JP2005070621A - 放射線画像情報読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の光源を主走査方向に線状に配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに記録された放射線画像情報を読み取ることによって得た放射線画像の画質劣化を確実に防ぐことができると共に、読み取った後の蛍光体シートの消去特性の悪化を防止する。
【解決手段】 ライン光源11の各半導体レーザ装置12の分離部15aの、レーザ光L0に対する反射率のばらつきを4%以下に抑制すると共に、照射領域Sのばらつきが10%以下、式(1)により定義される重なり度wが2.0以上4.0以下、式(2)により定義される特徴量αが0.05以下となるように半導体レーザ装置12を配置する。
w=S/p (1)
α=δ×p/S2(2)
但し、S:1つの半導体レーザ装置の照射領域
p:相隣半導体レーザ装置間の間隔
δ:光量ピーク位置のずれ量
【選択図】 図11
【解決手段】 ライン光源11の各半導体レーザ装置12の分離部15aの、レーザ光L0に対する反射率のばらつきを4%以下に抑制すると共に、照射領域Sのばらつきが10%以下、式(1)により定義される重なり度wが2.0以上4.0以下、式(2)により定義される特徴量αが0.05以下となるように半導体レーザ装置12を配置する。
w=S/p (1)
α=δ×p/S2(2)
但し、S:1つの半導体レーザ装置の照射領域
p:相隣半導体レーザ装置間の間隔
δ:光量ピーク位置のずれ量
【選択図】 図11
Description
本発明は放射線画像情報読取装置、具体的には蓄積性蛍光体シートに記録された放射線画像情報を読み取る放射線画像情報読取装置に関するものである。
放射線を照射すると、この放射線エネルギーが蓄積され、その後、励起光を照射すると、蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、支持体上に蓄積性蛍光体を積層してなるシート上の蓄積性蛍光体シートに人体などの被写体の放射線画像情報を一旦蓄積記録したものに、励起光を画素毎に偏向走査して各画素から順次読み取って輝尽発光光を生じさせ、この輝尽発光光を光電読取手段により光電的に順次読み取ることによって画像信号を得、一方この画像信号を読み取った後の蓄積性蛍光体シートに消去光を照射して、このシートに残留する放射線エネルギーを放出させる放射線記録画像再生システムが広く実用されている。
このような放射線画像記録再生システムに用いられる放射線画像情報読取装置は、従来のポイントスキャン方式のものに加え、輝尽発光光の読取時間の短縮や、装置のコンパクト化およびコストの低減の視点に基づいて提案されたラインスキャン方式のものがある。ラインスキャン方式の放射線画像情報読取装置は、励起光源として、シートに対して線状に励起光を照射するライン光源を使用し、光電読取手段としては、ライン光源により励起光が照射されたシートの線状の部分の長さ方向(主走査方向)に沿って多数の光電変換素子が配列されたラインセンサを使用すると共に、上記ライン光源およびラインセンサと上記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、上記主走査方向と略直交する方向(副走査方向)に移動する走査手段を備えた構成が提案されている(特許文献1参照)。このようなラインスキャン方式の放射線画像情報読取装置において、ライン光源としては、例えば複数の半導体レーザやLEDなどを主走査方向に伸びる線状に連ねて同時に発光させるようにしたアレイ光源や、蛍光灯、Xeランプなどの無指向性の光源とスリットや小穴の列を持ったアパーチャなどとの組合せや、半導体レーザと半導体レーザからのレーザビームを主走査方向に伸びる線状に引き伸ばす光学系との組合せなどが使用される。
上述したライン光源の中で、照射光量の確保、照射領域の確保のし易さなどから、複数半導体レーザなどの光源を主走査方向に伸びる線状に設けてなるものがよく用いられる。このようなタイプのライン光源が、同じ構成の光源を用いるものの、個々の光源の出力や、出射した光の広がり角や、光の出射方向などのばらつきがあり、それに取り付け誤差などの原因も加え、主走査方向に光量分布が不均一になるという問題がある。主走査方向における励起光の光量分布の不均一性は、読み取って得た放射線画像にはむらが出たりするなどの画質劣化を来たしてしまう。この問題を解決するために、特許文献2には、均一濃度の標準原稿を読み取った得た画像信号に基づいて補正データを作成し、この補正データを用いて実際の蛍光体シートを読み取って得た画像信号を補正する方法が提案されている。
特開昭60−111568号公報
特開2000−13599号公報
しかしながら、特開2000−13599号公報に提案された方法では、画像を再生するのに十分な画像信号が得られることを前提としている。主走査方向における励起光の光量分布の不均一性が酷く照射むらが大きくなり過ぎると、蛍光体シートの部位によっては十分な画像信号が得られないため、補正も効を奏し難く、画質の低下は避けられない。これに対して最低光量の位置でも十分な画像信号が得られるように各光源の出力を大きく調整することも考えられるが、その結果、最大光量も大きくなるため、蓄積性蛍光体シートの場合においては、読み取った後に、消去に必要な光量の増大や、消去の必要な時間の増長など消去特性が悪くなってしまうという問題がある。主走査方向における励起光の光変動最大値(主走査方向における平均光量との差の最大値/平均光量)を数パーセントに抑え、再生に十分な画像信号を得ると共に、蛍光体シートの消去特性の悪化を抑制することが要望されている。
本発明は、上記事情に鑑み、複数の光源を主走査方向に線状に配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに記録された放射線画像情報を読み取ることによって得た放射線画像の画質劣化を確実に防ぐことができると共に、読み取った後の蛍光体シートの消去特性の悪化を防ぐことができる放射線画像情報読取装置を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を所定の方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記所定の方向と異なる方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の光源を前記主走査方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の光源が、式(1)に定義される重なり度wが2.0以上かつ4.0以下になるように配置されていることを特徴とするものである。
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記所定の方向と異なる方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の光源を前記主走査方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の光源が、式(1)に定義される重なり度wが2.0以上かつ4.0以下になるように配置されていることを特徴とするものである。
w=S/p (1)
但し,w:重なり度
S:1つの光源の照射領域
p:相隣光源間の間隔
なお、式(1)に重なり度wを定義する際に用いられる照射領域Sは、該当する光源からの光が、前記所定の方向においてカバーする範囲の大きさを示すものであり、例えば光源から出射される光の光量のピークの位置を略中心とした、前記光量のピークに対して1/e2の光量となる2つの位置間の長さとすることができる。また、相隣光源間の間隔とは、相隣する光源からの光の夫々の光量ピーク位置間の距離である。
また、以下の説明において、前記「所定の方向」を主走査方向といい、走査手段により前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的移動させる「前記所定の方向と異なる方向」を副走査方向という。
本発明の第2の画像情報読取装置は、放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を主走査方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の半導体レーザを前記主走査方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の半導体レーザが、該複数の半導体レーザの個々の照射領域の大きさのばらつきが10%以下となるように配置されていることを特徴とするものである。
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の半導体レーザを前記主走査方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の半導体レーザが、該複数の半導体レーザの個々の照射領域の大きさのばらつきが10%以下となるように配置されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の画像情報読取装置は、放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を主走査方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の半導体レーザを前記主走査方向に沿って間隔pで等間隔に設けてなるものであり、
前記複数の半導体レーザが、夫々式(2)に定義される特徴量αが0.05以下となるように配置されていることを特徴とするものである。
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の半導体レーザを前記主走査方向に沿って間隔pで等間隔に設けてなるものであり、
前記複数の半導体レーザが、夫々式(2)に定義される特徴量αが0.05以下となるように配置されていることを特徴とするものである。
α=δ×p/S2 (2)
但し,δ:半導体レーザからのレーザ光の光量ピーク位置のずれ量
p:相隣光源間の間隔
S:1つの半導体レーザの照射領域
ここで、「光量ピーク位置のずれ量」とは、前記半導体レーザからのレーザ光の光量ピーク点があるべき位置からずれた距離(主走査方向における距離)を意味する。また、本発明の第3の画像処理装置において、前記複数の半導体レーザを前記主走査方向に沿って等間隔に設けている(すなわち相隣半導体レーザの間隔pが同様である)ので、各々の半導体レーザからのレーザ光の光量ピーク点は、相隣する半導体レーザからのレーザ光の光量ピーク点間の距離が同様になる位置にあるべきであり、このあるべき位置からずれた距離は、本発明の第3の画像処理装置における「光量ピーク位置のずれ量」となる。
本発明の第4の画像情報読取装置は、放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を主走査方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の光源を前記主走査方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の光源の光量のばらつきが4%以下であることを特徴とするものである。
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の光源を前記主走査方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の光源の光量のばらつきが4%以下であることを特徴とするものである。
本発明の第4の放射線画像情報読取装置は、前記複数の光源が、夫々半導体レーザであり、
前記半導体レーザ毎に設けられた、前記半導体レーザの出射光量が略一定になるように制御する出射光量制御手段をさらに備え、
前記出射光量制御手段が、前記半導体レーザからの出射光を照射光とモニタ光とに分離する分離手段と、前記モニタ光の光量が略一定になるように前記半導体レーザの出射光量を調整する調整手段とを有してなり、
各々の前記分離手段の、前記半導体レーザからの出射光に対する反射率のばらつきが4%以下であることを特徴とするものとすることができる。
前記半導体レーザ毎に設けられた、前記半導体レーザの出射光量が略一定になるように制御する出射光量制御手段をさらに備え、
前記出射光量制御手段が、前記半導体レーザからの出射光を照射光とモニタ光とに分離する分離手段と、前記モニタ光の光量が略一定になるように前記半導体レーザの出射光量を調整する調整手段とを有してなり、
各々の前記分離手段の、前記半導体レーザからの出射光に対する反射率のばらつきが4%以下であることを特徴とするものとすることができる。
本発明の放射線画像情報読取装置は、複数の光源を主走査方向に沿って設けてなるライン光源を用いて、ラインスキャン方式で蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を読み取るものであり、ライン光源から発させられる線状の励起光の主走査方向における不均一性を軽減することによって放射線画像の画像劣化を防ぐものである。
ここで、走査手段によりライン光源およびラインセンサを蓄積性蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、主走査方向と異なる副走査方向に移動させるとは、主走査方向に略直交する方向に移動させることが望ましいが、主走査方向に直交する方向に移動させることに限らず、例えば、蛍光体シートの略全面に亘って励起光を照射することができる範囲内で、主走査方向に略直交する方向から外れた斜め方向に移動させてもよいし、ジグザグ状に移動方向を変更させて移動させてもよい。
また、本発明の放射線画像情報読取装置において、ライン光源とラインセンサとは、シートの同一面側に配置される構成であってもよいし、互いに反対の面側に別個に配置される構成であってもよい。ただし、別個に配置される構成を採用する場合は、シートの、励起光が入射した面とは反対の面側に輝尽発光光が透過するように、シートの支持体などを、輝尽発光光透過性のものとすることが必要である。
ラインセンサを構成する各光電変換素子としては、アモルファスシリコンセンサ、CCDセンサ、バックイルミネータ付きのCCD、MOSイメージセンサなどを適用することができる。
また、ラインセンサにおける各々の光電変換素子を、ラインセンサに一列に配列することに限らず、ラインセンサの長手方向(蓄積性蛍光体シートにおける主走査方向に該当する)に沿って複数列に配列したり、千鳥状に配列したりしてもよい。
主走査方向における励起光の光量分布を影響する要因が様々あるが、本発明の第1の放射線画像情報読取装置は、式(1)に定義される重なり度wが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響に着目し、重なり度wを2.0以上4.0以下にして光源を配置することによって主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減するものである。図1は、重なり度wが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響を示すものであり、横軸は重なり度wであり、縦軸は主走査方向における励起光の平均光量との差の最大値となる光変動最大値である。図示のように、光源の重なり度wが大きいほど主走査方向における励起光の光変動最大値が小さく(すなわち、主走査方向に励起光の光量分布の不均一性が小さく)なり、重なり度wが2.0からは光変動最大値が微小値となる。図2(a)と図2(b)は、例として夫々重なり度wが2.0と4.0のときの主走査方向における光量分布を示している。なお、図中では、複数の小さな波形は、夫々個々の光源の光量分布を示しており、1つの大きな波形は、主走査方向に沿った各位置におけるこれらの複数の光源からの光の和となる励起光の光量分布を示すものである。図示のように、重なり度wが2.0のとき、励起光の光量が主走査方向に沿って若干起伏があるものの、光変動最大値は±1.5%に、すなわち、主走査方向における光変動値は±1.5%以下の範囲に抑えられており、重なり度wが4.0のときは、光変動最大値が±0.5%であり、主走査方向における励起光の光量は殆ど起伏がなく、フラットな光量分布を呈している。
このように、複数の光源の重なり度wを2.0以上にすることによって、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性をほぼ解消することができる。
一方、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を解消するために重なり度wを大きくし過ぎると、励起光の光量分布の均一性を高めることができるが、図2に示すように、重なり度wが大きくなるに伴って、主走査方向において、照射領域の中心部では均一な光量分布を得ることができるが、周辺部光量の落込み(図示斜線部分)が大きくなる傾向を呈するため、重なり度wが大きくなり過ぎると、照射領域の両端に近い位置において十分な光量を得ることができない。照射領域全域において十分な光量を得るためには、光源の数を増やす必要が生じ、コストがかかり、装置が大きくなるという問題があるため、本発明の第1の放射線画像処理装置は、光源の重なり度を2.0以上4.0以下にすることによって、主走査方向における励起光の光量分布を均一にすると共に、照射領域の両端に近い位置でも十分な光量を得るように図るものである。
本発明の第2の放射線画像情報読取装置は、光源として半導体レーザを用いた場合に各々の半導体レーザの照射領域の大きさのばらつきが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響に着目し、半導体レーザの照射領域の大きさのばらつきを10%以下に抑えて半導体レーザを配置することによって主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減するものである。ここで、照射領域の大きさのばらつきとは、各々の半導体レーザの照射領域の主走査方向における長さと、基準となる照射領域の長さとの差を基準となる照射領域の長さで割った値であり、基準となる照射領域の長さは、例えばこれらの複数の半導体レーザのうちの任意の1つの半導体レーザの照射領域の主走査方向における長さとしてもよいが、これらの複数の半導体レーザの照射領域の主走査方向における長さの平均値とすることが望ましい。
半導体レーザは、一定の広がり角でレーザ光を出射するものであり、この広がり角のばらつきが半導体レーザからのレーザ光の照射領域の大きさのばらつきになる。また、前述したように、複数の光源を主走査方向に沿って設けてなるライン光源の場合、個々の光源が同じものであるため、同じ出力パワーを有する半導体レーザは、その照射領域の大きさのばらつきが光量分布のばらつきになる。
図3は、同じ出力パワーを有する半導体レーザを主走査方向に沿って配列してなるライン光源において、照射領域のばらつきが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響を示すものであり、横軸は照射領域のばらつきの大きさを示し、縦軸は光変動最大値を示している。図示のように、照射領域のばらつきが大きければ大きいほど、光変動最大値が大きくなる傾向を呈している。また、図4には、一例として、照射領域の大きさのばらつきが10%であるとき、主走査方向における励起光の光量分布を示している。図示のように、中心部の半導体レーザは他の半導体レーザより大きい照射領域を有する(すなわち、他の半導体レーザより大きい広がり角でレーザ光を出射している)ためにできた10%の照射領域の大きさのばらつきが、この半導体レーザの光量のピークに対応する位置において、励起光の光量が減り、光量変動最大値が4.2%になる結果をもたらしている。
本発明の第2の放射線画像情報読取装置は、複数の半導体レーザを主走査方向に沿って配列してなるライン光源の場合、半導体レーザの照射領域の大きさのばらつきが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響が図4に示す特性を有することに着目し、照射領域のばらつきを10%以下にして半導体レーザを配置することによって、光変動最大値を数パーセントに当たる4.2%以下に抑えることを図ったものである。
本発明の第3の放射線画像情報読取装置は、式(3)により定義される特徴量αが主走査方向における励起光の光量の分布に対する影響に着目して、この特徴量を0.05以下に抑えて半導体レーザを配置することによって主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減するものである。
図5は、式(3)により定義される特徴量αが、主走査方向における励起光の光量分布に対する影響を示すものであり、横軸は特徴量αであり、縦軸は、光変動最大値である。図示のように、特徴量αが大きければ大きいほど、光変動最大値が大きくなる傾向を呈している。また、図6には、一例として、特徴量αが0.05であるとき、主走査方向における励起光の光量分布を示している。図示のように、ある半導体レーザからのレーザ光がその光量ピーク位置が(図示斜線部分の幅分)ずれたことにより特徴量αの値が0.05となった結果、光量変動最大値が4.7%となっている。
本発明の第3の放射線画像情報読取装置は、複数の半導体レーザを主走査方向に沿って等間隔に配列してなるライン光源の場合、式(3)により、半導体レーザからのレーザ光の光量ピーク位置のずれ量δ、光源間間隔p、1つの半導体レーザの照射領域Sで定義される特徴量αが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響が図5に示す特性を有することに着目し、特徴量αを0.05以下にして半導体レーザを配置することによって、光変動最大値を数パーセントに当たる4.7%以下に抑えることを図ったものである。
本発明の第4の放射線画像情報読取装置は、光源からの光の光量のばらつきが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響に着目して、光量のばらつきを4%以下に抑えて半導体レーザを配置することによって主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減するものである。
図7は、光源からの光の光量のばらつきが、主走査方向における励起光の光量分布に対する影響を示すものであり、横軸は光量のばらつきであり、縦軸は、光変動最大値である。図示のように、光量のばらつきが大きければ大きいほど、光変動最大値が大きくなる傾向を呈している。図8には、一例として、光量のばらつきが4%であるとき、主走査方向における励起光の光量の分布を示している。図示のように、1つの光源からの光の光量が他の光源からの光量より多くなったことに起因する光量のばらつきが4%となった結果、光変動最大値が0.9%となっている。
本発明の第4の放射線画像情報読取装置は、複数の光源を主走査方向に沿って配列してなるライン光源の場合、光源の光量のばらつきが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響が図7に示す特性を有することに着目し、光源からの光量のばらつきを4%以下に抑制することによって、光変動最大値を数パーセントよりも小さく(ここでは0.9%)抑えることを図ったものである。
また、半導体レーザを光源として用いる場合、通常、APCと呼ばれる制御装置を用いて半導体レーザから出射したレーザ光の光量が一定になるように制御する。APCには外部APCと内部APCの2種類があり、外部APCは、分離手段と調整手段とを有してなる。外部APCの分離手段が、半導体レーザから出射したレーザ光の大部分を照射用(ここでは蓄積性蛍光体シートを照射用)の照射光として透過すると共に、他の少量の部分モニタ光として反射することによって照射光とモニタ光とに分離するものであり、調整手段が、モニタ光の光量が一定になるように半導体レーザの出射光量を調整することによって半導体レーザから出射したレーザ光の光量を一定に維持するものである。このような外部APCに当たる出射光量制御手段を用いた半導体レーザを光源として用いる場合、出射光量制御手段の調整手段が分離手段により反射して得られたモニタ光が一定になるように半導体レーザの出射光量を調整するようにしているので、分離手段の反射率のばらつきがあると、モニタ光の光量にも同等のばらつきが生じ、結果的には半導体レーザから出射したレーザ光の光量がばらつき、必然的に照射光の光量にもばらつきが生じる。すなわち、本発明の第4の放射線画像情報読取装置は、光源として半導体レーザを用いた場合、半導体レーザからの出射光量を制御する出射光量制御手段における分離手段の反射率のばらつきを4%以下に抑えることによって、半導体レーザからのレーザ光の光量のばらつきを抑制し、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することを図ったものとすることができる。
複数の光源を主走査方向に沿って配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を読み取る際に、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を補うために、シェーディング補正が行われる。シェーディング補正は再生するのに十分な画像信号を得ることができることを前提とし、主走査方向の各位置において十分な励起光の光量が要求される。しかし、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性が大き過ぎると、各位置において十分な励起光の光量を得るために、各光源の光量を大きくして総合的な励起光の光量を上げることが考えられるが、総合的な励起光の光量が大きくなると、読取後の蛍光体シートの消去特性が悪化してしまう問題があるため、できるたけ主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することが望まれる。
本発明の各放射線画像情報読取装置は、主走査方向における励起光の光量分布に与える要因を究明し、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することを図ったものである。
本発明の第1の放射線画像情報読取装置によれば、式(1)により定義される光源の重なり度wが、主走査方向における励起光の光量分布に対する影響に着目し、重なり度wが2.0以上になるように複数の光源を主走査方向に沿って配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を読み取るようにしているので、蓄積性蛍光体シートの主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することができる。また、重なり度wを4.0以下に抑えるようにしているので、光源が密接し過ぎる(重なり度wが4より大きい)ことに起因する励起光の照射領域の両端に近い位置における励起光量の不足を補うための光源数の増加および装置の大型化を防ぐことができる。
本発明の第2の放射線画像情報読取装置によれば、ライン光源を構成する光源として半導体レーザを用いる場合に、半導体レーザの照射領域の大きさのばらつきが、主走査方向における励起光の光量分布に対する影響に着目し、このばらつきが10%以下になるように複数の半導体レーザを主走査方向に沿って配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を読み取るようにしているので、蓄積性蛍光体シートの主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することができる。
本発明の第3の放射線画像情報読取装置によれば、ライン光源を構成する光源として半導体レーザを用いる場合に、式(2)により定義される特徴量αが、主走査方向における励起光の光量分布に対する影響を着目し、この特徴量αが0.05以下となるように複数の半導体レーザを主走査方向に沿って等間隔に配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を読み取るようにしているので、蓄積性蛍光体シートの主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することができる。
本発明の第4の放射線画像情報読取装置によれば、ライン光源を構成する各光源からの光の光量のばらつきが主走査方向における励起光の光量分布に対する影響に着目し、この光量のばらつきが4%以下になるように複数の光源を主走査方向に沿って配列してなるライン光源を用いて蓄積性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像情報を読み取るようにしているので、蓄積蛍光体シートの主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を軽減することができる。
本発明の第4の放射線画像情報読取装置は、ライン光源を構成する各光源として、外部APCとなる出射光量制御手段を備えた半導体レーザを用いた場合、照射光とモニタ光とを分離する分離手段の反射率のばらつきを4%以下に抑えることによって半導体レーザからのレーザ光の光量のばらつきを4%以下に抑えるようにすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図9は本発明の実施形態となる放射線画像情報読取装置の斜視図であり、図10は図9に示す放射線画像情報読取装置のI−I線断面を示す断面図、図11は、図9と図10に示した放射線画像情報読取装置に用いられるライン光源の構成を示す概略図である。
図9に示すように、本実施形態の放射線画像情報読取装置は、放射線画像情報が蓄積記録された蓄積性蛍光体シート(以下、蛍光体シートという)50を載置して矢印Y方向(副走査方向)に搬送する走査ベルト40と、矢印X方向(主走査方向)に伸びる線状の励起光Lを蛍光体シート50の表面に向かって直交する方向に照射するライン光源11と、励起光Lの照射により蛍光体シート50から発せられる蓄積記録された放射線画像情報に応じた輝尽発光光Mを平行光束とし、後述するラインセンサ20、20’に集光させる屈折率分布形レンズアレイ16、16’(多数の屈折率分布形レンズが配列されてなるレンズであり、以下、セルフォックスレンズアレイという)と、セルフォックスレンズアレイ16、16’を透過した輝尽発光光Mに僅かに混在する、蛍光体シート50表面で反射した励起光をカットし、輝尽発光光Mは透過する励起光カットフィルタ17、17’と、励起光カットフィルタ17、17’を透過した輝尽発光光Mを受光して光電変換するラインセンサ20、20’と、ラインセンサ20、20’から出力された信号を読み取って画像データを得る読取手段30と、読取手段30により得た画像データにより表される画像に対して階調処理や周波数などの画像処理を施して観察読影に適した診断用画像を得る画像処理手段とを備えている。
上記構成では、線状に照射された励起光Lの励起による輝尽発光光Mが、ラインセンサ20および20’で受光されるよう、セルフォックスレンズアレイ16、16’および励起光カットフィルタ17、17’は配置されている。
ラインセンサ20、20’は、光電変換素子が矢印X方向に沿って多数配列されてなる。光電変換素子としては具体的には、アモルファスシリコンセンサ、CCDセンサまたはMOSイメージセンサなどを利用することができる。
読取手段30は、ラインセンサ20とラインセンサ20’からの出力信号を画素データに変換すると共に、2つのラインセンサからの画素データを統合する処理も行う。また、読取手段30には、ラインセンサ20、20’の特性に応じて暗電流補正や感度補正などの補正を行う補正手段を設けてもよい。
また、ラインセンサ20、20’は、蛍光体シート50上の励起光照射部分に対して、できるだけ垂直な方向に配置することが望ましい。
また、励起光Lは、必ずしも図9に示す実施形態のように蛍光体シートに対して略垂直な方向から照射する必要はないが、その場合、集光効率を考慮して光学系およびラインセンサ20、20’を配置することが望ましい。
図11(a)は、図9および図10に示す実施形態の放射線画像情報読取装置に用いられたライン光源11の構成を示す概略図である。図示のように、本実施形態の放射線画像情報読取装置におけるライン光源11は、主走査方向に沿って配列された複数の半導体レーザ装置12と、各々の半導体レーザ装置12に対して設けられた、レーザ装置12からのレーザ光を蓄積性蛍光体シートに集光する集光光学系13とを備えてなるものである。
図11(b)は、図11(a)に示すライン光源11における半導体レーザ装置12の構成を示す概略図である。図示のように、ライン光源11に用いられた半導体レーザ装置12は、レーザ光L0を出射する半導体レーザ14と、レーザ光L0を蓄積性蛍光体シート50に照射する照射光L1とモニタ光L2とに分離する分離部15aと、分離部15aから得られたモニタ光L2が一定になるように半導体レーザ14の出射光量(レーザ光L0の光量)を調整する調整部15bとを有し、分離部15aは、レーザ光L0に対して所定の反射率を有し、この反射率でレーザ光L0の一部分を反射してモニタ光L2として調整部15bに入射し、他の部分を照射光L1として透過する。各半導体レーザ装置12からのレーザ光(照射光L1)が蛍光体シート50の表面に集光されて線状の励起光Lとなる。なお、ライン光源11を構成する各半導体レーザ装置12の分離部15aの、レーザ光L0に対する反射率のばらつきが4%以下に抑制されている。これによって、レーザ光L0の光量のばらつきが4%以下に抑えられる。
また、本実施形態の放射線画像情報読取装置において、ライン光源11を構成する各半導体レーザ装置12は、照射領域(図11(a)に示すS)のばらつきが10%以下になると共に、式(1)により定義される重なり度wが2.0以上4.0以下、式(2)により定義される特徴量αが0.05以下となるように配置されている。
w=S/p (1)
但し、w:重なり度
S:1つの半導体レーザ装置の照射領域
p:相隣半導体レーザ装置間の間隔
α=δ×p/S2 (2)
但し、δ:光量ピーク位置のずれ量
p:相隣半導体レーザ装置間の間隔
S:1つの半導体レーザ装置の照射領域
次に、本実施形態の放射線画像情報読取装置の作用について説明する。
まず、走査ベルト40が矢印Y方向に移動することにより、この走査ベルト40上に載置された、放射線画像情報が蓄積記録された蛍光体シート50を矢印Y方向に搬送する。このときの蛍光体シート50の搬送速度はベルト40の移動速度に等しく、ベルト40の移動速度は読取手段30に入力される。
一方、ライン光源11の各半導体レーザ装置12が、レーザ光L0を出射し、このレーザ光L0は、その光路上に設けられた分離部15aにより照射光L1とモニタ光L2に分離され、照射光L1は集光光学系13により蓄積性蛍光体シート50の表面に集光され、励起光Lとなる。
蛍光体シート50に入射した線状の励起光Lはその集光域の蓄積性蛍光体を励起するとともに集光域から蛍光体シート50内部に入射して集光域の近傍部分に拡散して集光域の近傍部分の蓄積性蛍光体も励起する。その結果、蛍光体シート50の集光域およびその近傍から、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた強度の輝尽発光光Mが発光される。この輝尽発光光Mは、セルフォックスレンズアレイ16、16’により平行光束とされ、ラインセンサ20、20’に集光される。この際、セルフォックスレンズ16、16’を透過した輝尽発光光Mに僅かに混在する、蛍光体シート50表面で反射した励起光Lは、励起光カットフィルタ17、17’によりカットされるので、ラインセンサ20、20’表面に入射されない。ラインセンサ20、20’は、矢印X方向に沿って設けられた光電変換素子により輝尽発光光Mを光電変換して読取手段30に出力する。
読取手段30は、ラインセンサ20、20’から出力されてきた信号を画素データに変化するとともに、蛍光体シート50の同じ部位に対応する、ラインセンサ20、20’から別々に出力されてきた信号を変換して得たデータを統合する処理などを行って蓄積性蛍光体シート50に蓄積記録された放射線画像情報に対応した画像データを得る。
画像処理手段35は、読取手段30により得た画像データにより表される画像に対して階調処理や周波数などの画像処理を施して観察読影に適した診断用画像を得る。
このように、本実施形態の放射線画像情報読取装置によれば、ライン光源11を構成する各半導体レーザ装置12を上述のように配置することによって、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を抑制し、読み取った後の蛍光体シートの消去特性が悪くなるほど励起光の光量を大きくしなくても、主走査方向における各部位において十分な励起光量を照射することができる。
また、主走査方向における励起光の光量分布の不均一性を抑制することによって、読み取って得たデータに対して行うシェーディング補正の負担を軽減することができる。
以上、本発明の放射線画像情報読取装置の望ましい実施形態について説明したが、本発明の半導体レーザ装置は、上述した実施形態に限られることがなく、本発明の主旨を変えない限り、種々の増減、変更を加えることができる。
例えば、図9に示す実施形態の放射線画像情報読取装置において、2つのラインセンサにより輝尽発光光の検出を行っているが、1つのみまたは2つ以上のラインセンサにより輝尽発光光を検出するようにしてもよい。また、複数のラインセンサを配置する態様としても、図9に示す実施形態の放射線画像情報読取装置のように蛍光体シートに対して同じ面の方に配置する態様に限らず、例えば、蛍光体シートの異なる面に夫々配置する態様でもよい。
また、図9に示す実施形態の放射線画像情報読取装置において、蛍光体シートの主走査方向における励起光の線状の長さに合致した検出範囲を有するラインセンサを用いて読取を行うようにしているが、励起光の線状の長さより短い検出範囲を有する複数のラインセンサを主走査方向に沿って、これらの複数のラインセンサの検出範囲の和が励起光の線状の長さに合致するようにして設けてもよい。この場合、複数のラインセンサの隣接する部分に光電変換素子がなく、この部分に対応する蛍光体シート上の部位に対応する信号が欠如してしまうため、読取手段において補間などの処理によってデータを補完することが望ましい。
さらに、図9に示す実施形態の放射線画像情報読取装置において、励起光光源として半導体レーザ装置を用いているが、可視光光源などや、LEDアレイなどを用いてもよい。
また、各半導体レーザ装置に対して設けられた、レンズまたはレンズの組合せからなる光学系に対して、その主走査方向における有効径外を透過する励起光をカットするように、スリットや、遮光膜などの遮光手段を設けてもよい。
11 ライン光源
12 半導体レーザ装置
13 集光光学系
14 半導体レーザ
15a 分離部
15b 調整部
16,16’ セルフォックスレンズアレイ
17,17’ 励起光カットフィルタ
20,20’ ラインセンサ
30 読取手段
35 画像処理手段
40 走査ベルト
50 蓄積性蛍光体シート
L 励起光
L0 レーザ光
L1 照射光
L2 モニタ光
M 輝尽発光光
p 相隣光源間間隔
S 1つの光源の照射領域
w 重なり度
δ 光量のピーク位置のずれ量
α 特徴量
12 半導体レーザ装置
13 集光光学系
14 半導体レーザ
15a 分離部
15b 調整部
16,16’ セルフォックスレンズアレイ
17,17’ 励起光カットフィルタ
20,20’ ラインセンサ
30 読取手段
35 画像処理手段
40 走査ベルト
50 蓄積性蛍光体シート
L 励起光
L0 レーザ光
L1 照射光
L2 モニタ光
M 輝尽発光光
p 相隣光源間間隔
S 1つの光源の照射領域
w 重なり度
δ 光量のピーク位置のずれ量
α 特徴量
Claims (5)
- 放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を所定の方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記所定の方向と異なる方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の光源を前記所定の方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の光源が、式(1)に定義される重なり度wが2.0以上かつ4.0以下になるように配置されていることを特徴とする放射線画像情報読取装置。
w=S/p (1)
但し,w:重なり度
S:1つの光源の照射領域
p:相隣光源間の間隔
- 放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を所定の方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記所定の方向と異なる方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の半導体レーザを前記所定の方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の半導体レーザが、該複数の半導体レーザの個々の照射領域の大きさのばらつきが10%以下となるように配置されていることを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を所定の方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記所定の方向と異なる方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の半導体レーザを前記所定の方向に沿って間隔pで等間隔に設けてなるものであり、
前記複数の半導体レーザが、夫々式(2)に定義される特徴量αが0.05以下となるように配置されていることを特徴とする放射線画像情報読取装置。
α=δ×p/S2 (2)
但し,δ:半導体レーザからのレーザ光の光量ピーク位置のずれ量
p:相隣光源間の間隔
S:1つの半導体レーザの照射領域
- 放射線画像情報が記録された蓄積性蛍光体シートの表面の一部に励起光を所定の方向に伸びる線状に照射するライン光源と、
前記蛍光体シートの線状に照射された部分からの前記放射線情報に応じて発光された輝尽発光光を受光して光電変換を行う光電変換素子が設けられたラインセンサと、
前記ライン光源および前記ラインセンサを前記蛍光体シートの一方を他方に対して相対的に、前記所定の方向と異なる方向に移動させる走査手段と、
前記走査手段により移動された各位置毎における前記ラインセンサの各前記光電変換素子の出力を前記移動に応じて順次読み取る読取手段とを有してなる放射線画像情報読取装置において、
前記ライン光源が、複数の光源を前記所定の方向に沿って設けてなるものであり、
前記複数の光源の光量のばらつきが4%以下であることを特徴とする放射線画像情報読取装置。 - 前記複数の光源が、夫々半導体レーザであり、
前記半導体レーザ毎に設けられた、前記半導体レーザの出射光量が略一定になるように制御する出射光量制御手段をさらに備え、
前記出射光量制御手段が、前記半導体レーザからの出射光を照射光とモニタ光とに分離する分離手段と、前記モニタ光の光量が略一定になるように前記半導体レーザの出射光量を調整する調整手段とを有してなり、
各々の前記分離手段の、前記半導体レーザからの出射光に対する反射率のばらつきが4%以下であることを特徴とする請求項4記載の放射線画像情報読取装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003302859A JP2005070621A (ja) | 2003-08-27 | 2003-08-27 | 放射線画像情報読取装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011142006A (ja) * | 2010-01-07 | 2011-07-21 | Stanley Electric Co Ltd | 光源装置および照明装置 |
JP2013517472A (ja) * | 2010-01-12 | 2013-05-16 | ランダウアー インコーポレイテッド | 線量計リーダー用光学システム |
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2003
- 2003-08-27 JP JP2003302859A patent/JP2005070621A/ja not_active Withdrawn
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