JP2005072993A - Fetスイッチ回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のFETスイッチ101は、第1及び第2の電界効果トランジスタ111a,111bの直列接続により、第2のFETスイッチ102は、第3及び第4の電界効果トランジスタ112a,112bの直列接続により、それぞれ構成されてなり、第1及び第2のFETスイッチ101,102の一端は、共に共通高周波入力端子104に接続される一方、他端はそれぞれ別個の個別高周波入出力端子105,106に接続されており、さらに、第1の電界効果トランジスタ111aのドレイン・ゲート間には、第1のキャパシタ117aが、第3の電界効果トランジスタ112aのドレイン・ゲート間には、第2のキャパシタ118aが、それぞれ接続されて、通過損失の低減と、高いパワーハンドリング能力の確保が可能な構成となっている。
【選択図】図1
Description
以下、図6を参照しつつこの従来回路について説明する。
まず、このFETスイッチ回路は、SPDT(Single Pole Double Throw)スイッチ(単極双投スイッチ)の回路構成例であり、共通高周波入出力端子(図6においては「PC」と表記)104と第1の個別高周波入出力端子(図6においては「P1」と表記)105との間に、第1及び第2の電界効果トランジスタ111a,111bの直列接続により構成されてなる第1のFETスイッチ(図6においては「SW1」と表記)101が、共通高周波入出力端子104と第2の個別高周波入出力端子(図6においては「P2」と表記)106との間に、第3及び第4の電界効果トランジスタ112a,112bの直列接続により構成されてなる第2のFETスイッチ(図6においては「SW2」と表記)102が、それぞれ設けられた構成となっているものである。
かかる回路においては、電界効果トランジスタが直列接続されることで、スイッチオフ時に、伝送信号によって各々の電界効果トランジスタ単体に印加されるドレイン・ソース間電圧を低減し、パワーハンドリング能力の向上が図られたものとなっている。
かかる不都合を回避するため、図6に示された回路においては、共通高周波入出力端子104、第1及び第2の個別高周波入出力端子105,106と、これら共通高周波入出力端子104、第1及び第2の個別高周波入出力端子105,106に接続された対応する電界効果トランジスタ111a,111b,112a,112bのゲートとの間に、それぞれキャパシタ117a,117b,118a,118bを接続することで、パワーハンドリング能力の向上と共に、チップ面積の減少を実現している。
図7には、SPnTスイッチの構成例が示されており、以下、同図を参照しつつこの従来回路について概括的に説明する。なお、図6に示された構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明することとする。
かかる構成は、図6に示された回路が2つのFETスイッチ101,102の一端が共通高周波入出力端子104に共通に接続されたものであるのに対して、n個のFETスイッチが同様に接続されて構成されたもので、個々のFETスイッチの構成は図6の場合のそれと基本的に同一である。したがって、かかる構成においても、図6と同様に高いパワーハンドリング能力が得られるものとなっている。なお、共通高周波入出力端子104と第xの高周波入出力端子Px(xは自然数、1≦x≦n)との間のアイソレーション向上のために、第xの高周波入出力端子Pxとアースとの間に例えばシャントスイッチを設けることが考えられるが、この場合、シャントスイッチを第1のFETスイッチ101同様な構成とすることで、同様にパワーハンドリング能力を得られることは勿論のことである。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、電界効果トランジスタのオフ状態における入力信号の漏洩を抑圧し、通過損失を増加させることなく、しかも、高いパワーハンドリング能力を維持することのできるFETスイッチを提供することにある。
電界効果トランジスタにより構成されてなる第1及び第2のFETスイッチを有し、前記第1及び第2のFETスイッチの一端が共に共通する高周波入出力端子に接続される一方、前記第1及び第2のFETスイッチの他端は、それぞれ個別の高周波入出力端子に接続されて単極双投スイッチが構成されてなるFETスイッチ回路であって、
前記第1及び第2のFETスイッチにおいて、前記共通の高周波入出力端子にドレイン又はソースが接続された電界効果トランジスタのゲートと、当該高周波入出力端子との間に、それぞれキャパシタが接続されて設けられ、前記共通の高周波入出力端子又は、オン状態にある前記FETスイッチに接続された前記個別の高周波入出力端子のいずれからも大電力信号の入力を可能としてなるものである。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。また、図6及び図7に示された従来回路と同一の構成要素については、同一の符号を付すこととする。
最初に、本発明の実施の形態におけるFETスイッチ回路であって、特に、SPDTスイッチが構成された第1の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
この第1の構成例におけるFETスイッチ回路は、共通高周波入出力端子104と第1の個別高周波入出力端子105間に設けられた第1のFETスイッチ101と、共通高周波入出力端子104と第2の個別高周波入出力端子106間に設けられた第2のFETスイッチ102とを具備して構成されたものとなっている。
しかして、第1のFETスイッチ101は、直列接続された第1及び第2の電界効果トランジスタ111a,111b(第3及び第4の電界効果トランジスタ112a,112b)を主たる構成要素として構成されたものである。すなわち、第1の電界効果トランジスタ111a(第3の電界効果トランジスタ112a)のソースと第2の電界効果トランジスタ111b(第4の電界効果トランジスタ112b)のドレインとが相互に接続される一方、第1の電界効果トランジスタ111a(第3の電界効果トランジスタ112a)のドレインは、共通高周波入出力端子104に、第2の電界効果トランジスタ111b(第4の電界効果トランジスタ112b)のソースは、第1の個別高周波入出力端子105(第2の個別高周波入出力端子106)に、それぞれ接続されている。
そして、共通高周波入出力端子104と第1の電界効果トランジスタ111a(第3の電界効果トランジスタ112a)のゲート間には、第1のキャパシタ117a(第2のキャパシタ118a)が接続されている。ここで、第1及び第2のキャパシタンス117a,118aの容量は、それぞれが接続されている第1及び第3の電界効果トランジスタ111a,112aのオフ状態におけるゲート・ドレイン間の寄生容量値以下に設定するのが好適である。なお、第1及び第3の電界効果トランジスタ111a,112aのソースが共通高周波入出力端子104に接続されている場合には、第1及び第2のキャパシタ117a,118aの容量は、第1及び第3の電界効果トランジスタ111a,112aのオフ状態におけるゲート・ソース間の寄生容量値以下が好適である。
さらに、第1及び第2のFETスイッチ101,102が共にオフ状態にある場合においても上述したと同様の作用が得られる。すなわち、第2のFETスイッチ102のオフ状態が、電界効果トランジスタの直列接続と第2のキャパシタ118aにより確実に確保されるのは、第1のFETスイッチ101についても同様である。
かかる構成例は、図1に示された回路が2つのFETスイッチ101,102が共通高周波入出力端子104に共通に接続されたものであるのに対して、n個のFETスイッチが同様に接続されて構成されたもので、個々のFETスイッチの構成は図1の場合のそれと基本的に同一であるのでそれぞれについての詳細な説明は省略することとする。
この構成例においても、共通高周波入出力端子104に大電力信号が印加された場合においては、図1に示されたSPDTスイッチで説明したと同様の作用、効果が得られることに変わりはないものであるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
共通高周波入出力端子104と反対側の高周波入出力端子に大電力信号が入力される場合として、例えば、第1の個別高周波入出力端子105に大電力信号が印加されるとする。そして、第1のFETスイッチ101がオン状態にあり、第2のFETスイッチ102がオフ状態にあるとする。
次に、上述の場合と逆に、第1のFETスイッチ101がオフ状態にあり、第2のFETスイッチ102がオン状態にあって、第3の高周波入力端子106に大電力信号が印加された場合においても基本的に上述したと同様に、第2のキャパシタ118aはパワーハンドリング能力とは無関係であり、第1のFETスイッチ101においては、複数の電界効果トランジスタの直列接続により構成されていることと、第1のキャパシタ117aが設けられていることにより第1のFETスイッチ101のオフ状態が安定、確実に保持されるものとなっている。
この場合においても、図3で説明したものと基本的に同様である。すなわち、例えば、第1の個別高周波入出力端子105に大電力信号が印加される場合にあって、第1のFETスイッチ101のみオン状態にあり、第2のFETスイッチ102以降の全てのFETスイッチがオフ状態にあるとすると、第1のキャパシタ117aはパワーハンドリング能力とは無関係である。一方、第2のFETスイッチ102以降のFETスイッチにおいては、複数の電界効果トランジスタの直列接続により構成されていることと、それぞれのFETスイッチに設けられたキャパシタ、例えば、第2のFETスイッチ102においては、第2のキャパシタ118aが設けられていることによりそれぞれのオフ状態が安定、確実に保持されるものとなっている。このような作用は、共通高周波入出力端子104と反対側の他の高周波入出力端子に大電力信号が印加され、対応するFETスイッチがオン状態で、その他の残りのFETスイッチがオフ状態の場合にも全く同様である。
まず、図5において、横軸は入力電力(dBm)を、縦軸は通過損失(dB)を、それぞれ示している。また、同図において、本発明の実施の形態におけるFETスイッチ回路の特性は実線により、従来回路の特性は二点鎖線により、さらに、キャパシタを有しない回路構成における特性は一点鎖線により、それぞれ表されている。
同図によれば、入力電力が大凡30dBm付近まではキャパシタの無い回路が最も通過損失が少ないが、入力電力が大凡30dBmを越えた後は急激に通過損失が増大するものとなっている。
これに対して、本発明の実施の形態におけるFETスイッチ回路は、入力電力が大凡34dBm近傍までは通過損失は従来回路より少なく、かつ、ほぼ一定となっており、入力電力が大凡34dBmを越える付近から従来回路同様に通過損失が増加するものとなっているが、この場合にあっても、通過損失は従来回路に比して小さく、広範な入力電力の変化範囲において従来回路に比して通過損失特性の改善がなされていることが確認できるものとなっている。
102…第2のFETスイッチ
103…第nのFETスイッチ
104…共通高周波入出力端子
105…第1の個別高周波入出力端子
106…第2の個別高周波入出力端子
107…第nの個別高周波入出力端子
111a…第1の電界効果トランジスタ
111b…第2の電界効果トランジスタ
112a…第3の電界効果トランジスタ
112b…第4の電界効果トランジスタ
113a…第(2×n−1)の電界効果トランジスタ
113b…第(2×n)の電界効果トランジスタ
117a…第1のキャパシタ
118a…第2のキャパシタ
119a…第nのキャパシタ
Claims (3)
- 電界効果トランジスタにより構成されてなる第1及び第2のFETスイッチを有し、前記第1及び第2のFETスイッチの一端が共に共通する高周波入出力端子に接続される一方、前記第1及び第2のFETスイッチの他端は、それぞれ個別の高周波入出力端子に接続されて単極双投スイッチが構成されてなるFETスイッチ回路であって、
前記第1及び第2のFETスイッチにおいて、前記共通の高周波入出力端子にドレイン又はソースが接続された電界効果トランジスタのゲートと、当該高周波入出力端子との間に、それぞれキャパシタが接続されて設けられ、前記共通の高周波入出力端子又は、オン状態にある前記FETスイッチに接続された前記個別の高周波入出力端子のいずれからも大電力信号の入力を可能としてなることを特徴とするFETスイッチ回路。 - 電界効果トランジスタにより構成されてなるn個のFETスイッチを有し、前記n個のFETスイッチの一端が共に共通する高周波入出力端子に接続される一方、前記n個のFETスイッチの他端は、それぞれ個別の高周波入出力端子に接続されて単極複投スイッチが構成されてなるFETスイッチ回路であって、
前記n個のFETスイッチにおいて、前記共通の高周波入出力端子にドレイン又はソースが接続された電界効果トランジスタのゲートと、当該高周波入出力端子との間に、それぞれキャパシタが接続されて設けられ、前記共通の高周波入出力端子又は、オン状態にある前記FETスイッチに接続された前記個別の高周波入出力端子のいずれからも大電力信号の入力を可能としてなることを特徴とするFETスイッチ回路。 - 前記キャパシタの容量値は、当該キャパシタが接続された各々の電界効果トランジスタのオフ状態におけるゲート・ドレイン間の寄生容量値、または、ゲート・ソース間の寄生容量値以下に設定されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のFETスイッチ回路。
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