JP2005066408A - 汚染物質浄化方法及び汚染物質浄化用製剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】微生物の作用による土壌中の汚染化合物の浄化処理技術において、その浄化速度を向上させるための汚染物質含有土壌の浄化方法を提供する。
【解決手段】土壌中の汚染物質を土壌中の微生物により分解浄化する汚染物質含有土壌の浄化方法において、微生物が分泌する界面活性成分を添加したり、その化合物構造に類似する合成類縁体、または、その界面活性機能に類似する機能を有する界面活性成分を添加する。汚染浄化に有効な微生物としては、Rhodococcus属の油分分解微生物等が用いられる。土壌に添加する界面活性成分の濃度は、0.005〜0.5重量%であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】土壌中の汚染物質を土壌中の微生物により分解浄化する汚染物質含有土壌の浄化方法において、微生物が分泌する界面活性成分を添加したり、その化合物構造に類似する合成類縁体、または、その界面活性機能に類似する機能を有する界面活性成分を添加する。汚染浄化に有効な微生物としては、Rhodococcus属の油分分解微生物等が用いられる。土壌に添加する界面活性成分の濃度は、0.005〜0.5重量%であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物を利用した土壌中における汚染化合物の分解浄化を促進するための汚染物質含有土壌浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
微生物の浄化作用による土壌中の汚染化合物の浄化処理(バイオレメディエーション)は、微生物が土壌中の汚染化合物を分解し、生存・生育・増殖することを利用した方法であるが、処理速度が遅く、処理期間が半年から数年程度の長期であるという欠点がある。そのため、その処理速度の向上や処理期間の短縮を目的とした方法が検討されている。
例えば、微生物による土壌中の有機汚染化合物の分解を進めるために、微生物の栄養源である窒素・リンなどの無機塩を土壌に散布して、微生物を活性化する方法や、有機化合物の酸化分解を促進するために酸素を徐放する製剤を土壌に散布したりする方法が検討されている(非特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、それら無機塩や酸素徐放剤を散布しても、十分な土壌の浄化速度の向上は見出せない。すなわち、従来技術では、例えば、A重油などの重質油分の汚染物質含有土壌を浄化する場合は、半年から数年の処理時間を要しており、微生物処理は低コストを特徴とする反面、処理期間が長く、浄化速度が遅いという欠点があった。
【0004】
また、上記従来技術における浄化速度改善方法として、汚染化合物を微生物が接触・摂取しやすい状態にする事を目的として、例えば、汚染物質が油分である場合には、界面活性成分を土壌に添加することが検討されてきた。これらの方法は、イオン性の界面活性剤や中性界面活性剤を添加することによる油分浄化の促進を期待しての検討であるが、分解促進を引き出すまでに到っていない。
【0005】
【非特許文献1】バイオレメディエーションエンジニアリング〜設計と応用〜、p.207−209、ジョン・T・クックソンJr著、エヌ・ティーエス出版、1997年
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、土壌中における汚染物質(有害化合物)の分解速度の向上、特に土壌中の汚染物質が油分である場合に、土壌中の微生物が汚染物質に接触・摂取できる状態にすることにより土壌の浄化速度を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の従来技術の問題点・課題をかんがみ、また、土壌中の微生物の挙動を観察し、土壌中での汚染物質の微生物分解に関する土壌実験を実施するなどの鋭意努力を行なった結果、微生物利用による土壌浄化の速度が遅い点に対し、その浄化速度を向上させる方法に関して以下の知見を見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、微生物を利用して土壌中の汚染化合物の浄化を行なう場合に、土壌中の汚染化合物を土壌中の微生物が接触・摂取しやすい状態にすることにより土壌中の有害化合物の浄化が促進されること、例えば、土壌中の汚染化合物が油分である場合には、油分分解微生物が分泌する界面活性成分を添加したり、その化合物構造に類似する合成または、その界面活性機能に類似する機能を有する界面活性剤を添加することにより、添加しない条件に比べ分解速度を向上させることができる。
すなわち、本発明は以下の各項の方法を提供する。
【0009】
請求項1の汚染物質浄化方法は、油分に起因する汚染物質を微生物により分解浄化する方法において、界面活性成分を汚染物質含有土壌及び/又は地下水に注入、散布することを特徴としている。
【0010】
請求項2の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分が油分分解微生物により合成・分泌される物質及び/またはその類縁体であることを特徴としている。
【0011】
請求項3の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、微生物がRhodococcus属の油分分解微生物であることを特徴としている。
【0012】
請求項4の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分が、ショ糖1分子に存在する8個の水酸基に、1つまたは複数個のエステルを結合したショ糖脂肪酸エステル化合物であることを特徴としている。
【0013】
請求項5の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分がグルコース分子が連結した分子であって、1つまたは複数のカルボニル基を有する化合物であることを特徴としている。
【0014】
請求項6の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分を微生物と共に製剤化し汚染物質含有土壌に接種することを特徴としている。
請求項7の汚染物質浄化用製剤は、上記の課題を解決するために、界面活性成分と、油分分解微生物とを含んでなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の汚染物質浄化方法は、汚染物質を微生物により分解浄化する汚染物質浄化方法において、当該土壌中の汚染化合物を微生物に接触・摂取することを促進する成分として、界面活性成分、例えば、油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分またはその類縁体(界面活性成分に化学構造が類似する化合物)を添加することにより、高速かつ短期間で、土壌の浄化を行なう方法である。
【0016】
本発明における汚染物質中の汚染化合物は、微生物の作用により、分解・変換・消滅し無害化される化合物である。
【0017】
本発明における汚染物質とは主に油分に起因する。
油分とは、一般には、n−ヘキサンや四塩化炭素等で抽出される炭化水素、炭化水素誘導体をいうが、ここではさらに広義の、原油、重油、軽油、灯油、ガソリン等の燃料油、エンジンオイル、潤滑油等の鉱物油、ラード、サラダ油等の食品の動植物油等に由来する脂肪族炭化水素や脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、多環式芳香族炭化水素(PAHs)等の炭化水素及び炭化水素誘導体等も含まれる。
【0018】
また、油分の分解とは、油分が酸化的分解、または加水分解等により、より低分子の化合物に分解され、好適には二酸化炭素まで分解されることである。より具体的には、油分の分解とは、油膜を形成せず、油臭気がなくなり、及び/または、ガスクロマトグラフィー、機器分析(IR、HPLC、質量分析装置など)、またはバイオ的分析(抗体など)によって検出される油分が、油分分解前と比較して、減少している事が確認できること、もしくは、検出されなくなること、あるいは、重量として、油分分解前と比較して、減少することである。
【0019】
上記油分は、どのような場所に存在してもよく、例えば、土壌、環境水(排水、地下水、河川水、湖沼水、海水、井戸水など)、廃棄物(産業廃棄物や一般家庭廃棄物(生ゴミ等)など)、工場排水等に含有される油分や、燃料油や鉱物油自体の分解処分に加え、油分精製施設や貯留施設の施設稼動に伴う漏洩や、施設老朽化に伴う漏洩、使用済みエンジンオイルの漏洩、大型タンカーの海難事故や油田事故、各種工業プラントの事故等の産業活動により汚染された土壌、海岸や水(地下水、淡水、海水等の環境水)に含まれる油分や、家庭から排出される排水や生ゴミに含まれる食物残渣中の油分などである。
【0020】
本発明の汚染物質浄化方法に用いられる微生物としては、Rhodococcus属、Bacillus属、Pseudomonas属、Psuedonocardia属、Micrococcus属、Sphingomonas属、Acinetobacter属、Mycobacterium属、Arthrobacter属、Corynebacterium属、Streptomyces属、Nocardioides属等が挙げられる。上記例示の微生物のうち、油分分解能の観点から、 Rhodococcus属が好ましい。Rhodococcus属に属する油分分解微生物としては、C2(FERM P−18509)、C4(FERM P−18510)、C6(FERM P−18511)、12(FERM P−18513)、C15(FERM P−18514)が例示される。
【0021】
本発明者らは、上記例示の微生物に関する情報を特願2001−301979号明細書において詳述している。すなわち、同公報において、上記例示の微生物は、油分分解性を有する微生物であり、重油資化率が50重量%以上であると記述している。本明細書では上記記述を含む上記例示の微生物に関する情報が参照される。
【0022】
本発明の界面活性成分とは、界面活性機能を有する物質をいい、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、カルボキシメチルセルロース等の人工的に合成された界面活性成分及び微生物が合成・分泌する界面活性成分等が挙げられる。
【0023】
油分分解微生物が分泌する界面活性成分は、多種類存在することが知られており、油分分解菌が自ら合成分泌する界面活性成分が、その油分分解菌の油分分解に最も適していると考えられる。たとえば、下記実施例で例示すRodococcus属の微生物が合成・分泌する界面活性成分の推定化学構造を図2に示す。
【0024】
界面活性剤を例えば、土壌中に注入・散布する割合は特に限定されないが、0.005〜0.5重量%であることが好ましく、0.01〜0.1重量%であることがさらに好ましい。
【0025】
本発明の汚染物質浄化方法によれば、油分分解菌が合成・分泌する界面活性成分を土壌中に放出・分泌する事により、微生物は汚染化合物である油分に接触、あるいは油分を摂取できる状態とすることができる。
【0026】
本発明の汚染物質浄化用製剤は、上記本発明に係る界面活性成分と、油分分解微生物とを含むペレット、粉末等である。
【0027】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】
[実施例1]
< 油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分による油分分解の促進効果>山砂(50%累積質量粒径 630μm)4000gにC重油40gを添加し、攪拌さじで混練することにより模擬的な汚染物質含有土壌(汚染土壌)を調製した。これに、無機塩培地(W培地:組成は表1)を400ml添加した。
【0029】
【表1】
C重油分解能を有する油分分解微生物として、Rhodococcus属に属する油分分解微生物を土壌に添加して、土壌中に存在する微生物とした。
本実施例では、C2(FERM P−18509)を土壌中の油分分解微生物として用いた。
【0030】
土壌に添加した微生物C2は、表2に示したLB液体培地を用いて、30℃、1日間培養を行った。
【0031】
【表2】
油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分の調製は、表2に示したLB培地の成分のうち、NaClのみを組成濃度1/10、すなわち0.5g/Lとした培地2.5Lを用いて、C2株を30℃で48時間培養した。その後、遠心分離(9,000rpm,10分,4℃)により菌体と培養上清を分離した。得られた培養上清は濾過(0.22μmのフィルターを使用)した後に濃縮処理を行い、液量を調整して、油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分試料(以下、バイオサーファクタント試料と称す。)とした。
【0032】
模擬の汚染物質含有土壌4kgをホウロウ製トレイにひろげ、30℃保温庫に静置した。
【0033】
土壌中の油分分解微生物としては、LB培地で前培養したC2菌株試料20mlを模擬の汚染物質含有土壌4kgに添加した。
【0034】
バイオサーファクタント試料は、4kg土壌に対して、250ml容積を添加した。1回に添加するバイオサーファクタント試料は、250mL培養液相当量とした。添加頻度は、表1に示すW培地の添加する時と同じタイミングで行った。
【0035】
土壌試料は、3日または4日間隔で全重量を計測して、水分の損失重量を計量した。水分制御を行なう土壌試料については、重量計量後、蒸発した水分重量分の蒸留水を添加することにより、水分を調製した。
水分を添加した場合には、均一に水分を分布させるため、攪拌さじで、土壌を攪拌混合した。
30日間、土壌処理を継続した。
土壌試料からは、1週間に2回程度の土壌試料を採取して、土壌中の油分を分析した。土壌中油分分析の方法は、溶媒により土壌中の油分を抽出し、その抽出油分の重量を計量する事による方法(重量法)とした。
【0036】
油分の抽出用溶媒として、液体培地における評価と同様、クロロホルムとメタノールの3:1混合溶媒(容積比 以下、CM混合溶媒)を用いた。
<土壌中の油分の抽出操作>
(1) 採取した土壌試料20gを容器に計り取る。
(2) CM混合溶媒9mlを添加し、強制攪拌を30秒程度行なう。
(3) 静置後に、液相をパスツールピペットで回収する。
(4) 3ml程度の蒸留水を添加して、液相を回収する。
(5) 再度、CM混合溶媒を9ml添加して、強制攪拌を30秒程度行なう。
(6) 静置後に、液相をパスツールピペットで回収する。
(7) 3ml程度の蒸留水を添加して、液相を回収する。
(8) 回収試料を遠心分離処理し、上層及び中間層を除去し、有機溶媒層(下層)を回収し、抽出油分試料とする。
抽出した油分の計量は、抽出油分試料からCM混合溶媒を揮発除去させ残留した油分の重量を計量した。
【0037】
[比較例1]
バイオサーファクタントを添加しない以外は、実施例1と同様の操作を行い抽出した油分の重量を計量した。
実施例1及び比較例1の汚染物質含有土壌中における油分含有率(相対残存油分(%))の変化を図1に示した。
【0038】
土壌中にバイオサーファクタント試料を添加した実施例1では、30日間で速やかに油分が減少した。C重油の分解速度は、比較例1と比較して向上した。
【0039】
[実施例2〜3]
界面活性成分として、油分分解菌が合成・分泌する界面活性成分の化学構造に類似している化合物(類縁体)の一つである、図3に示す化合物を用いた。
【0040】
また、実施例2では、上記界面活性成分の他に、同じく類縁体としての、ショ糖脂肪酸エステルの一種(DKエステルF−110、以下「F−110」と称す。)、実施例3では、上記界面活性成分の他に、界面活性機能が類似している化合物であって、グルコース分子が連結した分子に複数のカルボニル基をもつ化合物であるカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩(CMC−Na)をそれぞれ土壌に添加した。
【0041】
汚染物質含有土壌として、山砂を用い、汚染化合物として、油分 C 重油を用いて、模擬の汚染物質含有土壌を調製した。油分の添加濃度は、2kg土壌に対して、g−C重油を添加した。
土壌の水分は、表1に示すW培地を2kg土壌に対して、200ml添加した。
土壌中の油分分解微生物として、C2株を添加した。
上記2種類の界面活性成分を0.01%終濃度として、模擬汚染物質含有土壌(2kg)に添加した。
模擬汚染物質含有土壌での分解実験は、30℃で行った。海面活性剤は、それぞれ、初期に1度、1回/1週間〜2回/1週間添加した。含水率の制御は1週間に2回行った。経時的に土壌のサンプリングを行い、クロロホルム・メタノールを用いて残存油分を抽出・計量した。
【0042】
[比較例2〜3]
界面活性成分を添加しない以外は、それぞれ実施例2〜3と同様の操作を行い抽出した油分の重量を計量した。
界面活性成分を添加した実施例2〜3、及び比較例2〜3の汚染物質含有土壌中における相対残存油分率の経時変化をそれぞれ図4及び図5に示した。
C2株のみを添加した比較例2に比べ、C2株に加えF−110またはCMC−Naを初期に1回添加した実施例2〜3の場合には、油分分解速度が促進された。
上記の結果より、界面活性成分として界面活性機能が類似している化合物である類縁体を用いれば、油分分解菌が自ら合成し、分泌する界面活性成分と同等の機能を果たすことが分かる。
【発明の効果】
本発明によれば、土壌中の汚染化合物を微生物の作用により浄化する場合において、その浄化速度を向上させ、また処理期間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油分分解菌の分泌する界面活性成分を添加した汚染物質含有土壌試料及び比較例1(界面活性成分を添加しない)汚染物質含有土壌試料中の残存油分率(%)の経時的変化を示すグラフである。
【図2】Rhodococcus属微生物が合成・分泌する界面活性成分の推定化学構造を示す図である。
【図3】人工界面活性成分の例としてショ糖脂肪酸エステルの化学構造を示す図である。
【図4】人工の界面活性成分としてF−110と呼ばれるショ糖脂肪酸エステルを添加した汚染物質含有土壌試料及び比較例2(人工の海面活性成分を添加しない)汚染物質含有土壌試料中の残存油分率(%)の経時的変化を示すグラフである。
【図5】人工の界面活性成分としてカルボキシメチルセルロースを添加した汚染物質含有土壌試料及び比較例2(人工の海面活性成分を添加しない)汚染物質含有土壌試料中の残存油分率(%)の経時的変化を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、微生物を利用した土壌中における汚染化合物の分解浄化を促進するための汚染物質含有土壌浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
微生物の浄化作用による土壌中の汚染化合物の浄化処理(バイオレメディエーション)は、微生物が土壌中の汚染化合物を分解し、生存・生育・増殖することを利用した方法であるが、処理速度が遅く、処理期間が半年から数年程度の長期であるという欠点がある。そのため、その処理速度の向上や処理期間の短縮を目的とした方法が検討されている。
例えば、微生物による土壌中の有機汚染化合物の分解を進めるために、微生物の栄養源である窒素・リンなどの無機塩を土壌に散布して、微生物を活性化する方法や、有機化合物の酸化分解を促進するために酸素を徐放する製剤を土壌に散布したりする方法が検討されている(非特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、それら無機塩や酸素徐放剤を散布しても、十分な土壌の浄化速度の向上は見出せない。すなわち、従来技術では、例えば、A重油などの重質油分の汚染物質含有土壌を浄化する場合は、半年から数年の処理時間を要しており、微生物処理は低コストを特徴とする反面、処理期間が長く、浄化速度が遅いという欠点があった。
【0004】
また、上記従来技術における浄化速度改善方法として、汚染化合物を微生物が接触・摂取しやすい状態にする事を目的として、例えば、汚染物質が油分である場合には、界面活性成分を土壌に添加することが検討されてきた。これらの方法は、イオン性の界面活性剤や中性界面活性剤を添加することによる油分浄化の促進を期待しての検討であるが、分解促進を引き出すまでに到っていない。
【0005】
【非特許文献1】バイオレメディエーションエンジニアリング〜設計と応用〜、p.207−209、ジョン・T・クックソンJr著、エヌ・ティーエス出版、1997年
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、土壌中における汚染物質(有害化合物)の分解速度の向上、特に土壌中の汚染物質が油分である場合に、土壌中の微生物が汚染物質に接触・摂取できる状態にすることにより土壌の浄化速度を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の従来技術の問題点・課題をかんがみ、また、土壌中の微生物の挙動を観察し、土壌中での汚染物質の微生物分解に関する土壌実験を実施するなどの鋭意努力を行なった結果、微生物利用による土壌浄化の速度が遅い点に対し、その浄化速度を向上させる方法に関して以下の知見を見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、微生物を利用して土壌中の汚染化合物の浄化を行なう場合に、土壌中の汚染化合物を土壌中の微生物が接触・摂取しやすい状態にすることにより土壌中の有害化合物の浄化が促進されること、例えば、土壌中の汚染化合物が油分である場合には、油分分解微生物が分泌する界面活性成分を添加したり、その化合物構造に類似する合成または、その界面活性機能に類似する機能を有する界面活性剤を添加することにより、添加しない条件に比べ分解速度を向上させることができる。
すなわち、本発明は以下の各項の方法を提供する。
【0009】
請求項1の汚染物質浄化方法は、油分に起因する汚染物質を微生物により分解浄化する方法において、界面活性成分を汚染物質含有土壌及び/又は地下水に注入、散布することを特徴としている。
【0010】
請求項2の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分が油分分解微生物により合成・分泌される物質及び/またはその類縁体であることを特徴としている。
【0011】
請求項3の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、微生物がRhodococcus属の油分分解微生物であることを特徴としている。
【0012】
請求項4の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分が、ショ糖1分子に存在する8個の水酸基に、1つまたは複数個のエステルを結合したショ糖脂肪酸エステル化合物であることを特徴としている。
【0013】
請求項5の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分がグルコース分子が連結した分子であって、1つまたは複数のカルボニル基を有する化合物であることを特徴としている。
【0014】
請求項6の汚染物質浄化方法は、上記の課題を解決するために、界面活性成分を微生物と共に製剤化し汚染物質含有土壌に接種することを特徴としている。
請求項7の汚染物質浄化用製剤は、上記の課題を解決するために、界面活性成分と、油分分解微生物とを含んでなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の汚染物質浄化方法は、汚染物質を微生物により分解浄化する汚染物質浄化方法において、当該土壌中の汚染化合物を微生物に接触・摂取することを促進する成分として、界面活性成分、例えば、油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分またはその類縁体(界面活性成分に化学構造が類似する化合物)を添加することにより、高速かつ短期間で、土壌の浄化を行なう方法である。
【0016】
本発明における汚染物質中の汚染化合物は、微生物の作用により、分解・変換・消滅し無害化される化合物である。
【0017】
本発明における汚染物質とは主に油分に起因する。
油分とは、一般には、n−ヘキサンや四塩化炭素等で抽出される炭化水素、炭化水素誘導体をいうが、ここではさらに広義の、原油、重油、軽油、灯油、ガソリン等の燃料油、エンジンオイル、潤滑油等の鉱物油、ラード、サラダ油等の食品の動植物油等に由来する脂肪族炭化水素や脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、多環式芳香族炭化水素(PAHs)等の炭化水素及び炭化水素誘導体等も含まれる。
【0018】
また、油分の分解とは、油分が酸化的分解、または加水分解等により、より低分子の化合物に分解され、好適には二酸化炭素まで分解されることである。より具体的には、油分の分解とは、油膜を形成せず、油臭気がなくなり、及び/または、ガスクロマトグラフィー、機器分析(IR、HPLC、質量分析装置など)、またはバイオ的分析(抗体など)によって検出される油分が、油分分解前と比較して、減少している事が確認できること、もしくは、検出されなくなること、あるいは、重量として、油分分解前と比較して、減少することである。
【0019】
上記油分は、どのような場所に存在してもよく、例えば、土壌、環境水(排水、地下水、河川水、湖沼水、海水、井戸水など)、廃棄物(産業廃棄物や一般家庭廃棄物(生ゴミ等)など)、工場排水等に含有される油分や、燃料油や鉱物油自体の分解処分に加え、油分精製施設や貯留施設の施設稼動に伴う漏洩や、施設老朽化に伴う漏洩、使用済みエンジンオイルの漏洩、大型タンカーの海難事故や油田事故、各種工業プラントの事故等の産業活動により汚染された土壌、海岸や水(地下水、淡水、海水等の環境水)に含まれる油分や、家庭から排出される排水や生ゴミに含まれる食物残渣中の油分などである。
【0020】
本発明の汚染物質浄化方法に用いられる微生物としては、Rhodococcus属、Bacillus属、Pseudomonas属、Psuedonocardia属、Micrococcus属、Sphingomonas属、Acinetobacter属、Mycobacterium属、Arthrobacter属、Corynebacterium属、Streptomyces属、Nocardioides属等が挙げられる。上記例示の微生物のうち、油分分解能の観点から、 Rhodococcus属が好ましい。Rhodococcus属に属する油分分解微生物としては、C2(FERM P−18509)、C4(FERM P−18510)、C6(FERM P−18511)、12(FERM P−18513)、C15(FERM P−18514)が例示される。
【0021】
本発明者らは、上記例示の微生物に関する情報を特願2001−301979号明細書において詳述している。すなわち、同公報において、上記例示の微生物は、油分分解性を有する微生物であり、重油資化率が50重量%以上であると記述している。本明細書では上記記述を含む上記例示の微生物に関する情報が参照される。
【0022】
本発明の界面活性成分とは、界面活性機能を有する物質をいい、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、カルボキシメチルセルロース等の人工的に合成された界面活性成分及び微生物が合成・分泌する界面活性成分等が挙げられる。
【0023】
油分分解微生物が分泌する界面活性成分は、多種類存在することが知られており、油分分解菌が自ら合成分泌する界面活性成分が、その油分分解菌の油分分解に最も適していると考えられる。たとえば、下記実施例で例示すRodococcus属の微生物が合成・分泌する界面活性成分の推定化学構造を図2に示す。
【0024】
界面活性剤を例えば、土壌中に注入・散布する割合は特に限定されないが、0.005〜0.5重量%であることが好ましく、0.01〜0.1重量%であることがさらに好ましい。
【0025】
本発明の汚染物質浄化方法によれば、油分分解菌が合成・分泌する界面活性成分を土壌中に放出・分泌する事により、微生物は汚染化合物である油分に接触、あるいは油分を摂取できる状態とすることができる。
【0026】
本発明の汚染物質浄化用製剤は、上記本発明に係る界面活性成分と、油分分解微生物とを含むペレット、粉末等である。
【0027】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】
[実施例1]
< 油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分による油分分解の促進効果>山砂(50%累積質量粒径 630μm)4000gにC重油40gを添加し、攪拌さじで混練することにより模擬的な汚染物質含有土壌(汚染土壌)を調製した。これに、無機塩培地(W培地:組成は表1)を400ml添加した。
【0029】
【表1】
C重油分解能を有する油分分解微生物として、Rhodococcus属に属する油分分解微生物を土壌に添加して、土壌中に存在する微生物とした。
本実施例では、C2(FERM P−18509)を土壌中の油分分解微生物として用いた。
【0030】
土壌に添加した微生物C2は、表2に示したLB液体培地を用いて、30℃、1日間培養を行った。
【0031】
【表2】
油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分の調製は、表2に示したLB培地の成分のうち、NaClのみを組成濃度1/10、すなわち0.5g/Lとした培地2.5Lを用いて、C2株を30℃で48時間培養した。その後、遠心分離(9,000rpm,10分,4℃)により菌体と培養上清を分離した。得られた培養上清は濾過(0.22μmのフィルターを使用)した後に濃縮処理を行い、液量を調整して、油分分解微生物が合成・分泌する界面活性成分試料(以下、バイオサーファクタント試料と称す。)とした。
【0032】
模擬の汚染物質含有土壌4kgをホウロウ製トレイにひろげ、30℃保温庫に静置した。
【0033】
土壌中の油分分解微生物としては、LB培地で前培養したC2菌株試料20mlを模擬の汚染物質含有土壌4kgに添加した。
【0034】
バイオサーファクタント試料は、4kg土壌に対して、250ml容積を添加した。1回に添加するバイオサーファクタント試料は、250mL培養液相当量とした。添加頻度は、表1に示すW培地の添加する時と同じタイミングで行った。
【0035】
土壌試料は、3日または4日間隔で全重量を計測して、水分の損失重量を計量した。水分制御を行なう土壌試料については、重量計量後、蒸発した水分重量分の蒸留水を添加することにより、水分を調製した。
水分を添加した場合には、均一に水分を分布させるため、攪拌さじで、土壌を攪拌混合した。
30日間、土壌処理を継続した。
土壌試料からは、1週間に2回程度の土壌試料を採取して、土壌中の油分を分析した。土壌中油分分析の方法は、溶媒により土壌中の油分を抽出し、その抽出油分の重量を計量する事による方法(重量法)とした。
【0036】
油分の抽出用溶媒として、液体培地における評価と同様、クロロホルムとメタノールの3:1混合溶媒(容積比 以下、CM混合溶媒)を用いた。
<土壌中の油分の抽出操作>
(1) 採取した土壌試料20gを容器に計り取る。
(2) CM混合溶媒9mlを添加し、強制攪拌を30秒程度行なう。
(3) 静置後に、液相をパスツールピペットで回収する。
(4) 3ml程度の蒸留水を添加して、液相を回収する。
(5) 再度、CM混合溶媒を9ml添加して、強制攪拌を30秒程度行なう。
(6) 静置後に、液相をパスツールピペットで回収する。
(7) 3ml程度の蒸留水を添加して、液相を回収する。
(8) 回収試料を遠心分離処理し、上層及び中間層を除去し、有機溶媒層(下層)を回収し、抽出油分試料とする。
抽出した油分の計量は、抽出油分試料からCM混合溶媒を揮発除去させ残留した油分の重量を計量した。
【0037】
[比較例1]
バイオサーファクタントを添加しない以外は、実施例1と同様の操作を行い抽出した油分の重量を計量した。
実施例1及び比較例1の汚染物質含有土壌中における油分含有率(相対残存油分(%))の変化を図1に示した。
【0038】
土壌中にバイオサーファクタント試料を添加した実施例1では、30日間で速やかに油分が減少した。C重油の分解速度は、比較例1と比較して向上した。
【0039】
[実施例2〜3]
界面活性成分として、油分分解菌が合成・分泌する界面活性成分の化学構造に類似している化合物(類縁体)の一つである、図3に示す化合物を用いた。
【0040】
また、実施例2では、上記界面活性成分の他に、同じく類縁体としての、ショ糖脂肪酸エステルの一種(DKエステルF−110、以下「F−110」と称す。)、実施例3では、上記界面活性成分の他に、界面活性機能が類似している化合物であって、グルコース分子が連結した分子に複数のカルボニル基をもつ化合物であるカルボキシメチルセルロース・ナトリウム塩(CMC−Na)をそれぞれ土壌に添加した。
【0041】
汚染物質含有土壌として、山砂を用い、汚染化合物として、油分 C 重油を用いて、模擬の汚染物質含有土壌を調製した。油分の添加濃度は、2kg土壌に対して、g−C重油を添加した。
土壌の水分は、表1に示すW培地を2kg土壌に対して、200ml添加した。
土壌中の油分分解微生物として、C2株を添加した。
上記2種類の界面活性成分を0.01%終濃度として、模擬汚染物質含有土壌(2kg)に添加した。
模擬汚染物質含有土壌での分解実験は、30℃で行った。海面活性剤は、それぞれ、初期に1度、1回/1週間〜2回/1週間添加した。含水率の制御は1週間に2回行った。経時的に土壌のサンプリングを行い、クロロホルム・メタノールを用いて残存油分を抽出・計量した。
【0042】
[比較例2〜3]
界面活性成分を添加しない以外は、それぞれ実施例2〜3と同様の操作を行い抽出した油分の重量を計量した。
界面活性成分を添加した実施例2〜3、及び比較例2〜3の汚染物質含有土壌中における相対残存油分率の経時変化をそれぞれ図4及び図5に示した。
C2株のみを添加した比較例2に比べ、C2株に加えF−110またはCMC−Naを初期に1回添加した実施例2〜3の場合には、油分分解速度が促進された。
上記の結果より、界面活性成分として界面活性機能が類似している化合物である類縁体を用いれば、油分分解菌が自ら合成し、分泌する界面活性成分と同等の機能を果たすことが分かる。
【発明の効果】
本発明によれば、土壌中の汚染化合物を微生物の作用により浄化する場合において、その浄化速度を向上させ、また処理期間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油分分解菌の分泌する界面活性成分を添加した汚染物質含有土壌試料及び比較例1(界面活性成分を添加しない)汚染物質含有土壌試料中の残存油分率(%)の経時的変化を示すグラフである。
【図2】Rhodococcus属微生物が合成・分泌する界面活性成分の推定化学構造を示す図である。
【図3】人工界面活性成分の例としてショ糖脂肪酸エステルの化学構造を示す図である。
【図4】人工の界面活性成分としてF−110と呼ばれるショ糖脂肪酸エステルを添加した汚染物質含有土壌試料及び比較例2(人工の海面活性成分を添加しない)汚染物質含有土壌試料中の残存油分率(%)の経時的変化を示すグラフである。
【図5】人工の界面活性成分としてカルボキシメチルセルロースを添加した汚染物質含有土壌試料及び比較例2(人工の海面活性成分を添加しない)汚染物質含有土壌試料中の残存油分率(%)の経時的変化を示すグラフである。
Claims (7)
- 油分に起因する汚染物質を微生物により分解浄化する汚染物質浄化方法において、界面活性成分を汚染物質含有土壌及び/又は地下水に注入、散布することを特徴とする汚染物質浄化方法。
- 界面活性成分が油分分解微生物により合成・分泌される物質及び/又はその類縁体であることを特徴とする請求項1記載の汚染物質浄化方法。
- 微生物がRhodococcus属の油分分解微生物であることを特徴とする請求項1または2記載の汚染物質浄化方法。
- 界面活性成分が、ショ糖1分子に存在する8個の水酸基に、1つまたは複数個のエステルを結合したショ糖脂肪酸エステル化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の汚染物質浄化方法。
- 界面活性成分はグルコース分子が連結した分子であって、1つまたは複数のカルボニル基を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の汚染物質浄化方法。
- 界面活性成分を微生物と共に製剤化し汚染物質含有土壌に接種することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の汚染物質浄化方法。
- 界面活性成分と油分分解微生物とを含む汚染物質浄化用製剤。
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JP2003209442A JP2005066408A (ja) | 2003-08-28 | 2003-08-28 | 汚染物質浄化方法及び汚染物質浄化用製剤 |
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JP2009166027A (ja) * | 2007-12-20 | 2009-07-30 | Ehime Univ | 石油汚染土壌の浄化方法 |
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- 2003-08-28 JP JP2003209442A patent/JP2005066408A/ja active Pending
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