JP2005081230A - 水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム - Google Patents

水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム Download PDF

Info

Publication number
JP2005081230A
JP2005081230A JP2003315643A JP2003315643A JP2005081230A JP 2005081230 A JP2005081230 A JP 2005081230A JP 2003315643 A JP2003315643 A JP 2003315643A JP 2003315643 A JP2003315643 A JP 2003315643A JP 2005081230 A JP2005081230 A JP 2005081230A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water purification
water
cake
granular
semi
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003315643A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemasa Yoshida
重方 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TO KURE KK
TO-KURE KK
Original Assignee
TO KURE KK
TO-KURE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TO KURE KK, TO-KURE KK filed Critical TO KURE KK
Priority to JP2003315643A priority Critical patent/JP2005081230A/ja
Publication of JP2005081230A publication Critical patent/JP2005081230A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Landscapes

  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Abstract

【課題】 リン酸イオンの除去能に加えて硝酸イオンの除去能をも発現させ得る水質浄化資材を浄水ケーキから製造する方法と、その水質浄化資材を利用した水質浄化システムを提供すること。
【解決手段】 浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥することにより、水質浄化資材を製造する。あるいは、浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥することにより、水質浄化資材を製造する。これらのすいしつ浄化資材は、さらに、酸化条件下300〜500℃で半焼成、還元条件下300〜500℃で半炭化してもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、浄水ケーキを主材料として排水中の硝酸イオンとリン酸イオンの双方を除去する水質浄化資材を製造する方法と、その水質浄化資材を利用した水質浄化システムに関するものである。
浄水ケーキは、浄水場での水処理過程で発生する沈澱物を加圧・脱水、あるいは天日乾燥したもので、一般的には、産業廃棄物として処分されている。
本来、浄水ケーキは、粘土やシルトなどの鉱物を主要構成成分とし、原水中の菌体や藻体などの有機物を含むものであり、それらはリン酸イオンを固定する機能を有する。また、浄水ケーキには水処理過程で添加されたポリ塩化アルミニウム(PAC)や硫酸アルミニウムもごく少量混在しており、それらも高いリン酸固定能を有する。
そこで、このような浄水ケーキのリン酸固定能を利用して、リン酸除去用の水質浄化資材を製造することが既に提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)
特開平10−57804号公報
ところで、上記特許文献1には、「浄水発生土は大量の有機物を含んでいるため、浄水発生土に通水すると、水中に有機物を大量に溶出し、水中のCOD,アンモニウム態窒素、硝酸態窒素が増加し、新しい汚染源となる。したがって、これらを取り除かないかぎり水質浄化用リン酸吸着材として利用することができない。」との指摘がある(上記特許文献1段落[0009]参照。)。
そして、その対策として、上記特許文献1に記載の技術では、有機物、窒素を除去することを目的として、浄水ケーキを成形し、焼成する工程を採用している(上記特許文献1段落[0021]参照。)。
これら上記特許文献1の記載内容は、従来、浄水ケーキが硝酸イオンの発生源になるおそれがあるとの認識はあったものの、浄水ケーキに硝酸イオンの除去能があるとの認識は全くなかったことを示している。また、実際のところ、浄水ケーキを用いた資材で排水中の窒素除去を試みた例はなく、浄水ケーキによる窒素除去技術については未だ確立されていなかった。
このような背景の下、本件発明者は、浄水ケーキの利用方法について検討を重ね、その中で、浄水ケーキに対して特定条件で処理を施した場合に、浄水ケーキを用いた資材が硝酸イオンを除去するための水質浄化システムにおいて有効に利用できることを、新たに見いだし、本発明を完成させた。
本発明の目的は、リン酸イオンの除去能に加えて硝酸イオンの除去能をも発現させ得る水質浄化資材を浄水ケーキから製造する方法と、その水質浄化資材を利用した水質浄化システムを提供することにある。
以下、本発明において採用した特徴的な構成について詳述する。
まず、水質浄化資材の製造方法について説明する。
本発明の水質浄化資材の製造方法は、水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、次に挙げる特徴的な工程(1)〜(6)のうち、いずれかを採用したものである。
(1)浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥することにより、前記水質浄化資材となる乾燥粒状浄水ケーキを製造する。
(2)浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥した後、酸化条件下300〜500℃(望ましくは300〜400℃)で半焼成することにより、前記水質浄化資材となる半焼成粒状浄水ケーキを製造する。
(3)浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥した後、還元条件下300〜500℃(望ましくは300〜400℃)で半炭化することにより、前記水質浄化資材となる半炭化粒状浄水ケーキを製造する。
(4)浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに、微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥することにより、前記水質浄化資材となる有機物混練乾燥粒状浄水ケーキを製造する。
(5)浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに、微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥した後、酸化条件下300〜500℃(望ましくは300〜400℃)で半焼成することにより、前記水質浄化資材となる有機物混練半焼成粒状浄水ケーキを製造する。
(6)浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに、微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥した後、還元条件下300〜500℃(望ましくは300〜400℃)で半炭化することにより、前記水質浄化資材となる有機物混練半炭化粒状浄水ケーキを製造する。
以上の水質浄化資材の製造方法において、半焼成とは、浄水ケーキ中に含まれる有機物が完全には除去されない程度の焼成を意味し、従来技術において有機物を完全に除去するために実施されていた焼成とは相違する処理である。また、半炭化も、浄水ケーキ中に含まれる有機物が完全には炭化されない程度の炭化を意味する。
このような半焼成ないし半炭化を行うには、有機物が完全に焼成ないし炭化される場合よりも、焼成ないし炭化のための処理時間を短くすればよい。この時間は処理温度や浄水ケーキの粒径その他の条件によっても変動するので一概には特定できないが、焼成ないし炭化のための処理時間を適宜増減して焼成ないし炭化を実施すれば、有機物が完全に除去ないし炭化される程度の焼成時間を見いだすことができるので、その時間よりも短時間(例えば、完全に焼成ないし炭化する場合の1/3〜2/3の時間)で処理を施す。
また、微生物難分解性の有機物資材としては、水難溶でC/N比の高い(例えば、C/N比600〜15程度)有機物資材の細片や粉末を用いることができ、より具体的には、モミガラ、ラッカセイ殻、コーンフィード、コーングルテンフィード、コーヒーカス、オガクズ、ジュートなどの微生物難分解性の有機物を用いることができる。
上記工程(1)〜(6)のいずれかを採用した水質浄化資材の製造方法によれば、篩い分けされた粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキまたは粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキを造粒してなる粒径4.5〜30mmの造粒物中に、浄水ケーキ由来の有機物または造粒物を製造する際に混入した微生物難分解性の有機物資材が含まれている。しかも、それらが、150〜200℃で通風乾燥、酸化条件下300〜500℃(望ましくは300〜400℃)で半焼成、または還元条件下300〜500℃(望ましくは300〜400℃)で半炭化、これらいずれかの処理が施されているので、最終的に製造される水質浄化資材は、菌体の住みかとなる微細な隙間や細孔を有する形態となっている。また、有機物を完全に焼成ないし炭化するような処理を施していないので、菌体にとっての栄養源となる有機物をいくらか含んでおり、微生物難分解性の有機物の一部は、通風乾燥、半焼成、半炭化等の処理により、菌体にとってより吸収利用しやすい低分子量の有機物に変化している。さらに、菌体の住みかとなる微細な隙間はきわめて小さく、1μmレベルの菌体は入り込むことができるものの、10μm以上のカビ類は入り込むことができないような隙間が無数に存在するため、硝酸イオンを取り込むような菌体や脱窒機能を持つ細菌類が安定して定着できる棲息空間を提供できる可能性もある。
そのため、これらの製造方法で製造された水質浄化資材を浄化対象となる水中に配置すると、水質浄化資材の隙間や細孔の内部に菌体が定着し、硝酸態窒素を菌体内に取り込むようになる。また、脱窒菌などの菌体は、嫌気的条件下で生物的脱窒能を発揮し、硝酸イオンを分解する。これらの菌体の作用により、水中から硝酸イオンが除去される。
また、浄水ケーキは、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等を含むことから、リン酸イオンを固定する機能を有するので、水中からはリン酸イオンも除去される。
したがって、上記水質浄化資材の製造方法によれば、水中のリン酸イオンはもちろんのこと、硝酸イオンをも除去できる水質浄化資材を製造することができるのである。
ちなみに、従来法においては、浄水発生土中の有機物が汚染源になるとの認識があったため、十二分な焼成を行うことで有機物を完全に除去していたのであるが、このような水質浄化資材では菌体にとっての栄養源となる有機物が失われてしまうことになるため、菌体が定着せず、硝酸イオンを除去することは困難になる。この点が、本発明の水質浄化資材の製造方法と従来法との最も大きな相違点である。
次に、水質浄化システムについて説明する。
本発明の水質浄化システムは、上述のいずれかの製造方法で製造された水質浄化資材を利用した、水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化システムであって、浄化対象となる水が入口側から流入して内部を通って出口側から流出するとともに、前記内部において前記水と前記水質浄化資材とが好気的条件下で接触するように構成された酸化槽と、浄化対象となる水が入口側から流入して内部を通って出口側から流出するとともに、前記内部において前記水と前記水質浄化資材とが嫌気的条件下で接触するように構成された還元槽とを備え、前記還元槽および前記酸化槽に順次通水するか交互に通水することにより、水質浄化処理を行うことを特徴とする。
この水質浄化システムにおいては、前記還元槽の内部に、微生物難分解性の有機物が前記水質浄化資材とともに配置されていてもよく、この場合、前記微生物難分解性の有機物が、生分解性樹脂と混合されて板状に成形されるか、生分解性樹脂の容器または袋に充填されて、前記還元槽の内部において、前記水質浄化資材と交互に積み重ねられていてもよい。
この水質浄化システムによれば、酸化槽では主にリン酸イオンが効率よく吸着され、還元槽では主に硝酸イオンが効率よく脱窒され、還元槽および酸化槽に順次通水するか交互に通水することで、リン酸イオンおよび硝酸イオンの双方が除去される。
また、酸化槽、還元槽では、上記の吸着や脱窒作用以外に、増殖微生物による排水中のリン酸イオンや窒素化合物の取り込みによる浄化が並行して行われ、リン酸イオンや硝酸イオンの除去に役立っている。
このような水質浄化システムは、家庭からの生活雑排水、畜産業からの畜舎排水、食品加工産業からの産業排水などの浄化、ため池などの水質浄化に利用できる。さらに、低廉な資材であるため、農業や畜産業などの面的汚染源から河川に流入する富栄養化汚濁水の浄化にも利用できる。
なお、上記製法で製造した水質浄化資材は、上記酸化槽および還元槽を備えた水質浄化システムで利用する他、河川や小水路の浄化を行うのであれば、水質浄化資材を入れた網袋や蛇籠を水路の底部や側部に配置するだけでも効果がある。
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、リン酸イオンの除去能があるのはもちろんのこと、硝酸イオンの除去能をも発現させ得る水質浄化資材を、浄水ケーキから製造する方法と、その水質浄化資材を利用した水質浄化システムを提供することができる。
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。
(1)リン酸イオン及び硝酸イオン除去資材の製造
篩い分けた4.5mm以上の浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥させて乾燥粒状浄水ケーキを製造し、それを300〜500℃(望ましくは300〜400℃)酸化条件下で半焼成することによって半焼成粒状浄水ケーキを製造し、300〜500℃(望ましくは300〜400℃)還元条件下で半炭化することによって半炭化粒状浄水ケーキを製造した。
一方、上記の篩い分けによって選別した粒経4.5mm以下の粉粒状浄水ケーキを粉砕し、それに0.5〜10.0%(重量比)のモミガラ粉末などを混練して造粒したのち150〜200℃で乾燥させることによって有機物混練乾燥粒状浄水ケーキを製造した。なお、混練有機物として、上記のモミガラ以外にコーンフィード、コーヒーカス、オガクズ、およびラッカセイ殻などの微生物難分解性有機物資材を混練した有機物混練乾燥粒状浄水ケーキも同様に製造した。さらに、それらを300〜500℃(望ましくは300〜400℃)酸化条件下で半焼成することによって有機物混練半焼成粒状浄水ケーキを製造し、300〜500℃(望ましくは300〜400℃)還元条件下で半炭化することによって有機物混練半炭化粒状浄水ケーキを製造した。
これら水質浄化資材の製造フローを図1に示す。
(2)リン酸イオンの除去試験
(2.1)乾燥粒状浄水ケーキ及び半焼成粒状ケーキのリン酸イオン吸着試験
図1の乾燥粒状浄水ケーキ及び半焼成粒状浄水ケーキ2gを719mg/Lのリン酸イオンを含む水溶液5mlを加え、30分間振とうする。その後、ろ過して得たろ液中のリン酸イオン濃度を測定することによってリン酸吸着能(=(供試液中のリン酸イオン濃度−処理液中のリン酸イオン濃度)/供試液中のリン酸イオン濃度×100)を比較した。なお、本試験では、多くの浄水場から採取した浄水ケーキについて調査した。その結果を表1に示す。
Figure 2005081230
表1に示すように乾燥粒状浄水ケーキにはリン酸吸着能があり、その吸着能は浄水場によって差異があることが明らかになった。また、ここには表示していないが、還元条件下で半炭化した半炭化粒状浄水ケーキも上記の半焼成粒状浄水ケーキと同様に乾燥粒状浄水ケーキに比べてリン酸吸着能が増強されていることが明らかになった。
(2.2)リン酸吸着に対するリン酸イオン溶液と除去資材との接触時間の関係
上記(2.1)の試験に用いた鍋屋上野浄水場の浄水ケーキより製造した乾燥粒状浄水ケーキを(2.1)の試験と同様にリン酸溶液に添加し、その後、24時間にわたるリン酸吸着を調査した。その結果を図2に示す。リン酸吸着率は乾燥粒状浄水ケーキ、半炭化粒状浄水ケーキともに接触直後から1時間後にかけて急激に高まった。その後の吸着率の上昇は緩慢となったが、乾燥粒状浄水ケーキでは24時間後に78%程度、半焼成粒状浄水ケーキでは6時間後に90%程度となった。このように、リン酸イオン水溶液と除去資材との接触時間を長くすれば、リン酸イオン吸着率は高まることが明らかになった。
(2.3)リン酸吸着能と焼成温度との関係
各浄水場から採取した浄水ケーキより調製した乾燥粒状浄水ケーキを焼成温度の異なる条件下で半焼成し、それら半焼成粒状浄水ケーキのリン酸吸着能を調査した。その結果を表2に示す。
Figure 2005081230
表2に示すように、リン酸吸着能は半焼成することによって増強され、大部分の浄水ケーキでは300℃半焼成によって最も顕著に増強し、500℃までの温度範囲内では比較的高い吸着能を維持していた。しかし、それ以上に高い温度での半焼成では、逆にリン酸吸着能を低下させ、1,000℃半焼成では最高値の10%程度まで低下した。したがって、乾燥粒状浄水ケーキのリン酸吸着能の増強には300〜500℃の範囲内の半焼成が有用であるといえる。
(2.4)乾燥粒状浄水ケーキ、半焼成粒状浄水ケーキ及び半炭化粒状浄水ケーキのリン酸吸着能の比較
金魚飼育水槽から採水した18.9mg/Lのリン(P)を含む水槽水50mLに上記の各粒状浄水ケーキ5gを加えて30分間振とうしたのち、上澄液のリン酸濃度を測定することによってリン酸吸着能を測定した。さらに、それを引き続いて10日間、室温条件下インキュベーションすることによってリン酸吸着率を調査した。その結果を表3に示す。
Figure 2005081230
表3に示すように、浄水ケーキの添加直後(30分間振とう後)におけるリン酸吸着能は半炭化粒状浄水ケーキ>半焼成粒状浄水ケーキ>乾燥粒状浄水ケーキの順に強く、浄水ケーキの酸化条件下での半焼成あるいは還元条件下で半炭化が乾燥浄水ケーキのリン酸吸着能を増強することが再確認された。しかし、浄水ケーキとリン酸含有溶液との接触時間を長くすれば乾燥粒状浄水ケーキでもリン酸除去に利用できることを確認した。
(2.5)乾燥粒状浄水ケーキによる金魚飼育水槽水のリン酸浄化
金魚飼育水槽(40L容)内に500mLの乾燥粒状浄水ケーキを加え、その後の水槽水中のリン酸濃度を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2005081230
表4に示すように、無処理区では当初2.93mg/Lであったリン酸(P)濃度が飼育を続けることによって7日後に7.82mg/L、14日後には15.32mg/Lとリン酸集積が生じている。これに対して、乾燥粒状浄水ケーキを添加した処理区では処理以降全くリンは検出されず、リン浄化が行われていることが確認された。
(2.6)乾燥粒状浄水ケーキによる生活雑排水の浄化
8Lの乾燥粒状浄水ケーキを充填した2基の水槽を酸化槽、還元槽として連結し、そこに単独浄化槽を備えた戸建住宅から排出する生活雑排水を10L/分の流速で流入させ、その後、流入排水と装置からの流出水のリン濃度を経日的に測定した。その結果、図3に示すように、上記の装置からの流出水のリン酸濃度は生活雑排水の濃度に比べて顕著に低く推移し、乾燥粒状浄水ケーキが排水中のリン浄化に有益に働いていることが認められた。
(3)硝酸イオンの除去試験
(3.1)各種粒状浄水ケーキの硝酸イオン除去能の比較
乾燥粒状浄水ケーキ、半焼成粒状浄水ケーキ及び半炭化粒状浄水ケーキの3種の浄水ケーキを5gずつ50mL容の試験管に入れ、それに硝酸態窒素を含む金魚飼育槽水50mLを加えて一定期間、室内でインキュベーションした。その後、上澄液中の硝酸態窒素濃度を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 2005081230
表5に示すように、溶液中の硝酸態窒素濃度は半焼成及び半炭化粒状浄水ケーキの添加によって顕著に低下し、それに比べて乾燥粒状浄水ケーキでの程度は少なかった。また、強度に硝酸態窒素が低下した処理区における溶液中の溶存酸素濃度が顕著に低下していることを認めた。これらのことから、乾燥粒状浄水ケーキに比べて半焼成粒状浄水ケーキや半炭化粒状浄水ケーキが高い硝酸イオン除去態を有することが明らかとなり、そのメカニズムが主に脱窒によるものと考えられた。
次に、2L容のアクリル容器に硝酸態窒素を含む金魚飼育水槽水1Lを入れ、そこに半焼成粒状浄水ケーキを0〜20%(w/w)加えた後、一定期間、室内でインキュベーションした。浄水ケーキの添加量と硝酸態窒素の除去率(=(浄水ケーキ無添加区の硝酸態窒素濃度−浄水ケーキ添加区の硝酸態窒素濃度)/浄水ケーキ無添加区の硝酸態窒素濃度×100)との関係を表6に示す。
Figure 2005081230
表6に示すように、その後の溶液中の硝酸態窒素濃度は半焼成粒状浄水ケーキの添加量の増加に伴って低下し、それに対応して溶液中の溶存酸素濃度が低下していることが確認された。また、図4の結果から、硝酸態窒素の除去率と溶存酸素濃度との間には高い負の有意な相関(相関係数:−0.884**)があることが明確にできた。
(3.2)有機物資材の添加による浄水ケーキの硝酸イオン除去能の増強
硝酸態窒素を含む金魚飼育水槽水50mLを入れた50mL容試験管に5gの乾燥粒状浄水ケーキと各種有機物資材を加え、一定期間、室内でインキュベーションした。その後、溶液中の硝酸態窒素濃度を測定した結果を表7に示す。
Figure 2005081230
表7に示すように、溶液中の硝酸態窒素濃度は有機物資材の添加によって低下するが、その低下度合いは有機物資材の種類によって大きく異なっていた。すなわち、供試した有機物資材の中ではショ糖、ラッカセイ殻及びジュートでは顕著に低下し、ピートモスやモミガラくん炭ではごく僅かしか低下しなかった。ピートモスやモミガラくん炭で僅かしか低下しない理由としては、菌体の栄養源として利用可能な形態の有機物が他のものよりも少ないのではないかといった理由が推察される。
表8にはさらに食品加工産業から排出する数種の廃棄物を加えて、半焼成及び乾燥粒状浄水ケーキに対する添加効果を調べた結果を示す。なお、有機物資材の添加量は、浄水ケーキ100gに対する添加量、供試金魚水飼育水1Lに対する添加量である。
Figure 2005081230
表8から明らかなように、乾燥粒状浄水ケーキのみならず半焼成粒状浄水ケーキに対しても有機物資材の添加は溶液中の硝酸態窒素濃度の低下に効果的に働き、コーングルテンフィードやコーンフィード及びモミガラは上記のラッカセイ殻と同程度の高い低下効果を示した。しかし、図5に示すように、モミガラによる低下効果の発現にはラッカセイ殻などに比べてインキュベーション期間を長くする必要があるものとみなされた。また、表示していないが、硝酸態窒素濃度の低い処理区の溶液中の溶存酸素濃度はいずれも低い値を示していた。これらの結果から、乾燥及び半焼成粒状浄水ケーキへの有機物資材の添加は硝酸イオンの除去に有効に作用することが明らかにできた。また、半炭化粒状浄水ケーキに対しても同様であると推察される。
(3.3)乾燥粒状浄水ケーキによる硝酸イオン除去に対する通気の効果
表9は硝酸態窒素を含む金魚飼育水槽水1Lに乾燥粒状浄水ケーキ100gとラッカセイ殻10gを加え、通気条件を変えてインキュベーションし、溶液中の硝酸態窒素濃度の経日的変化を調べたものである。
Figure 2005081230
表9から明らかなように、無通気条件下では上記と同様に硝酸態窒素濃度に顕著な低下を示したが、連続通気下では高い硝酸態窒素濃度を持続していた。また、3〜12時間の間断通気があってもインキュベーション期間を長くすると無通気の場合と同様に顕著な硝酸態窒素の低下をもたらしていた。
表10は有機物資材としてラッカセイ殻10gを添加、あるいは無添加条件下で一日当たり1時間あるいは3時間通気したときの硝酸態窒素濃度の変化を調べた結果を示す。
Figure 2005081230
表10から明らかなように、3時間通気の場合では有機物資材の添加の有無にかかわらず高い硝酸態窒素濃度を示した。これに対して、1時間通気の場合、有機物資材無添加の場合では3時間通気と同様に高い硝酸態窒素濃度を示したが、有機物資材添加の場合は無通気のものと同様に顕著に低い硝酸態窒素濃度を示した。これらの結果から、硝酸イオンの除去効果の低い乾燥粒状浄水ケーキでも、有機物資材の添加と通気の制限によって溶液中の溶存酸素濃度を低下させれば硝酸イオン除去資材として有効に利用できる可能性が示唆された。
(4)リン酸イオンと硝酸イオンの同時除去試験
(4.1)2本のアクリル円筒を還元槽、酸化槽として連結した装置によるリン酸イオンと硝酸イオンの同時除去
図6に示すように、アクリル円筒(径8cm,長さ40cm)内に乾燥粒状浄水ケーキ1Lとコーンフィード50gを層状に充填したものを還元槽1とし、底部にエアーレーション用のエアーストーンを配置した上に上記と同量の乾燥粒状浄水ケーキを充填したものを酸化槽2とした。両アクリル円筒の間に配置したロータリーポンプ3でリン酸イオン及び硝酸イオンを含む金魚飼育水4を5mL/分の流速で液送し、酸化槽2から流出する排出液5の両イオン濃度を経日的に測定した。その結果、図7に示すように、リン酸濃度は当初5.4mg/Lであったものが、1日後より0.1mg/L以下に低下し、それ以降大きく濃度上昇することはなかった。
一方、硝酸態窒素濃度は当初23.7mg/Lであったが、3日後には2.3mg/Lまで低下した。その後、一旦、8日日にかけて14.7mg/Lまで上昇したが、それ以降、急激な濃度低下を生じ、10日以後20日にかけて0.2mg/L以下に収練した。このように、本装置により、リン酸及び硝酸イオンは処理2週間後には完全に浄化できることが明らかとなった。
(4.2)2個の塩ビ製容器を還元槽、酸化槽として連結させた装置によるリン酸イオンと硝酸イオンの同時除去
図8に示す塩ビ製容器(47cm×35cm,高さ26cm,42.77L容)に乾燥粒状浄水ケーキ25Lを入れ、一方を還元槽11、他方を酸化槽12とし、新堀川より採水した排水(T−N:22.8mg/L,T−P:6.1mg/L,NO3−N:0mg/L,PO4−P:0.7mg/L)で満たし770mL/分の流速で循環させた。なお、酸化槽12にはエアーストーンを通して常時エアーレーションした。図9は処理後のリン酸及び硝酸態窒素濃度の経日的推移を示す。
リン酸濃度は処理直後より急激な濃度低下が生じ、その効果は試験期間中を通じて持続していた。一方、硝酸態窒素濃度は試験開始直後、一旦、供試水よりも高い値を示したが、処理後日数の経過に伴って低下し、処理1週間後には顕著に低下した。その原因は、供試水や乾燥粒状浄水ケーキに含まれる易分解性有機態窒素化合物の微生物分解による硝酸放出に基づくものであり、その放出が1週間程度で収練し、それ以降に放出される硝酸態窒素が脱窒や微生物菌体への取り込みによって除去されるために、低い水準で推移したものと推察した。
これらの結果から、浄水ケーキを満たした容器を2基連結させ、前者を還元状態、後者を酸化状態に置くことによって汚水中のリン酸イオンや硝酸イオンが同時に除去できることが明らかとなった。
(4.3)リン酸イオンと硝酸イオンの同時除去性能と焼成温度との関係
鍋屋上野浄水場から採取した浄水ケーキを原料とする半焼成浄水ケーキを焼成温度の異なる条件下で半焼成し、それら半焼成粒状浄水ケーキのリン酸イオンと硝酸イオンの同時除去性能を調査した。その結果、図10に示すように、リン酸イオンの除去率は、焼成温度200〜800℃の広範囲で100%を示し、焼成温度1000℃でも著しい低下は見られなかったが、硝酸イオンの除去率は300〜400℃で高くなり、焼成温度が高くなると急激に低下することが明らかになった。したがって、半焼成浄水ケーキの硝酸吸着能の増強には300〜400℃の範囲内の半焼成が最も効果的であるといえる。
(4.4)各浄水場の浄水ケーキを原料とする半焼成粒状浄水ケーキの硝酸、リン酸除去能の比較
金魚飼育水槽から採水した水槽水50mL(NO3−N:52.0mg/L、PO4−P:12.7mg/L)に、表11に示す半焼成粒状浄水ケーキまたは半炭化粒状浄水ケーキ5gを加え、6日間にわたってインキュベーションし、リン酸および硝酸の除去率を調査した。また、比較のため、浄水ケーキを加えないものについても、6日間にわたってインキュベーションし、リン酸および硝酸の量を測定した。その結果を表11に示す。
Figure 2005081230
表11に示すように、焼成温度300〜400℃で半焼成処理を施した半焼成粒状浄水ケーキにより、リン酸および硝酸の除去ができることを確認した。
(5)使用済み浄水ケーキの植物に対する効果
生活雑排水の浄化に用いた使用済みの浄水ケーキをフラワーポットに充填し、50粒のコマツナ種子を播種し、その後の出芽と初期生育を調査した。その結果を表12に示す。なお、同試験では使用前の乾燥粒状浄水ケーキと市販の肥料入り園芸用培土を対照として用いた。
Figure 2005081230
表12に示すように、一週間後の出芽率はいずれの処理区とも良好であったが、使用前の乾燥浄水ケーキ区では播種した種子が浄水ケーキ間の隙間の深い位置まで落ち込んでいたために出芽が遅れ、やや低い出芽率を示した。
また、無作為にサンプリングした10個体の地上部新鮮重で測定した植物体生育量は処理間で大きな差異がみられ、使用済み浄水ケーキ区では他の処理区に比べて高い値を示した。その中でも、生育初期段階では酸化槽に用いた使用済み浄水ケーキ区の生育が最も良好であり、生育後期には還元槽に用いた使用済み浄水ケーキにおける生育が最も良好となった。このように、使用済みの浄水ケーキ区における生育が園芸用培土と同程度か、それ以上の生育を示した原因は水処理により肥料養分が富化されていることによるものであり、特に酸化槽ではエアーレーションにより植物生育と密接に関係する硝酸態窒素の生成が早く生じるために初期生育が促され、還元槽ではアンモニア態窒素や有機体窒素が酸化状態となる畑条件下で多くの硝酸態窒素が徐々に放出されるために生育後期において植物生育が良好になるものと考えられた。
これらの結果から、使用済み浄水ケーキは農耕他の培土資材として再生利用できるものとみなされた。なお、未使用の乾燥粒状浄水ケーキ区における生育が顕著に低かった原因は養分富化がなかった以外に、同資材の高いリン酸固定による植物へのリン酸供給の制限が大きく関与しているものと推察される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
水質浄化資材の製造フローを示す図である。 乾燥粒状浄水ケーキおよび半焼成粒状浄水ケーキのリン酸吸着能を示すグラフである。 乾燥粒状浄水ケーキによる生活雑排水の浄化状態を示すグラフである。 硝酸態窒素の除去率と溶存酸素濃度との関係を示すグラフである。 インキュベーション日数と硝酸態窒素濃度との関係を示すグラフである。 水質浄化システムの一形態を示す構成図である。 図6に示したシステムの硝酸態窒素除去能、リン酸除去能を示すグラフである。 水質浄化システムの別の一形態を示す構成図である。 図8に示したシステムの硝酸態窒素除去能、リン酸除去能を示すグラフである。 リン酸イオンと硝酸イオンの同時除去性能と焼成温度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1,11・・・還元槽、2,12・・・酸化槽、3・・・ロータリーポンプ。

Claims (9)

  1. 水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、
    浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥することにより、前記水質浄化資材となる乾燥粒状浄水ケーキを製造する
    ことを特徴とする水質浄化資材の製造方法。
  2. 水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、
    浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥した後、酸化条件下300〜500℃で半焼成することにより、前記水質浄化資材となる半焼成粒状浄水ケーキを製造する
    ことを特徴とする水質浄化資材の製造方法。
  3. 水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、
    浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5〜30mmの粒状浄水ケーキとし、該粒状浄水ケーキを150〜200℃で通風乾燥した後、還元条件下300〜500℃で半炭化することにより、前記水質浄化資材となる半炭化粒状浄水ケーキを製造する
    ことを特徴とする水質浄化資材の製造方法。
  4. 水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、
    浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに、微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥することにより、前記水質浄化資材となる有機物混練乾燥粒状浄水ケーキを製造する
    ことを特徴とする水質浄化資材の製造方法。
  5. 水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、
    浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに、微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥した後、酸化条件下300〜500℃で半焼成することにより、前記水質浄化資材となる有機物混練半焼成粒状浄水ケーキを製造する
    ことを特徴とする水質浄化資材の製造方法。
  6. 水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化資材の製造方法であって、
    浄水ケーキを粉砕、篩い分けして粒径4.5mm未満の粉粒状浄水ケーキとし、該粉粒状浄水ケーキに、微生物難分解性の有機物資材を0.5〜10.0重量%混練した後、該混練物を造粒して粒径4.5〜30mmの造粒物とし、該造粒物を150〜200℃で通風乾燥した後、還元条件下300〜500℃で半炭化することにより、前記水質浄化資材となる有機物混練半炭化粒状浄水ケーキを製造する
    ことを特徴とする水質浄化資材の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の製造方法で製造された水質浄化資材を利用した、水中の硝酸イオンおよびリン酸イオンの双方を除去可能な水質浄化システムであって、
    浄化対象となる水が入口側から流入して内部を通って出口側から流出するとともに、前記内部において前記水と前記水質浄化資材とが好気的条件下で接触するように構成された酸化槽と、
    浄化対象となる水が入口側から流入して内部を通って出口側から流出するとともに、前記内部において前記水と前記水質浄化資材とが嫌気的条件下で接触するように構成された還元槽とを備え、
    前記還元槽および前記酸化槽に順次通水するか交互に通水することにより、水質浄化処理を行う
    ことを特徴とする水質浄化システム。
  8. 前記還元槽の内部に、微生物難分解性の有機物が前記水質浄化資材とともに配置されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の水質浄化システム。
  9. 前記微生物難分解性の有機物が、生分解性樹脂と混合されて板状に成形されるか、生分解性樹脂の容器または袋に充填されて、前記還元槽の内部において、前記水質浄化資材と交互に積み重ねられている
    ことを特徴とする請求項8に記載の水質浄化システム。
JP2003315643A 2003-09-08 2003-09-08 水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム Pending JP2005081230A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003315643A JP2005081230A (ja) 2003-09-08 2003-09-08 水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003315643A JP2005081230A (ja) 2003-09-08 2003-09-08 水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005081230A true JP2005081230A (ja) 2005-03-31

Family

ID=34415838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003315643A Pending JP2005081230A (ja) 2003-09-08 2003-09-08 水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005081230A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009050850A (ja) * 2008-09-24 2009-03-12 Hitachi Plant Technologies Ltd 包括固定化担体及びその製造方法
JP2009142783A (ja) * 2007-12-17 2009-07-02 To-Kure:Kk 閉鎖性水域または干潟における底泥改質方法、および底泥改質用資材
JP2011518037A (ja) * 2008-04-16 2011-06-23 インテグレイテッド ランド マネージメント、インコーポレイテッド バイオリテンションシステムおよびバイオリテンション方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009142783A (ja) * 2007-12-17 2009-07-02 To-Kure:Kk 閉鎖性水域または干潟における底泥改質方法、および底泥改質用資材
JP2011518037A (ja) * 2008-04-16 2011-06-23 インテグレイテッド ランド マネージメント、インコーポレイテッド バイオリテンションシステムおよびバイオリテンション方法
JP2009050850A (ja) * 2008-09-24 2009-03-12 Hitachi Plant Technologies Ltd 包括固定化担体及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lin et al. The potential use of constructed wetlands in a recirculating aquaculture system for shrimp culture
Park et al. Enhancement of nitrate removal in constructed wetlands utilizing a combined autotrophic and heterotrophic denitrification technology for treating hydroponic wastewater containing high nitrate and low organic carbon concentrations
Patel et al. PHYTOREMEDIATION POTENTIAL OF DUCKWEED(LEMNAMINOR L: A TINY AQUATIC PLANT) IN THE REMOVAL OF POLLUTANTS FROM DOMESTIC WASTEWATER WITH SPECIAL REFERENCE TO NUTRIENTS
Kantawanichkul et al. Wastewater treatment by tropical plants in vertical-flow constructed wetlands
CN104003524B (zh) 一种用于水体富营养化治理的生态吸附浮床
Lin et al. Removal of solids and oxygen demand from aquaculture wastewater with a constructed wetland system in the start‐up phase
CN109293138A (zh) 一种养殖污水净化处理方法
CN109179964B (zh) 一种可资源化的污泥泥水分离材料及其应用
CN208594177U (zh) 一种复合废水处理和土壤修复的装置
CN114573111A (zh) 一种去除抗生素的填料、人工湿地系统及其方法
Dey Chowdhury et al. Vermifiltration: Strategies and techniques to enhance the organic and nutrient removal performance from wastewater
Motesharezadeh et al. The Effect of Zeolite and Nitrifying Bacteria on Remediation of Nitrogenous Wastewater Substances Derived from Carp Breeding Farm.
CN105110562A (zh) 一种农田废水的处理方法
JP2005081230A (ja) 水質浄化資材の製造方法、および水質浄化システム
JP2007000763A (ja) リン及び窒素含有排水の浄化装置、その浄化方法及びその浄化方法の土壌接触処理槽に充填して使用する土壌
RU2348584C2 (ru) Удаление нитрата из аквариумной воды
Rahman et al. Biochar-amended modified bioretention systems for livestock runoff nutrient management
FI126642B (fi) Menetelmä veden käsittelemiseksi
JPH05309385A (ja) 生物学的処理材およびその使用方法
Ling et al. Wastewater management in freshwater pond aquaculture in China
EP3024319B1 (en) New hybrid biodegradable polymer for efficient nitrogen and phosphate reduction
Rahman Biochar Amended Bioretention Systems for Nutrient and Fecal Indicator Bacteria Removal from Urban and Agricultural Runoffs
JP2003103293A (ja) 排水処理場の資源循環システム
KR101657211B1 (ko) 개질된 활성오니, 이를 이용한 하수 및 오폐수 처리 방법 및 상기 방법에 의한 처리수의 이용
JP7038440B2 (ja) 焼結造粒粘土及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080812

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081209