JP2005065458A - 波形巻線形成装置及び波形巻線形成方法 - Google Patents

波形巻線形成装置及び波形巻線形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スロット数及び形状が異なる種々のステータコアに対応可能なように、導線を種々の波形形状に形成する。
【解決手段】波形巻線形成装置10は、矢印A方向に所定ピッチに並ぶ複数の第1支柱14と、これらの第1支柱14の群と平行で所定ピッチに並ぶ複数の第2支柱16と、リニアガイド40及び移動ブロック44によって矢印A方向及び矢印B方向に移動可能なノズル48とを有する。巻線治具18よりも矢印A2方向に離れた箇所にはノズル48に導線12を供給可能な導線供給部20が設けられる。ノズル48をリニアガイド40及び移動ブロック44によって移動させ、導線12を第1支柱14及び第2支柱16に対して交互に巻き付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステータコアのスロットに挿入される導線を該スロットに対応して予め波形形状に形成する波形巻線形成装置及び波形巻線形成方法に関する。
モータのステータコアは、複数枚の積層鋼板を一体的に接着して構成されており、前記ステータコアの内周面に設けられた複数のスロットに巻線が配設されている。ところで、いわゆる波巻形のモータでは、図10に示すように、コイルを形成する導線はステータコア1のスロット2に挿入するために予め円環状の波形形状である放射状波形巻線3に形成しておく必要がある。該放射状波形巻線3をステータコア1に装着する際には、内側湾曲部6に複数のブレード4を当てた状態でパンチ5により放射状波形巻線3をスロット2に挿入する。
このように導線を円環状の波形形状に形成するために、波形形状の内側湾曲部6に対応する複数の第1支柱と、外側湾曲部7に対応する複数の第2支柱とをそれぞれ回転テーブル上に円環状に配置し、第1支柱及び第2支柱に導線を交互に巻き付ける装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この装置によれば、回転テーブルを回転させながら導線を第1支柱及び第2支柱に巻き付けることにより、容易かつ効率的に導線を波形形状に形成することができて好適である。
特許第2901869号公報
ところで、前記特許文献1で開示されている装置では、導線を装着するステータコアのスロットの数又は形状が異なる場合には、そのステータコア毎に第1支柱及び第2支柱の配設位置を設定し直すとともに、回転テーブルの回転数と導線供給機構の動作との同期計算及び設定を行う必要がある。
また、波形形状に形成された導線は、各導線に曲がり癖がないことが望ましいが、多少曲がり癖がある場合でもその曲がり癖が一定で均一に整列されていることが望ましい。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、スロット数及び形状が異なる種々のステータコアに対応可能なように導線を種々の波形形状に形成し、さらに、各導線が均一に整列された波形形状を形成することを可能にする波形巻線形成装置及び波形巻線形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る波形巻線形成装置は、ステータコアのスロットに挿入される巻線を該スロットに対応して予め波形形状に形成する波形巻線形成装置において、長手の第1方向に所定ピッチに並び、前記第1方向に直角な第2方向に延在する複数の第1支柱からなる第1支柱群と、前記第1方向に前記所定ピッチに並び、前記第2方向に延在する複数の第2支柱からなり、前記第1支柱群と平行に設けられた第2支柱群と、前記第2方向に延在し、後端に導線が供給されて先端から該導線が引き出されれるノズルと、前記ノズルの後端に前記導線を供給する導線供給部と、前記ノズルを前記第1方向、及び該第1方向と前記第2方向とに直角な第3方向の2つの方向に移動させる移動機構と、を有し、前記ノズルは前記移動機構によって移動し、前記導線を前記第1支柱及び前記第2支柱に対して交互に巻き付けることを特徴とする。
このように、平行に配設された複数の第1支柱と第2支柱に対して導線を交互に巻き付けることにより、スロット数及び形状が異なる種々のステータコアに対応可能なように、導線を種々の波形形状に形成することができる。
この場合、前記移動機構は、前記ノズルの先端部を前記第2方向に移動させる高さ調整機構を有すると、該高さ調整機構によって導線の高さを変えながら複数回巻き付け作業を行うことにより、導線の束を帯状に形成することができる。
また、前記導線供給部は、前記第1支柱群及び前記第2支柱群からみて前記第1方向の一端部に設けられるとともに、前記導線が巻回された複数のリールを備え、各リールからそれぞれ1本の導線を前記ノズルに供給するとよい。これにより、ノズルに対する導線の供給方向が常に略一定となり、導線の曲がり具合を常に均一な状態に揃えることができる。従って、第1支柱及び第2支柱に対して導線を均一な状態に巻回することができる。
さらに、前記ノズルの先端部には前記導線を順に案内する第1導線ガイド部及び第2導線ガイド部を設け、前記導線を前記第1導線ガイド部及び第2導線ガイド部によってそれぞれ逆の方向に所定角度曲げた後、前記第1支柱及び前記第2支柱に対して導出するとよい。これにより、第1導線ガイド部を通過した導線の曲がり癖を第2導線ガイド部で矯正することができる。
さらにまた、前記第1支柱と前記第2支柱は、所定本数ずつ組となって複数の転位区切り巻線部をなし、隣接する転位区切り巻線部は、前記第1支柱群と第2支柱群との間隔より長い距離離間していると、導線を波形に形成した後に、隣り合う転位区切り巻線部の間で導線の束を転位させることができる。また、転位させる箇所は、各転位区切り巻線部における第1支柱及び第2支柱の本数によって自由に設定可能である。
本発明に係る波形巻線形成方法は、ステータコアのスロットに挿入される巻線を該スロットに対応して予め波形形状に形成する波形巻線形成方法において、長手の第1方向に所定ピッチに並び、前記第1方向に直角な第2方向に延在する複数の第1支柱からなる第1支柱群と、前記第1方向に前記所定ピッチに並び、前記第2方向に延在する複数の第2支柱からなり、前記第1支柱群と平行に設けられた第2支柱群と、前記第2方向に延在し、後端に導線が供給されて先端から該導線が引き出されれるノズルと、前記ノズルに前記導線を供給する導線供給部と、前記ノズルを前記第1方向、及び該第1方向と前記第2方向とに直角な第3方向の2つの方向に移動させる移動機構と、を用い、前記導線の端部を所定の開始係止部に固定する第1ステップと、前記移動機構によって前記ノズルを前記第1方向の一端から他端へ向けて移動させるとともに前記第3方向に往復運動させ、前記導線を前記第1支柱及び前記第2支柱に対して交互に巻き付ける第2ステップと、前記第1支柱群及び前記第2支柱群からみて前記開始係止部より他端側の終了係止部に前記導線を固定して切断する第3ステップと、を順に所定回数繰り返し実行することを特徴とする。
このように、導線の巻き付けを一方向にのみ繰り返して行うことにより、導線に多少の曲がり癖がある場合においても、曲がり癖を一定にして、導線を均一に整列させることができる。
本発明に係る波形巻線形成装置によれば、平行に配設された複数の第1支柱と第2支柱に導線を交互に巻き付けることにより、スロット数及び形状が異なる種々のステータコアに対応可能なように、導線を種々の波形形状に形成することができる。
また、本発明に係る波形巻線形成方法によれば、導線に多少の曲がり癖がある場合においても、導線の巻き付けを一方向にのみ繰り返して行うことから導線の曲がり癖が一定であり、導線を均一に整列させることができる。
以下、本発明に係る波形巻線形成装置及び波形巻線形成方法について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図9を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る波形巻線形成装置10は導線(例えば、エナメルの絶縁被膜を有する銅線)12を波形に形成するものであって、本実施の形態に係る波形巻線形成方法で使用される。
波形巻線形成装置10は、複数の第1支柱(第1支柱群)14及び複数の第2支柱(第2支柱群)16に対して導線12を交互に巻き付けるための巻線治具18と、該巻線治具18に導線12を供給する導線供給部20とを有する。巻線治具18は矢印A方向(第1方向)に長尺な枠体22がベースとなり、該枠体22の下面には2本の板材24及び26が矢印A方向に延在している。板材24及び26は枠体22の下面における矢印A方向の両端部を構成するレール28及び30に沿って移動可能であり、所定の位置でクランプ32によって固定される。このようにレール28、レール30及びクランプ32からなる幅調整機構によって板材24と板材26との距離が調整可能である。板材24及び26の上面には、それぞれ前記第1支柱14及び前記第2支柱16が上方(第2方向)に向かって延在するように設けられている。
図2に示すように、第1支柱14と第2支柱16は適当な本数毎に第1〜第5転位区切り巻線部34a、34b、34c、34d、34eをなしている。この第1〜第5転位区切り巻線部34a〜34eは、導線12の束を捻る転位箇所(第1〜第4転位箇所88a〜88d)に対応して設けられている。第1支柱14と第2支柱16の本数は、第1転位区切り巻線部34aにおいてはそれぞれ3本ずつ、第2〜第4転位区切り巻線部34b〜34dにおいてはそれぞれ6本ずつ、第5転位区切り巻線部34eにおいては4本及び3本となっている。
第1〜第5転位区切り巻線部34a〜34eにおいて、第1支柱14及び第2支柱16はそれぞれ矢印A方向にピッチd1の間隔で並んで設けられており、このピッチd1は、例えば、第1支柱14及び第2支柱16の径と同程度に設定するとよい。
また、第1支柱14と第2支柱16とは、ピッチ間の位相が180°異なるように交互にずれて配設されており、第1〜第5転位区切り巻線部34a〜34eのそれぞれの間は、第1支柱14と第2支柱16との間隔d2よりやや長い間隔d3に設定されている。なお、第1支柱14及び第2支柱16は、それぞれ矢印A方向における位置を調整可能にしておき、対応するスロット104(図9参照)に合わせて位置を調整してもよい。
図1に戻り、枠体22の上面における長手の矢印A方向の辺を構成する2つのステー36は、互いに対向する内面側に溝38を有し、該溝38同士を接続するようにリニアガイド(移動機構)40が設けられている。
図3及び図4に示すように、リニアガイド40の両端部にはそれぞれ2つの小ローラ42を有するスライダ43が溝38に挿入されるように設けられており、該小ローラ42が溝38の内部で回転することによってリニアガイド40は矢印A方向に滑らかに移動可能である。リニアガイド40の下面は、前記第1支柱14及び第2支柱16の上面よりも高い位置に設定されており、両者が干渉することはない。
リニアガイド40の上面には、枠体22の幅方向である矢印B方向(第3方向)に移動可能な移動ブロック(移動機構)44が設けられており、該移動ブロック44はリニアガイド40の作用によって滑らかに移動可能である。
移動ブロック44の上面には、矢印A方向に突出するノズル支持部材46を介してノズル48が先端部50を下方(第2方向)に向けて設けられている。該ノズル48は、リニアガイド40及び移動ブロック44の作用によって矢印A方向及び矢印B方向の2つの方向に移動自在である。
ノズル48の本体部52の径は、前記ピッチd1(図2参照)よりも小さく設定されており、各第1支柱14の間及び各第2支柱16の間を通過可能である。本体部52の側面には、浅い環状溝54が短い間隔で多数設けられており、該環状溝54の1つと係合する係合片56によってノズル48の高さが調整される。係合片56は、高さ調整機構58の一部であって、操作部60を操作することによって係合片56を進退させることができ、係合片56が環状溝54から待避している状態においてノズル48を上下に移動させ、適当な位置となったところで操作部60を操作してノズル48の高さを設定し、先端部50の下方への突出量が調整される。
本体部52はベアリング62によってノズル支持部材46に対して回転自在となっており、さらに、ノズル48の後端であるキャップ部64は、本体部52に対してベアリング66によって回転自在となっている。
キャップ部64の上面中心部には孔68が設けられ、該孔68よりも外周側の一箇所には垂直面上において回転可能な第1ローラ70が設けられている。本体部52は中空円筒構造となっており、導線供給部20(図1参照)から供給された導線12は、第1ローラ70及び孔68を介して本体部52の中空部に導かれる。このとき、キャップ部64はベアリング66により回転自在であることからノズル48がいかなる位置にあっても第1ローラ70は導線供給部20の方向を向くことになり、導線12を適切に導入することができる。
先端部50には、垂直面上で回転可能な第2ローラ(第1導線ガイド部)72と、略水平な孔74aを有するリング(第2導線ガイド部)74が設けられている。ノズル48において、導線12は第1ローラ70、第2ローラ72及びリング74の順に導かれる。第2ローラ72は、前記第1ローラ70を経由して下方に向かって案内された導線12を水平方向よりやや上方に向かってリング74の孔74aに入るように案内する。つまり、第2ローラ72の下部よりも孔74aの最下部の方がやや高い位置に設定されており、導線12は、第2ローラ72によって図4の時計方向(矢印C方向)に曲げられた後、孔74aの最下部における端点74bで図4の反時計方向(矢印D方向)に曲げられることから、それぞれ逆の回転方向に曲げられる。これにより、導線12に対する曲げ変形が矯正されて、導線12を曲がり癖のない真っ直ぐな状態で第1支柱14及び第2支柱16に供給することができる。また、第2ローラ72の径を小さく設定することが可能になり、先端部50をコンパクトにすることができる。
なお、図5に示すように、第2ローラ72と同じ平面上で回転可能な第3ローラ76を前記リング74の位置に設け、第2ローラ72及び第3ローラ76によって導線12に対する曲げ変形を矯正させてもよい。
第2ローラ72及びリング74を経由した導線12は、水平な向きとなって第1支柱14又は第2支柱16に供給されるが、この際、本体部52はベアリング62により回転自在であることから、ノズル48がいかなる位置にあってもリング74は導線12の供給先である第1支柱14又は第2支柱16の方向を向くことになり、導線12を適切に導出することができる。
図1に戻り、導線供給部20は巻線治具18からみて矢印A方向の一端方向(矢印A2方向)に設けられており、導線12が巻回された6つのリール80と、該リール80の上部に配置されて、各リール80からノズル48に対して導線12を弛みなく供給するための6つのテンショナ82とを有する。このように、導線供給部20は巻線治具18の一端である矢印A2方向に設けられていることから、ノズル48からみて6本の導線12は常に略同じ方向から供給されることになり、各導線12の曲がり具合を常に均一な状態に揃えることができる。従って、第1支柱14及び第2支柱16に6本の導線12を均一な状態に巻回することができる。
次に、このように構成される波形巻線形成装置10を用いて、導線12を波形形状である放射状波形巻線100(図8参照)に形成する波形巻線形成方法及び放射状波形巻線100をステータコア102に挿入する方法について図6〜図9を参照しながら説明する。
先ず、ステップS1において、リニアガイド40を巻線治具18における矢印A1方向の端部まで移動させるとともに、高さ調整機構58によってノズル48の先端部50を十分に下げる。また、導線供給部20において、各リール80から導線12を引き出し、各テンショナ82、第1ローラ70、第2ローラ72及びリング74を通しておく。
次に、ステップS2において、6本の導線12の端部を巻線治具18における矢印A1方向の端部に設けられた開始係合部86に係合する。
次いで、ステップS3において、リニアガイド40を矢印A2方向に手動で移動させるとともに移動ブロック44を矢印B方向に往復動させながら、6本の導線12を第1支柱14及び第2支柱16に対して交互に巻き付ける。
この処理を具体的に説明するために、図2に示すように、複数の第1支柱14を矢印A1方向の端部から逆の矢印A2方向に向かって第1支柱14a、14b、14c、14d…とし、同様に、複数の第2支柱16を第2支柱16a、16b、16c、16d…として区別する。先ず、ノズル48を第1支柱14aの外側に回し、第1支柱14aと第1支柱14bとの間を通す。次に、ノズル48を第2支柱16aの外側に回し、第2支柱16aと第2支柱16bとの間を通す。この後、同様にノズル48を第1支柱14b、第2支柱16b、第1支柱14c及び第2支柱16cの外側を通す。
この段階で、第1転位区切り巻線部34aに対する導線12の巻き付けが終了し、次に、リニアガイド40を矢印A2方向に距離d3だけ移動させて第2転位区切り巻線部34bに対する導線12の巻き付けを行う。この際、第2支柱16dの外側を通してから第1支柱14dの外側を通すようにノズル48を移動させる。つまり、ノズル48は、第2支柱16cを経由した後にさらに第2支柱16dを経由してから第1支柱14dに向かうこととなり、第2支柱16cと第2支柱16dとの間に距離d3の第1転位箇所88aを形成する。
この後、同様に第2〜第5転位区切り巻線部34b〜34eの第1支柱14及び第2支柱16に対して導線12の巻き付けを行い、第2転位箇所88b、第3転位箇所88c及び第4転位箇所88dを形成する。
次に、ステップS4において、第5転位区切り巻線部34eまで巻き付けの終わった6本の導線12を切断し、その端部を巻線治具18における矢印A2方向の端部に設けられた終了係合部90に係合する。
次いで、ステップS5において、巻き付けを行った回数を確認し、該回数がN回(例えば、20回)未満であればステップS6へ移り、回数がN回に達していればステップS7に移る。
ステップS6においては、リニアガイド40を巻線治具18における矢印A1方向の端部まで移動させるとともに、高さ調整機構58を操作することによってノズル48の先端部50を所定高さだけ上昇させる。この後、前記ステップS2に戻り6本の導線12の端部を開始係合部86に係合して2回目以降の導線12の巻き付けを行う。高さ調整機構58によって導線12の高さを変えながら複数回巻き付け作業を行うことにより、導線12の束を帯状に形成することができる。
ところで、導線12の巻き付けを行う方法として、奇数回目の導線12の巻き付け処理を矢印A2方向へ向かって行うとともに、偶数回目の導線12の巻き付け処理を矢印A1方向へ向かって行うという往復式の方法も考えられる。しかしながら、この方法では、往復時に導線供給部20からノズル48に対する導線12の供給垂直角度θ(図1参照)の変化が異なる。つまり、矢印A2方向に向かって導線12の巻き付けを行うときには、供給垂直角度θは次第に大きくなるように変化するのに対して、矢印A1方向に向かって導線12の巻き付けを行うときには、供給垂直角度θは次第に減少する。
また、導線12はテンショナ82によって張力が一定となるように調整されているが、実際上はテンショナ82とノズル48との位置関係によって張力が多少変化することがある。例えば、矢印A2方向に向かって導線12の巻き付けを行うときに導線12の張力はやや減少し、矢印A1方向に向かって導線12の巻き付けを行うときには張力はやや増加することがある。
このように、偶数回目の導線12の巻き付けを矢印A1方向へ向かって行う場合、奇数回目の導線12の巻き付けを矢印A2方向へ向かって行う場合と比較して導線12の供給角度の変化や張力の変化具合が異なり、導線12の曲がり癖が変わることとなり、導線12を第1支柱14及び第2支柱16に対して均一に巻き付けることができない。
本実施の形態に係る波形巻線形成方法では、導線12の巻き付けを矢印A2方向にのみ繰り返して行うことから導線12の曲がり癖が一定であり、形成される波形の各導線12は均一に整列される。なお、逆に、導線12の巻き付けを矢印A1方向にのみ繰り返して行うようにしても同様の効果が得られる。
次に、ステップS7(巻き付け回数がN回に達したとき)においては、第1〜第5転位区切り巻線部34a〜34eの第1支柱14及び第2支柱16に巻き付けられた導線12に対して適当な間隔でシール92を巻き付けて仮固定し、導線12を上方に引き上げて巻線治具18から抜き取る(図7参照)。このようにして導線12は波形形状に形成される。
次に、ステップS8において、波形形状に形成された導線12をさらに環状に丸めて、放射状波形巻線100を形成する。すなわち、図8に示すように、6つの外側湾曲部94a、94b、94c、94d、94e及び94fと内側湾曲部96a、96b、96c、96d、96e及び96fを形作るように導線12を丸めて放射状波形巻線100を形成する。
放射状波形巻線100は、波形に形成された巻線が縦方向に4層に積層されて形成されている。具体的には、第1転位区切り巻線部34a及び第2転位区切り巻線部34bの前半が図8における最上層の第1層目を形成し、第2転位区切り巻線部34bの後半及び第3転位区切り巻線部34cの前半が第2層目を形成する。同様に、第3転位区切り巻線部34cの後半及び第4転位区切り巻線部34dの前半が第3層目を形成し、第4転位区切り巻線部34dの後半及び第5転位区切り巻線部34eが第4層目を形成する。
また、第1〜第4転位箇所88a〜88dは、それぞれ180°捻られて転位しており、この転位により6本の導線12の導電度等に個体差がある場合にもそのばらつきが相殺される。さらに、前記の通り、第1〜第4転位箇所88a〜88dは間隔d2よりもやや長い距離d3(図1参照)の長さが確保されていることから、180°捻られてもその部分の長さが不足するということがない。
次に、ステップS9において、放射状波形巻線100の内側湾曲部96a〜96fの部分をステータコア102の内径に合うように複数のブレード103(図8参照)を当てておき、図示しないパンチ(又はスライダーとも呼ばれる)により放射状波形巻線100をステータコア102のスロット104に挿入する(図9参照)。これにより、内側湾曲部96a〜96fがステータコア102の一端面に配置され、外側湾曲部94a〜94fがステータコア102の他端面に配置されることになる。なお、図9は、ステータコア102に1つの放射状波形巻線100を挿入した状態を示しているが、このステータコア102は3相モータ用のものであり、さらに別の2つの放射状波形巻線100を用意しておき、空いているスロット104に互いの位相が120°ずれるようにして残りの2つの放射状波形巻線100を挿入すればよい。
このようにして3つの放射状波形巻線100がコイルとして挿入されたステータコア102は、図示しないロータと組み合わされて3相モータを構成する。この3相モータは、コイルを形成する導線12の束が適当な間隔で転位していることから、導線12の個体差が相殺されて良好な磁界を発生することができる。
上記の実施例では、放射状波形巻線100が4層である例について示したが、例えば、3層で足りる場合には、前記ステップS3において、1層分少ない箇所に対応する第1支柱14s(図2参照)まで導線12の巻き付けを行い、これに対応した適当な係合部に切断した導線12の端部を係合させればよい。
また、ステータコア102の高さH(図9参照)が異なる場合には、クランプ32(図1参照)を操作することによって、板材24と板材26との距離を調整すればよく、ステータコア102の極数やスロット104の形状が異なる場合には、各第1支柱14及び各第2支柱16の位置を調整すればよい。
さらに、上記の実施例では、リニアガイド40及び移動ブロック44を手動で動かすものとして説明したが、これらの移動機構に適当なアクチュエータを設け、コントローラの制御下に自動運転するようにしてもよい。
上述したように、本実施の形態に係る波形巻線形成装置10によれば、平行に並べられた複数の第1支柱14と第2支柱16に導線12を交互に巻き付けることにより、スロット104の数及び形状が異なる種々のステータコア102に対応可能なように、導線12を種々の波形形状に形成することができる。
また、リング74又は第3ローラ76によって、第2ローラ72を通過した導線12の曲がり癖を矯正することができるので、導線12を均一に整列させることができる。
さらに、導線12にはテンショナ82及び第1ローラ70等により多少の曲がり癖が加わる場合があるが、本実施の形態に係る波形巻線形成方法によれば、導線12の巻き付けを矢印A2方向にのみ繰り返して行うことから導線12の曲がり癖が一定であり、形成される波形形状における導線12は均一に整列する。
本発明に係る波形巻線形成装置及び波形巻線形成方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成乃至ステップを採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係る波形巻線形成装置の斜視図である。 波形巻線形成装置における枠体の平面図である。 ノズル及びノズル支持部材を示す斜視図である。 ノズルの断面側面図である。 2つのローラによって導線を案内するノズルの先端部の側面図である。 本実施の形態に係る波形巻線形成方法の手順を示すフローチャートである。 波形形状に形成された導線の斜視図である。 波形形状に形成された導線をさらに環状に丸めた放射状波形巻線の斜視図である。 1つの放射状波形巻線が挿入されたステータコアの斜視図でる。 従来技術において、放射状波形巻線をパンチによりステータコアに挿入する様子を示す斜視図である。
符号の説明
10…波形巻線形成装置 12…導線
14…第1支柱 16…第2支柱
18…巻線治具 20…導線供給部
34a〜34e…転位区切り巻線部 40…リニアガイド
44…移動ブロック 46…ノズル支持部材
48…ノズル 50…先端部
52…本体部 58…調整機構
70、72、76…ローラ 74…リング
74a…孔 80…リール
82…テンショナ 86…開始係合部
88a〜88d…転位箇所 90…終了係合部
94a〜94f…外側湾曲部 96a〜96f…内側湾曲部
100…放射状波形巻線

Claims (6)

  1. ステータコアのスロットに挿入される巻線を該スロットに対応して予め波形形状に形成する波形巻線形成装置において、
    長手の第1方向に所定ピッチに並び、前記第1方向に直角な第2方向に延在する複数の第1支柱からなる第1支柱群と、
    前記第1方向に前記所定ピッチに並び、前記第2方向に延在する複数の第2支柱からなり、前記第1支柱群と平行に設けられた第2支柱群と、
    前記第2方向に延在し、後端に導線が供給されて先端から該導線が引き出されれるノズルと、
    前記ノズルの後端に前記導線を供給する導線供給部と、
    前記ノズルを前記第1方向、及び該第1方向と前記第2方向とに直角な第3方向の2つの方向に移動させる移動機構と、
    を有し、
    前記ノズルは前記移動機構によって移動し、前記導線を前記第1支柱及び前記第2支柱に対して交互に巻き付けることを特徴とする波形巻線形成装置。
  2. 請求項1記載の波形巻線形成装置において、
    前記移動機構は、前記ノズルの先端部を前記第2方向に移動させる高さ調整機構を有することを特徴とする波形巻線形成装置。
  3. 請求項1又は2記載の波形巻線形成装置において、
    前記導線供給部は、前記第1支柱群及び前記第2支柱群からみて前記第1方向の一端部に設けられるとともに、前記導線が巻回された複数のリールを備え、各リールからそれぞれ1本の導線を前記ノズルに供給することを特徴とする波形巻線形成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の波形巻線形成装置において、
    前記ノズルの先端部には前記導線を順に案内する第1導線ガイド部及び第2導線ガイド部が設けられ、
    前記導線は前記第1導線ガイド部及び第2導線ガイド部によってそれぞれ逆の方向に所定角度曲げられた後、前記第1支柱及び前記第2支柱に対して導出されることを特徴とする波形巻線形成装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の波形巻線形成装置において、
    前記第1支柱と前記第2支柱は、所定本数ずつ組となって複数の転位区切り巻線部をなし、隣接する転位区切り巻線部は、前記第1支柱群と第2支柱群との間隔より長い距離離間していることを特徴とする波形巻線形成装置。
  6. ステータコアのスロットに挿入される巻線を該スロットに対応して予め波形形状に形成する波形巻線形成方法において、
    長手の第1方向に所定ピッチに並び、前記第1方向に直角な第2方向に延在する複数の第1支柱からなる第1支柱群と、
    前記第1方向に前記所定ピッチに並び、前記第2方向に延在する複数の第2支柱からなり、前記第1支柱群と平行に設けられた第2支柱群と、
    前記第2方向に延在し、後端に導線が供給されて先端から該導線が引き出されれるノズルと、
    前記ノズルに前記導線を供給する導線供給部と、
    前記ノズルを前記第1方向、及び該第1方向と前記第2方向とに直角な第3方向の2つの方向に移動させる移動機構と、
    を用い、
    前記導線の端部を所定の開始係止部に固定する第1ステップと、
    前記移動機構によって前記ノズルを前記第1方向の一端から他端へ向けて移動させるとともに前記第3方向に往復運動させ、前記導線を前記第1支柱及び前記第2支柱に対して交互に巻き付ける第2ステップと、
    前記第1支柱群及び前記第2支柱群からみて前記開始係止部より他端側の終了係止部に前記導線を固定して切断する第3ステップと、
    を順に所定回数繰り返し実行することを特徴とする波形巻線形成方法。

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