JP2005076762A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両のフットブレーキが解放されたことではなく、その他の運転者の状況に応じて、ニュートラル制御から早急に復帰する
【解決手段】 ECT_ECUは、ニュートラル制御中に(S100にてYES)、車内カメラで運転者を監視するステップ(S200)と、フットブレーキがオン状態のままであっても(S300にてNO)、運転者の手がハンドルから離れていた状態からハンドルに触れた状態になったことを検知するか(S400にてYES)、または運転者の姿勢が側方または後方を向いている状態から前方を向いている状態に向き直ったことを検知すると(S500にてYES)、ニュートラル制御からの復帰制御を油圧回路を用いて行なうステップ(S600)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図2
【解決手段】 ECT_ECUは、ニュートラル制御中に(S100にてYES)、車内カメラで運転者を監視するステップ(S200)と、フットブレーキがオン状態のままであっても(S300にてNO)、運転者の手がハンドルから離れていた状態からハンドルに触れた状態になったことを検知するか(S400にてYES)、または運転者の姿勢が側方または後方を向いている状態から前方を向いている状態に向き直ったことを検知すると(S500にてYES)、ニュートラル制御からの復帰制御を油圧回路を用いて行なうステップ(S600)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、自動変速機を搭載した車両の制御装置に関し、特に、ニュートラル制御を実行する車両の制御装置に関する。
車両に搭載される自動変速機は、エンジンとトルクコンバータ等を介して繋がるとともに複数の動力伝達経路を有してなる変速機構を有して構成され、たとえば、アクセル開度および車速に基づいて自動的に動力伝達経路の切り換えを行なう、すなわち自動的に変速比(走行速度段)の切り換えを行なうように構成される。一般的に、自動変速機を有した車両には運転者により操作されるシフトレバーが設けられ、シフトレバー操作に基づいて変速ポジション(たとえば、後進走行ポジション、ニュートラルポジション、前進走行ポジション)が設定され、このように設定された変速ポジション内(通常は、前進走行ポジション内)において自動変速制御が行なわれる。
このような自動変速機を有した車両において、前進走行ポジションが設定されて車両が停止している状態では、アイドリング回転するエンジンからの駆動力がトルクコンバータを介して変速機に伝達され、これが車輪に伝達されるため、いわゆるクリープ現象が発生する。クリープ現象は、登坂路での停車からの発進をスムーズに行なわせることができるなど、所定条件下では非常に有用なのであるが、車両を停止保持したいときには不要な現象であり、車両のブレーキを作動させてクリープ力を抑えるようになっている。すなわち、エンジンからのクリープ力をブレーキにより抑えるようになっており、その分エンジンの燃費が低下するという問題がある。
このようなことから、前進走行ポジションにおいて、ブレーキペダルが踏み込まれてブレーキが作動されるとともにアクセルがほぼ全閉となって車両が停止している状態では、前進走行ポジションのまま変速機をニュートラルに近いニュートラル状態として、燃費の向上を図ることが提案されている。
より具体的には、ニュートラル制御とは、前進走行ポジションであって、車両の状態が予め定められた条件(アクセルオフかつブレーキオンかつブレーキマスタシリンダ圧が所定値以上かつ車速が所定値以下)を満足して車両停止状態にあると判定されると、入力クラッチとよばれる摩擦係合要素を解放して所定のスリップ状態にして、ニュートラルに近い状態にする制御である。
このようなニュートラル制御においては、通常、運転者がフットブレーキペダルの踏込みを緩めると、ニュートラル制御を終了させて、入力クラッチを係合させるように油圧回路が制御される。このようなニュートラル制御といわれる技術や、車両が停止状態から発進する状態におけるブレーキの制御技術などが多く開示されている。
特開平10−196782号公報(特許文献1)は、アクセルOFF時のクリープ防止(ニュートラル制御)解除およびヒルホールド解除を、ショックが小さくなる態様で、かつ、好適なタイミングで行なわせる、自動変速機のヒルホールド付きクリープ防止装置を開示する。この自動変速機のヒルホールド付きクリープ防止装置は、流体伝動装置を介してエンジンの回転力が入力され、複数の摩擦要素の選択的油圧作動により選択された変速段でエンジン回転を変速して出力する自動変速機に用いられ、停車中の制動状態において流体伝動装置によるクリープトルクの伝達を低減するために、複数の摩擦要素のうち、停車中に作動される発進用摩擦要素の作動油圧を低下させることで、発進用摩擦要素をスリップ状態にするようにし、複数の摩擦要素のうち、当クリープ防止状態で作動させると変速機出力軸の回転を阻止して車両のヒルホールドが可能な摩擦要素を油圧作動させるようにした自動変速機のヒルホールド付きクリープ防止装置であって、車両を制動状態から非制動状態にしたことで行なうべきクリープ防止制御の解除時、発進用摩擦要素の作動油圧を、スリップ状態から再締結完了までの再締結所要時間が好適時間に維持されるような所定勾配で上昇させるよう構成した。
特許文献1に開示されたクリープ制御装置によると、停車中の制動状態において、流体伝動装置によるクリープトルクの伝達を低減するに際し、複数の摩擦要素のうち、停車中に作動される発進用摩擦要素の作動油圧を低下させることにより、摩擦要素をスリップ状態にする。同時に、複数の摩擦要素のうちヒルホールド可能な摩擦要素を油圧作動させ、これにより変速機出力軸の回転を阻止し、車両が坂道でのクリープ防止状態にされる時も動かないようにしておくヒルホールド機能を得る。車両を制動状態から非制動状態にしたことで行なうべきクリープ防止制御の解除に際し、発進用摩擦要素の作動油圧を、クリープ防止用のスリップ状態から再締結完了までの再締結所要時間が好適時間に維持されるような所定勾配で上昇させる。これにより、発進用摩擦要素の摩擦係数にバラツキがあったり、これが経時変化した場合においても、発進用摩擦要素がスリップ状態から再締結完了状態になるのに要する再締結所要時間は確実に好適時間に保たれる。従って、発進用摩擦要素の再締結完了が早すぎて大きな再締結ショックが発生するという懸念をなくすことができるし、逆に、発進用摩擦要素の再締結完了が遅れて当再締結完了前にヒルホールド可能な摩擦要素の解放がなされてしまい、発進用摩擦要素の再締結ショックが車輪にそのまま伝達されるといった問題を回避することができる。さらに、発進用摩擦要素の再締結完了が遅れて、当再締結完了前にヒルホールド可能な摩擦要素が解放されてしまい、ヒルホールド機能をクリープトルクの利用で代替することができなくなるといった問題も回避することができる。
特開平10−196782号公報
特許文献1に開示されたクリープ防止装置を用いてニュートラル制御を解除すると、発進用摩擦要素の再締結(ニュートラル制御からの復帰)が、確実に好適時間の経過後に完了することができる。しかしながら、これは、発進用摩擦要素の摩擦係数に存在するバラツキ等に対応するために、エンジン回転数や自動変速機の作動油の油温に基づいて、ニュートラル制御からの復帰完了(発進用摩擦要素の再締結)を判断するものに過ぎない。すなわち、特許文献1には、ニュートラル制御からの復帰完了のタイミング自体を早める技術が開示されていない。すなわち、運転者がフットブレーキを解放する操作してから、自動変速機の油圧回路に変速指令信号(入力クラッチを係合するようにシフトバルブを切り換える信号)が出力されて、シフトバルブにより油路が切り換えられて、入力クラッチがスリップ状態から係合状態に変更されて、ニュートラル制御から復帰される。この油圧回路の応答性が遅いので、運転者がフットブレーキを解放後に入力クラッチを係合させてニュートラル制御から復帰させていたのでは、一時的に停止してニュートラル制御している状態から、発進できるようになるまでにある程度の長い時間を必要とする。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ニュートラル制御からの復帰時において、車両のブレーキの解放状態ではなく、その他の状況に応じて、ニュートラル制御から前もって復帰することができる車両の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る車両の制御装置は、車両発進時に係合される係合要素を有する自動変速機を搭載した車両を制御する。この車両は、前進走行ポジションで車両の状態が予め定められた条件を満足して停止した場合に、係合要素を解放またはスリップさせるニュートラル制御が実行され、別途定められた条件を満足するとニュートラル制御からの復帰制御が実行される。この制御装置は、車両の運転者を撮像して、運転者の運転状況を監視するための監視手段と、運転者のフットブレーキ操作を検知するための検知手段と、車両に搭載された自動変速機を制御するための制御手段とを含む。この制御手段は、ニュートラル制御中に、検知手段により運転者によるフットブレーキが操作されていることが検知されている状態において、監視手段により運転者の運転状況が車両停止状態から車両発進状態に切り替わったことを検知すると、ニュートラル制御からの復帰制御を行なうように、自動変速機を制御するための手段を含む。
第1の発明によると、ニュートラル制御が実行されている場合には、通常、運転者によりフットブレーキが緩められると発進意思があると判断されて、ニュートラル制御から復帰される。このとき、自動変速機の中の特定の摩擦係合要素が、解放状態から係合状態に油圧により変更される。このように自動変速機の摩擦係合要素は油圧制御であるので、遅れ時間が生じる。このため、実際に運転者がフットブレーキを緩めたことを検知してからニュートラル制御からの復帰制御を開始したのでは、車両の発進が遅れる。そのため、制御手段は、実際に運転者がフットブレーキを緩める前であっても、車内カメラのような監視手段により運転者の発進意思が確認できたら、ニュートラル制御からの復帰制御を行なうように、自動変速機が制御される。これにより、油圧制御の応答遅れを解消してニュートラル制御からの復帰制御を実行できるので、ニュートラル制御から速やかに復帰して車両を発進させることができる。その結果、ニュートラル制御からの復帰時において、車両のブレーキの解放状態ではなく、その他の状況に応じて、ニュートラル制御から前もって復帰することができる車両の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る車両の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、車両停止状態とは、運転者の手とハンドルとが離隔している状態であって、車両発進状態とは、運転者の手とハンドルとが接触している状態である。
第2の発明によると、車両の一時停止中に運転者がハンドルから手を離していた状態から、ハンドルを握る状態を検知すると、運転者に発進意思が発生したと判断して、ニュートラル制御からの復帰制御を行なうことができる。これにより、ニュートラル制御から前もって復帰することができる。
第3の発明に係る車両の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、車両停止状態とは、運転者の顔が側方または後方を向いている状態であって、車両発進状態とは、運転者の顔が前方を向いている状態である。
第3の発明によると、車両の一時停止中に運転者の顔が側方や後方を向いている状態から、運転者の顔が前方を向いている状態を検知すると、運転者に発進意思が発生したと判断して、ニュートラル制御からの復帰制御を行なうことができる。これにより、ニュートラル制御から前もって復帰することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る車両の制御装置は、図1に示すECU(Electronic Control Unit)1000により実行されるプログラムにより実現される。本実施の形態では、自動変速機を、流体継手としてトルクコンバータを備えた、歯車式変速機構を有する自動変速機として説明する。なお、本発明は、歯車式変速機構を有する自動変速機に限定されるものではなく、たとえばベルト式などの無段変速機であってもよい。
図1を参照して、本実施の形態に係る制御装置を含む車両のパワートレーンについて説明する。本実施の形態に係る制御装置は、詳しくは、図1に示すECT(Electronic Controlled Automatic Transmission)_ECU1020により実現される。
図1に示すように、この車両のパワートレーンは、エンジン100と、トルクコンバータ200と、自動変速機300と、ECU1000とから構成される。
エンジン100の出力軸は、トルクコンバータ200の入力軸に接続される。エンジン100とトルクコンバータ200とは回転軸により連結されている。したがって、エンジン回転数センサにより検知されるエンジン100の出力軸回転数NE(エンジン回転数NE)とトルクコンバータ200の入力軸回転数(ポンプ回転数)とは同じである。
トルクコンバータ200は、入力軸と出力軸とを直結状態にするロックアップクラッチと、入力軸側のポンプ羽根車と、出力軸側のタービン羽根車と、ワンウェイクラッチを有しトルク増幅機能を発現するステータとから構成される。トルクコンバータ200と自動変速機300とは、回転軸により接続される。トルクコンバータ200の出力軸回転数NT(タービン回転数NT)は、タービン回転数センサにより検知される。自動変速機300の出力軸回転数NOUTは、出力軸回転数センサにより検知される。
このような自動変速機300は、その内部に複数の摩擦要素であるクラッチやブレーキを備える。予め定められた作動表に基づいて、摩擦要素であるクラッチ要素(たとえばクラッチC1〜C4)や、ブレーキ要素(たとえばブレーキB1〜B4)、ワンウェイクラッチ要素(たとえばワンウェイクラッチF0〜F3)が、要求された各ギヤ段に対応して、係合および解放されるように油圧回路が制御される。自動変速機300の変速ポジション(シフトポジション)には、パーキング(P)ポジション、後進走行(R)ポジション、ニュートラル(N)、前進走行(D)ポジションがある。
たとえば、車両の発進時に使用される第1速においては、クラッチ要素(C1)、ワンウェイクラッチ要素(F0、F3)が係合する自動変速機300とする。これらのクラッチ要素の中で、特にクラッチ要素(C1)を入力クラッチという。この入力クラッチは、前進クラッチやフォワードクラッチとも呼ばれ、パーキング(P)ポジション、後進走行(R)ポジション、ニュートラル(N)ポジション以外の、車両が前進するための変速段を構成する際に必ず係合状態で使用される。
前進走行(D)ポジションであって、車両の状態が予め定められた条件を満足して停止した場合に、入力クラッチを解放して所定のスリップ状態にして、ニュートラルに近い状態にする制御をニュートラル制御という。
これらのパワートレーンを制御するECU1000は、エンジン100を制御するエンジンECU1010と、自動変速機300を制御するECT_ECU1020とを含む。
ECT_ECU1020には、出力軸回転数センサにて検知された出力軸回転数NOUTを表わす信号が入力される。また、ECT_ECU1020には、エンジンECU1010から、エンジン回転数センサにて検知されたエンジン回転数NEを表わすエンジン回転数信号が入力される。
これら回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸に取り付けられた回転検出用ギヤの歯に対向して設けられている。これらの回転数センサは、トルクコンバータ200の入力軸、トルクコンバータ200の出力軸および自動変速機300の出力軸の僅かな回転の検出も可能なセンサであり、たとえば、一般的に半導体式センサと称される磁気抵抗素子を使用したセンサである。
さらに、ECT_ECU1020は、エンジンECU1010にエンジン制御信号(たとえばスロットル開度信号)を出力し、エンジンECU1010は、そのエンジン制御信号や他の制御信号に基づいてエンジン100を制御する。ECT_ECU1020は、トルクコンバータ200のロックアップクラッチ制御信号を出力する。このロックアップクラッチ制御信号に基づいて、ロックアップクラッチの係合圧が制御される。また、ECT_ECU1020は、自動変速機300にソレノイド制御信号を出力する。このソレノイド制御信号に基づいて、自動変速機300の油圧回路のリニアソレノイドバルブやオンオフソレノイドバルブなどが制御され、所定の変速ギヤ段(たとえば第1速〜第5速)を構成するように、摩擦係合要素が係合および解放されるように制御される。
ECT_ECU1020には、車内カメラ2300から、この車両のハンドル付近の画像信号またはその画像信号をデジタル処理した後の信号が入力される。この信号により、ECT_ECU1020は、運転者はハンドルを握っているか、離しているかを検知することができる。また、ECT_ECU1020には、車内カメラ2300から、この車両の運転者の姿勢が判別できる画像信号またはその画像信号をデジタル処理した後の信号が入力される。この信号により、ECT_ECU1020は、運転者の姿勢(車両の前方を向いているか、側方または後方を向いているのか)を検知することができる。
ECT_ECU1020には、フットブレーキセンサ2600から運転者により操作されたブレーキペダルのオンオフを表わす信号が入力される。ECT_ECU1020は、この信号によりブレーキペダルがオフ状態からオン状態に切り換わったタイミングを検知できる。また、ECU1000は、各種データやプログラムが記憶されたメモリを有する
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU1000のECT_ECU1020で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU1000のECT_ECU1020で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略して記載する)100にて、この車両がニュートラル制御中であるのか否かが判断される。ニュートラル制御中であると判断されると(S100にてYES)、処理はS200へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S200にて、ECT_ECU1020は、車内カメラ2300で運転者の操作を監視する。このとき、1)運転者がハンドルを握っているか否かということと、2)運転者が前方、側方および後方のいずれを向いている姿勢であるのかということとが、特に監視の対象となる。
S300にて、ECT_ECU1020は、フットブレーキの状態がオン状態からオフ状態に切り換わったか否かを判断する。この判断は、フットブレーキセンサ2600から入力されるフットブレーキ信号に基づいて行なわれる。フットブレーキの状態がオン状態からオフ状態に切り換わったと判断されると(S300にてYES)、処理はS600へ移される。もしそうでないと(S300にてNO)、処理はS400へ移される。
S400にて、ECT_ECU1020は、運転者の手がハンドルを離した状態からハンドルに触れたか(または、ハンドルを握ったか)否かを判断する。この判断は、車内カメラ2300により撮像した画像情報に基づいて行なわれる。運転者の手がハンドルを離した状態からハンドルに触れたと(または、ハンドルを握ったと)判断されると(S400にてYES)、処理はS600へ移される。もしそうでないと(S400にてNO)、処理はS500へ移される。
S500にて、ECT_ECU1020は、運転者の姿勢が、側方または後方から前方に向き直ったか否かを判断する。この判断は、車内カメラ2300により撮像した画像情報に基づいて行なわれる。運転者の姿勢が、側方または後方から前方に向き直ったと判断されると(S500にてYES)、処理はS600へ移される。もしそうでないと(S500にてNO)、もしそうでないと(S500にてNO)、この処理は終了する。
S600にて、ECT_ECU1020は、自動変速機300に対して、ニュートラル制御からの復帰制御を実行する。すなわち、スリップ状態としていた入力クラッチを係合させるように油圧回路にソレノイド制御信号を出力する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECT_ECU1020の動作について説明する。
車両の走行中に、一時的に車両が停止して、ニュートラル制御の開始条件を満足すると、自動変速機300は前進走行(D)ポジションで、ニュートラル制御が開始される。このとき、運転者がブレーキペダルを踏んで、フットブレーキの状態がオン状態である。
このようなニュートラル制御の実行中に(S100にてYES)、車内カメラ2300で運転者の操作が監視される(S200)。運転者が車両を発進させようとして、ブレーキペダルを踏むことを止めると、フットブレーキ信号がオン状態からオフ状態に切り換わり(S300にてYES)、ニュートラル制御からの復帰制御が実行される(S600)。しかしながら、この復帰制御において、入力クラッチを係合させる必要があるが、これを油圧回路で行なうので、応答遅れがある。
そこで、運転者が車両を発進させようとして、ブレーキペダルを踏んだ状態であっても(S300にてNO)、ハンドルを離した状態からハンドルを握ると(S400にてYES)、この運転者は、ブレーキペダルを踏んでいるが発進意思があると判断して、ニュートラル制御からの復帰制御が実行される(S600)。
また、運転者が車両を発進させようとして、ブレーキペダルを踏んだ状態であっても(S300にてNO)、側方または後方を向いていた姿勢から、前方を向く姿勢に向き直ると(S500にてYES)、この運転者は、ブレーキペダルを踏んでいるが発進意思があると判断して、ニュートラル制御からの復帰制御が実行される(S600)。
自動変速機300の入力クラッチを係合させるための油圧回路は、応答遅れ時間があるので、このようにブレーキペダルは踏んでいるが、運転者に発進意思があると判断された時点で、ニュートラル制御からの復帰制御を行なうための油圧回路にソレノイド制御信号が出力される。
このようにすると、実際に運転者がブレーキペダルを踏むことを止めてから、油圧回路に制御信号が出力されて、油路が切換わり、作動油の流れが切り換わって、入力クラッチが係合するまでの遅れ時間を低減させることができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両の制御装置であるECT_ECUによると、運転者がハンドルから手を離している状態からハンドルを握ったか否か、側方または後方を向いている姿勢から前方を向いている姿勢に向き直ったか否かを、車内カメラで監視しておいて、フットブレーキがオン状態からオフ状態に切り換わる前であっても発進意思があると推定して、ニュートラル制御からの復帰制御を実行する。これにより、油圧制御の応答遅れを解消してニュートラル制御からの復帰制御を実行できるので、速やかに車両を発進させることができる。その結果、運転者の発進要求に遅れ時間なく応答することができる。
なお、本実施の形態においては、ニュートラル制御からの復帰について説明したが、このような制御は、ニュートラル制御を含む、応答遅れの存在する発進制御に適用が可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、200 トルクコンバータ、300 自動変速機、1000 ECU、1010 エンジンECU、1020 ECT_ECU、2300 車内カメラ、2600 フットブレーキセンサ。
Claims (3)
- 車両発進時に係合される係合要素を有する自動変速機を搭載した車両の制御装置であって、前記車両は、前進走行ポジションで車両の状態が予め定められた条件を満足して停止した場合に、前記係合要素を解放またはスリップさせるニュートラル制御が実行され、別途定められた条件を満足すると前記ニュートラル制御からの復帰制御が実行され、
車両の運転者を撮像して、前記運転者の運転状況を監視するための監視手段と、
前記運転者のフットブレーキ操作を検知するための検知手段と、
前記車両に搭載された自動変速機を制御するための制御手段とを含み、
前記制御手段は、前記ニュートラル制御中に、前記検知手段により運転者によるフットブレーキが操作されていることが検知されている状態において、前記監視手段により運転者の運転状況が車両停止状態から車両発進状態に切り替わったことを検知すると、ニュートラル制御からの復帰制御を行なうように、前記自動変速機を制御するための手段を含む、車両の制御装置。 - 前記車両停止状態とは、運転者の手とハンドルとが離隔している状態であって、
前記車両発進状態とは、運転者の手とハンドルとが接触している状態である、請求項1に記載の車両の制御装置。 - 前記車両停止状態とは、運転者の顔が側方または後方を向いている状態であって、
前記車両発進状態とは、運転者の顔が前方を向いている状態である、請求項1に記載の車両の制御装置。
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20061107 |