
An urging member for urging the shape memory alloy member in a direction to suppress displacement;
A base that supports the shape memory alloy member, the rotating member, and the biasing member;
The drive device, wherein the shape memory alloy member is wound around the rotating member.
前記形状記憶合金部材の変位により、前記駆動部材を介して前記回転部材が回転するよう構成されたことを特徴とする請求項1から9までの何れかに記載の駆動装置。 A driving member around which the shape memory alloy member is wound around the rotating member,
The drive device according to any one of claims 1 to 9, wherein the rotary member is configured to rotate via the drive member by displacement of the shape memory alloy member.
前記駆動部材が逆方向に回転したときには前記回転部材が回転しないよう構成されたことを特徴とする請求項10に記載の駆動装置。 When the driving member rotates in one direction, the rotating member is driven to rotate in the same direction,
The driving device according to claim 10, wherein the rotating member is configured not to rotate when the driving member rotates in the reverse direction.
前記駆動部材が一の方向に回転したときに前記凸部と前記凹部とが係合し、前記駆動部材が逆方向に回転したときには前記凸部と前記凹部とが係合しないよう構成されていることを特徴とする請求項11に記載の駆動装置。 One of the rotating member and the driving member has a convex portion, and the other has a concave portion that can be engaged with the convex portion,
The convex portion and the concave portion are engaged when the driving member rotates in one direction, and the convex portion and the concave portion are not engaged when the driving member rotates in the opposite direction. The drive device according to claim 11.
前記レンズ枠に、前記カム機構に属する第2の部材を取り付け、
前記基台に、前記レンズ枠を覆うキャップを設け、
前記キャップ内に、前記レンズ枠を前記基台側に押圧し、前記第1及び第2の部材の係合状態を維持するバネを設け、
前記基台に、前記レンズの射出光束を通過させる開口部を形成し、
前記開口部を通過した前記射出光束が入射する位置に、撮像素子を配置したことを特徴とする請求項13に記載の駆動装置。 The rotating member is a first member belonging to the cam mechanism;
A second member belonging to the cam mechanism is attached to the lens frame,
A cap for covering the lens frame is provided on the base,
A spring is provided in the cap for pressing the lens frame toward the base and maintaining the engaged state of the first and second members.
Forming an opening in the base for allowing the luminous flux of the lens to pass through,
The drive device according to claim 13, wherein an imaging element is disposed at a position where the emitted light beam that has passed through the opening is incident.
前記カム環の内側に、前記カム環の回転軸の方向に移動可能な可動部材であって、且つ前記カム溝に係合するカムフォロアを有する可動部材を備えたことを特徴とする請求項16に記載の駆動装置。 The cam ring has a cam groove;
The movable member which is a movable member which can move to the direction of the rotating shaft of the said cam ring, and has a cam follower engaged with the said cam groove inside the said cam ring was provided. The drive device described.
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