JP2005079621A - マルチフォーマット符号化器及びこれを含む記録システム、並びに符号化処理用1チップlsi - Google Patents

マルチフォーマット符号化器及びこれを含む記録システム、並びに符号化処理用1チップlsi Download PDF

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Abstract

【課題】 MPEG2、MPEG4などの異なる符号化形式の符号化処理を、コスト増大を生ずることなく、且つ高速に処理を行い、同時出力する。
【解決手段】 入力される画像データ処理時間において、各フレームの画像データ取り込み時間を単位とする単位時間を分割する。この分割されたフレーム画像の取り込み時間は、システムがサポートする複数の異なる符号化形式の各符号化処理時間に割り当てられる。このような、各符号化処理のタイミングを決定した時分割処理をフレーム毎に行うことにより、共用可能な処理回路は共用して回路規模を縮小し、低コストで異なる符号化形式の符号化処理を同時に行い高速化を図る。
【選択図】 図2

Description

本発明は、1つの画像データ、音声データ及びそれらに付随した字幕データ等の各種データを複数の異なる圧縮規格により圧縮するマルチフォーマット符号化器及びこれを含む記録システムに関する。
動画像符号化の国際標準方式としては、MPEG2及びMPEG4が知られている。しかし、それぞれは、圧縮規格が異なり、また、実際の使用用途が異なる。MPEG2は、DVD−VIDEO又はDVD−Recording規格で採用されており、広くDVDレコーダに用いられている規格であり、一方、MPEG4は、W−CDMAに代表される携帯電話に広く採用されている。また、近年、MPEG4は、更に進化し、DVDレコーダ等の録画機用に長時間録画向けの低レート向け規格(MPEG4−ASP、MPEG4−AVC)が検討され、実用化への動きが活発化している。
また、近年、DVDレコーダと携帯機器との連携の技術開発が進んでおり、カメラ付き携帯電話で撮影されたJPEG形式などの画像を半導体メモリを介して、DVD録画機に保存することが可能となっている。
この符号化形式の混在したデータをまとめて扱えるシステムを実現するためには、一般的には、MPEG2とMPEG4との2つのエンコーダを機器に装備する必要がある。
また、特許文献1では、一方の符号化形式でデータ処理し、その後、その符号化形式で処理されたデータを他方の符号化形式へ変換処理することが提案されている。
特開2002−185969号公報
しかしながら、前記従来の技術のように、複数の異なる符号化形式に対応させて、例えば、MPEG2及びMPEG4のエンコーダを2つとも備えて、同時にエンコード処理を行うものでは、エンコーダを2つ備えるため、コスト高になるという問題がある。
この問題に対して、各機器は今後も更に進化し、例えば、第3世代携帯電話の普及により、携帯電話でのMPEG4形式の動画像の撮影及び再生が可能となり、DVD録画機で録画された画像を携帯電話で見たり、逆に携帯電話により撮影された画像をDVD録画機に保存するなどの動画分野での連動化も進むと予想され、1つの録画機に対して、MPEG2及びMPEG4が混在したシステムが要求されることになる。このようなシステムでは、例えば、DVD録画機で記録された映像及び音声を携帯電話にコピーして、外出先でそのコピーした映像及び音声を携帯電話で再生しようとする要求が容易に予想される。
このような要求に対して、前記特許文献1に記載の技術では、一方の符号化形式でデータ処理を行った後、データ変換により、もう一方の形式に符号化処理を行うために、コスト高になると共に、一方の符号化処理を経た後でなければ、もう一方の符号化形式のデータが得られず、その結果、上記のような要求下では、DVD録画機に記録された映像等を携帯電話にコピーするのに多大の時間を要し、使用上の利便性に欠けるという顕著な欠点が生じる。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、その目的は、所定の符号化形式で符号化処理されて記録された、例えばDVD録画機の映像等を、例えば携帯電話に短時間でコピーできて使用上の利便性を高めるように、複数の異なるフォーマットの符号化処理を併行して行い得るマルチフォーマット符号化器及びこれを含む記録システム、並びに1チップで複数の異なる符号化処理が可能である最適なコストのLSIを提供することにある。
本発明では、今日のLSIによる処理速度の向上に伴い、画像又は音声データ等の取り込み時間に対して符号化処理に時間的余裕が生じる場合がある点に着目し、前記課題を解決するために、少なくとも1つの符号化処理に対して生じた余裕時間を利用して、その余裕時間内において他の符号化処理を行うこととする。
すなわち、請求項1記載の発明のマルチフォーマット符号化器は、所定のデータについて複数の異なる符号化形式に対応した複数の符号化処理を行うマルチフォーマット符号化器において、前記複数の異なる符号化形式での符号化処理を行う符号化処理回路と、前記符号化処理回路による複数の符号化処理において、前記所定のデータの取り込みにおける所定の単位時間を分割し、その分割された時間の各々に前記複数の符号化形式に対応した符号化処理の各々を割り当てるように前記符号化処理回路を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のマルチフォーマット符号化器において、前記所定のデータは、画像データ及び音声データであることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、前記画像データは、フィルター処理、垂直及び水平画素間引き処理、垂直及び水平画素拡張処理、2つ以上の画像データの合成処理、又は、これらの処理の2つ以上を組み合わせた処理後の画像データをも含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、前記音声データは、サンプルレートコンバート処理、合成処理、若しくは速度変換処理、又は、これらの処理の2つ以上を組み合わせた処理後の音声データをも含むことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、前記所定の単位時間は、映像の1フレーム分のデータの取り込み処理に相当する時間であることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4又は5記載のマルチフォーマット符号化器は、1つのLSIに集積され、且つ、前記複数の異なる符号化形式に対するストリームデータ出力端子を、それぞれ異なる符号化形式毎に独立に備えることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1、2、3、4又は5記載のマルチフォーマット符号化器は、1つのLSIに集積され、且つ、前記複数の異なる符号化形式に対するストリームデータを多重化して出力するための出力端子を備えることを特徴とする。
請求項8記載の発明の記録システムは、請求項1記載のマルチフォーマット符号化器と、前記マルチフォーマット符号化器に接続され、且つ、前記マルチフォーマット符号化器の符号化処理回路によって符号化処理された複数の異なる符号化形式に対応する複数のストリームデータを記録する少なくとも1つの記録媒体とを備えたことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の記録システムにおいて、他の機器で記録された異なる符号化形式に対応する複数のストリームデータを再生する再生器を備えることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の記録システムにおいて、複数の異なる符号化形式の複数のストリームデータが記録された前記記録媒体の中から1つのストリームデータを選択してコピーする他の記録媒体を少なくとも1つ備えたことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の記録システムは、前記他の記録媒体を取り外し可能な接続により構成されることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項8、9、10及び11記載の記録システムにおいて、前記記録媒体及び他の記録媒体は、それぞれ複数の半導体メモリ、光ディスク若しくはハードディスク又はこれらの組合せであることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、前記複数の異なる符号化形式での符号化処理を行う符号化処理回路は、その複数の異なる符号化形式での符号化処理について、少なくとも1つのバッファメモリを共用することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載のマルチフォーマット符号化器において、前記複数の異なる符号化形式での符号化処理を行う符号化処理回路は、入力された画像データに基づいて検出された動きベクトルを用いて予測画像を生成する動き補償部と、前記予測画像に対する前記画像データの差分値を求め、前記差分値に対してDCT処理を行うDCT処理回路と、符号化処理を経て逆量子化されたデータに対して逆DCT処理を行う逆DCT処理回路とを有し、前記動き補償部、DCT処理回路及び逆DCT処理回路が前記複数の符号化形式での複数の符号化処理で共用されることを特徴とする。
請求項15記載の発明の符号化処理用1チップLSIは、1つのデータ入力に対し、複数の異なる符号化形式での複数の符号化処理を行い、その複数の異なる符号化処理が施された複数のストリームデータを同時に出力することを特徴とする。
以上により、請求項1、2、3、4、5及び6記載の発明では、所定の単位時間に対して1つの符号化形式での符号化処理に要する時間に余裕がある場合、画像及び音楽などの符号化処理対象のデータ取り込みに要する所定の単位時間毎に時分割し、その各単位時間毎に所定の1つの符号化処理を行い、その符号化処理が終了した後のその単位時間内の余裕時間で更に他の少なくとも1つの符号化処理を行うので、従来の単位符号化処理に要するのと同じ時間で、複数の異なる符号化処理を行うことが可能となる。
特に、請求項6記載の発明では、異なる形式の符号化処理に使用する回路を1つのLSIに集積し、異なる符号化形式のストリームデータを独立して出力するので、同時に異なる符号化形式のストリームデータを得ることが可能となる。
また、請求項8、9、10、11及び12記載の発明では、例えば、符号化形式の異なるMPEG2とMPEG4との符号化処理が併行して行われるので、これらの符号化処理後のデータを例えばハードディスクに記録しておくと、DVDレコーダ等の録画機がMPEG2の符号化処理後のデータを再生して音声付の映像を視聴できると共に、前記ハードディスクに記録したMPEG4の符号化処理後のデータを例えば携帯電話で再生する場合には、既にMPEG4の符号化処理が終了しているので、携帯電話にコピーするだけで良く、短時間で再生可能である。
続いて、請求項13及び14記載の発明では、符号化の形式は異なっていても、処理回路内において共通の構成となっている部分を共用する構成、すなわち、内部バッファメモリ及び内部ハードウエアを共用する構成とし、時分割することにより、その共用部分を複数の異なる各符号化処理時において重複活用する。これにより、回路面積を削減することが可能となる。
以上説明したように、請求項1、2、3、4、5及び6記載の発明によれば、符号化処理対象のデータ取り込時間を時分割することにより、複数の異なる符号化形式の符号化処理を行うことができるので、従来、単一の符号化に要していた時間と同じ処理時間内に複数の異なる符号化形式の符号化処理を行い、符号化形式の異なる複数のストリームデータを同時に得ることができるので、処理時間の大幅な短縮が可能となる。
特に、請求項6記載の発明によれば、異なる形式の符号化処理に使用する回路を1つのLSIに集積し、且つ、異なる符号化形式のストリームデータを独立して出力するので、大幅なコストダウンが実現できると共に、同時に異なる符号化形式のストリームデータを得ることが可能となる。
請求項8、9、10、11及び12記載の発明によれば、異なる符号化処理による複数の異なる符号化形式のデータを同時に記録する構成により、符号化処理が終了すると同時に必要な符号化形式のデータを選択して利用することができ、更に、別に設けられた記録媒体に得られたデータをコピーすることもでき、加えて、取り外し又は取り付け可能な記録媒体に記録されたデータは他の機器に用いて再生することができる。
また、記録されたデータを再生することができることから、他の機器で記録された異なる符号化処理のデータが記録された記録媒体を取り付けて再生することもでき、広範な用途に供することが可能となる。
請求項13及び14記載の発明によれば、単位時間毎に、複数の符号化形式の異なる複数の符号化処理を連続して行う関係上、各符号化処理回路は同時に動作することがないので、それらの符号化処理回路の共通部分を共用することができ、回路規模を縮小することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態のマルチフォーマット符号化器を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、映像または音声等の所定の1つのデータ入力に対して、MPEG2とMPEG4との2つの符号化形式の2つの符号化処理を行う1チップLSIのマルチフォーマット符号化器のブロック図を示す。
図1において、101は、入力された映像信号に対して主にFilter処理を施す映像入力処理部、102は入力した音声信号の符号化を行うAudio符号化器、103は前記映像入力処理部においてFilter処理を施されたソース画像202に基づいて動きベクトルを検出する動きベクトル検出部、104は前記動きベクトル検出部103により得られた動きベクトルを用いて予測画像を生成する動き補償部、106は前記動き補償部において生成された予測画像に対してソース画像の差分を演算された後、その演算結果に対してDCT(Discrete Cosine Transform)処理を行うDCT処理部、108はDCT処理により得られたDCT係数に量子化処理を施す量子化器、109及び110は逆量子化器及び逆DCT処理部であって、前記DCT処理部106及び量子化器108においてDCT係数生成及びその量子化を行ったのと逆の過程の処理を行う。
前記逆DCT処理部110の出力値は前記動き補償部104において得られた予測画像と加算演算され、これにより得られた画像は、バッファメモリ130を介して、外部メモリ201のリコンストラクト画像領域<1>203に書き込まれる。この書き込まれたリコンストラクト画像は前記動きベクトル検出部103及び動き補償部104の処理において参照される画像である。
一方、前記量子化器108で量子化された画像データは、係数予測部112において係数の符号化が施され、また、前記動き補償部104から得られた動きベクトルが動きベクトル係数部107において符号化されたデータと共に、VLC(Variable Length Code、可変長符号)部113において可変長符号を割り当てる処理を施され、外部メモリ201のVBBバッファ205に書き込まれる。これとは別に、音声データは前記Audio符号化部102において符号化が施された後、外部メモリ201のABBバッファ206に書き込まれる。
これらVBBバッファ205及びABBバッファ206に記録されたデータは、Systemエンコード部115によってシステムエンコード処理が施され、圧縮ストリーム出力部116、117から出力される。
上記構成のマルチフォーマット符号化器120は、MPEG2やMPEG4等の異なる符号化形式の符号化処理を行うものであり、111は、それら複数の符号化形式に対応した処理を行うようにソフトコントロールにより回路動作を切換えるプログラムコントローラである。
次に、映像符号化処理を回路ブロックを示した図1及び処理タイミングを示した図2を用いて説明する。
上述したように、映像入力処理部101では、例えば、ノイズ除去を目的とした時間軸Filter処理、水平Filter処理などの、主にFilter処理を行い、また、水平720pixelを352pixelに変換する水平方向の解像度変換や垂直方向の解像度変換を行う。更に、一般に入力される画像フォーマットの形式は4(Y):2(Cr):2(Cb)のデータ形式であるが、MPEGの符号化形式では、一般的に4:2:0を入力対象としているので、このデータへの変換処理も行う。
上記Filter処理が実施された後の画像データが、外部メモリ201のソース画像202に格納され、本実施の形態に示すマルチフォーマット符号化器では、格納されたソース画像202のデータは以降の処理において複数の異なる符号化形式で符号化処理される。この符号化は、本実施の形態では、図2のタイミングで行う。
図2は、MPEG2の形式とMPEG4の形式で符号化を行う例について示している。先ず、フレーム入力時間2001にソース画像Aが入力され、続いてフレーム入力時間2002にソース画像Bが入力され、更に、フレーム入力時間2003にソース画像Cが入力される場合において、ソース画像Aが入力されたフレーム入力時間2001の次のフレーム入力時間2002において、取り込んだソース画像AのMPEG2の符号化処理を行い、続いて、残りのフレーム入力時間2002内にMPEG4の符号化処理を行う。ここでは、プログラムコントローラ111(制御手段)が、データの取り込みに要する処理時間のうち所定の単位時間を1フレームの入力タイミングとして、この1フレームの画像取り込み時間を前半と後半とで2分割して各MPEG2とMPEG4に対応する複数の符号化処理に割り当て、時分割処理を実現している。 この時分割処理は、同図に示したように、フレーム入力時間2002においてソース画像Bの取り込みを行っているときに、前フレーム入力時間2001で取り込んだソース画像AのMPEG2及びMPEG4への符号化処理を時分割で行い、次のフレーム入力時間2003では、ソース画像Cを取り込むと共に、前フレーム入力時間2002で取り込んだソース画像Bの符号化処理を行う。そして、このような時分割処理をフレーム毎に行うことにより、最終フレームの画像を取り込んだ後、最終のMPEG2及びMPEG4の符号化処理後、同時に得られたMPEG2及びMPEG4の符号化形式のストリームデータを即座に利用することができる。
次に、図1と図2とを用いて、符号化の方法を説明する。尚、詳細は“工業調査会 MPEG4のすべて”に記載されている。
MPEG2、MPEG4及びMPEG1の場合においても符号化のフローについては、ほとんど同一フローで共通化できる。
先ず、図2に示したステップ1として動きベクトル検出処理が行われる。何れの符号化方法においても、動きベクトル検出には通常ブロックマッチング法が用いられる。ブロックマッチング法とは、符号化マクロブロック及び参照マクロブロックのあるサーチ範囲の全てのマクロブロックに対して、差分の絶対値和を計算し、この値が最小のものを最適なベクトルとして検出する方法である。MPEG1、MPEG2及びMPEG4の何れにおいてもマクロブロック単位の動きベクトル検出が必要であるが、MPEG4のみ、更に、ブロック単位の動きベクトル検出も必要である。
これにより、図1の103の動きベクトル検出器は、MPEG4ができる処理能力を有すれば、必然的に、MPEG1及び2の処理が可能となる。
次に、ステップ2では、ステップ1で得られた動きベクトルを用いて、図1に示した動き補償部104において実際の予測画像が生成される動き補償処理が行われ、生成された予測画像に基づいて当該符号化対象マクロブロックの差分値が求められる。このステップ2の処理は、MPEG1、MPEG2及びMPEG4共に同じである。
更に、ステップ3では、図1のDCT処理部106において、ステップ2で得られた差分値にDCT処理が施され、DCT係数が得られる。このステップ3の処理も、MPEG1、MPEG2及びMPEG4共に同じである。
続いて、ステップ4では、図1の量子化器108において、ステップ3で得られたDCT係数の量子化が施される。ここで、この量子化器108は、MPEG1、MPEG2及びMPEG4の各形式により異なるので、それぞれに独立な量子化器が必要となる。
次に、ステップ5では、係数予測後の可変長符号化処理を行うステップと逆量子化が施されるステップとに分かれる。この可変長符号化処理と逆量子化とは、MPEG1、MPEG2及びMPEG4共にそれぞれ異なるので、回路はそれぞれの処理が行えるように実装する必要がある。
更に、ステップ6では、図1に示した逆DCT処理部110において、逆DCT処理を行う。このステップ6の処理は、MPEG1、MPEG2及びMPEG4共に同じである。
続いて、ステップ7の処理では、ステップ2で生成された予測画像とステップ6で得られた逆DCTの結果とを加算し、その加算されたデータをリコンストラクト画像領域<1>203に書き込む。また、ステップ5で可変長符号化処理された後のデータは、VBBバッファ205に書き込まれる。
以上に述べたように、MPEG1、MPEG2及びMPEG4において多くの内部ハードウエアによる処理を共有化することができ、且つデータフローの基本が各種符号化において同じであるので、内部バッファメモリ130を共用可能であり、小面積化が図られ、1つのLSIに集積することが可能となる。
また、オーディオ符号化処理においても、上記ビデオと同様に時分割処理を行うことにより、異なる形式の符号化が可能である。
上記符号化に続いて、同様に、フレーム入力時間2002におけるソース画像Bの処理が、フレーム入力時間2003におけるソース画像Cの入力時間内に行われる。
ここで、システムエンコード処理について説明する。
システムエンコード処理とは、Audioとビデオとを圧縮したストリームを多重化する処理である。
Systemエンコード部115が上記処理を行い、圧縮ストリーム出力部116を介して出力する。その場合、Systemエンコード115は、異なる符号化形式のストリームを多重して1つのストリームにして、圧縮ストリーム出力部116を介して出力してもよく、また、それぞれ別のストリームに多重して圧縮ストリーム出力部116及び圧縮ストリーム出力部117に独立に出力してもよい。
続いて、上記説明した図1のマルチフォーマット符号化器120を用いたシステムについて、説明する。
図3は、図1のマルチフォーマット符号化器120を用いた記録システムのブロック構成を示したものである。
この記録システムはテレビチューナー505から出力される映像及び音声データをマルチフォーマット符号化器120において符号化処理し、ATA I/F501を介してハードディスクやDVD(光ディスク)などの少なくとも1つの記録メディア502(記録媒体)に複数の異なるストリームデータを記録し、更に、半導体メモリカードI/F503を介して半導体メモリカード504(他の記録媒体)にコピーするシステムである。
このシステムの動作について説明する。
先ず、マルチフォーマット符号化器120に、その入力端子に接続されたテレビチューナー505から、選局された番組の音楽及び映像のデータが入力され、その入力信号を異なる2つの符号化形式による圧縮形態で、2つのストリームデータを同時に出力する。ここでは、例えば、一方の符号化形式は、DVDレコーディング規格に準拠する音声がAC3であり、VideoがMPEG2であるとする。また、もう一方の規格は、第3世代携帯電話などの規格として採用されているMPEG4であるとする。記録システムは、この2つのストリームをATA I/F501を介して、HDD(又はDVD)502に書き込む。この複数の異なる符号化形式で記録されたデータは、本システムで再生する以外に、半導体メモリカードI/F503を介し、希望の符号化形式のデータを選択して、半導体メモリカード504にコピーを行って外部の機器でも利用が可能である。すなわち、このシステムは内部及び外部の機器間で相互にデータをコピーすることを可能とする。
例えば、半導体メモリカード504は、本システムと着脱可能であるので、データコピー後に本システムから切り離して、携帯端末507等の他の機器において再生することを可能とする。また、逆に携帯端末507など他の機器で撮影され、半導体メモリカード504に蓄積されたデータを半導体メモリカードI/F503を介してのHDD502にデータコピーすることを可能とする。ここで、半導体メモリカードI/F503及び半導体メモリカード504のような着脱可能な記録媒体は1つに限らず、複数接続されていてもよい。
尚、本実施の形態では、映像入力処理部101とAudio符号化部102とがそれぞれ1系統ずつ存在するが、2系統以上存在してもよい。その場合には、それぞれの系統毎に映像入力処理部とAudio符号化部とが存在することになる。
また、本実施の形態では、MPEG2及びMPEG4の処理に対して2分割処理を例に挙げているが、例えば、MPEG1とMPEG2とMPEG4の3つの符号化処理を行う場合には、1フレームの入力タイミングを3分割処理して符号化を行うことになる。
更に、本実施の形態では、入力されるデータは、テレビチューナー505から得られる音楽及び映像の生のデータである場合を示したが、このような生データに限らず、例えば、映像データの場合は、フィルター処理、垂直及び水平画素間引き処理、垂直及び水平画素拡張処理又は2つ以上の映像の合成処理後の画像等を用いてもよく、音声データの場合には、サンプルレートコンバート処理、合成処理又は速度変換処理後の音声等を用いてもよい。また、これらの合成処理画像又は合成処理音声をそれぞれ2つ以上組み合わせた処理を含む構成であってもよい。
また、符号化処理するデータの形態は、画像及び音声データに付随する副映像等のデータであってもよい。
更に、本実施の形態では、複数の異なる符号化形式として、MPEG1、MPEG2及びMPEG4等を示したが、同一の符号化形式における異なる圧縮モードであってもよい。
本発明にかかるマルチフォーマット符号化器は、従来、単一の符号化に要していた処理時間内に複数の異なる符号化形式の符号化処理し、ストリームデータを同時に得ることができ、処理時間の大幅な短縮化が可能となる効果を有していることにより、1つの画像データ、音声データ及びそれらに付随した字幕等のデータを異なる圧縮規格により圧縮するマルチフォーマット符号化器等として有用である。
本発明の実施の形態におけるマルチフォーマット符号化器のブロック図である。 本発明の実施の形態のマルチフォーマット符号化器の処理タイミング図である。 本発明の実施の形態のマルチフォーマット符号化器を用いたシステム図である。
符号の説明
101 映像入力処理部
102 Audio符号化部
103 動きベクトル検出部
104 動き補償部
106 DCT処理部
107 動きベクトル予測部
108 量子化器
109 逆量子化器
110 逆DCT処理部
111 プログラムコントローラ(制御手段)
112 係数予測部
113 VLC
115 Systemエンコード処理部
116、117 圧縮ストリーム出力部
120 マルチフォーマット符号化器
130 バッファメモリ
502 HDD(記録媒体)
504 半導体メモリカード(他の記録媒体)
2001、2002、
2003 フレーム入力時間(所定の単位時間)

Claims (15)

  1. 所定のデータについて複数の異なる符号化形式に対応した複数の符号化処理を行うマルチフォーマット符号化器において、
    前記複数の異なる符号化形式での符号化処理を行う符号化処理回路と、
    前記符号化処理回路による複数の符号化処理において、前記所定のデータの取り込みにおける所定の単位時間を分割し、その分割された時間の各々に前記複数の符号化形式に対応した符号化処理の各々を割り当てるように前記符号化処理回路を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  2. 請求項1記載のマルチフォーマット符号化器において、
    前記所定のデータは、画像データ及び音声データである
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  3. 請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、
    前記画像データは、フィルター処理、垂直及び水平画素間引き処理、垂直及び水平画素拡張処理、2つ以上の画像データの合成処理、又は、これらの処理の2つ以上を組み合わせた処理後の画像データをも含む
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  4. 請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、
    前記音声データは、サンプルレートコンバート処理、合成処理、若しくは速度変換処理、又は、これらの処理の2つ以上を組み合わせた処理後の音声データをも含む
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  5. 請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、
    前記所定の単位時間は、映像の1フレーム分のデータの取り込み処理に相当する時間である
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載のマルチフォーマット符号化器は、
    1つのLSIに集積され、
    且つ、前記複数の異なる符号化形式に対するストリームデータ出力端子を、それぞれ異なる符号化形式毎に独立に備える
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  7. 請求項1、2、3、4又は5記載のマルチフォーマット符号化器は、
    1つのLSIに集積され、
    且つ、前記複数の異なる符号化形式に対するストリームデータを多重化して出力するための出力端子を備える
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  8. 請求項1記載のマルチフォーマット符号化器と、
    前記マルチフォーマット符号化器に接続され、
    且つ、前記マルチフォーマット符号化器の符号化処理回路によって符号化処理された複数の異なる符号化形式に対応する複数のストリームデータを記録する少なくとも1つの記録媒体とを備えた
    ことを特徴とする記録システム。
  9. 請求項8記載の記録システムにおいて、
    他の機器で記録された異なる符号化形式に対応する複数のストリームデータを再生する再生器を備える
    ことを特徴とする記録システム。
  10. 請求項9記載の記録システムにおいて、
    複数の異なる符号化形式の複数のストリームデータが記録された前記記録媒体の中から1つのストリームデータを選択してコピーする他の記録媒体を少なくとも1つ備えた
    ことを特徴とする記録システム。
  11. 請求項10記載の記録システムは、
    前記他の記録媒体を取り外し可能な接続により構成される
    ことを特徴とする記録システム。
  12. 請求項8、9、10及び11記載の記録システムにおいて、
    前記記録媒体及び他の記録媒体は、それぞれ複数の半導体メモリ、光ディスク若しくはハードディスク又はこれらの組合せである
    ことを特徴とする記録システム。
  13. 請求項2記載のマルチフォーマット符号化器において、
    前記複数の異なる符号化形式での符号化処理を行う符号化処理回路は、その複数の異なる符号化形式での符号化処理について、少なくとも1つのバッファメモリを共用する
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  14. 請求項13記載のマルチフォーマット符号化器において、
    前記複数の異なる符号化形式での符号化処理を行う符号化処理回路は、
    入力された画像データに基づいて検出された動きベクトルを用いて予測画像を生成する動き補償部と、
    前記予測画像に対する前記画像データの差分値を求め、前記差分値に対してDCT処理を行うDCT処理回路と、
    符号化処理を経て逆量子化されたデータに対して逆DCT処理を行う逆DCT処理回路とを有し、
    前記動き補償部、DCT処理回路及び逆DCT処理回路が前記複数の符号化形式での複数の符号化処理で共用される
    ことを特徴とするマルチフォーマット符号化器。
  15. 1つのデータ入力に対し、複数の異なる符号化形式での複数の符号化処理を行い、
    その複数の異なる符号化処理が施された複数のストリームデータを同時に出力する
    ことを特徴とする符号化処理用1チップLSI。


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