JP2005074458A - 管の加工方法および平行スエージ加工装置 - Google Patents

管の加工方法および平行スエージ加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性や製造コストをそれほど犠牲にすることなく平行スエージ加工による減面率を大幅に高めることができる管の加工方法および平行スエージ加工装置を提供する。
【解決手段】素管10を支持し軸方向へ移動させるクランプ11と、クランプ11に支持された素管10に挿入可能なマンドレル12と、素管10の端部を絞ってマンドレル12に密着させるダイとを備えた平行スエージ加工装置において、前記ダイを、固定ダイ(第1のダイ)13と固定ダイ13の内径よりも小さい内径を有する可動ダイ(第2のダイ)14とから構成し、始めにクランプ11により素管10を前進させて固定ダイ13により1段目平行スエージ工程を実施し、続いて可動ダイ14を固定ダイ13側へ前進させて、可動ダイ14により素管10の端部をマンドレル12に密着させる2段目平行スエージ工程を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、管の端部を塑性加工により所定寸法形状に仕上げる加工方法および該加工方法の実施に向けて好適な平行スエージ加工装置に関する。
例えば、複筒式の油圧緩衝器は、図6に示すように、ピストン(図示略)を摺動可能に内装した内筒1を有底の外筒2内に納め、前記ピストンに一端が連結されたロッド(ピストンロッド)3の他端部を、内筒1および外筒2の開口端部に共通に嵌合したロッドガイド4とオイルシール5とを挿通して外部へ延ばし、ピストンロッド3の進入、退出分の油液を内筒1と外筒2との間の、ガスおよび油液が封入されたリザーバ6で補償する構造となっている。
このような油圧緩衝器において、上記ロッドガイド4およびオイルシール5は、外筒2の端部に圧入されると共に、外筒2の開口端部を内側に折り曲げた曲げ片2aにより位置固定されている。また、外筒2の端部には、通常その外周側に圧入固定した状態で、バンプラバー(図示せず)を受止めるキャップ7が装着されている。すなわち、外筒2の開口端部は、その内周面8Aがロッドガイド4の嵌合部として、その外周面8Bがキャップ7の圧入部としてそれぞれ供されるようになっており、このため、その内径および外径の寸法はもとより、同心度、真円度等に高精度が要求される。また、外筒2の開口端部の内周8Aは、オイルシール5の圧入時にこれに傷を付けないように優れた面粗度を確保する必要があった。
ところで従来、上記外筒2の製造には、一般に電縫管等の電気溶接管を素管として用い、その端部を機械加工(旋削)することにより所望の寸法形状精度と面粗度とを確保するようにしていた。しかし、機械加工により端部加工を行う従来一般の方法によれば、精密加工を必要とするため、機械加工そのものに多くの工数と時間がかかり、加工コストの上昇が避けられない、という問題があった。また、機械加工により生じた切粉やバリが内面に付着して、これらが異物(コンタミネーション)として油圧緩衝器内に入り込む虞もあった。
そこで、上記外筒2の端部を塑性加工により仕上げることが種々検討されており、特許文献1には、素管にマンドレルを挿入し、ダイにより平行スエージ加工を行って素管の端部を前記マンドレルに密着させる加工方法が記載されている。このような加工方法によれば、平行スエージ加工によりマンドレルとダイとの間で素管の端部が絞られかつ減面(肉厚減少)されるので、優れた寸法形状精度および面粗度を確保することができるようになる。
特開2003−225725号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の加工方法によれば、一回の平行スエージ加工で所定の減面率を確保する必要があるため、例えば、ストラット式サスペンション用の油圧緩衝器のごとき厚肉の外筒を対象に所望の減面率を確保しようとすると、平行スエージ加工に必要な成形力が素管の座屈荷重を超えてしまって、成形不能の事態に陥ることになり、その適用は限られたものとなっていた。
なお、この問題に対処するには、平行スエージ加工を複数回行って徐々に減面率を高めていけばよいが、この場合は、工程を移して、あるいは加工工具を段替えして平行スエージ加工を行わなければならいため、生産性の低下や製造コストの上昇が避けられないようになる。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたもので、その課題とするところは、生産性や製造コストをそれほど犠牲にすることなく平行スエージ加工による減面率を大幅に高めることができる管の加工方法を提供し、併せてこの加工方法を効率よく実施するための平行スエージ加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る管の加工方法は、素管にマンドレルを挿入し、ダイにより平行スエージ加工を行って素管の端部を前記マンドレルに密着させる管の加工方法であって、前記平行スエージ加工は、第1のダイにより素管を絞る1段目平行スエージ工程と、前記第1のダイと同軸上に配置した、該第1のダイの内径よりも小さい内径を有する第2のダイにより素管を絞る2段目平行スエージ工程とを含むことを特徴とする。このように行う管の加工方法においては、平行スエージ加工を第1のダイと第2のダイとにより2段に行うので、素管に座屈が発生しない成形力を選択して各段の平行スエージ加工を行っても、トータルとして十分に高い減面率が得られ、その上、工程移管や段替えが不要になる。
本加工方法においては、位置固定の第1のダイに素管を押込んで1段目平行スエージ工程を実施した後、第2のダイを第1のダイに接近させて2段目平行スエージ工程を実施するのが望ましい。
また、素管として溶接管を用い、2段目平行スエージ工程後、素管をマンドレルと一体に第1および第2のダイから引抜いて半径外方向から押ダイを接近させ、該押ダイと前記マンドレルとの協働により素管の溶接部を押潰すようにしてもよい。
上記課題を解決するため、本発明に係る平行スエージ加工装置は、素管を支持し軸方向へ移動させるクランプと、該クランプに支持された素管に挿入可能なマンドレルと、前記素管の端部を絞って前記マンドレルに密着させるダイとを備えた平行スエージ加工装置において、前記ダイを、第1のダイと該第1のダイの内径よりも小さい内径を有する第2のダイとから構成し、前記第1のダイを位置固定的に配置すると共に、前記第2のダイを、前記第1のダイに対して前記クランプと反対側から接近離間させるようにしたことを特徴とする。
本平行スエージ加工装置は、位置固定の第1のダイとクランプとの間に、マンドレル上の素管に対して半径外方向から接近離間する押ダイを配設する構成としてもよい。
本発明に係る管の加工方法によれば、座屈を発生させることなく平行スエージ加工による減面率を十分に高くすることができるので、適用範囲が拡大する。また、平行スエージ加工を第1のダイと第2のダイとにより連続して2段に行うので、工程移管や段替えの必要がなく、生産性および製造コスト面で有利となる。
また、本加工方法において、位置固定の第1のダイに素管を押込んで1段目平行スエージ工程を実施した後、第2のダイを第1のダイに接近させて2段目平行スエージ工程を実施する場合は、2段の平行スエージ加工を円滑にかつ安定して行うことができる。
また、素管として溶接管を用い、2段目平行スエージ工程後、押ダイとマンドレルとの協働により素管の溶接部を押潰すようにした場合は、別途機械加工により溶接部を後加工する必要がなくなる。
本発明に係る平行スエージ加工装置によれば、位置固定の第1のダイに対してクランプと第2のダイとを交互に移動させて、2段平行スエージ加工を効率よく行うことができる。
また、本製造装置において、マンドレル上の素管に対して半径外方向から接近離間する押ダイを配設した場合は、素管として溶接管を用いても、その溶接部を平坦に押潰すことができ、利用価値は向上する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る管の加工方法を実施するための平行スエージ加工装置を示したものである。本実施形態は、前記図6に示した油圧緩衝器の外筒2の端部を塑性加工により所定の寸法形状に仕上げようとするもので、ここでは、その素管10として電気抵抗溶接管(電縫管)を用いている。この電縫管は、製造時のビードカットにより外周面は平滑となっているが、その内周面には溶接ビード(溶接部)が凸状ビードまたは凹状ビードとして存在している。本装置は、前記素管10を支持するクランプ11と、このクランプ11に支持された素管10に挿入可能なマンドレル12と、このマンドレル12に嵌合可能な2つのリング状ダイ13、14と、マンドレル12上の素管10に対して半径方向から接近離間する押ダイ15および受ダイ16とを備えている。
上記マンドレル12は、図示を略す駆動手段にクッションシリンダを介して支持されており、加工開始時点では、図1に示すようにその先端部が2つのリング状ダイ13、14を挿通してクランプ11側に位置決めされるようになっている。マンドレル12は、図2によく示されるように、その先端側に本体部20に対して段差21を介して続く小幅のテーパ成形部22と、このテーパ成形部22に続く平行成形部23と、この平行成形部23に続く、該平行成形部23よりわずか小径の逃げ部24とを備えている。平行成形部23は、前記ロッドガイド4およびオイルシール5が嵌合される外筒2の内周面8A(図6)に整合する寸法形状を有し、また、テーパ成形部22は、この外筒2の折曲片2aの内縁に必要とするテーパ面8C(図6)に整合する寸法形状を有している。
上記各リング状ダイ13、14はマンドレル12の軸方向に同軸上に直列に配置され、それぞれは、ダイホルダ30、31にボルト32、33を用いて締付け固定されている。ダイホルダ30、31のうち、クランプ11側の一方のダイ13を保持するダイホルダ30は位置固定的に配置され、クランプ11から遠い側の他方のダイ14を保持するダイホルダ31は、前記位置固定のダイホルダ30に対して接近離間可能に配置されている。すなわち、一方のダイ13は固定ダイとして、他方のダイ14は可動ダイとしてそれぞれ構成されており、可動ダイ14は、図示を略す駆動手段によりダイホルダ31が進退動することで、加工開始時点では、固定ダイ13に対して一定距離を開けた後退端に位置決めされるようになっている(図1)。
ここで、各リング状ダイ13、14は、図3によく示されるように、その内径側に中高となるベアリング部36を備えると共に、このベアリング部36の両側に端面に向けて次第に内径を拡大するガイド部37を備えている。前記ベアリング部36は、後述する平行スエージ加工に直接関与する部分であり、その幅Wはかなり狭く(0.5〜1.0mm程度)設定されている。また、このベアリング部36の内径(口径)Dは、固定ダイ(第1のダイ)13と可動ダイ(第2のダイ)14とで異なった値に設定され、可動ダイ14の内径は固定ダイ13の内径よりもわずか(一例として、直径で0.4mm程度)大きくなっている。なお、固定ダイ13の内径は、上記マンドレル12の平行成形部23(図2)の直径に、前記外筒2の開口端部の最終的な肉厚t(2t)を上乗せした大きさとなっている。また、前記ガイド部37のテーパ角度θは、一例として20度程度に設定されている。
本実施形態において、上記クランプ11は、図示を略す駆動手段により固定ダイ13に対して進退動するようになっている。加工開始時においてクランプ11は、固定ダイ13から大きく離間する後退端に位置決めされており、素管10はこの後退端に位置決めされているクランプ11に支持(セット)される。一方、押ダイ15と受台16とは半径方向に相対移動可能に配設されており、加工開始時には、図示を略す駆動手段により前記クランプ11の移動範囲から後退する後退端に位置決めされている。なお、クランプ11の後方には、素管10の溶接ビードを前記押ダイ15に対して割出すビード検出機構(例えば、カメラを有する画像処理装置)および回転機構(図示略)を配設してもよく、クランプ11による素管10の支持に先行してこの回転機構を作動させることで、素管10は回転方向に正確に位置決めされる。
以下、上記した平行スエージ加工装置を用いて行う加工方法を図4も参照して説明する。
本加工方法の実施に際しては、図1に示すように、クランプ11に素管10をセットした後、クランプ11を前進させる。この時、前記回転機構(図示略)を利用してまたは手動により素管10を、その溶接ビードが押ダイ33に対向するように回転方向に位置決めする。クランプ11の前進により素管10の先端部が位置固定のダイホルダ30を挿通して固定ダイ13内に進入し、先ず素管10の先端が固定ダイ13のガイド部37に当接する。
そして、クランプ11がさらに前進すると、図4(1)に示すように、素管10の先端部が固定ダイ13のガイド部32に沿って絞られると共に、その先端がマンドレル12の段差21に当接する。これにより、マンドレル12には、クランプ11の推進力が負荷され、マンドレル12はそのクッションシリンダのクッション圧(背圧)に抗して素管10と一体に後退する。すると、固定ダイ(第1のダイ)13のベアリング部36により素管10の先端部が絞られ、1段目の平行スエージ加工が進行する。そして遂には、図4(2)に示すように、素管10の先端が可動ダイ(第2のダイ)14のガイド部37に到達し、この段階でクランプ11の前進が停止され、1段目の平行スエージ加工(工程)が終了する。なお、この1段目の平行スエージ工程においては、最初に素管10の先端部がマンドレル12のテーパ成形部22(図3)に密着し、前記外筒2のテーパ面8C(図6)に相当するテーパ面が成形される。
その後、図4(3)に示すように、可動ダイ14が固定ダイ13側へ前進する。この時、クランプ11は停止位置を維持し、これにより素管10も位置固定された状態となっており、また、マンドレル12もクッションシリンダのクッション圧(背圧)によって位置固定された状態となっている。したがって、前記したように可動ダイ14が固定ダイ13側へ前進すると、可動ダイ14のベアリング部36により素管10の先端部がさらに絞られ、2段目の平行スエージ加工が進行し、これにより、素管10の内面がマンドレル12の平行成形部23に密着する。この可動ダイ14の前進は、そのベアリング部36がマンドレル12の平行成形部23を超えた段階で停止され、これにて2段目の平行スエージ加工(工程)は終了する。この結果、素管10の先端部には、前記ロッドガイド4およびオイルシール5が嵌合される外筒2の内周面8Aとして必要な内径寸法および前記キャップ7が圧入される外筒2の外周面8Bとして必要な外径寸法が確保されると共に、必要な同心度および真円度が確保される。
上記2段目の平行スエージ工程が終了すると、クランプ11が後退し、この後退に連動してマンドレル12が前進し、図4(4)に示すように、素管10の先端部が可動ダイ14および固定ダイ13から抜ける。クランプ11は、外筒2の内周面8Aに相当する部分が押ダイ15に対向する位置まで移行した段階でその後退が停止され、この後退停止により押ダイ15と受ダイ16とが、図4(4)に示すように相対移動してマンドレル12に接近する。すると、素管10に存在していた溶接ビードが、この押ダイ33によりマンドレル12の平行成形部23に押圧され、これにより、該溶接ビード(凸状ビード、凹状ビード)は押し潰され、素管10の内周面8Aは平滑に仕上がる。この時、受ダイ16によりマンドレル12の後背部がバックアップされているので、前記溶接ビードは確実に押し潰される。その後は、押ダイ15と受ダイ16とが原位置に後退すると共に、クランプ11とマンドレル12とが原位置に後退し、マンドレル12が完成品としての外筒2から抜ける。
このように完成した外筒2は、その開口端部が所望の寸法形状に仕上げられ、かつ所望の内面粗度に仕上げられているので、該開口端部に対するロッドガイド4およびオイルシール5の嵌合組付けを円滑に行うことができると共に、キャップ7の圧入を円滑に行うことができる。また、その開口端の内縁にはテーパ面8Cが形成されているので、オイルシール5の装入組付けを円滑にするための面取り加工も不要になる。また、平行スエージ加工を2段に行っているので、素管10に座屈が発生しない成形力を選択して各段の平行スエージ加工を行っても、トータルとして十分に高い減面率が得られ、本加工方法は、ストラット式サスペンション用油圧緩衝器の外筒の加工にも安定して適用できるようになる。 なお、本発明は、素管10として、上記電縫管に代えて、TIG溶接管、MIG溶接管、プラズマ溶接管等の他の電気溶接管を用いることができるほか、継目無し管を用いることができる。
また、上記実施形態では、1段目の平行スエージ加工(工程)終了後、素管10を保持するクランプ11を停止すると共に、マンドレル12をクッションシリンダのクッション圧(背圧)によって位置固定した状態で、次の2段目の平行スエージ加工(工程)に移行するようにしたものを示したが、本発明は、別段これに限らず、以下のように平行スエージ加工を実施するようにしても構わない。
すなわち、1段目の平行スエージ加工(工程)の終了間際にマンドレル12を所定位置で油圧ロックするなどして固定し、その後、素管10を保持するクランプ11をわずか前進させて所定位置で停止させることで1段目の平行スエージ加工(工程)を終了するようにする。そして、その状態を保持しつつ、次の2段目の平行スエージ加工(工程)に移行させるようにする。この場合、素管10を上下方向から保持するクランプ11およびマンドレル12を、それぞれ所定位置で固定しているので、平行スエージ加工を実施することにより発生する素管10の軸方向伸び側への寸法変化を、素管によらず一定の範囲に抑えることができ、完成品としての外筒2の軸方向における寸法誤差(バラツキ)を抑えることができる。なお、この2段目の平行スエージ加工(工程)による増肉分は、マンドレル12の小径の逃げ部24側へ逃げる。
素管10として、STKM12Bからなる外径50.8mm、肉厚2.9mmサイズのものを用い、図1に示した平行スエージ加工装置により2段平行スエージ加工を行った。成形装置は、そのマンドレル12およびダイ13、14として、SK3の熱処理品(HRC 50〜55)を用い、マンドレル12については、その平行成形部23の外径を44.2mmに設定し、固定ダイ(第1のダイ)13およぼ可動ダイ(第2のダイ)14については、それぞれのベアリング部36の内径を、種々の減面率が得られるように種々に変化させた。そして、マンドレル12にかかるクッション圧(背圧)を20〜40kNの範囲に設定して、上記した1段目平行スエージ工程と2段目平行スエージ工程とを実施し、各段の平行スエージ工程の実施に必要とする成形力を求めた。
図5は、上記のようにして求めた成形力を減面率で整理して示したものである。同図中、破線は、上記素管について予め求めた座屈荷重(約150kN)を表しており、これより、1段目平行スエージ工程では減面率13%程度まで、2段目平行ステージ工程では減面率10%程度までそれぞれ素管の座屈荷重を下回っている。この場合、安全を考慮すれば、成形圧を座屈荷重の約80%以下(120kN以下)に抑えるのが望ましい。これを満足する成形圧から換算した減面率は、1段目平行スエージ工程で約10%、2段目平行スエージ工程で約8%となる。この場合、1段目および2段目の平行スエージ工程を合せたトータルとしての減面率は約17%となり、ストラット式サスペンション用油圧緩衝器の外筒の加工に適用しても、十分満足する減面率を確保できる、といえる。なお、1段目平行スエージ工程と2段目平行スエージ工程とを比較すると、各減面率に対して2段目平行ステージ工程の成形力が1段目平行スエージ工程の成形力よりも大きくなっているが、これは、加工硬化の影響によるものである。
本発明に係る平行スエージ加工装置の要部構造を示す断面図である。 本平行スエージ加工装置で用いるマンドレルの構造を示す断面図である。 本平行スエージ加工装置で用いるダイの構造を示す断面図である。 本平行スエージ加工装置を用いて実施する本発明に係る管の加工方法を工程順に示す断面図である。 本発明の実施例で得られた減面率と成形力との関係を示すグラフである。 本発明の加工対象である外筒を装備した油圧緩衝器の要部構造を示す断面図である。
符号の説明
2 油圧緩衝器の外筒
10 素管
11 クランプ
12 マンドレル
13 固定ダイ(第1のダイ)
14 可動ダイ(第2のダイ)
15 押ダイ
16 受ダイ
30、31 ダイホルダ

Claims (5)

  1. 素管にマンドレルを挿入し、ダイにより平行スエージ加工を行って素管の端部を前記マンドレルに密着させる管の加工方法であって、前記平行スエージ加工は、第1のダイにより素管を絞る1段目平行スエージ工程と、前記第1のダイと同軸上に配置した、該第1のダイの内径よりも小さい内径を有する第2のダイにより素管を絞る2段目平行スエージ工程とを含むことを特徴とする管の加工方法。
  2. 位置固定の第1のダイに素管を押込んで1段目平行スエージ工程を実施した後、第2のダイを第1のダイに接近させて2段目平行スエージ工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の管の加工方法。
  3. 素管として溶接管を用い、2段目平行スエージ工程後、素管をマンドレルと一体に第1および第2のダイから引抜いて半径外方向から押ダイを接近させ、該押ダイと前記マンドレルとの協働により素管の溶接部を押潰すことを特徴とする請求項1または2に記載の管の加工方法。
  4. 素管を支持し軸方向へ移動させるクランプと、該クランプに支持された素管に挿入可能なマンドレルと、前記素管の端部を絞って前記マンドレルに密着させるダイとを備えた平行スエージ加工装置において、前記ダイを、第1のダイと該第1のダイの内径よりも小さい内径を有する第2のダイとから構成し、前記第1のダイを位置固定的に配置すると共に、前記第2のダイを、前記第1のダイに対して前記クランプと反対側から接近離間させるようにしたことを特徴とする管の加工装置。
  5. 位置固定の第1のダイとクランプとの間に、マンドレル上の素管に対して半径外方向から接近離間する押ダイを配設したことを特徴とする請求項4に記載の管の加工装置。

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