JP2005079951A - 画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム、および像構造プロファイル - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数種の入力デバイスや出力デバイスに対応するオープンシステムの画像処理において、入力デバイスや出力デバイスの種類によらず、デバイスに対する画像処理の独立性を向上させ、同じ原画像からは同じ像構造の再生画像を安定して出力することを可能にする。
【解決手段】 階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイル251,253を取得し、シャープネスエンジン260では、その像構造プロファイル251,253が表す、階調値に依存した特性に基づいたシャープネス処理が実行される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、画像データにシャープネス処理を施す画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム、およびそれら画像処理方法などに用いられる像構造プロファイルに関する。
スキャナやデジタルスチルカメラ等の入力デバイスで画像を取り込んで得られた画像データに、階調調整や鮮鋭度(シャープネス)補正等の所定の画像処理を施し、画像処理を施した画像データをディスプレイやプリンタ等の出力デバイスに供給して再生画像を得る画像再生システムが各種の用途に用いられている。通常、このような画像再生システムにおいては、画像を取り込む入力デバイスと、所定の画像処理を施す画像処理装置と、再生画像を出力する出力デバイスとは、互いに1対1で対応している。ところが、近年のコンピュータやワークステーション等の発達により、複数種の入力デバイスおよび/または出力デバイスに対応するオープンシステム、例えば、スキャナで読み取った画像データをワークステーションによって画像処理して、これをプリンタとCRTとに出力して画像を再生できるシステムや、原画像をスキャナとデジタルスチルカメラとで取り込み、得られた画像データをワークステーションで個々に画像処理して再生画像を出力できるシステム等が増加している。
このようなオープンシステムでは、入力デバイスおよび出力デバイスの種類によらず、同じ原画像を処理した場合には、安定して同じ再生画像が得られることが要求される。例えば、DTP(Desk Top Publishing)の進歩が著しい印刷分野では、スキャナで原稿を光電的に読み取って、これをワークステーションで処理して、感光材料等を用いる画像記録装置で画像を出力してプルーフとして校正を行い、プルーフによる校正を終了した後に印刷版を作製して印刷を行う。従って、プルーフに再生された画像と印刷された画像とは好適に一致していることが要求される。また、原稿の読取装置や、プルーフを出力する画像記録装置が変わった場合であっても、安定して同じプルーフが出力できることが要求される。
ところが、印刷分野に限らず、入力デバイスや出力デバイスの特性は、装置の種類毎に異なるのが通常であり、複数種の入力デバイスや出力デバイスを処理するオープンシステムにおいては、同じ原画像を用いて画像を再生しても、入力デバイスや出力デバイスによって、再生画像の色/濃度、像構造等が変わってしまうという問題点がある。
このような問題点を解決するため、ICC(International Color Consortium)ではICC Profile Format Specificationという方法を提唱している。この方法は、例えば、赤(R)、緑(G)および青(B)の画像データであれば、R、GおよびBの画像データとCIE(Commission International de I’Eclairage)のXYZ表色系とを相互に変換する変換テーブルとをプロファイルとして持ち、入力デバイスで取り込んだR、GおよびBの画像データを、このプロファイルで処理してXYZ表色系の画像データとし、このXYZ表色系で各種の画像処理を施し、最後に出力デバイスに対応する画像データ(例えば、R,GおよびBや、C,M,YおよびKの画像データ)に変換することにより、入力デバイスや出力デバイスの特性によらず、1つの原画像から同じ画像を出力することを目的としている。
ICCが提唱する上記方法を用いることにより、オープンシステムにおいて、入力デバイスや出力デバイスの種類によらず、同じ原画像から、同じ色/濃度の画像は出力することは可能になる。しかしながら、この方法を用いても、鮮鋭性等の像構造は、やはり入力デバイスや出力デバイスの種類に応じて変化してしまい、オープンシステムにおいてデバイスが変わった場合には、1つの原画像から、像構造が同じ画像を安定して出力することはできない。そのため、再生画像の像構造に関しては、オペレータの感覚に基づいた処理に頼らざるを得ないのが現状である。
このような現状に対して、入力デバイスや出力デバイスにおける空間周波数の変換特性を用いた画像処理を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3参照。)。
特開平10−51641号公報 特開平10−79023号公報 特開平11−98364号公報
しかしながら、鮮鋭性等の像構造は、空間周波数の変換特性を用いた画像処理を施しても、オープンシステムにおいてデバイスが変わった場合には、不安定となる場合があり、特に、高濃度部で生じるフレアや低濃度部で生じるザラツキなどを適切に補正することができない。
本発明は、上記事情に鑑み、複数種の入力デバイスや出力デバイスに対応するオープンシステムの画像処理において、入力デバイスや出力デバイスの種類によらず、デバイスに対する画像処理の独立性を向上させ、同じ原画像からは同じ像構造の再生画像を安定して出力することを可能にする画像処理方法、画像処理装置、画像処理プログラム、およびそれら画像処理方法などに適した像構造プロファイルを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の画像処理方法は、階調画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスが画像データと画像とを媒介する時の、階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイルを第1のデバイスおよび第2のデバイスそれぞれについて取得するプロファイル取得過程と、
プロファイル取得過程で取得された像構造プロファイルが表す変換特性に基づいて画像データにシャープネス処理を施すことによって上記第1のデバイス用の画像データを上記第2のデバイス用の画像データに変換するシャープネス処理過程とを有することを特徴とする。
ここで、第1のデバイスは入力デバイスと出力デバイスとのどちらでもよく、第2のデバイスも同様である。また、本発明にいう「デバイス」は、必ずしも単体の装置である必要はなく、像構造の変換特性が全体として把握可能であれば、複数の装置からなるシステムであってもよい。
また、像構造プロファイルは、変換特性そのものを直接的に表現したものであってもよく、あるいは、変換特性を所定の標準特性に変換するための補正パラメータなどによって変換特性を間接的に表現したものであってもよい。
本発明の画像処理方法によれば、階調値に依存した特性にも基づいたシャープネス処理が画像データに施されるので、高濃度部で生じるフレアや低濃度部で生じるザラツキなども適切に補正されて、同じ原画像からは同じ像構造の再生画像を安定して出力することが可能となる。
ここで、上記シャープネス処理過程は、像構造プロファイルに含まれた階調値に依存した特性に基づいて画像データに階調処理を施す第1の処理過程と、その特性に非依存のシャープネス処理を施す本処理過程とを含むものであることが好適である。
このように前処理過程と本処理過程とに処理が分かれていることにより、階調値に依存したシャープネス処理を効率よく施すことができる。
上記目的を達成する本発明の画像処理装置は、階調値を有する画素の集合として画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスが画像データと画像とを媒介する時の、階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイルを第1のデバイスおよび第2のデバイスそれぞれについて取得するプロファイル取得部と、
プロファイル取得過程で取得された像構造プロファイルが表す変換特性に基づいて画像データにシャープネス処理を施すことによって上記第1のデバイス用の画像データを上記第2のデバイス用の画像データに変換するシャープネス処理部とを有することを特徴とする。
また、上記目的を達成する本発明の画像処理プログラムは、階調値を有する画素の集合として画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスが画像データと画像とを媒介する時の、階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイルを第1のデバイスおよび第2のデバイスそれぞれについて取得するプロファイル取得部と、
プロファイル取得過程で取得された像構造プロファイルが表す変換特性に基づいて画像データにシャープネス処理を施すことによって上記第1のデバイス用の画像データを上記第2のデバイス用の画像データに変換するシャープネス処理部とを有することを特徴とする。
なお、本発明にいう画像処理プログラムおよび画像処理装置については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう画像処理プログラムおよび画像処理装置には、上記の基本形態の画像処理プログラム等のみではなく、前述した画像処理方法の各形態に対応する形態の画像処理プログラム等が含まれる。
また、上記本発明の画像処理装置と、上記画像処理プログラムとでは、それらを構成する構成要素名として、プロファイル取得部といった互いに同一の名称を付しているが、画像処理プログラムの場合は、そのような作用をなすソフトウェアを指し、画像処理装置の場合は、ハードウェアを含んだものを指している。
また、本発明の画像処理プログラムを構成するプロファイル取得部などといった構成要素は、1つの構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよく、1つの構成要素の機能が複数のプログラム部品によって担われるものであってもよく、複数の構成要素の機能が1つのプログラム部品によって担われるものであってもよい。また、これらの構成要素は、そのような作用を自分自身で実行するものであってもよく、あるいは、コンピュータに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行させるものであっても良い。
上記目的を達成する本発明の像構造プロファイルは、階調値を有する画素の集合として画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスに関する、画像データと画像との媒介時における空間周波数の変換特性を表した空間周波数部と、
上記デバイスに関する、画像データと画像との媒介時における、階調値に依存した像構造の変換特性を表した階調値依存部とを有することを特徴とする。
本発明の像構造プロファイルによれば、この像構造プロファイルに対応するデバイスについて、空間周波数の変換特性のみならず、階調値に依存した像構造の変換特性も把握することができ、このような変換特性に基づいた適切なシャープネス処理を実行することができる。
以上説明したように、本発明によれば、複数種の入力デバイスや出力デバイスに対応するオープンシステムの画像処理において、入力デバイスや出力デバイスの種類によらず、デバイスに対する画像処理の独立性を向上させ、同じ原画像からは同じ像構造の再生画像を安定して出力することを可能にする。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の画像処理装置の一実施形態が組み込まれた画像読取−印刷システムの全体構成図である。
カラースキャナ100は、本発明にいう第1のデバイスの一例に相当し、このカラースキャナ100によって原稿画像10が読み取られ、その読み取った原稿画像10をCMYの階調値を有する画素の集合としてあらわすCMY3色の色分解画像データが生成される。このCMYの画像データは、本発明の画像処理装置の一実施形態に相当する画像処理装置200に入力される。画像処理装置200では、オペレータにより、入力された画像データに基づく、電子的な集版が行なわれ、印刷用の画像をあらわす画像データが生成される。ここでは、電子的な集版によっていわゆるPDL(Page Description Language)で記述された記述言語データとして画像データが一旦生成され、その画像データが、いわゆるRIP(Raster Image Processor)により、ビットマップに展開されて各ビット(画素)に階調値が与えられたCMYK4色の印刷用の画像データに変換される。
この印刷用の画像データは、本発明にいう第2のデバイスの一例に相当する印刷システム300のフィルムプリンタに入力され、このフィルムプリンタでは、その入力された画像データに対応した、CMYK各版の印刷用フィルム原版が作成される。この印刷用フィルム原版からは刷版が作成され、その作成された刷版が印刷システム300の印刷機に装着される。この印刷機に装着された刷版にはインクが塗布され、その塗布されたインクが印刷用の用紙上に転移されてその用紙上に印刷画像20が形成される。
ここで、この図1に示す画像読取−印刷システムにおける、本発明の一実施形態としての特徴は、上述した電子的な集版に際して画像処理装置200の内部で実行される画像処理の内容にあり、以下、この画像処理装置200および画像処理の内容について説明する。
ここでは、先ず、画像処理装置200のハードウェア構成について説明する。
図2は、図1に1つのブロックで示す画像処理装置200の外観斜視図である。
この画像処理装置200は、コンピュータシステムで構成されており、CPU、RAMメモリ、ハードディスク等を内蔵した本体部210、本体部210からの指示により蛍光面221に画面表示を行うCRTディスプレイ220、このコンピュータシステム内にユーザの指示や文字情報を入力するためのキーボード230、蛍光面221上の任意の位置を指定することによりその位置に応じた指示を入力するマウス240を備えている。
本体部210は、さらに、外観上、フレキシブルディスクやCD−ROMが装填されるフレキシブルディスク装填口211およびCD−ROM装填口212を有しており、その内部には、装填されたフレキシブルディスクやCD−ROMをドライブする、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブも内蔵されている。
ここでは、CD−ROMに本発明にいう画像処理プログラムの一実施形態が記憶されており、このCD−ROMがCD−ROM装填口212から本体部210内に装填され、CD−ROMドライブによりそのCD−ROMに記憶された画像処理プログラムがこのコンピュータシステムのハードディスク内にインストールされる。このコンピュータシステムのハードディスク内にインストールされた画像処理プログラムが起動されると、このコンピュータシステムは、本発明の画像処理装置の一実施形態として動作し、本発明にいう画像処理方法の一実施形態を実行する。
なお、本発明にいう画像処理プログラムが記憶される記憶媒体としては、上述したCD−ROMやハードディスクのみならず、フレキシブルディスクやDVDやMOなどといった種々の記憶媒体が採用され得る。
図3は、本発明の画像処理方法の一実施形態を示すフローチャートである。
この画像処理方法は、図2に示す画像処理装置200で実行されるものであり、プロファイル取得過程とシャープネス処理過程とを有し、シャープネス処理過程は更に前処理過程と本処理過程とを有する。本実施形態の画像処理方法は、さらに色処理過程も有している。
これら各過程の詳細な内容については後述する。
図4は、本発明の画像処理プログラムの一実施形態を示す図である。ここでは、この画像処理プログラム500は、CD−ROM400に記憶されている。
この画像処理プログラム500は、図2に示す画像処理装置200内で実行され、その画像処理装置200に、図3に示す画像処理方法を実行させるものであり、プロファイル取得部510とシャープネス処理部520とを有し、シャープネス処理部520は更に前処理部521と本処理部522とを有する。本実施形態の画像処理方法は、さらに色処理部530も有している。
この画像処理プログラム500の各要素の作用についても後述する。
図5は、図2に示す画像処理装置200における画像処理機能を表す機能ブロック図である。
上述したように、この画像処理装置200は、図4の画像処理プログラム500がパーソナルコンピュータにインストールされて実行されることにより構成されるものである。
この画像処理装置200は、図4に示す画像処理プログラム500を構成するプロファイル取得部510とシャープネス処理部520とのそれぞれに対応するプロファイル取得部250とシャープネスエンジン260とを備えており、このシャープネスエンジン260は、図4に示す前処理部521と本処理部522とのそれぞれ対応するプリシャープネス変換部261と選択的周波数域強調部262とを備えている。但し、図5の各要素は、パーソナルコンピュータのハードウェアとそのパーソナルコンピュータで実行されるOSやプログラム部品との組合せで構成されているのに対し、図4に示す画像処理プログラムの各要素はそれらのうちのプログラム部品のみにより構成されている点が異なる。なお、本実施形態では、画像処理装置200は、図4に示す色処理部530に対応する色処理エンジン280も備えている。
以下、図5に示す画像処理装置200の各要素を説明することによって、図3に示す画像処理方法の各過程と、図4に示す画像処理プログラム500の各要素も合わせて説明する。なお、本発明の画像処理装置は、入力デバイスの相互間や出力デバイスの相互間を媒介するものであってもよいが、ここでは、画像処理装置200は、図1に示すように、例えばカラースキャナ100といった入力デバイスと、例えば印刷システム300といった出力デバイスとを媒介するものとして以下説明する。
この画像処理装置200のプロファイル取得部250では、図3のフローチャートのプロファイル取得過程が実行されて、入力像構造プロファイル251、濃度特性LUT(Look Up Table)252、出力像構造プロファイル253、セットアッププロファイル254、拡縮プロファイル255、およびプリファレンスプロファイル256が取得される。ここで、入力像構造プロファイル251は、本発明にいう第1のデバイスに対する像構造プロファイルの一例に相当し、出力像構造プロファイル253は、本発明にいう第2のデバイスに対する像構造プロファイルの一例に相当する。
また、シャープネスエンジン260では、図3のフローチャートのシャープネス処理過程が実行されて、入力デバイス(例えば図1に示すカラースキャナ100)用の画像データに対し、プロファイル取得部250で取得されたプロファイル等に基づいたシャープネス処理が施され、出力デバイス(例えば図1に示す印刷システム300)による原画像の像構造の再現を可能とする画像データが生成される。但し、本実施形態のシャープネスエンジン260では、シャープネスが強調低減された画像そのものを表した画像データではなく、画像に対するシャープネスの強調低減を表したデータ成分(Δ信号)が生成される。
画像処理装置200の色処理エンジン280では、図3のフローチャートの色処理過程が実行されて、入力デバイス用の画像データに対して色処理が施され、出力デバイスによる原画像の色の再現を可能とする画像データが生成される。この色処理に際しては、上述したICCが提唱する形式の入力プロファイル281および出力プロファイル283と、デバイス非依存の表色系(例えばXYZ表色系)における色処理を定義した色処理LUT282とが用いられる。色処理エンジン280から出力される画像データと、シャープネスエンジン260から出力されるΔ信号とが加算されることにより、原画像の色と像構造の双方を再現する出力デバイス用の画像データが得られる。
以下、シャープネスエンジン260で施されるシャープネス処理の詳細について説明する。
シャープネスエンジン260は、上述したようにプリシャープネス変換部261と選択的周波数域強調部262とを備えており、プリシャープネス変換部261では、画像データに対してプリシャープネス変換用LUT271に基づいて、図3のフローチャートの前処理に相当する階調変換が施され、選択的周波数域強調部262では、画像データに対してMTF(変調伝達関数)ゲイン272に基づいて、図3のフローチャートの本処理に相当する空間周波数の選択的な強調、即ちシャープネスの強調が施される。ここで、「強調」には「負の強調」、即ち低減も含まれる。また、プリシャープネス変換用LUT271は、プロファイル取得部250で取得された入力像構造プロファイル251、濃度特性LUT252、および出力像構造プロファイル253に基づいて作成されたものであり、同様にMTFゲイン272は、入力像構造プロファイル251、出力像構造プロファイル253、セットアッププロファイル254、拡縮プロファイル255、およびプリファレンスプロファイル256に基づいて作成されたものである。MTFゲイン272の作成や、MTFゲイン272に基づいたシャープネス強調の具体的な方法としては、例えば、特開平11−98364号公報に記載されている方法などが用いられる。プリシャープネス変換用LUT271の作成方法については後で詳述する。
入力像構造プロファイル251は、入力デバイスにおける像構造の変換特性を表した入力特性2511と、入力デバイスにおける光学倍率2512とを有しており、出力像構造プロファイル253は、出力デバイスにおける像構造の変換特性を表した出力特性2531を有している。
図6は、像構造プロファイルのデータ構造を表す図である。
ここには、像構造プロファイルのうち、像構造の変換特性を表した部分(図5に示す入力像構造プロファイル251の入力特性2511や出力像構造プロファイル253の出力特性2531)のデータ構造が示されており、画像の階調値に依存した変換特性を表す階調値依存部291と、MTF(変調伝達関数)特性を表す空間周波数部292とで構成されている。階調値依存部291は、図5に示すプリシャープネス変換用LUT271の作成に用いられ、空間周波数部292は、図5に示すMTFゲイン272の作成に用いられる。
このように、本実施形態では、階調値依存部291を有する像構造プロファイルが用いられるので、画像の階調値に依存した、各デバイス固有の変換特性がシャープネス処理に反映され、デバイスに対する画像処理の独立性が向上する。
図5に戻って説明を続ける。
濃度特性LUT252は、デバイスに非依存なパラメータを表しており、入出力間における濃度シフトなどを表したハイライトシャドー設定2521、入力側の色成分に対する出力側の色成分の強度を表したフィルタ特性2522、および出力側の色成分相互の強度バランスを表した各色強度バランス2523を含んでいる。
セットアッププロファイル254もデバイスに非依存なパラメータを表しており、任意の点に対するシャープネス処理の影響が及ぶ画像上の幅を表したフリンジ幅2541、シャープネスの強さを表したシャープネス強度白黒2542、およびシャープネス処理を施す対象データの下限値を表す不感帯幅2543を含んでいる。
拡縮プロファイル255は、画像をユーザなどの好みに応じて拡大縮小するために必要なパラメータとして倍率2551および出力解像度2552を表しており、これらのパラメータもデバイス非依存のパラメータである。
プリファレンスプロファイル256は、画像の種類や画像が用いられる分野などに適応した画像処理のモード2561を表しており、例えば、写真分野モード、印刷分野モード、人物モード、静物モード、夜景モードなどが設定される。
このように、濃度特性LUT252やセットアッププロファイル254によって、入力デバイスや出力デバイスの特性を捨象したデバイス独立なシャープネス処理が定義されるので、デバイスに対する画像処理の独立性が高い。
最後に、プリシャープネス変換用LUT271の作成方法について詳述する。
プリシャープネス変換用LUT271は、入力像構造プロファイル251の入力特性2511および出力像構造プロファイル253の出力特性2531のそれぞれが有する階調値依存部291(図6参照)と、濃度特性LUT252とに基づいて作成される。階調値依存部291は、対応デバイスに依存した表色系における基本色(例えばRGB3色やCMYK4色など)と同数の1次元LUTと、対応デバイスに依存した表色系とデバイス非依存の表色系(例えばXYZ表色系やLab表色系など)とを相互に変換する多次元LUTとで構成されており、濃度特性LUT252は、ハイライトシャドー設定2521を反映した1次元LUTと、フィルタ特性2522および各色強度バランス2523を反映した3×3LUTとで構成されている。これらのLUTが、入力特性2511の1次元LUT、多次元LUT、濃度特性LUT252の1次元LUT、3×3LUT、出力特性2531の多次元LUT、1次元LUTという順序で結合されることにより、プリシャープネス変換用LUT271が作成される。
図7は、入力特性2511の1次元LUTの例を示す図である。
この図7には、入力デバイスにおいて高濃度部分でザラツキが大きい傾向があるのを標準化するために高濃度部分の傾きをねかせる階調補正を行う例が示されている。このような補正により、高濃度部分でのコントラストが低減されてシャープネスが掛かりにくくなり、ザラツキが解消する。
図8は、濃度特性LUT252の1次元LUTの例を示す図である。
濃度特性LUT252の1次元LUTは、ハイライトシャドー設定に応じた濃度シフトを入出間で生じさせるものであり、入力側のシャドー濃度を出力側のシャドー濃度に変換し、入力側のハイライト濃度を出力側のハイライト濃度に変換して、間の濃度は直線的に滑らかに変換するものである。このような1次元LUTは、図5に示す色処理エンジンで同様の処理を行っていることとの整合性をとるために必要となるもので、シャープネス処理側でもこの処理を行うことにより、画像のない部分によけいな線が生じるなどという不都合を回避している。
図9は、出力特性2531の1次元LUTの例を示す図である。
この図8には、出力デバイスにおいて、低濃度部分でザラツキが大きく高濃度部分でフレアが大きい傾向があるのを標準化するために、低濃度部分の傾きをねかせ高濃度部分の傾きをたてる階調補正を行う例が示されている。このような補正により、低濃度部分でのコントラストが低減され高濃度部分でのコントラストが強調されるので、低濃度部分ではシャープネスが掛かりにくく高濃度部分ではシャープネスが掛かりやすくなって、ザラツキやフレアが解消する。
以上例示したような1次元LUTや、上述した多次元LUTなどが上述した順序で結合されて得られるプリシャープネス変換用LUT271に基づいて画像データの階調値が予め変換されることにより、その後に選択的周波数域強調部262で施される階調値非依存のシャープネス強調によって適切にシャープネスが強調されることとなって、同じ原画像からは同じ像構造の再生画像を安定して出力することが可能となる。
なお、上記説明では、色処理とシャープネス処理とをいわば並行に行う例が示されているが、本発明では、色処理とシャープネス処理が順次に実行されてもよい。
また、上記説明では、前処理と本処理とに分かれたシャープネス処理が例示されているが、本発明におけるシャープネス処理は、階調値に依存したMTFゲインによって一度に処理されてもよい。
また、上記説明では、本発明の像構造プロファイルにおける階調値依存部の一例として、1次元LUTと多次元LUTとからなるものが示されているが、本発明における階調値依存部は、1次元LUTとマトリックスとからなるものやマトリックスのみからなるものなどであってもよい。
また、上記説明では、本発明の像構造プロファイルにおける空間周波数部の一例としてMTF特性を表すものが示されているが、本発明における空間周波数部は、空間周波数の変換特性を表すものであれば、他の指標で表すものであってもよい。
また、上記説明では、本発明にいうプロファイル取得部の一例として、像構造プロファイルとともに、セットアッププロファイルなども取得するものが示されているが、本発明にいうプロファイル取得部は、像構造プロファイルのみを取得するものであってもよい。
また、上記説明では、MTFゲインの作成方法として公報に記載の方法を採用する例を示したが、本発明では、上述した像構造プロファイルやセットアッププロファイルなどに含まれるMTF特性の係数を単純に乗除してMTFゲインを得てもよい。
本発明の画像処理装置の一実施形態が組み込まれた画像読取−印刷システムの全体構成図である。 図1に1つのブロックで示す画像処理装置の外観斜視図である。 本発明の画像処理方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明の画像処理プログラムの一実施形態を示す図である。 図2に示す画像処理装置における画像処理機能を表す機能ブロック図である。 像構造プロファイルのデータ構造を表す図である。 入力特性の1次元LUTの例を示す図である。 濃度特性LUTの1次元LUTの例を示す図である。 出力特性の1次元LUTの例を示す図である。
符号の説明
10 原稿画像
20 印刷画像
100 カラースキャナ
200 画像処理装置
250 プロファイル取得部
251 入力像構造プロファイル
2511 入力特性
2512 光学倍率
252 濃度特性LUT
2521 ハイライトシャドー設定
2522 フィルタ特性
2523 各色強度バランス
253 出力像構造プロファイル
2531 出力特性
254 セットアッププロファイル
2541 フリンジ幅
2542 シャープネス強度白黒
2543 不感帯幅
255 拡縮プロファイル
2551 倍率
2552 出力解像度
256 プリファレンスプロファイル
2561 モード
260 シャープネスエンジン
261 プリシャープネス変換部
262 選択的周波数域強調部
271 プリシャープネス変換用LUT
272 MTF(変調伝達関数)ゲイン
280 色処理エンジン
281 入力プロファイル
282 色処理LUT
283 出力プロファイル
291 階調値依存部
292 空間周波数部
300 印刷システム
400 CD−ROM
500 画像処理プログラム
510 プロファイル取得部
520 シャープネス処理部
521 前処理部
522 本処理部
530 色処理部

Claims (5)

  1. 階調画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスが画像データと画像とを媒介する時の、階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイルを第1のデバイスおよび第2のデバイスそれぞれについて取得するプロファイル取得過程と、
    前記プロファイル取得過程で取得された像構造プロファイルが表す変換特性に基づいて画像データにシャープネス処理を施すことによって前記第1のデバイス用の画像データを前記第2のデバイス用の画像データに変換するシャープネス処理過程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記シャープネス処理過程は、像構造プロファイルに含まれた階調値に依存した特性に基づいて画像データに階調処理を施す第1の処理過程と、前記特性に非依存のシャープネス処理を施す本処理過程とを含むものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 階調値を有する画素の集合として画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスが画像データと画像とを媒介する時の、階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイルを第1のデバイスおよび第2のデバイスそれぞれについて取得するプロファイル取得部と、
    前記プロファイル取得過程で取得された像構造プロファイルが表す変換特性に基づいて画像データにシャープネス処理を施すことによって前記第1のデバイス用の画像データを前記第2のデバイス用の画像データに変換するシャープネス処理部とを有することを特徴とする画像処理装置。
  4. 階調値を有する画素の集合として画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスが画像データと画像とを媒介する時の、階調値に依存した特性を含む像構造の変換特性を表した像構造プロファイルを第1のデバイスおよび第2のデバイスそれぞれについて取得するプロファイル取得部と、
    前記プロファイル取得過程で取得された像構造プロファイルが表す変換特性に基づいて画像データにシャープネス処理を施すことによって前記第1のデバイス用の画像データを前記第2のデバイス用の画像データに変換するシャープネス処理部とを有することを特徴とする画像処理プログラム。
  5. 階調値を有する画素の集合として画像を表現した画像データとその画像とを媒介するデバイスに関する、画像データと画像との媒介時における空間周波数の変換特性を表した空間周波数部と、
    前記デバイスに関する、画像データと画像との媒介時における、階調値に依存した像構造の変換特性を表した階調値依存部とを有することを特徴とする像構造プロファイル。
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