JP2005072658A - パケット送信制御装置及びパケット送信制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このパケット送信制御装置10は、複数のパケットデータを所定のパケット送信間隔で、移動通信端末20に無線によって送信するパケット送信部103と、複数のパケットデータのACK信号を移動通信端末20から受信する応答受信部106と、所定時間TA内に応答受信部106によってACK信号が受信されなかった場合、パケット送信間隔を変更する送信間隔変更部109とを備え、パケット送信部103は、送信間隔変更部109によって変更されたパケット送信間隔で複数のパケットデータを再送することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット送信制御装置及びパケット通信制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
移動体通信等の無線通信においては、フェージングの影響により、受信電波の強度が時間的に絶えず変動する。このフェージングは、複数の電波が、伝搬路上における地形及び建造物により反射、回折、及び散乱を受けて異なった伝搬ルートを伝搬した後、相互に干渉することにより生ずるものである。このフェージングにより、受信電波の強度の変動値が40dB程度に達する場合もある。
【0003】
このような受信電波の強度の変動は、無線パケット通信におけるパケットロスの原因となる。このようなパケットロスに対処する技術として、パケット再送技術が利用されている。このパケット再送技術においては、無線環境に応じて再送周期や送信データサイズ等のパケット送信時のパラメータを制御することが行われている。
【0004】
例えば、特許文献1に記載の適応再送要求制御装置においては、受信側で無線区間の回線の状態を測定した後、その回線状態に最適なパケット再送制御周期を選択して、良好な遅延特性を得るような技術が利用されている。また、特許文献2に記載のパケット通信制御装置では、移動通信端末からのパケットの再送回数を検出し、その再送回数から回線品質を判定し、通信タイミングと送信データサイズを制御することが行われている。
【0005】
このように回線品質等の無線環境を判定した後にパケット送信を制御する方法においては、判定処理のステップが追加されるため伝送遅延を生じやすい傾向にある。その一方で、より単純なパケット再送制御の方法として、特許文献3に記載の無線通信装置のように、パケットロスを検出した場合に予め定められた時間を空けた後にパケットを再送することも行われている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−271303号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2002−281047号公報
【0008】
【特許文献3】
特開平11−252103号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献3に記載の従来技術においては、フェージングにより絶えず変化する無線環境に対応したパケットデータの回復が可能なパケット再送制御を行うことは困難である。
【0010】
特に、本発明者らは、送信側から複数のパケットデータを連続して送信後、全てのパケットデータを受信後に、受信側から送信側に受信応答を返信するような方式の場合に、従来技術では不充分であると考えた。このような場合には、再送されるデータは、複数のパケットデータ単位である。つまり、この場合に、上記特許文献1及び2に記載の再送制御方法では、個々のパケットデータを、フェージングによる受信電波強度の変動に合わせて送信することはできない。
【0011】
そこで、本発明はかかる課題に鑑みて為されたものであり、フェージング特性に応じて伝送効率を高めることが可能なパケット送信制御装置及びパケット送信制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明者らは様々な検討を行った。本発明者らは、移動通信端末等の受信側無線機における受信電波強度のパターンが、受信側無線機の移動速度と強く関連づけられていることに着目した。特に、移動体通信においては、移動通信端末の移動速度が無線基地局の通信エリア地域毎にある程度の規則性を持っていることを見出した。例えば、高速道路付近に設置された無線基地局の通信エリアにおいては、移動通信端末の移動速度が速く、田園地域に設置された基地局の通信エリアにおいては、移動通信端末の移動速度が遅い傾向にある。すなわち、このような受信電波強度のパターンに合わせて個々のパケット送信タイミングの制御を行うことができれば、より信頼度の高いデータ通信が可能である。本発明はこれらの知見に基づいてなされたものである。
【0013】
本発明のパケット送信制御装置は、複数のパケットデータを所定の送信間隔で、受信側無線機に無線によって送信するパケット送信手段と、複数のパケットデータの受信応答を受信側無線機から受信する応答受信手段と、複数のパケットデータ送信後の所定時間内に応答受信手段によって受信応答が受信されなかった場合、送信間隔を変更する送信間隔変更手段とを備え、パケット送信手段は、送信間隔変更手段によって変更された送信間隔で複数のパケットデータを再送することを特徴とする。
【0014】
本発明のパケット送信制御方法は、パケット送信手段が、複数のパケットデータを所定の送信間隔で、受信側無線機に無線によって送信するパケット送信ステップと、応答受信手段が、複数のパケットデータの受信応答を受信側無線機から受信する応答受信ステップと、送信間隔変更手段が、複数のパケットデータ送信後の所定時間内に応答受信手段によって受信応答が受信されなかった場合、送信間隔を変更する送信間隔変更ステップとを備え、パケット送信ステップにおいて、送信間隔変更手段によって変更された送信間隔で複数のパケットデータを再送することを特徴とする。
【0015】
このようなパケット送信制御装置及びパケット送信制御方法では、パケット送信手段が、所定の送信間隔で無線によって複数のパケットデータを送信し、応答受信手段が、受信側無線機から受信応答を受信する。送信間隔変更手段が、所定時間内に受信応答が無い場合に送信間隔を変更し、パケット送信手段は、変更された送信間隔で複数のパケットデータの再送を行う。これにより、フェージングによる受信電波強度の変化パターンに適合しない場合に、パケットデータの送信間隔を適宜修正することができる。
【0016】
また、パケット送信制御装置においては、所定時間内に受信応答が受信された率の高い送信間隔を決定する送信間隔決定手段を更に備え、パケット送信手段は、送信間隔決定手段によって決定された送信間隔を優先的に用いて、複数のパケットデータを受信側無線機に無線によって送信するものであることが好ましい。
【0017】
このような構成とすれば、送信間隔決定手段が、過去の受信応答が受信された率の高い送信間隔を決定し、パケット送信手段は、決定された送信間隔を優先的に用いてパケットデータを送信するので、受信電波強度の変化パターンに適合するまでの伝送遅延時間がより短縮される。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態にかかるパケット送信制御装置について図面を参照して説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
まず、本実施形態にかかるパケット送信制御装置の構成について説明する。図1は、本発明の好適な一実施形態を示すパケット送信制御装置の概略構成図である。このパケット送信制御装置10は、移動体通信ネットワーク30を介して、送信側無線機である基地局401〜40nと接続されている。また、基地局401の通信エリア内には、受信側無線機である移動通信端末20が位置している。以下、各構成要素について詳細に説明する。
【0020】
移動体通信ネットワーク30は、任意の通信設備間において送受されるパケットデータを中継することが可能なパケットデータ通信網である。
【0021】
基地局401〜40nは、移動通信端末20と無線により双方向のデータ通信を行うことにより、移動通信端末20を移動体通信ネットワーク30に接続させるための無線設備である。ここでは、説明の便宜上、初期状態において、基地局401と移動通信端末20との間の無線リンクは確立されていないものとする。この無線リンクが確立されるまでの間は、パケット送信制御装置10は、基地局401を介して、移動通信端末20に対して、無線リンクの確立に必要な情報を含む制御メッセージを送信する。パケット送信制御装置10は、この制御メッセージを7個のパケットデータに分離して送信する。
【0022】
移動通信端末20は、基地局401〜40nと移動体通信ネットワーク30とを介して、パケット送信制御装置10とデータ通信が可能な通信端末である。移動通信端末20は、基地局401から制御メッセージを構成する全パケットデータを正常に受信した場合には、基地局401を介して、パケット送信制御装置10に対してACK信号(受信応答)を返送する機能を有する。つまり、移動通信端末20は、制御メッセージを構成する7個のパケットデータを受信するまでは無線リンクの確立がされないため、ACK信号は返送することはできない。
【0023】
パケット送信制御装置10は、基地局401〜40nと移動通信端末20との間の無線によるパケットデータの送信制御を行うシステムである。パケット送信制御装置10の機能的構成要素としては、パケット生成部101と、データメモリー102と、パケット送信部103(パケット送信手段)と、再送回数計数部104と、応答受信部106(応答受信手段)と、送信間隔決定部108(送信間隔決定手段)と、送信間隔変更部109(送信間隔変更手段)と、再送回数情報格納部110と、パラメータ格納部111と、応答履歴情報格納部112と、端末位置情報格納部113とを備えている。
【0024】
パケット生成部101は、移動通信端末20に送信する制御メッセージを生成する部分である。制御メッセージは7個のパケットデータから構成されており、移動通信端末20と基地局401との無線リンクの確立に必要な情報を含んでいる。パケット生成部101は、生成した制御メッセージをパケットデータに分離してデータメモリー102に対して出力する。
【0025】
データメモリー102は、パケット生成部101により生成された制御メッセージを構成するパケットデータを一時的に蓄積するメモリーである。
【0026】
パケット送信部103は、データメモリー102に蓄積された複数のパケットデータを制御メッセージ単位で、基地局401〜40nを介して移動通信端末20に送信する部分である。この際、パケット送信部103は、送信間隔決定部108により決定された優先送信間隔(詳細は、後述する。)を優先的に用いて制御メッセージの送信を行う。ここで、制御メッセージは、7個のパケットデータに分離して所定のパケット送信間隔(送信間隔)で送信される。また、パケット送信部103は、送信間隔変更部109によって変更されたパケット送信間隔で複数のパケットデータで構成される制御メッセージの再送を行う。
【0027】
ここで、「パケット送信間隔」とは、制御メッセージを構成するパケットデータが基地局401から移動通信端末20に送信されるときのパケットデータ間の時間間隔である。図2は、基地局401から移動通信端末20に送信されたパケットデータのイメージを表す図である。図2に示す例によれば、制御メッセージを構成するパケットが、前のパケットの最終データビットと次のパケットの第1データビットとの時間間隔がTPとなるように送信されている。この例におけるパケット送信間隔はTPとなる。
【0028】
図1に戻って、より詳細には、パケット送信部103は、データメモリー102に制御メッセージが蓄積されているかどうかを監視し、制御メッセージが蓄積されている場合に、その制御メッセージを送信するように動作する。この際に適用するパケット送信間隔は、送信間隔変更部109に対して問い合わせることにより取得される。合わせて、データメモリー102に複数の送信宛先に対する制御メッセージが蓄積されている場合には、それぞれの制御メッセージが所定のパケット送信間隔で送信されるように送信順序の制御も行う。また、パケット送信部103は、応答受信部106によるACK信号受信有無に基づいて、制御メッセージを構成するパケットデータを再送することも行う。
【0029】
さらに、パケット送信部103は、パケットデータを送信又は再送した場合には、再送回数計数部104に対して、再送フラグと送信宛先情報とを出力する。例えば、移動通信端末20の電話番号「090−XXXX−XXXX」を送信宛先として制御メッセージを再送した場合は、送信宛先情報「090−XXXX−XXXX」及び再送フラグ「ON」を出力する。再送フラグは、制御メッセージが再送されたことを示すフラグである。同時に、パケット送信部103は、制御メッセージを送信又は再送した場合には、送信又は再送した日時を示す制御メッセージ送信日時情報と、送信宛先情報と、パケット送信間隔情報とを、応答受信部106に対して出力する。
【0030】
再送回数計数部104は、パケット送信部103から出力された送信宛先情報と再送フラグとに基づいて、出力時点での制御メッセージの再送回数を算出する部分である。まず、再送回数計数部104は、再送回数情報格納部110に格納されたデータを参照する。図3は、再送回数情報格納部110に格納されたデータの構成図の一例である。図3の例によれば、再送回数情報「2」が送信宛先情報「090−XXXX−XXXX」に関連づけて格納されている。この例は、この送信宛先に対して既に制御メッセージが2回再送されていることを意味している。そこで、再送回数計数部104は、送信宛先情報がパケット送信部103から出力されたものと一致するレコードを抽出する。その後、再送フラグが「ON」の場合は、抽出したデータの再送回数情報に1を加える。一方、再送フラグが「OFF」の場合は、再送回数情報を「0」に更新する。
【0031】
図1に戻って、応答受信部106は、パケット送信部103により送信された制御メッセージに対するACK信号を、移動通信端末20から受信する部分である。この場合、応答受信部106は、所定時間TA内に、移動通信端末20からACK信号が受信されるかを監視する。所定時間TA内かどうかは、パケット送信部103から出力された制御メッセージ送信日時情報から経過した時間で判定する。移動通信端末20から、基地局401を介してACK信号を受信すると、制御メッセージ送信日時情報と、ACK信号受信日時情報と、パケット送信間隔情報とを、基地局IDに関連づけて応答履歴情報格納部112に格納する。一方、所定時間TA内にACK信号を受信しなかった場合には、ACK信号受信日時情報をNULLデータとして、応答履歴情報格納部112に格納する。図4は、このようにして応答履歴情報格納部112に格納されたデータの構成図の一例である。図4の例によれば、制御メッセージ送信日時情報「2003/8/8 20:30:00」と、ACK信号受信日時情報「NULL」と、パケット送信間隔情報「T1」とが、基地局401を表す基地局ID「BSID1」に関連づけて格納されている。この場合、パケット送信間隔「T1」で制御メッセージを送信した場合に、移動通信端末20から所定時間TA以内にACK信号が受信されなかったことを意味している。
【0032】
図1に戻って、また、応答受信部106は、所定時間TA内にACK信号を受信しなかった場合には、パケット送信部103に対して制御メッセージを再送するように指示する。
【0033】
送信間隔決定部108は、応答受信部106によるACK信号受信履歴に基づいて、所定時間TA内にACK信号が受信された率の高いパケット送信間隔を決定する部分である。ここで、送信間隔決定部108は、1週間毎、1ヶ月毎等の一定期間毎に上記決定処理を行うように動作する。具体的には、送信間隔決定部108は、応答履歴情報格納部112を参照して、基地局ID、パケット送信間隔情報毎にデータをグルーピングする。グルーピングしたデータから、全体のレコード数に対するACK信号受信日時がNULLでないレコード数の率(成功確率)を算出する。そして、送信間隔決定部108は、算出された率が最も高いパケット送信間隔情報を基地局ID毎に決定して、優先送信間隔情報として決定する。送信間隔決定部108は、決定した優先送信間隔情報を、パケットデータ送信に関するパラメータを格納するパラメータ格納部111に格納する。図5は、パラメータ格納部111に格納されたデータの構成図の一例を示す。図5に示す例は、基地局ID「BSID1」で特定される基地局401に関して、優先送信間隔情報として「T1+ΔT」が決定された場合である。このように、優先送信間隔情報「T1+ΔT」をパケット送信間隔情報として、再送回数情報「0」及び基地局ID「BSID1」に関連づけて格納する。これは、再送回数「0」の時、つまり初回送信時に、このパケット送信間隔で送信されることを意味する。さらに、送信間隔決定部108は、再送回数「1」〜「6」に対してパケット送信間隔が段階的に変化するように、パケット送信間隔情報「T1+2ΔT」〜「T1」をそれぞれの再送回数に対応させて格納する。これらのデータは、パケットデータを中継する基地局401〜40n毎に、再送回数に対応して、パケット送信間隔を変更するように制御するために用いられる。
【0034】
図1に戻って、送信間隔変更部109は、複数のパケットデータからなる制御メッセージ送信後の所定時間TA内に、応答受信部106によってACK信号が受信されなかった場合に、パケット送信間隔を変更してパケット送信部103に通知する部分である。より具体的には、送信間隔変更部109は、パケット送信部103からパケット送信間隔の問い合わせがあった場合に、パラメータ格納部111を参照して、再送回数及び中継する基地局に対応するパケット送信間隔情報を返信する。ここでの再送回数は、再送回数情報格納部110を参照して、該当する送信宛先に関して格納された再送回数情報から求められる。また、送信宛先に送信するパケットデータを中継する基地局の特定は、端末位置情報格納部113を参照することにより行う。図6は、端末位置情報格納部113に格納されたデータの構成図の一例である。図6の例によれば、移動通信端末20を通信エリア内に置く基地局を特定する在圏基地局ID「BSID1」が、移動通信端末20の電話番号である端末ID「090−XXXX−YYYY」に関連づけて格納されている。このデータにより送信間隔変更部109は、移動通信端末20に送信するパケットデータを中継する基地局を基地局401と特定する。例えば、図5の例によれば、基地局ID「BSID1」、及び再送回数「2」の場合、送信間隔変更部109は、パケット送信間隔を「T1+3ΔT」に変更して、パケット送信部103に通知する。
【0035】
続いて、本実施形態にかかるパケット送信制御装置10の動作について説明し、併せて、本発明の実施形態にかかるパケット送信制御方法について説明する。図7は、パケット送信制御装置10が移動通信端末20に制御メッセージを送信する際の動作を示すフローチャート、図8は、パケット送信制御装置10がパケット送信間隔を決定する際の動作を示すフローチャートである。まず、図7を用いて、パケット送信制御装置10が移動通信端末20に制御メッセージを送信する際の動作について説明する。
【0036】
まず、パケット生成部101が、移動通信端末20に送信する制御メッセージを生成し、データメモリー102に出力する(ステップS01)。制御メッセージがデータメモリー102に出力されると、パケット送信部103が送信間隔変更部109に対してパケット送信間隔情報を問い合わせる(ステップS02)。
【0037】
これに対して、送信間隔変更部109により、端末位置情報格納部113が参照され、移動通信端末20が位置する通信エリアの基地局401に関する基地局IDが取得される(ステップS03)。次に、送信間隔変更部109により、再送回数情報格納部110が参照され、移動通信端末20に関する再送回数情報が取得された後、これに1を加算して次の再送回数が算出される(ステップS04)。そして、送信間隔変更部109により、パラメータ格納部111が参照され、再送回数及び基地局401に対応するパケット送信間隔情報が取得され、パケット送信部103に返信される(ステップS05)。
【0038】
また、パケット送信部103は、送信停止指示が入力されているか否かを判定する(ステップS06)。そして、送信停止指示が入力されている場合には(ステップS06;YES)、処理を終了する。一方、送信停止指示が入力されていない場合には(ステップS06;NO)、パケット送信部103が、返信されたパケット送信間隔となるように、基地局401を介して制御メッセージを移動通信端末20に送信する(ステップS07)。制御メッセージ送信後、再送回数計数部104により、再送回数情報格納部110に格納された移動通信端末20に関する再送回数情報が更新される(ステップS08)。
【0039】
その後、応答受信部106により、所定時間TA内にACK信号が受信されたか否かが判定される(ステップS09)。所定時間TA内にACK信号が受信された場合には(ステップS09;YES)、ACK信号受信日時情報を含む応答履歴が応答履歴情報格納部112に格納され(ステップS10)、処理を終了する。
【0040】
一方、所定時間TA内にACK信号が受信されなかった場合には(ステップS09;NO)、ACK信号受信日時情報がNULLである応答履歴が応答履歴情報格納部112に格納される(ステップS11)。次に、パケット送信部103は、再送回数が最大再送回数に達したか否かを判定する(ステップS12)。再送回数が最大再送回数に達していない場合には(ステップS12;NO)、再度ステップS02からの処理を繰り返して、制御メッセージが再送される。一方、再送回数が最大再送回数に達した場合には(ステップS12;YES)、処理を終了して、次回の制御メッセージの送信まで待機する。
【0041】
次に、図8を用いて、パケット送信制御装置10がパケット送信間隔を決定する際の動作について説明する。
【0042】
まず、送信間隔決定部108は、応答履歴情報格納部112に格納されたデータを参照して、制御メッセージ送信日時が一定期間内(例えば、最近1週間分、最近1ヶ月分等)のものを抽出する(ステップS21)。そして、抽出したデータを基地局ID、パケット送信間隔情報毎にグルーピングする(ステップS22)。次に、送信間隔決定部108は、グルーピングされたデータから、その基地局IDに関するパケット送信間隔毎の成功確率を算出する(ステップS23)。その後、この成功確率が最も高いパケット送信間隔情報を、その基地局に関する優先送信間隔として決定する(ステップS24)。次に、送信間隔決定部108は、決定された優先送信間隔を、基地局ID及び再送回数情報「0」に関連づけてパラメータ格納部111に格納する(ステップS25)。さらに、送信間隔決定部108は、再送回数「1」〜「6」に対するパケット送信間隔が優先送信間隔から段階的に変化するように決定して、パラメータ格納部111に格納する(ステップS26)。なお、決定するパケット送信間隔情報は、例えば、図5に示すように、「T1」〜「T1+6ΔT」の間のΔT刻みの値が循環的に選択される。
【0043】
このようにして、ある基地局に関してパケット送信間隔が決定されると、全基地局IDに関してパケット送信間隔が決定されたか否かが判定される(ステップS27)。全基地局IDに関してパケット送信間隔が決定されていない場合には(ステップS27;NO)、処理をステップS22に移行して残りの基地局IDについて処理を繰り返す。一方、全基地局IDに関してパケット送信間隔が決定された場合には(ステップS27;YES)、処理を終了する。
【0044】
以上の処理(ステップS21〜S27)は、一定の時間間隔(例えば、1週間単位、1ヶ月単位等)で繰り返し処理される。
【0045】
続いて、本実施形態にかかるパケット送信制御装置10の作用及び効果について説明する。
【0046】
本実施形態にかかるパケット送信制御装置10は、パケット送信部103が、所定のパケット送信間隔で無線によって複数のパケットデータを送信し、応答受信部106が、移動通信端末20からACK信号を受信する。送信間隔変更部109が、所定時間TA内にACK信号が無い場合に、パケット送信間隔を変更し、パケット送信部103は、変更されたパケット送信間隔で複数のパケットデータの再送を行う。これにより、フェージングによる受信電波強度の変化パターンに適合しない場合に、パケットデータの送信間隔を適宜修正することができる。
【0047】
また、送信間隔決定部108が、過去のACK信号が受信された率の高いパケット送信間隔を決定し、パケット送信部103は、決定されたパケット送信間隔を優先的に用いてパケットデータを送信するので、受信電波強度の変化パターンを予測して送信するため、伝送遅延時間がより短縮される。
【0048】
以下、パケット送信制御装置10による作用効果についてより具体的に説明する。
【0049】
移動通信端末20での受信電波強度の変化パターンは、伝搬路の特性とともに、移動通信端末20の移動速度に強く依存する。つまり、移動通信端末20の移動速度が速ければ、受信電波強度の変動周波数(フェージング周波数)が大きく、移動通信端末20の移動速度が遅ければフェージング周波数が小さくなる傾向にある。従って、受信電波強度の変化パターンは、基地局401の通信エリアがどのような場所(例えば、田園地帯や、都市部の高速道路沿い等)であるかによって予測が可能である。図9は、フェージング周波数が小さい場合の平均受信電波強度変化の一例を示すグラフ、図10は、フェージング周波数が大きい場合の平均受信電波強度変化の一例を示すグラフである。
【0050】
そこで、パケット送信制御装置10は、基地局401〜40n毎にパケット送信間隔を逐次変更して制御メッセージを再送することとしている。これにより、フェージングによる受信電波強度の変化パターンに適合しない場合に、パケットデータの送信間隔を適宜修正することができ、パケットロスからの早期の回復が実現される。例えば、図11は、受信電波強度の変化パターンとパケット送信制御装置10により送信されたパケットデータとの時間的関係を示す図である。図11に示すような例の場合、パケット送信制御装置10は、受信電力の変化パターンに最適なパケット送信間隔TP1に変更して制御メッセージを再送する。このようにすれば、受信電波強度の落ち込み時にパケットデータが送信される確率を小さくすることができる。
【0051】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、本実施形態にかかる移動通信端末20は、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistants)等で代用することができる。
【0052】
また、本実施形態にかかるパケット送信制御装置10においては、パケット送信間隔を再送の度に段階的に変化させてパケットデータを送信していたが、再送回数が複数回数毎に、パケット送信間隔を変化させるようにしても良い。さらに、再送回数に対するパケット送信間隔は、必ずしも図5に示すようなパターンには限られず、様々な変更パターンを採ることができる。例えば、乱数を利用してランダムに変更したりすることが考えられる。
【0053】
また、本実施形態にかかるパケット送信制御装置10においては、パケット送信間隔を再送の度に段階的に変化させてパケットデータを送信していたが、これに加えて、パケット送信間隔を0としてパケットデータを連続送信するように制御しても良い。
【0054】
上記のような変形例としては、パケット送信部103が、最初の特定回数における制御メッセージ再送時には、パケット送信間隔を0としてパケットデータを送信するようにすることが挙げられる。こうすれば、移動通信端末20における受信電波のフェージング周波数が小さい場合に、受信電波強度の落ち込み時にパケットデータが送信される確率を小さくすることができるとともに、制御メッセージの伝送遅延時間が極めて小さくなる。
【0055】
図12は、この場合の本実施形態の変形形態にかかるパケット送信制御装置が移動通信端末20に制御メッセージを送信する際の動作を示すフローチャートである。まず、パケット生成部101が、移動通信端末20に送信する制御メッセージを生成し、データメモリー102に出力する(ステップS31)。制御メッセージがデータメモリー102に出力されると、パケット送信部103が再送回数情報格納部を参照し、移動通信端末20に関する再送回数情報を取得した後、これに1を加算して次の再送回数を算出する(ステップS32)。そして、パケット送信部103は、再送回数が最大送信回数に達したか否かを判定する。(ステップS33)。再送回数が最大送信回数に達している場合には(ステップS33;YES)、処理をステップS37に移行する。
【0056】
一方、送信回数が最大送信回数に達していない場合には(ステップS33;NO)、パケット送信部103は、パケット送信間隔を0として、制御メッセージを送信する(ステップS34)。制御メッセージ送信後、再送回数計数部104により、再送回数情報格納部110に格納された移動通信端末20に関する再送回数情報が更新される(ステップS35)。次に、応答受信部106により、所定時間TA内にACK信号が受信されたか否かが判定される(ステップS36)。所定時間TA内にACK信号が受信された場合には(ステップS36;YES)、処理を終了する。一方、所定時間TA内にACK信号が受信されなかった場合には(ステップS36;NO)、ステップS32に移行して再度パケット送信間隔0で再送する。
【0057】
なお、ステップS33で最大送信回数に達した場合は、再送回数情報格納部110に格納された移動通信端末20に関する再送回数情報をリセットする(ステップS37)。その後、既に説明した図7のステップS02〜S12の処理が繰り返される。
【0058】
【発明の効果】
本発明のパケット送信制御装置によれば、所定の送信間隔で無線によって複数のパケットデータを送信し、受信側無線機から受信応答を受信する。その後、所定時間内に受信応答が無い場合に送信間隔を変更し、変更された送信間隔で複数のパケットデータの再送を行う。これにより、フェージングによる受信電波強度の変化パターンに適合しない場合に、パケットデータの送信間隔を適宜修正することができる。その結果、フェージング特性に応じて伝送効率を高めることが可能なパケット送信制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施形態を示すパケット送信制御装置の概略構成図である。
【図2】基地局から移動通信端末に送信されたパケットデータのイメージを表す図である。
【図3】図1の再送回数情報格納部に格納されたデータの構成図の一例である。
【図4】図1の応答履歴情報格納部に格納されたデータの構成図の一例である。
【図5】図1のパラメータ格納部に格納されたデータの構成図の一例である。
【図6】図1の端末位置情報格納部に格納されたデータの構成図の一例である。
【図7】パケット送信制御装置が移動通信端末に制御メッセージを送信する際の動作を示すフローチャートである。
【図8】パケット送信制御装置がパケット送信間隔を決定する際の動作を示すフローチャートである。
【図9】フェージング周波数が小さい場合の平均受信電波強度変化の一例を示すグラフである。
【図10】フェージング周波数が大きい場合の平均受信電波強度変化の一例を示すグラフである。
【図11】受信電波強度の変化パターンとパケット送信制御装置により送信されたパケットデータとの時間的関係を示す図である。
【図12】本実施形態の変形形態にかかるパケット送信制御装置が移動通信端末に制御メッセージを送信する際の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…パケット送信制御装置、20…移動通信端末、30…移動体通信ネットワーク、401〜40n…基地局、101…パケット生成部、102…データメモリー、103…パケット送信部、104…再送回数計数部、106…応答受信部、108…送信間隔決定部、109…送信間隔変更部、110…再送回数情報格納部、111…パラメータ格納部、112…応答履歴情報格納部、113…端末位置情報格納部。
Claims (3)
- 複数のパケットデータを所定の送信間隔で、受信側無線機に無線によって送信するパケット送信手段と、
前記複数のパケットデータの受信応答を前記受信側無線機から受信する応答受信手段と、
前記複数のパケットデータ送信後の所定時間内に前記応答受信手段によって前記受信応答が受信されなかった場合、前記送信間隔を変更する送信間隔変更手段とを備え、
前記パケット送信手段は、前記送信間隔変更手段によって変更された送信間隔で前記複数のパケットデータを再送する、
ことを特徴とするパケット送信制御装置。 - 前記所定時間内に前記受信応答が受信された率の高い送信間隔を決定する送信間隔決定手段を更に備え、
前記パケット送信手段は、前記送信間隔決定手段によって決定された送信間隔を優先的に用いて、前記複数のパケットデータを前記受信側無線機に無線によって送信するものである、
請求項1に記載のパケット送信制御装置。 - パケット送信手段が、複数のパケットデータを所定の送信間隔で、受信側無線機に無線によって送信するパケット送信ステップと、
応答受信手段が、前記複数のパケットデータの受信応答を前記受信側無線機から受信する応答受信ステップと、
送信間隔変更手段が、複数のパケットデータ送信後の所定時間内に前記応答受信手段によって前記受信応答が受信されなかった場合、前記送信間隔を変更する送信間隔変更ステップとを備え、
前記パケット送信ステップにおいて、前記送信間隔変更手段によって変更された送信間隔で前記複数のパケットデータを再送する、
ことを特徴とするパケット送信制御方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003208700A JP2005072658A (ja) | 2003-08-25 | 2003-08-25 | パケット送信制御装置及びパケット送信制御方法 |
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ID=34401876
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JP (1) | JP2005072658A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007221385A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Fujitsu Ltd | 通信リンク確立方法および通信リンク確立プログラム |
WO2010125842A1 (ja) | 2009-04-30 | 2010-11-04 | 富士通株式会社 | 無線通信装置及び無線通信方法 |
WO2012108105A1 (ja) | 2011-02-07 | 2012-08-16 | 日本電気株式会社 | 無線通信システム、無線通信方法、無線通信装置およびその制御方法とその制御プログラムを格納した記憶媒体 |
JP2017130972A (ja) * | 2017-04-12 | 2017-07-27 | 三菱電機株式会社 | 制御装置、通信システム、通信方法、及び、プログラム |
-
2003
- 2003-08-25 JP JP2003208700A patent/JP2005072658A/ja active Pending
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