JP2005071280A - 並列計算機、マスタノード及びそのプログラム、スレーブノード及びそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 マスタノード1では、マスタ側同期開始手段13が、スレーブノード2に対して同期開始信号を送信し、かつ、自己が管理する送信開始時刻を基準とした同期開始時刻でタスク実行間隔の同期を開始する。スレーブノード2では、マスタノード1から同期開始信号を受信した場合、スレーブ側同期開始手段22が、自己が管理する受信時刻に基づいて、マスタノード1の同期開始時刻に一致した自スレーブノードの同期開始時刻を決定し、この時刻でタスク実行間隔の同期を開始する。
【選択図】 図1
Description
従来の技術では、PCクラスタのような分散並列計算機では、同期信号の送受信は、イーサネット(登録商標)(米国ゼロックス社の登録商標)などのネットワーク通信により行う。しかし、この通信時間は、ギガビットイーサーネット(登録商標)でも数10μs、もっと高速なMyrinet (米国Myricom 社の登録商標)でも10μs程度の通信時間がかかる。このような通信時間に起因する遅延により、全計算機で真に正確な同期をとることができない。これは、現在のハードウェア技術では解決できない問題であり、将来的にも通信時間を0にすることは不可能である。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は、高価なハードウェアを用いることなく、汎用のPCと汎用のネットワークを用いて並列計算機における正確な同期を実現するものである。
先ず、本発明の実施の形態1の概要を説明する。
実施の形態1の並列計算機は、マスタノードからの同期信号でスレーブノードの同期を行うのではなく、スレーブノードが独自に時刻管理を行うようにしたものであり、そのため、大きく分けて、次のような三つの特徴点を有している。
(1)同期開始時刻の決定方法
(2)同期開始後に発生する、同期時刻のずれの自動補正方法
(3)自動補正の監視方法
[マスタノードの動作]
先ず、スレーブノード#1に同期開始信号を送信する。
送信命令実行後、予め測定済のマスタノード−スレーブノード#1間にかかる通信時間の間だけ待つ。
次に、スレーブノード#2に同期開始信号を送信する。
送信命令実行後、予め測定済のマスタノード−スレーブノード#2間にかかる通信時間の間だけ待つ。
最後に、スレーブノード#3に同期開始信号を送信する。
送信命令実行後、予め測定済のマスタノード−スレーブノード#3間にかかる通信時間の間だけ待つ。
最後の通信時間待ちが完了した時刻を、同期開始時刻とする。
マスタノードが最初の同期開始信号を送信する前に、信号受信待ち状態で待機する。
マスタノードからの同期開始信号受信完了後、予め測定済のマスタノード−スレーブノード#2間の通信時間と、マスタノード−スレーブノード#3間の通信時間の合計値の間だけ待つ。この通信時間待ちが完了した時刻を、同期開始時刻とする。
マスタノードが最初の同期開始信号を送信する前に、信号受信待ち状態で待機する。
マスタノードからの同期開始信号受信完了後、予め測定済のマスタノード−スレーブノード#3間にかかる通信時間の間だけ待つ。この通信時間待ちが完了した時刻を、同期開始時刻とする。
マスタノードが最初の同期開始信号を送信する前に、信号受信待ち状態で待機する。
マスタノードからの同期開始信号受信が完了した時刻を、同期開始時刻とする。
同期開始後のシミュレーション中の時間管理は、各スレーブノードが独立して行う。スレーブノード毎のCPUクロックの微妙なずれによるタスク実行間隔の同期時刻のずれは、以下のようにして自動補正する。
予め、マスタノードと各スレーブノードの間で、所定時間(例えば1秒間)のテストシミュレーションを実施し、マスタノードの時間管理と各スレーブノードの時間管理の間で、テストシミュレーション中に1秒間に発生するずれの値を測定しておく。実際のシミュレーション中は、各スレーブノードのタスク実行間隔毎に、このずれの値に基づく時刻補正係数を用いて、独立に同期時刻のずれを補正する。
各スレーブノードでは、それぞれの時刻補正係数を用いて独自に時刻管理を補正しているが、この補正が正しいかを以下のようにして監視する。
予め決められた特定の時刻間隔で、マスタノードから各スレーブノードに時刻補正係数を修正するための監視信号を送り、各スレーブノードでは、その受信した時刻に基づいて、時刻補正係数による補正が正しいかを確認する。補正結果にずれがあった場合は、時刻補正係数を調整する。
以上が、実施の形態1の概要である。以下、このような実施の形態1を更に詳細に説明する。
図示の並列計算機は、マスタノード1と3台のスレーブノード2(2a〜2c)からなる4台の同一ハードウェア構成の並列計算機の例を示している。尚、スレーブノード2a,2b,2cは、それぞれ同様の構成であるため、スレーブノード2a以外は、内部の機能ブロックの図示を省略している。以下、スレーブノード2a〜2cに共通する構成、動作の場合は、スレーブノード2として説明する。
図2は、マスタノード1とスレーブノード2との往復通信時間(ラウンドトリップタイム:RTT)の計測方法の説明図である。
図3は、ラウンドトリップタイムの測定方法のフローチャートである。
マスタノード1において、計測反復回数として、通信回数(例えばn=10,000回)が入力される(ステップST1a)。その後、実際の測定が開始される。先ず、開始時刻t0を計測し、これを保持しておく(ステップST2a)。次に、1回目の送信を行う(ステップST3a)。尚、この場合の送信データは、単に送受信の確認が行えるものであれば、そのデータの内容は特にどのようなものであってもよい。
ステップST5aにおいて、入力された計測反復回数nに達した場合は、信号の送受信を終了し、終了時刻t1を計測する(ステップST6a)。次に、一回のラウンドトリップタイムを式RTT1=(t1−t0)/nにより計算し(ステップST7a)、結果を出力する(ステップST8a)。
図4は、時刻補正係数A1の求め方の説明図である。
説明を簡単にするため、マスタノード1と1台のスレーブノード2aの間の関係についてのみ述べる。時刻補正係数A1の求め方としては、先ず、本実施の形態の同期開始時刻を同期させる方法(これについては、後述する)を用いて、A1計測用シミュレーションを開始する。尚、A1計測用シミュレーションといっても、実際には時刻を常にチェックし、1秒経過するのを待つだけである。そして、マスタノード1で1秒経過した時点でスレーブノード2aに補正係数用信号を送る。
1:(1−A1)=(1+RTT1/2):T
これにより、
A1=1−T/(1+RTT1/2)の関係を導くことができる。
マスタノード1において、本実施の形態の同期開始処理(マスタ側同期開始手段13とスレーブ側同期開始手段22とによる同期開始処理)によって、各スレーブノード2との同期を開始し、時刻補正係数A1の計測処理を開始する。次に、マスタ側時刻管理手段15で1秒が経過したら(ステップST11a)、補正係数用信号送信手段12は、各スレーブノード2に補正係数用信号を送信し(ステップST12a)、マスタノード1側の処理を終了する。
図6は、マスタノード1とスレーブノード2との同期開始時刻の決定方法を示す説明図である。
マスタノード1と、各スレーブノード2間のラウンドトリップタイムRTT1〜RTT3は、通信時間測定手段11によって予め測定してあるとする。また、マスタノード1から各スレーブノード2に同期開始信号を送信する順番は予め決定され、マスタノード1のマスタ側同期開始手段13は、この情報を保持しておく。一方、各スレーブノード2のスレーブ側同期開始手段22は、マスタノード1からの送信順序が、自スレーブノード2より後であるスレーブノード2の通信時間の合計値を保持しておく。
マスタノード1は、最初にスレーブノード2a(1番目のスレーブノード)に同期開始信号を送信する。この同期開始信号の送受信にかかる時間、即ち、マスタノード1における同期開始信号送信処理開始(図6のTs)からスレーブノード2aにおける同期開始信号受信処理完了(図6のTr1)までの時間は、Tr1−Tsである。この値は既知の値RTT1/2であるので、マスタノード1は、スレーブノード2aの受信が完了する時刻を正確に知っている。マスタノード1は、スレーブノード2aへの送信開始後RTT1/2秒間待ち、次に、スレーブノード2b(2番目のスレーブノード)へ同期開始信号を送信する。そして、この送信後RTT2/2秒待ち、次にスレーブノード2c(最後のスレーブノード)へ同期開始信号を送信する。そして、この送信後RTT3/2秒待ち、この待ちが完了した時刻を同期開始時刻(t=0)、即ちシミュレーション開始時刻とする。
以上の方法で、マスタノード1と各スレーブノード2との同期開始時刻を正確に一致させることができる。
図7は、マスタノード1側の動作フローチャートである。
図8は、スレーブノード2側の動作フローチャートである。
先ず、図7に示すマスタノード1側の動作について説明する。
シミュレーションが開始されると、マスタ側同期開始手段13により、各スレーブノード2に同期開始信号を送信する(ステップST21)。その後、全てのスレーブノード2に送信を完了したかを判定し(ステップST22)、完了していない場合には、次の信号送信時刻まで待機する(ステップST23)。このステップST23における具体的な待ち時間は、図6の説明で述べた通りである。ステップST23で次の信号送信時刻に達したら、ステップST21に戻り、次のスレーブノード2に同期開始信号を送信する。このような処理を繰り返して行い、全てのスレーブノード2に送信を完了した場合には、最後の同期開始信号がスレーブノード2で受信されるまでの時間待つ(ステップST24)。そして、シミュレーションの本体部分を開始、即ち、シミュレーションループを開始する(ステップST25)。
シミュレーションを開始すると、スレーブ側同期開始手段22は、マスタノード1からの同期開始信号を待ち、受信する(ステップST31)。受信後、スレーブ側同期開始手段22は、マスタノード1が最後のスレーブノード2に送った同期開始信号が、その最後のスレーブノード2で受信される時刻まで待つ(ステップST32)。具体的な待ち時間は、図6の説明で述べた通りであり、スレーブノード2毎に待ち時間は異なる。その後、シミュレーションの本体部分を開始する(ステップST33)。
図7に戻り、マスタノード1では、シミュレーション開始後、タスク実行手段14において、タスク実行間隔[t,t+Δt]で実行すべきタスクを実行する(ステップST26)。尚、[t,t+Δt]は、同期時刻tから同期時刻t+Δtまでの時間間隔を示している。また、Δtはシミュレーションの計算刻み時間であり、例えば50μsである。タスク実行後、マスタ側時刻管理手段15において、次の同期時刻t+Δtに移るまでの時刻を管理し(ステップST27)、現在時刻がt+Δtに到達した時点で、後述する時刻T1×n,T2×n,T3×nのいずれでもない場合(ステップST28)は、ステップST26に戻って、シミュレーションループを継続する。即ち、次のタスク実行間隔[t+Δt,t+2Δt]のタスク実行に移る。具体的な時刻管理の方法としては、CPUのクロックカウンタが、時刻tの後何カウントしたかを常に計測し続け、「この計測値をCPU周波数で割った値」がΔtを越えた時点が、tからΔt経過したと判定する。
スレーブノード2では、シミュレーション開始後、それぞれ独立に時刻管理を行う。先ず、タスク実行手段23において、タスク実行間隔[t,t+Δt]で実行すべきタスクを実行する(ステップST34)。
タスク実行後、時刻補正手段24は、補正係数算出手段21が算出した時刻補正係数A1に基づいて、CPU毎の微妙なクロックのずれ等により生じるマスタノード1との同期時刻のずれを補正する。
図示のように、あるスレーブノードが自分自身で時間管理したときに、マスタノードの時間管理と比較して、1秒間にA1秒ずれる(遅れる)とする(A1の与え方は図4で説明した通りである)。また、時刻tでは全てのノードが完全に同期しているとする。このとき、あるスレーブノード2の時刻カウントが、t+Δtを示す時刻には、マスタノード1の時刻カウントでは、t+(1+A1)Δtを指している。逆に言えば、マスタノード1の時刻カウントがt+Δtを示している時刻には、そのスレーブノード2の時刻カウントでは、t+(1−A1)Δtを指していることになる。従って、基準となるマスタノード1の時刻カウントで、t+Δtで同期させるためには、スレーブノード2では、t+(1−A1)Δtで、次のタスク実行間隔の同期時刻に移らなければならない。
スレーブノード2aにおける、監視信号受信時刻TTと時刻T1とのずれをR1とする。もし、ステップST35の時刻補正処理で厳密に補正できているとすれば、このR1はRTT1/2に一致する筈である。しかし、これが一致しない場合には、ステップST35の時刻補正が正確でなかったということになり、監視時刻間隔T1の間にR1−RTT1/2のずれが新たに発生しているといえる。そこで、これまで行っていた「t+(1−A1)Δt」による補正の他に、「(R1−RTT1/2)/T1×Δt」の補正を新たに加える。即ち、補正係数を「A1=A1−(R1−RTT1/2)/T1」と置き換え、スレーブノード2aにおける次のループ開始時刻は、この新しいA1を用いて「t+(1−A1)×Δt」とする。このA1は、次の監視時刻までの間使用する。即ち、時刻補正係数A1は、監視時刻間隔T1毎に修正されることになる。このような時刻補正および時刻補正係数の修正処理を、シミュレーションループ中継続する。
マスタノード1では、時刻T1で次の処理[T1,T1+Δt]分を開始する。一方、スレーブノード2では、監視信号が到着するのを待ってからでないと次の処理が開始できないので、実際に[T1,T1+Δt]分の処理を開始するのは、時刻TTとなる。即ち、スレーブノード2側は、マスタノード1が実行する[T1,T1+Δt]の処理に対応する部分が[TT,TT+Δt−RTT1/2]の間に処理することになる。これは、スレーブノード2側の、時刻T1後の最初の処理に使用可能な時間がRTT1/2だけ短くなったことを意味するが、通信時間RTT1/2がΔtに対して十分小さければ問題とはならない。
また、監視処理を実行する頻度は、例えば、ステップST35の補正処理を行わなかった場合のずれがΔtの10%まで遅れても良いという条件では、Δt=50μsのとき、ずれは5μsまで可能である。ここで、1秒間にスレーブノード2の時刻カウントが、(大きくみて)1μsずれるとすると、5秒毎に時刻修正を行えば良いことになる。
また、上述した時刻修正を行うために必要な処理時間が必要となるのは、計算刻み時間を50μs、監視時間間隔を5秒とすると、5/(50×10−6)=100000であり、従って、100000回のタスク実行で1回の割合となり、ほとんど本来のタスク実行には影響を及ぼさないことになる。
上記実施の形態1では、同期開始後、時刻補正手段24によって各タスク実行間隔毎に同期時刻の補正を行った。実施の形態2では、このタスク実行間隔毎の補正は行わず、予め決められた特定の同期時刻毎に、マスタノードとスレーブノード間の同期時刻を一致させるための時刻修正処理を行うようにしたものである。
実施の形態2の並列計算機は、マスタノード3とスレーブノード4(4a〜4c)からなり、これらの基本的な構成は実施の形態1のマスタノード1およびスレーブノード2と同様である。
図12は、実施の形態2におけるスレーブノード4側の動作を示すフローチャートである。
ステップST41〜ステップST44までは、図8のステップST31〜ステップST34と同様である。その後、スレーブ側時刻管理手段25の時刻管理によって、t+Δtまで待ち(ステップST45)、次のステップST46において、t=T1×n,T2×n,T3×nのいずれでもない場合は、ステップST44に戻ってタスク実行を繰り返す。
一方、ステップST46において、t=T1×n,T2×n,T3×nのいずれかであった場合、監視信号受信手段26は、監視信号の受信待ちを行う。そして、監視信号受信手段26によって監視信号が受信されると、時刻修正手段28は、スレーブ側時刻管理手段25が管理する時刻の修正を行う(ステップST48)。
時刻T0で、マスタ側同期開始手段13およびスレーブ側同期開始手段22による、同期開始が行われ、次に、マスタノード3から、時刻T1経過後スレーブノード4aに対して信号が送られたとする。
B1=T1−T1×TT/(T1+RTT1/2)
で求めることができる。
監視する時刻T1の間隔を短く設定し、スレーブノード4とマスタノード3との時刻カウントのずれが大きくならないうちに時刻修正を行うようにすれば、計算刻み時間の間隔が短いリアルタイム電力系統シミュレーションであっても、十分に適用することができる。例えば、ずれB1がΔtの10%まで遅れても良いという条件では、Δt=50μsのとき、B1=5μsまで可能である。ここで、1秒間にスレーブノード4の時刻カウントが、(大きくみて)1μsずれるとすると、5秒毎に時刻修正を行えば良いことになる。また、この場合の時刻修正処理が行われる頻度は、実施の形態1の監視処理で説明したように、100000回のタスク実行で1回の割合となり、ほとんど本来のタスク実行には影響を及ぼさない。
Claims (10)
- マスタノードとスレーブノードからなり、前記マスタノードのタスク実行間隔と前記スレーブノードのタスク実行間隔とを同期させる並列計算機において、
前記マスタノードは、
前記マスタノード側の時刻を管理するマスタ側時刻管理手段と、
前記スレーブノードに対して、前記タスク実行間隔の同期を開始させるための同期開始信号を送信し、かつ、前記マスタ側時刻管理手段が管理する送信開始時刻を基準として、前記マスタノードから前記スレーブノードへの通信時間に基づいて求めた同期開始時刻で前記タスク実行間隔の同期を開始するマスタ側同期開始手段とを備え、
前記スレーブノードは、
前記スレーブノード側の時刻を管理するスレーブ側時刻管理手段と、
前記マスタノードからの同期開始信号を受信した場合、前記スレーブ側時刻管理手段が管理する受信時刻に基づいて、前記マスタノードの同期開始時刻に一致した自スレーブノードの同期開始時刻を決定し、当該時刻で前記タスク実行間隔の同期を開始するスレーブ側同期開始手段とを備えた並列計算機。 - マスタノードは、予め決められた特定の時刻間隔でタスク実行間隔の同期時刻修正のための監視信号を送信する監視信号送信手段を備え、
スレーブノードは、前記監視信号を受信した場合に、スレーブ側時刻管理手段が管理する受信時刻と、マスタ側時刻管理手段が管理する監視信号の送信時刻に前記マスタノードから前記自スレーブノードへの通信時間を加えた時刻とのずれを測定し、当該測定したずれの値に基づき、前記特定の時刻間隔で前記自スレーブノードのタスク実行間隔の同期時刻を前記マスタノードのタスク実行間隔の同期時刻に一致させる時刻修正手段を備えた請求項1記載の並列計算機。 - マスタノードのマスタ側同期開始手段は、全スレーブノードに対して順番に同期開始信号を送信し、かつ、最初の同期開始信号の送信開始時刻を基準として、前記全スレーブノードの通信時間の合計値に達した時刻を同期開始時刻とし、
スレーブノードのスレーブ側同期開始手段は、前記マスタ側同期開始手段からの同期開始信号の受信時刻を基準として、前記マスタノードが送信する順番が自スレーブノードより後側へのスレーブノードの通信時間の合計値に達した時刻を同期開始時刻とすることを特徴とする請求項1記載の並列計算機。 - スレーブノードは、自スレーブノードとマスタノードとの所定時間当たりの時刻のずれに基づいて算出した時刻補正係数を用い、前記自スレーブノードのタスク実行間隔を前記マスタノードのタスク実行間隔に同期させるよう補正を行う時刻補正手段を備えた請求項1記載の並列計算機。
- マスタノードは、予め決められた特定の時刻間隔で時刻補正係数を修正するための監視信号を送信する監視信号送信手段を備え、
スレーブノードは、前記監視信号を受信した場合に、スレーブ側時刻管理手段が管理する受信時刻と、前記マスタ側時刻管理手段が管理する監視信号の送信時刻に前記マスタノードから前記自スレーブノードへの通信時間を加えた時刻とのずれを測定し、当該測定したずれの値に基づき、前記特定の時刻間隔で時刻補正係数を修正する補正係数修正手段を備えた請求項4記載の並列計算機。 - マスタノードは、同期開始から所定時間経過した時刻で補正係数用信号を送信する補正係数用信号送信手段を備え、
スレーブノードは、同期開始後、前記補正係数用信号を受信した場合、スレーブ側時刻管理手段の管理に基づく受信時刻と、前記同期開始の時刻に、前記マスタ側時刻管理手段の管理に基づく所定時間と当該マスタノードから自スレーブノードへの通信時間とを加えた時刻とを比較し、これら時刻のずれに対応して時刻補正係数を算出する補正係数算出手段を備えた請求項4記載の並列計算機。 - 自己のタスク実行間隔とスレーブノードのタスク実行間隔とを同期させるマスタノードにおいて、
自己の時刻を管理するマスタ側時刻管理手段と、
前記スレーブノードに対して、前記タスク実行間隔の同期を開始させるための同期開始信号を送信し、かつ、前記マスタ側時刻管理手段が管理する送信開始時刻を基準として、前記スレーブノードへの通信時間に基づいて求めた同期開始時刻で前記タスク実行間隔の同期を開始するマスタ側同期開始手段とを備えたマスタノード。 - 自己のタスク実行間隔とマスタノードのタスク実行間隔とを同期させるスレーブノードにおいて、
自己の時刻を管理するスレーブ側時刻管理手段と、
前記マスタノードから、前記タスク実行間隔の同期を開始させるための同期開始信号を受信した場合、前記スレーブ側時刻管理手段が管理する受信時刻に基づいて、前記マスタノードの同期開始時刻に一致した自己の同期開始時刻を決定し、当該時刻で前記タスク実行間隔の同期を開始するスレーブ側同期開始手段とを備えたスレーブノード。 - 自己のタスク実行間隔とスレーブノードとなるコンピュータのタスク実行間隔とを同期させるマスタノードのコンピュータを、
自己の時刻を管理するマスタ側時刻管理手段と、
前記スレーブノードに対して、前記タスク実行間隔の同期を開始させるための同期開始信号を送信し、かつ、前記マスタ側時刻管理手段が管理する送信開始時刻を基準として、前記スレーブノードへの通信時間に基づいて求めた同期開始時刻で前記タスク実行間隔の同期を開始するマスタ側同期開始手段として機能させるためのマスタノードのプログラム。 - 自己のタスク実行間隔とマスタノードとなるコンピュータのタスク実行間隔とを同期させるスレーブノードのコンピュータを、
自己の時刻を管理するスレーブ側時刻管理手段と、
前記マスタノードから、前記タスク実行間隔の同期を開始させるための同期開始信号を受信した場合、前記スレーブ側時刻管理手段が管理する受信時刻に基づいて、前記マスタノードの同期開始時刻に一致した自己の同期開始時刻を決定し、当該時刻で前記タスク実行間隔の同期を開始するスレーブ側同期開始手段として機能させるためのスレーブノードのプログラム。
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