JP2005073039A - 車載マルチメディア伝送システム及びインタフェース装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速通信を可能としながらも、他の通信系の車載電子ユニットに対する放射ノイズの影響がなく、且つ自動車内での取り扱いを容易とする。
【解決手段】車載電子ユニット1,2,3のベースバンド信号をUWBインタフェース装置5でUWBパルス信号に変換して、同軸メタルケーブル7上で送受信する。UWBパルス信号のインパルスのパルス幅が1ナノ秒以下なので、同軸メタルケーブル7からの放射ノイズが、FMラジオやテレビジョン受像の電波の周波数帯域と大きく異なるようになり、その放射ノイズのFMラジオやテレビジョン受像の電波への干渉を防止することができる。また、IDB−1394のPOFケーブルを用いずに曲げ・断線に強い同軸メタルケーブル7を使用するため、自動車内での取り扱いが容易となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載マルチメディア伝送システム及びインタフェース装置に関するものである。
メタルケーブルを用いた高速シリアル伝送規格として、民生用途ではGigabit Ethernet(登録商標):1000BASE−X,IEEE1394(a/b)、USB2.0、DVI(Digital Video Interface)などが提案されている。これらの通信は、IEEE1394はAV機器の映像/音楽ストリームデータの伝送やHDDデータの伝送、Gigabit Ethernet(登録商標)はTCP/IPパケットの伝送、DVIはパソコンと液晶ディスプレイ間の映像信号の伝送、USBはパソコンと周辺機器間のデータ伝送に主に使用されている。
そして、自動車の分野においても、これらの信号伝送を行う試みが行われている。
上記した各通信規格では、数百M〜1Gbpsのベースバンド信号を送受信しており、8B10Bなどの符号化により帯域拡散を行っているが、周波数スペクトルはDC(直流成分)〜数百MHzに広がっている。
これらの各通信規格を自動車の分野でメタルケーブルを用いて適用する場合、放射ノイズの問題が発生する。即ち、数百M〜1Gbpsのベースバンド信号をメタルケーブルを用いて通信する場合、周波数帯域が数十MHz〜90MHzであるFMラジオや、テレビジョン受像のVHF/UHF(周波数帯域90〜700MHz)に対する放射ノイズの影響を及ぼしてしまう。このため、上記各通信規格を自動車用途で用いる場合は、周波数帯域がFMラジオ・TVと完全にオーバーラップするため、伝送ケーブルの放射ノイズが大きな問題となっていた。
そこで、自動車用高速シリアル伝送規格としては、上記放射ノイズの問題を解決するためにIDB−1394のようにPOFケーブルを用いることも考えられている。このIDB−1394は、自動車向けIEEE1394規格であり、特にメタルケーブルではなくPOF(プラスチック光ファイバ)を用いてデータ伝送を行うことで、ノイズの影響を及ぼさずに高速通信を行うことが可能である。
しかしながら、POFケーブルは曲げ・断線に弱いため、組付作業時にケーブルに大きな曲げの力を加えたり、ドアなどでケーブルの挟み込みを行った場合、断線してしまう場合があり取り扱いに難があった。
そこで、本発明の課題は、高速通信を可能としながらも、他の通信系の車載電子ユニットに対する放射ノイズの影響がなく、且つ自動車内での取り扱いを容易とすることを最も主要な特徴とする。
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、自動車内の複数の車載電子ユニット間で種々の情報を送受信する車載マルチメディア伝送システムであって、前記車載電子ユニット同士がメタルケーブルで接続され、前記各車載電子ユニットが、当該車載電子ユニット同士の間の前記メタルケーブル上で、断続的なインパルスが現れるパルス信号を用いて送受信するためのインタフェース装置を備え、前記インパルスのパルス幅が、1ナノ秒以下である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載マルチメディア伝送システムであって、前記パルス信号が、超広帯域パルス信号である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車載マルチメディア伝送システムであって、前記車載電子ユニット同士がメタルケーブルで接続され、前記パルス信号が、メタルケーブル上で送受信されるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の車載マルチメディア伝送システムであって、前記各車載電子ユニットが、ベースバンド信号を入出力するベースバンド通信手段をさらに備え、前記インタフェース装置が、前記ベースバンド通信手段で入出力される前記ベースバンド信号と、他の車載電子ユニットとの間で送受信する前記パルス信号とを変換するものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の車載マルチメディア伝送システムであって、前記インタフェース装置が、周波数帯域の異なる複数のパルス信号を組み合わせてマルチバンド化し、当該パルス信号の周波数スペクトルの谷間の周波数と、自動車で利用される他の無線信号の周波数を対応させて当該パルス信号を生成するものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の車載マルチメディア伝送システムであって、前記インタフェース装置が、送信先の車載電子ユニットに応じて、前記パルス信号の周波数帯域を変更して生成するものである。
請求項7に記載の発明は、自動車内に搭載された複数の車載電子ユニット同士の間でメタルケーブルを通じて種々の情報を送受信するよう前記各車載電子ユニットに搭載されたインタフェース装置であって、パルス間隔を設定するパルス間隔設定手段と、前記パルス間隔設定手段で設定されたパルス間隔で断続的且つパルス幅が1ナノ秒以下のインパルスが現れるパルス信号を生成し、当該パルス信号を前記メタルケーブルに出力するパルス発生回路と、前記メタルケーブルから入力されたパルス信号を受信して前記各車載電子ユニット内で処理可能な信号に変換する受信手段とを備えるものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のインタフェース装置であって、前記パルス信号が、超広帯域パルス信号である。
請求項9に記載の発明は、請求項7または請求項8に記載のインタフェース装置であって、前記パルス発生回路が、周波数帯域の異なる複数のパルス信号を組み合わせてマルチバンド化し、当該パルス信号の周波数スペクトルの谷間の周波数と、自動車で利用される他の無線信号の周波数を対応させて当該パルス信号を生成するものである。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のインタフェース装置であって、前記インタフェース装置が、送信先の車載電子ユニットに応じて、前記パルス信号の周波数帯域を変更して生成するものである。
請求項1、請求項4及び請求項7に記載の発明によると、例えば請求項3及び請求項7のように車載電子ユニット同士の間のメタルケーブル上で送受信されるパルス信号が、断続的なインパルスが現れるように生成され、そのインパルスのパルス幅が1ナノ秒以下なので、メタルケーブルからの放射ノイズが、FMラジオやテレビジョン受像の電波の周波数帯域と大きく異なるようになり、その放射ノイズのFMラジオやテレビジョン受像の電波への干渉を防止することができる。
請求項2及び請求項8に記載の発明によれば、パルス信号が、超広帯域(UWB)パルス信号であるので、ある程度の時間を平均すれば雑音の平均値がゼロに近づくが、テンプレートに同期した信号は残るという原理を使って雑音を除去することができ、他の狭帯域信号と同時に通信できるだけでなく、低電力通信が可能である。
請求項3及び請求項7に記載の発明によれば、曲げ・断線に強いメタルケーブル上で通信を行っているため、IDB−1394のようにPOFケーブルを使用する場合に比べて、組付作業時にケーブルに大きな曲げの力を加えたり、ドアなどでケーブルの挟み込みを行った場合でも、その断線を心配する必要がない。したがって、POFケーブルに比べて自動車内での取り扱いが容易となる。
請求項5及び請求項9に記載の発明によれば、インタフェース装置が、周波数帯域の異なる複数のパルス信号を組み合わせてマルチバンド化し、当該パルス信号の周波数スペクトルの谷間の周波数と、自動車で利用される他の無線信号の周波数を対応させて当該パルス信号を生成するので、高周波数での狭帯域の無線通信に対する放射ノイズの干渉を容易に防止することができる。
請求項6及び請求項10に記載の発明によれば、自動車内のメタルケーブルの配策位置に応じて、周波数帯域の異なる複数のパルス信号を組み合わせて使用するので、自動車で実際に使用される他の様々な無線装置の使用位置に対し、放射ノイズによる干渉を適切に低減することができる。
高速通信を可能としながらも、他の通信系の車載電子ユニットに対する放射ノイズの影響がなく、且つ自動車内での取り扱いを容易にする、という目的を、メタルケーブル上でUWBパルス信号(超広帯域パルス信号)を送受信することによって実現した。
{第1実施形態}
図1は本発明の第1実施形態に係る車載マルチメディア伝送システムの全体構成を示すブロック図、図2は車載マルチメディア伝送システムに使用されるUWB(超広帯域)インタフェース装置を示すブロック図である。
この車載マルチメディア伝送システムは、図1の如く、自動車に搭載されて相互に通信を行う各種の車載電子ユニット1,2,3において、高速シリアル信号とUWBパルス信号(超広帯域パルス信号)とを相互に変換するUWBインタフェース装置(UWB I/F:インタフェース装置)5を設置し、このUWBインタフェース装置5間でのUWBパルス信号を同軸メタルケーブル(メタルケーブル)7上で伝送することにより、車載電子ユニット1,2,3間の伝送信号の周波数スペクトルを1〜3GHz帯に限定することで、FMラジオ(周波数帯域が数十MHz〜90MHz)やテレビジョン受像のVHF/UHF(周波数帯域が90〜700MHz)への放射ノイズの影響を低減するものである。
ここで、図1中の第1の車載電子ユニット1は、例えばハードディスクドライブであり、第2の車載電子ユニット2は、例えばカーナビゲーション装置であり、第3の車載電子ユニット3は、例えば液晶モニタ装置等である。各車載電子ユニット1,2,3は、図2の如く、IEEE1394及びGigabit Ethernet(登録商標)等の物理層やデータリンク層処理をベースバンド信号を用いて行う1394物理層LSI等の通信LSI(ベースバンド通信手段)13と、UWBインタフェース装置5とを備えており、例えば8B10B等の符号化されたベースバンド信号等を内部で生成して、このベースバンド信号を通信LSI13を通じてUWBインタフェース装置5に入出力するようになっている。
UWBインタフェース装置5は、図2の如く、同軸メタルケーブル7に接続されたコネクタ11と、各車載電子ユニット1,2,3内の通信LSI13との間に挿入されるようにして接続され、これらの各車載電子ユニット1,2,3内の信号をUWB方式の信号に変換して同軸メタルケーブル7に送受信する。
ここで、UWB方式とは、UWBパルス信号を用いて通信を行う方式をいう。即ち、一般的な搬送波(キャリア)に信号を重畳するのではなく、数百ピコ秒〜1ナノ秒程度のパルス幅を持つ断続的なインパルスを有するUWBパルス信号を生成し、このパルスの時間的位置を、時間軸に沿って多少早くしたり遅くしたりして、パルス列を受信してパルスの時間的位置に関するテンプレートと相関をとることで、パルス位置のずれを検出して復調するもので、ある程度の時間を平均すれば雑音の平均値がゼロに近づくが、テンプレートに同期した信号は残るという原理を使って雑音を除去するものである。UWBにおけるパルスとパルスとの時間間隔(パルス間隔)は、例えばPN符号列等の所定の拡散符号系列により求めた疑似乱数を用いてデータを拡散する方式を採用している。そして、この時間間隔を送受信間で共通に認識することで、その時間間隔に適合したパルス以外を無視し、これにより上述したようなノイズ除去を図っている。
具体的に、UWBインタフェース装置5の内部構造としては、図2の如く、通信LSI13が生成するシリアルデータを符合化処理するとともに、パルス間隔を決定するための乱数を発生させるための符合化・乱数発生回路21と、符合化・乱数発生回路21で発生した乱数を元にパルス送信タイミングを生成するためのタイマ回路23と、UWBパルス信号を生成出力するパルス発生回路25と、受信したUWBパルス信号に対してフィルタリングし増幅するフィルタ・アンプ回路27と、受信したVWBパルス信号を抽出するための相関器LSI29と、受信信号を復調してカメラ映像データ等の各種データを生成する復調回路31とを備える。
符合化・乱数発生回路21は、PN符号系列等の疑似乱数を生成することが可能な符号系列により乱数を発生するものである。
タイマ回路23は、時間軸に沿って計時を行い、符合化・乱数発生回路21から与えられた乱数をパルス間隔としてパルス送信タイミングをパルス発生回路25に出力する。
尚、符合化・乱数発生回路21及びタイマ回路23は、断続的なインパルスを発生する際のパルス間隔を設定するパルス間隔設定手段として機能する。
パルス発生回路25は、タイマ回路23から与えられたパルス送信タイミングでUWBパルス信号を生成し、コネクタ11を通じて同軸メタルケーブル7に出力する。このUWBパルス信号のパルス幅は、数百ピコ秒〜1ナノ秒程度である。
フィルタ・アンプ回路27は、コネクタ11を通じて同軸メタルケーブル7から与えられるUWBパルス信号に対してバンドパスフィルタリングするとともに増幅する。
相関器LSI29は、タイマ回路23から与えられたパルス送信タイミングをテンプレートとして利用し、パルスの波形とテンプレートとの間の相関関係が一定値以上であるか否かを判断することで、データが入力されたか否かをアナログ的に判断する。
復調回路31は、相関器LSI29での判断結果に応じて、通信LSI13に適した信号方式に変換する。この際、符合化・乱数発生回路21で発生された乱数に応じて、パルス間隔を認識し、信号の復調を実行するようになっている。
尚、フィルタ・アンプ回路27、相関器LSI29及び復調回路31は、同軸メタルケーブル7から入力されたUWBパルス信号を受信して各車載電子ユニット1,2,3内で処理可能な信号に変換する受信手段として機能する。
同軸メタルケーブル7としては、3GHz程度の帯域を有するものを使用し、数百ピコ秒〜1ナノ秒のパルス幅を持つUWBパルス信号を生成することにより、減衰することなくUWBパルス信号を同軸ケーブル上で伝送することが可能となっている。
上記構成の車載マルチメディア伝送システムにおいては、第1の車載電子ユニット1(ハードディスクドライブ)と第2の車載電子ユニット2(カーナビゲーション装置)との間のデータ伝送、第2の車載電子ユニット2と第3の車載電子ユニット3(液晶モニタ装置)との間の映像伝送に、有線でのUWB方式の通信を利用する。ただし、これに限られるものではなく、例えばカーナビゲーション装置と無線LAN装置との間のTCP/IPパケット伝送などに利用してもよい。
まず、各車載電子ユニット1,2,3内の通信LSI13からUWBインタフェース装置5にベースバンド信号が与えられると、符合化・乱数発生回路21は乱数を発生し、この乱数をパルス間隔として、タイマ回路23は、パルス送信タイミングをパルス発生回路25に出力する。パルス発生回路25は、タイマ回路23から与えられたパルス送信タイミングでUWBパルス信号を生成し、コネクタ11及び同軸メタルケーブル7を通じて、他の車載電子ユニット1,2,3にUWBパルス信号で通信を行う。この際のUWBパルス信号のパルス幅は、上述のように数百ピコ秒〜1ナノ秒程度である。
ここで、図3は、FMラジオとテレビジョン受像(TV)についての無線周波数とベースバンド信号の周波数帯域を示す図、図4は、FMラジオとテレビジョン受像(TV)についての無線周波数とUWBパルス信号の周波数帯域を示す図である。
図3のように、一般的なベースバンド信号31では、周波数が直流成分から数百MHzまで広いため、周波数帯域が数十MHz〜90MHzであるFMラジオの電波32や、周波数帯域が90〜700MHzのテレビジョン受像のVHF/UHFの電波33と周波数が重なる帯域が存在している。そして、この部分が放射ノイズとして影響した場合に、FMラジオの電波32やテレビジョン受像の電波33に干渉してしまうおそれがある。
しかしながら、上述のように、数百ピコ秒〜1ナノ秒程度のパルス幅のUWBパルス信号を使用して通信を行っているので、図4の如く、UWBパルス信号34の周波数帯域と、FMラジオとテレビジョン受像の各電波32,33周波数帯域とは、重ならないようになる。したがって、通信用の信号の周波数帯域が放射ノイズとなってFMラジオやテレビジョン受像に干渉する事態を防止できる。尚、ここで説明しているUWBパルス信号は、例えば図5に示すようにシングル波36として現れるものである。
また、同軸メタルケーブル7及びコネクタ11を通じて、他の車載電子ユニット1,2,3からUWBパルス信号が与えられたときは、フィルタ・アンプ回路27によりバンドパスフィルタリング処理及び増幅処理を行った後、その信号が相関器LSI29に入力される。相関器LSI29は、タイマ回路23から与えられたパルス送信タイミングをテンプレートとして利用し、パルスの波形とテンプレートとの間の相関関係が一定値以上であるか否かを判断することで、データが入力されたか否かをアナログ的に判断する。そして、復調回路31は、相関器LSI29での判断結果に応じて、通信LSI13に適した信号方式に変換する。この際、符合化・乱数発生回路21で発生された乱数に応じて、パルス間隔を認識し、信号の復調を実行する。ここで復調された信号は、各車載電子ユニット1,2,3内の通信LSI13に入力される。
以上のように、8B10B符号化されたベースバンド信号などの高速シリアル信号をUWBパルス信号に変換し、同軸メタルケーブル7上で送受信することにより、同軸メタルケーブル7からの放射ノイズは、FMラジオやテレビジョン受像の電波の周波数帯域と大きく異なる。したがって、これらの電波への干渉を防止することができる。
また、曲げ・断線に強い同軸メタルケーブル7上で通信を行っているため、POFケーブルを使用する場合に比べて、組付作業時にケーブルに大きな曲げの力を加えたり、ドアなどでケーブルの挟み込みを行った場合でも、その断線を心配する必要がない。したがって、同軸メタルケーブル7の自動車内での取り扱いが容易となる。
{第2実施形態}
上記した第1実施形態では、UWBパルス信号として図5のようなシングル波36を例にあげて説明したが、このUWBパルス信号の周波数帯域は、図6のように約2GHzを中心として1〜3GHzに広がりを持っている。
ところで、自動車内には、周波数として1〜3GHz帯を用いる無線機器が存在する。例えば、カーナビゲーション装置で使用されるGPS信号の周波数37は約1.5GHz程度であり、またIMT−2000携帯電話の周波数38は約2GHzであり、VICS電波ビーコンの周波数39は2.5GHzであるため、これらの無線機器からの電波とUWBパルス信号とのそれぞれの周波数帯域が重なってしまう。さらに、無線LANやBluetooth(商標)を使用する場合は、これらの周波数は約2.4GHz程度であるため、図6のような周波数帯域のシングル波36(図5)を適用する場合は、これらの無線機器からの電波との重なりも問題となる。
そこで、本発明の第2実施形態においては、周波数帯域の異なる複数のUWBパルス信号を組み合わせて使用するマルチバンド方式のUWB方式を採用し、特に、上述したような他の無線信号の周波数37,38,39が周波数スペクトルの谷間となるようにUWBパルス信号の周波数帯域をマルチバンド化している。
即ち、図7のように、周波数帯域の異なる複数のUWBパルス信号を切り替えて使用することにより、各種の無線機器との干渉を防止する。
具体的に、図8の如く、1〜1.5GHzの周波数帯域の第1のUWBパルス信号41と、1.5〜2GHzの周波数帯域の第2のUWBパルス信号42と、2〜2.5GHzの周波数帯域の第3のUWBパルス信号43と、2.5〜3GHzの周波数帯域の第4のUWBパルス信号44を、マルチバンド方式で切り換えて通信する。
この実施形態において、車載マルチメディア伝送システムの全体構成は、例えば図1に示した第1実施形態と同様であり、またUWBインタフェース装置5の構成についても、図2に示した第1実施形態と同様である。ただし、図2中のパルス発生回路25において、図7及び図8に示したマルチバンドのUWBパルス信号41〜44を生成及び出力する点で、第1実施形態と異なっている。
このように、周波数帯域の異なる複数のUWBパルス信号を組み合わせて使用して、スペクトル分割による周波数スペクトルの谷間を、GPS信号(周波数1.5GHz)、IMT−2000携帯電話(周波数2GHz)及びVICS電波ビーコン(2.5GHz)の周波数に対応させているので、FMラジオやテレビジョン受像の電波だけでなく、GPS信号、IMT−2000携帯電話及びVICS電波ビーコンといった他の電波の各周波数におけるUWBパルス信号41〜44からの影響を回避することができ、その放射ノイズをも大きく低減することができる。
また、もし周波数が2.4GHzの無線LANやBluetooth(商標)を自動車において使用する場合は、各無線装置の周辺では2〜2.5GHz帯の第3のUWBパルス信号43を使用しないようにすることにより、放射ノイズの影響を軽減することができる。
{第3実施形態}
本発明の第3実施形態においては、第2実施形態におけるマルチバンドの複数のUWBパルス信号41〜44(図7及び図8)と、第1実施形態で説明したシングル波(図4〜図6)とを、自動車内で同軸メタルケーブル7が配策される位置に応じて切り換えて送受信するようになっている。
図9は、自動車を平面視した場合のシングル波であるUWBパルス信号36とマルチバンド化されたUWBパルス信号41〜44の通信エリアを示す図である。
図9中の第1の領域Ar1は、自動車の後部座席周辺であり、カーナビゲーション装置、IMT−2000携帯電話及びVICS電波ビーコンが使用されることがない領域である。また、この第1の領域Ar1では、無線LANやBluetooth(商標)が使用されない領域である。したがって、自動車の前部で、カーナビゲーション装置、IMT−2000携帯電話、VICS電波ビーコン、無線LAN及びBluetooth(商標)が使用されても、自動車の後部座席周辺に配策された同軸メタルケーブル7でのみシングル波(図4〜図6)であるUWBパルス信号を適用しているので、この後部座席周辺の同軸メタルケーブル7から放射ノイズが放出されても、自動車の前部の、カーナビゲーション装置、IMT−2000携帯電話、VICS電波ビーコン、無線LAN及びBluetooth(商標)の各電波に干渉することはない。
そして、自動車の前部座席周辺に配策された同軸メタルケーブル7においては、自動車内で使用される電波の周波数を考慮して、マルチバンド化された複数のUWBパルス信号41〜44が選択的に使用される。具体的には、自動車の前部座席周辺の第2及び第3の領域Ar2,Ar3で、カーナビゲーション装置、IMT−2000携帯電話及びVICS電波ビーコンが使用され、さらに運転席周辺の第2の領域Ar2において、2〜2.5GHz帯のBluetooth(商標)が使用される場合を考えると、Bluetooth(商標)が使用される第2の領域Ar2では、図7及び図8に示したマルチバンド化された複数のUWBパルス信号41〜44のうち、2〜2.5GHz帯の第3のUWBパルス信号43は非使用とし、第1,第2,第4のUWBパルス信号41,42,44のみを使用する。また、Bluetooth(商標)が使用されない第3の領域Ar3では、マルチバンド化された全てのUWBパルス信号41〜44が使用される。
ここで、同軸メタルケーブル7が、複数の領域Ar1〜Ar3のうちのどの領域に配策されているかは、これらが接続される各車載電子ユニット1,2,3の配置位置に依存する。したがって、各車載電子ユニット1,2,3のUWBインタフェース装置5が、他の車載電子ユニット1,2,3のUWBインタフェース装置5にUWBパルス信号を送信する際に、その送信先の車載電子ユニット1,2,3に到達するまでの同軸メタルケーブル7の配置位置を各UWBインタフェース装置5がフラッシュメモリ等の記憶手段に記憶しておき、UWBパルス信号の送信先に応じて、マルチバンド化したUWBパルス信号41〜44を選択し、またシングル波としてのUWBパルス信号36を選択する。
この実施形態における車載マルチメディア伝送システムの全体構成は、例えば図1に示した第1実施形態と同様であり、またUWBインタフェース装置5の構成についても、図2に示した第1実施形態と同様である。ただし、上述のように、マルチバンド化したUWBパルス信号41〜44の少なくとも一部と、シングル波としてのUWBパルス信号36とを、送信先の車載電子ユニット1,2,3に応じて切り換える点で、第1実施形態と異なる。
以上のように、この実施形態では、自動車内の同軸メタルケーブル7の配策位置に応じて、周波数帯域の異なる複数のUWBパルス信号を組み合わせて使用するので、自動車で実際に使用される他の様々な無線装置の使用位置に対し、放射ノイズによる干渉を適切に低減することができる。
尚、上記各実施形態では、同軸メタルケーブル7を通じてUWBパルス信号を送受信していたが、無線でUWBパルス信号を送受信しても差し支えない。
また、上記各実施形態では、UWBパルス信号のインパルスのパルス幅が、数百ピコ秒〜1ナノ秒程度と説明したが、このパルス幅を、パルス発生回路25の動作周波数によって可及的に小さく設定しても差し支えないことは言うまでもない。その結果、UWBパルス信号のインパルスのパルス幅の下限値はゼロに近似する値となってもよい。
本発明の第1実施形態に係る車載マルチメディア伝送システムを示す全体ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る車載マルチメディア伝送システムのUWBインタフェース装置を示すブロック図である。 FMラジオとテレビジョン受像についての無線周波数とベースバンド信号の周波数帯域を示す図である。 FMラジオとテレビジョン受像についての無線周波数とUWBパルス信号の周波数帯域を示す図である。 シングル波であるUWBパルス信号を示す波形図である。 シングル波であるUWBパルス信号の周波数スペクトルを示す図である。 マルチバンド化されたUWBパルス信号を示す図である。 マルチバンド化されたUWBパルス信号の周波数スペクトルを示す図である。 自動車を平面視した場合のシングル波であるUWBパルス信号とマルチバンド化されたUWBパルス信号の通信エリアを示す図である。
符号の説明
1,2,3 車載電子ユニット
5 UWBインタフェース装置
7 同軸メタルケーブル
13 通信LSI
21 符合化・乱数発生回路
23 タイマ回路
25 パルス発生回路
27 フィルタ・アンプ回路
29 相関器LSI
31 復調回路

Claims (10)

  1. 自動車内の複数の車載電子ユニット間で種々の情報を送受信する車載マルチメディア伝送システムであって、
    前記各車載電子ユニットが、当該車載電子ユニット同士の間で、断続的なインパルスが現れるパルス信号を用いて送受信するためのインタフェース装置を備え、
    前記インパルスのパルス幅が、1ナノ秒以下である、車載マルチメディア伝送システム。
  2. 請求項1に記載の車載マルチメディア伝送システムであって、
    前記パルス信号が、超広帯域パルス信号である、車載マルチメディア伝送システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車載マルチメディア伝送システムであって、
    前記車載電子ユニット同士がメタルケーブルで接続され、
    前記パルス信号が、メタルケーブル上で送受信される、車載マルチメディア伝送システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の車載マルチメディア伝送システムであって、
    前記各車載電子ユニットが、ベースバンド信号を入出力するベースバンド通信手段をさらに備え、
    前記インタフェース装置が、前記ベースバンド通信手段で入出力される前記ベースバンド信号と、他の車載電子ユニットとの間で送受信する前記パルス信号とを変換する、車載マルチメディア伝送システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の車載マルチメディア伝送システムであって、
    前記インタフェース装置が、周波数帯域の異なる複数のパルス信号を組み合わせてマルチバンド化し、当該パルス信号の周波数スペクトルの谷間の周波数と、自動車で利用される他の無線信号の周波数を対応させて当該パルス信号を生成する、車載マルチメディア伝送システム。
  6. 請求項5に記載の車載マルチメディア伝送システムであって、
    前記インタフェース装置が、送信先の車載電子ユニットに応じて、前記パルス信号の周波数帯域を変更して生成する、車載マルチメディア伝送システム。
  7. 自動車内に搭載された複数の車載電子ユニット同士の間でメタルケーブルを通じて種々の情報を送受信するよう前記各車載電子ユニットに搭載されたインタフェース装置であって、
    パルス間隔を設定するパルス間隔設定手段と、
    前記パルス間隔設定手段で設定されたパルス間隔で断続的且つパルス幅が1ナノ秒以下のインパルスが現れるパルス信号を生成し、当該パルス信号を前記メタルケーブルに出力するパルス発生回路と、
    前記メタルケーブルから入力されたパルス信号を受信して前記各車載電子ユニット内で処理可能な信号に変換する受信手段と
    を備える、インタフェース装置。
  8. 請求項7に記載のインタフェース装置であって、
    前記パルス信号が、超広帯域パルス信号である、インタフェース装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載のインタフェース装置であって、
    前記パルス発生回路が、周波数帯域の異なる複数のパルス信号を組み合わせてマルチバンド化し、当該パルス信号の周波数スペクトルの谷間の周波数と、自動車で利用される他の無線信号の周波数を対応させて当該パルス信号を生成する、インタフェース装置。
  10. 請求項9に記載のインタフェース装置であって、
    前記インタフェース装置が、送信先の車載電子ユニットに応じて、前記パルス信号の周波数帯域を変更して生成する、インタフェース装置。
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