JP2005073605A - ヌクレオチド標識試薬およびそれが導入されたオリゴヌクレオチド誘導体 - Google Patents

ヌクレオチド標識試薬およびそれが導入されたオリゴヌクレオチド誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】 二つの核酸検出用試薬を一回の反応で、正確に核酸に導入可能なヌクレオチド標識試薬の提供。
【解決手段】 式(I)のヌクレオチド標識試薬。
【化1】
Figure 2005073605

(R、Rは核酸検出用標識等を表し、RはOHの保護基を表し、Rはリン酸の保護基を表し、R、Rはアルキルを表し、Z、ZはCHまたはNを表し、L1〜5は単結合またはアルキレン鎖等のリンカーを表す。)
【選択図】 なし

Description

発明の背景
発明の分野
本発明はヌクレオチド標識試薬およびそれを用いて合成されたオリゴヌクレオチド誘導体に関する。
背景技術
ヒトゲノムプロジェクトの成功によりヒト遺伝子における微細な違いである1塩基多型(SNP)の検出は医療の現場においてますます重要な意味をもつようになってきた。いわゆるシークエンシング法では、ある核酸配列の塩基を連続的に決めて行くわけであるが、SNP検出においてはその配列上にある特定の位置の塩基が何であるのかをピンポイント的に決める必要があり、シークエンシング法とはおのずと異なった方法が用いられる。
SNP検出は大きく4つの方法に分けることができる。一つ目は天然に存在する酵素の塩基認識能を利用するもので、その精度は一般的に高い。代表的な方法としてはRFLP法と呼ばれるもので、制限酵素の認識部位を利用し、1塩基の違いにより切断される場合とされない場合とで1塩基の違いを検出するものである。この方法では検出しようとするSNP部分に制限酵素の認識部位があることが必要である。また、鋳型に対してプライマーの1塩基伸長を行なって鋳型の特定の塩基を決定する方法があり、その1塩基伸長を各種の技術を用いて検出する方法が開発されている。さらに、フラップエンドヌクレアーゼの活性を利用し、鋳型に結合したプローブが鋳型に対して完全に相補的な場合のみ切断されることを利用する方法もある。また、DNAリガーゼの結合反応の特異性を利用する方法もある。
二つ目はいわゆるDNAハイブリダイゼーション法と呼ばれる方法で、検出しようとするターゲットに対して相補的なオリゴヌクレオチドが完全にマッチしている場合が、1塩基ミスマッチがある場合より熱的により安定であることを利用する方法である。従来は担体上に固定しておいたターゲットに対してオリゴヌクレオチドプローブをハイブリダイゼーションさせ、ある条件で洗浄すると完全にマッチしているプローブが1塩基ミスマッチしているプローブより安定に担体上に保持されて残っており、それをオリゴヌクレオチドに導入しておいた標識を用いて検出する方法が用いられていた。最近では、検出をより簡便にするために溶液中でのハイブリダイゼーションを検出する方法が考案され、その代表的なものがTaqMan法である。TaqMan法ではFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)を利用し、プローブが切断されると蛍光を発するように設計されたものである。この場合も、このTaqManプローブをPCR反応液中に添加しておき、増幅されたターゲットに対してTaqManプローブがハイブリダイズするとDNAポリメラーゼ反応と共同してTaqManプローブが切断されるため、蛍光を発するものである。この場合も、増幅されたターゲットに対してTaqManプローブがマッチしている場合、1塩基ミスマッチがある場合より安定となり、プローブが切断されやすくなる。そのため、マッチしている場合がより強い蛍光シグナルを得られることになる。また、PCRで.増幅されたターゲットと蛍光標識プローブのハイブリダイゼーションを溶液中で測定してマッチとミスマッチの安定性の差を検出する各種の方法が開発されている。
さらに、3番目の方法としては1塩基の違いによるDNAの構造変化を検出する方法で、代表的な方法としてPCR−SSCP法がある。
最後に4番目の方法として化学的にミスマッチ構造を認識する方法が考案されている。たとえば、2本鎖DNA中の電荷移動がマッチとミスマッチで差があることを利用した方法がある(Boom, E.M. et. al. Nat. Biotechnol. 18, 1096-1100(2000)(非特許文献1))。また、ミスマッチに特異的に結合する低分子化合物を見出し、それを利用した検出法がある(Nakatani, K. et. al. Nat. Biotechnol. 19, 51-55 (2001)(非特許文献2))。さらにはマッチとミスマッチの構造変化により蛍光エネルギー移動が変化することを利用したプローブ法も開発されている(Yamane Nucleic Acids Res. 30, e97 (2002)(非特許文献3))。
上記4種類の原理に基づく1塩基識別法はそれぞれ長所短所があり、現在も改良が続けられているが、4番目の方法は酵素必要とせず、ハイブリダイゼーション法のように微妙な熱安定性の差を利用する必要がないため、原理的には最も有望な方法と考えられる。この4番目の方法の一つであるマジプローブ法はオリゴヌクレオチドプローブに蛍光物質とインターカレーターを導入したもので、プローブが1本鎖の時は蛍光物質を励起してもその蛍光はすぐ近傍にあるインターカレーターにより消光を受け発光することができない。しかしながら、ターゲットと2本鎖を形成するとインターカレーターは2本鎖の中にインターカレーションして蛍光を消光することができなくなり、従って発光することになる(WO01/22089号公報(特許文献1))。一方、マジプローブのインターカレーターのすぐ近傍にミスマッチが存在する場合、インターカレーターはマジプローブとターゲットとの2本鎖にインターカレーションできなくなり、依然として蛍光を消光することができる。従って、2本鎖にミスマッチがあるとマッチに比較して蛍光が弱くなる(Yamane Nucleic Acids Res. 30, e97 (2002) (非特許文献3))。
このような緻密なプローブにおいては蛍光物質やインターカレーターをどの位置に導入するかがひじょうに重要になってくる。従来の方法では蛍光物質とインターカレーターを別々のアミダイト誘導体としたものを利用してオリゴヌクレオチドに導入しているが、そのような方法ではフルオレセインとインターカレーターを適切な位置関係に配置することが容易でない。また、二つのアミダイト試薬を調製するための煩雑さや、合成収率の低下なども問題であった(Yamane Nucleic Acids Res. 30, e97 (2002) (非特許文献3))。
オリゴヌクレオチド合成において非核酸ヌクレオチドによる標識物質の導入は種々の方法があるが(Eckstein, F. Oligonucleotides and Analogues IRL Press (1991) (非特許文献4), Rosemeyer,H. et. al. Perspectives in Nucleoside and Nucleic Acid Chemistry WILEY-VCH (2000) (非特許文献5))、ほとんどの場合、一種類ずつ標識物質を導入しなくてはならず、複数の標識を一つの非核酸ヌクレオチドで導入することはできなかった。唯一、二つの標識を導入するアミダイト試薬が合成されているが、同じ標識物質が導入されており、二つの異なる標識物質を導入することはいまだ達成されていない(Bioconjugate Chem.,Vol. 13, No.6, 2002, 1266-1273(非特許文献6))。
WO01/22089号公報 Boom, E.M. et. al. Nat. Biotechnol. 18, 1096-1100(2000) Nakatani, K. et. al. Nat. Biotechnol. 19, 51-55 (2001) Yamane Nucleic Acids Res. 30, e97 (2002) Eckstein, F. Oligonucleotides and Analogues IRL Press (1991) Rosemeyer,H. et. al. Perspectives in Nucleoside and Nucleic Acid Chemistry WILEY-VCH (2000) Bioconjugate Chem.,Vol. 13, No.6, 2002, 1266-1273
発明の概要
本発明は、二つの核酸検出用試薬を一回の反応で、正確に核酸に導入可能なヌクレオチド標識試薬の提供をその目的とする。
本発明はまた、二つの核酸検出用試薬が導入されたオリゴヌクレオチド誘導体の提供をその目的とする。
本発明によれば、式(I)で表されるヌクレオチド標識試薬が提供される。
Figure 2005073605
(上記式中、
およびRは、それぞれ異なる核酸検出用標識を表すか、あるいはRおよびRのいずれか一方が核酸検出用標識であり、他方がアミノ基の保護基であり、
は水酸基の保護基を表し、
はリン酸基の保護基を表し、
およびRは、同一または異なっていてもよく、C1−10アルキル基を表し、
およびZは、同一または異なっていてもよく、CHまたはNを表し、
、L、およびLは、同一または異なっていてもよく、単結合、C1−20アルキレン鎖、またはC2−20アルケニレン鎖を表し、アルキレン鎖およびアルケニレン鎖中の1以上の−CH−部分は−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、
およびLは、同一または異なっていてもよく、単結合、C1−10アルキレン鎖、またはC2−10アルケニレン鎖を表し、アルキレン鎖およびアルケニレン鎖中の1以上の−CH−部分は−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい。)
本発明によるヌクレオチド標識試薬を用いれば、二つの標識を核酸に1回の反応で、しかも正確に導入できる点で有利である。すなわち、ヌクレオチド標識試薬にあらかじめ二つの異なる標識が導入されているため、オリゴヌクレオチド合成後にあらためて標識する必要がない点で有利である。
本発明によればまた、本発明によるヌクレオチド標識試薬が導入されてなるオリゴヌクレオチド誘導体が提供される。本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体は、式(II)で表すことができる。
Figure 2005073605
(上記式中、R、R、Z、Z、L、L、L、L、およびLは、式(I)で定義した内容と同義であり、R11およびR12は、同一または異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、または保護されたリン酸基を表し、[Oligo1]および[Oligo2]は同一または異なっていてもよく任意のオリゴヌクレオチドを表し、但し、[Oligo1]および[Oligo2]の塩基数の合計は3〜100である。)
発明の具体的説明
本明細書において、「C1−10アルキル基」とは、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜10のアルキル基を意味する。
本明細書において、「C1−4アルコキシ基」とは、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜4のアルコキシ基を意味する。
本明細書において、「C1−20アルキレン鎖」および「C1−10アルキレン鎖」とは、それぞれ、直鎖または分岐鎖の炭素数1〜20のアルキレン鎖および炭素数1〜10のアルキレン鎖を意味する。
本明細書において、「C2−20アルケニレン鎖」および「C2−10アルケニレン鎖」とは、それぞれ、直鎖または分岐鎖の炭素数2〜20のアルケニレン鎖および炭素数2〜10のアルケニレン鎖を意味する。
本明細書において「核酸」および「ヌクレオチド」とは、DNA、RNAのみならず、修飾核酸あるいはPNA(ペプチド核酸)など核酸と二本鎖を形成できるものも含む意味で用いられる。
式(I)および式(II)において、RおよびRはそれぞれ異なる一組の核酸検出用標識を表すことができ、これらの標識の相互作用を利用することにより標的核酸を検出することができる。
二つの標識の相互作用としては、二つの標識間の光化学的エネルギーや化学的エネルギー等のエネルギーの移動が挙げられる。このような相互作用に関与する標識物質としては、光化学的あるいは化学的にエネルギーを受け取ることにより励起状態となり、その励起状態から元の状態に戻る時にエネルギーを発するものが挙げられる。
二つの標識の相互作用は、上記のようなエネルギーの移動に限定されず、蛍光物質の消光現象で見られるような二つの標識間での相互作用あるいは電子移動によるような相互作用であってもよい。本発明においてエネルギー移動と考えているものについても、具体的なメカニズムが解明されているとはいえず、エネルギー移動以外のメカニズムで蛍光の発光および消光が生じる可能性がある。本発明においては、これらの現象も二つの標識の相互作用に含まれるものとする。
核酸検出用標識の組み合わせとしては、一方が光エネルギー放出物質であり、他方が光エネルギー放出物質から放出された光エネルギーを吸収する光エネルギー吸収物質である組み合わせが挙げられる。
光エネルギー放出物質としては、蛍光物質、遅延蛍光物質、および化学発光物質が挙げられる。蛍光物質としては、フルオレセインおよびその誘導体、ローダミンおよびその誘導体、テキサスレッド、BODIPY色素およびその誘導体、Cy3およびその誘導体が挙げられる。遅延蛍光物質としては、ランタニド錯体(例えば、ユウロピウム錯体)が挙げられる(Hemmila, I. et. al. Drug Discovery Today 2, 373-381 (1997))。化学発光物質としては、化学的に励起されるルミノール等が挙げられる。
光エネルギー吸収物質としては、本発明による試薬により標識されたプローブと、相補鎖核酸とのハイブリダイゼーションにより光の吸収が妨げられるものが挙げられ、そのような光吸収性物質としては、二本鎖核酸にインターカレートするもの(インターカレーター)や二本鎖核酸に特異的に結合するものが挙げられる。インターカレーターとしては、ピレン、クマリン、アクリジン、アントラセン、およびそれらの誘導体が挙げられる。二本鎖核酸と特異的に結合する物質としてはHoechst 33258色素やエチジウムブロミドが挙げられる。 光吸収性物質は、標識物質から放出されたエネルギーを吸収する能力があればよく、それ自身吸収したエネルギーを光、例えば蛍光、として放出するものでも熱として放出するものでもいずれのものでもよい。
本発明において用いる光エネルギー放出物質と光エネルギー吸収物質との組合せは、光エネルギー放出物質から光エネルギー吸収物質へのエネルギー転移が起こるもの、あるいは二つの物質間で電子移動があるもの、であれば特に限定されない。例えば、フルオレセインとピレン、フルオレセインとアクリジン、フルオレセインとクマリン、テトラメチルローダミンとピレンの組合せが挙げられる。このような組み合わせを有する本発明によるヌクレオチド標識試薬が導入されたオリゴヌクレオチド誘導体を用いることにより、二本鎖形成の有無を均一な系で検出することができる。具体的には、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体が目的核酸とハイブリッド形成する場合には光エネルギー吸収物質が二本鎖にインターカレートするかあるいは結合することにより光の吸収が妨げられるが、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体が目的核酸とハイブリッド形成しない場合には光エネルギー吸収物質が二本鎖にインターカレートあるいは結合することができず、光の吸収が妨げられない。すなわち、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体を核酸試料と接触させ、ハイブリッド形成を行い、光エネルギー放出物質から放出された光エネルギーが検出される場合には目的核酸が存在すると、光エネルギーが検出されない場合には目的核酸が存在しないと判定することができる。
このような二本鎖形成の有無を検出する場合には、ハイブリッド形成の条件は、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体が標的ヌクレオチド配列にハイブリダイズし、標的ヌクレオチド以外のヌクレオチドにはハイブリダイズしないように設定することができる。そのようなハイブリッド形成条件は、オリゴヌクレオチド誘導体とその相補鎖との二本鎖の融解温度(℃)および溶液の塩濃度等に依存して決定できる。オリゴヌクレオチド誘導体のヌクレオチド配列を選択した後にそれに応じたストリンジェントな条件を設定することは当業者に周知の技術である(例えば、Molecular Cloning 2nd edition, Cold Spring Harbor Laboratory(1989)等)。
更に、本発明によるヌクレオチド標識試薬が導入されたオリゴヌクレオチド誘導体を用いることにより1塩基のミスマッチを正確に検出することができる。具体的には、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体を、一定の条件で試料核酸と接触させると、目的である完全マッチの核酸と1塩基ミスマッチの核酸のいずれともハイブリッド形成する。完全マッチの核酸とハイブリッドを形成した場合、光エネルギー吸収物質が二本鎖にインターカレートするかあるいは結合することにより光の吸収が妨げられる。一方、塩基ミスマッチの核酸とハイブリッド形成した場合、ミスマッチが近傍にある光エネルギー吸収物質は二本鎖にインターカレートあるいは結合することができず、従って、ハイブリッドを形成していないときと同様、光エネルギーを放出する物質からの光の吸収は妨げられない。すなわち、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体は完全マッチの試料核酸および1塩基ミスマッチの試料核酸のいずれともハイブリッドを形成するが、前者の場合のみ光エネルギー放出物質から放出された光エネルギーを検出することができる。このことにより本発明のオリゴヌクレオチド誘導体を用いて1塩基の違いを検出することができる。また、標的ヌクレオチドと標識試薬が導入されたオリゴヌクレオチド誘導体によって形成されたハイブリッド中に1塩基のバルジ構造(塩基対を形成できずに二本鎖からとび出した構造)を含む場合も1塩基ミスマッチの場合と同様に該オリゴヌクレオチドを設計することにより、完全ミスマッチと区別することができる。従って、目的核酸中の1塩基の変異のみならず、1塩基挿入や欠失をも検出することができる。
このような1塩基のミスマッチや1塩基のバルジを検出する場合には、ハイブリッド形成の条件は、完全マッチのハイブリッド形成よりやや緩やかな条件となる温度や塩濃度を設定すればよく、厳密な条件設定を必要としない。
式(I)および式(II)において、RおよびRが表す核酸検出用標識の他の組み合わせとしては、蛍光物質としての6−JOE(6−カルボキシ−4’,5’−ジクロロ−2’7’−ジメトキシフルオレセイン)、6−TET(6−カルボキシ−2’,4,7,7’−テトウクロロフルオレセイン)、または6−HEX(6−カルボキシ−2’4,4’,5’,7,7’−ヘテロフルオロセイン)と、インターカレーターとしてのピレンまたはクマリンとの組み合わせが挙げられる。
式(I)および式(II)において、RおよびRは、いずれか一方が核酸検出用標識であり、他方がアミノ基の保護基を表すことができる。この場合、標識物質がヌクレオチド標識試薬に導入されていないため、オリゴヌクレオチドを合成した後にアミノ基の保護基を除去し、目的の標識物質を導入することができる。従って、不安定な核酸検出用標識をオリゴヌクレオチドへ導入する際に有利である。
式(I)および式(II)において、RおよびRが表すことがあるアミノ基の保護基は、オリゴヌクレオチド合成の間安定であり、かつ脱保護する際にオリゴヌクレオチドが分解されず脱保護できるものであれば特に限定されない。このようなアミノ基の保護基は、当業界で周知であり、例えば、トリフルオロアセチル基やFmoc(9−フルオレニルメトキシカルボニル)を用いることができる。
式(I)において、Rが表す水酸基の保護基としては、オリゴヌクレオチド合成に用いられる水酸基の保護基が挙げられ、例えば、ジメトキシトリチル基やモノメトキシトリチル基を用いることができる。
式(I)において、Rが表すリン酸基の保護基としては、オリゴヌクレオチド合成のホスホアミダイト法に用いられるリン酸基の保護基が挙げられ、例えば、β−シアノエチル基やメチル基を用いることができる。
式(I)において、基−NRは、オリゴヌクレオチド合成のホスホアミダイト法に用いられるリン酸を活性化するための基である。RおよびRは、好ましくは、同一または異なっていてもよく、イソプロピル基、メチル基またはエチル基を表し、より好ましくはRおよびRがイソプロピルを表す。
式(I)および式(II)において、L、L、L、L、およびLは、それぞれリンカーを表す。
式(I)および式(II)において、L、L、およびLは、好ましくは、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜20の整数を表し、好ましくは0〜10の整数を表す)を表し、1〜10個の−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい。
式(I)および式(II)において、L、L、およびLは、より好ましくは、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜10の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい。
式(I)および式(II)において、LおよびLは、好ましくは、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜10の整数を表し、好ましくは0〜6の整数を表す)を表し、1〜5個の−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい。
式(I)および式(II)において、LおよびLは、より好ましくは、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜6の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい。
式(I)および式(II)において、>Z−L−Z<は、好ましくは
>CH−(CH)p−CO−N<;
>N−CO−(CH)p−CH<;
>N−CO−(CH)p−(CO)q−N<;
>N−(CO)q−(CH)p−CO−N<;および
>CH−(CH)p−CH<
(上記式中、pは0〜10を表し、qは0または1を表す)
を表すことができる。q=0のとき、−(CO)q−は単結合を表す。
式(II)において、[Oligo1]および[Oligo2]は任意のオリゴヌクレオチド配列を表し、[Oligo1]および[Oligo2]の塩基数は、それぞれ、0〜100であり、好ましくは0〜30、より好ましくは3〜15である。[Oligo1]および[Oligo2]の塩基数の合計は3〜100であり、好ましくは6〜50、より好ましくは12〜30である。
11−[Oligo1]−は、式(III):
Figure 2005073605
(上記式中、Biはi番目(iは1〜aの整数を表す)の塩基を表し、塩基はアデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群から選択され、Qiはi番目(iは1〜aの整数を表す)の置換基を表し、この置換基は水素原子、水酸基、またはC1−4アルコキシ基(例えば、メトキシ基)を表し、aは0〜100、好ましくは、0〜30、より好ましくは、3〜15の整数を表す。)
で表される。各ヌクレオチドの番号は、R11に最も近いものを1番とし、Lに最も近いものをa番とする。
また、−[Oligo2]−R12は、式(IV):
Figure 2005073605
(上記式中、Bjはj番目(jは1〜bの整数を表す)の塩基を表し、塩基はアデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群から選択され、Qjはj番目(jは1〜bの整数を表す)の置換基を表し、この置換基は水素原子、水酸基、またはC1−4アルコキシ基(例えば、メトキシ基)を表し、bは0〜100、好ましくは、0〜30、より好ましくは、3〜15の整数を表す。)
で表される。
各ヌクレオチドの番号は、Lに最も近いものを1番とし、R12に最も近いものをb番とする。
aおよびbは、標識試薬の前後のヌクレオチドの数を示しており、aが0のときは標識を導入した非核酸ヌクレオチドが5’末端に存在することを示し、bが0のときは標識を導入した非核酸ヌクレオチドが3’末端に存在することを示す。
QiおよびQjは核酸の糖部2’位にあたり、これらが水酸基であればリボ核酸、水素原子であればデオキシリボ核酸となる。本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体ではそれらいずれの構造でもよく、両者が混合したものであってもよい。また、必要に応じてQiやQjに水素原子や水酸基以外の置換基が導入されていてもよい。
式(III)および式(IV)において、a+bは3〜100、好ましくは、6〜50、より好ましくは12〜30を表す。
式(I)が表すヌクレオチド標識試薬のうち好ましいものとしては、
およびRの一方が光エネルギー放出物質(より好ましくは蛍光物質)であり、他方が光エネルギー吸収物質(より好ましくはインターカレーター)であり、
>Z−L−Z<が、>CH−(CH)p−CO−N<;>N−CO−(CH)p−CH<;>N−CO−(CH)p−CO−N<;または>CH−(CH)p−CH<(pは0〜10の整数を表す)を表し、
およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜10の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、
およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜6の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよいもの
が挙げられる。
式(II)が表すオリゴヌクレオチド誘導体のうち好ましいものとしては、
およびRの一方が光エネルギー放出物質(より好ましくは蛍光物質)であり、他方が光エネルギー吸収物質(より好ましくはインターカレーター)であり、
>Z−L−Z<が、>CH−(CH)p−CO−N<;>N−CO−(CH)p−CH<;>N−CO−(CH)p−CO−N<;または>CH−(CH)p−CH<(pは0〜10の整数を表す)を表し、
およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜10の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、
およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜6の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、
[Oligo1]および[Oligo2]が、それぞれ、式(III)および式(IV)を表し、
11およびR12が、水素原子を表すもの
が挙げられる。
本発明によるヌクレオチド標識試薬において、核酸検出用標識として光エネルギー放出物質と光エネルギー吸収物質との組み合わせを用いた場合には、光エネルギー放出物質から、光エネルギー吸収物質への効率的なエネルギートランスファーを引き起こすように、両者の位置を決定することが望ましい。一般的に二種の標識物が近いほどエネルギートランスファーの効率が良いと考えられるが、例外的な場合もありうるのでその位置関係は標識物の組合わせに応じて検討しなければならない(Morrison L. E. Nonisotopic DNA Probe Techniques 311-352, Academic Press Inc. (1992))。具体的には、LやLのリンカーの長さを調節することにより、エネルギートランスファーの効率を最適化することができる。例えば、標識物質としてフルオレセインとピレンの組み合わせを用いる場合には、−L−Z[−L−]−L−を−CH[−(CH−]−とすることができる。
また、本発明によるヌクレオチド標識試薬のオリゴヌクレオチドへの導入位置は、1塩基多型を検出する場合には、多型が存在する塩基の5’側1塩基上流あるいは3’側1塩基下流とすることができる。
式(I)のヌクレオチド標識試薬は、例えば、式(V):
Figure 2005073605
(上記式中、L、L、L、およびZは式(I)で定義した内容と同義であり、R101およびR102はアミノ基の保護基または標識物質を表す。)
の化合物を、式(VI):
Figure 2005073605
(上記式中、LおよびLは式(I)で定義した内容と同義であり、R103およびR103’は水酸基の保護基を表す。)
の化合物と反応させて、式(VII):
Figure 2005073605
(上記式中、L、L、L、L、L、は式(I)で定義した内容と同義であり、R101およびR102は式(V)で定義した内容と同義であり、R103およびR103’は式(VI)で定義した内容と同義である。)
の化合物を得、次いで、式(VII)の化合物のR101またはR102の保護基を脱保護して核酸検出用標識を導入するか、あるいは別のアミノ基の保護基を導入し、R103’を脱保護してリン酸アミダイト、すなわち、基−P(−OR)(−NR)を導入することにより製造できる。
式(V)の化合物としては、リジンやオルニチンのようなアミノ酸を用いることができる。また、アミノ酸のアミノ基を保護する前に6−アミノカプロン酸のような誘導体を連結してLおよびLの鎖長を調整してもよい。
式(VI)の化合物は、ジエタノールアミンのようなジオールの水酸基の一方をジメトキシトリチル基で保護し、もう一方をt−ブチルジメチルシリル基で保護して製造することができる。
リン酸アミダイトは最も不安定な部分であり、合成の最後に導入することが望ましい(Goodchild, J. Bioconjug. Chem. 1, 165-187 (1990))。例えば、式(VII)の化合物のt−ブチルジメチル基を除去し、活性となった水酸基とN,N,N’,N’−テトライソプロピル−2−シアノエチルジホスホアミダイトとの反応で導入することができる。
がCHであるヌクレオチド標識試薬は、例えば、式(VI)の化合物に代えてR103O−L−CHR−L−OR103’(Rは官能基を表し、LおよびLは式(I)で定義した内容と同義であり、R103およびR103’は式(VI)で定義した内容と同義である。)のようなCH部分に官能基が導入された化合物を準備し、式(V)の化合物あるいはOH部分が他の官能基に置き換えられたその化合物と反応させることにより製造することができる。
本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体は、式(I)のヌクレオチド標識試薬をオリゴヌクレオチド合成に使用することにより製造することができる。すなわち、本発明によれば、ホスホアミダイト法によるオリゴヌクレオチド合成において、本発明によるヌクレオチド標識試薬を、核酸アミダイト試薬に代えて使用する工程を含んでなる、本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体の製造法が提供される。具体的には、通常の4種類の核酸アミダイト試薬と同様な操作で、伸長してきた5’水酸基との縮合、アミダイトの酸化反応、ジメトキシトリチルの除去反応を行なって核酸鎖に導入し、引き続き目的の4種類の核酸アミダイト試薬の反応を行ない目的の配列を持ったオリゴヌクレオチド合成を行なうことができる。
式(I)の非核酸ヌクレオチドを5’末端に導入したい場合はオリゴヌクレオチド合成の最後に同じ操作で導入すればよい。式(I)の非核酸ヌクレオチドを3’末端に導入したい場合は、核酸を導入していないオリゴヌクレオチド導入用樹脂(Universal Support II: Glen Research)を用いればよい。合成後はいずれの場合も通常用いられる脱保護法を用いて脱保護することができる。脱保護した後は、ポリアクリルアミド電気泳動やHPLCを用いて精製することができる。未精製のままアミノ基の標識反応を行なうことができるが、標識反応を効率よく行なうことができる点でゲルろ過等の処理を行うことが好ましい。
一般に、オリゴヌクレオチド合成の途中で蛍光物質等の標識物質を導入した非核酸ヌクレオチドあるいは蛍光物質で誘導体化した塩基を導入する場合には、標識物質を適切に保護することが好ましい。すなわち、オリゴヌクレオチド合成で繰り返し行なわれる縮合反応、キャッピング反応、リン酸の酸化反応およびジメトキシトリチル基の除去反応に対して蛍光物質等の標識物質が必ずしも安定ではない場合があるためである。フルオレセインの場合はピバロイル基で保護することでオリゴヌクレオチド合成条件下安定に保つことができ、脱保護操作においても安定的にピバロイル基が除去されることが明らかとなっている。その他、オリゴヌクレオチド合成の途中で使用できるものとしてはTAMRAやRhodamin Dye JA-133が知られている(Rosemeyer,H. et. al. Perspectives in Nucleoside and Nucleic Acid Chemistry WILEY-VCH P141-159 (2000))。本発明による標識試薬を5’末端に導入する場合はジメトキシトリチル基の除去反応をDNA合成機で行なう必要がなく、合成されたオリゴヌクレオチドを樹脂から遊離させ、溶液中でより温和な条件で行なうことができる。従って、ピバロイル基で保護したヘキサクロロフルオレセインやテトラクロロフルオレセインあるいはCy3およびCy5などの色素を使用することができる。
一般的手法
H NMRスペクトル測定はVarian Mercury 400 (400 MHz) spectrometerを用い、13C NMRスペクトルJEOL JMN α-500 (125 MHz) spectrometerを用いて測定した。FABマススペクトルはJEOL JMS HX-110A spectrometerを用いて測定した。シリカゲルクロマトグラフィーにはWakogel C−200を用いた。DNA合成試薬はGlen Research社から購入した。オリゴヌクレオチドのマスは MALDI-TOF MS (acceleration voltage 21 kV, negative mode) を用い 2’,3’,4’−トリヒドロキシアセトフェノンをマトリックスとし、内部標準としてT([M−H] 2370.61)、T17([M−H] 5108.37)、およびT27([M−H] 8131.23)を使用した。オリゴヌクレオチド合成はホスホアミダイト法でApplied Biosystems392 DNA/RNA synthesizerを用いて行なった。蛍光スペクトルはSHIMADZU RF-5300PC spectrofluorophotometerを用いて、吸収スペクトルは Ultrospec 3000pro UV-vis spectrophotometer (Amarsham Pharmacia Biotec)を用いて測定した。
実施例1:非ヌクレオチド標識試薬の合成
ヌクレオチド標識試薬の合成スキームは下記の通りである。
Figure 2005073605
上記スキーム中の番号は、実施例1中の化合物番号1〜8と対応する。
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)ジエタノールアミン(化合物1)
ジエタノールアミン(4.6g,43.8mmol)をピリジン(50mL)に溶解し、4,4’−ジメトキシトリチルクロライド(DMTrCl)(14.8g,43.8mmol)を室温で加え、室温で2時間反応した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1:10メタノール−クロロホルム)で精製し、黄色油状物質(化合物1)を得た(収量:7.6g,43%)。
H NMR(DMSO−d,400MHz)δ=8.30(s,1H),7.41(d,J=7.9Hz,2H),7.30−7.18(m,7H),6.87(d,J=8.8Hz,4H),3.72(s,6H),3.47(t,J=5.6Hz,2H),3.06(t,J=5.8Hz,2H),2.74(t,J=5.7Hz,2H),2.60(t,J=5.7Hz,2H);13C NMR(DMSO−d,125MHz)δ=158.0,145.1,135.9,129.6,127.7,127.7,126.4,113.0,85.2,62.7,60.2,54.9,51.6,48.9;MS(FAB,DTT,TG/DMSO)m/e(%)505[M+H];HRMS(FAB)C2529NO[M+H]についての計算値:505.2127;実測値:505.2123。
O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−O’−(tert−ブチルジメチルシリル)ジエタノールアミン(化合物2)
化合物1(7.6g,18.7mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)に溶解し、イミダゾール(1.53g,22.5mmol)とtert−ブチルヂメチルクロロシラン(TBDMSCl)(3.38g,22.4mmol)を室温で加え、攪拌しながら2時間反応した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(2:1へキサン−酢酸エチル)で精製し黄色油状物質(化合物2)を得た(収量:8.23g,84%)。
H NMR(DMSO−d,500MHz)δ=8.30(s,1H),7.39(d,J=1.3Hz,2H),7.37−7.18(m,7H),6.85(d,J=8.8Hz,4H),3.72(s,6H),3.63 (t,J=5.6Hz,2H),3.02(t,J=5.3Hz,2H), 2.70(t,J=5.4Hz,2H),2.59(t,J=5.6Hz,2H),0.85(s,9H),0.03(s,6H);13C NMR(DMSO−d,125MHz)δ=157.9,145.1,135.9,129.6,127.7,127.7,126.5,113.0,85.1,62.7,62.3,54.9,51.2,48.9,25.7,17.9,−5.4;MS(NBA/DMSO)m/e(%)522[M+H];HRMS(FAB)C3143NOSi[M+H] についての計算値:522.3040;実測値:522.3043。
α −Fmoc−N ε −(ピレン−1−カルボニル)−L−Lys(化合物3)
ピレンカルボン酸(0.668g,2.71mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(20mL)に溶解し、縮合剤であるベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホリウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(1.41g,2.71mmol)、エチルジイソプロピルアミン(DIEA)(0.46mL,2.71mmol)とNα−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−L−リジン(1g,2.71mmol)を室温で加え、1.5時間攪拌した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。混合物を精製しないで次の反応に使用した。
N−(N α −Fmoc−N ε −(ピレン−1−カルボニル)−L−Lys)−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−O’−(tert−ブチルジメチルシリル)ジエタノールアミン(化合物4)
化合物3をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(20mL)に溶解し、縮合剤であるベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−ピロリジノ−ホスホリウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)(1.41g,2.71mmol),エチルジイソプロピルアミン(DIEA)(0.46g,2.71mmol)と化合物2(1.41g,2.71mmol)を室温で加え、1.5時間攪拌した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1:50メタノール−クロロホルム)で精製し、無色結晶(化合物4)を得た(収量:2.36g,80%(2ステップ))。
H NMR(DMSO−d,400MHz)δ=8.69−8.67(m,1H),8.48(t,J=6.8Hz,1H),8.34−8.18(m,7H),8.11−8.07(m,2H),7.86(t,J=6.4Hz,2H),7.71−7.63(m,3H),7.37−7.08(m,13H),6.87−6.81(m,4H),4.48−4.42(m,1H),4.23−4.16(m,2H),3.78−3.50(m,11H),3.40−3.00(m,8H),1.65−1.34(m,6H),0.80(d,J=9.6Hz,9H),−0.03(s,6H);MS(FAB,NBA/DMSO)m/e(%)1100[M+H];HRMS(FAB)C6973Si[M+H] についての計算値:1099.5166;実測値:1099.5145。
N−(N ε −(ピレン−1−カルボニル)−L−Lys)−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−O’−(tert−ブチルジメチルシリル)ジエタノールアミン(化合物5)
化合物4(1.49g,1.36mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(5mL)に溶かし、20%ピペリジンN,N−ジメチルホルムアミド溶液(10mL)を室温で加え、室温で1分間攪拌した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1:30メタノール−クロロホルム)で精製し、無色結晶(化合物5)を得た(収量:1.06g,89%)。
H NMR(DMSO−d,400MHz)δ=8.69(t,J=5.0Hz,1H),8.49(dd,J=9.6,4.4Hz,1H),8.35−8.17(m,7H),8.12−8.08(m,2H),7.94(s,1H),7.37−7.21(m,9H),6.88−6.85(m,4H),3.72−2.99(m,20H),1.59−1.37(m,6H),0.819(s,3H),0.813(s,3H),0.811(s,3H),−0.017(s,3H),−0.023(s,3H);MS(FAB,NBA/DMSO)m/e(%)878[M+H];HRMS(FAB)C5483Si[M+H] についての計算値:877.4486;実測値:878.4570。
N−(N α −トリフルオロアセチル−N ε −(ピレン−1−カルボニル)−L−Lys)−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−O’−(tert−ブチルジメチルシリル)ジエタノールアミン(化合物6)
化合物5(0.147g,0.168mol)をピリジン(10mL)に溶かし、無水トリフルオロ酢酸(TFAA)(72μL,0.504mmol)を室温で加え、室温で2時間攪拌した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1:30メタノール−クロロホルム)で精製し、無色結晶(化合物6)を得た(収量:0.122g,75%)。
H NMR(DMSO−d,400MHz)δ=9.68−9.63(m,1H),8.71−8.64(m,1H),8.33−8.18(m,7H),8.13−8.06(m,2H),7.36−7.20(m,9H),6.88−6.82(m,4H),3.81−3.02(m,18H),1.76−1.36(m,6H),0.82(s,3H),0.81(s,3H),0.80(s,3H),−0.02(s,3H),−0.03(s,3H);MS(FAB,NBA/DMSO)m/e(%)973[M+H];HRMS(FAB)C5662Si[M+H] についての計算値:973.4309;実測値:973.4310。
N−(N α −トリフルオロアセチル−N ε −(ピレン−1−カルボニル)−L−Lys)−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)ジエタノールアミン(化合物7)
化合物6(0.906g,0.931mmol)をテトラヒドロフラン(THF)(10mL)に溶かし、テトラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)(15mL)と酢酸(AcOH)(3mL)を室温で加えた。室温で1時間攪拌した。反応後、クロロホルムと飽和重曹水で抽出した。クロロホルム層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、クロロホルムを留去して乾固した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(1:20メタノール−クロロホルム)で精製し、無色結晶(化合物7)を得た(収量:0.515g,64%)。
H NMR(DMSO−d,400MHz)δ=8.73−8.68(m,1H),8.47−8.44(m,1H),8.36−8.19(m,7H),8.13−8.06(m,2H),7.38−7.16(m,9H),6.92−6.82(m,4H),3.74−3.56(m,9H),3.46−3.16(m,8H),3.09−3.03(m,1H),1.86−1.30(m,6H);MS(FAB,NBA/DMSO)m/e(%)859[M+H];HRMS(FAB)C5048[M+H] についての計算値:859.3444;実測値:859.3448。
N−(N α −トリフルオロアセチル−N ε −(ピレン−1−カルボニル)−L−Lys)−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)ジエタノールアミン O−ホスホアミダイト(化合物8)
化合物7(0.130g,0.134mmol)、N,N,N’,N’−テトライソプロピル−2−シアノエチル ジホスホアミダイト(52μL)およびテトラゾール(13mg、0.20mmol)をアセトニトリル(67μL)に溶解し、室温で1時間攪拌した。析出物(化合物8)をろ別し、そのままオリゴヌクレオチド合成に使用した。
実施例2:フルオレセインおよびピレンを有するオリゴヌクレオチド誘導体の合成
デオキシヌクレオチドの4種類のアミダイト試薬に加え、化合物8を使用してDNA自動合成機で5’GTGTGCCTAA(化合物8)TAACCGATGTの配列(配列番号1)をもつオリゴヌクレオチドを合成した。合成後は、樹脂に濃アンモニア水(1ml)を加え55℃で8時間脱保護反応した。真空で乾固したのち、逆相HPLC(カラム:5−ODS−H、溶出液:5%−35%アセトニトリル−0.1 Mトリエチルアミン酢酸(pH7.0))で精製した。得られたオリゴヌクレオチド水溶液(1O.D.、20μL)に1M 炭酸水素ナトリウム(5μl)および5−フルオレセインスクシニジミルエステルDMF溶液(0.25mg、25μl)を加えて激しく攪拌して溶解し、室温で14時間反応した。反応後はゲルろ過(セファデックス G−50、50mM 炭酸トリエチルアミンバッファー(pH7.3))で粗精製した。さらに、逆相HPLC(カラム:ハミルトンPRP−1、溶出液:5%−35%アセトニトリル−50mM 炭酸トリエチルアミン(pH7.3))で精製した。得られたオリゴヌクレオチドは吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルを測定して、ピレンおよびフルオレセインが導入されていることを確認した。
実施例3:フルオレセインおよびピレンを導入したオリゴヌクレオチド誘導体の特性
フルオレセイン(F)およびピレン(Py)を導入したオリゴヌクレオチドの特性を調べるために次の実験を行なった。以下5’GTGTGCCTAA(F−Py)TAACCGATGT(配列番号1)を標識オリゴヌクレオチドと略する。0.1μM 標識オリゴヌクレオチド、10mM リン酸バッファー(pH7.0)、10ng/μl キャリアーDNA、150mM NaCl、0.4μM 標識オリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチド(5’ACATCGGTTATTAGGCACAC(配列番号2))溶液を調製し(全量20μl)、ライトサイクラーTM(ロシュダイアグノスティックス)を用いて温度変化に対する蛍光変化を測定した。なお、1塩基ミスマッチを含む相補的なオリゴヌクレオチド(5’ACATCGGTTCTTAGGCACAC(配列番号3))を含む場合も同様な溶液を調製し、また相補的なオリゴヌクレオチドを含まないものをコントロールとした。結果を図1に示した。
相補的なオリゴヌクレオチドを加えた場合、温度が下がるのに伴う2本鎖形成に対応してフルオレセインの蛍光が増大した。一方、標識オリゴヌクレオチドに相補的なオリゴヌクレオチドを含まない場合、あるいは1塩基のミスマッチを含むオリゴヌクレオチドを含む場合は蛍光の変化はほとんど見られなかった。
本発明によるオリゴヌクレオチド誘導体を用いて1塩基のミスマッチを有するDNA配列を検出した結果を示した図である。太い実線は相補的なオリゴヌクレオチドを含む場合を示す。細い実線は1塩基のミスマッチが存在するオリゴヌクレオチドを含む場合を示す。点線は相補的なオリゴヌクレオチドを含まない場合を示す。

Claims (17)

  1. 式(I)で表されるヌクレオチド標識試薬。
    Figure 2005073605
    (上記式中、
    およびRは、それぞれ異なる核酸検出用標識を表すか、あるいはRおよびRのいずれか一方が核酸検出用標識であり、他方がアミノ基の保護基であり、
    は水酸基の保護基を表し、
    はリン酸基の保護基を表し、
    およびRは、同一または異なっていてもよく、C1−10アルキル基を表し、
    およびZは、同一または異なっていてもよく、CHまたはNを表し、
    、L、およびLは、同一または異なっていてもよく、単結合、C1−20アルキレン鎖、またはC2−20アルケニレン鎖を表し、アルキレン鎖およびアルケニレン鎖中の1以上の−CH−部分は−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、
    およびLは、同一または異なっていてもよく、単結合、C1−10アルキレン鎖、またはC2−10アルケニレン鎖を表し、アルキレン鎖およびアルケニレン鎖中の1以上の−CH−部分は−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい。)
  2. およびRのいずれか一方が光エネルギー放出物質であり、他方が光エネルギー吸収物質である、請求項1に記載のヌクレオチド標識試薬。
  3. 光エネルギー放出標識物質が、蛍光物質、遅延蛍光物質、および化学発光物質からなる群から選択される、請求項2に記載のヌクレオチド標識試薬。
  4. 光エネルギー吸収物質が、インターカレーターまたは二本鎖核酸と特異的に結合する物質である、請求項2に記載のヌクレオチド標識試薬。
  5. インターカレーターが、アクリジン、アントラセン、ピレン、クマリン、およびそれらの誘導体からなる群から選択される、請求項4に記載のヌクレオチド標識試薬。
  6. 、L、およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜20の整数を表す)を表し、1〜10個の−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、LおよびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜10の整数を表す)を表し、1〜5個の−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい、請求項1〜5のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  7. 、LおよびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜10の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、LおよびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜6の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい、請求項1〜6のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  8. 式(I)中、>Z−L−Z<が、
    >CH−(CH)p−CO−N<;
    >N−CO−(CH)p−CH<;
    >N−CO−(CH)p−(CO)q−N<;
    >N−(CO)q−(CH)p−CO−N<;または
    >CH−(CH)p−CH<
    (上記式中、pは0〜10を表し、qは0または1を表す)
    を表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  9. およびRが表すことがあるアミノ基の保護基がトリフルオロアセチル基または9−フルオレニルメトキシカルボニル基を表す、請求項1〜8のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  10. が、ジメトキシトリチル基またはモノメトキシトリチル基を表す、請求項1〜9のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  11. が、β−シアノエチル基またはメチル基を表す、請求項1〜10のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  12. およびRが、同一または異なっていてもよく、イソプロピル基、エチル基、またはメチル基を表す、請求項1〜11のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬。
  13. およびRの一方が光エネルギー放出物質であり、他方が光エネルギー吸収物質であり、
    >Z−L−Z<が、>CH−(CH)p−CO−N<;>N−CO−(CH)p−CH<;>N−CO−(CH)p−(CO)q−N<;>N−(CO)q−(CH)p−CO−N<;または>CH−(CH)p−CH<(上記式中、pは0〜10を表し、qは0または1を表す)を表し、
    およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)m−(mは0〜10の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよく、
    およびLが、同一または異なっていてもよく、−(CH)n−(nは0〜6の整数を表す)を表し、1または2つの−(CH)−は同一または異なっていてもよく−CO−、−NH−、または−O−により置換されていてもよい、
    請求項1に記載のヌクレオチド標識試薬。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬が導入されてなる、オリゴヌクレオチド誘導体。
  15. 式(II)で表される、請求項14に記載のオリゴヌクレオチド誘導体。
    Figure 2005073605
    (上記式中、R、R、Z、Z、L、L、L、L、およびLは、請求項1で定義した内容と同義であり、R11およびR12は、同一または異なっていてもよく、水素原子、水酸基の保護基、リン酸基、または保護されたリン酸基を表し、[Oligo1]および[Oligo2]は同一または異なっていてもよく任意のオリゴヌクレオチドを表し、但し、[Oligo1]および[Oligo2]の塩基数の合計は3〜100である。)
  16. 11−[Oligo1]−が、式(III):
    Figure 2005073605
    (上記式中、Biはi番目(iは1〜aの整数を表す)の塩基を表し、塩基はアデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群から選択され、Qiはi番目(iは1〜aの整数を表す)の置換基を表し、この置換基は水素原子、水酸基、またはC1−4アルコキシ基を表し、aは0〜100の整数を表す。)
    で表され、
    −[Oligo2]−R12が、式(IV):
    Figure 2005073605
    (上記式中、Bjはj番目(jは1〜bの整数を表す)の塩基を表し、塩基はアデニン、グアニン、シトシン、チミン、およびウラシルからなる群から選択され、Qjはj番目(jは1〜bの整数を表す)の置換基を表し、この置換基は水素原子、水酸基、またはC1−4アルコキシ基を表し、bは0〜100の整数を表す。)
    で表される、請求項15に記載のオリゴヌクレオチド誘導体。
  17. ホスホアミダイト法によるオリゴヌクレオチド合成において、請求項1〜13のいずれか一項に記載のヌクレオチド標識試薬を、核酸アミダイト試薬に代えて使用する工程を含んでなる、請求項14、15、または16に記載のオリゴヌクレオチド誘導体の製造法。
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